元スレナツメ「レッドが指名手配!?」
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351 = 344 :
グリーン「そうだ、悪いついでに一ついいか?」
ヨウ「?…はい」
グリーン「会議の中でレッドってやつの話が出たらどんな内容だったか教えてほしい」
グリーン「これは俺の連絡先だ」
グリーン「会議の終了後1時間以上時間を空けてリーグ以外の場所から連絡してくれ」
グリーン「頼めるか?」
ヨウ「いいですけど…あの、レッドってどこかで聞いたような…」
グリーン「レッドってのは…いや、それはここで話すことじゃないな」
グリーン「すまない、詳しくは後でだ」
グリーン「このことは誰にも言わないでくれ」
ヨウ「…わかりました」
グリーン「ああ、あと会議後にそこにいるやつらとはなるべく個人的な会話は避けるように」
352 = 344 :
ギィィ
ヨウ「こんにちはー…」
アクロマ「ようこそ、ヨウさんお待ちしておりました」
ヨウ「アクロマさん?なんでここに」
アクロマ「実はわたくし、リーグの中でも少し偉い役職でね」
アクロマ「それよりも早く席についてください、みなさんお待ちですよ」
ヨウ「あっ、僕最後でした?ごめんなさい!」
アクロマ「いえいえ、みなさん気にしてませんよ」
353 = 344 :
アクロマ「では早速ですが作戦の続きをお話しましょう」
アクロマ「まずはカルネさんと、そうですねヨウさんが輸送時の周辺の警戒を」
アクロマ「ミクリさんとゲンさんは先に目的地に行き状況の確認を」
アクロマ「そしてワタルさんとわたくしでRを輸送します」
ヨウ「あの…すいません」
アクロマ「はい、なんでしょう」
ヨウ「Rってなんなんですか、それとこの作戦ってのはチャンピオンのみなさんが全員でやるようなことなんですか?」
アクロマ「……」
354 = 344 :
アクロマ「すいません、実はわたくしもRがなんなのかよくわかってないんですよ」
アクロマ「それとこの作戦にはそれだけの戦力が必要だから集めているんですよ」
アクロマ「他に質問はありますか?」
ヨウ「いえ…」
ヨウ(なんか違和感があるな…)
ワタル「…アクロマ、輸送だけだとどれぐらいかかる予定だ」
ワタル「俺たちはさっき聞いたがヨウ君はまだよくわかっていないんだ、もっと詳しく話してやれ」
アクロマ「そうですね、わたくしとしたことが、失礼しました」
355 = 344 :
30分後
アクロマ「ではこれにて会議を終了します」
ヨウ「……」
カルネ「どうしたの?難しい顔して、よくわからなかったの?」
ヨウ「あ、カ…カロネさん?」
カルネ「残念はずれ、あたしはカルネよ」
ヨウ「うへっ、ご、ごめんなさい!」
ヨウ「あっ!」
カルネ「どうしたの?」
ヨウ(あんまりしゃべらないように言われてたんだった…)
ヨウ「えっと…その僕この後待ち合わせしてるんでごめんなさいっ!」ダッ
356 = 344 :
ヨウ「うーん…話しちゃだめだって言われてたけどカロネさんに失礼だっかな…」
ヨウ「そもそもあの人が誰なんだ?」
ヨウ「僕のこと知ってたみたいだけど、僕はあの人のこと知らないし…」
ヨウ「あ、エレベーターきた」
ヨウ「一階…っと」ポチッ
アクロマ「ああ、すいません待ってください」
ヨウ「アクロマさん…」
357 = 344 :
アクロマ「ありがとうございます」
ヨウ「いえ…」
アクロマ「どうでしたか、チャンピオンのみなさんは?」ポチッ
ヨウ「実際に見てみるとすごそうな人ばかりですね」
ヨウ「ちょっと緊張しました」
チーン
アクロマ「そうですか、みなさんの実力は本物ですからね」
アクロマ「では、わたくしはこれで」
ヨウ「はい」
ヨウ「…!?」
ヨウ「今のはもしかしてルザミーネさん…?」
ヨウ「でもまさか…」
ヨウ「……」
ヨウ「見間違いかな…」
358 = 344 :
プルルルル
