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元スレ武内P「『次はお前だ』」
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茜「……」
茜「っ!?」バッ!
未央・藍子「……///」フイッ!
茜「っ!!?」バッ!
武内P「……!」
茜「……」
茜「今のは違います! 違いますよ!?」
茜「ドゥイットじゃありません! ありません!!」
未央「う……うん、そだね///」
藍子「茜ちゃん……は、はげし///」
武内P「やめてあげてください! やめてあげてください!」
茜「っ!?」バッ!
未央・藍子「……///」フイッ!
茜「っ!!?」バッ!
武内P「……!」
茜「……」
茜「今のは違います! 違いますよ!?」
茜「ドゥイットじゃありません! ありません!!」
未央「う……うん、そだね///」
藍子「茜ちゃん……は、はげし///」
武内P「やめてあげてください! やめてあげてください!」
未央「ふ、フルバックって……ねえ?///」
茜「ラグビーのポジション名の一つです!!」
藍子「だ、だ……ダイレクトタッチって///」
茜「それも、ラグビーの用語です!!」
未央・藍子「……そ、そっかぁ///」
茜「そうですよ!! そうですよね!?」
武内P「す、すみません……ラグビーは、よく……」
茜「……」
未央・藍子「……///」
武内P「……」
茜「ラグビーのポジション名の一つです!!」
藍子「だ、だ……ダイレクトタッチって///」
茜「それも、ラグビーの用語です!!」
未央・藍子「……そ、そっかぁ///」
茜「そうですよ!! そうですよね!?」
武内P「す、すみません……ラグビーは、よく……」
茜「……」
未央・藍子「……///」
武内P「……」
・ ・ ・
藍子・茜「……」ジイイッ!
未央「あーちゃん、茜ちん! 無理だって!」
藍子・茜「……」ジイイッ!
未央「こんなに見られてたら、眠れないって!」
藍子・茜「……」ジイイッ!
未央「それに、もうすぐ着くよ!? ねっ!?」
藍子「まだ時間はありますし、ドライブはどうですか?♪」
茜「良いですね! 私達で、ドライビングモールを形成しましょう!!」
武内P「……わかりました」
未央「ちょっ!? プロデューサー!?」
武内P「本田さん……頑張ってください」
武内P「夢を見るためには、時には回り道も必要ですから」
おわり
藍子・茜「……」ジイイッ!
未央「あーちゃん、茜ちん! 無理だって!」
藍子・茜「……」ジイイッ!
未央「こんなに見られてたら、眠れないって!」
藍子・茜「……」ジイイッ!
未央「それに、もうすぐ着くよ!? ねっ!?」
藍子「まだ時間はありますし、ドライブはどうですか?♪」
茜「良いですね! 私達で、ドライビングモールを形成しましょう!!」
武内P「……わかりました」
未央「ちょっ!? プロデューサー!?」
武内P「本田さん……頑張ってください」
武内P「夢を見るためには、時には回り道も必要ですから」
おわり
茜ちゃんもエッチなこと考えるってわかってとても嬉しい(嬉しい)
セクシーについてを美波に聞いてPに試しちゃう、みりあと莉嘉をください!
「別に。ただ、なんとなく」
プロジェクトルームの掛け時計から視線を外し、答える。
澄ました顔を取り繕うとしても、それが上手くいってないのがわかる。
だけど、それに関して相手は触れてこない。
アイドルとしてじゃなく、友達として、流してくれてる。
「……そろそろ、行こうか」
脇に置いていた鞄を手にとって、ソファーから立ち上がり、言う。
そんな私に向けられたのは、呆気にとられたような、そんな顔。
だって、いつ戻ってくるか、わからないし。
そもそも、プロデューサー……今日は事務所に来ないかも、って話だったでしょ。
「何?」
一向に立ち上がる気配の無い皆に、聞く。
何も言われてないんだけど、その視線が、私に問いかけてきてるから。
――本当に良いの?
