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    元スレ国王「さあ勇者よ!いざ、旅立t「で、伝令!魔王が攻めてきました!!」

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    351 :

    乙乙

    352 :


    面白い作品は安易に感想が書けない

    353 :


    お互いが色々なものを背負ってるっていうのと強い奴に一矢報いるってのはすごい好きだ

    355 :

    この頭脳戦の演出はニクイな

    356 :


    >>354
    ありがとうございます

    >>346訂正
    「爺。私の治療はもう平気だから、炎獣を…!」

    魔王「爺。私の治療はもう平気だから、炎獣を…!」

    >>326ついでに訂正
    木竜(魔王様を…お前自身を、救うんじゃ)

    木竜(姫様を…お前自身を、救うんじゃ)

    本編投下は来週(以降)になりそうです

    357 = 1 :

    安価ミス…
    >>346の訂正ではなく、>>341の訂正でした

    358 :

    体調不良のため、少し更新が滞るかもしれません。
    書き貯めはあるので、蛇足とは思いますが、予告編という形でお茶を濁すことをお許し下さい。

    359 = 1 :

    ――それは、魔王との戦いへ近づいていく二人の兵士と、その周囲を取り囲む世界の物語


    「少なくとも推し量る努力をしろと言ってるんだ、馬鹿たれ!」

    「何ぃい…!?」

    「…ったくよぉ、てめぇらはいつまでたっても俺様のガキらしくなりやがらねえ」

    「ハハハ。どうやら、親父殿の血を継いでるのは弟だけではないようだな」




    ――忍び寄る、崩壊の足音


    「あれじゃあ国は守れねえ」

    (何かが、起ころうとしている…? 一体何が…)

    「う、動くなよ…この反逆者どもめ」

    「なんだと…!」





    ――物語の鍵を握る人物たち



    「私が打ち滅ぼした魔王の、娘か」

    勇者「そんなものが、アイツに居たとは、な」



    「そら、来たぞ。しっかり余を守れよ」

    国王「というより、この状況だとそなたらの命も奪われかねんわけだがな?」



    「ふん…あの温室育ちの若造には何も出来はしないよ」

    商人「全ては動き出している…あとは只、運命の坂道を転がり落ちて行くだけさ」



    ――明かされる秘密




    『魔王を討ち破る六人の英雄を』

    『新たなる、勇者一行を!』








    「俺たちはただの人間でしかない。人間は人間らしい生きる道のりを探さなければならない」


    (――そんなお前を、俺はいつも、眩しく感じていた)







    動乱の果てに、人々が選ぶ決断とは…。


    次章、【戦士編】!乞うご期待!

    360 :

    期待してるず
    焦らずお願いしますね

    361 :


    「ひゅ…」

    「ひゅう…」

    「…ひゅう」

    「………軍、師」

    「騎士、狩人…」

    「ひゅ…剣士、魔女」

    「エルフ…斧使い」

    「ハーピィ………吸血、鬼」

    「みんな…」

    「………くそ」

    「動、けよ………」

    「動いて、くれ………」

    「…」

    フワァアァ…

    「………なんだ、よ」

    「…今さら、そんなもん」

    「成仏しろって…かよ」

    「…はっ…俺は、もう、用済み、てか」

    「ふざけ…んな」

    サラサラサラ…

    「…待て」

    「待って、くれ」

    「まだ、俺は…」

    「………」



    362 = 1 :



    ゴゴゴゴ…ドスン!

    木竜「よし…これで瓦礫は取り除けたわい!」

    炎獣「居たか!?」

    氷姫「…こっちには居ないわ!」

    魔王「…そんな」

    魔王「あっちの瓦礫の山を見てみましょう!」

    炎獣「くそ、何処だ!?」

    炎獣「何処だよ雷帝! いるんなら返事しろって!!」

    氷姫「くっ…」

    氷姫(アンタが死んじゃ、意味ないじゃない…!)

    氷姫「うっ」グラ…

    炎獣「お、おい。大丈夫か、氷姫」

    氷姫「…うん」

    炎獣「あんな魔法ぶっ放した後だ。そりゃ身体の自由も効かないよな」

    氷姫「アンタだって…その腕」

    炎獣「ああ、爺さんに治して貰ってたんだけどな。今は、雷帝の方が先決だ」

    氷姫「そうね…」スクッ

    363 = 1 :


    魔王「………」

    魔王(ひどい破壊だ。砦ひとつが跡形も無く消し飛んでる)

    魔王(世界は灰に包まれてしまったかのよう。生き物の気配はない)

    魔王(あの時砦を包んだ光は、見間違いようがない。――聖なる波動だ)

    魔王(つまり、この大破壊は女神の力がもたらしたもの…という事)

    魔王(…女神の力が、なぜ、人を滅ぼす?)

