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    元スレ八幡「初詣?」小町「うん!」

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    301 = 298 :

    八幡(メシを食い終わって自室に戻る。少しするとドアがノックされて小町が入ってきた)

    小町「やっはろーお兄ちゃん」

    八幡「小町、その挨拶はやめろ。馬鹿が移るぞ」

    小町「えー、でも結衣さんも総武高校に受かったんだよね。ならあやかってもいいんじゃない?」

    八幡「ほんと何であいつ合格出来たんだろうな…………てか馬鹿って言って由比ヶ浜を連想するあたり小町もなかなかやるな」

    小町「わ、わ、今のナシ!」ワタワタ

    八幡「で、何か用か?」

    小町「ん、海老名さんとのデートはどうだったのかなーって。上手くいった?」

    八幡「……………………」

    小町「ありゃ、何か失敗しちゃった?」

    八幡「いや…………むしろ満点に近いんじゃねえかなって」

    小町「え? 自分でそれを言う? 逆にダメっぽいんだけど」

    八幡「まあ、色々あってな」

    小町「つまり、最終的にどうなったの?」

    八幡「あー、相談したい内容もあるから言っちゃうけどさ」

    小町「うん」

    八幡「月曜日に海老名さんに告白されるらしい」

    小町「…………は?」

    302 = 298 :

    八幡「罰ゲーム、ってわけでもなさそうだし、どうしたらいいのかわからなくて」

    小町「待って待って。どういうこと? それって今日告白されたわけじゃないの?」

    八幡「あー……何か勢いで俺を好きって言ってしまったみたいで、ちゃんと月曜に告白し直すから聞いてくれって言われて…………」

    小町「お、おおお…………ホントにお兄ちゃんのことが好きだったとは……」

    八幡「そこはまあ小町の予想通りだったわけだな。何で最近構うのかはわかったけど、何で奉仕部にいさせようとしたのかはわからんまんまだが」

    小町「聞かなかったの?」

    八幡「ちょっとショッキングで聞き忘れた。というかその辺の話はやり直し時に持ち越す雰囲気だったからな」

    小町「へえ…………で、お兄ちゃんはどうなの? その、海老名さんのことは好きなの?」

    八幡「わかんねえ。正直戸惑いの方が今は大きいからな」

    小町「お兄ちゃんにとっては初体験だもんね。もしかして今日明日考える時間をくれるためにワザとフライング告白したんじゃない?」

    八幡「え」

    八幡(あー…………海老名さんならそれくらいのことはするかもな)

    小町「もうこればっかりはお兄ちゃんの気持ち次第だけど、どうするにしても真剣に考えてあげてね」

    八幡「わかってる」

    303 :

    この両親は一色と雪ノ下の化身かよwwww

    304 = 298 :

    八幡(日曜日。ぼっちである俺には予定などなく、テレビを見る以外にはダラダラしているだけの安息日である)

    八幡(つまり考える時間はいっぱいあるってことなのだが…………まともな結論は出なかった。そりゃそうだ、今まで経験したことのない出来事なんて対処しようがないのだから)

    八幡(だからといって逃げるわけにもいかないし…………いっそ罰ゲームであってくれた方がどんなに楽だったか)

    小町「悩んでるようですな、彷徨える仔羊お兄ちゃんさん」

    八幡「ああ…………どうしたらいいのかさっぱりわかんねえわ。突き放すのが正解かもしれねえけど方法が思い付かないし」

    小町「え、何で突き放すの?」

    八幡「…………俺なんかと付き合ったって良いことないだろ。海老名さんはトップカーストのグループなんだし」

    小町「…………んっふっふー」

    八幡「? 何だよ?」

    小町「本当にそう思ってるなら悩まなくていいよね。突き放すかどうかから悩んでる時点でお兄ちゃんはだいぶ揺れ動いてるよ」

    八幡「う…………」

    小町「はー、あのお兄ちゃんがこんなになるなんて。年明けの頃とは大違い」

    八幡「うっせ」

    305 = 298 :

