元スレ許嫁「……聞いていない?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
751 = 1 :
今日は以上です
明日(予告)→ギリギリ2ヵ月後 ふがいないです…
読んでいただきありがとうございます。
752 :
おかえり
完結まで書いてくれりゃ文句はないよ
753 :
乙
委員長…
754 :
なんか闇抱えてんのかねぇ?
755 :
756 :
画面の前で本気で委員長応援してる俺キモすぎワロタ
757 :
>>756俺の事も笑ってくれ
758 :
よし1から読んだ
胸熱すぎるんだよなぁ・・・期待せざる負えない
759 :
……
男「……」
『あなた……もしかして、』
『「家族ごっこ」でもしたいのかしら?』
男(正直、グサリときた)
男(もしもあいつが俺にとって単なる他人だったら、何も感じなかっただろう)
男(俺が思わず動揺したのは、それは――)
男「……」
男「とはいえ」
男「それを素直に認めるのは何かに負けた気がする」
760 = 1 :
男(口は悪いし高飛車だし)
男(常識的なこと何も知らないしその割りにそれを認めようとしないし)
男(すぐ見下すような言い方するし)
男(妙に子供っぽいところもあるし)
男(負けず嫌いだしすぐ意地になるし)
男(口は悪いし目つき悪いし)
男(……)
男(……まあ、悪いとこばかりってわけでもないが)
男(良いところがないこともない)
男(……)
男「ほんのちょっとだけだぞ」
761 = 1 :
男(単なる他人じゃない)
男(情を抱いていないわけではない)
男(これはあれだ、つまり……)
男(目つきの悪い野良猫を仕方ないから少しの間保護していたら、いつの間にか情が移った、とかそういうアレだ)
男(……)
男(そういうことにしておこう、うん)
762 = 1 :
男(それで。今の状況は良くない)
男(少なくとも、俺が面白くない)
男(どうするか)
男(うーん……)
男「ま、正解の出ないことをぐだぐだ考えても仕方ないな。直に向き合ってみるか」
男(……)
男「くそう。何か最近、あいつのことばっかり考えてるぞ」
763 = 1 :
家
玄関前
男(ちょっと緊張してきた)
男「……よし」
ガチャ
許嫁「!」
男「!」
男(げ、玄関開けてすぐ居るとは)
許嫁「あ……」
男「……た、ただいま」
許嫁「え、ええ。案外、早かったのね」
男(そうか? 結構遅くなったと思うけど)
764 = 1 :
男「……」
許嫁「……」
男「あ、あーっと。夕食、外で食べてきたんだ。悪い」
許嫁「……うん。そうかなって思ったわ」
男「そ、そうか」
男(気まずい……)
許嫁「……」
男(……いや。伝えたいことは言えるときに言うべきだ)
765 = 1 :
男(……よし)
男「悪かったよ」
許嫁「夕飯なら別に。私も取ったから――」
男「や、そうじゃなくて。昨夜のことだ」
許嫁「っ」
男「お前にさ、本当は思ってもないこと、言ってしまった」
許嫁「ぁ、いえ、私……っ」
男「ろくに知らない他人ってのは、言いすぎた」
男「まあ、その……俺は、お前のこと」
男「ろくに知らない他人、じゃあないとは思ってる」
許嫁「あ……」
男「それに、お前の気持ち全く考えずに。無理に聞き出すような真似して悪かった」
男「ごめんな」
許嫁「……。そんな、こと」
766 = 1 :
許嫁「そんなこと言わないでよ」
男「え?」
許嫁「今日一日、考えたの。……昨日のこと」
許嫁「夜のことだけじゃなくて、その、あなたに対する態度のこと」
許嫁「……」
許嫁「私が浅はかだった」
767 :
許嫁「私、自分のことが、自分でも思ってもみなくて」
許嫁「そのことに戸惑ってて、それで」
許嫁「でもそれで。自分のことを棚に上げて、それであなたを責めるなんて、私――」
男「……」
許嫁「っ。……」フゥ
許嫁「要領を得ていないわね。……色々、考えたのに」
許嫁「……結局、一番言いたかったのはひとこと」
許嫁「ごめんなさい」
768 = 1 :
今日は以上です。
レス本当にありがとうございます。
769 = 1 :
>>755
全く別の会話を切り取った形のつもりでした、
とても分かりにくく、確かに抜けてるように見えますね…ご指摘ありがとうございます!
