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元スレ八幡「面倒くさくなったので人間関係を安価に託すことにする」
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死んじゃうよ、もしくは死よりも恐ろしい地獄を見るよ。
でも、俺に選択肢はないんだよなあ。
**********************************************
斜陽にあてられた浜辺で、談笑するはるのさんを見る。
はっきりいって、だらしないとは言えない。
むしろ、女性の中では良い体をしている部類と言って間違いない。
何か抜け道は無いかと探しては見たものの、今回ばかりは見つからなかった。 どうしようかしら……。
「ん? 比企谷くーん、私の身体ジロジロみてどうしたの?」
「ばっ、見てないですよ」
「うっそだー、いますっごい見てたよ。 触りたいんなら触る?」
そういって彼女は俺との距離をジリジリと詰める。
出たぞ、陽乃さんの必殺技だ。 ひるむな俺。
「ヒ、ヒッキー!? 何してんの!?」
「お兄ちゃんのスケベ!」
「ぬう、八幡! きさまそんなヤツだったのか!」
周りからはガヤが飛んでくるが今は耳を貸している余裕はない。
目の前の危機から逃れるのが先だ。
というかいたんだ、材木座。
「ほらほら~」
このままではジリ貧だ。 ええい、こうなったらヤケクソだ。
最近ヤケクソになることが多すぎて本当に困る。
「だ、だ、だらしねえ体だなと思って」
「は?」
陽乃さんの動きが止まる。 待ってましたとばかりに俺は距離を取った。
「比企谷くん、いまなんて……?」
「い、いや、本当に思ってるわけじゃないんです。 ただ攻撃から逃れようと……」
「わ、わかっちゃう?」
「はあ?」
わかっちゃう? このセリフが、陽乃さんの口から出る理由が分からない。
聞き間違いか?
「ふ、冬だからちょっとだけ太っちゃったんだけど……目に見えてわかっちゃうかな?」
誰この人。
なんか……可愛いんですけど。
「い、いやそんなことは……」
「……本当にちょっとだったから誰にも言われたことなかったんだけど、比企谷くんにはわかっちゃうんだね」
「それだけ、私の事見てたってことかな~」
陽乃さんは、おどけたように言う。 俺には一瞬見えた素顔を隠すように再び仮面をかぶったように見えた。
思わぬ形で強化外骨格の弱点を見つけてしまったのか?
「そ、そういうわけではないですよ。 い、いい体だと思いますし」
焦ってそんな言葉が口を衝いた。 まずいと思ったときにはもう遅く、声は俺の口を離れてしまっている。
この人が一瞬のスキを見逃すわけがない。 1つミスを犯せば10にして返すような人だ。
「も、も~、比企谷くんったら何言ってるの」
と、思っていたのだが反撃は無かった。
破れかぶれで出した攻撃で初めて彼女に勝った瞬間、だったのかもしれない。
でも、俺に選択肢はないんだよなあ。
**********************************************
斜陽にあてられた浜辺で、談笑するはるのさんを見る。
はっきりいって、だらしないとは言えない。
むしろ、女性の中では良い体をしている部類と言って間違いない。
何か抜け道は無いかと探しては見たものの、今回ばかりは見つからなかった。 どうしようかしら……。
「ん? 比企谷くーん、私の身体ジロジロみてどうしたの?」
「ばっ、見てないですよ」
「うっそだー、いますっごい見てたよ。 触りたいんなら触る?」
そういって彼女は俺との距離をジリジリと詰める。
出たぞ、陽乃さんの必殺技だ。 ひるむな俺。
「ヒ、ヒッキー!? 何してんの!?」
「お兄ちゃんのスケベ!」
「ぬう、八幡! きさまそんなヤツだったのか!」
周りからはガヤが飛んでくるが今は耳を貸している余裕はない。
目の前の危機から逃れるのが先だ。
というかいたんだ、材木座。
「ほらほら~」
このままではジリ貧だ。 ええい、こうなったらヤケクソだ。
最近ヤケクソになることが多すぎて本当に困る。
「だ、だ、だらしねえ体だなと思って」
「は?」
陽乃さんの動きが止まる。 待ってましたとばかりに俺は距離を取った。
「比企谷くん、いまなんて……?」
「い、いや、本当に思ってるわけじゃないんです。 ただ攻撃から逃れようと……」
「わ、わかっちゃう?」
「はあ?」
わかっちゃう? このセリフが、陽乃さんの口から出る理由が分からない。
聞き間違いか?
