元スレ雪乃「比企谷くんを救うことになった。」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
551 :
なに沸騰してんだよww
552 :
このスレのって意味だろ
553 = 550 :
>>552
なるほど早とちりしたスマン
554 = 527 :
少女Aの名前、『奥 栄子』でいいんじゃね?
555 = 513 :
<<1ヶ月前 屋上にて>>
雪乃「ハァ…ハァ…」
結衣「よかった…間に合ったんだ…」
八幡「雪ノ下…由比ヶ浜…お前ら…」
少女A「…」
あの日、私たちは少女Aの告白を阻止することに成功した。
あの女の告白を遮り私たちが比企谷くんに告白をして想いを伝えたと思ったのだけれど…
556 = 513 :
八幡「そ…そうか…」
八幡「そういう…ことか…」
八幡「ふひ…ひ…」
雪乃「比企谷くん…?」
告白をしたというのに比企谷くんの様子がどうもおかしい。
何故なのか…?
それから彼は呆然と立ち尽くす私たちの前であることを語り出した。
557 = 513 :
八幡「これって…つまり…あれだろ…」
八幡「俺がやらかした修学旅行での嘘告白…
あれをお前らが今こうして俺の前で再現したってことだよな…?」
八幡「それ…誰からの依頼なんだ…?」
八幡「この子の親友とかが…心配してお前らに告白を阻止する依頼をしたのか…?」
八幡「いや…まあ…そんなことは…どうでもいいか…」
そんな…彼は明らかに誤解していた。
修学旅行の再現…?
馬鹿を言わないで!
私たちは真剣な想いで告白したのよ。
誤解を解こうと私たちは彼に弁解してみせた。
けれど…
私たちの口から出てきた言葉は思いもよらぬものだった。
558 = 513 :
雪乃「そ…そうよ…その通りよ…あなたなんかに本当に告白するとでも思ったのかしら…」
結衣「ヒッキーったら…本当にキモいんだから…」
八幡「ハハ…そうだよな…そうに決まってるよな…」
ちがう…私たちは一体何を言っているの…?
今こそこの想いを伝えるべきなのよ。
それを今更恥ずかしがっていてどうするの…!?
そんなことを思っている時だった。
比企谷くんが急に歩き出した。
その歩き方はフラフラしていて…いつ倒れてもおかしくはない弱々しいものだった。
私は…この時の彼から何か危うい感じがしたのだけど…でも…恐い…
近寄ることもできない。
だから彼に駆け寄ることもできなかった。
私たちには何故かそれが許されるべき行いとは思えなかったからだ。
けどそんな比企谷くんの手を掴んだ人がいた。
彼の手を掴んだのは…
559 = 513 :
少女A「待って…行かないで…!」
八幡「なぁ…離してくれないか…頼む…」
少女A「行かせない…
それにどこへ行く気ですか…?屋上の扉がある場所とは逆の方向に向かってますよ…」
八幡「どこへ行くって…そうだな…もう誰もいないところへ行きたいだけだ…」
少女A「それってまさか…あの…こっち…向いてもらえますか…?」
あの女に言われて比企谷くんは私たちの方へ顔を向けた。
彼の顔を見て私たちは思わず驚きを隠せなかった。
彼の腐った目から涙が溢れ出していたからだ。
560 = 513 :
八幡「ウグッ…ヒグッ…悪い…みっともないもの見せちまったな…でも…止まらないんだ…」
八幡「グスッ…でもこれが比企谷八幡って男なんだ。」
八幡「普段は孤高のエリートぼっちだなんて振舞っているが…
結局ボロが出ればこうして人前で泣きべそかいちまう惨めな男だよ…」
八幡「今日だって半ば強引に生徒会長にさせられたが…
俺が会長になっちまった所為で他の役員なんて一人も集まらなかった。
これからたった一人で生徒会やらされるかもしれないんだ。本当に惨めな思いだよ。」
八幡「だからよかったな…アンタ…
雪ノ下たちのおかげでこんな惨めな男に勘違いで告白する前に止めてもらえて…」
八幡「そうでなきゃ…俺みたくクラスでぼっちになっていたところだぞ…」
八幡「だから俺の前から消えてくれ。これ以上俺なんかと関わるとろくなことがないぞ。」
比企谷くんはあの女に自分が如何に惨めな存在かを言い聞かせていた。
その彼の目はこれまで以上に濁っている…
こんなはずじゃなかった。
ここまで彼を傷つけるつもりなんてなかったのよ。
これというのも…全てはこの女の所為よ…!