770 :
乙乙
ようやくヒロイン戻ってきた!
772 :
もうちょっと許嫁を追い込んで欲しかった気もするが
委員長の人柄ですなあ…
773 :
男が委員長と付き合わないなら俺が付き合っていいのか?
774 :
やっぱりかわいいな許嫁は
おつ
775 :
>>773
じゃあ委員長は俺が
776 :
777 :
じゃあ僕は後輩ちゃん!
778 :
また休暇か
779 :
許嫁「……」
許嫁「あんなこと、言うつもりじゃなかった。今更、だと思うけど……」
許嫁「本当は、思ってはいないわ。私……。だから、その……」
男「……」
男(もしかして玄関にいたのは、偶然じゃなくて。待ってたのか)
男(こいつも俺と同じように、謝ろうとして)
許嫁「……」
男「……よし!」
許嫁「っ」
男「じゃ、これで。お互い至らぬ点を謝って、昨日のことは片がついたな!」
許嫁「ぁ……そんなこと言って……」
780 = 1 :
許嫁「……馬鹿。相変わらず馬鹿なんだから」フイッ
男「え。ええええええ!? 和解したと思った、次の言葉が罵倒?!」
許嫁「あなたが謝る必要なんて無かった。昨日のは、私が――」
男「俺はそうしたいと思ったからそうしただけだ。ま、お互いこれで水に流そう。しゅゴゴゴゴゴ」
許嫁「……あなたってやっぱり、馬鹿だわ」
男「お前ね、こっちを見もせずに人のことを馬鹿馬鹿って。こう見えても、いずれ俺はお前の……ぁ」
許嫁「……」
男(こ、こいつ。急に背を向けたと思ったら。も、もしかして……)
男(声もどことなく震えてるし……)
許嫁「……何よ」
男「え?」
許嫁「いずれあなたは私の……何よ」
男(一応それは聞くんだ)
781 = 1 :
許嫁「……驚いたの。戸惑ったの」ボソ
許嫁「なんとなく、そうなのかな、なんて思ったりはしてたけど。だけど、ここまで、なんて思ってなかった」
男「?」
許嫁「今までたくさん本も読んでたし、想像も、いっぱい」
男「何の話だ?」
許嫁「でも、私には。そういうの向いてないんじゃないかって思ってた」
男(無視かい)
許嫁「……私、少し。人と違うところがあるから。だから、そんな風になんてなれないって。でも――」
男「人と違うって自覚あったんだ」
許嫁「……」ム
男(あ、今ちょっとムスっとしたな)
許嫁「……もう」
許嫁「なんでこんな人に……ここまで……」ブツブツ
782 = 1 :
男「だから何の話してるんだって。俺にも分かりやすく言え」
許嫁「私の中の問題だから。あなたには分からなくて良いことよ」
男「だったら俺に向かって言うなよ」
許嫁「うるさいわね。あなたはただ黙って聞いていればいいの」
男「うっひゃー。なんつーワガママなお嬢様だー」
男(涙目のクセに)
許嫁「なんて言いつつ、それに付き合うのがあなたでしょう? 余計な荷物まで背負いたがる人だっていうのは私、知ってるわ」
男「それは褒めているのか?」
許嫁「どうかしらね」
783 = 1 :
許嫁「もう、私分かったから。……ちょっと気に食わないけれど。こうなってしまったのならば仕方がないわ」
男「こっちは結局お前が何を言いたいのか全然分からんぞ」
許嫁「昨日みたいな、子供じみた態度なんてもう取らないわ。約束する」
男「……いいよ、そんな約束なんて」
許嫁「え?」
男「偶にはいいんじゃないか。そこまで自分に厳しくする必要もないし、それに。それで初めて気がつくものも、あるかもしれない」
男「今回のことでも、俺も色々と考えた」
許嫁「え」
男「まあ、それがしょっちゅうだとお互い大変だろうから、偶に、くらいで頼むぜ」
許嫁「っ……まったく、もう。すぐそういうこと言うんだから、あなたって。もう」
許嫁「……」
許嫁「だから私……」ボソ
784 = 1 :
許嫁「……」
許嫁「今、言いたいことは、それだけ」
男「確かに言いたいこと言ったな。割りと一方的に」
許嫁「じゃ、私は夕飯食べることにするから」
男(何だよ、本当は夕飯取ってなかったのか)
男「……少し、付き合っていいか?」
許嫁「え?」
男「今日の、委員長との文化祭の仕事のことも、一応話しておきたいし」
許嫁「……そう、ね。聞いておくわ」
男「うし。じゃあ、そうしよう」
許嫁「……」
男「ん? どした? まだ何かあるのか?」
許嫁「……覚悟、してよね」
男「何を?」