「ふ、冬だからちょっとだけ太っちゃったんだけど……目に見えてわかっちゃうかな?」
誰この人。
なんか……可愛いんですけど。
「い、いやそんなことは……」
「……本当にちょっとだったから誰にも言われたことなかったんだけど、比企谷くんにはわかっちゃうんだね」
「それだけ、私の事見てたってことかな~」
陽乃さんは、おどけたように言う。 俺には一瞬見えた素顔を隠すように再び仮面をかぶったように見えた。
思わぬ形で強化外骨格の弱点を見つけてしまったのか?
「そ、そういうわけではないですよ。 い、いい体だと思いますし」
焦ってそんな言葉が口を衝いた。 まずいと思ったときにはもう遅く、声は俺の口を離れてしまっている。
この人が一瞬のスキを見逃すわけがない。 1つミスを犯せば10にして返すような人だ。
「も、も~、比企谷くんったら何言ってるの」
と、思っていたのだが反撃は無かった。
破れかぶれで出した攻撃で初めて彼女に勝った瞬間、だったのかもしれない。
一日が終了しました
【本日の結果】
雪乃 ±0
結衣 ±0
一色 ±0
陽乃 ±2
平塚 ±1
小町 ±0
川崎 ±0
相模 ±0
折本 ±0
【総計】
雪乃 -1
結衣 +4 (積極的)
一色 0
陽乃 +1
平塚 +1(八幡の貞操観念に疑問)
小町 +3 (禁断の愛!?)
川崎 +3 (結衣への嫉妬心)
相模 0 (THE勘違い)
折本 +1
八幡 メガネ髪型筋肉(存在感+3) 卑屈度下落
【本日の結果】
雪乃 ±0
結衣 ±0
一色 ±0
陽乃 ±2
平塚 ±1
小町 ±0
川崎 ±0
相模 ±0
折本 ±0
【総計】
雪乃 -1
結衣 +4 (積極的)
一色 0
陽乃 +1
平塚 +1(八幡の貞操観念に疑問)
小町 +3 (禁断の愛!?)
川崎 +3 (結衣への嫉妬心)
相模 0 (THE勘違い)
折本 +1
八幡 メガネ髪型筋肉(存在感+3) 卑屈度下落
今日はここまでにする
2日分ぐらいやろうと思っていたけど思いのほか進めるのが遅くなってしまって申し訳ない
2日分ぐらいやろうと思っていたけど思いのほか進めるのが遅くなってしまって申し訳ない
未婚をおちょくると結婚しなければならなくなりそうで怖い
だいたい今日は休日なのに学校へ行かなければならないのが面倒くさいの二乗
*********************************************************
朝 学校
休日に制服を着るとなんだか変な気分になるな。
平塚先生が今日学校へいることは確認済みだ。 一応大学の資料を貰いに行くという事になっている。
しかしそんな些細な用事では見つめる時間が少なくなってしまうな。
まあ、そのあたりはなんとかするか。
職員室前
とりあえずここまで来たが……まずは平塚先生に声を掛けないでおこう。
職員室の扉についた小さな窓から、散らかったデスクに座る平塚先生を見つけた。
手始めに、この小窓から平塚先生を見つめることにしよう。
デスクでなにやら仕事を済ませている平塚先生をじっと見つめる。
まだこちらには気づいていない。 平塚先生はノートパソコンから目を外し、疲れたのであろうか目を揉みながらデスクの上のマグカップに手をやった。
マグカップの中身を飲み干した先生は、両手を組みぐっと体を伸ばす。
その動作の途中で、目が合った。 俺に気付いた先生はこちらへ来いという事だろう、手招きをする。
だが俺は手招きにも動じず彼女を見つめ続けた。 心がけることは、姿勢よく、真顔。 これだけだ。
そんな俺を見て、平塚先生は少し不思議そうな顔をする。 だが動じない。 姿勢よく、真顔。
大体1分ぐらいそんな無駄な時間を過ごしていると、痺れを切らしたのか先生がこちらへ向かってくる。
まだ負けるな、視線を逸らせば負けだ。
「な、何をしているんだ比企谷……」
「何って、朝連絡しましたよね? 大学の資料を貰いに来たんです」
「それは分かっているが……」
この会話の間も、俺は決して目をそらさない。 俺の視線がいるのは、平塚先生の目のみ!
