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元スレまどか「ほむらちゃんが泣いてる……」
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>>250
まどか「……ほむらちゃん」
後ろから、抱き締めて。
ほむらの身体がびくっと震えたのがわかった。
でも、たぶんそれ以上にまどかの手は震えていて。
ほむら「……!」
まどか「ほむらちゃん、あのね……」
ほむら「……まどか」
まどか「私……」
ドンッ
突然、身体を押された。
まどか「……ほむら、ちゃん」
まどか「……ほむらちゃん」
後ろから、抱き締めて。
ほむらの身体がびくっと震えたのがわかった。
でも、たぶんそれ以上にまどかの手は震えていて。
ほむら「……!」
まどか「ほむらちゃん、あのね……」
ほむら「……まどか」
まどか「私……」
ドンッ
突然、身体を押された。
まどか「……ほむら、ちゃん」
ほむら「……っ」
まどか「……ご、ごめん、その」
ほむら「……違う、違うの」
まどか「え?」
二人の間に、微妙な距離。
ただほむらは首を振り続け、まどかは手持ち無沙汰になった手をそのまま。
ほむら「……ごめん、なさい」
もうほむらの声は、完全に震えてしまっていた。
まどかはどうすることも出来ずに、ほむらを見詰めるだけで。
もうすぐでまどかの家が見えるような場所。きっと、今までで一番重い沈黙。
ほむら「……」
まどか「……」
ほむら「私、戻るね」
まどか「……ご、ごめん、その」
ほむら「……違う、違うの」
まどか「え?」
二人の間に、微妙な距離。
ただほむらは首を振り続け、まどかは手持ち無沙汰になった手をそのまま。
ほむら「……ごめん、なさい」
もうほむらの声は、完全に震えてしまっていた。
まどかはどうすることも出来ずに、ほむらを見詰めるだけで。
もうすぐでまどかの家が見えるような場所。きっと、今までで一番重い沈黙。
ほむら「……」
まどか「……」
ほむら「私、戻るね」
暫く経った後、最初に口を開いたのはほむら。
震えこそしていなかったものの、口調も声も、聞きなれないもので。
まどか「え」
まどかがはっと顔を上げたときにはもう、ほむらの背中は遠くなっていた。
「待って」と伸ばしかけた腕が、虚しく空気をさいて。
まどか「……」
まどか「ほむら、ちゃん……」
震えこそしていなかったものの、口調も声も、聞きなれないもので。
まどか「え」
まどかがはっと顔を上げたときにはもう、ほむらの背中は遠くなっていた。
「待って」と伸ばしかけた腕が、虚しく空気をさいて。
まどか「……」
まどか「ほむら、ちゃん……」
◆
まどか「……ただいま」
QB「今日は随分と遅かったようだね、まどか」
まどか「キュゥべえ……いたんだ」
QB「最近はどうも魔女の数が減ったようでね。魔法少女の素質を持つ子もあまり見受けられないし、
休暇中みたいなものかな」
まどか「……そっか」
ほむらが行ってしまった直後、折角止んだ雨がまた降り始め、雨に打たれていることに気付いたときには既に遅く
びしょ濡れになってしまった。けれど着替える気力もなく、濡れたままの格好で
ベッドに倒れこむ。
「ねーちゃ、ねーちゃぁ!」
部屋の外でタツヤの声がする。
まどかは布団を被って耳を塞いだ。
まどか「(私……ほむらちゃんに、拒絶、されちゃった)」
まどか「……ただいま」
QB「今日は随分と遅かったようだね、まどか」
まどか「キュゥべえ……いたんだ」
QB「最近はどうも魔女の数が減ったようでね。魔法少女の素質を持つ子もあまり見受けられないし、