    小町「あの頃は大変だったんだからね。お父さんもお母さんもオロオロして心配してたんだから」

    八幡「は? 親父達が?」

    小町「うん。いつもの不精とかじゃなくて無気力状態のお兄ちゃんにどうすればいいのかわからないって。下手に親がでしゃばるのも良くないって言ってたけど心配はしてたよ」

    八幡「そう……なのか……」

    小町「だから昨晩は嬉しそうだったよ。なんか色々解決したみたいな上に恋愛事で悩むような余裕も出来たんだなって」

    八幡「恋愛事で悩むのって余裕の現れなのか……?」

    小町「ちょっと前のお兄ちゃんのに比べればでしょ。そりゃ人に寄っては違うけど、お兄ちゃんの表情見てればね」

    八幡「そんなもんなのか…………だからといって息子の恋愛沙汰に興味を持って欲しくはないがな」

    小町「家族愛ってことでひとつ。で、お兄ちゃんは海老名さんにどう返事するの? 断るにしても真剣にしないとダメだよ」

    八幡「あー……まだ決めかねてる。というか決めなくてもいいやと思ってる」

    小町「え?」

    八幡「今の自分の気持ちは俺にもわからん。だからもうその場で臨機応変に対応しようかと」

    小町「コミュ障のお兄ちゃんにできるの? どっちかっていうと行き当たりばったり、でしょ」

    八幡「うっせ」

    八幡(ま、何とかなるだろ)

    306 = 298 :

    小町「でもたった数日でこんなふうになるなんて、初詣の神頼みが聞いたのかな?」

    八幡「え、何をお願いしたの?」

    小町「お兄ちゃんの悩みが解決してお兄ちゃんに春が訪れますようにって。見事に両方叶っちゃいそう!」

    八幡「春はまだ訪れてねえよ。てか俺のことより自分の頼み事をしろ受験生」

    小町「もちろんそれもしたよ。でもお兄ちゃんのことが気になって勉強に手が付かなかったら意味ないし」

    八幡「あー……重ね重ね悪かったな」

    小町「ううん、平気。そういえばお兄ちゃんは何をお願いしたの?」

    八幡「決まってんだろ。小町の受験が上手くいって小町が幸せになれますようにってな」

    小町「え、自分のは?」

    八幡「いや別に。というか神様もどこまで手が回るかわからんしな、なら一点集中狙いで小町の受験にした」

    小町「えー、もったいない。良いことをしたんだから色々叶えてくれたかもしれないのに」

    八幡「良いこと?」

    小町「ほら、神社で綺麗な着物姿の人を助けたじゃない」

    八幡「ああ、そんなこともあったな。あまり顔を見てないから綺麗かどうかは知らんが」

    小町「ええー、もったいない。凄い美人だったよ。高校生か大学生くらいかな?」

    八幡「どうせその場限りの出会いなんだから関係ねえよ…………そろそろ寝るか。小町も勉強はほどほどにな」

    小町「はーい」

    307 :

    あーー、完全に忘れてた。思い浮かんだことを語るのは野暮だな

    309 :

    八幡(七つのうち最も嫌われているであろう月曜日がやってきた。眠い目を擦りながら俺は教室に入る)

    八幡(相変わらず葉山グループを中心に賑やかなクラスだったが、その隙間を縫うように自分の席に向かう。その時こちらに気付いた海老名さんが軽く手を振ってきた)

    八幡「………………」

    八幡(ちょっと気恥ずかしくなったが、振り返すとニコッと海老名さんは嬉しそうな表情をする。思わずドキッとし、慌てて目を逸らしてしまう)

    八幡(仕方ないでしょ! ぼっちにはハードル高過ぎだってば!)

