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元スレ提督「怜悧盲目」
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疑問点は本編終了後にお答えしますのでお待ち下さい。
それではまた。
提督に喜んで貰えると思って、少しだけ無茶な進撃をしたあの日。
予想以上の敵の強さに、勝利はしたものの僕の身体もボロボロだった。
正直どうやって鎮守府まで戻ったのかも定かじゃない。
ただ目を開けたそこは入渠用ドックに備え付けられたベッドの上で、その隣には椅子に座ったまま眠る提督がいたんだ。
一体僕はどれくらいの間眠り、提督はいつからそこに居てくれたのだろう?
その目元には出撃前にはなかった隈が出来ていた。
じわりじわり、といろんな感情が僕を満たしていく感じがした。
ずっと、ずっと。
死なないために生きてきたけれど。
提督、あなたのためだったら。
時雨「────提督、失礼するよ」
時雨「……珍しいね、もう寝てるんだ」
時雨「今日は元帥の所まで出かける用事があったし、疲れちゃったのかな?」
時雨「資料、執務室に置きっぱなしだったから持ってきたんだけど……テーブルの上に置いておくからね。忘れないでよ?」
時雨「……………………」
時雨「いろんなことがあったよね」
時雨「辛いことも悲しいこともあったけど、それよりずっと、楽しいことや嬉しいことの方が多かった」
時雨「これからはもっと、そう思えることが増えると良いな。僕だけじゃなく、提督も」
時雨「…………ふふっ、ごめん」
時雨「僕もちょっと楽しみで、落ち着いていないみたいだ。言葉を少し間違えちゃったよ」
時雨「提督が楽しいって思うこと、提督が嬉しいって思うこと」
時雨「僕達が、増やすから」
時雨「…………もう少しだけ、待っててね?」
時雨「ふふっ、それじゃそろそろ僕も戻るよ」
時雨「でも『最後に』少しだけ……」
時雨「……難しく考える必要はないよ。提督は僕達を受け入れてくれるだけでいいんだから」
時雨「それにここからどれだけ足掻いてももう逃げられないこと、分かってるんだろう?」
時雨「……意地悪だったかな?」
時雨「でもさ、蜘蛛の巣にひっかかって動けない獲物が、抵抗するでもなく大人しくしていたら蜘蛛だってちょっかいをかけたくなるよ」
時雨「怖くて動けないのか、どうすることも出来ないから諦めたのか…………それとも受け入れてくれたのか。知りたくなるとは思わないかい?」
時雨「……待ってたけど、もう皆我慢の限界なんだ」
時雨「……ごめんね提督。愛してる」
元帥の話を聞いて、あのニュースを思い出して。
そして今になって、ある一つの仮説が俺の頭に思い浮かんだ。
有り得ない仮説だ。そう思ったはずなのに、有り得ない仮説のはずなのに、思い当たる点がいくつもある。
それでも俺は、その仮説を否定する。
時雨が心を開き始めた頃から軍部での俺の評価が良くなりだしたことに、時雨は関係ないはずだ。
夕立が口調を戻し始めた頃から、俺達の鎮守府に対する外部からの嫌がらせが無くなっていったのに夕立は関係ないはずだ。
摩耶が俺を認めて言うことを聞くようになってから、近隣住民からのクレーム等が無くなったのに摩耶は関係ないはずだ。
天龍と龍田が仲直りした頃から、誰かが俺の側に付いてサポートしてくれるようになったことに天龍と龍田は関係ないはずだ。
そうだ、長門が初めてこの鎮守府に来たときに、各部屋の場所やうちのルールを既に知っていたのもきっと関係ない。
全部、杞憂だ。
偶然が重なっただけだ。
皆良い子なんだ。そんなこと、するわけがない。
するわけがないんだ……。
全部忘れて、もう眠ってしまおう。
俺は何も聞かなかったし、時雨は資料を置いて直ぐに部屋を出ていったんだ。
そうだ、そうに違いない。
仲間なんだ。疑うのは間違ってる。
ああ、そうか。きっと質の悪い夢を見たんだ。
夢ナンダカラ、忘レナイト。
気付かぬふりも、罪なのだろうか?
だとすればこれは、罰なのだろうか?
