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    元スレ唯「ぎゃるげ!」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 飲尿 + - けいおん! + - とある魔術 + - みなみけ + - もんはん + - ギャルゲー + - ハッピーエンド + - ハルヒ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    102 :

    3はギャルゲの選択肢じゃねぇだろwww

    103 = 1 :

    『はいどーもー』

    「あーもう! さくっと説明せいや!」

    『それはギャルゲーに不可欠な選択肢。どれを選ぶかで好かれたり嫌われたり、ストーリーが変わったりしまーす』

    「わー、わかりやすーい」

    『ちゅーわけで、頑張ってくーださい』

    「なぁ律、どうなんだよ。律の本心を聞かせて欲しいんだ」

    「あ、ああ……」

    (急に言われてもな……どれが当たりだ? どれを選べば澪の好き度が上がる…?)

    「3……かな……」

    「えっ?」

    104 = 1 :

    (いや待てよ……私なら)

    「律……」

    私は意を決してこう言った。

    「バカ言うな。無理に決まってんだろ」

    「……」

    「……」

    (今回は自分の本心に従った。ギャルゲーとか関係なしに私なら絶対こう言うだろうからな)

    「……」

    澪は俯いている。
    こいつが今どんな顔をしているのか、確認することはできない。

    少しだけバツが悪くなったので、澪の顔を覗き込もうかと思った矢先、

    「ぷっ」

    「あん?」

    「ぷふ、あはははははは」

    澪が笑い出した。

    105 = 1 :

    「あはははは」

    「~~~~ッ!?」

    澪が一体何に対して笑っているのか、私には皆目検討もつかなかった。
    もしかして私の言葉にショックを受けて頭がおかしく……!?

    「あのー……み、澪さん?」

    「ああ、ごめんごめん。想像通りの答えが返ってきたものだからついな。
      はは、それにしても律は本当にわかりやすい性格してるよな。
      そんなんじゃ悪い人にすぐ騙されちゃうぞ、あっはは」

    「んな!?」

    「あー面白かった。もし、私も行く! なんて言い出したらどう突っ込めば良かったかな?」

    「なあおい! 自分から振っといてそれはちょっとひどすぎやしませんかねぇ!?」

    「ふふ、まあ律と同じ大学に行けたらそれはそれで楽しいと思うけどさ。
      そういうわけにもいかないよな。自分の人生だもん」

    澪の口振りはまるで自分に言い聞かせているように思えた。

    106 = 1 :

    「まあ私も色々考えてみるよ。このままじゃいけないのは確かだもんな」

    「当たり前だろ、バカ律」

    バカ律、か。
    澪にこう呼ばれるのも後数ヶ月だけなんだな。

    ともあれ、澪も落ち着いたようだしそろそろ教室に戻るべきだよな。

    「そろそろ教室戻ろうぜ。汗も引いたろ?」

    「あ、うん」

    澪はどこか名残惜しそうな顔をしている。

    「ほらほら、私のベストさっさと返せ!」

    「あ! やめ……!」

    私はベストを奪取するため、澪が着ているそれを思いっきり引っ張った。
    引っ張ってしまった。

    107 :

    きたきた

    108 :

    それと同時に澪が態勢を崩す。
    私は慌てて澪を抱きしめた。

    「あ……」

    「ッ!」

    瞬間、鳥肌が立った。
    あの、なんか、ジブリみたいな感じで。
    わかる奴だけわかればそれでいい。

    「ご、ごめ……」

    「……」

    澪は私の胸に顔を埋めたまま動かない。

    109 :

    ふぅ…

    110 :

    > あの、なんか、ジブリみたいな感じで。

    わかるぞ
    なんか振動の波が駆け上がるような表現なんだよなwwwww

    111 :

    トトロのあれか

    ぞわわわーって

    112 = 108 :

    「なにするんだよ、バカ……」

    蚊の鳴くような声で澪。

    「あ、ちょ、いや……こんな、つもりじゃ……」

    挙動不審のキモオタのような声で私。

    私達はしばらくそのまま抱き合っていた。
    別に好きでやっていたわけではない。
    澪が私の服をギュウっと握りしめ、離れようにも離れられなかったのだ。

    一言言わせてくれ。

    ……なんだろう、これ。

    113 :

    あと千尋が印鑑についてた虫踏んづけたときみたいなのね

    114 :

    信代編まで待機!裸で待機!

