元スレ上条「バイトでもしようかな……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×5
402 = 65 :
垣根がこちらに気付いたようで、浜面がいる方向に目を向ける。
ビクッ!!っと身体が震える。
さっきまでの戦いが怖くなかった、と言えばウソとなるが、
今まさしく、本当の恐怖が自分を襲っている。
垣根「ああ、テメェ生きてたのか……」
よくよく垣根の姿を見てみると、
さっきまで消え去っていた左腕はいつのまにかもとに戻っていた。
おそらく能力かなんかで腕を新しく生やしたのだろう。
浜面「テメェ。いったい何をしやがったんだ」
震える身体を押さえながら、垣根に問いかける。
404 = 65 :
垣根「あ? ああ。これは俺も予想外だ」
浜面「は? ふざけんな!! テメェは滝壺に能力が暴走させられて、能力がまともに使えなかったんじゃなかったのかよ!?」
垣根「ああそうだな」
軽かった。あまりにもあっさりとした返答だった。
垣根「その滝壺とかいうやつに代わりに礼を言っといてくれよ。
『お前のおかげで俺は、第一位になった』ってな。こりゃ一方通行なんて余裕だな。
オイオイこれってもしかして俺、『絶対能力者(レベル6)』になっちまったんじゃねえのか?」
407 = 65 :
聞いたことのない単語を聞いた。
『絶対能力者(レベル6)』。
学園都市は、
無能力者(レベル0)、低能力者(レベル1)、異能力者(レベル2)、
強能力者(レベル3)、大能力者(レベル4)、そして超能力者(レベル5)。
これらの6段階で査定されるはずだ。
そんな常識浜面でも知っている。
能力者の頂上である超能力者(レベル5)。
その上に立つ『絶対能力者(レベル6)』。
そんなものが本当にあるのだろうか?
408 :
来たか
409 :
待ってたぜ
410 = 65 :
浜面「……ふざけんなよ。常識的に考えて『絶対能力者(レベル6)』なんてもんあるかよ!!」
垣根「おいおい。言わなかったけなあ……いや、そのときお前はいなかったか?」
垣根はやれやれ、と額に手を当てる動作をして、
不気味な笑顔を浮かべながら口を開けた。
垣根「俺の『未元物質(ダークマター)』に常識は通用しねえんだよ!!」
浜面は全身の力が抜けたのか、尻もちをつき腕をダラッと下げた。
これは安心して気が抜けたのではない。
もう全てがどうでもよくなったのだ。
「ふ……ざけんじゃ……ないわ……よ……」
どこからか声が聞こえた。
411 = 249 :
保守成功したか
413 = 65 :
その声の持ち主は左腕を失った麦野である。
血だらけの身体を震わせながら、
麦野は垣根を睨みつける。
垣根「よお第四位。いい夢見れたか?」
麦野「テメェなんかが……『絶対能力者(レベル6)』なん……かが、なれるわけ……ねえだろうが」
垣根「まあそうだろうな。こう簡単に『絶対能力者(レベル6)』になれれば苦労はねえよな。まあひとつだけわかったことがある」
垣根は麦野に近づきながらそう喋る。
そして麦野の目の前に立ち、目を大きく見開いた。
垣根「超能力者(テメェら)はもうクズってことがな!!」
415 = 65 :
垣根は麦野の頭を軽く蹴り飛ばす。
それだけで麦野の身体は5メートルほど浮いた。
麦野「が……は……」
頭を無視して脳みそに直接衝撃を与えられている、そんなようなダメージだった。
意識が飛びそうだった。しかしかろうじて意識はある。
麦「……クソ……が……」
浜面「麦野ッ!!」
垣根「すっげえなおい。軽く蹴飛ばしてこれかよ」
垣根は浜面を無視して歩いていく。
もはや浜面などなんとも思っていないのだろう。
416 :
やっぱりていとくん無双か
419 = 276 :
迸る超ベジータ臭
420 = 65 :
ピピピピピピピ
いきなり何かの音が鳴った。
その瞬間垣根の足元が爆発した。
垣根は足元が爆破したにもかかわらず、
どうでもよさそうに足元を見ている。
「結局、逃がしは……しないって訳よ」
その足元にあったものを操作していたのは、
頭から血が流れているフレンダだった。
浜面「フレンダ!! よかった生きてたのか」
「私も超無事ですよ」
浜面「絹旗、お前もか」
二人はボロボロの体にムチを打って立ったのだろう。
しかし、この状況で立つことは間違いだろうと、浜面は思っていた。
421 :
ほう
422 = 337 :
上条さんマダー
423 = 65 :
垣根「あーなんつうか。テメェらそんなに殺して欲しいの?」
垣根の表情は変わらない。
あいかわらずどうでもよさそうだ。
絹旗「死ぬつもりもありませんし、お前を逃がすつもりも超ありません」
フレンダ「なんつうか、ここで逃がしたら麦野に真っ二つにされそうで怖いのよね」
垣根「はあ。せっかく生かしてやろうと思ったのによお。なんだ? この善意を踏みにじられた気分は」
垣根は身体をこちらに向ける。
そして、敵意というより殺意をこちらに向ける。
425 = 65 :
垣根「そんなに死にてえなら、勝手に死んじまえよ」
絹旗とフレンダは身構える。
垣根のほぼ一撃必殺と思われる攻撃をよけるためだ。
だが化け物はつっ立ったままである。
あくまでつっ立ったままである。
次の瞬間、フレンダたちは体中が切り裂かれた。
距離、装備、能力。
すべてを無視して彼女たちの皮膚を引き裂く。
そしてすべてが倒れ伏す。
反応できなかった。というよりいつ攻撃されたかも、
そもそも攻撃されたかどうかも分からなかった。
それはそのシーンを見ていた浜面もである。
428 = 65 :
浜面(み、みんな殺される……)
浜面は目の前の光景を見てそう思った。
そう思うしかなかった。
それくらい垣根帝督という化け物は、圧倒的だった。
フレンダ(な……んで?)
