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元スレ夕立「恋情は見返りを――」提督「求めない」
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提督「えーと、吹雪、でいいのかな?」
提督「本日より艦隊の指揮を執ることになった。よろしく頼む」
吹雪「はい!特型駆逐艦1番艦、吹雪です。よろしくお願いします、司令官」ペコリ
提督「おお……。艦娘を実際に見るのは初めてだが、可憐だ。感動した」
吹雪「ええと…//」
提督「期待しているぞ」
提督「……ふむ。じゃあ早速だけど、建造しようかな」
提督「妖精さん。最低値で、2回、よろしく」
建造妖精A「はーい」
吹雪(結構若い司令官さんだ)
提督「戦力を揃えるために、とりあえず3隻建造してみようと思うんだが」
吹雪「はい、それで特には問題ないと思います」
提督「まあ少し過保護……もとい慎重すぎる気もするが、吹雪も1人では寂しいだろう」
吹雪「あ、いえ、でも、間宮さんもいますし」
提督「ああそうだった。挨拶に行かないとね」
―食堂―
吹雪「間宮さんはこちらにいらっしゃるかと思います」
吹雪「間宮さーん!」
間宮「はーい!」パタパタ
間宮「あ、もうこちらにいらしていたのですね!」
間宮「給糧艦間宮です。皆さんの健康を精一杯守らせていただきます」
提督「本日付で着任した。右も左もわからないが、よろしく頼む」
提督「吹雪は挨拶を済ませたのか?」
吹雪「はい! 司令官がいらっしゃる2時間ほど前に」
提督(本部で合流したわけではないのか)
提督「なるほど。これから世話になるな」
間宮「いえ、こちらこそお世話になります」ペコリ
間宮「……あら?」
建造妖精A「……」テクテク
吹雪「妖精さん! もしかして……」
建造妖精A「いっせきできたー」
建造妖精B「できた」
建造妖精C「できてしまったふかくにもー」
建造妖精D「なかなかのじんそくさ?」
建造妖精E「かいてんりつあげないとゆーざーさんがはなれるです?」
建造妖精F「すぐにらんらんになりますゆえ」
建造妖精G「めでぃあみっくすでさくしゅすればもんだいないです?」
提督(アホみたいに早いな)
提督「吹雪、早速迎えに行こうか」
吹雪「はい!」
建造妖精A「……」テクテク
吹雪「妖精さん! もしかして……」
建造妖精A「いっせきできたー」
建造妖精B「できた」
建造妖精C「できてしまったふかくにもー」
建造妖精D「なかなかのじんそくさ?」
建造妖精E「かいてんりつあげないとゆーざーさんがはなれるです?」
建造妖精F「すぐにらんらんになりますゆえ」
建造妖精G「めでぃあみっくすでさくしゅすればもんだいないです?」
提督(アホみたいに早いな)
提督「吹雪、早速迎えに行こうか」
吹雪「はい!」
―工廠―
響「響だよ。その活躍ぶりから不死鳥の通り名もあるよ」
提督「ほう。いかにも何かやってくれそうな感じだ」
提督「フェニックスだし」
提督「かっこいい」
提督「我が鎮守府の初建造だ。来てくれてありがとう、歓迎するよ」
響「あなたが司令官かい?」
提督「いかにも」
響「いかにも何かやってくれそうな司令官だね」ニコッ
提督(かわいいな)
提督「気分はどうだ」
響「хорошо」
提督「そうか、それは何よりだ」
吹雪「……」ウズウズ
提督「紹介しよう。こちらにいる艦娘、特型Ⅰ番艦の吹雪だ」
響「!」
吹雪「吹雪です! よろしくね、響ちゃん」
響「……吹雪、なの?」
吹雪「うん」
響「私の、暁よりも、ずっとお姉ちゃんの、吹雪……」
吹雪「……うん!」
