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    元スレヒカル「佐為。オレ、強くなったかな?」

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    51 = 38 :

    ヒカル「へへっ、伊達に佐為の強さを追い求めてねーからな!」

    佐為「ヒカル。私を追わずとも、あなたはもう十分強いですよ」

    ヒカル「そんなことないさ。お前の方がまだまだ強いよ」

    佐為「ですが、現にこの対局を見ても」

    ヒカル「それはお前が前半手抜きしたからだろ。どうせ、オレが小さい子供の
    格好してるから指導碁気分で打ち始めたんだろーけどさ」

    佐為「うっ」

    佐為は図星を突かれてうろたえた。

    佐為「で、でもですねヒカル」

    ヒカル「それにお前が現代の定石覚えたら、まだまだ凄く強くなるんだからさ」

    佐為「えっ、私が、強く?」

    52 :

    ヒカル……、今じゃ互先の対局のコミは5目半から6目半になったんだぜ。
    作中の時間軸じゃ問題ないけどなんかこう、時代の流れを感じるよな(しみじみ

    53 = 38 :

    ヒカル「そうさ。現代のトッププロの塔矢名人を倒すほどに強くな。
    なんたってお前は、ネット碁の伝説の棋士saiなんだぜ!」

    佐為「ヒカル!」

    ヒカル「佐為!」

    佐為「とーやとは誰です?ネットって何?」

    あかり「ねぇねぇ、ヒカルぅ、さっきから何一人で喋ってんの?」

    ヒカル(んがっ!?)

    佐為「ねーねーヒカルー」

    あかり「ヒカルってばぁ」

    保育士「ちょっとヒカルくん。さっきからぶつぶつ独り言いってるけど、
    どうしたの?」

    佐為「ヒカルー」

    あかり「ヒカルー」

    保育士「ヒカルくん」

    ヒカル(あぁぁぁぁ。いっぺんに話しかけないでくれぇぇ)


    54 :

    ワイもこれの影響で碁、打ってたなあ……
    プロ目指してた時期あったくらいだしなw
    ワイも幼稚園時代に戻りたい……戻って楽しくプロ目刺しながら打ちてえ……

    55 :

    巣に帰れ

    56 = 38 :

    週末。
    ヒカルは一人、図書館に来ていた。

    佐為「ヒカル、ここで何をしようというのですか」

    ヒカル「んー。ちょっとな。お前に良いもの見せてやろうと思ってさ」

    佐為「良いもの?」

    ヒカル「おっ、あったあった」

    ヒカルが手に取ったもの、それは、現代の定石が書かれた本だった。

    佐為「これは…」

    ヒカル「必要だろ、お前には。本当は前みたいにネット碁打たせて
    やりてーんだけど、金がさぁ。三谷の姉ちゃんもまだバイトしてないだろうし」

    ヒカル(つーか、三谷との面識自体まだねーしな)

    57 = 38 :

    ヒカル「気になった本があれば言えよ。ここなら借りるのタダだから
    遠慮しなくていーぜ」

    佐為「本当ですか?ではあれとあれとあれと…」

    ヒカル「でも、一度に借りれるのは10冊までだけどな」

    佐為「そ、そーですか。ではうーんとうーんと…」

    ヒカル(ずいぶんと真剣に悩んじゃってまぁ)

    ヒカル(別に、来週だって再来週だって来てやるのに)

    ヒカルは何冊か本を広げたままの状態で佐為に選別させていたが、
    あまりにも佐為が真剣に悩んでいるので、思わず笑みがこぼれた。

    58 :

    塔屋名人とか現代知識仕入れた佐為程じゃないにしてもある程度上位のプロ勢相手にTUEE見たいな
    あと同年代相手に無双

    59 = 45 :

    緒方先生をsaiと戦わせてやって欲しいな
    原作じゃスカされ続けて可哀想だったし

    60 :

    まだぁ?

    61 :

    倉田さんの年知らんけど競馬場行ったら会えるんじゃね?

    62 = 42 :

    サイが消えてからはsaiに打たせてあげればとかもっと碁を打たせてあげればとか色々後悔してたよな
    今度はどういう風にするのかね 今度は全部打たせてあげるのかな?

