元スレ許嫁「……聞いていない?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
551 :
いのりが てんに とどいた !
552 :
死者蘇生でもされたかのようだな
553 :
チェーン神警で
554 :
乙!ありがとう!
555 :
俺の委員長たんのご活躍をお祈り申し上げます
556 :
俺の委員長たその活躍を全裸待機して待ってる
558 :
今終末の間違いだったんだろ
気長に待とうや
559 :
世界の終わり迄には何とかお願いしたい
560 :
ちょっとアーマーン起動してくる
561 :
この後輩ちゃんには、駅前を全力ダッシュで駆け抜けて、大声で男に告白…とかそんなこっぱずかしい事をしてほしいな
564 :
>>563
な?もしもしだろ?
566 :
悲しかな
当初の更新スピードはどこにいってしまったのか
567 :
>>565
眉間に刺さってるでかいブーメラン早く抜けよ
568 :
いやぁ文章とか人物描写とかうまいなぁ、うらやましいわ
一気に読んだ
569 :
ま、来月末くらいには来るんじゃない?(適当)
571 = 569 :
なんでだろう
男のツンデレ具合がたまらなく良い
574 :
でぇじょうぶだ
575 :
もうエタったよ
577 :
あぁ…誰が神警なんてうつから
578 :
な?もしもしだろ?
579 :
まあまだ2ヶ月までは猶予がある
580 :
な?もしもしだろ?
581 :
……
教室
委員長「では! 我が校の誇る文化祭に向け、最初にやらなければならなくて、そして一番大切なことをします!」
委員長「つまり! 『私たちのクラスが何をするか』の決定です!」
委員長「みんな今までいろいろ考えてきたと思うけど、今日決定してしまいますよ!」
委員長「じゃ、忌憚なき意見よろしくね!」
「チュロス屋さん」「焼きそば屋」「ダンスバトル」
「お化け屋敷」「けいどろ」「人類補完」「掃除」
「限定ジャンケン」「男装女装喫茶」「鉄骨渡り」「読書会」
「どろけい」「地下チンチロ」「ホムンクルス制作」「ケーキ屋さん」
「囲碁サッカー」「人体練成」「清掃」「星の屑作戦」「クレープ屋さん」
「テラフォーミング」「リアル鬼ごっこ」「親指探し」「石仮面制作」
「墾田永年私財法」「マンガ肉作り」「たこ焼き食べさせ屋」……
582 = 1 :
男「……」
男(いろいろ出たが……)
男(みんな結構無茶苦茶なこと言ってない?)
男(……)
男(何だよ墾田永年私財法って。言いたいだけ違うんか)
委員長「じゃ、ここからそれぞれ意見を出していって。無理そうなのは消していきましょう。その上で投票して決定!」
583 = 1 :
男「……混沌とした状態が秩序を持ったとき、一部としてはエントロピーは小さくなっている」
男「だが、その秩序を作るために使われたエネルギーを考えてみよう」
男「それだけの熱量を得るために、何が必要とされただろうか」
男「……」
男「そうだ」
男「宇宙は、そしてその規模で考えれば、時間とともにエントロピーが増大する……これは基本的な法則であり、原則だ」
男「うちゅう の ほうそく を身にもって感じることが出来る!」
男「どうだろう、今度の文化祭では、これをやってみないか?」
男「皆で宇宙の神秘を感じてみよう!」
584 = 1 :
シーン
男「あれ? 反応がないぞ?」
男(……そうか。みな感動してモノも言えないのか!)