    魔王(この破壊が勇者によるものだとしたら………)

    魔王(ううん、違う。これもまた、波動自体に捻れを感じる。これは正統な女神の力ではない)

    魔王(ねじ曲げられた…偽りの奇跡の力。人間すら飲み込む女神の加護)

    魔王(………)


    木竜「雷帝!!」

    魔王「!」

    炎獣「居たのか!?」

    氷姫「雷帝…!!」

    木竜「これは…」


    364 = 1 :


    炎獣「…どうなってんだよ、これ」

    氷姫「………ホントにこれが、雷帝なの?」

    木竜「さっきの、正体不明の爆発に巻き込まれたんじゃ。これだけ砦の深部に居ては簡単に出られんかったか!」

    木竜「魔剣の呪いで、障壁すら築けず直撃を受けた…それで四肢を失ったんじゃ。今なお、呪いの炎に焼かれておる!」

    魔王「…!」

    木竜(これが敵の狙いだったか…! しかし、ここまでの状態、果たして………!)

    木竜「儂は集中治癒に入る。どこまで出来るか分からん、が、やるしかあるまい…!」

    魔王「…お願い、爺」

    木竜「お任せ下され」

    木竜「…」

    ォオォオ…

    ピシピシ… パキ…

    炎獣「!」


    氷姫「これが…ジーさんの集中治癒…」

    氷姫(すごい…ジーさんの回りだけ、空気が変わった)

    氷姫(足元から、植物が生えてきている…! 生命力が、あの空間だけ満ち溢れてるんだ)

    魔王「………」

    魔王「お願い、雷帝…」

    365 = 1 :


    木竜(雷帝)

    木竜(お前はまだ、死んではならんぞ)

    木竜(お前は…姫様にとって、必要な存在なのじゃ)

    木竜(必ず、回復させる)

    ォオォオォオォオ………


    魔王「…暫くは、身動きが出来ないわ」

    炎獣「あ、ああ。そうだな」

    氷姫「ここで、ジイさんと雷帝を守らないと」

    魔王「ええ。ただ、敵の軍のほとんどは、もう壊滅したはず」

    魔王(氷姫の究極氷魔法と、あの爆発を受けて人間の生き残りはいない)

    魔王(………結局はここまで…)

    炎獣「しっかし…すごい爆発だったぜ」

    氷姫「あれは…あのエネルギーは一体なんだったの…?」

    魔王「あれは――」


    ガラ…


    366 = 1 :


    魔王「!」

    炎獣「敵か!?」

    氷姫(まさか、究極氷魔法の中で、生き残りがいるはず…!)



    「ああ。何故、私は生きているのだろうな」

    「教えてくれないか? 魔王よ」ユラ…


    氷姫「! 何、コイツ…」

    炎獣「お前…」

    魔王「炎獣、見覚えが?」

    炎獣「…ああ。戦場でデカイ声張り上げてたからな。こいつは王国軍の…」

    「そう。私はずっと、王国を守るために戦ってきた」

    「守るべきものが、王国にはあった」

    「色んなものに守られもした。そういう幾つもの想いを胸に進んでいくうち」

    「人は私を、将軍、と呼ぶようになった」


    367 = 1 :


    「だが今の私は将軍などではない」

    「兵を失い、旗は燃え尽き、剣は折れた」

    「私は最早何も持たない」

    「そう、私は只の――」





    「戦士だ」



    368 = 1 :




    【戦士】



    369 = 1 :


    カラン…

    戦士(王より授かりし聖剣…これが身代わりとなって折れたのか)

    戦士(そうまでして生き延びた私に)

    戦士(…今や、何の価値がある?)

    戦士(身体は軋み、剣は折れ…)

    戦士(兵を失い、誇りは費えた)

    戦士(それでも私は)

    戦士「…」ザ…

    戦士(この者達の前に立ち塞がろうとしている)

    炎獣「! …やるってのかよ」

    魔王「…」

    氷姫(雷帝は戦闘不能、ジーさんはそれにかかりっきり。あたしも魔力を使い切ってて、炎獣も負傷してる)

    氷姫(不味い状況と言えばそうだけど…流石にボロボロの人間一人に遅れを取るようなあたしたちじゃない)

    氷姫(折れた剣を構えて…コイツに何が出来るって言うの?)

    370 = 1 :


    炎獣「そうまでして戦うのか? お前一人ぐらい逃げたって追わないぜ、今ならな」

    戦士「戦うことまで無くしてしまっては、私は戦士ですら無くなる」

    炎獣「退かないってか」

    戦士「それが、私の権利だ」

    炎獣「…そうかよ」

    炎獣「じゃあ、手加減しねえからな」

    戦士「…いざ」


    ヒュオオォ…


    炎獣「…」


    戦士「…」


    炎獣「…」


    戦士「…」


    371 = 1 :



    ガラ…


    氷姫(瓦礫が…)




    戦士「」ドンッ


    炎獣「」バッ






    戦士(――剣を振る時こそ己を示せ)

    戦士(相手の命を奪わんとする時こそ、伝えろ)


    戦士(自分が、何者であるのかを…)




    372 = 1 :



