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元スレまどか「この世界はとても美しくて、やさしいんだよ」
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ほむら、一人でワルプルギスと格闘中。
まどか「私なら、本当にほむらちゃんを救うことができるの。こんな結末をかえられる?」
QB「造作もないよ。キミの力なら神にだってなれるかもしれない」
QB「さあ、ボクと契約して、魔法少女になろうよ。キミはなにを何を望んで、ソウルジェムを輝かせるんだい?」
まどか「私の願いはっ!」
ほむら「だめぇぇぇぇぇぇーーーーっ!」
目覚めてみると、病室の白い天井。
新たな戦場。
ほむら「また、救うことができなかった」
ほむら「私は諦めない。まどかを、絶望から救うために何度でも繰り返す」
ほむら「今度こそ、私の望む結末にしてみせる…」
けれど、今回の世界は、いつもと何かが違っていた。
違和感に気付いたのは、転校初日のとき。
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
数え切れないほど繰り返してきた自己紹介。
礼をし、顔を上げて、真っ先にまどかを確認。
まどか「へへぇ」
まどかは私を見て、少しにやけた顔を浮かべていた。目が合うと、引き締まった表情を作る。
いつもなら、動物園のパンダを見るように、好奇心な眼差しを向けているのに。
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
数え切れないほど繰り返してきた自己紹介。
礼をし、顔を上げて、真っ先にまどかを確認。
まどか「へへぇ」
まどかは私を見て、少しにやけた顔を浮かべていた。目が合うと、引き締まった表情を作る。
いつもなら、動物園のパンダを見るように、好奇心な眼差しを向けているのに。
ほむら「鹿目まどかさん。気分が悪いの。保健室に連れてってくれる?」
まどか「あ、うん」
やはりおかしい。この時も、いつもなら驚いて…。
まどか「あ、えーと、なんで私が保健係って分かったの?」
普段なら真っ先にしていた疑問を、目線を逸らしながら、思い出したようにして聞いた。
ほむら「早乙女先生から聞いたの」
まどか「そうだよね、それしかないか。保健室、連れて行ってあげるね」
やはり、どこか違う。突然、声を掛けられて、おどおどしていない。
廊下を歩いていく。私が保健室の場所を知っているかのように、横に並んで。
まどか「ねぇ、ほむら…ちゃん」
私は立ち止まる。
ほむら「…なまえ」
この時のあなたは、暁美さんと言うのに。
まどか「え? あ、名前でいっちゃった」
まどか「ほむらって、素敵な名前だよね。ほむらちゃん自身も、名前負けしないほど、カッコイイなぁ」
ほむら「なんて、思ってたら、ついね…」
まどか「ええと、あはは、さっき会ったばかりなのに。ずぅずぅしいよね」
ほむら「それでいい。私もまどかと呼ぶから」
ほむら「ねぇ、鹿目まどか。あなたは自分の人生が貴いと思う? 家族や友人を、大切にしてる?」
その質問を待っていたかのように、彼女は笑った。
まどか「うん。家族も、ともだちもみんな、大好きで、大切な人たちだよ」
ほむら「それが本当なら、今とは違う人間になろうとは、絶対に思わないことね」
まどか「でもね、そうならなきゃ、いけないときも、あると思うんだ」
私は、目を大きくする。表情を隠すことができなかった。
まどか「あ、気を悪くしちゃった…? その、ゴメンね、刃向かうようなこと言っちゃって」
ほむら「まどか。あなた、何があったの?」
まどか「なにかって、なにが?」
ほむら「まるで私のことを知っているみたい」
まどか「それを言うなら…ほむ…あ、うん。そのね、きゅーべ…」
しまった、というように口を閉ざす。
ほむら「キュゥべぇ! まどか、あいつと会ったっ?」
まさか。鹿目まどかとインキュベーターを、会わせないようにしていたはずなのに。なんてこと。
まどか「あー、あはは、キュゥべぇに、口止めされてたんだけどなぁ」
ほむら「私のことを?」
アイツがすでに私のことを知っていて、先回りしていた?