響「なんだろう、この気持ちは。よくわからない……。でも、悪くない」
響「хорошо」
提督「……」
提督「君たちは」
提督「君たちは自分たちのことを、どう理解しているんだ?」
提督「響。君が目覚めたのは今この瞬間だと思うが、君は自分の存在について何の疑問も抱いていない?」
響「私は……」
響「私は。私たちは、艦艇。そしてなぜか今、ヒトの姿をとり、あなたたちと話している」
響「でもそこに疑問を深くは感じないよ」
響「私は覚えてる。私はかつて響と呼ばれる船から、世界を見ていた」
響「私は生身で鏡を見たことがないからわからないけれど、多分その時も私はこの姿をしていたんだ」
響「誰もこの私を見ることはできないけれど、でも私は他ならない“響”だったから」
響「そしてみんなは私のことを船として見ていてくれたから」
響「だから何も怖くはなかった」
響「それだけだよ」
提督「……そうか」
提督「吹雪はどうだ?」
吹雪「そ、そうですね……」
吹雪「私には難しいことはわかりませんが、この姿にはあまり違和感がありません」
吹雪「響ちゃんの言う通り、もともとこんな感じだったような気がします」
提督「ふむ。なかなか興味深いね」
提督「いや、すまなかった! なんだか辛気臭い話になってしまって」
提督「私も、艦娘という存在がいまいちよくわからなくて、つい問うてしまっただけだ。あまり思い詰めないでくれ」
吹雪「いえ、私はぜんぜん大丈夫です……けど」
響「司令官。私はこういう話、好きだよ」~♪
吹雪(意外とおしゃべり、好きなのかなぁ?)
提督(ちょっとキャラが掴めたな)
―司令室―
提督「さて」
提督「吹雪は本部の方から色々説明を受けているとは思うが、今一度改めて私の方から話をさせてくれ」
提督「君たちは自分たちを“20世紀前半に造られた船である”と認識している。ここに間違いはないね」
響・吹雪「「はい」」
提督「だがここは2XXX年だ。君たちは妖精と呼ばれる超常的な存在者の力を借りて、再びこの世界に造られた」
提督「ヒトと交流する術も共に持ち合わせて」
提督「理由は勿論、戦うためだ」
提督「……今、海は深海棲艦と呼ばれる謎の存在によって支配されている」
提督「それに対抗する手段として、君たち艦娘がその先陣を切ることになる」
提督「そして君たちに指示を下す司令官がこの私だ」
提督「一応士官学校は出ているが、まああんなものに意味があるのかどうかはよくわからんな」
提督「頼りないかもしれないが、人類のために力を尽くさせてもらう」
提督「よろしく頼む」
響・吹雪「「よろしくお願いします!!」」
響「ところで司令官」
提督「なんだい響くん」
響「そんなに士官学校は、その、しょぼかったのかい?」
吹雪(響ちゃん早速先陣切ってるよ)
提督「んー……」
響「私の記憶にある士官学校はあらゆる意味で生易しいものではなかったと思うのだけれど」
提督「確かに。参照可能な資料を見る限り、20世紀における士官学校はそうした形態をとっていたのかもな」
提督「別に現代の士官学校がとりわけ厳しくなかったというわけでもないのだが……」
提督「何より致命的だったのは、私は士官学校を卒業しても提督になれなかった」
吹雪「えっ!? じゃあここに着任するまでは何をされていたんですか?」
提督「何というか、林業? 営林署で木を切ってた。ギーコギーコ」
響「じゃあ司令官は成績がよくなかったけど、海軍の人手不足から転職して中途採用されたんだね」
吹雪「!?」
吹雪「ちょ、響ちゃん!?」
提督「まあまあまあ。実際そんな感じだし。私は特に気にしてないよあはは!」