    ――――――
    ――――
    ――



    …遡ること三年

    王国がその栄華を極めし頃



    373 = 1 :



    王城



    「お、おい! 急げ急げ!」

    「何事だ!?」

    「戦士殿と、女勇者様が、模擬試合をやるんだと!」

    「なにっ! そのお二人が!?」

    「訓練所だ! 急げ!」



    戦士「………」


    勇者「………」


    ピリ………



    「す、すげえ緊張感だ」

    「し、黙ってろよ」

    374 = 1 :



    ドンッ


    戦士「」バヒュッ


    勇者「」ズバッ




    ――ピタッ………



    「お…おお!」

    「ひ、引き分け!」

    「凄まじい剣筋だ! とても俺には見えなかったぞ!」

    「さすが、我らが戦士殿!! 女勇者様にも引けを取らぬとは!」

    「やはり、"王国軍の鬼"の異名は伊達じゃないぞ!!」


    ワァアアアッ!


    勇者「…ふう」

    勇者「腕をあげたな、戦士」チャキン

    戦士「…ありがたきお言葉」チャキン

    勇者「なんだ、随分堅苦しいな。お前なら、私と引き分けに持ち込んだと雄叫びでも上げそうものだが」

    戦士「…え、ええ。まあ」

    勇者「ああ、そうか。兵共の目もあるからな」

    勇者「フフ。お前も部下の前での振る舞いを気にするほどの立場となった、というわけか。私が歳を取るわけだ」

    375 = 1 :



    戦士「いや、えっと、その」

    「そのくらいにしてやって頂けませんか、女勇者様」

    勇者「ん?」

    戦士「あ、兄上!」

    「我が弟はこれでも今にも踊り出さんほどに喜びにうち震えておるのですよ」ヒソッ

    勇者「くくっ。だろうな」

    戦士「兄上ぇ!」

    「さ、兵の目があっては女勇者様もおくつろぎになれないでしょう。どうです、これから我らの館にいらっしゃいませんか?」

    勇者「ああ、そうだな。お言葉に甘えるとしよう」

    戦士「むぐぐ…」



    376 = 1 :


    勇者「…うん、良い香りの茶だな」

    「ええ、少し前に王城に立ち寄った北国の商人から手にいれたものです」

    戦士「………」ズズ…

    「こら。音を立てるなよ、女勇者様の前で恥ずかしいだろう」

    戦士「…兄上は、作法にうるさすぎるのだ。まるで王族の貴婦人がごとき振る舞いではないか」

    勇者「ハハハ! 確かにな。しかしまあ、国家の大将軍の子息ともなれば、そういう必要も出てくるか」

    「ええ。我々とて戦ばかりしている訳にもいきません。時には、婦人方のお相手を勤めるのも重要な役目」

    「なのに、お前と来たら。いつもいつもそういう場は面倒だと私に押しつけて…」

    戦士「俺は戦士だ。戦いに身を置くものゆえ、そのような茶会とは無縁」

    勇者「相変わらず、弟の方は父親似だな」

    「我が一家は武骨ものばかりで困ったものです」

    勇者「おいおい、お父上に聞かれたらまずいんじゃないのか?」

    「え、ええ。そうですね。失言でした。どうか内密にお願いします」

    勇者「ハハ。その歳になっても父は怖いか」

    377 = 1 :


    「それにしても、女勇者様はいつも優雅でいらっしゃいますね。やはり、素養が我々一家と違うのか」

    戦士「…」ズズ…

    勇者「そうか? 照れるな」

    「ですが、神託が下って勇者になるまでは、百姓の子だったんですよね」

    勇者「ああ。お前たちの親父殿と一緒に東方の片田舎で育った」

    勇者「親父殿は私の剣の師でもあるが、どちらかというと年の離れた兄のような存在でな、我らをいつもその強引さで引っ張ってくれた」

    戦士「…ん? 我ら、というのは?」

    勇者「賢者だよ。あいつと親父殿と私は、同じ村で育ったのだ」

    戦士「! で、では魔王を倒した伝説の勇者一行は、三人とも同郷であった、と!?」

    「お前、そんな事も知らなかったのか?」

    勇者「伝説などと、こそばゆいな。まるで絵巻物の中の存在のようだ」

    戦士「いや、まごうことなき伝説です! 魔王を倒したのですよ! 人類に光をもたらす偉業だ!」

    勇者「そうおだてないでくれよ。私は何も…」

    勇者「…」

    勇者(――そう、私は何も…)

    戦士「…? 女勇者様?」

    378 = 1 :


