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元スレ響「貴音!?」たかね「めんような!」
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響「…… ごめん。ちょっとさ…… しばらく会ってない友達のこと、思い出しちゃって」
たかね「それは…… ちいさくなるまえの、わたくしのことですね?」
響「……うん、そう。天体観測のこと自分にいろいろ教えてくれたのも、その子でね」
たかね「そう、でしたか」
響「この時期に流星群が出るっていうのも聞いてたから、今日、たかねと一緒に見ようと思ったんだ」
たかね「…… ひびきのしっていたわたくしは、どんなひとだったのです?」
響「うーん…… そうだなぁ。一言で言えるようなやつじゃなかったのは確かだぞ」
たかね「ふむ…… それは、どのように?」
響「気高い感じで、でも食いしん坊で…… 結構がんこで、そのわりに泣き虫で」
たかね「…… きいたかぎりでは、かなりめんようなひとがらのようですね……」
響「でも…… なんていうかなあ、隣にいて、いつも、張りつめてるような感じがしてたよ」
たかね「はりつめている?」
響「うん。強がってる、っていうか、弱みを見せないようにしてるっていうか……」
たかね「…… なにか、じじょうがあったのかもしれません」
響「そう、かもね。……結局、ずっと一緒にいたわりに、自分がよくわかってなかっただけかもしれないや」
たかね「わたくしでは…… そのひとのかわりには、もちろんなれません」
響「うん? そんなこと、たかねは気にしなくても――」
たかね「ですが、ひびきのそばに、いることはできます。それが、ほんのすこしでも、ひびきのたすけになれば」
たかね「あの…… ひびき? しょうしょう、くるしいです、そんなにだきしめられては」
なら俺はたかねを抱き締める響を抱き締めた>>360を抱き締めたい
その隙に>>363のお尻の処女もらっていきますね
【ろんぐ・たいむ・のー・しー】
貴音「お久しゅうございます、響」
響「…… あれっ…… えっ、た、貴音!? 貴音じゃないか! いつの間に元に戻ったのさ?」
貴音「はて、元に戻った、とは……? わたくしが、何かに変わってでもおりましたか?」
響「え、ええっ……? じゃあ、あの小さいたかねは貴音じゃなかったの!?」
貴音「ふふっ、もう、いったい何を言っているのです。響のほうが、よほど小柄でかわいらしいというのに」
響「うがーっ!? やっと戻ってきたと思ったら、気にしてることを!」
貴音「相も変わらず、響はにぎやかですね。さあ、では一緒に事務所へ参りましょう」
響「うん、貴音が戻ってきたって知ったら、みんなもきっと驚くぞ! ……って、あれ……」
響「…… ねえ貴音、ごめん、ちょっと待って。なんかおかしいや、自分、足が動かなくて」
響「貴音、貴音っ! なんで先に行っちゃうのさ、待ってってば…… 貴音、聞いてるの!?」
響「貴音ぇっ!! ねぇお願い、待ってよ、置いていかないで、貴音、」
響「たかねぇえ――っ!!」ガバァッ
響「…… っ、あー……、 ゆめ、かぁ……」
響(ひっどい夢だったなぁ…… 昨日たかねに話して、まだ引きずってるのかな、自分……)
響「…… それにしても」
たかね「ふにゅー…… くー……」
響(……ゆうべはやたら大人びたこと言い出したかと思えば、今はこんな幸せそうな寝顔しちゃって……)
響「実際のとこ、どうすればいいのか…… 自分も、よくわかんないなぁ……」ナデナデ
たかね「ん…… ふあ……」モゾッ
響「でも…… そうだ、今しなきゃいけないことは、ひとつだけ……」
響「たかねーっ! 起きて、今すぐ起きて! いつもよりちょっと遅れてるからっ!」ユサユサユサ
たかね「ん、んう、ぅむむ」