不思議と痛みは感じない。
ただただもう自分は死ぬのだろうかと感じるだけだった。
フレンダ(死にたくない……)
指一本動かせない状態で、フレンダは思った。
もはやどうしようもないというのことは分かっている。
これは運命といっても過言ではないだろう。
足音が近づいてくる。おそらく垣根帝督だろう。
その足音が地獄へのカウントダウンに聞こえる。
430 = 65 :
自分の十数年の人生を振り返った。
『暗部』なんかに入って、ろくな人生ではなかった気がする。
学園都市の闇の住人になってから、こうなることは分かっていたはずだ。
フレンダはふと見上げる。
純白の巨大な翼を広げる垣根が目の前に立っていた。
周りの人から見れば、『天使』などと口から発するだろうが、
フレンダからはどうみても『悪魔』にしか見えなかった。
それを見てフレンダはただただ思うだけだった。
垣根は足を上げる。次にその足の着地地点はフレンダの脳天だ。
431 = 409 :
あげ
432 = 272 :
紫煙
434 = 65 :
フレンダはなぜかあの少年が脳裏に浮かんだ。
自分が過ちを犯そうとしたところに、さっそうと現れて自分を救ってくれた少年が。
今ごろ、絹旗の手刀を食らって隠れ家で寝ているだろう少年が。
自分にとって『ヒーロー』に見えた少年が。
フレンダ(……最後に……もう一度上条に会っておきたかったな)
今下ろされよう足を見て、フレンダは目をつむる。
涙があふれる。
今度こそ死んだと思った。
フレンダ(……死にたくない―――!!!)
436 :
一方さんだろ
437 = 65 :
しかし足は振りおろされなかった。
目を開けると垣根はいない。
その代わりに別の人物が立っていた。
本当に会えるとは思わなかった。
もし神様がいるのなら、感謝してもしきれないと思った。
彼女の目の前に『上条当麻(ヒーロー)』が立っていた。
――――――
438 = 198 :
さすが上条さんだぜ
439 :
さすがだsぜ
440 = 276 :
キャートウマサーン
443 = 65 :
――――――
浜面はその一部始終を見ていた。
フレンダが踏みつけられそうになるところから、『垣根帝督(化け物)』が上条にブッ飛ばされるところまで。
浜面「あ、ありえねえ……」
浜面は驚愕した。
麦野「ほんとバカよね……わざわざバイト代をテーブルの上に置いといてあげたのに」
麦野はあきれる。
絹旗「ふう。私としたことが超浅かったってことですね」
絹旗は自分のミスを笑う。
フレンダ「あ……ああ……」
『ヒーロー』の参上に安堵したフレンダは
涙を流しながらその名を呼ぶ。
444 :
これが上条クオリティ
445 = 102 :
やだカッコイイ
446 = 389 :
カミヤン!
447 = 65 :
「かみ……じょう……」
上条「はは、よかった。無事だったかフレンダ」
隠れ家からここまで走ってきたのか、
上条は息が荒く、顔に汗が目に見えるほど流れていた。
上条「あとはゆっくり休んでな。後は俺が片をつける」
フレンダ「わ……わかった……」
フレンダは安心したのか、ゆっくりと瞳を閉じていった。
448 :
ぶっとばせー
449 = 408 :
神=ジョー見参!!
450 = 362 :
やだ、かっこいい
みんなの評価 : ★★★×5
類似してるかもしれないスレッド
- 上条「俺って実はモテるんじゃ……」 (268) - [57%] - 2013/10/31 10:30 ○
- 上条「美琴ってMだよな……」 (154) - [56%] - 2010/3/9 7:30 ★★★×4
- 美希「ハニーが浮気してるの……」 (994) - [56%] - 2012/3/12 3:15 ★★★×7
- 女「揉めば大きくなるのかな……」 (574) - [56%] - 2011/12/4 6:30 ★★
- 上条「女の子と仲良くなりたい……」 (1001) - [55%] - 2010/4/3 8:01 ★★★×7
- 雪歩「うまい棒おいしいですぅ……」 (218) - [55%] - 2011/11/21 10:15 ★
- 義妹「こ、こちらこそよろしく……」 (134) - [55%] - 2012/3/30 18:30 ☆
- 岡部「まゆりがグレてしまった……」 (165) - [55%] - 2011/11/7 9:15 ★
- 鳴上「バレンタインデーか……」 (397) - [54%] - 2012/1/16 3:45 ★★★×5
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について