許嫁「さ、何かしらね」ガチャ
785 = 1 :
男「……」
男「何だよ、覚悟って。何か勝負でもするのか」
男(ったく。素直じゃねーな。相変わらず)
男「……」
男(あいつも、そして……)
男(……俺も)
786 = 1 :
リビング
許嫁「そう言えば、お父様から連絡があったの」
男「何て?」
許嫁「プレゼント、ありがとうって。感謝してるって」
男「ああ! そうか、バイトの給料の話か。良かったじゃねえか。喜んだだろう」
許嫁「そうね。ま、感謝はしないでもないわ。あなたにしては良いことを言ったわね、と褒めてあげるわ」
男「何を。俺はいつも良いことを――」
許嫁「どうでもいいことね」
男「先に言うなし」
787 = 1 :
許嫁「……それから。あとこれ。偶然、それがセットでついて来たの」
男「ん? これは……Tシャツ?」ガサガサ
許嫁「……渡す機会が、ちょっと無かったから」
男「え? これ俺に?」
許嫁「前の借りを返しただけだから」
男「前の借り……? あ、以前にお前が洗濯でカピカピにしたやつのことか?」
男(意外とこういうところ義理堅いよなコイツ)
788 = 1 :
男「ふーむ」マジマジ
許嫁「……」
男(なかなか……、気に入るデザインじゃないか、これは?)
許嫁「なんとなく、前のと似てると思うけど」
男(そう言われればそうだな)
許嫁「……探したけど、同じのは見つからなかったから」
男「え……」
男(ぐ、偶然セットでついて来たんじゃないのかあ?)
許嫁「どう、かしら?」
男「……」
789 = 1 :
男「正直に言えば――」
許嫁「うん」
男「なかなか気に入るデザインだ」
許嫁「そ、そう? お世辞だったら、必要ないわよ」
男「んなことねーって。お前にわざわざお世辞なんて言うと思うか?」
許嫁「それも何だか納得いかない発言だけど……」
男「はは。本心だよ。ありがとな」
許嫁「……そ。なら良かったわ。あなたにも、一応芸術を理解する感性はあったのね」
男「よっしゃ! これは俺の顔がプリントされたTシャツとツートップで着こなしていこう!」
許嫁「私の感性も疑いたくなるような発言はやめて頂戴」
790 = 1 :
……
教室
委員長「はい! ではでは皆さん注目です! クジに選ばれた、栄えあるモデル第一号っ」
男(うう……なんで俺がこんな恥をかかねば……)モゾモゾ
委員長「熟考に熟考を重ねた上で勢いで決められた男子用のメイド服、そのお披露目の時間です!」
委員長「では、張り切ってどうぞ!!」
ジャーン
男(メイド服)「こ、こんなん出ましたけど~」
「「……」」シーン
男(反応なし……)
男(う、ううう。なんだこの羞恥プレイ……)
男(せめて何か反応を……)
791 = 1 :
許嫁「……ふっ。ふふふ。あなた、似合ってるわよ。ふふふふ、あははははは!」
男「お、思いっきり笑ってんじゃねえかお前」
ドッ
「アンバランスさが絶妙で、逆に似合ってる」
「微妙に可愛い部分があるのが腹立つ」
「スネ毛が汚い。永久脱毛、しよう?」
男「だ、男子どもは他人ごとみたいに笑ってるんじゃねーぞっ。お前らもこれから着るんだからな!」
委員長「うん。……うんうん。少しだけ恥ずかしそうにしているのが良いわ、凄く良い、うん」ボソ
許嫁「ふふふ。似合ってるじゃない。将来は掃除婦として雇ってあげても良いわね。その格好が条件でね」
男「掃除婦か……」ウーン
友「悩むんかい」
792 = 1 :
許嫁(執事服)「ど、どうかしら」
「「……おぉ」」
男「さすがだな。男物がよく似合っている」
許嫁「それは……、褒めているの?」
男「さすがだ、男前だよな。なっ」
転校生「え? 僕? え、ええ。男前だと思います」
男「よっ男前!」ヨッ
許嫁「……本当に褒めているの?」
793 = 1 :
ざわ・・・ざわ・・・
転校生(メイド服)「ぅ……ぅぅ……」ジャーン
友「mjk」
男(に、似合うとは思ってたが)
「な、何だよ……これ……」
「起きたな……事件が……」
「こんな可愛い子が女の子なワケ……」
友「ヤ、ヤバくないコレ? どう見ても女の子にしか見えんぞコレ!」
転校生「う、うるさいな。だから気が進まなかったんだ……あんまり見るな……」
男(確かにすごいな、これは)
男(ちょっと髪型変えて、化粧と衣装だけで、どっから見ても女の子だ……ん?)