休暇中みたいなものかな」
まどか「……そっか」
ほむらが行ってしまった直後、折角止んだ雨がまた降り始め、雨に打たれていることに気付いたときには既に遅く
びしょ濡れになってしまった。けれど着替える気力もなく、濡れたままの格好で
ベッドに倒れこむ。
「ねーちゃ、ねーちゃぁ!」
部屋の外でタツヤの声がする。
まどかは布団を被って耳を塞いだ。
まどか「(私……ほむらちゃんに、拒絶、されちゃった)」
怯えたような、悲しそうな、辛そうな。
ほむらの様子を、思い出す。
どうしてだか、涙が止まらなかった。
あの幸せだった時間なんて嘘みたいに、涙が止まらない。
QB「まどか?どうかしたのかい?」
キュゥべえの不思議そうな声が頭上から聞こえる。
ドンドンッとドアを叩き「ねーちゃ」とひたすら叫ぶタツヤの声や、「帰ってるのかい?」
という知久の優しい声でさえ、今は何も聞きたくないと、まどかは初めてそう思った。
まどか「(……どうして、私)」
たった一日。
たった一日で、こんなにも。
ぎゅっと、シーツを握り締める。声が漏れないように、痛いくらいに奥歯を噛締め。
『まどかさんの心を射止めたのは今朝の話にも出てきた暁美さんじゃありませんこと?』
たぶん、もう仁美のその言葉だってきっと、否定できない。
部屋の外が、突然静かになる。知久がタツヤを連れて下に下りていったらしい。
まどか「……」
まどか「(私、ほむらちゃんのこと――好きになっちゃった、のかな)」
ほむらの様子を、思い出す。
どうしてだか、涙が止まらなかった。
あの幸せだった時間なんて嘘みたいに、涙が止まらない。
QB「まどか?どうかしたのかい?」
キュゥべえの不思議そうな声が頭上から聞こえる。
ドンドンッとドアを叩き「ねーちゃ」とひたすら叫ぶタツヤの声や、「帰ってるのかい?」
という知久の優しい声でさえ、今は何も聞きたくないと、まどかは初めてそう思った。
まどか「(……どうして、私)」
たった一日。
たった一日で、こんなにも。
ぎゅっと、シーツを握り締める。声が漏れないように、痛いくらいに奥歯を噛締め。
『まどかさんの心を射止めたのは今朝の話にも出てきた暁美さんじゃありませんこと?』
たぶん、もう仁美のその言葉だってきっと、否定できない。
部屋の外が、突然静かになる。知久がタツヤを連れて下に下りていったらしい。
まどか「……」
まどか「(私、ほむらちゃんのこと――好きになっちゃった、のかな)」
これが自分の勘違いであればいい。
そうしたらきっと、笑い話に出来るのに。
今までどおり、みんなの前で笑うことが出来るのに。
それともいっそ、どちらかが異性だったら。
それならきっと、拒絶されたって何をされたって、一緒にいることは出来ただろうに。
もし“友達”としても避けられてしまったら――
そう考えるだけで、怖い。とてつもなく怖くて。
まどか「ねえ、キュゥべえ……どうして、私もほむらちゃんも、女の子なのかなあ」
QB「……?」
QB「さあ。僕にもよくわからない」
まどか「あはは、そう、だよね……」
QB「ただ、それが君たちの運命なんだろうね」
そうしたらきっと、笑い話に出来るのに。
今までどおり、みんなの前で笑うことが出来るのに。
それともいっそ、どちらかが異性だったら。
それならきっと、拒絶されたって何をされたって、一緒にいることは出来ただろうに。
もし“友達”としても避けられてしまったら――
そう考えるだけで、怖い。とてつもなく怖くて。
まどか「ねえ、キュゥべえ……どうして、私もほむらちゃんも、女の子なのかなあ」
QB「……?」
QB「さあ。僕にもよくわからない」
まどか「あはは、そう、だよね……」
