元スレ女騎士「私は女であることなど捨てたのだ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
501 = 482 :
再開したのに台無しwww
502 = 193 :
医師「おい、看守。 …しばらく……二人きりにしてくれないか」 ピンッ
看守「そんな事許されるはず……む」 パシッ
看守(…! ……金貨…)
看守「……少しだけだ、逃がすなよ」
医師「わかってるよ、逃がす技術も体力もない」
医師「……お前の馬も、発見されたそうだ」
騎士「…! なっ……、村で、引き取ってもらったはず……」
医師「脱走して、お前を追ったんだろうな。
洞窟からお前を運び出したときにどこからか現て、寄り添ってきたそうだ」
医師「主人思いのいい馬じゃないか」
騎士「……」
503 = 193 :
騎士「……姫は」
医師「……」
騎士「……王妃を殺されて……さぞ悲しんだろうな……」
医師「……」
医師「……お前が担ぎこまれた日に、来てったよ」
医師「首、絞められそうになったぞ。 なんで生きているんだってな」
騎士「……」
医師「お前は姫様に人殺しさせるのを望んだのか?」
騎士「……」
医師「……」
504 = 464 :
金貨一枚の価値ってどれくらい?
505 = 193 :
騎士「……本当は」
騎士「…姫の為でなく」
騎士「……全部、自分の為」
騎士「自己満足の為に…やってきたんだろうな」
騎士「王妃を殺したのも、…その命令を聞く魔物を殺したのも」
騎士「それが」
騎士「姫を悲しませ…」
騎士「それどころか、殺人まで犯させようとしてしまった」
騎士「……最低な、……女、だな、私は」
医師「……」
506 = 193 :
騎士「……」
騎士「……はは、…っ」
騎士「目など、無くとも……涙は出るのだな……」
医師「……」
医師「……もう、寝ろ」
騎士「……、……」
医師「……」
騎士「……っ、……」
507 :
無理くりなハッピーエンドで台なしにするなよ?
508 = 193 :
兵士B「…お、医師さん」
医師「ん、兵士B…と、兵士Aも居るのか」
医師「……あいつ、目、覚めたぞ」
兵士B「!」
兵士A「ほ、本当ですか」
医師「ああ、だが……しばらく、一人にしてやってくれ」
兵士A「……」
医師「…お前ら、今仕事終わったところだろ。 酒でも飲もう」
509 = 235 :
しえん
510 = 282 :
>>507 女騎士死んでる時点で無いだろ
511 = 464 :
音泣き氏はクレイモアの主人公で再生されるね
医師はレオリオ
512 = 193 :
看守「ほれ、飯だ」
騎士「……死刑囚なのに、飯はあたるのだな」
看守「処刑の日までは生かさなきゃなんねぇからな。 どうだ、不味いだろう」
騎士「……その辺の草ほどには旨いな」
看守「底辺だな」
騎士「…マシなもんだ」
騎士「……北の国境戦が思ったより長引いて、その帰途…吹雪に見舞われてな
何日も何日も、ろくに動けない日が続いた。 草木も殆どない土地で、食料もすぐ底をついた」
513 = 468 :
>>511
音泣きっていうコテでもいるのかと思った
514 = 193 :
騎士「雪や氷を食べて空腹を誤魔化していたがな、ついに死人が出た。
それを拍子に何人も死んでいった。 次は自分だと思ったよ」
騎士「だからな。 食ったんだよ。 死んだ同僚の肉を。 食わなければ死ぬのだから」
看守「……」
騎士「旨かった。 干した鯨肉のように旨かった。 少しでもそう思ってしまった自分を殺したくなった」
騎士「結局生きて帰ったのは6人。 私と兵士A以外は兵団から抜けた」
騎士「……それに比べれば、草なんかずいぶんマシなもんだ」
看守「…やだねぇ、全く。 俺一生看守でいいわ」
騎士「ああ、それがいいだろうな」
515 = 456 :
おぱんちゅしえん
516 = 406 :
おぱんちゅあげ
517 = 193 :
医師「立てるか? 歩けるか?」
騎士「…ああ。 まだ痛むがまぁ、処刑台に自力で登る程度はできる」
医師「……もう、明後日か」
騎士「そうだな。 もう飯もあたらん」
医師「……」
兵士A「……隊長」
騎士「だから、もうお前の隊長ではないと言っただろう」
兵士A「……俺は、……」
騎士「……」
騎士「明日は、面会禁止……だったな」
518 = 193 :