……って。
多分、私がまだ此処に居ようとすれば、皆は付き合ってくれる。
だけど、そうするって言うのは、皆の想いを無碍に扱う事。
そんなの、私に出来るはずない。
「ほら、行こ」
今日は、私の誕生日。
だから、皆はそれをお祝いするために、準備を進めてきたらしい。
スケジュールの都合もあるから、サプライズパーティーに出来なかったって、残念そうだったけど。
だけど、それを聞いた時、私の胸は照れくささと、それ以上の喜びが溢れた。
「さっ、立って立って」
私が笑顔でそう言うと、皆は、それぞれ顔を見合わせ、肩をすくめた。
これじゃまるで、私が駄々をこねる子供みたいじゃない。
早く誕生日パーティーをしたいー、って。
それが何となく気に入らなくて、不機嫌さを露わにし、抗議する。
「ねえ、何か納得行かないんだけど?」
半眼で、唇を尖らせる私を見て、皆が笑い声を上げた。
それに釣られて、私も笑顔になる。
ひとしきり笑った後、皆も立ち上がって、事務所の出口へとそれぞれ歩いていく。
中には、普段持っていないようなカバンを持ってる姿も……あれ、中身はパーティーグッズ?
「……」
何にしても、凄く……凄く、楽しみ。
今日はきっと、私にとって、忘れられない誕生日になるだろう。
だから、チラリと誰も座っていないプロデューサーの椅子を振り返り、
「ばーか」
と、皆には聞こえないように、此処に居ないアイツに聞こえるように、言った。
・ ・ ・
「……ふぅ」
ベッドに寝転がりながら、息を吐き出した。
そして、今日一日を振り返る。
誕生日パーティーは、楽しみにしててという言葉の通り、
ううん、それ以上に、私の胸を幸せな気持ちで満たしてくれた。
「……ふふっ」
思い出すと、今でも口の端が、両頬が釣り上がる。
ハッピーバースデーの合唱は、途中までは本当に息がピッタリだった。
そこはさすがにアイドルって感じで……まあ、ダンスは無かったけど。
でも、あんなに大勢が、私のために歌ってるんだと思うと、凄く嬉しかった。
「……くっくっく!」
だけど、おかしかったのは、最後の少し前。
普通だったら、これだけ準備を進めてきたんだから、打ち合わせして合わせるものだよね。
なのに、それぞれが、バラバラ。
――しぶりん。
――凛ちゃん。
――凛さん。
――凛。
そんな、色んな呼び方で、一斉に、思い思いに。
私の誕生日をお祝いするという想いを乗せて、大声で。
それには、さすがに驚いた。
「……」
皆で合わせるのも大事だけど、個性も大切にしなきゃ、って。
そんな風に、歌が終わった後、教えられた。
何それ、って言おうとしたけど、言葉は出てこなかった。
あの時、何か言おうものなら、それに合わせて泣いちゃいそうだったし。
「……」
だって、泣くなら私の胸で、なんて言われて素直にそう出来る?
それも、一人がそうアピールしたら、次々に両手をこっちに向けて広げるんだもん。
おかしくっておかしくって、泣くより、笑っちゃうって。
アイドルは、ファンの人を笑顔にする。
アイドルで、友達なんだから、耐えられる訳ない。
今日は、とっても良い一日だった。
今までで、最高の誕生日だった。
「……」
だけど、一つ、欠けてると思う。
――渋谷さん。
この呼ばれ方での、お祝いが。
「……ふぅ」
ベッドに寝転がりながら、息を吐き出した。
そして、今日一日を振り返る。
誕生日パーティーは、楽しみにしててという言葉の通り、
ううん、それ以上に、私の胸を幸せな気持ちで満たしてくれた。
「……ふふっ」
思い出すと、今でも口の端が、両頬が釣り上がる。
ハッピーバースデーの合唱は、途中までは本当に息がピッタリだった。
そこはさすがにアイドルって感じで……まあ、ダンスは無かったけど。
でも、あんなに大勢が、私のために歌ってるんだと思うと、凄く嬉しかった。
「……くっくっく!」
だけど、おかしかったのは、最後の少し前。
普通だったら、これだけ準備を進めてきたんだから、打ち合わせして合わせるものだよね。
なのに、それぞれが、バラバラ。
――しぶりん。
――凛ちゃん。
――凛さん。
――凛。
そんな、色んな呼び方で、一斉に、思い思いに。
私の誕生日をお祝いするという想いを乗せて、大声で。
それには、さすがに驚いた。
「……」
皆で合わせるのも大事だけど、個性も大切にしなきゃ、って。
そんな風に、歌が終わった後、教えられた。
何それ、って言おうとしたけど、言葉は出てこなかった。
あの時、何か言おうものなら、それに合わせて泣いちゃいそうだったし。
「……」
だって、泣くなら私の胸で、なんて言われて素直にそう出来る?