QB「ただ、それが君たちの運命なんだろうね」
布団からそっと顔を出すと、キュゥべえの真っ赤な目がすぐそこにあって。
「ひっ」と思わず声を上げる。
QB「やれやれ、酷いなあ。何もそこまで驚くことないじゃないか」
まどか「……ごめん」
QB「同性として生まれたのは君たちのせいでも世界のせいでもなく運命、必然なんだよ。
だとすると、君たちは、もちろん僕たちだって、それを受け入れることしか術はないんじゃないかな?」
まどか「……受け入れる?」
QB「だってそうだろう?君も暁美ほむらも男に変わりたいわけじゃないだろうし。
たとえ変わりたいって願いをされたとしてもそれは魔法少女になれないわけだから叶えるわけにはいかないよ」
「ひっ」と思わず声を上げる。
QB「やれやれ、酷いなあ。何もそこまで驚くことないじゃないか」
まどか「……ごめん」
QB「同性として生まれたのは君たちのせいでも世界のせいでもなく運命、必然なんだよ。
だとすると、君たちは、もちろん僕たちだって、それを受け入れることしか術はないんじゃないかな?」
まどか「……受け入れる?」
QB「だってそうだろう?君も暁美ほむらも男に変わりたいわけじゃないだろうし。
たとえ変わりたいって願いをされたとしてもそれは魔法少女になれないわけだから叶えるわけにはいかないよ」
キュッキュッ
キュゥべえの尻尾がゆらゆらと揺れている。
まどか「……うん」
手の甲で、涙を拭う。
そしてもう泣かないように、まどかは天上を見上げ。
まどか「……」
まどか「(……せめて、ほむらちゃんと友達のままでいたい)」
まどか「(それ以上の関係なんて、望まないから。せめてほむらちゃんが泣いてるとき、
隣にいられるような、そんな存在になれるだけで――それだけでいいから)」
QB「まどか?」
受け入れるしか、ないのだ。
結ばれるはずなんて無い、同性で。しかも、一度拒絶されてしまって。
それでもまだ、一緒にいたいと思ってしまうから。
受け入れるしか、ない。受け入れて、それで、友達として傍にいられればいい。
まどか「(……いいよね、それで)」
キュゥべえの尻尾がゆらゆらと揺れている。
まどか「……うん」
手の甲で、涙を拭う。
そしてもう泣かないように、まどかは天上を見上げ。
まどか「……」
まどか「(……せめて、ほむらちゃんと友達のままでいたい)」
まどか「(それ以上の関係なんて、望まないから。せめてほむらちゃんが泣いてるとき、
隣にいられるような、そんな存在になれるだけで――それだけでいいから)」
QB「まどか?」
受け入れるしか、ないのだ。
結ばれるはずなんて無い、同性で。しかも、一度拒絶されてしまって。
それでもまだ、一緒にいたいと思ってしまうから。
受け入れるしか、ない。受け入れて、それで、友達として傍にいられればいい。
まどか「(……いいよね、それで)」
◆
翌日。
さやか「おーっ、まどか!」
仁美「おはようございます」
まどか「あ、うん、おはよう二人とも」
さやか「……?どうかしたの、まどか?」
まどか「へ?」
さやか「何か昨日と比べて元気ないし」
仁美「リボン、曲がってますわよ」
まどか「えっ」
慌てて頭に手をやると、確かに手探りでもわかるくらいに曲がっていた。
さやかが慣れた手つきで元に戻してくれる。
さやか「まったくもう、昨日の気合の入りようは一体なんだったんだか」
まどか「……ははっ」
まどか「(……本当に、昨日のママやさやかちゃんの言う通りだったんだなあ、私)」
仁美「……まどかさん、ちょっと」
翌日。
さやか「おーっ、まどか!」
仁美「おはようございます」
まどか「あ、うん、おはよう二人とも」