    勇者「気にしないでくれ。いつまでも古き時代の英雄でいるわけにもいかないさ」

    勇者「世は、新たな時代を迎えている。…お前たちも話は聞いているんだろう?」

    戦士「…新たな時代。新国王の即位のことですか?」

    勇者「フッ、確かにそれは欠かせない話題ではあるな。和平と友愛を訴える賢王の誕生に、町は沸き立っているしな」

    勇者「だが、良い話題ばかりが世を賑わわせているわけではない。一部の者たちの間でまことしやかに囁かれていることがある」

    「――新たな魔王の出現…ですね」

    勇者「うむ。私が打ち滅ぼした魔王の、娘…か」

    勇者「そんなものが、アイツに居たとは、な」

    戦士「しかし、女の魔王などと初めて聞きます。先代を討った女勇者様の敵ではないのでは?」

    勇者「フフ。私にもう一度剣を取れと?」

    戦士「先程の見事な剣さばき、衰えのなき技。女勇者様であれば、きっと新たな魔王を打ち砕けましょう!」

    「おい…」

    勇者「くっくっくっ」

    379 = 1 :


    戦士「その時は、国を離れられぬ父上に代わって、今度は俺が女勇者様のつるぎになります!」

    「いい加減にしろ!」スパーン!

    戦士「あたっ!? 何をする兄上!」

    「お前はよくもまあズケズケと遠慮のない言葉を並び立てられたものだな! 少しは女勇者様のお気持ちも考えろ!」

    戦士「何を、偉そうに! じゃあ兄上には女勇者様のお気持ちが分かると言うのか!」

    「少なくとも推し量る努力をしろと言ってるんだ、馬鹿たれ!」

    戦士「何ぃい…!?」ガタン!

    勇者「お、おいおい、二人とも落ち着いて…」

    勇者「………」

    勇者(き…)


    勇者(キター!wwwwwwwww)

    勇者(美形兄弟のくんずほぐれつwwwwwwwwww小生これが見たかったでござるよwwwwww)

    勇者(あ、いつも冷静な兄が弟の胸ぐらをつかんでwwwwww)

    勇者(ちらりと除く厚い胸板最高wwwwwwwwあ、ちょっとたじろぐ弟堪らんwwwwwwwwwwかwわwいw
    いww)

    勇者(いいぞwwwwwwwwwwもっとやれwwwwwwwwww)

    380 :

    おお…ついに女勇者とか出てきて触れられなかった過去が…と思ってたら
    腐ってたでござる

    381 = 1 :


    (い、いかん。女勇者様の前で、熱くなりすぎた)

    戦士「だいたい、兄上はいつもそうだ! 物事は慎重に運べなどと言って、すべき事をしない!」

    「っ!」ムカ

    「………戦士。この話は後だ」

    戦士「それ見たことか! そうやって話を後回しにしても、解決はしないぞ!」

    「お客人の前だろう!!」

    戦士「…!」

    戦士(し、しまった。女勇者様の前で…つい血がのぼって)

    「…女勇者様、お見苦しい所をお見せしました。失礼を、お許しください」

    勇者(いやwwwwwwやめんなよwwww)「ハハハ。どうやら、親父殿の血を継いでるのは弟だけではないようだな」

    戦士「す、すみません…」シュン

    勇者(や、やっぱもうやめろwwwwwwww可愛すぎかよwwwwwwwww)「気にするなよ。見慣れていると言えば見慣れているしな」ハァハァ

    「…ん? 女勇者様、どこかお具合でも悪いのですか? 少し、お顔が上気しているような」スッ

    勇者(バァwwwwwwwwwイケメン面近づけんなwwwwwwwww)「そうか? 今日はよく動いたからな、疲れが出たのかもしれん。そろそろおいとまするか」

    「…そうですか。次いらっしゃる時までに、謝罪の意味も込めて極上の茶葉を仕入れておきますね」

    勇者(帰りたくねえwwwwwwwww)「それは楽しみだ。父上に宜しくな」

    「はい」




    「挨拶ぐらい、直接言っていきやがれ、ババア」

    382 = 1 :


    「ち…!」

    戦士「父上…!!」


    大将軍「昔のツレに挨拶も無しで帰っちまおうなんて、随分じゃねぇか?」

    勇者(ゲッ…帰ってきやがった)「…久しいな、大将軍。相も変わらず剛健そうで何より」

    大将軍「そんなに急いで何処行こうってんだよ、女勇者殿」

    勇者(急いでなどいないさ)「うっざ! 賢者とのフラグへし折りやがった貴様に用はないんだよ!!」

    戦士「…えっ?」

    「えっ」

    勇者「あっ」

    大将軍「………」ニヤァ

    勇者(ク、クッソが~!! この老いぼれ筋肉ダルマ!!)