それも、一人がそうアピールしたら、次々に両手をこっちに向けて広げるんだもん。
おかしくっておかしくって、泣くより、笑っちゃうって。
アイドルは、ファンの人を笑顔にする。
アイドルで、友達なんだから、耐えられる訳ない。
今日は、とっても良い一日だった。
今までで、最高の誕生日だった。
「……」
だけど、一つ、欠けてると思う。
――渋谷さん。
この呼ばれ方での、お祝いが。
「……」
明日には、顔を合わせるってわかってる。
きっと、その時にお祝いの言葉を贈ってくれるとも思う。
だけど、もう、私の誕生日は過ぎている。
たった一日だけだけど、過ぎちゃってるんだよね。
「……はぁ」
だけど、アイツだって仕事だったんだし、しょうがない。
私達、アイドルのために働いてるのに、責めちゃいけない。
わかってはいるんだけど、この不満は、どうしようもない。
一つ歳を重ねたからって、劇的に大人になれるわけじゃない。
「……」
考えれば考える程、心がささくれだっていく。
せめて、電話の一つ、LINEで一言でも送れないものか、って。
それ位はしてくれても、良いと思うんだけど。
だって……私のプロデューサーでしょ。
「……ああ、もう」
ついさっきまで、幸せな気分だったのに、それが台無し。
私自身の、心の持ちようなんだけど、それがまた、癇に障る。
……こういう時は、深呼吸。
大きく吸って、吐く息に合わせてグチャグチャの思考を外に逃がす。
「……」
寝転がりながらだと、やりにくい。
上半身を起こし、ベッドに腰掛け、深呼吸を繰り返す。
……それにしても、今、何時だろう?
考え事をしてたから、もしかして、結構経っちゃってたかも。
「……」
ベッドに座ったまま振り返って、机の上の掛け時計を見ようとした時、
「ん」
視界の端で、携帯の画面が光っているのが見えた。
確認するついでに、時間は携帯で見れば良いかと、手を伸ばす。
緑色のアイコンが、LINEのメッセージが届いたことを告げている。
フリックする指の動きが、心なしか、いつもより速い。
「――えっ?」
メッセージの内容を見て、間抜けな声が出た。
「はっ?」
勘違いかと思って、もう一度見直す。
「嘘でしょ!?」
私は、ベッドから立ち上がって、小さく叫んだ。
大声を出したら、ハナコを起こしちゃう。
「っ……!?」
私、今Tシャツにハーフパンツで……寝間着なんだけど!
いや、でも、こういう格好はレッスンの時にも見せてるし……!
あっ! お母さんとお父さんに――って、それじゃ駄目でしょ!
もう、もう……! あっ、返事! 返事、しないと!
「……!」
『待って、すぐ出る』と、それだけ返す。
そして、右手に携帯を持ちながら、部屋のドアを開ける。
ポケットにしまってたら、さっきの返事に気付かないかも知れないから。
「……!」
胸に携帯を抱きながら、階段を降りていく。
シンデレラは急いで階段を駆け下りて、ガラスの靴を忘れていった。
だけど、そんなのは、今の私には関係無い。
仕事とプライベートを分けるのって、大事だと思う。
「……!」
玄関でサンダルを履いて、裏から正面――店頭のある通りに回っていく。
焦る必要はないんだろうけど、急ぐ。
だって、もう、待ってるかも知れないから。
角を曲がる前に、歩く速度を落としたのは……良いでしょ、別に。
「――渋谷さん」
居た。
大柄で、無表情で、とにかく不器用。
すぐに誤解されて、それでも、右手を首筋にやりながらも、前を向く。
私の、プロデューサー。
「重ね重ね、夜分遅くに、すみません」