さやか「……?どうかしたの、まどか?」
まどか「へ?」
さやか「何か昨日と比べて元気ないし」
仁美「リボン、曲がってますわよ」
まどか「えっ」
慌てて頭に手をやると、確かに手探りでもわかるくらいに曲がっていた。
さやかが慣れた手つきで元に戻してくれる。
さやか「まったくもう、昨日の気合の入りようは一体なんだったんだか」
まどか「……ははっ」
まどか「(……本当に、昨日のママやさやかちゃんの言う通りだったんだなあ、私)」
仁美「……まどかさん、ちょっと」
昨日のことを思い出すとまた苦しくなってくる。
それを隠したくて無理に出す笑い声。
そんなまどかの制服の裾を、仁美は不意に掴んで小声で言った。
まどか「仁美ちゃん?」
さやか「なにー?あたしには内緒の話ってかー?」
仁美「えぇ」
さやか「なっ!?」
仁美「だからさやかさんは少し黙っててくれません?」
さやか「仁美……」
仁美「後でよしよししてあげますから」
まどか「よしよし?」
さやか「ぬうっ……バカッ、変なこと言うんじゃないわよ仁美!」
仁美「いつも変なこと言ってくるさやかさんに仕返しですわ」クスッ
さやか「うぅ……」
それを隠したくて無理に出す笑い声。
そんなまどかの制服の裾を、仁美は不意に掴んで小声で言った。
まどか「仁美ちゃん?」
さやか「なにー?あたしには内緒の話ってかー?」
仁美「えぇ」
さやか「なっ!?」
仁美「だからさやかさんは少し黙っててくれません?」
さやか「仁美……」
仁美「後でよしよししてあげますから」
まどか「よしよし?」
さやか「ぬうっ……バカッ、変なこと言うんじゃないわよ仁美!」
仁美「いつも変なこと言ってくるさやかさんに仕返しですわ」クスッ
さやか「うぅ……」
いつもとは立場が逆転しているけれど、そんな親友二人のやり取りが今日はなぜだか
普段よりも違うように見えた。
まどか「……仲、いいな、やっぱり」
仁美「そんな……そんなこと、ありませんわ」カアァッ
まどか「……仁美ちゃん?」
仁美「あんなのとはあまり仲良くなんてしたくないですわ、それに私たちだって仲いいじゃない!」
まどか「あ、うん……けど」
まどか「(……何だか、私と仁美ちゃんたちとの関係って、違う気がする)」
普段よりも違うように見えた。
まどか「……仲、いいな、やっぱり」
仁美「そんな……そんなこと、ありませんわ」カアァッ
まどか「……仁美ちゃん?」
仁美「あんなのとはあまり仲良くなんてしたくないですわ、それに私たちだって仲いいじゃない!」
まどか「あ、うん……けど」
まどか「(……何だか、私と仁美ちゃんたちとの関係って、違う気がする)」
さやか「おーい、先行くよー」
言葉とは裏腹に、さやかは話が聞こえない程度の場所で二人を待っていた。
そんな姿を見て、まどかはやっぱりさやかちゃんって優しいんだな、と思う。
仁美は「わかってますわ」と返事をし、さやかのほうに視線を飛ばした。
まどか「それで、仁美ちゃん」
仁美「……あ。えぇ」
そのまま数秒が経過し、まどかの声でようやく仁美ははっとまどかに視線を戻した。
そっと後ろを振り向くと、さやかは声を押し殺して身体をクの字にまげて笑っていた。
仁美「……えっと」
まどか「あの……私のことなら、気にしなくていいよ」
仁美「え?」
まどか「……朝、自分でも気付いてた。目、だいぶ腫れちゃってるなって」
言葉とは裏腹に、さやかは話が聞こえない程度の場所で二人を待っていた。
そんな姿を見て、まどかはやっぱりさやかちゃんって優しいんだな、と思う。
仁美は「わかってますわ」と返事をし、さやかのほうに視線を飛ばした。
まどか「それで、仁美ちゃん」
仁美「……あ。えぇ」