    383 = 1 :


    大将軍「訓練所の兵士共が騒いでやがるから何かと思えば、やっぱりお前かよ」

    勇者「…」

    大将軍「勇者の身分を使って王城に入り浸るのはいいが、兵隊どもをそういういかがわs

    勇者『テメエエエエ!! このクソジジイ!! 余計なこと言うんじゃねええ!!』

    大将軍「ぬ…念話か。器用なやつだぜ」

    勇者『それ以上言ったらずーっと耳元で騒ぎたてんぞ!! 寝れなくしてやんぞ!! いいのかオラァ!!』

    大将軍「…ち、いいトシこいて、ガキかよ」

    勇者『いいトシとか言うんじゃねーよジジイ!! こちとらまだアラサーじゃボケ!!』


    戦士「…? 一体何が…?」

    「だっ、大丈夫だろうか」ハラハラ

    384 = 1 :


    勇者『――それで、あの件はどうなったんだんだ!』

    大将軍「…へっ、てめぇで聞いてこいよ」

    勇者「………」

    勇者「二人とも、世話になったな。また近いうちに会おう」

    戦士「あ、は、はい!」

    「女勇者様も、お元気で」

    勇者「ああ」スタスタ

    バタン…

    大将軍「ったく、ツラの皮の厚い女だぜ」

    「父上、お帰りなさいませ」

    戦士「父上、いくら旧友とは言え、女勇者様にあのような暴言の数々は…!」

    大将軍「なんだぁ? 俺様に指図とは、おめぇも偉くなったもんだな」ジロ

    戦士「っ…」

    大将軍「しっかし、てめぇらももう少し物事の本質ってもんを見抜けるようにならねぇもんか?」

    大将軍「あのババアはな…男と男の――」

    勇者『ジジイ、言っとくが私の念話の可能な距離はそれなりだぞ。余計な事を戦士きゅん達に言うなよ!!』

    勇者『分かったなッ!!』

    大将軍「…」キーン

    大将軍「ち、けたくそ悪ぃ」

    戦士「…は?」

    大将軍「酒持ってこい」

    「はい、すぐに侍女に持たせます」

    大将軍「お前も付き合え」

    戦士「は、はい」

    385 = 1 :


    大将軍「王兄様が亡くなり、王弟様の正式な即位式が済んで暫くになる」グビッ

    戦士「…」グビッ

    大将軍「知っての通り、王弟様は王兄様のような武を誇るような王じゃねえ。むしろ正反対だ」

    「…」

    大将軍「王兄様のような威厳はなく、むしろ変わり者で通ってる。口を開けば友愛だ、命の尊さだ…。言うこといちいちもっともだが、あれじゃあ国は守れねえ」

    (父上…? 何を…)

    大将軍「今の世は泰平とは言いがてぇ。魔王軍は新たな魔王の即位に沸き立ち、辺境じゃあ小国が反乱を企ててが燻ってやがる」

    大将軍「王弟様は…大胆な改革を押し進めて、和平による治世を実現しようとなさってるが、家臣は少なからず戸惑ってる」

    戦士「…和平による、治世?」

    大将軍「隣人に理解を示すせば、争いは起こらず平和が手にはいる。そんな女神教会の教義を鵜呑みにして何が出来る」

    大将軍「あれじゃあ教会の傀儡だ」

    「父上!」

    大将軍「いいか」グイッ

    「っ…」

    大将軍「…真実を見抜く眼を養え。人物の臭いをかぎ分けろ。戯言に耳を貸すな。己の想いの味を噛みしめろ」

    大将軍「大事なことは何か…常に感じ続けろ」

    「…」

    戦士「…」

    386 = 1 :


    「父上…何が起ころうとしているのですか」

    大将軍「…」グビッ

    「確かに、今の王国は不安定です。魔王の復活と、圧倒的な求心力を持っていた王兄様に代わって改革派の王弟様が王位についたこと…様々な混乱が起こることは明白でしょう」

    「しかし…それとはまた違う何かが、王国を侵食している気配がするのです」

    戦士「…」

    大将軍「流石に鼻がきくな、おめぇはよ」

    「父上、何か我らが知りえぬ事を探っているのではないですか?」

    「…恐らくは、父上と女勇者様のおふたりの力で」

    戦士「あ、兄上。何を言ってるんだ…?」

    大将軍「…そうかい。なるほどな」

    大将軍「おめぇは死んだ母ちゃん似だよ、やっぱりな。その目敏さ…鬱陶しいくらいだぜ」

    「父上…! なぜ、我らに隠れて!」

    大将軍「甘ったれんなよ、おい」ジロリ

    「っ…!」

    大将軍「与えてほしいと言えば、何でも与えられると思うのか? 何年俺様のガキやってんだ、ぁあ?」

    大将軍「知りたいと思うなら、自分で辿り着いてみせるんだな」

    「…」


    387 = 1 :


    大将軍「…明日は?」

    戦士「え、あ、はい。王室の鹿狩りに招待を受けているので、兄上と二人で行ってきます」

    大将軍「んじゃあもう寝ろ。俺はひとりで晩酌する」

    戦士「…はい」

    戦士「ほら、行こう。兄上」

    「…分かった」


    ツカツカ…バタン


    大将軍「…へっ」

    大将軍「ガキが育つのってのぁ、早いもんだぜ」



    「…」ツカツカ

    戦士「…兄上。一体、何の話をしてたんだ。俺にはさっぱり…」

    「…俺にも確かな事何も分からん 」

    戦士「…」

    戦士「それにしては、必死だったように見えたが。あの父上に、あそこまで食ってかかる兄上を見たのは初めてだ」

    「ふっ…だろうな。俺も、いつ殴り飛ばされるか内心ヒヤヒヤしていた」

    戦士「はたから見てるこっちは、寿命が縮む思いだったぞ」

    「はは。悪いことをしたな」

    「…さて、明日は陛下にお供する日だ。万が一にも、不備があるわけにはいかんぞ。早く、寝てしまおう」

    戦士「ああ…そうだな」

    戦士(何かが、起ころうとしている…? 一体何が…)