「な、なんなんだ一体……、他に用があるのか?」
「いえ」
「そ、そうか……ほら、これ」
「ありがとうございます」
礼を言い、頭を下げる一瞬だけ視線を外し、頭を上げてすぐに平塚先生の目を見つめる。
その俺の態度に、平塚先生が少しだけ目逸らす。 勝った。
「ほ、ほんとうにほかに用はないんだな?」
「ええ」
「本当だな!?」
「え、ええ」
「そうか……、ではまた明日」
そういうと平塚先生は踵を返し、扉を閉める。
一応、平塚先生が戻るまでの間、扉の小窓から平塚先生の後ろ姿を見つめておいた。
……この安価、一体なんなんだろうね?
だいたい今日は休日なのに学校へ行かなければならないのが面倒くさいの二乗
*********************************************************
朝 学校
休日に制服を着るとなんだか変な気分になるな。
平塚先生が今日学校へいることは確認済みだ。 一応大学の資料を貰いに行くという事になっている。
しかしそんな些細な用事では見つめる時間が少なくなってしまうな。
まあ、そのあたりはなんとかするか。
職員室前
とりあえずここまで来たが……まずは平塚先生に声を掛けないでおこう。
職員室の扉についた小さな窓から、散らかったデスクに座る平塚先生を見つけた。
手始めに、この小窓から平塚先生を見つめることにしよう。
デスクでなにやら仕事を済ませている平塚先生をじっと見つめる。
まだこちらには気づいていない。 平塚先生はノートパソコンから目を外し、疲れたのであろうか目を揉みながらデスクの上のマグカップに手をやった。
マグカップの中身を飲み干した先生は、両手を組みぐっと体を伸ばす。
その動作の途中で、目が合った。 俺に気付いた先生はこちらへ来いという事だろう、手招きをする。
だが俺は手招きにも動じず彼女を見つめ続けた。 心がけることは、姿勢よく、真顔。 これだけだ。
そんな俺を見て、平塚先生は少し不思議そうな顔をする。 だが動じない。 姿勢よく、真顔。
大体1分ぐらいそんな無駄な時間を過ごしていると、痺れを切らしたのか先生がこちらへ向かってくる。
まだ負けるな、視線を逸らせば負けだ。
「な、何をしているんだ比企谷……」
「何って、朝連絡しましたよね? 大学の資料を貰いに来たんです」
「それは分かっているが……」
この会話の間も、俺は決して目をそらさない。 俺の視線がいるのは、平塚先生の目のみ!
「な、なんなんだ一体……、他に用があるのか?」
「いえ」
「そ、そうか……ほら、これ」
「ありがとうございます」
礼を言い、頭を下げる一瞬だけ視線を外し、頭を上げてすぐに平塚先生の目を見つめる。
その俺の態度に、平塚先生が少しだけ目逸らす。 勝った。
「ほ、ほんとうにほかに用はないんだな?」
「ええ」
「本当だな!?」
「え、ええ」
「そうか……、ではまた明日」
そういうと平塚先生は踵を返し、扉を閉める。
一応、平塚先生が戻るまでの間、扉の小窓から平塚先生の後ろ姿を見つめておいた。
……この安価、一体なんなんだろうね?