そのまま数秒が経過し、まどかの声でようやく仁美ははっとまどかに視線を戻した。
そっと後ろを振り向くと、さやかは声を押し殺して身体をクの字にまげて笑っていた。
仁美「……えっと」
まどか「あの……私のことなら、気にしなくていいよ」
仁美「え?」
まどか「……朝、自分でも気付いてた。目、だいぶ腫れちゃってるなって」
苦笑する。
仁美は一瞬迷うような表情をした後、気まずそうにまどかから目を逸らした。
まどか「……別に、何でもないんだけど」
仁美「まどかさん……」
まどか「ほら、たまに泣きたくなる時あるし。昨日それで、だから……」
気にしないで欲しい。
何も聞かないで欲しい。
そう信号を送る。聞かれたら、きっと今のままじゃ全部吐露してしまうだろう。
昨日のことも、自分の気持ちのことも、何もかも。
そして気持ち悪いだなんて言われてしまうかもしれない。もしかしたら、仁美たちも
友達でいてくれなくなってしまうかもしれない。
そう思ってしまうから。
仁美「……でも、本当に何かあったら相談、して欲しいですわ」
まどか「……うん、ありがと」
仁美「私も、さやかさんも待ってますから」
まどか「……うん」
仁美は一瞬迷うような表情をした後、気まずそうにまどかから目を逸らした。
まどか「……別に、何でもないんだけど」
仁美「まどかさん……」
まどか「ほら、たまに泣きたくなる時あるし。昨日それで、だから……」
気にしないで欲しい。
何も聞かないで欲しい。
そう信号を送る。聞かれたら、きっと今のままじゃ全部吐露してしまうだろう。
昨日のことも、自分の気持ちのことも、何もかも。
そして気持ち悪いだなんて言われてしまうかもしれない。もしかしたら、仁美たちも
友達でいてくれなくなってしまうかもしれない。
そう思ってしまうから。
仁美「……でも、本当に何かあったら相談、して欲しいですわ」
まどか「……うん、ありがと」
仁美「私も、さやかさんも待ってますから」
まどか「……うん」
いつのまにかまた自分に注がれていた仁美の真直ぐな視線が痛かった。
まどかは小さく頷く。それからこのおかしな空気を打開したくて、
ふと思いついた話を口に出してみた。
まどか「そういえば、最近仁美ちゃんとさやかちゃん、何かあったの?」
仁美「え?ど、どうしてですの?突然……」
まどか「あ、いやえっと……さっきも言ったけど、仲いいし。それに、前とちょっと雰囲気違うっていうか」
しどろもどろに言葉を繋ぐ。
けれど、それでも仁美にはなぜだか色々と効果抜群だったらしい。
仁美「そ、それはその……そ、そんなことありませんわ!まどかさんったら何言って……!」
まどか「……ひ、仁美ちゃん?」
取り乱す仁美が珍しく、まどかまで戸惑ってしまう。
「ちょっとー、もうまじで学校行かなきゃまずいって!」というさやかの声で救われる。
まどかは小さく頷く。それからこのおかしな空気を打開したくて、
ふと思いついた話を口に出してみた。
まどか「そういえば、最近仁美ちゃんとさやかちゃん、何かあったの?」
仁美「え?ど、どうしてですの?突然……」
まどか「あ、いやえっと……さっきも言ったけど、仲いいし。それに、前とちょっと雰囲気違うっていうか」
しどろもどろに言葉を繋ぐ。
けれど、それでも仁美にはなぜだか色々と効果抜群だったらしい。
仁美「そ、それはその……そ、そんなことありませんわ!まどかさんったら何言って……!」
まどか「……ひ、仁美ちゃん?」
取り乱す仁美が珍しく、まどかまで戸惑ってしまう。
「ちょっとー、もうまじで学校行かなきゃまずいって!」というさやかの声で救われる。
仁美「わ、わかりましたわ!」