まどかは魔法少女に? いや、違う。彼女から、ソウルジェムを感じない。
まどか「うん、今日、転校生がくるって教えてくれたの。それも、とびっきりの可愛い子」
まどか「それが当たったから、嬉しくなっちゃって、てへへっ」
あの笑みは、そういう意味があったわけね。
ほむら「他には、あいつ、何かいった?」
まどか「ほむらちゃん、顔、怖いよ…」
ほむら「教えて!」
まどか「それは、ええと、その、秘密だから…それ以上は…ごめん…」
ほむら「何を話したのかは知らないけど、あいつの言うことを聞いちゃだめ!」
まどか「えー、キュゥべぇは良い子だよ」
ほむら「あなたは騙されているのっ!」
まどか「ほむらちゃん。みんな、見てるから」
生徒たちが、私たちを見ていた。まどかは、「なんでもないよ」と手を振っていた。
私は冷静さを取り戻す。
ほむら「警告よ。あいつの言うこと、真に受けてはいけない」
まどか「たとえば、どんなこと?」
ほむら「願い事を叶えるとか、そういうことよ」
まどか「願い事かぁ。それなら、ひとつ、叶っちゃったかも」
ほむら「え?」
まどか「私の願い事は、素敵な友達と出会うこと」
まどか「そして、そのひとは、いま私の目の前にいます」
じっと、私を見る。
まどか「だめかな?」
ほむら「だめなわけ…」
…ない。
まどか「良かった。ほむらちゃん、これから、よろしくね」
にこやかな顔をして、まどかは手を差し出す。
とまどい。
でも、私はまどかの手を拒めない。
ぎゅっと握り返す。
私にとって、まどかは大切な友達なのだから…。
銃を撃つ。
ミスった。逃げ足が速い。
インキューベーターは、下水管など、人間が通れない穴を通りどんどん先を行ってしまう。
それを私は追いかける。
QB「助けて、まどかっ!」
さやか「うわっ、なんだ、ぬいぐるみっ?」
発見した場所は魔女空間。キュゥべぇの声に呼ばれた、まどかとさやかの姿もあった。
…それに。
マミ「ハッ!」
魔法少女になった巴マミの姿も。
マミ「魔女は、逃げたわ。しとめたいなら、追いかけなさい」
変身を解いてから、私のことを見る。魔女もマミもどうでもいい。無視する。
ほむら「キュゥべぇから、離れて」
まどか「ほむらちゃん、このキュゥべぇは悪い子じゃないよ」
ほむら「撃つわよ」
まどかに守られた、キュゥべぇに銃を向ける。
マミ「やれるなら、どうぞ」
銃口の前に立つ。
マミ「この子は、私の大切な友達。撃つなら、私を倒してからにしなさい」
殺意のこもった目。それに不敵な笑み。
魔法少女としての自信に満ちている。それは、うぬぼれでしかない。
本気で挑めば勝てる相手。けれど、受けるダメージを相当覚悟しなくてはならない。
ほむら「この場は、引き下がるわ」
場が悪い。私は銃を降ろし、退場した。
マミ『どうぞ、一人暮らしだから、遠慮しないで。散らかってるけど、そこは目を瞑ってね』
さやか『いやいや、あたしの部屋より、ぜんぜん綺麗ですよ』
まどか『うん、素敵な部屋だなぁ』
まどかたちは、巴マミの家に入っていった。
QB『キミたちの願い事を、何でも叶えてあげる』
QB『その代わり、魔法少女になって、魔女を倒していくんだ』
私は、まどかに付けた盗聴器で、三人とキュゥべぇの話を聞いていく。
さやか『願い事かぁ…』
まどか『さやかちゃん、なんかある?』
さやか『マミさんのような、おっきなおっぱいにしてくれー、なんかいいかも』
マミ『もう、どこ見てるのよ』
自分のペタペタな胸に触れ、その願い事いいなぁ、と思って哀しくなった。
マミ「ティロ・フィナーレ!!」
魔法少女についての説明を聞いたあと、巴マミの魔女退治に付き合っていく。
まどかとインキュベーターはすでに知り合いになっていたけど、それ以外は、繰り返してきた過去と変わりなさそうだった。
QB「暁美ほむら、こんな所にいたんだね。探したよ」
ほむら「何のよう?」ジャキ
QB「物騒なものを向けないで貰いたいな。ボクに攻撃性はない。至って無害な存在なんだよ」
ほむら「よく言うわ。言葉巧みに少女たちを騙すあなたを、信用することはできない」
QB「どうやら、キミとボクに大きな相違があるようだね」
QB「キミがなぜこれほどまでに、ボクに敵対心を向けてくるのか、検討も付かない」
QB「でも、ボクには関心のないことだ」