    彩加「あ、八幡。おはよう」

    八幡「おお、戸塚。おはよう」

    八幡(トテトテと寄ってきた戸塚に俺は挨拶を返す。ああ、癒やされるな…………)

    姫菜「………………」

    310 = 309 :

    八幡(さて、昼休みだ)

    八幡(確認はしてないけど海老名さんは三浦を止めてくれるって言っていた。なら逃げる必要もない。久々に教室でぼっちメシを楽しもう)

    姫菜「はろはろ~、今日もよろしくー」

    八幡「…………何で?」

    八幡(俺の席に海老名さんがやってきた。もちろん弁当持参でだ)

    姫菜「え、やっぱり優美子いたほうがいい?」

    八幡「違えよ。何で海老名さんがこっちに来てんだって」

    姫菜「え? 優美子がヒキタニくんとお昼一緒しようとするのを止める、とは言ったけど私のことは何も言ってないよ」

    八幡「そりゃそうだけど…………」

    姫菜「それに優美子を止める理由的に私がヒキタニくんのとこ来なきゃいけなかったし」

    八幡「はい? てかどんな理由であの三浦を止めたんだ?」

    姫菜「私がヒキタニくんと二人でご飯食べたいからってお願いしたの」

    八幡「なっ…………」

    姫菜「だから私がここを離れると優美子がやってきちゃうかも。どうする?」

    八幡「…………わかった。海老名さんと二人でいい」

    姫菜「あ、今のもうちょっとロマンチックに言って。『姫菜と二人きりがいい』とか」

    八幡「言わねえから。あと名前呼びもしない」

    姫菜「ちぇー」

    311 = 309 :

    八幡(幸いなことに海老名さんはあまり話し掛けてこない。だけど俺の顔をじっと見てきたりするのでどうにも落ち着かなかった)

    八幡(悪目立ちや蔑みの視線でなく、はにかみながら見られているというのは気恥ずかしさも相まってメシの味がほとんどわからない)

    八幡「ご、ごちそうさま。んじゃ、俺ちょっと用事あっからこれで」

    姫菜「え、ヒキタニくんに用事なんかあるの?」

    八幡(確かに普段の俺なら用事なんかあるわけがない。しかし今日に限っては正当な用事を作ることができた)

    八幡「ああ、奉仕部に先週持ち込まれた依頼でな。ちょっと材木座に会いに」

    姫菜「あ、自作ラノベの添削ってやつ?」

    八幡「週明けまでに済ますって言ったからな。面倒なことはさっさと終わらせる」

    姫菜「うん、わかった。行ってらっしゃーい」

    八幡(フリフリと手を振る海老名さんに適当に応えながら俺は材木座から預かった原稿を持って教室を出る)

    八幡(その際、葉山グループの方から視線を感じたが、それは一切合切無視した)

    312 = 309 :

    八幡(材木座を呼び出し、珍しく丁寧にダメ出しという名の指摘をしてやる)

    八幡(というかただの時間稼ぎだ。さっさと教室に戻ったらまた絡まれる可能性もある。昼休みいっぱいを俺は材木座と過ごしてしまった)

    義輝「…………うむむ、今回も手厳しいが為になった。また次回もよろしく頼む」

    八幡「とりあえず流行りものをすぐに取り入れるのはやめておけ。どっかで見たな、くらいにしか思わんから」

    義輝「わ、わかった。善処しよう」

    八幡(予鈴が鳴ったので俺は材木座と別れ、教室に戻る。次の授業は数学だったか…………面倒くせえ……)

    八幡(そんなふうに何事もなく午後を過ごし、放課後になった)

    八幡(そういや海老名さんはいつあの話を切り出してくるつもりなんだ? また帰り際に駐輪場で待ってる気か? いや、悪戯や気の迷いだったって可能性もあるが。むしろそうであってくれ)

    八幡(クラス内を見回すと葉山や三浦はいたが、海老名さんはいなかった。まあ有耶無耶になったってこっちは一向に構わないんだがな)

    八幡(あ、そうだ。平塚先生に奉仕部に残るのを報告しとかないと。そう思って職員室に向かっていると、俺を呼び止める声があった)

    「ヒキタニくん、ちょっと話があんだけどさ」

    313 :

    戸部っち怒りのアフガン

    314 :

    あっ

    315 :

    これは屋上に呼び出されてボッコボコですわ

    317 :

    いよいよ実力行使か
    黙って見てるわけはないと思っていたが…

    319 :

    まあ何かしら動くよな戸部
    でも海老名さんへの告白が嘘とは知らないはずなので普通に負けたと思ってそう
    「海老名さんを頼む」って言われたら八幡どーすんだろね

    320 :

    とべ×はちっ!