ヨウ「もしもし博士」
ククイ「おー、ヨウか、終わったのかい?」
ヨウ「はい」
ヨウ「リーリエとは会えました?」
ククイ「うん、もうリーリエと会えたよ」
ヨウ「じゃあ僕も今からそっち行きますね」
ククイ「ああ待ってるよ」
359 = 344 :
ヤマブキシティ
ハウ「おーいヨウー」
リーリエ「ヨウさん…」
ヨウ「久しぶり、リーリエ」
リーリエ「はい、お久しぶりです」
リーリエ「その…私…」
ハウ「ねえねえヨウ、博士があっちにおいしいお店があるって言って先に行ってるんだ」
ハウ「俺たちも早く行こうよ」
ヨウ「うん」
リーリエ「私ずっとヨウさんに会いたかったです…!」
リーリエ「あれ…」
ヨウ「おーいリーリエ、早く早く、置いてっちゃうよー」
360 = 344 :
ヨウ「ねえリーリエ」
リーリエ「なんですか」むすっ
ヨウ「あれ…どうしたの…?」
リーリエ「別になんでもありません」
ヨウ「…じゃ、じゃあいいけど」
ヨウ「…そういやルザミーネさんはどうなの」
リーリエ「お母様はたぶん…いえきっと大丈夫なはずです」
ヨウ「?…まるで最近会ってないみたいな言い方だね」
361 = 344 :
リーリエ「はい実は…」
リーリエ「最初は予定通りマサキさんという方のところを訪ねました」
リーリエ「ですがマサキさんではどうすることもできなかったそうです」
リーリエ「そのかわりにマサキさんはある団体を紹介してくれました」
ヨウ「ある団体?」
リーリエ「はい、えっと…名前忘れちゃいましたけど、お母様は今そこにいるはずです」
ヨウ「名前忘れたって…それ大丈夫なの?」
リーリエ「…た、たぶん、でもマサキさんは信頼できるところだって言ってました」
362 = 344 :
ヨウ「じゃあやっぱり見間違いか…」
リーリエ「何が見間違いなんですか?」
ヨウ「いやいや、なんでも」
ヨウ「ルザミーネさんよくなるといいね」
リーリエ「はい」
ヨウ「あっ!」
ヨウ「忘れてた…」
リーリエ「ど、どうしたんですか…びっくりしたじゃないですか」
363 = 344 :
ヨウ「ちょっと電話しないといけなかったんだ、ごめん待ってて」
プルルルル プルルルル
グリーン「はい、もしもし」
ヨウ「あ、もしもし、あの…今日リーグで会ったヨウです、その…アローラの」
グリーン「ああ、お前か」
グリーン「そういや俺の名前を言ってなかったか」
グリーン「俺の名はグリーンってんだ」
ヨウ「グリーン…さん」
グリーン「で、会議の内容について聞きたいんだが今一人か?」
ヨウ「今は友達が…」
364 = 344 :
ヨウ「あれ、ハウは…?」
リーリエ「ハウさんならもう博士のところに行ってると思います」
ヨウ「いつの間に…」
ヨウ「えー…今は友達が一人います」
グリーン「……」
ヨウ「グリーンさん?」
グリーン「なら聞かれない程度の大きさで話してくれ」
ヨウ「はい…わかりました」
365 = 344 :
グリーン「つまり何かはわからないがそのRってやつをチャンピオン全員でリーグからシンオウのテンガン山まで運ぶと」
ヨウ「はい」
グリーン「そうか…」
グリーン(そのRってのは俺が集めた情報をまとめるとほぼレッドってことだろう)
グリーン(だがレッドが捕まったというのは聞いていない)
グリーン(いや、俺には伝えられていないだけか…)
グリーン「運ぶ場所はテンガン山とだけで他に言われてなかったか?」
グリーン「たとえばテンガン山頂上とか」
ヨウ「あー…たしか頂上って言ってたような」
366 :
期待してる
367 :
ホウエン地方のどこか
シルバー「……」
シルバー「…どうやらあの人に関することはあまりわからなさそうだな」
ゴールド「それにしてもお前いつの間にこんなこと」
シルバー「リーグ本部の前でアローラのチャンピオンにわざとぶつかってその時に盗聴器をつけた」
コトネ「アローラってどこ?」
ハルカ「知らない」