男「……」マジマジ
男(何か……)
転校生「な!? キ、キミもそんなふうにじっくり見るな!!!」
男「いやあ。やっぱり分かってても可愛くてさ」
許嫁「……」ム
転校生「か……かわあああ!? そんなことはないぞ! ボクは男だぞ!?」
友「なあ……、今度、映画でも一緒に行かないか?」
転校生「やめろ、ボクをそんな生温かい目で見るなぁぁぁぁぁ……」
794 = 1 :
友(メイド服)「……」
男「どうした、なんでそんな無反応なんだ?」
友「なんだか……すぅすぅ、する」
男「そ、そうか」
友「初めての感覚……」
男「……は?」
友「何だか、新しい扉が開いていく音がするよお」
男「閉じろ」
795 = 1 :
許嫁「……」マジマジ
男「どうしたんだ、メイド服を凝視して」
許嫁「私も、着てみようかしら」
男「? あれか、お嬢様だからこそメイドに興味があるのか?」
許嫁「そういうわけじゃないわ。ただ私がこれを着たら、あなたは……」
男「なんだよ」
許嫁「……。別に」
男「出たよ」
796 = 1 :
……
委員長「ふふふっ似合ってたよ、メイド服」
男「ホントか? それ?」
委員長「うん。本当。君にずっとその姿でいて欲しいくらいだよ」
男「さすがに委員長の頼みとは言え、それは全力でお断りする」
委員長「それは残念だなあ。……仲直り、できたみたいだね」
男「ああ、ありがとな、委員長のおかげだ」
委員長「ううん。きっと君の力だけでも、大丈夫だったよ」
男「例えそうだとしても。委員長が力になろうとしてくれたことは、とてもありがたいことだぜ」
委員長「こ、このヤロー。またそんなこと言いやがってー。ふふふ、どういたしましてっ」
797 = 1 :
男「髪型、変えたんだな。バッサリ」
委員長「あれ? 気がついてくれてたんだ?」
男「おいおい。そこまで俺のこと鈍感だと思ってた?」
委員長「ふっふー。どーだろー?」
男「なんだそれ。……でも、似合ってると思うぜ」
委員長「ありがと。君にそう言われて私嬉しい。実はね、昔はこんな髪型だったの。子供の頃。今一度戻そうと思ってね」
男「そっか、そう言えば委員長はリスタートの秋だったよな」
委員長「そうです! ここに私は、また新たな一歩を踏み出しはじめたのです!」
男「をを! 気合入ってんな」
委員長「はい! これからは頑張らないことを頑張ります!」
男「をを……お?」
798 = 1 :
委員長「……でもね」
委員長「私、思うの。もしかしてさ」
男「?」
委員長「ボタンがひとつでも掛け違っていたら、違う道もあったのかな?」
男「違う道?」
委員長「……なーんてね。こっちの話。何でもない。じゃあ文化祭に向けて、張り切ってガンバロー」オー
男「お、おー」
799 :
正月で書き貯めたのかのお?
殊勝な心がけじゃ!
800 = 1 :
……
教室
委員長「本日は予備日です。ですが現在。文化祭準備は立てた計画以上に上手く行ってるので、皆さん今日はゆっくり好きなことを楽しんでください」
委員長「ずっと準備ってのも大変だし、万が一体調崩したりしたら、残念だからね?」
委員長「頑張りすぎるのも禁物ですよ!」
男「そっか予備日だったか」
男(とはいえ今日俺はバイトも休みだし。何するかな)
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