吹雪(大丈夫かな、この人が司令官で……)ダウーン
―工廠―
提督「んで」
那珂「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー☆」
吹雪「よ、よろしくお願いします!」
提督(なぜアイドルなんだ……)
提督「なんかこう、駆逐艦とか軽巡洋艦だとか、なんかないのか?」
那珂「軽巡洋艦のアイドル、那珂ちゃんだよー☆」
提督「そうか、結局アイドルなのか」
那珂「うん、よっろしくぅ~!」
提督「ならう○ちしないのか」
吹雪・響「!?」
那珂「!?」
吹雪「し、司令官……?」
響(司令官はアイドルがう○ちしないと思っているのか)
吹雪「(さ、さすがにセクハラになるんじゃ?)」
提督「(まあ聴け吹雪。彼女には真面目に仕事をしてもらいたい)」
提督「(ということで少し真面目になってもらう。矯正する。調教する)」
提督「で、どうなんだ?」
那珂「な、那珂ちゃんはー、あ、アイドルなんだから、し、しないもん……」フルエゴエ
提督「おお、それでこそトップアイドル。アイドルの鑑。さしずめアイドルマスターと言ったところか」
提督「今日はそんな那珂ちゃんの進水を祝って豪勢な食事にしよう!」
那珂「あ、あの~、お気遣いなく」ヒヤアセダラダラ
提督「どうした那珂ちゃん? 元気ないぞ、そんなんじゃダメだ」
提督「でもたくさん食べれば、元気が出るぞ」
提督「う○ちは出ないが」
那珂「……て、提督」ガクブル
提督「なんだ?」
那珂「私、軽巡洋艦那珂は、本日を以ってアイドルを卒業します……」
提督「そうか、残念だ」
提督「那珂ちゃんの人間宣言だな!」
響(これは酷い)
吹雪(アイドルって人間じゃないんだ……)
提督(ちょっと遊b……いじめすぎたか)
提督「悪かった悪かった! 食堂に行って間宮さんから羊羹でももらってきなさい」
那珂「はい、いただきます……」トボトボ
提督「ふむ」
提督「しかしまあ“アイドル”という概念自体、随分付加的だな」
提督「まさか艦艇として造られた段階からアイドルとしての自覚を持っていたわけでもあるまい?」
吹雪「そのはずですが……」
提督(……じゃあそれは一体いつどの段階でどのようにして差し込まれた認識だ?)
提督(そこに何か艦娘の起源についての秘密があるのかもしれない)
提督(いいヒントをもらった)
響「司令官。いい顔をしているね」
提督「そうか? ありがとう」
>>19
おやすみなさい、太一
おやすみなさい、太一
妖刀ハラキリ丸はいつ出ますかねぇ
橿原丸とか出雲丸にしれっと混じっててもええんやで
橿原丸とか出雲丸にしれっと混じっててもええんやで
提督「そして君たちはよくもこうぽいぽいと艦娘を造れるもんだ」
提督「なあ?」
建造妖精C「オゥッ!?」
提督(なんかさっきと印象が違うな)
提督「妖精さん、どうやって艦娘を造っているんですか?」
建造妖精L「あー」
建造妖精A「たたむー」
建造妖精N「ここたたむー」
建造妖精N「ここまがるー」
建造妖精A「ぶっこぬきー」
提督「わけがわからないよ」
建造妖精D「んー……」テクテク
提督「はぐらかされてしまった」
吹雪「でも、かわいいですよね」
響「……」コクコク
提督「一理あるな」
提督「まだ3隻目の建造まで時間がありそうだな」
提督「ちょっと鎮守府を散歩してみるか」
提督「吹雪、案内してみてくれ」
吹雪「はい、お任せください! 司令官」
―――
――
―
響「広い……」
提督「へぇ。武道場なんて用意されているのか」
提督(対人戦闘が想定されているのだろうか? 或いはただ何となく妖精が建ててみただけか)
吹雪「静かで落ち着きますね」