561 = 513 :
少女A「まずは…あなたを傷つける結果になって…ごめんなさい…
こんなことになるなんて思わなかった。
私がもっと注意していれば比企谷くんを傷つけることはしなかったのに…」
八幡「ハハ…謝るなよ…これがいつもの俺なんだ…
そう、いつものことだ。
一人だけ貧乏くじを引いて不器用で無様な生き方しかできない。
それが比企谷八幡という男なんだ。」
八幡「だから俺なんかに告白するな。
こんな俺を好きになってもいいことなんて何もありゃしない。
見返りを求められても俺はアンタに何もしてやれない。むしろ傷つけるだけだ。」
八幡「わかったら退いてくれ。俺は…もう…行かなきゃならない…」
それから比企谷くんはあの女の手を無理やり解いて再び歩こうとした。
でも…待ちなさい…
そっちに…扉はないわよ…?
まさかあなた…!?
彼がこれからやろうとしていることに気づいた私は急いで彼を止めようとするのだけど…
562 = 513 :
少女A「ダメッ!行かせない!今…あなたを一人にさせはしない!」
八幡「おい…離してくれ…さっきから言っているだろ!俺なんかと一緒にいると…!?」
少女A「だから何ですか!それがあなたを見捨てていい理由になるもんか!
比企谷くん…あなたここから飛び降りて…自殺しようとしていますね…
そんなこと…絶対にさせない…!」
八幡「何だよ…わかってるじゃんか…
そうだ。俺が修学旅行でやった嘘告白を俺自身にしっぺ返しされて…このザマだ…
みっともねえ男だろ…それに加えて自分に失望して…自殺するまであるんだからな…」
少女A「なら尚更あなたの手を離さない!死んだって離すものですか!」
あの女は比企谷くんの手を固く握り締めている。
今すぐ彼の手を離しなさい。
それは本来私の役目よ。
あなたなんかが私の役を横取りしないで!
563 = 513 :
少女A「今のあなたは…人のために頑張ったのに…
誰からも理解されない…それをわかってあげられる人もいない…
身体も心も擦り切れてボロボロじゃない。」
少女A「もう我慢しないで…泣きたいなら思い切り泣いたらいい…
今のあなたをみっともないとか…惨めだなんて…誰も言わない…言わせない!」
少女A「比企谷くんは学校一の嫌われ者でも最底辺の住人でもない。
あなたはこの学校で一番の心の優しい人です。
だから自分のことをこれ以上傷つけないで…」
少女A「あなたが傷つく姿を見るのは…私だってつらい…」
少女A「今あなたが自殺なんかしたら…
私だってあなたのあとを追って自殺しますよ…その自信があるから…グスッ…」
あの女が涙を見せながら比企谷くんに優しい言葉を投げかけてきた。
いけないわ比企谷くん…!
その女に惑わされてはダメ…!
彼女は悪女よ!
あなたを堕落させるだけだわ…!?
564 = 513 :
八幡「なぁ…何でアンタ…
俺なんかのために泣くんだよ…?俺は…アンタのことを何も知らないんだぞ…?」
少女A「あなたは…たぶん知らない…でも私はあなたを知っている…」
少女A「それはあなたにとってはほんのちっぽけな出来事だったのかもしれない。」
少女A「でもそのあなたの何気ない優しさに私は救われた。」
少女A「だから今度は私があなたを救いたい。」
少女A「お願い、私にあなたを救わせて。」
あの女の甘言に比企谷くんは思わず反応してしまった。
その言葉は本来私が彼に言わなければいけないことよ。
あなたごときが彼に想いを伝えるなんて許さない…!