トウヤ「ちょっと遠いけど…あ、地図があった、これ」
368 = 367 :
ユウキ「でもなんでそのアローラってとこのチャンピオンに盗聴器なんかつけるんだ」
ゴールド「たしかに、普通に聞いてたけど、どうレッドさんとつながるんだ?」
シルバー「お前ら本当にさっきまで聞いてたのか?」
シルバー「さっきまでのは録音してたやつだからもう一度聞かせてやる」
ゴールド「いやいい、めんどくさい」
ユウキ「うんうん、簡単にまとめて」
シルバー「ちっ」
369 = 367 :
シルバー「さっきグリーンさんも言ってたろ」
シルバー「会議の中でレッドという話が出たら教えてくれと」
シルバー「つまりグリーンさんも少なくとも関係はあると考えてるわけだ」
コトネ「じゃあリーグに直接聞けばいいじゃん」
シルバー「それはだめだ」
シルバー「さっきのをちゃんと聞いてたやつならわかると思うが、アクロマというやつが出てきてただろ」
ユウキ「なんか聞いたことある名前だな」
シルバー「…俺が悪かった、ここにはバカしかいなかったもんな」
370 = 367 :
シルバー「お前が戦った相手だろ」
シルバー「トウヤにいたってはキュレムをとられたんだろ」
トウヤ「ぼ、僕はちゃんと覚えてたし…」
シルバー「そのアクロマがリーグでも少し偉い役職だと言っている」
シルバー「これは俺の想像でしかないが2つ考えられる」
シルバー「1つはアクロマ個人、もしくはレッドさんを倒そうという組織に入っている」
シルバー「2つ目はアクロマの行動はリーグの意思だという可能性」
シルバー「つまりリーグがレッドさんを倒す…いや消そうとしている可能性だ」
371 = 367 :
ゴールド「リーグがレッドさんを消す…?」
コトネ「なんでそんなことをする必要があるのよ」
シルバー「そんなこと俺が知るわけないだろ」
シルバー「それにこれは俺が勝手に考えた可能性の一つだ」
コトネ「私のレッドさんに何かあったらどうなるかわかってんの!」
シルバー「いや、俺に言われてもだな…」
372 = 367 :
シルバー「とにかく俺の持ってる情報じゃこれが限界だ」
シルバー「レッドさんをどうにかされたくなかったらお前らも情報を集めろ!」
シルバー「てかこれだけいて誰も何も調べてないんだよ」
トウヤ「じゃあ僕が」
シルバー「よし、言ってみろ!」
トウヤ「関係あるかどうかはわかんないけどロケット団ってのが最近活動してるみたいだよ」
ゴールド「おい…」
シルバー「…いやロケット団は関係ないだろう」
シルバー「あの男がレッドさんに対して復讐なんてこと考えるはずはない」
シルバー「もし部下のやつらがあの男を呼び戻すためにやってるなら、それはロケット団じゃねえ」
シルバー「あと俺の前じゃロケット団の話はしないようにしてくれ…」
373 = 367 :
コトネ「よし、決めた」
コトネ「私カントーに行ってみる」
コトネ「ほら行くよ、トウヤ」
トウヤ「え、ああ…うん…え?なんで」
コトネ「キュレム取り返さないとだめでしょ」
コトネ「それにトウコもN君も心配だし」
トウヤ「うん…」
ゴールド「じゃあ俺も行くよ」
コトネ「そ、じゃあがんばってね」
ゴールド「……」
374 = 367 :
翌日
ナツメ「着きましたけど、バレないですかね?」
クロイロ「大丈夫ですよ、どこからどう見てもナツメには見えません」
クロイロ「どこから行きますか?」
ナツメ「そうですね…」
ナツメ「そうだ、その前に少し携帯貸してもらっていいですか」
クロイロ「?…いいですけど…」
ナツメ「ありがとうございます」
375 = 367 :
ピッ ピッ ピッ
ナツメ「……」プルルルル
エリカ「はい、もしもし」
ナツメ「……」
エリカ「あの…もしもし?」
ナツメ「エリカ…ナツメよ」
エリカ「ナツメさん…!?」
376 = 367 :
エリカ「本人ですか…?」
ナツメ「ええ、もちろん」