ハンパなく半端なところで申し訳ないけど、急用ができたので席を外す
もどってきたときに次の安価から始めようと思う、本当に申し訳ない
安価なら下
もどってきたときに次の安価から始めようと思う、本当に申し訳ない
安価なら下
そろそろゆきのん安価とろうぜ…
まあ自分が安価取れてないから文句言う権利ないけどさ
まあ自分が安価取れてないから文句言う権利ないけどさ
分かってるなら黙っててくれ、マジで
安価スレでそういうのが一番空気悪くなる
安価スレでそういうのが一番空気悪くなる
この前は申し訳ない
毎度毎度人のいない時間に進行させることも申し訳ないの極み
毎度毎度人のいない時間に進行させることも申し訳ないの極み
昼
休日の朝から学校にやってきて、まさか昼までここにいなきゃならないとはね……。
さて、安価内容は朝と同じでもこのまま職員室に戻って先ほどと同じことをやるのも芸が無い。
そこで俺は策を打った。 ありきたりなのだが、待ち伏せだ。
*********************************************************
休日だから平塚先生の帰りは早いという、俺の読みは当たっていた。
学内の駐車場に、重いエンジン音が響く。 どう考えてもあの年代の女性が乗ってる車のエンジン音じゃないよなあ……。
そんなことを考えているうちに、環境に悪そうなエンジン音がどんどんと俺に近づいてくる。
俺のいる場所は、駐車場からでは死角になる場所だ。 駐車場から出た瞬間、平塚先生は目の当たりにするであろう。
急に現れ、高速で通り過ぎるように消えていく比企谷八幡を。
こうしてしまえばとばっちりを食らう可能性も無い。 平塚先生が通り過ぎた後ダッシュで逃げれば任務完了だ。
さあ、いつでも来い。
「休日の朝から職場に来て、帰っても迎えてくれる亭主も息子もいない」
「はあ、私は一体何をやっているんだ……」
来たぜ、獲物が。
全神経を集中させて、運転席を凝視しろ。
それでこそ、この安価は完成される。
「ラーメンでも食いに行くか……ひとりで」
「どこで道を間違え……んっ!?」
平塚先生の車が俺の前を通り過ぎる。
運転席に座る先生と少し目が合ってしまったような気がするが、問題は無い。
ここまできたらあとは逃げるだけだ。
……と、思っていた。 だが甘かった。
耳を裂くような激しいブレーキ音が響き渡る。 逃げようと背を向けていた俺は、あわてて先生の車の方へ向きなおした。
すると……確かに俺の前を通り過ぎて行ったはずの車が、方向転換をして俺の方を向いていた。
地面に、ブレーキ痕がある。 まさか……ここでドリフトを……?!
面喰って足が止まっていることに気付いた時には、もう俺には逃げられるだけの余裕はなく。
「比企谷、まだいたのか。 ここで会ったのも何かの運、ラーメンでも食いに行くか」
「い、いや俺は」
「行こうか」
「はい」
ああ、俺の休日がこの人によって食いつぶされていく。
今日学校に来て得たものは、ラーメンのオカズに愚痴は全く合わないという知識だけだな。
休日の朝から学校にやってきて、まさか昼までここにいなきゃならないとはね……。
さて、安価内容は朝と同じでもこのまま職員室に戻って先ほどと同じことをやるのも芸が無い。
そこで俺は策を打った。 ありきたりなのだが、待ち伏せだ。
*********************************************************
休日だから平塚先生の帰りは早いという、俺の読みは当たっていた。
学内の駐車場に、重いエンジン音が響く。 どう考えてもあの年代の女性が乗ってる車のエンジン音じゃないよなあ……。
そんなことを考えているうちに、環境に悪そうなエンジン音がどんどんと俺に近づいてくる。
俺のいる場所は、駐車場からでは死角になる場所だ。 駐車場から出た瞬間、平塚先生は目の当たりにするであろう。
急に現れ、高速で通り過ぎるように消えていく比企谷八幡を。
こうしてしまえばとばっちりを食らう可能性も無い。 平塚先生が通り過ぎた後ダッシュで逃げれば任務完了だ。
さあ、いつでも来い。
「休日の朝から職場に来て、帰っても迎えてくれる亭主も息子もいない」
「はあ、私は一体何をやっているんだ……」
来たぜ、獲物が。
全神経を集中させて、運転席を凝視しろ。
それでこそ、この安価は完成される。
「ラーメンでも食いに行くか……ひとりで」
「どこで道を間違え……んっ!?」
平塚先生の車が俺の前を通り過ぎる。
運転席に座る先生と少し目が合ってしまったような気がするが、問題は無い。
ここまできたらあとは逃げるだけだ。
……と、思っていた。 だが甘かった。
耳を裂くような激しいブレーキ音が響き渡る。 逃げようと背を向けていた俺は、あわてて先生の車の方へ向きなおした。
すると……確かに俺の前を通り過ぎて行ったはずの車が、方向転換をして俺の方を向いていた。
地面に、ブレーキ痕がある。 まさか……ここでドリフトを……?!