QB「理由はどうあれ、ボクはボクとしての役割を果たす他はないのだからね」
ほむら「ご託はいい。用事はなに? 消して欲しいというなら、喜んでするわよ」
QB「鹿目まどかの使いだ」
ほむら「まどかの?」
QB「やはりね。キミは、まどかに対し、尋常ならぬ執着心を持っている」
QB「興味深いよ。キミの望みがなんなのか、教えて欲しいな。ボクに出来ることなら、協力するよ」
ほむら「私の望みは、インキュベーター。あなたの存在を消しさることよ」
QB「やはり、キミは興味深い。言葉とは裏腹に、望んだものは違っている」
ほむら「なにを、言っているの?」
QB「まどかからの伝言だよ。グリーフシードが孵化しそうなんだ」
QB「巴マミは、すでに結界内に入っている。鹿目まどか、美樹さやかと一緒にね」
ほむら「早く、それを言いなさい!」
シャルロッテの魔女結界
マミ「もう何も怖くない。私、一人ぼっちじゃないもの! ティロ・フィナーレ!!」
シャルロッテ(おっかし、いっただきまーす)
くぱぁー。
マミ「え?」
カチっ
ほむら(間に合ったようね)
食べられる寸前の、巴マミを移動させる。
ほむら(時間解除)カチャ
シャルロッテ(ぱっくん)
シャルロッテ(あっれー、食ったはずなのに、空気だー)
QB「まどか。暁美ほむらを連れてきたよ。間一髪ってところだね」
まどか「うん、キュゥべぇ。ありがとう」
さやか「ま、マミさんっ。え? いつのまに? まさか転校生が助けた?」
マミ「え…あ…わ、わたし…」(ガクガク)
ほむら「浮かれすぎよ、巴マミ。ふたりに悪い見本を見せるところだったわ」
ほむら「魔法少女はどういうものか、あなたが一番良く分かっていたんじゃなくて?」
マミ「ぁ…ぁぁぁ…」
ほむら「戦意喪失ね。こいつは私がしとめるわ」
爆破。
シャルロッテ(うっわー、やられたぁー)
魔女を倒し、元の世界に戻ると、まどかは私の傍にくる。
まどか「ほむらちゃん。マミさんを助けてくれて、ありがとう」
ほむら「礼はいらない。当然のことを、したまで」
まどか「大丈夫、怪我しなかった?」
ほむら「私は平気」
でも、
マミ「あ、あああ…」
マミの方は平気じゃない。
怯えるあまり、自分の体を抱きしめ、丸くなっている。
ほむら「残りがあるわ。使いなさい」
マミに向けて、グリーフシードを投げる。
マミ「いらないわ。私にはそんな資格は…」
ほむら「使いなさい。さっきは運が良かっただけ。次にミスすれば、命がないわ」
マミ「次…。そうよね、いくら臆病になっても、魔法少女を引退することができない」
さやか「マミさん…」
マミ「ごめんなさい。みっともない姿、晒しちゃってるわね、私」
マミ「魔法少女は、このように危険と向かい合わせなの」
マミ「魔女狩り失敗は、命を失うことを意味する」
マミ「だから、あなたたちに是非にと、勧めるわけにはいかない」
マミ「こんな無様な私を見て、魔法少女になりたいなんて、思うわけないわよね」
マミ「私のことは、忘れてちょうだい。鹿目さんも、美樹さんも、二度と会わないほうがいいわ」
さやか「こんな怖い思いをしても、マミさんは、魔女と戦い続けるんですよね?」
マミ「ええ、それが魔法少女の運命」
マミ「気にしないで。これは私が選んだ道なのだから。これからも一人で戦っていく」
マミ「それでいいの。仲間ができそうって、はしゃいでいた自分が悪いんだもの」
さやか「………」
覚悟を決めた目で、さやかは立ち上がる。
さやか「ねぇ、キュゥべぇ」
QB「なんだい、美樹さやか」
さやか「願いは、上条恭介の指を治し、ヴァイオリンを弾けるようにすること!」
さやか「だから、私を魔法少女にして!」
マミ「美樹さん、あなた」
マミ「それが、どれだけ危険なことか、さっき見ていたでしょ?」
さやか「だからこそですよ」
さやか「私、思いました。魔法少女になって、マミさんの力になりたいって」
さやか「ひとりぼっちには、させません」
マミ「…美樹さん」
QB「本当にいいのかい、美樹さやか?」
さやか「うん、覚悟はできてる。心変わりしないうちに、早いとこ頼むよ」
ほむら「今すぐ、心変わりを勧めるわ」
ほむら「美樹さやか、それがどんだけ愚かな選択なのか、後悔することになる」
私は、貴女がこの先どうなるか、知っているんだから。