    388 = 1 :


    夜明け前
    大将軍の舘前


    「…」ブルル

    戦士「よーしよし。調子が良さそうだな」ゴシゴシ

    戦士「陛下の前で恥をかくわけにはいかんからな、宜しく頼むぞ」

    戦士(…結局、上手く眠れずにこうして夜明け前に床を抜け出して来たものの)

    戦士(馬を駆けてみても漠然とした不安は拭いきれぬまま。大人しく寝床にはいっていれば良かったかな)


    ??「では、また日を改めて文を出そう」

    副官「まさか、貴女が直接顔を見せて頂けるとは思わなかった」

    ??「なに、閣下にまた取引をして頂けるのであれば、我らにとってこれほどの利益になる事はないからな。これは我らなりの誠意だ」


    戦士(あれは…父上の副官の…。こんなまだ暗い時分から何を…)

    戦士(それよりも、あの副官殿に随分尊大な態度の女だな。あれは誰だ? 後ろに屈強そうな男どもを従えて)

    戦士「…よし」


    副官「では、また」

    ??「ご武運を。行くぞ」

    強面「へい」

    ツカツカ…

    戦士「すまぬ。貴殿らは、何者だ?」

    強面「!」サッ

    ??「待ちな」

    強面「し、しかし姐さん」

    戦士(今、コイツらは何をしようとした…? まさか、剣に手をかけたのか)

    戦士(この王城の敷地の只中で、私に向かって、剣を抜こうとした!?)

    ??「大将軍閣下のご子息、戦士殿とお見受けする」

    戦士「…いかにも。そちらは?」

    ??「"王国軍の鬼"と呼ばれるほどの誇り高い武人に、名乗る程の身分は持ち合わせてはいない。あたしは只の卑しい商人風情」

    商人「武器商会の、長を勤める者だ。以後見知りおきを」

    390 = 1 :


    戦士「武器、商会…!?」

    戦士「どういうことだ! 貴様らは、陛下のしいた条令により王城への立ち入りを禁じられているはずだぞ!」

    商人「ああ…陛下は争いを嫌い、我らを疎んじているからな。しかし、ここには紛れもない我らの入城許可証があるのだ」ピラ…

    戦士(! こ、これは…第一級特権の入城許可!? なぜ、こんな物をこいつらが…)

    商人「ご理解頂けたか。我らは正当な権利で入城したまでのこと。無用な言い掛かりは勘弁願いたいな」

    商人「先を急ぐ身ゆえ、これにて失礼させて頂く。…行くぞ」

    強面「へ、へい」

    戦士「ま、待て!」

    商人「まだ、何か?」

    戦士「…なぜ、貴様らがこの舘を訪れる!?」

    商人「聞かされていないのであれば、それは我らの口から語ることではない。知りたければ、父上に直接尋ねるが良かろう」

    戦士「何…!?」

    商人「悪いが、親子の対話不足の問題に首を突っ込んでいる時間もないのでな。失礼する」

    戦士「なっ…」

    ――「父上…! なぜ、我らに隠れて!」

    戦士(どういうことだ…!! ち、父上が…!?)


    「良かったんですかい…姐さん」

    商人「ふん…あの温室育ちの若造には何も出来はしないよ」

    商人「全ては動き出している…あとは只、運命の坂道を転がり落ちて行くだけさ」


    391 = 1 :


    戦士「はあ、はあ」ダッダッダッ

    「おや、戦士様。こんな朝早くにそんなに慌ててどうなさりましたか?」

    戦士「父上は、まだ自室か!?」

    「い、いえ…それが。先ほど火急の用があるとの事で、お出掛けになりました」

    戦士「なんだと…!」

    「おい」

    戦士「! あ、兄上! 聞いてくれ、父上が…」

    「取り乱しすぎだぞ。そんな大声で全ての事をここでぶちまけるつもりか?」

    戦士「…!」

    「丁度、私も鹿狩りの準備をしようと部屋を出てきたところだ。…お前、この時間にそんなに準備万端な所を見ると、ろくに寝ていないな?」

    戦士「あ、ああ…」

    「まあいいさ。ちょっと付き合え。…じいや、すまないが、朝食は私の部屋に持って来てくれないか?」

    「はあ、分かりました」

    戦士「…」


    392 = 1 :


    「…武器商会が…」

    戦士「そうなんだ。第一級特権の入城許可証なんて、発行できる人物は限られている」

    「…」

    (我らにも打ち明けずに…という事はそれだけ表沙汰になることを避けている、ということ)