    63 :

    ヒカル「……ん?」

    と、ヒカルの目に一冊の本が飛び込んできた。

    ヒカル「これって…」

    佐為「どうしたのですか、ヒカル」

    ヒカル「あぁ。こんなとこに棋譜があってさ」

    佐為「棋譜?」

    ヒカル「あぁ。図書館にも置いてあるんだな。棋譜って。あ、こっちにも」

    佐為「ヒカル。広げて広げて!」

    ヒカル「ほらよっ」バサッ

    65 = 63 :

    佐為「…ふむ」

    ヒカル(定石の本もだけど、現代の棋譜読みこんだ方が、もしかしたら
    効率良いかもな)

    佐為「ヒカル!」

    ヒカル「どうした?」

    佐為「棋譜も借りていきましょう、是非!」

    ヒカル(あっ、やっぱり)

    ヒカル「でもさ、佐為」

    佐為「はい」

    ヒカル「こっちには詰碁集もあったぜ」ピラッ

    佐為「!!!」

    佐為「くっ、この中から10冊を選べというのか!なんと厳しい選択!」

    ヒカル(くくくくく、真剣に悩んじゃってまぁ。相変わらずおもしれー奴)

    66 = 63 :

    結局この日、二人が借りた本は梅沢由香里著の「みんなの囲碁入門」、
    定石本、棋譜5冊、詰碁集3冊だった。

    ヒカル「泣くなって。また来週、本返しに来るとき借りてやるからさ」

    佐為「ほんと?ヒカル、ほんと?」エグエグ

    ヒカル(本が借りられなくてここまで泣くかぁ、普通)

    ヒカル「ほんとだって」

    佐為「ありがとうぅぅぅ、ヒカルぅぅぅぅ」

    ヒカル(結局泣くんかい!)


    ちなみにこの夜、ヒカルは佐為にねだられてページをひたすら捲る作業
    に追われ、なかなか眠れなかったのは言うまでもない。

    67 :

    ネットでSAIの棋戦を見取り稽古してるだけでヒカルがレベルアップするんだから
    本読むよりヒカルが沢山試合して横で実際に棋譜をみてれば現代碁への理解早そうだけどな

    68 :

    素晴らしいスレ発見!

    70 :

    ヒカルの碁が連載されてた時はヒカルはもっと佐為を大切にしろよと思ったわ。
    佐為がいなくなってようやく重大さに気がついたヒカルにざまあwwとよく思っていた

    71 :

    正に作者の思惑通りの素直な反応だな

    72 :

    個人的に原作で佐為がいなくなったのは、成仏しかけたけどもう一度ヒカルと対決したいからって感じで別の棋士に憑いてる、とかであってほしかった
    さらに欲を言えばぽっと出のキャラだとあれだから憑いてるのはアキラとかで、今度はヒカルには佐為が見えないとかだと尚良い

    73 :

    台無しだよ

    74 :

    梅沢さん美人だったよなあ…
    今いくつになるっけ

    75 :

    >>72
    それ確かデスノートのクロスで月に憑いた話が過去にあったかな

    76 :

    現代碁を習得した佐為=塔屋先生だけどトップ棋士ならみんな佐為に勝てる可能性はあるよね

    77 :

    >>39
    「囲碁以外になにかできねぇの?」 佐為「……えっと」


    夜神月「囲碁界の神に僕はなる!」

    2つしか見てないけどどっちもいい出来だった

    78 :

    翌週。


    ヒカル「こっちから打ったら?」パチッ

    あかり「こう?」

    ヒカル「んじゃ、こっちからだと?」

    あかり「こうかな」

    ヒカル「そうそう。それがシチョウだ。覚えるの早いじゃん、あかり」

    あかり「えへへ~♪」

    ヒカルは図書館で借りてきた囲碁入門片手にあかりに囲碁を教えていた。

    79 = 78 :

    佐為「ほう。ヒカルもなかなか教えるのが上手いものですね」

    ヒカル(へへん。これでも伊達にプロ棋士やってねえからな)

    佐為「そのわりには本の通りに教えていますよね」

    ヒカル(う、うるせーよ。指導碁つったって、どんなにヘボでも少しは
    打てる奴に対して打つんだから、全くの初心者相手にすることは中々
    ねーんだからさ)

    佐為「それで囲碁入門ですか。……はぁ、この本を借りなければ、
    もう一冊棋譜が借りられたのに」

    ヒカル(だからうるせーぞ。しょーがねーだろ。おはじき全部白と黒に
    交換してもらっちゃったんだから)

    佐為「はぁ…」

    ヒカル「ぐ…」

    80 = 78 :