【アク抜き必須】
たかね「……ふぁぁ」
響「昨日は遅くまで自分が引っ張りまわしてた分、眠いよね。ごめんな、たかね」
たかね「いえ…… それは、かまわないのですが…… むにゅ……」
コツン
たかね「いたっ!? ……なにをなげたのですか、ひびき」
響「えっ、自分、なにもしてないよ?」
たかね「かくしてもむだです。なにかちいさなかたいものが、たしかに、あたまにあたりました!」
響「ええ……? あっ、たぶんこれがちょうど落ちてきて当たったんだよ。ほら」ヒョイ
たかね「…… これは? このみ、ですか?」
響「どんぐりだね」
たかね「どんぐり? どんぐりとは、このみとはちがうのですか」
響「えーとね、木の実の一種なんだけど、こういう形のはだいたいどんぐりって呼ぶの」
たかね「ほう…… どんぐり。つやつやとして、きれいですね」
響「そうだね。秋に落ちてるイメージだけど、このぐらいの時期にもまだあるんだなー」
たかね「たしかに、よくみると、ほかにもおちています」ヒョイッ
響「ほんとだ、今まで気づかなかったぞ…… よくピンポイントでたかねに当たったなぁ」
たかね「これをうえると、またきがはえてくるのですか?」
響「たぶんそうだと思うよ。あ、それに確か、食べることもでき――」
たかね「どんぐり、どのようなあじなのでしょうか! さっそく」キラキラ
響「――るとは聞いたことあるけど待って待って、そのまま食べるものじゃないからねっ!?」
【おすそわけ】
高木「おや? たかね君、なにかあったのかね?」
たかね「たかぎどの、これをどうぞ。けさてにいれたばかりのおみやげです!」
高木「おお、私になにかくれるのかい?」
たかね「ことりじょう、いま、すこしよろしいですか?」
小鳥「たかねちゃん、どうしたの?」
たかね「わたくしから、こころばかりのおくりものです」
小鳥「えっ、なあに?」
たかね「あっ、りつこじょう、りつこじょう!」
律子「ん? たかね、どうかした?」
【大人気】
高木「私がもらったもののほうが色つやが美しいと思わんかね」
小鳥「そう仰いますけど社長、明らかにわたしのもらったやつの方が大きいですよ?」
律子「もう…… 大の大人が、なにをどんぐり一つで盛り上がってるんですか、お二人とも」
高木「律子君の判断を聞かせてもらいたいな。どちらが見事だと思う?」
小鳥「ねえ律子さん、わたしがもらったのの方が立派ですよね!」
律子「……私がもらったやつ、お二人のと違ってちゃんと帽子まで付いてるんですよ。ほら」 バァーン
高木「何ィィ!?」
小鳥「な、なんてこと……!」
たかね「あの…… わたくしも! わたくしもおはなしに、まぜてください!」ピョンピョン
【高槻やよいの場合】
小鳥(さて…… こっちの準備はオッケー。時間的に、そろそろ授業も終わって……)
ガチャ
やよい「おはようございまーすっ!」
たかね「やよい。おつかれさまです、おかえりなさい」
やよい「あっ、たかねちゃん、ただいまー! 元気でお留守番してたかなー?」
たかね「はいっ、おべんとうをのこさずたべて、いいこにしていました」
やよい「おおーっ、えらいなぁ! それじゃあ今日も、いつものあれ、やろっか」
たかね「はい! おねがいします」
小鳥(……来た!! いつものアレが来たわっ!)ガタタッ
やよい「よーし、じゃあ、いくよ?」
たかね「はいっ」
小鳥(いつもは背伸びする側のやよいちゃんが、たかねちゃんに合わせて少しかがんで……) ●REC
小鳥(たかねちゃんは精いっぱい背伸びして手を伸ばして、やよいちゃんに合わせようと……!) ●REC
やよい「せーのっ、はいたーっち!」
「「いえい!」」パンッ
小鳥「ああ…… ああ……! 神様、ありがとうございます……!」 ●REC
高木「微笑ましいのはわかるが、はたして泣くほどのことかね」