騎士「兵士A。 お前はさっさと結婚しろ。 所帯を持って嫁さんを幸せにしてやれ」
騎士「兵士B。 お前も。 家族を大切にしろよ。 子供の面倒もよく見ろ。 絶対に捨てたりするな」
騎士「医師は……」
看守「おい、面会終了だ」
騎士「……チッ」
医師「空気読めよお前」
看守「時間は時間ですよ」
騎士「……」
騎士「…姫を、頼む」
兵士AB「「……はっ」」
520 = 193 :
医師「……そんじゃ、俺も、これで」
騎士「……待て、」
医師「なん、……ぅむ」
騎士「……」
唇と唇が触れる程度の、軽い口付
最初で最後の、自分からのそれは、どこかぎこちなかった
騎士「……世話になった。 …私のことは忘れて、他の女を見つけろ」
医師「……」
看守(……気まずい)
看守「ほ、ほら。 さっさと出て行け」
521 = 346 :
あれ、段々辛く…
522 :
おぱ・・・支援。
523 = 193 :
騎士「…っはー……」
看守「……お熱いねえ」
騎士「…家族とキスをするのがおかしいか」
看守「家族ぅ?」
騎士「物心ついたときから、院で共に暮らしていたんだ。 兄弟みたいにな」
看守「……医師さんは、そうは思ってないだろうな。 あんたを一人の女として…」
騎士「……知ってるさ」
看守「…他の女見つけろ、か。 よく言えたもんだ」
騎士「……」
524 = 443 :
>>486
俺用しおり
525 = 456 :
切ない…
526 = 235 :
>>524
おいやめろ
528 = 193 :
看守「…いよいよ今日なわけだが。 気分はどうだ」
騎士「清々しいな」
看守「そりゃよかった。
…手錠、をしたいところだが、片腕しかないんでね。 身体ごと縛らせてもらうぞ」
騎士「うむ」
騎士「…うっ、つ……」
看守「うお、すまん、痛かったか」
騎士「…これから首を切り落とされる相手に何を心配している」
看守「…えー、あー……」
530 = 193 :
看守「よし、と。 …あとは他の奴が迎えに来るから、それまで待機」
騎士「……」
看守「……今なら、逃げられるぞ」
騎士「……ふん」
騎士「阿呆か。 私は、騎士だ。 逃げなどせん」
看守「…そうかい」
看守「……死ぬには惜しい命だ。 王妃殺しは大罪だが、な」
騎士「……」
騎士「……世話に、なったな。 本来、面会中の会話は全て記録されるはずだが」
看守「さてね、なんのことやら」
531 :
しえん
532 = 464 :
目頭が燃えた
無いはずの
534 = 193 :
久々に見た空は、やけに眩しかった
階段をゆっくり登り、台に立つと、広場に集まっている民衆がやけに小さく見えた
死ね、よくも王妃様を、など、様々な罵倒がとんでくる
跪き、頭を差し出すような格好をとる
と、投げられた石が、無い左目に命中した
思わず呻き声を上げる
しかし、不思議と怒りは湧きおこらなかった
536 = 193 :
見まわし、これから首を落とす死刑執行人に尋ねる
騎士「……姫は…来ておられるのか」
執行人「来てるわけねぇだろ。 国王は来てるが」
騎士「…そうか」
執行人「あ、姫といえば、言伝。 "裏切り者"だとさ」
騎士「……そう、か」
裏切り者、か。 そうだろうな。 当然だろう
愛した母を殺したのだから
それでいい
537 = 193 :
執行人「…最後に言いたいことは」
騎士「……」
騎士「……私は」
大きく息を吸い、そして吐く
騎士「…反省も、後悔もしていない」
執行人「……」
執行人「はっ」
執行人「命乞いじゃない点は評価してやる」
執行人「そんじゃ」
538 = 193 :
目を、堅く瞑る
――我、騎士
他の何人でもなく
ひたすら姫のみに
生命と身体に懸け
誠心誠意、偽りなく全うする事を――
――我、騎士
姫君にのみ、忠実を尽くす者なり
539 = 193 :
首が落とされ、歓声が巻き起こった
fin.
542 = 522 :
面白かった、乙!
545 = 415 :
王女が助けにくるのを期待してた
547 = 464 :
ハヤテのごとく
548 = 434 :
>>1良かったよ
549 :
皇帝「ボクの私物を勝手に処分しないでおくれよ」
550 = 522 :
>>545
殺した相手が助けに(ry
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