そう言いながら、プロデューサーはこちらに体を向ける。
左手には、黒い、仕事用の鞄。
そして、その反対の右手には、光沢のある白い袋。
「ぜ、全然! そんな事ない!」
左手を差し出して、頭を下げようとする動作を止める。
この震えは、右手に持った携帯によるものじゃない。
だって、手の中の携帯は、うんともすんとも言ってない。
伝わってくるのは、喜びと期待の鼓動の音だけ。
「誕生日……おめでとうございます」
スケジュールには無い、サプライズ。
プロデューサーは、時に、アイドルの思惑すらも飛び越えてくる。
「うん……ありがと」
だからきっと、この笑顔は……私の、プライベートの笑顔。
プロデューサーは、鈍いから気付かないと思うけど、ね。
・ ・ ・
「……」
レッスンも終わり、今は、いつものファストフード店に寄り道中。
飲み物を受け取って、先に席を確保し、ふぅと一息。
夏休み中だからか、あまり、私達と同年代の姿は見かけない。
「……」
いつもだったら、携帯を取り出して、ほんの少しの暇をつぶす。
だけど、今日の私は、そうしない。
頬杖をついて、時計を見る。
そうしているだけで、気づけば時間が過ぎているから。
「……」
時計の針が、ゆっくりと進んでいく。
秒針、短針、長針と、進む速度は違うけど、それでも、確実に進んでいく。
「――ん……あ、ごめん」
いつの間にか、テーブルついているのが私だけじゃ無くなってた。
訝しげな目で見られたから、一つ、ゴホンと咳払い。
そうしたら、より一層、向けられた視線が強まった。
「何?」
澄ました顔を――今度は上手くいってると思う――取り繕って、聞く。
だけど、今回のことに関しては、流す気は無いらしい。
表情が、正直に白状しろと語っている。
友達だからわかっちゃうって言うのは、こういう時は複雑だ。
「……」
ニマニマ……って言えば良いのかな。
そんな笑顔をしながら、指先が、私の顔と時計を交互に指し示し、行き来する。
それから逃げるように、
「別に。ただ、なんとなく」
私は、腕時計の巻かれた左腕をテーブルの下に隠し、答えた。
おわり
「……」
レッスンも終わり、今は、いつものファストフード店に寄り道中。
飲み物を受け取って、先に席を確保し、ふぅと一息。
夏休み中だからか、あまり、私達と同年代の姿は見かけない。
「……」
いつもだったら、携帯を取り出して、ほんの少しの暇をつぶす。
だけど、今日の私は、そうしない。
頬杖をついて、時計を見る。
そうしているだけで、気づけば時間が過ぎているから。
「……」
時計の針が、ゆっくりと進んでいく。
秒針、短針、長針と、進む速度は違うけど、それでも、確実に進んでいく。
「――ん……あ、ごめん」
いつの間にか、テーブルついているのが私だけじゃ無くなってた。
訝しげな目で見られたから、一つ、ゴホンと咳払い。
そうしたら、より一層、向けられた視線が強まった。
「何?」
澄ました顔を――今度は上手くいってると思う――取り繕って、聞く。
だけど、今回のことに関しては、流す気は無いらしい。
表情が、正直に白状しろと語っている。
友達だからわかっちゃうって言うのは、こういう時は複雑だ。
「……」
ニマニマ……って言えば良いのかな。
そんな笑顔をしながら、指先が、私の顔と時計を交互に指し示し、行き来する。
それから逃げるように、
「別に。ただ、なんとなく」
私は、腕時計の巻かれた左腕をテーブルの下に隠し、答えた。
おわり
プロデューサーに遠慮なく付き合った人数とか聞いちゃう年少組と聞き耳立ててるアイドルをお願いします!