    (条令を破ってまで武器商会の長を招き入れるなどと…いくら父上でも大罪だ)

    (そこまでして秘密裏に、父上が運ぼうとしている事…)

    ――大将軍「このままじゃあ国は守れねえ」


    「…」

    戦士「…父上に一体何があったんだ」

    「………考えたくは、ないが」

    戦士「…」

    戦士「兄上。思うところあるなら、俺にも話してくれないか」

    戦士「…兄弟だろう、俺たち。俺だっていつまでもガキのままじゃない」

    戦士「ただ事じゃないのは分かってる。一緒に背負わせてくれ」

    「お前…」

    (少し、弟をみくびっていたかな…)

    「…分かったよ」


    393 = 1 :


    「これは俺の推測の域を出ない話だ。確たる証拠はひとつもない。ひとつの可能性の話だと思って聞いてくれ」

    「父上の狙いは………クーデターかもしれない」

    「…嘘だと思う気持ちも分かる。しかし、時期と行動から、結び付く点が多すぎる」

    「新しい考えを以て王国を導く王弟様への、父上の厳しい進言の数々は城内では有名になる程…」

    「そしてそんな父上に、信頼を寄せている他の王族は多い」

    「条令を破るほどの危険を犯して、そんな強引なやり方をもって、あの父上しようとしている事…」

    「平和を訴え武力を嫌う国王…それに同調し王国への支配力を目に見えて増していく教会」

    「混乱の中での、魔王の復活。父上は、この先にあるものに繁栄はないと、見切りをつけたのかもしれない」






    「そっちへ行ったぞー!」

    「囲え、追い詰めろー!」


    戦士「………」

    戦士(父上が、陛下を…そんな事が本当にあるんだろうか)

    戦士「…」

    貴族「おや、戦士殿。この王室の鹿狩りに招待されていながら、この様な場所で一人、何をしておいでかな?」

    貴族「お得意の一匹狼を気取るのも良いが…それは陛下への好意を踏みにじっているとも取れるぞ、んん?」

    戦士「…」ボー…

    貴族「おい、ちょっと」

    戦士「ん? ああ貴殿か。すまん、何か言ったか?」

    貴族(こ、こんガキャ~…!)

    394 = 1 :


    戦士「貴殿も呼ばれていたのだな。貴族階級の者は、こういう場には縁無きものと思っていたが」

    貴族「っ! ま、また偉ぶった態度を! ″自分、こう言う場慣れてますけど、何か?″ とでも言いたげなその態度、気に食わん!」

    戦士「いや…何もそこまで言ってないのだが」

    貴族「そのような態度でいられるのも今日までだ! これを見よ!」ババーン

    戦士「む、騎士の紋章? 教会のものか?」

    貴族「その通りっ! 私は晴れて、十字聖騎士団の部隊長に就任したのだ!」

    戦士(十字聖騎士団…ああ、そうか。教会直属のハリボテ騎士団)

    貴族「どうだっ、この勲章! すごいだろう!? 輝いてるだろう~!?」

    戦士(…とは言わないでおくか)

    戦士「めでたいな。…にしても、こういう平野は慣れないんじゃないのか? 街道と違って、馬の扱いも難しいものだぞ」

    貴族「み、見くびるな! 見ていろ、それ!」パシーン!

    「!? ヒヒーンッ!」

    貴族「う、うわ!? おい、止まれ!! うおおおおい!!」

    貴君「誰か、止めてえええ!!」

    パカラッパカラッ…

    戦士「…健闘を祈る」

    395 = 1 :



    「やれやれだな」

    戦士「兄上…」

    「十字聖騎士団…教会の関係者がこんな所まで顔を出すようになるとは」

    「正攻法で出世が望めぬと考えた者達が、教会の影響力を利用してのしあがる道を画策している…あれも、その一端だろう」

    戦士「そんな者が一部隊を引き受けるのか…まともな軍事行動が取れるのか?」

    「さあてね。そんな事よりも、問題はお前だよ」

    戦士「何?」

    「眉間にシワがよっているぞ。晴れの席に不自然に写る」

    戦士「………平然としろ、という方が無理な話だ」

    「はあ。だから、お前に話さずおこうと思ったのだがな」

    戦士「兄上はどうして普通でいられる?」

    「あくまで仮定の話だと言ったろう。俺も本気で父上がクーデターを起こすとは思っていないんだ」

    「ただ…少し、私も迷っている」

    396 = 1 :



    「もしかしたら、王位が入れ替わった方が王国のためになる…という事はないだろうか?」

    戦士「!」

    「一見平穏なようで、脆く危うい基盤に支えられた王国を支えるには…大きな力が、必要ではないのか?」

    「王兄様のご子息は、王兄様に似て豪胆なお方だ。そういうお方が中心にならなければ…新たな魔王軍や辺境諸国を抑えられないのではないか?」

    「そういう問いを立てずにはいられなくなる」

    戦士「…確かに王弟様では王家の支配力が弱い。それは今の王国にとって危険なものであるかもしれない」

    戦士「だが、武力によってそれが行わたら、それが本当に正しいことなのか…分からなくなる」

    「戦士、お前…」

    「!?」ビクッ

    「姿勢を正せ、無表情をつとめろ!」ボソッ

    戦士「?」


    国王「このような隅で、そなたらのような若き武人が暇をもて余しているとは、感心せんな?」


    戦士「っ…」

    「これは陛下。失礼をお許しください」

    国王「何か、悪巧みでもしておったか?」

    戦士(!)