少し大きめの声で返事をし、仁美がまどかに背を向ける。
しかしすぐにまどかのほうに向き直ると、「今日は転ばないで下さいね」と言って
手を差し出した。
まどか「……へへっ、気をつける」
照れ笑いを浮かべ、まどかはその手を掴んだ。
まどかを引っ張るようにして仁美が走り出す。
いつものお嬢様然ではなく、一人の少女として。その先に、さやかがいる。
まどか「(……いいな、やっぱり)」
まどかはそう思った。
何がいいのかなんてわからないけど、やっぱりいい。
落ち込んでるときに、何も聞かずに手を引っ張ってくれる人がいる、待ってくれる人がいる。
まどか「(……私も、ほむらちゃんにとってそんな存在になれるかな。さやかちゃんたちみたいな、
友達になれるかな)」
ずきりと痛んだ胸を無視して、まどかは思う。
少し遠くのほうで予鈴のチャイムが鳴った。
少し大きめの声で返事をし、仁美がまどかに背を向ける。
しかしすぐにまどかのほうに向き直ると、「今日は転ばないで下さいね」と言って
手を差し出した。
まどか「……へへっ、気をつける」
照れ笑いを浮かべ、まどかはその手を掴んだ。
まどかを引っ張るようにして仁美が走り出す。
いつものお嬢様然ではなく、一人の少女として。その先に、さやかがいる。
まどか「(……いいな、やっぱり)」
まどかはそう思った。
何がいいのかなんてわからないけど、やっぱりいい。
落ち込んでるときに、何も聞かずに手を引っ張ってくれる人がいる、待ってくれる人がいる。
まどか「(……私も、ほむらちゃんにとってそんな存在になれるかな。さやかちゃんたちみたいな、
友達になれるかな)」
ずきりと痛んだ胸を無視して、まどかは思う。
少し遠くのほうで予鈴のチャイムが鳴った。
少し離席します、遅くてごめん
やっぱり書き溜めてからやったほうがいいんだろうか
やっぱり書き溜めてからやったほうがいいんだろうか
てす
今書き溜め出来る状況じゃない、ごめん
でも必ず完結させる、再開
今書き溜め出来る状況じゃない、ごめん
でも必ず完結させる、再開
◆
まどか「(はあ、昨日に続いて……)」
まどかたちが教室に着いた頃にはギリギリ――遅刻だった。
周囲のクラスメートが口々に心配げに、若しくはからかい気味に声をかけてくるのを
適当に受け流しながらまどかは席に着いた。
さやかも仁美も同じように言われているのを見て、「三人一緒じゃこの反応も当たり前かあ」と
苦笑する。
先生「はーい、もうざわざわしないのー。今日の連絡いくわよー」
早乙女先生ののんびりとした声でやっと教室が静かになる。
まどかはほっと一息吐くと鞄に手を掛けかけ。
まどか「……あ」
目が、合った。ほむらと。
「暁美さん、前向いて」と早乙女先生の注意。すぐに目が逸らされてしまう。
まどか「(……ほむらちゃん)」
まどか「(はあ、昨日に続いて……)」
まどかたちが教室に着いた頃にはギリギリ――遅刻だった。
周囲のクラスメートが口々に心配げに、若しくはからかい気味に声をかけてくるのを
適当に受け流しながらまどかは席に着いた。
さやかも仁美も同じように言われているのを見て、「三人一緒じゃこの反応も当たり前かあ」と
苦笑する。
先生「はーい、もうざわざわしないのー。今日の連絡いくわよー」
早乙女先生ののんびりとした声でやっと教室が静かになる。
まどかはほっと一息吐くと鞄に手を掛けかけ。
まどか「……あ」
目が、合った。ほむらと。
「暁美さん、前向いて」と早乙女先生の注意。すぐに目が逸らされてしまう。
まどか「(……ほむらちゃん)」
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