何でも最近の人糞は栄養やらあり過ぎて肥料には向かないとか出来ないとか聞いたな
そもそもうんこは発酵させないと肥料にならないからな
ダイレクトに掛けてもダメなんやで
ダイレクトに掛けてもダメなんやで
メンバー全員にぶっちゃけモテてるのか、アンケートを取ってみたい
点々と続く足跡。
プロジェクトルームへと続くそれは、茶色く、異臭を放っている。
「……」
一瞬だけ、思考する。
結果辿り着き、私が取るべきだと思った行動とは、先ず、それらの隠滅。
幸い、プロジェクトルームの外の足跡は、数歩分しか無い。
これならば、鞄の中のウェットティッシュで事足りるだろう。
「……」
鞄からウェットティッシュを取り出し、ルームのドアから一番遠い足跡の近くに、しゃがみ込む。
足跡からわかるのは、これを残した人物が、特徴的な靴を履いているという事だ。
ローファーやスニーカーでは無い、また別の形状の物。
誰も望まない置き土産の擦り跡から察するに、ヒールが少し高い。
「……」
直接は触りたくないので、ウェットティッシュを三枚重ね、それに手を伸ばす。
――柔らかい。
それ――まあ、言ってしまえば大便なのですが――は、まだ、乾いてはいなかった。
床にへばりつく事なく、軽く擦っただけで、そのほとんどが拭き取れた。
「……」
その事から、この足跡を残した人物は、まだ、プロジェクトルームの中に居ると推測される。
そして恐らく、あのドアの向こうには、恐ろしい光景が広がっているだろう。
しかし、私は止まれない。
例え、どんな地獄が待ち受けていようとも。
「……」
左手を膝につき、立ち上がろうとした時、
「ん」
ポケットの中の携帯が振動した。
現在、取り込み中なのですが……確認だけ、しておきましょうか。
「……」
使用済みのウェットティッシュを床に置いたまま、立ち上がる。
新しいウェットティッシュを引き抜いて指先を拭き、携帯を取り出して、見る。
「……」
それは、謝罪のLINE――懺悔の言の葉。
魔王の行進によって災い――大便を撒き散らしてしまった、と。
「……」
何と、返したら良いものか。
「……」
叱責や説教の類は……却下です。
一番傷ついているのは、彼女なのだ。
原因は未だ定かではないが、彼女は、糞を漏らした。
漆黒の魔力ではなく、茶色い物質を。
繊細な彼女が、心を痛めて居ない筈が無い。
今は、彼女を落ち着ける事が、最優先だ。
「……」
――大丈夫です。
――私に任せてください。
短く、そうメッセージを送信し、携帯をポケットにしまう。
とにかく、誰かに見つかる前に、一切の痕跡を消し去らなければならないのだから。
「……」
次の、魔力が災いが降り掛かった場所へと、一歩進む。
……最初よりも量が多目なので、四枚重ねにしようと、そう、思います。
ちなみに、鞄はウェットティッシュを取り出した後、廊下の隅に置いている。
私の手の中にあるのは、使用前のウェットティッシュ、そして、使用後のウェットティッシュが入ったビニール袋。
「……」
魔王の元へと向かおうと言うのに、何とも頼りない装備だ。
これだけを渡された状態で魔王討伐の旅に出ろと言われたら、
私は……いや、誰であろうと、その時点で王への反旗を翻しているだろう。
しかし、やるしか無い。
「……」
泣き言を言っても、廊下は綺麗にならないのだ。
自らの手をよご……極力汚さないように、慎重に、且つ、大胆に。
丁寧さは、時に速さを損なう。
私に今求められているのは、大便を恐れぬ勇気。
「……」
臭いに関しては……どうしても後回しになってしまいますね。
幸か不幸か、現在プロジェクトルームは地階にあるため、廊下でも換気設備が機能している。
すぐに、という訳にはいかないが、時間経過に伴い、臭いも薄れるだろう。
法は、私達を守ってくれる……・ありがとうございます、建築基準法。
「……」
感謝の気持ちを胸に、また、次のポイントへと移動する。
量が少なく、我慢したのだろうと思うと、褒め……る必要は、はい、ありませんね。
・ ・ ・
「……」
ドアの前に立ち、進んできた道を振り返る。
臭いは未だ立ち込めているが、見た目には、普段と何一つ変わらない。
それに満足しそうに一瞬だけなったが、すぐに、気を引き締め直す。
このドアの向こうには彼女が……いや、
「入っても、大丈夫でしょうか」
この扉の向こうには、魔王が居るのだから。
「……」
……しかし、返事がない。
むしろ、ドアの向こうでゴソゴソと何かしている音が聞こえる位だ。
先程の声量ならば、彼女の耳には確実に届いているだろう。
「入っても、大丈夫でしょうか」
今度は、ノックをしながら声を掛ける。
「……」
……だが、やはり、返事はない。
ゴソゴソと何かしている音は、まだ、続いている。
それに集中するあまり、聞こえていないのだろうか?