    このときヒカルが言った白と黒のおはじきというのは、あかりの
    おはじきのことである。

    佐為とすぐにでも碁が打ちたかったヒカルはあかりからおはじきを
    借りて打っていたのだが、おはじきには勿論白と黒以外のおはじきがある。

    というより、多くの場合、白黒のものよりも、赤や青といった鮮やかな色
    が好まれる場合が多い。

    そして様々な色のおはじきでヒカルが打っているのを見て、

    「ねぇ、やっぱり赤とか青のおはじきじゃ分かりづらくない?」

    と、端から見ているあかりが言ってきた。

    ヒカルは別にそれほど不自由していなかったが、「まぁな」と軽く答えて
    しまったがもうそれは後の祭り。

    そこであかりが、「ちょっと待ってて」とおもむろに立ち上がり、
    おはじきを持って、別の女の子の方へ走っていってしまったのだ。

    81 = 78 :

    あとは誰もが分かる通り、あかりは満面の笑みで白と黒のおはじきを大量に
    手に持ってヒカルの元へ戻った。

    綺麗な色のおはじきを全て白黒のおはじきに交換してもらったのだ。
    交換してくれた女子の方を見やると、皆綺麗なおはじきを手に持ち、
    嬉しそうな顔をしている。

    ヒカル「良かったのかよ、あかり」

    あかり「うん!だってヒカルが碁を打つの見るの楽しみなんだもん!」

    ヒカル「そ、そっか」

    あかり「ねぇねぇ、私にも教えてくれる?碁」

    ヒカル「あぁ、いいぜ!」

    あかり「えへへ~♪ありがとっ。ヒカル」

    ヒカル「いや、オレの方こそありがとな。あかり」

    あかり「うんっ♪」


    82 :

    ヒカルちゃん若干魔改造されそうww

    83 = 82 :

    あかりちゃんだった

    84 :

    実はヒカルを越える天才棋士の才能があかりに…

    85 :

    あかり七段

    86 = 78 :

    そんなわけで現在、ヒカルが図書館から借りてきた本を片手にあかりに
    囲碁を教えているのだが、実はその日の帰宅後。

    ヒカル「そういえば佐為」

    佐為「はい」

    ヒカル「親には碁盤買ってもらえるか分かんねーけど、じーちゃんなら、
    オレが『碁をやってみたいから碁盤買ってくれ』っつったら買ってくれるかもしんない」

    佐為「なんですとっ!?」

    ヒカル「確か前のときもじーちゃんに碁盤買ってもらったんだよ。流石に足付きは
    無理でも折り畳みなら多分いけんじゃねーかな」

    佐為「ヒカルっ、なぜもっと早くに思い付かないのです!あかりちゃんの
    おはじきをこんなにしてしまう前に何故!」

    ヒカル「しょーがねーだろ!すっかり忘れてたのと焦ってたもんだから!」

    佐為「ヒカルのバカっ」

    ヒカル「バカはないだろ、バカは!」


    この日、ヒカルはそのまま祖父の家に行き、予想通り折り畳みの碁盤を
    買ってもらった。

    そして、このことがきっかけで、あかりに少しばかり(?)の罪悪感を背負うことになったのだ。

    89 :

    院生にならなくていいなら大会出られるのか

    90 :

    いくら何でも並みのプロ以上の碁打ちが大会に出てたら緒方先生あたりの目にとまるだろ

    91 :

    成長後のあかりちゃんかわいかったな
    目指せ夫婦棋士

    92 :

    これ普通に楽しみだ

    93 :

    並みのプロ以上っていうか
    北斗杯前ですら最強の初段云々言われてたのに北斗杯からしばらく後でアキラより伸びてるって冒頭にあるからな
    少なくともタイトル戦レベルにはなってるんだろう

    94 = 78 :

    そして、それから数ヵ月の時間が過ぎた。

    ヒカルは、幼稚園ではおはじきを使って、あかり相手に碁の指導をし、
    家に帰っては、図書館で借りた棋譜を並べたり、詰碁を解いたり、現代の定石を
    佐為と共に学び直したり、そして佐為と対局をする日々に追われていた。

    佐為の方はというと、ヒカルがまだ幼稚園児でお金を持っていないこともあり、
    碁会所にも入れず、ヒカル以外との対局がなかなか出来なかったが、それでも
    たまにはヒカルのじーちゃんと打ったり、あかりとも打ったりしたので、さほど
    不満は感じてはいなかった。