    321 :

    八幡(とりあえず黙って前を歩く戸部のあとをついて行ってるわけだが…………)

    八幡(やっぱり話って海老名さんのことだよな……なんだろう、問い詰められたり詰られたりすんのかなあ。せめて痛い目を見るのは勘弁してほしいなあ)

    八幡(やがて自販機のとこにたどり着き、戸部は財布を取り出した)

    「ヒキタニくん、マックスコーヒーが好きなんだっけか?」

    八幡「え? あ、ああ」

    「よっと。ほい」

    八幡(戸部はマッ缶を購入し、放ってくる。俺は慌ててそれを受け取った)

    八幡「な、なんだ、くれるのか?」

    「話に付き合わしちゃってるワビってことでさ、もらっといてくれよ」

    八幡「まあ、いいけど…………」

    「とりあえず座らね?」

    八幡「…………ああ」

    八幡(俺達はベンチに腰掛ける。この前葉山と話したのと同じベンチだ。なに、ここリア充御用達なの?)

    「で、俺の話ってもう予想してるっしょ?」

    八幡「海老名さんのこと、だよな?」

    「そーそー」

    八幡「………………」

    「………………」

    八幡(それに頷いたものの、戸部はそれきり黙ってしまった。いや、何かを言おうとはしているのだが、どう言い出したものか逡巡している感じだ)

    322 = 321 :

    「あー、実はさ、俺って意外とモテるんだよね」

    八幡(? 突然変なことを喋り出す戸部。何か話のきっかけでも作ろうとしてんのか?)

    八幡「そうか。でも意外でもないだろ別に」

    「お、そう思う?」

    八幡「背も高いし顔も悪くないしサッカー部で活躍してんのなら人気あってもおかしくないだろ。ちょっと軽薄そうだけどそれが親しみやすいって長所にもなり得るし」

    「ちょっとヒキタニくん、誉め過ぎっしょー。お世辞でも悪い気はしないけどさー」

    八幡(戸部は照れ臭そうに頭を掻く。しかし俺はお世辞のつもりはない。戸部だってトップカーストの一員なんだし)

    「まあ隼人くんの陰に隠れちゃってるけどさ、告白だって何度かされたことあんだよね。同級生にも後輩にも」

    八幡「羨ましいことで」

    八幡(俺だって中学時代されたことあるぞ。罰ゲームで)

    「でも俺はそれを断ってきた。他に好きな人がいるからって」

    八幡「…………」

    八幡(戸部の表情からいつもの軽薄さが消え、真剣なものに変わる。本題に入ったようだ)

    「そんな俺が断ってきた女の子に比べてさ、俺ってホントダメなやつだなーって」

    八幡「は? 何でだよ?」

    323 = 321 :

    「みんな自分で考えて、悩んで、勇気を出して告白してきたのにさ。俺は他人に頼っちゃった。海老名さんと上手くいくようにしてほしいなんて」

    八幡「おかしくはないだろそんなの。むしろ本当に好きだからどんな手段を使っても成功させたいってのは当然なんじゃないか?」

    「そんなふうに言ってくれるヒキタニくんってマジ良い奴っしょ…………」

    八幡「んなことねえよ。その告白を俺がぶち壊したのわかってんだろ」

    「あー、あれはマジごめんな」

    八幡「え、何でお前が謝るんだよ? 俺がしゃしゃり出て」

    「海老名さんに聞いた」

    八幡「!」

    「昨日海老名さんに呼び出されてさ、そん時に色々…………修学旅行の時の裏話?ってのも」

    八幡「…………」

    「そんで、そのせいでヒキタニくんが結衣達とギクシャクしちゃったのも」

    八幡「それは違う。戸部や海老名さん達のせいじゃない」

    「ヒキタニくんならそう言うって予想はしてた。でも絶対原因の一つではあるっしょ。最初から俺が海老名さんに気持ちを伝えるだけで済むのにややこしくしちゃって…………しかもヒキタニくんは乗り気じゃなかったのに全部悪いとこ背負わせちゃったし」