面喰って足が止まっていることに気付いた時には、もう俺には逃げられるだけの余裕はなく。
「比企谷、まだいたのか。 ここで会ったのも何かの運、ラーメンでも食いに行くか」
「い、いや俺は」
「行こうか」
「はい」
ああ、俺の休日がこの人によって食いつぶされていく。
今日学校に来て得たものは、ラーメンのオカズに愚痴は全く合わないという知識だけだな。
小町と兄妹間の恋愛映画(R18有)を見る
さりげなく手をつなぐ
さりげなく手をつなぐ
朝昼に軽いジャブを食らって大砲の右ストレートを食らった気分だ。
俺たちは兄妹で兄妹モノのエロゲをやるような兄妹じゃないんだぜ……。
****************************************************
「たでーま」
「あっ、お帰りお兄ちゃん! あれ、休みの日に制服着てどうしたの?」
「学校に用事があってな」
どうやって話を切り出そうかしら。手に持ったDVDがひどく重く感じる。
調べてみたところ、さすがに近場の映画館で条件に合う映画が上映されていなかったのでレンタルショップで借りてきたものだ。
ノリノリじゃん、俺……。
「あれ、お兄ちゃん何のDVD持ってるの? プリキュア?」
「ちげーよ、映画だ映画」
どう切り出すか迷っている間に先手を許してしまったが、ここはそれに乗じることにした。
ボクシングにはな、カウンターってものがあるんだ。
「なんの映画?」
「いや……よく知らないんだが、オススメされたから借りてみたんだ」
もちろん嘘だ。 そもそも俺に映画をオススメしてくれる間柄の人なんていない。
「どんな映画化は分からないんだが……一緒に見るか?」
「見る!」
さあ、地獄めぐりの始まりだ。
********************************************************
『でも、私たちは』
『そんなこと……関係、無いだろ』
遂に始まってしまった濡れ場。
ここに至るまでもそれなりの山場があったが、ここが一番の鬼門だ。
気付かれないように、横目で小町の表情を窺う。
心ここにあらず、という言葉がここまでハマる表情も無いだろう。
兄が借りてきた映画を見ていたら、兄妹愛を題材にした映画だったなんて笑い話にもできないレベルだ。
だが地獄はここで終わらない。 俺はわざとらしく背筋を伸ばすふりをして、偶然を装い小町と手を重ねる。
手を繋ぐっていう安価だけど、それはさすがに無理です勘弁してください。
「えっ……」
小町が小さく息を漏らす。 それが驚きの息か、軽蔑の息か俺には判断できない。
だが、この後に起こることに大方の予想はつく。 と、思っていた。
次に起こったことは俺の想像をはるかに超えるものであった。
小町が、俺の手を握っている。
ちょっと待って……どういうこと。
ホラー映画ならまだ分かるけど……兄妹愛の映画だよ?