565 = 513 :
八幡「俺を…救う…?」
少女A「はい…」
八幡「俺は…この通り…目が腐っていてみんなから気味悪がられているぞ…?」
少女A「気にしてない…私は比企谷くんを見た目で好きになったわけじゃないから…」
八幡「それに…将来の夢は…専業主夫だし…」
少女A「それは…ちょっと困るかな…
将来は私が子供生みたいから旦那さまには外で稼いでもらわないと…」
八幡「ていうか…俺は…ぼっちで友達なんてろくに…」
少女A「それなら私が…私がいます…あなたと友達…いえ…恋人になってもらえますか…?」
八幡「いきなり友達じゃなくて…
恋人なんて段階ぶっ飛ばしすぎだろ…顔に似合わず大胆だな…」
少女A「よく言われるね。
そういえば私の名前まだ言ってませんでしたね。私の名は『 』と言います。
これからよろしくね!」
あの女が自分の名前とそれに想いを比企谷くんに告げた。
私の耳には入らなかったがあの女の名前を聞いた比企谷くんが彼女に告白の返事を出した。
566 = 513 :
八幡「なぁ…『 』…」
八幡「正直…今の俺を好きになってくれる人が現れるなんて夢にも思わなかった…」
八幡「今まで俺は小町や戸塚以外のヤツから優しくされたことがない。
情けない話だが今だってこの好意が信じられなくて正直恐くて膝が震えるくらいだ。」
八幡「でも心のどこかで会ったばかりのアンタを…いや…『 』を信じたい気持ちがある!」
八幡「だから俺からも言わせてくれ。
『 』を好きになっていきたい。どうかこんな俺とこれからずっと付き合ってくれ!」
少女A「はい。喜んで…!」
そして二人は私たちのことを気にも止めずにその場から去ろうとする。
今の事態に戸惑いながらも私は比企谷くんを追いかける。
けれど追いかけようとする私たちを、
比企谷くんとこの場を去ろうとするあの女が一瞬だけ後ろの私たちを振り返り睨みつけた。
その目はこう語っていた。
567 = 513 :
『私たちに近づくな!』
その目を見た瞬間、私たちはそのあまりの恐ろしさに硬直して動けなくなった。
それからあの女は何事もなかったかのように、
比企谷くんに寄り添いながら彼と共に屋上から立ち去った。
568 = 513 :
<<現在>>
以上が1ヶ月前に私たちと比企谷くんとの間に起きた出来事だ。
けれどこの件はこれで終わったわけではなかった。
なんとその翌日、あの出来事は全校生徒の間に瞬く間に知られることになった。
どうやら誰かがあの時の屋上の出来事を噂にして流したらしい。
その噂は私と由比ヶ浜さんにまで影響を及ぼしてしまった。
569 = 540 :
雪ノ下とガハマは完全に自爆じゃないですかヤダー
570 = 513 :
『屋上で嘘告白して…やられたヤツを自殺まで追い込むとか酷過ぎだろ…』
『他人の告白を邪魔するなんてその馬鹿女たちは何考えてんだ?』
『やられたのは確か文化祭や修学旅行で噂のあるヒキタニってヤツらしい。』
『告白を邪魔した女子はあの雪ノ下雪乃に由比ヶ浜結衣だって話だぞ!』
『それじゃあこれってあの雪ノ下さんたちがヒキタニを懲らしめるためにやったの?』
『いや待て、あの三浦さんや海老名さんがヒキタニの噂はちがうって言ってたぞ!』
『それなら何であの二人はこんな馬鹿な真似をしたの?』
『そういえば私…
この二人がいる奉仕部で女の子たちが喧嘩してるの見たよ。
すごい言い争っていてその女の子が二人に頬をぶたれて相当やばい修羅場だったから!』
『つまり…あの二人はヒキタニが告白されるのが面白くないから嫌がらせしたと…?』
『最悪じゃね?』
『つーか人としてどうよ?』
『ていうか比企谷だから。今度生徒会長になったっていうし!応援してあげようか!』
噂は直ちに学校中を駆け巡り、誰もが面白がって私たちの悪評を広めていった。
それと同時に何故か比企谷くんの好感が上がり、
彼の生徒会にもあの女をはじめ、三浦さんや海老名さんなど次々と立候補者が現れていく。
私たちも彼のいる生徒会に立候補したのだけど…
この悪評が原因で推薦人の最低人数である30人を集めることが出来ず、
立候補することが叶わなかった。
571 :
悪評というか事実だし
572 = 513 :
雪乃「それから私たちはみんなから腫れもの扱いされるようになったわ。」
結衣「私たち…ヒッキーとまた仲良くやりたかっただけなのにね…」
雪乃「全てはあの女の所為…」
雪乃「あの日、あの女は私の携帯に自分が比企谷くんに告白するのを聞かせていた。
そして屋上へ私たちを呼び出した後はその出来事を噂にして全校生徒に広めていった。」
雪乃「なんて姑息で卑劣で卑怯な女なのかしら!許さない…絶対に許さないわ!」
私と由比ヶ浜さんから比企谷くんを奪い取りさらには私たちに悪評を広めたあの女…!
あの女の犯した罪を金輪際許す気はない。
私はあの女への怒りに燃えていた。
573 = 513 :
ここまで
次回の更新で最後かな
ところで本編では触れられていませんが少女Aちゃんにもちゃんと名前はあります
けどゆきのんの耳は少女Aちゃんの名前を受け付けないので『 』という表現になってしまうのです
別に作者が名前考えるのなんてめんどいとかそう思っているわけではないのです
575 = 540 :
乙です
雪ノ下が短絡的な行動に出なければいいが…
576 :
乙です
告白からの手のひら返しとかツンデレってレベルじゃねーな
あの二人何しに屋上行ったんだよ……
577 :
ツンデレが染み込んでしまっているんだろう
578 :
このスレの雪ノ下と由比ヶ浜がクズ化しているのはおいておくとして
このSS読むと「原作の八幡だって、誰か一人絶対的な味方がいれば救われるのに……」とは感じるな
残念ながら原作だと絶対的味方になってくれそうなキャラがいないけど
579 :
>>578
サキサキとるみるみがいるじゃん
あと戸塚アンド小町
580 :
生徒会の面々はひきが以内間いっしょに板みたいなのにまるで癒してないから屋上でひきはいっぱういっぱいになってたのかな?そうじゃなかったら後日談はいろはすが勝利してたはず
奉仕部内でぶっとばしてたのを見れるってどこにいたんだ?