たかね「ところで…… やよいには、たしか、きょうだいがたくさんいるのでしたね」
やよい「うん、そうだよ。わたしが一番お姉さんなんだー」
たかね「わたくしはごさいですが、やよいのきょうだいはみな、もっとおさないのですか?」
やよい「ううん、上の二人はたかねちゃんより年上。でも、たかねちゃんのほうがしっかりしてるかも」
たかね「それはいたしかたのないことです。わたくしは、しゅくじょですから」
やよい「あはは、そうだね。たかねちゃんはオトナだなぁ」ナデナデ
たかね「あの、やよい、ひとつききたいのです」
やよい「わたしに? もちろんいいよー、なあに?」
たかね「…… おさないおとうとやいもうとのおせわは、たいへんではありませんか」
やよい「うーん…… そうだなぁ、たしかに大変なときもあるけど、わたしは毎日楽しいかなー、って」
たかね「そういうものなのですか?」
やよい「うん、みんな大好きな家族だから。成長してるのをそばで見られる楽しみもあるしね!」
たかね「ふむ……」
やよい「…… 心配しなくても、響さんも、たかねちゃんと一緒にいるのが大変だとかつらいとか、ぜったい思ってないよ」
たかね「!」
やよい「頼られたり、甘えられたりするのって、やっぱりうれしいものだもん。だから、だいじょうぶ」
たかね「……やよいは、するどいのですね。まいりました」
やよい「えへへー、わたし、こう見えてずっとお姉さんやってるからね」
たかね「わたくしも…… いもうとのようなものだと?」
やよい「そうそう。ちっちゃい妹の考えることなんて、おねえちゃんはお見とおしでーす!」ワシャワシャ
たかね「ふふ、く、くすぐったいです、やよい」
たかね「やよいはおりょうりもするのでしょう?」
やよい「そうだね、うちの家族のごはんは、だいたいわたしが作ってるよ」
たかね「どんなおりょうりが、とくいなのですか?」
やよい「うーんとね、けっこうなんでも作るんだけど…… そうだ、たかねちゃん、もやしって好き?」
たかね「もやし? ……らぁめんなどにはいっている、しろい、あのもやしですか?」
やよい「そう、そのもやし。あれはすごいお野菜なんだって知ってた?」
たかね「すごい…… ですか? たしかにしゃきしゃきとして、びみですが」
やよい「おいしいだけじゃないんだよー。もやしのすごいところはね……」
やよい「……つまり、こんなにお財布にやさしくて、簡単にお料理できるのに!」
たかね「びたみんがおおく、びようによく、なにより、たくさんしょくせる……!! すごい!!」キラキラキラ
【幼児と保護者の一見ありふれた攻防】
たかね「ひびき…… あのう、じつはわたくし、おりいってほしいものが」
響「んー……? 今週ぶんのカップ麺はこのあいだ買ったよね? たかね、自分とお約束したよね?」ジトー
たかね「ちっ、ちがいます! かっぷめんのことではないのです」
響「ほほー。じゃあ、なにが欲しいの?」
たかね「ええと…… まずは、おやさいのうりばへつれていってください!」
響「野菜売り場……?」
たかね「いったい、どこに……」キョロキョロ
響「なに探してるのさー、どうせ自分が買うんだから教えてくれてもいいでしょ?」
たかね「いえ、わたくしじしんでみつけてこそ、あっ、ありました!」
たかね「これです! これがほしかったのです!」キラキラ
響(…… なんでそこでわざわざもやしなんだー!? 予想外すぎるぞ!)
たかね「ひびき! おねがいです、もやしをかってくださいませ」
響「え、ええー…… でも、すぐに使う予定はないし、もやしって結構すぐダメになるから、今日は……」
たかね「だめ、ですか……? わたくし、ようやっとめぐりあえたのですが、だめですか……?」ウルッ
響「うーん、いや、ダメっていうか、今日買っても使うアテがさ…… ……ん?」
客1(あんな小っちゃな子が、自分からお野菜欲しがるなんて!)