************************************************************
いろいろと、整理がつかないうちに映画は終わった。
気付かない内に手は離れてしまっていたが、手を握られたという情報は頭から離れない。
なんなのこれ……とりあえず、気を落ち着かせようと思い、自分の部屋へ向かおうと歩き始める。 が、数歩歩いたところで急に体が重くなる。
少しの間状況が理解できなかったが、すぐに俺の体に起こった異変の原因に気付く。
小町が、後ろから俺に抱きついていた。
「な、なにしてんるんだ」
「なんか……こうしたくなったの」
本当に、なんなんだ、これは……。
俺たちは兄妹で兄妹モノのエロゲをやるような兄妹じゃないんだぜ……。
****************************************************
「たでーま」
「あっ、お帰りお兄ちゃん! あれ、休みの日に制服着てどうしたの?」
「学校に用事があってな」
どうやって話を切り出そうかしら。手に持ったDVDがひどく重く感じる。
調べてみたところ、さすがに近場の映画館で条件に合う映画が上映されていなかったのでレンタルショップで借りてきたものだ。
ノリノリじゃん、俺……。
「あれ、お兄ちゃん何のDVD持ってるの? プリキュア?」
「ちげーよ、映画だ映画」
どう切り出すか迷っている間に先手を許してしまったが、ここはそれに乗じることにした。
ボクシングにはな、カウンターってものがあるんだ。
「なんの映画?」
「いや……よく知らないんだが、オススメされたから借りてみたんだ」
もちろん嘘だ。 そもそも俺に映画をオススメしてくれる間柄の人なんていない。
「どんな映画化は分からないんだが……一緒に見るか?」
「見る!」
さあ、地獄めぐりの始まりだ。
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『でも、私たちは』
『そんなこと……関係、無いだろ』
遂に始まってしまった濡れ場。
ここに至るまでもそれなりの山場があったが、ここが一番の鬼門だ。
気付かれないように、横目で小町の表情を窺う。
心ここにあらず、という言葉がここまでハマる表情も無いだろう。
兄が借りてきた映画を見ていたら、兄妹愛を題材にした映画だったなんて笑い話にもできないレベルだ。
だが地獄はここで終わらない。 俺はわざとらしく背筋を伸ばすふりをして、偶然を装い小町と手を重ねる。
手を繋ぐっていう安価だけど、それはさすがに無理です勘弁してください。
「えっ……」
小町が小さく息を漏らす。 それが驚きの息か、軽蔑の息か俺には判断できない。
だが、この後に起こることに大方の予想はつく。 と、思っていた。
次に起こったことは俺の想像をはるかに超えるものであった。
小町が、俺の手を握っている。
ちょっと待って……どういうこと。
ホラー映画ならまだ分かるけど……兄妹愛の映画だよ?
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いろいろと、整理がつかないうちに映画は終わった。
気付かない内に手は離れてしまっていたが、手を握られたという情報は頭から離れない。
なんなのこれ……とりあえず、気を落ち着かせようと思い、自分の部屋へ向かおうと歩き始める。 が、数歩歩いたところで急に体が重くなる。
少しの間状況が理解できなかったが、すぐに俺の体に起こった異変の原因に気付く。
小町が、後ろから俺に抱きついていた。
「な、なにしてんるんだ」
「なんか……こうしたくなったの」
本当に、なんなんだ、これは……。
一日が終了しました
【本日の結果】
雪乃 ±0
結衣 ±0
一色 ±0
陽乃 ±0
平塚 +1
小町 +2
川崎 ±0
相模 ±0
折本 ±0
【総計】
雪乃 -1
結衣 +4 (積極的)
一色 0
陽乃 +1
平塚 +2(八幡の貞操観念に疑問)
小町 +5 (禁断の愛)
川崎 +3 (結衣への嫉妬心)
相模 0 (THE勘違い)
折本 +1
八幡 メガネ髪型筋肉(存在感+3) 卑屈度下落
【本日の結果】
雪乃 ±0
結衣 ±0
一色 ±0
陽乃 ±0
平塚 +1
小町 +2
川崎 ±0
相模 ±0
折本 ±0
【総計】
雪乃 -1
結衣 +4 (積極的)
一色 0
陽乃 +1
平塚 +2(八幡の貞操観念に疑問)
小町 +5 (禁断の愛)
川崎 +3 (結衣への嫉妬心)
相模 0 (THE勘違い)
折本 +1
八幡 メガネ髪型筋肉(存在感+3) 卑屈度下落
朝 教室
「ヒッキー、おはよう」
「おう」