まどか「ううん、さやかちゃんは間違いをおかさないよ」
ほむら「まどか?」
まどか「さやかちゃんは、上条くんのためじゃない」
まどか「マミさん、そして他の魔法少女たちと一緒に戦うために、なろうとしてるんだ」
まどか「それは、大きく意味が変わることなの」
ほむら「あなた…」
やっぱり、私の知るまどかとは、何かが違う…。
さやか「がはっ!」
魔法少女になった美樹さやかは、数メートル先までふっとび、壁にぶつかった。
攻撃したのは、別の魔法少女だ。
杏子「なに、ソウルジェムの無駄遣いしてんの。しかも相手は、使い魔だよ」
杏子「んな相手に、魔力を消耗させちゃってさ。死ぬために戦ってるようなもんじゃん」
杏子「しかも、ここはアタシのテリトリー。グリーフシード欲しいなら、別のところでやんな」
さやか「ちくしょう、あんたなんか…」
杏子「あのな。敵対心をむき出す相手違うだろ。戦うなら、魔女だっつーの」
杏子「他の魔法少女なら、自分の巣を汚されたとくりゃ、即座にあんたのこと潰すよ」
杏子「まっ、新人のようだし、先輩のアタシが、こうしてご親切に教えてやっているってわけ」
杏子「半人前は、早く帰って、マミのおっぱい吸ってな」
さやか「バカにすんなっ」
さやかは、サーベルを杏子に向ける。
杏子「ウゼェ。言葉で分からねぇなら、体で教えてやるよ。みっちりと」
まどか「さやかちゃん、杏子ちゃん、やめて!」
さやかと杏子は戦おうとする。
相変わらず、刃向かってばかりのふたり。仲が良いんだか、悪いんだか。
厄介なのは、ここでインキュベーターが来て、まどかに魔法少女になるよう迫ってくるということ。
面倒だけど、相手にするしかない。
マミ「お二人とも、そこまでよ」
けれど、仲裁に入ったのは私ではなかった。
さやか「マミさん…」
杏子「ちっ、邪魔がはいったか」
QB「さやかが、杏子のテリトリーに入ったと聞いてね。こうなると予想していたよ」
QB「なんとか、間に合ったようだね」
マミ「キュゥべぇ、案内してくれてありがとう」
QB「お安い御用さ」
インキュベーターは、まどかの肩に乗る。
いつもなら、魔法少女になるよう誘惑したり、魔女にさせるべく企むのに、そんなことはしなかった。
違和感。それも大きな。
私は、この時間軸ではインキュベーターが、まどかにしつこく契約を求める光景を、見たことがない。
マミ「佐倉さん。美樹さんが、あなたの縄張りに入ってしまって、ごめんなさい」
マミ「この子は、なにも知らなかったの。許してあげて」
杏子「ちっ、謝るのは、あんたじゃねぇ」
杏子「てめぇの後輩だろ。こいつ、魔法少女のイロハなさすぎ。ちゃんと教育しとけ」
さやか「んだとっ! 私だって、これでも一生懸命っ!」
マミ「美樹さん。佐倉さんの言うとおり。貴女はまだ、魔法少女としての実力も、経験も足りないわ」
マミ「危なっかしくて、見てられない」
さやか「そっ、そんなぁ…」
マミ「魔女退治は、一人前になるまで、私と一緒に行動すること」
マミ「一人や、鹿目さんを連れて、勝手に出かけようとしない。いいわね?」
さやか「…わかりました」
杏子「うわ、マミにめっちゃよえー」
杏子「やっぱ、半人前は、マミのおっぱいチュウチュウがお似合いだ。美味すぎて、乳離れしねぇんじゃね」
さやか「あんた、実はマミさんのおっぱい吸ってみたいんじゃない?」
杏子「んなっ! マミのおっぱいなんか牛じゃねぇか。モーたまらんなんて、思わねぇよ!」
さやか「んだと、マミさんのおっぱいは、形も、大きさも、芸術だっ!」
マミ「いい加減にしないと、私がふたりのおっぱい吸うわよ」
杏子「うげっ!」
さやか「すっ、すみません!」
まどか「あはは、みんな、仲良しだぁ」
さや杏「「これのどこがっ!」」
さやか「…う、見事に一致(かあ~)」
杏子「…ハモんなよ、バカやろう(かあ~)」
まどか「うん、仲良きことはいいことだよ」
マミ「そうね、微笑ましいわ」
マミ「佐倉さん。見ての通り、美樹さんは、魔法少女なりたての初心者なの」
マミ「あなたも、美樹さんが一人前の魔法少女になるよう、色々教えてあげてくれないかしら?」
さや杏「「嫌だっ!」」
さやか「だーかーらー…(かあ~)」
杏子「はぁ、調子狂うぜ…(かあ~)」
マミ「よろしくね(にっこり)」