投下終了。
まぁ皆の暗躍に少しも気付かないはずがないですし、気付かないふりをしていることを彼女達が分からないはずもないですよね。
起きてるのも時雨にはバレてますし。
後は提督の最期の三日間とエピローグで終わりです。
もうしばらくお付き合いお願いします。
それではまた。
忘れてました。
エピローグ後に修羅場ifやります。
安心して下さい。
修羅場ifじゃないんですから誰も死にませんよ。
まるで修羅場なると皆死ぬみたいな言い方
自己犠牲は最初に死にそうで最後まで生き残りそうな属性
自己犠牲は最初に死にそうで最後まで生き残りそうな属性
摩耶「────おう、起きたか?」
摩耶「飯は準備しといたからさ、早く行こうぜ」
提督「………………あー……」
提督「……とりあえずおはよう、摩耶」
摩耶「ん、おはよ」
摩耶「……何だよその怪訝そうな目は?」
提督「……何でお前が俺の部屋に居るんだ」
摩耶「居ちゃ悪いのか?」
提督「いや、居られて困ることもないし別に悪いわけじゃないけどさ……」
提督「鍵、かかってたよな?」
摩耶「ああ、それなら時雨から借りた」
提督「時雨から? そうか、なるほど……」
摩耶「…………ふーん」
提督「……何だよその顔は」
摩耶「……別に?」
摩耶「ただ、時雨から借りたって聞いた途端に納得するからさ、よっぽど時雨のことを信頼してるんだなと思っただけだよ」
提督「……まぁ長い付き合いだからな」
摩耶「…………流石に時間はどうにもならねえな、くそっ」
提督「────ん、摩耶? 何か言ったか?」
摩耶「…………何も」
提督「……そうか」
提督「────っと、すまん。飯だったな」
提督「準備するから先に行っててくれ。俺もすぐに行く」
摩耶「おう、待ってるぜ」
摩耶「…………提督」
──────────────────
──────────────────
天龍「おっす、提督」
提督「おはよう天龍」
提督「……摩耶を見なかったか?」
天龍「摩耶? ああ、見たぜ」
提督「ここで待ってるって言ってたんだが……どこに行ったか知らないか?」
天龍「んー? 長門に呼ばれていったのは分かるけど……内容までは知らねえな」
天龍「ま、いつ帰ってくるかも分からねえし、先に食おうぜ?」
提督「……そうだな、隣いいか?」
天龍「おう、もちろん!」
提督「────よいしょ、っと……」
提督「……それにしても朝からカレーなんて珍しいな」
提督「今日は誰が作ったんだ?」
天龍「今日は……時雨だな」
天龍「何でも『特別なカレー』らしいぜ。味わって食えよ?」
提督「特別? うーん……いつもと変わらない気がするけど……」
提督「……素材にこだわったとかか?」
天龍「いや、そんな目で見られてもオレも知らねえから」
提督「そうか、天龍も知らないのか……」
提督「……まぁいい。美味しいことには変わりないしな」
天龍「そうだそうだ、余計なこと考えずに食えばいいんだよ。美味いんだから」
天龍「…………なぁ提督」
短いですが投下終了。
今までずっと一緒だったのに、急に独りになったらどうなるんでしょうね。きっとさびしいですよね。
それではまた。
誰も死なないんだからそんなことにはなってないはずだ
なってないはずだ
なってないはずだ
あ、今回はちょっとした薬です。
詳細を語る場面が無いので言ってしまいますと、多量に摂取するととある症状が出るタイプの奴です。
まぁ、軍人ならすぐに手に入る代物だから違法でもなんでもないんだよ
うん、私的運用じゃないんだから違法じゃないよな
うん、私的運用じゃないんだから違法じゃないよな
ふ、副作用のない薬なんてないし
大抵の薬は大量に取れば何らかの症状は出るし……
大抵の薬は大量に取れば何らかの症状は出るし……
アルコールでしょ?
ワインでも隠し味に入れたんだろう問題ないな、うん
ワインでも隠し味に入れたんだろう問題ないな、うん
提督「──────はい、…………はい」
提督「分かりました。集合場所は……あの島ですか」
提督「……いえ、こちらこそよろしくお願いします。……はい、失礼します」
提督「……………………ふぅ」
龍田「お疲れ様、提督」
龍田「……元帥から?」
提督「ああ」
龍田「へぇ……、昨日の今日で何か有ったのかしら?」
提督「いや、別に何か問題が起きたわけじゃない。合同演習のお誘いだよ」
提督「……断れない、って言葉が最初に付くけどな」
龍田「えーと……接待演習かしら?」
提督「……確かにそうだけど、気持ちが落ち込むからそれを言うのはよしてくれ」
龍田「……偉い人の気持ちってよく分からないわ。同じ艦娘同士で戦わせて何が楽しいの?」
龍田「敵は別にいるのにね」
提督「……ごめんな」
提督「元帥はそういうのなるべく断ってくれてるんだけど、やっぱり大人の事情ってやつもあってさ……」
龍田「うふふ、提督が謝る必要なんて無いのに……」
龍田「気にしないでいいからね? それより、演習は午後からかしら?」
提督「そうだ、場所も前の合同演習と同じあの島らしい」
提督「…………ただ、今回は俺は行けないかもしれない」
龍田「えー……? どうして?」
提督「急な話だから行く伝手が確保出来るか怪しいんだ」
提督「一応当たってみるけど期待はしないでくれ」
龍田「………………」
龍田「……一人で寂しくない?」
提督「いやいや、子供じゃないんだから……」
提督「それにまだ行けないって決まったわけじゃないぞ?」
龍田「……そうね」
龍田「『まだ分からないわよね』」
龍田「………………………………」
龍田「ねぇ、提督」
短いですが投下終了。
実在する薬ではないです。証拠が残ってしまいますから。
私事ですみませんが半角のテスト。
時雨「愛情をたっぷり込めてるんだ」 サラサラ
摩耶「変なモノ入れんなよ?」 ポタ ポタ
いい感じですね。
半角使ったssもいつか書いてみたいです。
それではまた。
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