客2(普通あのくらいの歳ならお菓子とかねだるのに、ずいぶん健康志向な子ね)
客3(せいぜい袋で30円とかだし、なんにでも使えるじゃん…… そのくらい買ってやれよ……)
客4(タッパーに水張って漬けとくと日持ちするんだよね。栄養素は減るらしいけど)
響(…… な、なんか、周囲から無言のプレッシャーみたいなのを感じる!?)
たかね「……ふふふ。よろんをあやつるものが、かつのですよ」
響「!?」
【じんとり】
たかね「……いいえ、だめです。このばしょは、ゆずれません」
たかね「そのようにすごんだところで、むだですよ。わたくしはここをししゅします」
たかね「ほう…… よいどきょうですね。あえてたたかいをいどみますか」
たかね「な"っ、つ、つめはひきょうです! おやめなさい、や、やめ」
たかね「……ひびき。ねこきちどのが、わたくしに、いじわるを」グスッ
響「あー…… あの子、あれでなかなか気が強いし、それにこたつ大好きだから……」
たかね「わたくしもこたつにはいりたいのです! なんとかしてください!」
響「はいはい、自分と一緒のところに入れば大丈夫だから」
【可否】
響(さてっと、たかねも寝たし…… うわー、片付いてない宿題、まだ結構あるなー……)
響「泣き言言ってても仕方ないか。さっさとやっちゃおう、っと、その前に」
ガチャ
たかね「……む。おはよぅごじゃます、ひびき」フラフラ
響「あれ、たかね。どうかした?」
たかね「おてあらいに、いこうと」
響「そっか、冷えたらいけないから、なんか羽織って行きなよ」ゴソゴソ
たかね「……?」ジーッ
響「ん、どしたの?」
たかね「ひびき…… そのこっぷには、なにがはいっているのです?」
響「え?」
響「ああ、これ? うっかり寝ちゃうといけないからさ、自分用に……」
たかね「そのゆげ! わたくしのいぬまに、ここあをのもうというのですね!?」
響「えっ、違うよ? 寒い夜はココアもいいけど、今は眠気覚ましがメインだから」
たかね「ずるい! ずるいです! ひびき、わたくしものみたいです!」
響「いやだから、さっきから言ってるとおり、これはココアじゃなくて」
たかね「いいわけはききません! おてあらいからもどったら、あらいざらいはいてもらいます!!」
響「…… ええと、うん、とりあえず、トイレ行っておいで」
たかね「いいのがれはできませんよ…… かくごしておいてください!」タタッ
響(……ぷぷっ、なにを洗いざらい吐けっていうんだろ)
ガチャ
たかね「ふう…… さて、ひびき。なにか、いいぶんは?」
響「言い分って言われても…… 自分は、眠くならないようにこれを作っただけだぞ!」
たかね「これは、どうかんがえてもゆうざいですね……」
響「なにがっ!?」
たかね「ひびき、ちゃんすをあげましょう。わたくしにもわけてくだされば、みのがしてあげます」
響「……ココアじゃないけど、いいんだな?」
たかね「やれやれ、まだしらをきるつもりですか。かんねんなさい」
響「ははー、お代官…… いや、姫さまー」
響「では…… これを、どうぞ」
たかね「やはり、ちゃいろいではありませんか。どうみてもここあ!」
響「飲んでみてお確かめください、姫さま」
たかね「もちろんです。いただきます」
ズズ
たかね「……! ……!? !!」
響「いかがですか、姫さま!」
たかね「うえぇ、に、にがい!? ひびき、にがいです! これはここあではありません!!」
響「だから、あれだけ何度も言ったのに…… 自分の言うこと聞かないからだぞ」
響「これはコーヒーって言ってね。この通り、にがいの」
たかね「みをもって、おもいしりました…… これはあくまののみものです」
響「これ好きな人、いっぱいいるんだからね? それに、今日は牛乳混ぜてカフェオレにしてるし」
たかね「とてもりかいできません…… なにゆえ、こんなものを!?」