「……」
恐る恐る、ドアのノブに手をかけて、ひねる。
カチャリ、という音がし、私の腕の動きに合わせて、ドアが開かれていく。
「……」
ドアの向こうの景色は、数箇所だけしか、違いが無い。
先ず、彼女が着ていたと思われる衣服が、靴も含めて、床に一箇所にまとめて置かれている事。
次に、彼女がいつも愛用している黒い日傘が、開かれた状態で床に置かれている事。
最後は、まあ……言うまでもなく、臭うという事ですね、はい。
「……」
悲しいかな、私は、少し感動してしまっていた。
魔王は――彼女は、私が部屋に入っても大丈夫なよう、行動を起こしていたのだ。
己の失態を嘆くのではなく、自らの出来る範囲で、後始末をしていたのだ。
ただ、その代償として、彼女は今、生まれたままの姿に近い状態にある。
そして、
「……我が友ぉ……!」
半泣きで、黒い日傘の向こう側に隠れている。
「……」
ドアの前に立ち、進んできた道を振り返る。
臭いは未だ立ち込めているが、見た目には、普段と何一つ変わらない。
それに満足しそうに一瞬だけなったが、すぐに、気を引き締め直す。
このドアの向こうには彼女が……いや、
「入っても、大丈夫でしょうか」
この扉の向こうには、魔王が居るのだから。
「……」
……しかし、返事がない。
むしろ、ドアの向こうでゴソゴソと何かしている音が聞こえる位だ。
先程の声量ならば、彼女の耳には確実に届いているだろう。
「入っても、大丈夫でしょうか」
今度は、ノックをしながら声を掛ける。
「……」
……だが、やはり、返事はない。
ゴソゴソと何かしている音は、まだ、続いている。
それに集中するあまり、聞こえていないのだろうか?
「……」
恐る恐る、ドアのノブに手をかけて、ひねる。
カチャリ、という音がし、私の腕の動きに合わせて、ドアが開かれていく。
「……」
ドアの向こうの景色は、数箇所だけしか、違いが無い。
先ず、彼女が着ていたと思われる衣服が、靴も含めて、床に一箇所にまとめて置かれている事。
次に、彼女がいつも愛用している黒い日傘が、開かれた状態で床に置かれている事。
最後は、まあ……言うまでもなく、臭うという事ですね、はい。
「……」
悲しいかな、私は、少し感動してしまっていた。
魔王は――彼女は、私が部屋に入っても大丈夫なよう、行動を起こしていたのだ。
己の失態を嘆くのではなく、自らの出来る範囲で、後始末をしていたのだ。
ただ、その代償として、彼女は今、生まれたままの姿に近い状態にある。
そして、
「……我が友ぉ……!」
半泣きで、黒い日傘の向こう側に隠れている。
「わ、我が衣を生贄にさっ、捧げ、あ、あぅあぁ……!」
まずい。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい……プロデューサー……!」
一度、言葉を発した事によって、均衡が崩れてしまっている。
「我慢出来んかったと……出来かったとよぉっ……!」
ガチの熊本弁まで出てしまっている。
これは――非常に、まずい。
何か、言葉をかけなければ。
「っ……!」
しかし、そう思えば思うほど、言葉が出てこない。
焦ってはいけない、落ち着かなければ。
「……すぅっ――」
息を吸って――
「――っ!?」
臭い!
「――ふうぅっ……!」
吐く!
「くっ……!?」
いや、吐いてはいけない! 耐えろ!
今の彼女の前では、弱音の一つすら、吐いてはいけない!
そんな状況で、嘔吐をするなど、あってはならないのだ!