ナツメ「でも私も今は指名手配されちゃってるみたいだし、私の話を聞かず今きってもらってもいいわ…」
エリカ「私はナツメさんのことは親友だと思ってます」
エリカ「指名手配されるような悪い人とは思えませんし、もちろん信用してます」
ナツメ「…ありがと」
ナツメ「なら今からいう私の質問には正直に答えてほしい」
エリカ「はい…」
377 = 367 :
ナツメ「レッドは今どこ」
エリカ「…いえ…私にはわかりません」
ナツメ「……」
ナツメ「そう…」
ナツメ「じゃあタケシはどこにいるかわかる?」
エリカ「タケシさんですか…?」
エリカ「その…実はタケシさんは今行方不明だそうで…」
ナツメ「行方不明…!?」
ナツメ「なんかそういうの多くない…?」
エリカ「それはまあ…」
378 = 367 :
ナツメ「知らないんだったらしょうがないね、ありがとう」
ナツメ「それじゃあ…また会うことがあったら…」
エリカ「待ってくださいよ」
エリカ「ナツメさんは今どこにいるんですか」
ナツメ「……」
ナツメ「ごめん…エリカ、私もあなたを信用してる」
ナツメ「…でもあなたに教えるわけにはいかない」
ナツメ「今私がどこで何をしているかも」
379 = 367 :
ナツメ「ありがとうございます…」
クロイロ「いえ、何かわかりましたか?」
ナツメ「すいません、何も…」
クロイロ「そうですか」
クロイロ「結局どこに行くかは決まらないままですね」
ナツメ「はい…」
クロイロ「……」
クロイロ「ナツメはたしかヤマブキのジムリーダーでしたよね」
ナツメ「そうですけど…」
クロイロ「ではまずヤマブキシティに行きましょう」
380 = 367 :
ナツメ「えっなんでですか?」
クロイロ「なんとなくですよ、特に理由はないです」
ナツメ「でも…」
クロイロ「心配することはないですよ」
クロイロ「何回も言いますけど絶対バレませんから」
ナツメ「それはわかってるんですけど…」
クロイロ「これは私の勘ですが意外と遠回りに思えても実は近道かもしれませんよ」
381 = 367 :
2日後 どこかのレストラン
ナツメ「あの先生」
クロイロ「なんですか」もぐもぐ
ナツメ「いつになったらレッドのことがわかるんですか」
クロイロ「そうですねー…」もぐもぐ
ナツメ「一回食べるのやめてもらっていいですか」
ナツメ「レッドに関することが全然手に入らないんですけど」
クロイロ「…ごめんなさい」
ナツメ「いえ…すいません…強く言っちゃいました」
382 = 367 :
ナツメ「……」
クロイロ「あの一つ聞いてもいいですか」
ナツメ「はい」
クロイロ「どうしてそこまでレッドを?」
ナツメ「レッドをって何がですか」
ナツメ「どうしてそんなにレッドを探すのかって聞いてるですか?」
クロイロ「ではそれで」
ナツメ「それでって…」
ナツメ「別に…ただレッドとは友達ですし、友達が困ってるような状況なら助けるのは当たり前じゃないですか」
383 = 367 :
クロイロ「ふっ…そうですね」
クロイロ「聞く意味のない質問でした」
コテッ
ハウ「わっ!」
バシャッ
クロイロ「……」びしょびしょ
ナツメ「せ…先生…」
ハウ「ご…ごめんなさい!」
ハウ「乾かすもの…乾かすもの…」
ハウ「あっブースター!」ボウッ
384 = 367 :
ナツメ「燃えてる燃えてる!」
ナツメ「ヤドキング、消火!」
しゅー
ナツメ「大丈夫ですか先生!」
クロイロ「…はい」
ハウ「ごごごご…ごめんなさい!」
ククイ「どうしたんだ?ハウ」
ハウ「博士…実は…」
385 = 367 :
ククイ「本当にすいませんでした!」
クロイロ「頭を上げてください」
ククイ「でも服も燃えちゃって…」
クロイロ「少しですよ、新しいの買えばいいだけですから」
ククイ「それなら自分が、ああ後ここの会計も…えっとあと…」
クロイロ「いえいえいえ!いいですよ!」
ククイ「お願いします!僕に買わさせてください!」