随分とまあ普通の安価だったな。
それに運がいい。 なぜなら、今日の一限目の授業には課題が出ているからだ。
由比ヶ浜は基本的にアホなので、課題などやってきていないだろう。 ならばそれを利用するまで。
「ヒッキー、なんの勉強やってんの?」
「いやいや、現国に課題出てただろ。 忘れてたのか?」
「げっ! やってない!」
「はあ……。 見せてやるから、ノート出せよ」
「え、いいの!? ヒッキーなんか最近優しいね!」
瞑想の効果だよ。
由比ヶ浜は慌ただしくリュックを探り、ノートを取り出す。
そして誰も使わない椅子を俺の横に並べ座った。
ち、近いんすけど……。
「で、どんな課題だったっけ? ちょっとノート見せて!」
由比ヶ浜は俺のノートをこちらに体を寄せる。
くそ、行動のすべてがビッチなんだよお前は。 すごくいい匂いがします。
「文学史だよ、文学史。 漱石の三部作と絶筆についての課題だから数分もあれば終わる」
「ソーセキ? ゼッピツ?」
「いや、夏目漱石だよ。 聞いたことぐらいあるだろ」
高2でそんな素っ頓狂に夏目漱石の名前を呼ぶ人がいるとは思ってなかったよ。
「ああ、夏目漱石なら知ってるよ。 月が綺麗ですねってやつでしょ!」
「お、おお……なんでそんなどうでもいいエピソードだけ知ってるんだ」
「だって凄いロマンチックでしょ? アイラブユーが月が綺麗ですねって」
聞いた話によると、ロマンチックというより日本人がそんなキザな台詞吐かないだろって言う感じで漱石はそう訳したそうだな。
「ま、テストには関係ない知識も本番で記憶を引き出すのに役にたったりするからな。 それも覚えておけ」
「はーい。 ……ヒッキー、なんかあれだね、太陽すっごい光ってるね」
「は? 急に何言いだすんだ、太陽だから当たり前だろ」
「ま、まあね。 ……月が綺麗ですね、に似てるからイケるかと思ったんだけど」
「何の話だ?」
「なんでもない! じゃ、ヒッキーありがとね!」
***********************************************************
同時刻 教室の隅
(やっぱりなんか由比ヶ浜と親しげだな、アイツ)
(なんでそれだけなのにこんなにモヤモヤしちゃうんだろ……)
「ヒッキー、おはよう」
「おう」
随分とまあ普通の安価だったな。
それに運がいい。 なぜなら、今日の一限目の授業には課題が出ているからだ。
由比ヶ浜は基本的にアホなので、課題などやってきていないだろう。 ならばそれを利用するまで。
「ヒッキー、なんの勉強やってんの?」
「いやいや、現国に課題出てただろ。 忘れてたのか?」
「げっ! やってない!」
「はあ……。 見せてやるから、ノート出せよ」
「え、いいの!? ヒッキーなんか最近優しいね!」
瞑想の効果だよ。
由比ヶ浜は慌ただしくリュックを探り、ノートを取り出す。
そして誰も使わない椅子を俺の横に並べ座った。
ち、近いんすけど……。
「で、どんな課題だったっけ? ちょっとノート見せて!」
由比ヶ浜は俺のノートをこちらに体を寄せる。
くそ、行動のすべてがビッチなんだよお前は。 すごくいい匂いがします。
「文学史だよ、文学史。 漱石の三部作と絶筆についての課題だから数分もあれば終わる」
「ソーセキ? ゼッピツ?」
「いや、夏目漱石だよ。 聞いたことぐらいあるだろ」
高2でそんな素っ頓狂に夏目漱石の名前を呼ぶ人がいるとは思ってなかったよ。
「ああ、夏目漱石なら知ってるよ。 月が綺麗ですねってやつでしょ!」
「お、おお……なんでそんなどうでもいいエピソードだけ知ってるんだ」
「だって凄いロマンチックでしょ? アイラブユーが月が綺麗ですねって」
聞いた話によると、ロマンチックというより日本人がそんなキザな台詞吐かないだろって言う感じで漱石はそう訳したそうだな。
「ま、テストには関係ない知識も本番で記憶を引き出すのに役にたったりするからな。 それも覚えておけ」
「はーい。 ……ヒッキー、なんかあれだね、太陽すっごい光ってるね」
「は? 急に何言いだすんだ、太陽だから当たり前だろ」
「ま、まあね。 ……月が綺麗ですね、に似てるからイケるかと思ったんだけど」
「何の話だ?」
「なんでもない! じゃ、ヒッキーありがとね!」
***********************************************************
同時刻 教室の隅
(やっぱりなんか由比ヶ浜と親しげだな、アイツ)
(なんでそれだけなのにこんなにモヤモヤしちゃうんだろ……)
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