提督「きっとこれからもっと賑やかになるぞ」
―――
――
―
提督「ここが倉庫か」
吹雪「定期的に本部から資源が輸送されてくるみたいです」
提督「ああ。一応前もって聞いているよ」
―――
――
―
吹雪「どうでした司令官?」
提督「特に軍港として目新しいものはなかったが、実物を見るのは大事なことだ」
提督「いい所だと思う。ありがとう、吹雪」
吹雪「えへへ///」
提督「さてそろそろ最後の1人を迎えに行くか」
―工廠―
天龍「オレの名は天龍。フフフ、怖いか?」
提督「ああ、怖いな」シレッ
天龍「フフッ、ま、仕方ねぇなぁ~」
提督(何だコイツかわいいな)
吹雪「……か」
提督「か?」
吹雪「かっこいい~~~!!!」
天龍「お、おぅ……。ありがとよ///」
天龍「……ん?」
響「……」
天龍「おー? なんだなんだ? この天龍様が怖くて声も出なくなっちゃったかなお嬢さん?」
響「……」ギロ
天龍「」
天龍(えーなにこの娘ちょー怖い堪忍してつかぁさい……)
響「……」フッ
響「……」ニコッ
天龍「……か」
提督「か?」
天龍(かわええ~~~!!! だ、抱きしめたい! いや、だがしかし……)
天龍「フッ、この俺としたことがな……」ドキドキ
提督「(厨二病かな? 眼帯してるし)」
吹雪「(ですかねぇ?)」
―司令室―
提督「さてさて」
提督「現在我々の鎮守府は資源がたくさん蓄えられていると言える状況ではないのだが」
提督「遠征より先にまず実戦にあたってもらおうと思う」
提督「前もって演習を行うということも考えたが、実戦と演習は異なるし、実戦が想定されなければ演習する意味もない」
提督「また仮に実戦のための充分な演習を行うにしても、どこまでで充分かなどと判断がつくはずもない」
提督「過剰なリスクヘッジは作戦全体の進行を妨げることになる」
提督「そして何より」
提督「君たちは対話できる軍艦だ」
提督「君たちの容姿はやや幼く感じないわけではないが、私はそのことによって君たちの能力を判断したりはしない」
提督「ましてや子ども扱いするつもりもない」
提督「だから私は君たちの言葉を信じる。そしてその覚悟と力の程を実戦で私に示してもらいたいと思う」
提督「勿論連携や練度の部分で不足はあるかもしれないが、そういった部分は追々私と一緒に詰めていけばいい」
提督「鎮守府周辺海域は敵艦も少ないし、大事には至らないだろう」
提督「ひとまず、今の君たちにできることを精一杯、私に見せてくれ。今日に関しては危険があれば必ず撤退命令を出す」
提督「今回の作戦は鎮守府正面海域の制海権奪取だ」
提督「尤も、“奪取”と大仰に言うほどのことでもないが。深海棲艦はもともとこのあたりに強い影響力を持たない」
提督「また以前、ここから少し離れた場所で他の鎮守府との限定的な大規模戦闘があったようだが、その影響も特に窺えない」
提督「しかしくれぐれも油断はしないように」
提督「並びに、深海棲艦との戦闘後には艦娘を拾うことがあるらしい」
提督「これはまあなんというか、拾ってあげてくれ」
提督「第1艦隊旗艦は吹雪。以下、響、那珂、殿は天龍」
提督「交戦陣形は旗艦に判断を一任。敵艦影発見の通達と同時に無線封鎖は解除するものとする」
提督「封鎖解除以降は可能な限り、量子通信網を用いて戦況を直観的にモニタリング(DM)する」
提督「DMのリンク対象ノードは吹雪。モニターに基づき必要に応じて全体に音声指示を出す。」
提督「説明は以上。何か質問は?」
一同「……」
提督「いいな。1300、これより作戦を開始する!」
―母港-無線―
提督『どうだみんな。緊張しているか?』
吹雪「はい、少しだけ……」