クロイロ「…えっと」
ナツメ「そこまで言うならいいんじゃないですか…」
クロイロ「じゃあ…同じような服お願いします」
ククイ「わかりました買ってきます!」
386 = 367 :
ハウ「ほんと、すいません!」
クロイロ「気にしないでください」
クロイロ「それよりあなたは怪我してないですか?」
ハウ「いや俺は別に」
クロイロ「私はこれでも医者ですから、けが人は放っておけません」
クロイロ「少しすりむいてますね」
ブンッ
クロイロ「はい、これで治りましたよ」
ハウ「おおすげえ!」
クロイロ「ただ待ってるだけじゃ悪いですし、お子さんたち見てますよ」
ククイ「すいません…ありがとうございます」
387 = 367 :
ヨウ「あのお姉さん」
ナツメ「私?」
ヨウ「はい」
ヨウ「さっきのヤドキング、パッと見ですけど、すごいレベルでしたよね」
ヨウ「何してる人なんですか?」
ナツメ「いや、そんなたいしたことじゃなくて…」
ナツメ「……」
ヨウ「どうしたんですか?」
ナツメ「シッ…」
ポロッ パキッ グシャ
388 = 367 :
クロイロ「どうしたんですか?」
ナツメ「この子の帽子に盗聴器らしきもの…いえ間違いなく盗聴器でしたね」
ヨウ「盗聴器!?」
ナツメ「何か心当たりない?」
ヨウ「ま、全く…」
ナツメ「……」
ナツメ「ちょっと頭の中覗いていい?」
リーリエ「ヨウさんの頭の中を覗く!?」
ヨウ「の、のぞくって…一体…」
クロイロ「ナツメ、そういうのは一応さっきの博士って方が戻られるのを待った方がよくないですか」
389 :
面白くて一気読みしてしまった
支援
390 :
ヨウ「よくわかんないですけど、痛くないならいいですよ」
ナツメ「じゃあ一瞬だから…」
ナツメ「……」
ナツメ「うーん、誰がいつつけたかはわからないわね」
ナツメ「でも…いや」
ナツメ「先生、ちょっといいですか、こっちに」
クロイロ「はい」
391 = 390 :
クロイロ「何が見えたんですか?」
ナツメ「まずあの子はアローラ地方のチャンピオンだそうです」
クロイロ「へえ、あの年で…やるもんですね」
ナツメ「…レッドもあれぐらいでチャンピオンになりましたよ」
クロイロ「そうでしたね」
ナツメ「いや、レッドのことはよかったですね…」
ナツメ「えっと、あの子は三日前のチャンピオンの会議に出てるんですが」
ナツメ「その前にグリーンと会ってました」
ナツメ「どうやらグリーンもレッドのことをさぐってるみたいです」
392 = 390 :
クロイロ「グリーンも立場としてはチャンピオンたちと同格以上のはずですよね」
クロイロ「そのグリーンですらレッドのことをさぐっているとなればやっかいですね」
ナツメ「…一度グリーンと会ってみませんか?」
クロイロ「なぜですか?」
クロイロ「グリーンはあきらかにリーグ側の人間、つまり敵です」
クロイロ「そんな相手と会うのは危険ですよ」
ナツメ「危険でもレッドのことをさぐっているというのなら、何かレッドのことを知っているはずです」
ナツメ「私一人でも会いに行きますよ」
393 = 390 :
クロイロ「……」
クロイロ「グリーンをどこかに呼び出すのですか?」
ナツメ「あの子を利用させてもらいます」
クロイロ「利用ってあの子はああ見えてもチャンピオンなんですよね」
クロイロ「だったらリーグの人間じゃないですか、そう簡単に利用できるんですか?」
ナツメ「全部私にまかせてください」
クロイロ「……」
クロイロ「わかりました、お任せします」
394 = 390 :
ナツメ「お待たせ」
ククイ「お待たせしました!服買ってきました!」
クロイロ「…わざわざすいません、じゃあ早速」
ナツメ「ちょちょ…先生!ここで着替えるのは…」
クロイロ「…ああ、それもそうですね」
ナツメ「大丈夫ですか…?」
クロイロ「いや、少し疲れてるんですかね…」
395 = 390 :