    324 :

    八幡「別に気にしてねえしそんなふうに思ってもねえから」

    「嘘でもそう言ってくれるなら助かるけどさ…………で、結局ヒキタニくんが海老名さんにした告白は完全に嘘なん? 海老名さんに好意を持ってたりとか」

    八幡「少なくともあの告白はガチ百%嘘だ」

    「ふーん。でも今海老名さんはヒキタニくんが好きなんっしょ?」

    八幡「え…………」

    「それも昨日聞いた。呼び出されてウキウキしてたらまさかの言葉だったわー」

    八幡「…………」

    「まあフったことのある俺がフられるのを受け入れないわけにはいかないっしょ。だから昨日ちゃんと告白して、ちゃんとフられてきた」

    八幡「!!」

    「ヒキタニくんは俺の気持ち知ってるし、優しいから遠慮とかするんじゃないかって不安になってさー」

    八幡(戸部はそこで俺の方に向き直り、まっすぐに見てくる)

    「受け入れるにしてもフるにしても、海老名さんの気持ちにしっかり答えてやってほしいんだわ。何かを言い訳にしたりせず、ちゃんとヒキタニくん自身の気持ちでさ」

    325 :

    やだ……
    とべっちイケメン……

    326 :

    戸部△

    327 :

    漢だな戸部っち

    328 :

    ぐう聖とべっち

    329 = 324 :

    八幡「俺自身の気持ちで、か…………」

    「まー、言っちゃなんだけどヒキタニくん恋愛経験少なそうだからすぐには無理かもしれないけどさー」

    八幡「本当に言っちゃなんだなオイ。フられた回数なら豊富だぞ」

    「おお、結衣が言ってたヒキタニくん得意の自虐ネタ」

    八幡「なんであいつは俺を話題にしてんだ…………」

    「あっはっは、ヒキタニくんてやっぱり面白いわー。でも結衣は海老名さんの気持ちまだ知らないんだよな。多分俺と優美子だけかな?」

    八幡「そうなのか?」

    「結衣が知ってたらもっと騒ぎ立てるっしょ。優美子は意味ありげな目線だったから…………ん、メール?」

    八幡(戸部はポケットから携帯を取り出して操作する)

    「やべ、いろはすからだ。紅白戦始まるのに俺の姿が見えないって顧問が怒ってるらしい。悪いけどヒキタニくん、俺は部活に行くから」

    八幡「おう、頑張ってこい」

    「また話とかメシとか一緒しよーぜ。じゃー」

    八幡(戸部は俺の肩を叩いたあとダッシュで去っていった。さすがサッカー部レギュラー。足の速いことで)

    八幡(しかし、うん。戸部ってウザいけどいいやつだよな……)

    八幡「…………」

    八幡(自分の気持ち、か…………)

    330 :

    もし戸部が葉山グループじゃなかったら、八幡と友達になれた未来もあったのかもな、ええヤツや

    332 :

    八幡の本物は戸部っちだった説

    333 :

    戸部イケメンすぎ

    334 :

    なにか悪い物でも食べたのかな

    335 :

    とべはち………プシャ----...

    336 :

    >>335
    おは海老名さん

    337 :

    戸部っちはかつての自分の非を詫びた上に背中まで押してくれるのか……
    かつての自分は棚に上げて浮かれてる海老名さんとは大違いだな

    338 :

    (ま、何とかなるだろ)とか考えて出たとこ勝負で挑もうとしてた八幡

    339 :

    井出くんタイプか

    340 :

    とべっちマジぐう聖
    こんなイケメンに俺はなりたい

    341 = 332 :

    戸部がいい奴すぎて、嘘告白イベントを起こした八幡と海老名の屑さが際立つww

    342 = 324 :

    八幡(何だかなあ…………あいつらに比べて俺は…………)