    115 = 108 :

    「きょ、教室……行こうよ……」

    自分でも顔が赤くなっているのがわかる。
    体中が熱い。
    密着しているせいで澪の熱も伝わってくるのでなおさらだ。

    澪の胸の鼓動が直接私に響く。
    息遣いもハッキリ聞こえる。
    澪の息遣いは……少し荒い。

    「ん……」

    ようやく澪が顔をあげる。
    頬を紅潮させて上目遣いで私を見てくる。
    そして少しだけ涙目だった。

    やめろ、そんな目で見られたら……私……。

    (どぅあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!111111)

    この場で澪をどうにかしてしまいそうだ。

    116 = 111 :

    どうにかしてしまえよ

    117 = 108 :

    首筋がピリピリする。
    頭が痛い。
    こんなのは初めてだ。
    女の子を抱くとみんなこんな風になるのだろうか。
    まあ、確かめる術はないのだが。

    「み、澪……! あの、さ……!」

    私はゆっくり、ゆっくりと澪を自分の体から引き離す。
    意外にも従順に、まったく抵抗しない澪。

    もう一度澪の顔をよく見てみる。
    紅潮した頬に潤んだ瞳。

    こんな澪は初めてだ。
    なんて言うか……すげー可愛い。
    どうしたんだ澪!
    なんなんだ澪!
    お前はそんなキャラじゃないだろー!

    こんな澪を見ているともう一度抱きしめたい衝動に駆られた。

    118 = 108 :

    「教室、行こうぜ」

    自分の欲求に打ち勝つため、私はわざとらしくドスの聞いた低い声で言った。

    「そうだな」

    澪の声も心なしか低い。
    澪はその場でベストを脱ぎ、サンキュといいながら私に手渡した。

    私は受け取ったベストを着る。
    少し湿ったような感じがするのは澪の汗だろうか。

    「う……こ、これは……」

    (澪の匂いが……)くんかくんか

    (ってぇ! 私も同レベルかい!)

    119 = 108 :

    「じゃ、行こうか」

    「あ、ああ……」

    私達は保健室を後にしスネークよろしく、忍び足で教室を目指した。
    すでに一時限目の授業は始まっている。
    どう誤魔化すか。はたまたバレないように自分の席に着席するのを試みるか。

    あ、私の席一番前だ。
    後者は無理か。

    そうこうしているうちに教室の前。

    「諦めて謝るしかないな」

    「律はな。私は一番後ろの席だからまだ望みがあ」

    「る」といい終わる前に私は勢いよく教室のドアを開けた。

    「おはよう!」

    「こ、このバカ野郎!」

    自分一人だけ逃げようったってそうはいかん。
    喜び、悲しみを分かち合ってこその幼馴染だとは思わんか?
    なあ、澪。

    壇上にいる数学の教師が真っ赤な顔で私達に怒りをぶつけてきたことは言うまでもない。

    120 = 108 :

    その日は一日中、授業に集中できなかった(普段は集中しているのかと聞かれれば素直に頷けないのだが)。

    保健室のことを思い出すたび……私は頭を掻き毟った。
    どうしてあんなことをしてしまったのか。
    どうして澪のことを可愛いと思ってしまったのか。
    どうして澪を抱きしめたくなったのか。

    考えれば考えるほど顔が熱くなってしまう。

    気晴らしに唯の能天気な話でも聞きたかったが、今日の唯はなぜか朝から寝っぱなしだ。

    ……宿題を写せたのか、こいつは。

    事情を知らないムギはいつも通り、柔らかな笑顔で私に話しかけてくる。
    新しく作った曲について意見を求められたが、私は「あー」とか「うー」とか気のない返答をするだけだった。
    ムギ、ごめん。

    澪は……あっちはあっちで意識しているのかわからないが、自ら話しかけてくることはなかった。

    そしてその日の放課後、音楽室。

    121 :

    私は妊娠していた。
    澪との子供だ。とくん、とくんとお腹が脈打つ。生命の鼓動だ。

    「律……」

    父親になった澪は格別に可愛かった

    122 = 107 :

    やっぱり幼なじみルートだよね

    123 = 108 :