響「味と成分が眠気覚ましになるんだよ。まあ、どっちみち、大人の味だからね」
たかね「…… おとなの……?」ピク
響「そう、大人はこれが好きなのさー。たかねが飲めないのも、しかたないよなー」ニヤ
たかね「そ、そんなことはありません! わたくしだってのめます!」
響「無理しなくていいって。自分も小っちゃいころは苦手だったし」
たかね「ばかにしないでください! わたくしはちいさくないですし、このようなもの、へいきです!」
響「じゃあ、残りも遠慮しないで飲んでいいぞ?」
たかね「ぐ、ぐぬぬ……」
響(…… 正直、ブラックは自分もまだちょっと苦手なんだけど…… 黙っとこっと)
【かふぇいんのせい】
たかね「……」
たかね「……」パッチリ
たかね「……どうしましょうか。ねむれません」ムク
ガチャ
たかね「ひびき、ひびき」ユサユサ
響「ん、んんー…… たかね? ……えっ、ごめん、もう朝!?」ガバ
たかね「いえ、よるです」
響「はぁ!?」
たかね「めがさえてしまいました…… それになにか、どきどきします」
【ふんわり落ちてくる夜】
響「自分がカフェオレ飲ませたせいだね、ごめん。考えが足りなかったぞ……」
たかね「いえ…… ただ、どうにも、よこになっていても、ねむれなくて」
響「いいよ、それよりどうしようか。トランプでもする?」
たかね「……」ジーッ
響「たかね?」
たかね「ひびき、なぜ、べらんだがあんなにあかるいのでしょう?」
響「…… ああ、月が出てるんだよ。この時期だと…… ええと、下弦の月、に近いはず」
たかね「つき…… おつきさま?」
響「そう、お月様。ベランダに出ようか…… あ、帽子とマフラー持っておいで、寒いから」
たかね「…… きれい、ですね」
響「だねー。冬は空気が乾燥してるぶん、月や星がよけい綺麗に見えるとかって言うし」
たかね「あれは、かげんのつきというのですか?」
響「厳密にはちょっと違うかも。そのへんも…… 自分、教えてもらってただけだから」
たかね「なんだか、すこし、なつかしいようなきがいたします……」
響「そう? …… ひょっとして…… なにか思い出すようなこと、ある?」
たかね「…… ……いえ、そういうわけでは。すみません、ひびき」
響「謝るようなこと、なにもないって。じゃ、寒いし、そろそろ中に入ろうか?」
たかね「もうすこしだけ…… いますこしだけ、わたくし、ここでみていたいです」
響「ん。じゃあ、自分も一緒に見てるよ」
仮に貴音に戻ってもたかねがいなくて寂しくなるな
もう分裂しちゃえばいい
いや、逆にひびき化して貴音に世話してもらうのも
もう分裂しちゃえばいい
いや、逆にひびき化して貴音に世話してもらうのも
【諸説あるので知らなくてもしかたない】
たかね「おや? きょうのぱんは、いつもとなにか、ちがいますね」
響「フレンチトーストって言ってね、牛乳とか卵とか混ぜたものにパンをつけて、焼いたやつ」
たかね「ほう、それはずいぶんと、てまのかかった……」
響「こう見えて結構かんたんだぞ。凝る場合は、前の晩から漬け込んだりするらしいけど」
たかね「とおすと…… は、やいたぱんのことですが、ふれんち、とはなんですか?」
響「フランスって国があって、そこのもの、っていう意味だよ」
たかね「するとこれは、そのふらんすのおりょうりなのですね!」
響「ううん、違うぞ?」
たかね「えっ?」
響「説はいろいろあるけど、とりあえずフランス発祥じゃないんだって」
たかね「ほほう、そうなのですか…… さすが、ひびきはものしりです!」
響「当然さー、自分は頭脳もカンペキだからなー」
たかね「しかし、はて……? ひびき、それなら、なぜ『ふれんちとおすと』なのですか?」
響「……さてと、冷めないうちに食べようか、たかね!」
たかね「ごまかさないでください。なにゆえ、ふらんすの、というのです」