陽のさんがなにもしてないなんて
581 :
戦闘中やイベント中に何ら積極的なアクションを起こさない棒立ちのNPCどもは、味方キャラとは言わんのやで
582 :
>>580
おじいちゃんかな?
583 :
>>579
目の前で八幡がバカにされている間はそいつらだって八幡の味方だろうけど
その場に八幡本人がいなくとも、八幡の悪名とかを振り払うために積極的に動くやつはいなくね?
それこそ八幡不在時に八幡の悪口話になったときに
「人の悪口はやめなよ」とか一般論的に諌めるやつはいるだろうけど(葉山とか?)
「あいつはそんな奴じゃない!むしろ自らを犠牲にするほど良い奴だ!これ以上バカにする奴は許さない!」
とまで啖呵を切るキャラ、いなくね?
啖呵を切れば悪い噂とかが消えるとは限らないけど
たった一人でもそういうキャラがいるだけで、原作八幡の精神は大きく救われると思う
584 :
そもそも比企谷バッシング中、クラス内で八幡を攻撃せず、態度も変えなかったのが戸塚しかいない時点でな(除く川崎。愛してるぜで八幡とはまともに会話すら出来ない状態だった)。
何気に依頼時の戸部の台詞や態度からして結衣もクラス内で八幡を攻撃してた側なのはほぼ確定してるんだよな。結衣が嫌がる態度とか取ってたらいくら戸部とはいえああいう台詞は吐かないだろうし。
585 = 584 :
しかし、まあ、この2人屋上まで行って何したかったんだ?
平塚先生もよく廃部にしない…いや、出来ないのか。奉仕部の2人によって危うく自殺者出す所だったんだし、この2人を監視しといた方が先生としても色々と安心だろうしな。
586 :
>>584
結衣は合わせてただけなんじゃないの
戸塚とか川崎ははグループに所属してないから反応がわからん
587 :
よくよく考えたらヒロインの資格ねーなこいつら
588 :
話は面白いけど、流石に奉仕部2人をクズ化しすぎやないですかね…
八幡も気持ちに余裕なかったとはいえ、結論を先走り過ぎた感じした。まあ確執してた2人にいきなり告られたら怪しむだろうけどさ
589 :
まぁアレだな。ヒロイン2人をsageるほどに
彼女たちを大切に思ってきた八幡がドンドンピエロになってくな
人を見る目がまるで成長してない
590 :
オリキャラは名前がでない方が良いかなぁ。出ると荒れやすいから。次で最後なのか...乙!
591 :
魔王は愕然としたろうな。この馬鹿二人の想定外の行動がここまで成長しきれてない事に(笑)
592 :
乙
葉山はどうなったんやろな?
雪ノ下はもともと友達いないけど、由比ヶ浜もはじめから友達はいなかったんだな
593 :
ここの材木座はどこにラノベもどき持って行ってんのかな
594 :
>>591
せっかく八幡と和解するチャンスをAを利用する形で作ったのに
タイムリミット寸前まで動こうとしないばかりか、動いたら動いたでツンデレもどきの自爆って……
まさか自分の妹がここまで馬鹿とは思わなかっただろうな
595 :
普段からクズだゴミだキモイだとか言ってるから土壇場で自分の気持ちを素直に認められなくなるんだよ
そういう価値のないものを愛好する自分は何なんだってことになるから心理的にブレーキがかかるんだ
まあそれ以前にゆきのんとガハマは八幡のどこが好きなんだろうって疑問が尽きないけど
596 :
キッズのコメントほんとおもしろい
597 :
ここの少女Aちゃんと居酒屋さんのSくんを対決させたい
598 :
ここの二人自爆してて本当に面白い
ゆきのんに関しては、本当に高校生かよと
599 :
全校生徒が知ってる時点で既にアウトだけど雪ノ下家の風聞的に考えて一人の生徒を
自殺寸前にまで精神的に追い詰める+部活動で使い捨て同然の扱いにしてるとか正直かなりヤバい案件じゃね
600 :
こことか居酒屋の住人の反応見てると原作のヒロイン二人にどれだけイラついてる読者がいたのかって分かってなんとなく安心するわ
みんなの評価 : ★★
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