杏子「ケッ、みっちり鍛えてやるから、覚悟しとけ」
さやか「へん。すぐに、あんたを超えてやるさ」
まどか「マミさん、魔法少女がこんなに集まったんだし、みんなでわぁーって騒ぎませんか?」
マミ「あら、いいわね。私の家にお泊まりして、親睦を深めましょうか」
まどか「さんせーい!」
杏子「はぁ? なんで、んなこと。アタシは、嫌だぜ」
マミ「美味しいお料理、食べ放題よ」
杏子「………」
杏子「…だから、やだって言ってんだろっ」
さやか「ヒヒ、その間はなにかな、杏子ちゃん?」
杏子「杏子ちゃんいうな、てめぇ! ぶっ殺すぞ!」
まどか「じゃあ、決まり。マミさんの家で、パジャマパーティーっ!」
さやか「私はいいけど、一人抜けてない? いや、あんな奴、別にいいけど」
マミ「あー、あの子もいたわねぇ。私は苦手だけど、助けてくれた恩もあるし、構わないわよ」
杏子「あん? キュゥべぇが言ってたイレギュラーって奴のことか?」
まどか「うん、暁美ほむらちゃんって言うんだ。とっても可愛くて、カッコイイ子だよ」
まどか、照れるよ。
さやか「私は、あいつ、ちょっと苦手かな。何考えてるか、わかんないし」
さやか「でも、仲間外れは良くないもんね。まどか、転校生に伝えといて」
まどか「もう、伝わってるよ」
さやか「え?」
まどか「ほむらちゃん、ここにいるもん。そろそろ出ておいで」
まどか、気付いていた?
ほむら「………」
私は姿を表す。
さやか「うわっ、転校生、マジでいたっ!」
杏子「急に現れんな! どこに隠れてやがったっ!」
マミ「あら、こんばんは。奇遇ね、でいいのかしら」
まどか「てへへっ、やっぱりほむらちゃんいた。もしかしたらって思ってたけど、大当たりだねっ」
QB「ボクは気付いていたよ。鹿目まどかいるところ、暁美ほむらありだしね」
インキュベーターが、まどかを勧誘しなかったのは、私の存在に気付いていたから?
世界は美しいだけじゃない、現実に耐え切れ無い奴だっている
って歩く不幸が言ってた
って歩く不幸が言ってた
杏子「なんだ、このイレギュラー、ストーカーやってんのか?」
ほむら「人聞き悪い。私は、まどかを守っているだけ」
さやか「いやぁ、影でこそこそ、まどかを追っかけてたら、正真正銘ストーカーでしょ」
まどか「ほむらちゃん。隠れてないで、最初から一緒にいようよ」
まどか「私は、ほむらちゃんと、仲良く並んで歩きたいな」
ほむら「ごめんなさい」
マミ「暁美さん。私の家に招待するけど、ストーカーしたお詫びの気持ちがあるなら、来てくれるわよね?」
まどかと一緒。パジャマパーティー。行きたい気持ちはあった。
でも…。
ほむら「お断りさせていただくわ」
誰とも関わり合いになりたくない。自分の決意が崩れないためにも、私は一人でいるべきだ。
背中を向け、その場を去った。
数日後。ショッピングセンターの食品フロア。
まどか「…と、言いながら、ちゃっかりマミさんちにやってくるほむらちゃんでしたー」
ほむら「まどかが誘うから」
まどかに弱い私。学校を出ようとしたら、腕を引っ張られ、強引に連れてこられた。
私とまどかと杏子(現在、試食の旅)は、夕飯の買い物をしていた。
まどか「なにを作ろっか?」
まどか「マミさん、出来合いでいいって言ってたけど、ちゃんと料理、作った方がいいもんね」
まどか「ほむらちゃん、一緒に作ろ?」
ほむら「う、うん」
まどかとショッピング。過去に一度も無かったこと。
ちょっと、ううん、かなり、すっごく嬉しい。
私にとって、大切で、貴重な時間…。
こういう息抜きも、少しぐらい、してもいいよね?
まどか「こうして、カート押して、ふたりで歩いていると…」
ほむら「…?」
まどかは、私の耳元に口を寄せる。
まどか「新婚さんみたいだね」
ほむら「ま、まどか(かあ~)」
まどか「やったーっ、ほむらちゃんの真っ赤な顔、ゲットー。かーわいいー」
ガシッと、私の体に抱きついてくる。
ほむら「…?」
まどかは、私の耳元に口を寄せる。
まどか「新婚さんみたいだね」
ほむら「ま、まどか(かあ~)」
まどか「やったーっ、ほむらちゃんの真っ赤な顔、ゲットー。かーわいいー」
ガシッと、私の体に抱きついてくる。
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