    そこには私と澪と梓。

    「でなー、澪の奴一人だけ罪から逃れようとしたんだぜ! ひでーよな!」

    「い、いや……あれは違っ……!」

    私は意識的に保健室の話題を避けていた。
    まあ、梓がいる前で話すことでもあるまい。

    「違わない! 藤木君め!」

    「ふじ……!」ガーン

    「まあまあ律先輩、その辺で」

    「なんだよー、梓は澪の味方か?」

    「まあ……はい。普通に」

    「梓ぁ……」

    澪は梓の言葉にパアアっと明るい顔になる。

    「な、なんでだよ! 私の話聞いてた!?」

    「だって律先輩より澪先輩の方が真面目で格好いいし……」

    124 = 108 :

    「ッ!?」

    澪が照れたようにモジモジし始めた。
    おいこら。

    「待て梓! 理由それ!?」

    「理由なんてなんだっていいじゃないですか!」

    キレられた。

    (ぐぬ……この感じ、もしかして梓のパラメータは相当低いのでは?)

    【中野梓】
    好き度
    後輩度☆
    尊敬度

    「わーお」

    125 :

    やはり糞ゴキはりっちゃんの素晴らしさが理解できないか

    126 :

    梓攻略大変だなw

    127 = 114 :

    わーおww

    128 :

    ゴキは見苦しくりっちゃんに嫉妬してるんだな

    129 = 108 :

    「何この初期パラメータの低さ! 激ムズ!?」

    『やあ』

    「でたよ……」

    『あずにゃん攻略についてヒントを与えにね』

    「聞こうか」

    『あずにゃんを落としたければ真面目になれ!』

    「……なるほどね」

    『ちなみに言っておくと格キャラ毎の初期パラメータは現実世界のそれとリンクしてますからね』

    「へー」

    「……」

    「へ?」

    130 :

    ムギのパラが気になる

    131 = 121 :

    まぁあずにゃんの気持ちもわかる
    デコビッチを好きになるのは正気じゃないもんな…デコビッチ…あれ、最近話題になった声優もそんな名前…

    132 = 108 :

    「するってーとアレか!? 私って梓に嫌われてんの!?」

    『』

    「何か言えよ!」

    『さよーなりー』

    「あっこのやろ!」



    「さ、さすが梓! わかってるな!」

    「ありがとうございます。そもそも澪先輩がそんな卑怯なことするはずないですもんね。
      また律先輩お得意の嘘八百なんじゃないですか?」

    梓はジト目で私を見つめた。
    ひどい言われようだ。
    泣いていいかな?

    「い、いや~……あははは……」

    133 = 108 :

    私が梓の言葉にショックを隠し切れずにいると、ガチャリと音楽室の扉が開いた。

    「ごめんなさい。掃除で遅れちゃった」

    屈託のない笑顔で言うのは我が部のお菓子担当……もとい、キーボード担当琴吹紬。

    「おーっす」

    「お疲れ、ムギ」

    「うん、すぐにお茶を……って、アレ?」

    私達の前にはすでにティーカップが置かれている。
    もちろん、ムギの分も。

    「ムギ先輩が遅かったので今日は私がお茶を入れてみました!
      ムギ先輩みたいにうまくできたかわからないけど……」

    「まぁ! それは楽しみね。頂いてもいい?」

    「もちろんです!」

    134 = 108 :

    上品な仕草で紅茶を口に含むムギ。
    お嬢様の代名詞と言っても過言ではないと思う。

    「うん、おいしい。ありがとう梓ちゃん」

    ムギは梓に向かってニッコリと微笑む。
    「えへへ」と言いながら照れた様子だ。

    うーむ、癒されるなあ。

    ところで、一人メンバーが足りないようだが。

    「唯ちゃんは?」

    「まだ来てないな。あいつ今日掃除当番だっけ?」

    「いや、唯は今日部活休むって言ってた」

    135 = 108 :

    「へー、珍しいな」

    「何か用事でもあるのかしら?」

    「わからないけど……慌てた様子ですぐに帰っていったぞ」

    なんだろう。
    私は一抹の不安を抱かざるを得なかった。

    そう言えば今日の唯、朝から晩までずっと寝っぱなしで様子がおかしかったような。

    「大方憂ちゃんが新発売のアイス買ってきて、それを食べるためとかじゃないか?」

    「うふふ、まさか」

    音楽室に私達の笑い声が木霊する。

    私達は部活の時間の8割をお茶に、1割を練習に、もう1割を音楽室掃除に費やした。
    我ながら思う。
    なんというグダグダ感。

    137 :