ナツメ「えっと、ヨウ君よね?」
ヨウ「はい」
ナツメ「ちょっとお願いしたいことがあるんだけど、いいかな?」
ヨウ「いいですよ、何したらいいんですか?」
ナツメ「グリーンって知ってるよね、その人に電話してほしいの」
ナツメ「それで、そうね…明日の13時ヤマブキシティのポケモンセンター隣にある喫茶店に来るようにって言ってほしいの」
ナツメ「えーその時に私の名前を出さないように、君が呼んだって形にしてほしいな」
ヨウ「わかりました」
ナツメ「詳しい会話は私が紙に書くから」
396 = 390 :
プルルルルルルルルルル
グリーン「俺だ、どうした?」
ヨウ「もしもし、グリーンさん、あの明日の13時にヤマブキシティのポケモンセンター隣の喫茶店に来てもらっていいですか」
グリーン「なんだ、どうしたんだ?」
ナツメ(レッドについて見せたいものがある)サラサラ
ヨウ「えっとレッドって人について見せたいものがあるんです、だからお願いします」
グリーン「レッドについて…?」
グリーン「わかった、行こう」
ヨウ「ありがとうございます」
グリーン「…でもお前明日はチャンピオンのやつがあったんじゃないのか?」
ヨウ「あ…それは…」
ナツメ(翌日に延期された、だから大丈夫だ)サラサラ
ヨウ「えー、翌日に延期されたんです、だから大丈夫です」
グリーン「…わかった、明日の13時だな」
397 = 390 :
ナツメ「うん、ありがとう」
ヨウ「あの…僕さっき言った時間は…」
ナツメ「わかってる、君はそっちに行けばいいから」
ヨウ「それとレッドって一体誰なんですか?」
ナツメ「レッドは…私の大切な人かな…」
ヨウ「お姉さんの恋人ってことですか?」
ナツメ「そ、そういうのじゃないんだけど…!」
ヨウ「じゃあ…好きな人ですか?」
ナツメ「ちょっ、ちょっと違う!ちょっと違う!」
ヨウ「なんで二回言うんですか」
ナツメ「レッドはその…レッドは…//」
398 = 390 :
ハウ「博士おつかれさまー」
ククイ「今度から気をつけてくれよ」
ハウ「ごめんなさい」
クロイロ「あのー、一応買ってきていただいたもの全部着たんですけど…」
ククイ「あ、似たような服選んできたつもりだったんですけど…だめでしたかね…?」
クロイロ「いえそういうわけではなくて、白衣がないんです」
ククイ「白衣…あっ」
クロイロ「い、いいですよ、ありがとうございます」
ククイ「代わりに今着てる僕の…」
クロイロ「それは遠慮します」
399 = 390 :
リーリエ「ヨウさんは何のお話をしてるんでしょうか」
ハウ「さぁ~、お医者さんのお姉さんならわかるんじゃない?」
クロイロ「さて、なんのお話をしているんでしょうね、私にもわかりません」
リーリエ「お医者さんはなんだか不思議な方ですね」
クロイロ「?」
リーリエ「ウツロイドさんに寄生されたお母様…とは少し似ていますが、他の人とはあきらかに違う雰囲気ですね」
クロイロ「…そうですね、私はかなり特殊な人間ですからね」
ナツメ「先生、終わりました、そろそろ行きましょう」
クロイロ「はい」
クロイロ「ではありがとうございました、私たちはこれで失礼します」
400 = 390 :
ヨウ「ねえ博士、レッドって誰か知ってますか?」
ククイ「レッド…ああ、もちろん知ってるよ」
ヨウ「どんな人ですか?」
ククイ「うーん、会ったことはないからどんな人かと聞かれてもね…」
ククイ「たしか元リーグ本部のチャンピオンでチャンピオンになった年はヨウと同じぐらいだったはずだよ」
ククイ「まだまだ若いが世界最強クラスのトレーナーだろうね」
ハウ「世界最強クラスってすげーなー」
ヨウ「うん、会ってみたいよ…」
リーリエ「ヨ、ヨウさんもきっとそういう人になれますよ!」
ヨウ「ありがとう、がんばるよ」
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