    「とんでもございません。遠方に、狼の影を見留めたので、弟と共に警戒をしていた所です」

    397 = 1 :


    国王「ほう、狼が? それは看過できぬな」

    国王「確かに森では餌も少なくなる時期だが…しかし、そなたらの眺める東側の森にはヤマアラシが巣を作っておるゆえ、狼どもは腹は空かしておらぬはずだがな?」

    (…いかん、動揺するな)

    「はっ。しかし、今年は東側の森の木々に病が流行りました。ヤマアラシの餌も減ってしまい、数を減らしている事が予想されます」

    「対して年々増えていく狼の被害から、狼の群れは増え続けているようです。念のため、警戒をした方がよいかと存じます」

    戦士(…)ゴクリ…

    国王「…ははは! そなた中々博識だな。流石、あの大将軍の息子か」

    「恐れ入ります」

    (…何とか、なったか)

    国王「二人とも余についてまいれ」

    「はっ…? しかし、東方への警戒は」

    国王「そんなものは、いらぬよ。そもそも東側の森は混交林だ。病の流行ったのはアオマツ。ヤマアラシが主食とするのはアカスギだ」

    「えっ…」

    国王「ふっ、中々に面白い知恵比べであった。褒美だ、余と並び立つことを許す」

    「…ご無礼を…」

    国王「構わぬ。ついてまいれ。三度は言わぬぞ」

    「はっ…。行こう」

    戦士「あ、ああ」

    398 = 1 :


    近衛長「陛下、警護は我々が…」

    国王「よい。余は少しこやつらと話がしたいのだ」

    近衛長「…御意」

    「…」

    (…まさか、見抜かれているのか? だとしたら、まずいことになる…)

    (もしも父上の計画が本当で…それに勘づいた上で我らに詰問するつもりなのだとしたら)

    (………知られてしまえば、我が一族に未来はない)

    国王「全く、そなたらの一家は困った家臣だ」

    「…陛下、これは、その」

    国王「見苦しいぞ。余には全て見えている」

    (…!)

    戦士「…」

    国王「そなたら実は…」


    国王「――鹿狩りがツマランのだろう?」


    「………えっ?」

    戦士(んっ?)

    国王「弟の方は今日一日ずっとしかめっつらをしておるし…兄の方はずっと涼しい顔をしておったが、内心この式典をサボるタイミングを見計らっておったろう!」

    国王「何か考えているのはミエミエだったぞ。余はなんと言っても国王だからな。余を相手にしてサボタージュを働こうなど、甘い甘い!」

    「や、あの」

    国王「どうせ、″戦場に比べたら鹿狩りなんてぬるいわ、やってらんねー″的なことを考えておるのだろう、ぇえ!?」

    国王「挙げ句の果てに、あんな見苦しい言い訳をしおって。余に論破されてやーんの、だっさwww」

    「あっ、あの陛下…」

    国王「やめとけやめとけwww今さら言い訳しても恥の上塗り乙wwwww国王tueeeeeeだわこれwwwwwww」

    「…」ポカーン

    399 = 1 :


    戦士「おっ、恐れながら、陛下! 陛下と言えどもそのような愚弄の言葉の数々…」

    国王「お前はだぁっとれwwwwwww余がカマをかけるたんびに顔を青くしたり白くしたりしおってからにwwwww」

    国王「お前はカメレオンかっちゅーのwwwww」

    戦士「ぐぬぬ…!」

    国王「あ、怒った? 怒った怒った? 抜いちゃう感じ? 武士の誇り抜き放っちゃう感じ?」

    国王「おーい衛兵ー、ここに謀叛人いるんですけどー。打ち首に処せー、もしくは切腹ー」

    国王「あ、お前切腹する度胸なさそうだな、プーックスクス」

    戦士「切腹くらい出来ます!!」

    国王「じゃーやってみーよ」

    戦士「望むところッ!!」

    「やめんか馬鹿たれ」スパーン

    戦士「あたっ」

    400 = 1 :


    国王「なーんだ、つまらん。せっかくいい所だったのに」

    「………陛下。このような戯れをする為に我らを連れ立ったのでしょうか」

    国王「はーあ。お前マジメだなあ。なんか、マジメ。なんか余、ちょっとお前ムリかもしれん」

    (こ、この人は…変わり者、とは聞いていたが…)ピキッ…

    国王「ま、確かに頃合いか。良いだろう、お前たちをここに連れだったワケを話してやる」

    国王「…実は今、余、暗殺されそうなんだよねーえ」


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