    はっきり言って面白いです

    138 = 108 :

    「あ~疲れた~……」

    部屋に戻った私はすぐにベッドの上に寝転がる。
    なんだか今日一日だけで3年くらい生きたような感覚だ。
    何を言ってるかわからないだろう?
    心配する必要はない。
    なぜなら私もわからないから。

    「澪……可愛かったなぁ……」

    「……」

    「だああああああああああ!!! 忘れろ忘れろ! アレは黒歴史だ! きっとあの時の私は誰かに操られてたんだー!」

    (はあ……パラメータチェックでもするか)

    139 = 108 :

    【平沢唯】
    好き度☆☆
    友達度☆☆☆☆☆☆☆☆
    隊員度☆☆☆☆

    【秋山澪】
    好き度☆☆☆
    友達度☆☆☆☆☆☆
    信頼度☆☆☆☆

    【琴吹紬】
    好き度☆☆
    友達度☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    憧れ度☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

    【中野梓】
    好き度
    後輩度☆
    尊敬度

    140 :

    なんでスレタイが唯なのに律が主人公なの?

    141 :

    よくあること

    142 = 108 :

    「告白までにはまだまだ低いな。あれ? なんでムギのパラメータがこんなに高いんだ? 私何かしたっけ?」

    「まあ……いっか。ラッキーってことにしておこうっと」

    prrrr

    「お、電話電話。電話にでんわー、なんつってな」

    名前表示を確認する。
    唯からだ。
    今日、部活を休んだことの謝罪か何かだろうか。
    私は携帯電話を手に取り、受話器マークを押す。

    「もしもしー? 唯ー?」

    『えっぐ……、ひぐ……』

    「うわあ!」

    電話の向こうから女の泣く声が聞こえ、思わず私は携帯電話を床に落とした。
    もしかして……音楽室での不安が的中してしまったのか。

    143 = 108 :

    私は一つ深呼吸をし、落ち着いて携帯電話を拾う。
    落ち着け私、カムバック私(笑)。

    「ゆゆゆゆゆゆいか? どどどどどどどぼじだ!?」

    カムバックできなかった。

    『りっぢゃあああん……』

    電話の向こうで唯が泣いている。
    まさか……誰かにレイ……!
    そ、そんなバカな……!

    唯を襲った奴、今すぐ出て来い。
    ぶっ○してやる。

    144 = 108 :

    「唯、大丈夫か!? いいか、まずは落ち着け。な?
      大丈夫、私はここにいる」

    『うあぁぁぁん……』

    数分間唯の泣き声と私の「落ち着け」だの「大丈夫だから」だのと応酬が続いた。
    やっと唯も普通に話せるくらいに落ち着いた頃、ようやく私は事の真相を聞きだした。

    「何があったんだ唯。その……言いにくいことだろうけど、聞くから。私、聞くから」

    覚悟はできてる。
    唯が汚れた体になったとしても、今まで通り付き合っていく覚悟が。

    『うん……実はね、壊れちゃったんだ……』

    ありゃー、唯とうとう処女壊れちゃったのか……。

    「そうか……それは辛かったな……」

    145 :

    唯のターンならもれなく全力支援

    146 :

    ありゃー、じゃねぇよwwwww

    147 = 108 :

    『……だからね、りっちゃんに治してもらおうかと思って』

    処女を?

    「ん、いや~……最強の私でもそれは無理かなぁ……」

    『ぞんな~~~!!』

    唯はまた大声で泣き始めた。
    これでは収拾がつかない。

    「わ、わかった! 治るかどうかは置いといて、とにかく会おう! な!?」

    『ほんとぉ!?』

    やけに能天気な返答だった。
    レイ……されたというのに。
    私が思うよりも唯は強い女の子なのかもしれない。

    148 = 114 :

    続きが気になるが、明日は仕事だし…そろそろ服を着ようか…

    150 = 108 :

    唯を部屋にあげ、お冷を出す。
    アイスもケーキもいらないって言うし、まあ水くらいなら飲むだろ。

    「きょ、今日さ! 澪の奴マジ藤木君でさ! あ、藤木君ってのは卑怯って意味で……」

    「……」

    「んん……」

    当たり障りのないことを言って唯の気を紛らわせてあげたかったがこの様子じゃ無理のようだ。
    本題に入るしかない。

    「唯……相手は、相手は誰だ?」

    「え?」


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