    長い間碁盤に宿ったまま身動きひとつとれなかったのだ。
    いまこうして、ヒカルと共に現代の碁の勉強が出来るだけで既に幸せだった。

    それになにより、ヒカルと打てるのが楽しくて仕方なかったのだ。
    佐為にそう思わせるほどに、ヒカルは強くなっていた。

    95 = 78 :

    そして、ヒカルの通う図書館に置いてある棋譜や詰碁集を、ほぼ全て
    借りきってしまった頃、その日は訪れた。

    幼稚園を卒園し、小学校に入学する日である。

    96 = 78 :

    佐為「なんというか、こう。感無量ですね。ヒカルが小学生になるのを見るのは」

    ヒカル「へへ、まさかまたランドセル背負うことになるとは思わなかったぜ」

    佐為「可愛いですよ、ヒカル」ヨシヨシ

    ヒカル「こらっ、頭撫でんな!」

    佐為「でも、可愛くてつい」ヨシヨシ

    ヒカル「あのなぁ。見た目は小学生でもオレもう大人なんだからな」

    佐為「こんなに可愛いのに」シュン

    ヒカル「はぁ…」

    97 = 78 :

    ヒカル「とにかく、やっと小学生だ。この意味が分かるな、佐為」

    佐為「ええ。ようやくヒカルがお小遣いを貰える年齢になったということですね!」

    ヒカル「それと、もう一つ。自分の部屋だ。これで夜遅くまで打ってても
    お母さんたちに怒られることがなくなる」

    佐為「今までは両親と一緒の部屋で寝てましたからね。夜はいつも、早めに切り上げ
    なければなりませんでした」

    ヒカル「でも、これでその心配ももうない」

    佐為「あとはお小遣いをためて…」

    ヒカル「パソコンを買うだけだ!」

    98 = 78 :

    ~小学校入学の数日前~

    佐為「ぱそこん?」

    ヒカル「そっ、パソコン」

    佐為「なんです、ヒカル。その"ぱそこん"というのは」

    ヒカル「んー、まあ、一言で言えば便利な道具って奴だ」

    佐為「はぁ」

    ヒカル「前いた世界じゃオレもあんまり使ってなかったんだけど、今回は
    フルで使おうと思ってんだ」

    佐為「ほう。それはまた何故」

    ヒカル「パソコンの活用法その1、世界中の人と碁が打てる」

    佐為「!」

    99 = 78 :

    ヒカル「インターネット囲碁って言ってな。ネット環境があるとパソコンを通じて
    色んな国の人と碁が打てるんだ。幸い、うちには父さんが会社でパソコン使う職業上
    ネット環境もあるしな」

    佐為「なんと、それは凄い!本当に世界中の人と打てるのですか!?」

    ヒカル「あぁ。しかもそれだけじゃねーぜ。ネット碁打つ奴のなかにはプロもいるんだ。
    緒方先生に一柳先生。和谷も塔矢も関西棋院のプロだって」

    ヒカル「それに中国や韓国のプロもネット碁やってるんだぜ」

    佐為「では、その"ぱそこん"とやらがあれば、その者達と打てるのですね!」

    ヒカル「そういうこと。前の世界で誰がどのH.Nで打ってるか、オレがもう知ってる
    から強そうなのとだけ対戦もできるぜ」

    佐為「おぉぉぉぉ!」

    100 = 78 :

    ヒカル「そしてパソコンの活用法その2、棋譜整理」

    佐為「棋譜ですか」

    ヒカル「今、オレと佐為が打ってる奴って棋譜作ってるだろ?」

    佐為「自由帳に書いてる例の棋譜のことですね。お金が無くて
    専用の用紙も買えず、粗末な感じになってますが」

    ヒカル「そう、その棋譜。後から見直して勉強したり検討したりと
    何かにつけて役に立つ棋譜だけど、その棋譜の整理にぴったりなんだ」

    ヒカル「お前とはまだまだ何百局、何千局と打つわけだけどさ。
    パソコンで整理しちまえば、膨大な棋譜の中から、一々、いつ打った奴
    だったっけとか、探す手間も省けるってわけだ」

    佐為「いつ打った棋譜でもすぐに見つかると?」

    ヒカル「そういうこと」

    佐為「そんなに便利なものがあるとは、現代の発展は目を見張る
    ものがありますね!」

    ヒカル「だろ?」


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