那珂「私は大丈夫ですよ?」
響「問題ないな」
天龍「お、それじゃあ緊張してるのは吹雪だけってことか?」ニシシ
吹雪「え、そ、そんなぁ~」
吹雪「航行はともかく、ヒトの姿で海を滑るだなんて、私経験ありませんよ!?」
提督『いや、それに関してはみんな経験ないし、身体が覚えているらしいから大丈夫なはずだ』
提督『ほら、吹雪が先頭なんだから、早く行った行った』
吹雪「はぁい」
提督『残り3人も船間距離を意識して順次出撃せよ』
一同「了解!」
提督(さて、いよいよだ)
提督『各艦、常態のまま両舷原速で航行。船間距離に注意しながら隊列を整えよ』
吹雪「……基本陣形の展開を確認」
提督『よし。艤装展開! 艦船形態へと移行せよ!』
吹雪「了解。艦船形態へと移行」
海がまばゆい光に包まれる。
彼女たちの肉体に折り畳まれた超々高密度の情報が発露し、それが周囲に展開される。
船体はあらゆる物理の地平を超えて、瞬く間に構成されていくのだ。
かつて船だった“それら”は人の形を得、そして今再び船として顕現する。
提督『移行を確認した』
提督「……それが君たちの本当の姿か」
提督(壮観だな)
提督『これより無線は封鎖とする。深海棲艦との接触が予想されるポイントまで警戒を怠らず航行せよ』
―――
――
―
<Blog>
『Direct Monitoring(DM)』
DMとは、特定の内観を直接データとして抽出し、別の内観に対してそれを反映させる技術である。
艦娘の感性的直観の全般は人類(Homo sapiens sapiens)とは完全に合致しないことが予想されるため、
抽出データは視覚情報、聴覚情報のみに限定される。とりわけ触覚情報に関しては再現が困難である
ためこれを反映しない。なぜなら艦娘は、自身の船体状況を感覚的に瞬時に把握する能力を持つが、
その感覚を人類の感性直観に当てはめることが出来ないからである。本来であればこうした直観の
違和は研究によってここまで厳密に定義すること自体難しいが、それがひとえに可能になるのは
艦娘が言語能力を有し、かつ艦娘の直観全体の一部があくまで人類に準拠しているからであると言えよう。
したがって、艦娘の報告する船体の記述は人類の直観と合致するという意味で充分に客観的情報だが、
その情報を艦娘が取得する際、その情報が“艦娘にはどのように現われるのか”ということに関して
人類はおよそ問題を問い得ない。
・Reference
Nagel, Thomas. "What is it like to be a bat?"1974
吹雪(こうして海を眺めるのもいつ以来だろう)
吹雪(かつても私は戦争に参加したけど、昔と今では何かが違う)
吹雪(いや本当は何もかも違うはずなんだ)
吹雪(私は現に今、乗組員なしでこの船を操縦している)
吹雪(他ならない、私自身の意志で)
吹雪(こんなこと、やったこともないのに)
吹雪(響ちゃんの言った通り、そこに何の違和感もない)
吹雪(それに敵も何だかよくわからない)
吹雪(深海棲艦……一体何なんだろう)
吹雪(敵はやっぱり……ヒト、なの?)
吹雪(!)
吹雪(発光信号……)
天龍『そろそろ戦闘海域だぜ』
吹雪「はい、このまま単縦陣でいきましょう」
吹雪「戦闘を開始します」
―――
――
―
吹雪「敵艦見ゆ! 駆逐艦1。他、敵影なし。データベース(DB)参照の結果、イ級との判定。取舵20!」
響「主砲発砲準備完了。てぇー!!!」ドドーン!
那珂「着弾確認、目標中破」
提督(初戦でここまで正確に当ててくるか。判断も早い。まぐれか? いや……)
那珂「敵艦主砲発砲! 回避!」
ザバーン!