許嫁「あなたのアホっぷりに呆れているのよ……たかが掃除をよくそういうもったいぶった言い回しができるわね」
男「な……なんだと!?」
許嫁「だいたい何なのよ掃除って。どこの世界にわざわざ文化祭で掃除をしたい人間がいるのよ」
男「そ、そんな! これほどまでにエントロピーの法則を分かりやすく身近にできる行為は掃除のほかにないのに!」
585 = 1 :
転校生「……ま、まあ。そこまで悪くないんじゃないかな?」
友「えっ!? 本気で!?」
転校生「掃除は確かに面倒な部分もあるけど、楽しいって思うこともあるからね」
男「……お前マジで言ってるのか? 悪いものでも食ったのか……?」
許嫁「どうしてあなたが引いてるのよ」
586 = 1 :
男「何だよ。じゃあ、そういうお前はどうなんだ」
許嫁「え?」
男「文化祭で何かしたいものがあるのか?」
許嫁「そ、それは……」
男「はっ。どうせ『男装女装喫茶』とか挙げたんだろ」
許嫁「……はい?」
委員長「……」
587 = 1 :
男「まあ、有りがちって言えば有りがちだけど。女装ってのはちょっとなあ」
許嫁「私。何も言っていないけれど」
男「分かるぜ? 確かに、女子が中途半端でなく、きっちりとした男装をすれば、それなりに見ごたえのあるものになるだろう」
男「背が低い子は可愛い感じに。長身のイケメンにもなれるだろう」
男「だが問題は男子だ。どう頑張っても仕方ない男はいるんだ……」
男「もちろんそりゃ、あいつみたいに生まれた男もいるけども!」ビシッ
転校生「……? え、あ! ぼ、僕のこと?」
男「でも、やっぱり、無理なものは無理だし!」
男「メイド服なんて着させられた日なんて恥ずかしいだけだ!」
委員長「……」
男「やれやれ、考えるだけで恥ずかしいったらねーぜ。どうせ布面積の少ないメイド服とか短いスカートとか着させられるんだろ」
委員長「……」
男「そんなん着させられたら、営業中恥ずかしくてスカートの裾必死で引っ張っちゃうな!」
委員長「……」ゴクリ
588 = 1 :
男「っと。ちょっと一人で喋り過ぎちゃったか。掃除のことを馬鹿にされてつい――」
委員長「待って」
男「えっ?」
委員長「それで? 詳しく続けて?」
男「……い、委員長?」
590 = 1 :
……
男「いや、そういうのはやっぱり男としては恥ずかしいし……。まあ、全く興味がないかって言われたら俺は……。否定はできないけど……その」
男「でも、だからと言って……」
男「いや、しかし……」
男「……」
男(って俺は何を言ってるんだ? クラス全員の前で)
男(そ、そもそも女装なんて俺がやりたいわけじゃない)
「……」
男(ほら、皆も引いてるし……特に女子が……ん?)
「良い……良いわ……」
「アリね」
「その場合受けは誰が……」
男「えぇ……」
委員長「どうやら決まったみたいね」
男(何だこのクラス……)
591 = 1 :
……
男(というわけで『男装女装喫茶』に決まってしまったが)
転校生「……」
男「どうした? 浮かない顔だな。文化祭楽しみにしてたんじゃなかったのか?」
転校生「ああ、いや。楽しみではあるんだが……ただ、その。女装ってのがちょっと……」
友「気が進まないの? 似合いそうだけどなあ」
転校生「いや、うん……まあ。その……だからこそ遠慮したいっていうか……」
友「ふうん。以前に女装したことあるんだ?」
転校生「え!? い、いや? そんな経験はないが? ただ、なんとなく、そんなふうに思っただけだ」
男「そんなに嫌だったら、お前だけ特別に普通の格好にしてもらう? せっかくの文化祭でいやいや押し付けるのもな」
友「それはそれで。男装した女子の中にまぎれても違和感なさそうだけど」
転校生「そ、それも何だか嫌だな。……、し、仕方ない。女装頑張ってみるよ、は、ははは……」
592 = 1 :
ファミレス
男「そういうことなんで、これから配慮していただけると助かります」
店長「OKOK。君の学校、文化祭大規模らしいからね。ふたりのシフト調整しておくよ」
後輩「ところで、先輩のクラスは何するか決まったんですか?」
男「あー……喫茶店をやることになって」
店長「へえ。喫茶店ねえ。いいじゃない」
後輩「むっ?」キュピーン
後輩「さてはセンパイ女装しますねっ!?」
男「な、何故分かった!?」
後輩「『あー……』←この間ですね。先輩の躊躇いと照れが少なからず表現されてました。先輩がそのような反応なのは珍しいです。そこから導き出される答えはズバリ女装! それも短いスカートの女装! 間違いないです!」
男(やだこの子ちょっと怖い)
593 = 1 :
店長「そうなんだ。面白いことをするねえ……じゃあ彼女は男装を?」
男「ええ、そうですね。まだ決まってないですけどタキシードみたいなの着るんですかね」