響「よーし、はい、手を合わせて、いただきまーす!」
たかね「しらないのですか? かんぺきなのに! それでよいのですか、ひびき!!」
響「い、いただきまーす!!」
たかね「ふわふわで、あまくて…… たまごやきのようです! おかわりはございますか?」キラキラ
響(ときどき鋭いこと言う一方で、このへんチョロいから助かるぞ)
【ふくら】
たかね「あそこにいるのは、なんというとりさんですか?」
響「んー? ああ、あれはスズメだよ」
たかね「すずめ…… とてもたくさんで、むれています!」
響「最近減ってきてるらしいけど、いまいち実感がないんだよね」
たかね「しかし…… おようふくのないすずめさんたちは、さぞ、さむいでしょう」
響「羽があるとはいってもねー。でもさ、よく見てごらん、体がぷくっとして見えるでしょ?」
たかね「…… なるほど、いわれてみれば、まるまるとしています」
響「ああやってふくらんで、空気を羽の間にためて、寒さをしのぐんだぞ」
たかね「ひとが、うわぎでまるまるとするのとおなじですね?」
響「だね。たかねも、上着にマフラーと帽子とでもっこもこだもんね」
たかね「わたくし…… もっこもこ、なのですか?」
響「うん、ふくらたかねになってるなー」
【そもそも雇用外】
たかね「たかぎどの、おりいって、ごそうだんがあるのですが……」
高木「私にかい? 珍しいな、私で答えられるようなことだとよいが」
たかね「わたくしがじむしょにおせわになるようになって、いくにちかすぎました」
高木「ああ、そうだね。おかげで事務所の雰囲気がなごやかになって、助かっているよ」
たかね「ここへきて、わたくし、まいにち、みなにめんどうをみてもらっております」
高木「気にすることではないさ。たかね君の状況から考えれば、当然のことだ」
たかね「みなのおはなしをきいたり、おかしをごちそうになったりと、たいへんここちよいです」
高木「そうか、それなら何よりだ…… ん? それで、いったい何が問題なのだね?」
たかね「ふと、おそろしいことに、きがついてしまいまして……」
たかね「わたくし、これは、『しゃないにーと』とよばれるそんざいなのではないかと……!」
高木「待ちたまえ、どこでそんな言葉を聞いてきたのかね」
【星井美希の場合】
美希「あっ、いたいた、たーかねっ!」
たかね「! ……み、みきではありませんか、ごきげんよう」
美希「ねえねえたかね、たかねはさ、お昼寝って好き?」
たかね「おひるね…… は、すきです」
美希「だよね、気持ちいいもん。ミキも大好きなの!」
たかね「しかし……、あいにくわたくし、いまは、あまりねむくないもので」
美希「あれっ、そーなの?」
たかね「そ、そーなのです、それでは、そういうことで……」ススス
美希「でもさ…… たかね、お昼寝は好きなんだよね?」ズイ
たかね「ええ、その…… すきは、すきなのですが……」
美希「ですが、なーに?」
たかね「……おさらば!」タタタッ
美希「あはっ、追いかけっこなら負けないのー!」ダッ
たかね「み、みき! はなしなさい!」ジタバタ
美希「ふっふっふー、たかねの運動神経でミキから逃げきれると思った?」
たかね「このようなくつじょく! わたくしは、そふぁになどくっしません!」
美希「まーまー、いいからいいから。それっ」ボスン
たかね「ま、またこうなるのですかっ!? めんようなーっ!」
美希「あーっ…… やっぱり、ふかふかのソファとたかねのセットは何度やってもサイコーなの!」ギュー
たかね「…… なぜみきは、まいど、わたくしをかかえてねるのですか」
美希「だって、あったかいし、もふもふしてて気持ちいいし、ぎゅってするのにちょうどいいんだもん」
たかね「わたくしのつごうはどうなるのです!?」
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