天龍「大丈夫かっ!?」
那珂「被害ゼロです。てー!!」ドドドーン
那珂「は、はずれた……」
天龍「仕方ねぇなあ。オラオラ!!」ドドーン
吹雪「着弾を確認。目標沈黙。駆逐艦イ級の撃沈を確認しました」
提督(……なるほどね)
提督『ご苦労。みんなよくやった。拾得艦(ドロップ)はどうだ』
吹雪「なんか……敵艦が光に包まれて消えてなくなった後に、何か、何か浮かんでます」
提督(あれか……)
提督『那珂。常態に移行して回収してくれ』
那珂「了解!」
那珂(ヒト……? 艤装があるから艦娘、だよね)
那珂「もしもーし! 起きてくださーい!」
??「……」
那珂(ひっ!)
那珂(……し、死んでる……)
那珂(……)
那珂(って、んなわけあるかぁー!!)
那珂(かわいい娘だ)
提督『何か不埒なことを考えてないか?』
那珂「うっわぁ!! 急に話しかけないでください! 心臓が出ます! 口から!」
提督『那珂ちゃんはいろんなものが溢れ出るな』ハッハッハ
那珂「う る さ い !」
那珂「もう……。とりあえず担ぎましたので、このまま艦船形態に移行して格納しちゃいます」
提督『ありがとう。頼んだぞ』
提督『第一艦隊全艦に伝える。被害ゼロのこの状況につき、進撃する』
天龍「よっしゃぁ!!」
提督『天龍、話は最後まで聞け。死ぬぞ』
天龍「わ、悪い……」
提督『みんな本当によく動けている。私の指示なしであれだけ動けるなら戦闘を任せても全く問題ない思うが』
提督『次の戦闘では試しに指示を出してみる。よろしく頼む』
提督『今回は偵察艦だったが、次は現在この辺りを巡洋している主力が出てくるはず』
提督『引き続き気を引き締めて当たってくれ』
一同「了解!!」
―――
――
―
吹雪「敵艦隊見ゆ! k」
提督『目標11時! 全艦面舵15! 響!』
響「発射準備完了。てぇー!!!」ドドーン
提督『先頭から順にホ級ハ級ロ級ロ級の3隻。ロ級の中破を確認。ホ級から攻撃、回避運動!』
ザバーン!
吹雪「大丈夫です。当たってー!!!」ドドーン
提督『ロ級中破。天龍!』
天龍「うっしゃぁっ! 天龍様の攻撃だ!」ドドーン
提督『ロ級2隻からの砲撃! かわせ!』
ザバーン!
響「ロ級1隻撃沈」
提督『……那珂、3門目右1度仰角-1度で補正』
那珂「!? はい!」
提督『発砲合図は私が送る。左舷全斉射……』
提督『てぇー!!!!』
那珂「てー!!!」ドドドーン
響「ハ級大破炎上」
提督『雷撃に移れ。全艦発射!』
提督『!? 天龍!』
天龍「雷跡! くっ、避け切れない! ぐうっ!」ドカーン!
吹雪「天龍さん!?」
天龍「だ、大丈夫だ。中破だ」
提督(あれで中破だと? 何かあるな)
響「3発の命中を確認。ホ級ハ級ロ級、共に撃沈です」
吹雪「やった、終わった。やりました司令官!」
提督『ああ、みんなよく頑張ったな。しかし祝勝は後だ。ドロップを確保し迅速に撤退するぞ。吹雪』
吹雪「はい!」
ホ級の撃沈地点に吹雪が近づくと、彼女を光が覆った。
光は徐々にその半径を殺がれ、最終的に甲板の上に収束していく。
吹雪は限定的に甲板に自身の常態を顕現させ
新たなる艦娘を出迎えた。
那珂β「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよ~! よっろしくぅ~☆」
一同「……」
提督『あー。こりゃまた』
提督は問題が山積みになっていくのを感じた。
今宵はここまで。
考えを実際に文章に落とし込むとこの進行の遅さ。ヤバイ
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