店長「結構似合いそうだなあ」
男(確かに)
店長「ふむ。じゃあ僕も君に協力してあげようか」
男「え?」
店長「店の女子用制服、1着用意しておくよ?」
男「……ちょっと何言ってるか分からないんですけど」
店長「文化祭に向けての練習ってことでさ、この店でも女装していいんだよ?」
男「なんで僕が許可貰う形になってるんですかね」
店長「そんな照れなくていいからさー」
男「いや照れとかじゃなくて軽蔑を含んだ拒絶なんですけど」
店長「それにもしかしたら、君の女装によって新たな客層が開拓できるかもしれない」
男「なおさら嫌だわ!」
店長「しょうがないなー。ここは僕が一肌脱ぐってことで。僕も一緒に女装してあげよう! それだったらいいかな?」
後輩「……刑法174条に定められ、罰則は6ヵ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、または拘留、科料とされている」
店長「……公然わいせつ罪は言い過ぎじゃないかな」
594 = 1 :
家庭科室
男「へえ。ケーキかあ。いいじゃない」
転校生「ああ。一応とはいえ喫茶店だしね。メニューのひとつとして、申し出てみたんだ」
友「ケーキ作れるの?」
転校生「うん。実は、ってほどでもないけど。家族のためにお菓子作ることあるからね」
友「お菓子作りまでできるとは……。ギャップ萌えまで備えてやがるのか! この野郎は!」
転校生「ぎゃっぷもえ?」
595 = 1 :
男「それで、ケーキって言っても色々あるが、何作るんだ?」
転校生「ああ、パウンドケーキだ」
男「……あ、パウンドケーキかあ」
転校生「ん、何だ? 何か引っかかる言い方をするな?」
男「いや、嫌いじゃないんだけどさあ……ケーキって言われてさあパウンドケーキが出てきたら」
男「今夜はカレーよと言われてドライカレーが出てきたときのような」
男「寿司食べよか言われてちらし寿司だったときのような」
転校生「……分かるような分からないような例えを」
男「嫌いじゃない、いやむしろ好きなほうなんだけど!」
男「こんなふうに考えてしまってゴメン。ゴメンね、パウンドケーキ!」
転校生「何言ってるんだ君は……まあいい。試食してみてくれ」
596 = 1 :
男「ふむ。しかし、美味そうは美味そうだな……どれどれ」
男「……」モグモグ
転校生「……。どう、かな?」
男「!?」
転校生「? どうだ?」
男「ウッマ!? なんじゃこりゃあ!」
転校生「そ、そうか?」
男「ちょっと驚いた、めちゃくちゃ美味いぞコレ」
転校生「ほ、ほんとう?」
友「くそう。悔しいが、確かに美味い。相当な腕だ……」
「美味しい美味しい」
「これ文化祭で出てくると驚くレベルだよ!」
「お洒落な喫茶店で期待しちゃうくらい!」
「クラスのメニュー、メインに決定だね!」
転校生「そ、そこまで褒められるとなかなかうれしいな」
男「結構自信あったんだろ、これ?」
転校生「ま、まあ。弟が特に好きだったから。結構何度も改良重ねて作ってたんだ」
男「いやあ。これは良いお嫁さんに慣れそうだな!」
転校生「そ、そんなに褒めるなよ。て、照れるじゃないか」
友「……反応間違ってね?」
597 = 1 :
教室
トントントンカンカンカン
男「よし、これを繋いでっと……」カンカンカン
男「……」カチャカチャカチャ
友「お? そっちできた?」
男「OKOK! できたぜ!」
友「ほら、この長さで良い筈だ……どう?」
男「うん? ……お、ちょうどだ! 流石だな!」
友「へへ、やったぜ。……こうやって、皆で何かを作るのも楽しいもんなんだな」
男「あれ? お前のクラスって去年何してたっけ?」ギュイーン
友「え?」
598 = 1 :
友「俺のクラスは確か……展示会みたいなのやってたよ」
男「展示会……あの映画のヤツ? あのクラスだったんだ」ギュルルルルルル
友「そうそうそれそれ」
友「だから、こんなに大規模に造る、みたいなのはなかったんだよな」
男「そうだったんだ」バンバンバン
友「……。そん時はお前とはまだ知り合えてなかったよな、確か」
男「そうだったな」ギュインギュインギュイン
友「……、今年は一緒にやれて良かったぜ」
男「ははっ。そんな深刻に言うなよ! どうした、センチメンタルか?」ギュリギュルギュルギュル
599 = 1 :
友「いや、そういうわけじゃねーけどさ」
友「なんとなくだよなんとなく」
男「ははっ。だな。俺もそう思うぜ。お前と一緒にやれて楽しいよ」グワァラゴワガキーン
友「……」
男「よっしゃ。もうひと頑張りだぜ!」ギリギリギリギリジンジン
友「ところでお前は何を作っているんだ?」
600 :
男は何作ってんだ
みんなの評価 : ☆
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