    八幡(頭を悩ませながら部室に向かう。ドアの前に立つと中から話し声が聞こえた)

    八幡(何やら盛り上がっているようで、邪魔をしないようにそっとドアを開ける)

    結衣「全然印象違うんだね、びっくりしたし!」

    雪乃「この時はコンタクトをしていたのかしら?」

    姫菜「うん。あんまり好きじゃないんだけどこういう時くらいはって…………あ、ヒキタニくん、はろはろ~」

    八幡(部室には海老名さんが来ていた。ちょっと戸惑いながらも短く返事をしておく)

    結衣「ヒッキー見て見て! 姫菜がすっごいキレイなの!」

    八幡「あん?」

    雪乃「海老名さんの着物姿よ。あなたの目もこれを見て浄化するといいわ」

    八幡「俺の目は呪いか何かかよ…………どれどれ」

    八幡(由比ヶ浜が差し出してきたのは一人の女性を被写体にした写真だった)

    八幡「…………へえ」

    八幡(思わず感嘆の声が漏れた。普段とは全然違う、もっと大人っぽくて艶めかしい女性の姿があった。言われたうえでよく見なければ海老名さんの面影を見付けられないだろう)

    343 = 324 :

    姫菜「ど、どうかな?」

    八幡「えっと、月並みな意見で申し訳ないけど、綺麗だと、思うぞ」

    姫菜「ホント? えへへ、ヒキタニくんにもそう言ってもらえて嬉しいな」

    雪乃「あなたにも人並みの審美眼があったのね。どう? 目の濁りは取れたかしら?」

    八幡「俺の目は筋金入りだぞ。一朝一夕で取れるもんじゃない」

    八幡(くすくすと笑いながら言う雪ノ下に返しながら俺はいつもの席に座る………………あれ? 今の着物姿、どっかで見たことあるような……)

    八幡(気のせいか…………もう一回見せてくれとか言ったら何か言われそうだし……)

    姫菜「それでね、せっかくだからこの格好で近所の神社に初詣行こうとしたんだけど、家族が昼から出来上がっちゃっててさー。仕方なく一人で行ったんだ」

    結衣「大丈夫だったの? ナンパとかされたんじゃない?」

    雪乃「あるいはたちの悪い酔っ払いに絡まれたりとか」

    姫菜「雪ノ下さん御名答。うん、実は神社で酔ったおじさんに絡まれちゃってね」

    八幡(…………あれ?)

    姫菜「その時慣れない草履だったから速く走ると転びそうだったし、出店の裏で人も通りかからないしでさ」

    八幡(…………)

    344 :

    なるほど>>4につながるわけね

    345 = 334 :

    この展開は分からなかったわ

    346 = 324 :

    姫菜「ベンチに座ってたんだけど、何か怖くて大声も出せなくて……」

    結衣「だ、大丈夫だったの?」

    姫菜「んー、正直もうダメかなと思っちゃった。身体とか触られちゃうのかなあって」

    雪乃「その言い方だと大丈夫だったみたいね。どなたかが助けてくれたのかしら?」

    姫菜「うん、たまたま通りかかった男の人がいてさ、私が困ってる様子を見て近寄ってきたの。それでいきなり両腕を振り上げてね」

    結衣「ま、まさか暴力とか……?」

    姫菜「ううん。手を叩いて大きな音を出したの。お相撲さんの猫騙しみたいなやつ」

    雪乃「いきなりそんなことをしたらさぞかし驚くでしょうね」

    姫菜「うん。酔っ払いのおじさんはびっくりしてベンチからずり落ちちゃってね、その隙に私の手を取ってその場から連れ出してくれたの」

    結衣「うわ、かっこいい!」

    雪乃「ずいぶんスマートなやり方ね。なかなか出来ることではないわ」

    八幡「…………」ダラダラ

    姫菜「えへへー。ねえ、ヒキタニくん」

    八幡「お、おう」

    姫菜「あの時はありがとう。お礼を言うのが遅くなってごめんなさい」

    348 :



    バス「なかなかできることじゃないよ」

    350 :

    続きが楽しみすぎる
    はよ


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