思い出せ、彼女の顔を。
呼び覚ませ、黒い日傘の向こうの――
「……笑顔です……!」
――輝きに満ちた、笑顔を。
「これを……着てください」
スーツの上着を脱ぎ、薄い漆黒の壁の向こうに、語りかけた。
「……」
体格差を考えると、上着だけで彼女の裸体を隠すには十分だろう。
あとは、その状態でシャワールームに行って頂き、戦禍の傷跡を消す。
着替えに関しては……いや、それは、後でどうとでもなる。
ほぼ裸で汚れているアイドル。
犠牲になった彼女の衣類。
激臭のプロジェクトルーム。
これらの問題を片付ける方が、先決だ。
「上着を置いて、一旦退室しますので……着たら、声をかけてください」
そう言って、上着を床に起き、即座に踵を返す。
急がなければ、誰か、来てしまうかも知れないのだから。
決して、この部屋の臭いに耐えられなくなったからでは、ありません。
……ええ、決して。
「……し、しかし……!」
ドアノブに手をかけた時、背中からそんな声が聞こえた。
恐らくだが、私の上着が汚れてしまうと、遠慮をしているのだろう。
彼女は、繊細で……それでいて、己を貫き通す、そんな面も持ち合わせている。
そんな彼女を説き伏せるには、言葉ではなく――
「貴女に、私の漆黒の衣を捧げます」
言の葉を用いるべきだろうと、そう、思います。
「ぴっ!?」
驚く声が聞こえる。
そして……ふと、思った。
――ワイシャツでも、良かったのでは?
……と。
「わ、我が友と戦場を潜り抜けてきた衣を……本当に、私に……!?」
だが、もう遅い。
今更「やはり、ワイシャツにしてください」とは、言える空気では無い。
「く……クックック……! これぞ、魂の絆の顕現よ!」
言えない……言えません。
「……では……また、後ほど」
そう、彼女に告げ、プロジェクトルームを退室する。
閉じたドアの向こうから、嬉しそうな声が聞こえてくる。
「……」
きっと、この言いようのない感情は、まだ廊下に漂う異臭のせいだろう。
おわり
あれ?このあと身体をすみずみまで健全に洗ってあげるシーンに繋がるはずが…おわり…だと
武内Pが鞄にウェットティッシュとビニール袋を常備するに至った経緯を思うと泣けてくる
消臭スプレーとゴム手袋もいれておこう
これからもこんな事は、何度でも起こりうるのだから
消臭スプレーとゴム手袋もいれておこう
これからもこんな事は、何度でも起こりうるのだから
合宿で小梅ちゃんの怖い話を聞いてPと一緒に寝たい蘭子をお願いします!
漏れるのは百歩譲って理解するんだがなぜそこらに撒き散らしてしまうのか
>>843
それはあなたが漏らしたことがないからわからないのだ
いいか、大◯を漏らしてしまいそうな時っての必死なんだ。
合理的に考えればそこらの茂みだったり、手持ちの傘だったりに速やかにして後処理すればいいだろう、しかしそれができない。意地とプライドでなんとかトイレまで我慢するんだ。
野◯ソなんてできない!そう思うだろう。だって恥ずかしいじゃないか。
便意の波が引いた時に「あれ?大丈夫だ」って思うんだ…そしてトイレへ向かう、すると突然訪れる便意。それまでのものより強烈で限界を迎えた括約筋に容赦なく突撃するソレは服を脱ぐ暇なんか与えてくれない。決壊し、下着を越え足をつたい靴まで大惨事。その瞬間は後悔と自責の念で頭いっぱいでもう正常には考えられない、もうどうしようもないんだよ…
そう、どうしようも出来なかったんだよ。
それはあなたが漏らしたことがないからわからないのだ
いいか、大◯を漏らしてしまいそうな時っての必死なんだ。
合理的に考えればそこらの茂みだったり、手持ちの傘だったりに速やかにして後処理すればいいだろう、しかしそれができない。意地とプライドでなんとかトイレまで我慢するんだ。
野◯ソなんてできない!そう思うだろう。だって恥ずかしいじゃないか。
便意の波が引いた時に「あれ?大丈夫だ」って思うんだ…そしてトイレへ向かう、すると突然訪れる便意。それまでのものより強烈で限界を迎えた括約筋に容赦なく突撃するソレは服を脱ぐ暇なんか与えてくれない。決壊し、下着を越え足をつたい靴まで大惨事。その瞬間は後悔と自責の念で頭いっぱいでもう正常には考えられない、もうどうしようもないんだよ…
そう、どうしようも出来なかったんだよ。
>>846
お、おう…
お、おう…
つまりアイドルが次々と脱糞していけば、武内Pはその都度上着やYシャツや肌着を提供する羽目になり
最後の脱糞アイドルとは裸で対面することになりハッピーエンド、と…
グリム童話の「星の銀貨」みたいな話ですね
最後の脱糞アイドルとは裸で対面することになりハッピーエンド、と…
グリム童話の「星の銀貨」みたいな話ですね
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