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    元スレほむら「時間遡行にQBがついてきた」

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    タグ : - まどか + - 未完 + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    101 :

    ぬいぐるみに設定つけてる系転校生かww

    102 = 62 :

    まどか「ほむらちゃん……」

    ほむら「…………」

    まどか「……うん、わかるよ」

    ほむら「わかってくれるの?」

    まどか「うん……私も」

    ほむら「…………」

    まどか「ぬいぐるみに名前をつけたりしてたから!」

    ほむら「……えっ」

    まどか「でも、ほむらちゃんほど凝った設定は考えなかったなぁ」

    ほむら「いえ、これは」

    まどか「ほむらちゃん、小説家とか向いてるかもね!ティヒヒ!」

    ほむら(違う、違うのよまどか!設定とかじゃないの!)

    まどか「ほむらちゃん、あの子の名前は?」

    ほむら「あっ、キュゥべえよ」

    まどか「設定はかっこいいけど、名前は可愛いんだね!」

    ほむら(あああああああどんどんドツボにはまっていくわ!)

    103 :

    ほむらさんテラ電波スwwwwwwwwww

    104 :

    新鮮だよな
    面白い

    105 :


    106 = 62 :

    まどか「今度ほむらちゃんと、ぬいぐるみについてゆっくりお喋りしたいなぁ」

    ほむら「そ、そうね……」

    まどか「あのね、ほむらちゃん。もし良かったら」

    ほむら「?」

    まどか「今度、私のお家に遊びに来ない?」

    ほむら「!?」

    まどか「私の部屋にもね、ぬいぐるみがたくさんあって」

    まどか「同じ趣味の人に、みんなを見てもらいたいなって……」

    ほむら(趣味じゃないけど……全然趣味じゃないけど)

    ほむら(まどかの家にお呼ばれなんて、そんな……)

    まどか「だ、ダメかな?いきなり馴れ馴れしいかな?」

    ほむら「そんなことないわ!」

    まどか「!」

    ほむら(……つい思いっ切り否定してしまったわ)

    ほむら(でも、いいのかしら)

    ほむら(私はまどかのために、まどかを救うために、まどかとは距離を置くべきなのに……)

    107 :

    ウザいスレにはウザいレスが付くもんだね

    108 = 62 :

    まどか「えへへっ、嬉しいな」

    ほむら「……まどか」

    まどか「私ね、こんな性格だから」

    まどか「初めて会った人と、上手にお喋りできないし……」

    まどか「本当はね、自分からほむらちゃんに話しかける勇気も、無かったの」

    ほむら「…………」

    まどか「だけどほむらちゃんとお話したら、何だか初めて会った気がしなくって」

    まどか「こんなに早くほむらちゃんとお友達になれるなんて、思ってなかったから」

    まどか「私、すっごく嬉しいの!」

    ほむら(……友達)

    ほむら(まどかと私が、友達)

    まどか「? ほむらちゃん?」



    ほむら(最後にまどかに友達と言ってもらったのは、もういつだったか思い出せない)

    ほむら(あなたを救うために、とっくの昔に、諦めたはずの関係なのに)

    ほむら(やっぱり、私は……まどかと……)

    109 :

    面白い

    110 = 62 :

    まどか「ほ、ほむらちゃんっ!」

    ほむら「あっ……ごめんなさい、ぼーっとしてしまって」

    まどか「で、でもほむらちゃん、泣いちゃいそうだよ?」

    ほむら「…………」

    まどか「ご、ごめんね、やっぱり馴れ馴れしかったかな……?」

    ほむら「……ううん、違うの」

    ほむら「私もね、こんな性格だから」

    ほむら「もう『友達』なんて、諦めてたの」

    まどか「……そうなんだ」

    ほむら(そう、私はまどかと友達になることなんて、もう諦めていた)

    ほむら(それがまどかのためと言いながら、本心は……自分が一番、傷つかない方法を探していた)

    ほむら(でも、やっぱり私にとって、まどかは……)

    ほむら「だからね」

    まどか「う、うん……」

    ほむら「私も、まどかのような友達がいてくれて、本当に嬉しい」

    まどか「!」



    ほむら(やっぱり私、弱いわね……)

    ほむら(まどかに手を差し出されると、どうしてもそれに縋ってしまう)

    111 :

    面白いよ
    変なのわいてるけど気にしないで頑張ってね

    112 :

    面白いってレスだらけじゃん

    113 = 62 :

    キーーンコーーンカーーンコーーーン


    まどか「あっ……予鈴、鳴っちゃった」

    ほむら「そうね」

    まどか「保健室はあっちだよ、急ごう」

    ほむら「別に、次の休み時間でもいいわよ」

    まどか「ダメだよほむらちゃん、気分が悪いなら我慢しない方がいいよ」

    ほむら「……それなら、私一人で行くから」

    まどか「もうっ、連れて行ってってお願いしてきたのはほむらちゃんだよ?」

    ほむら「それは……そ、そうだけど」

    まどか「それに私も、もうちょっとほむらちゃんとお話したいし」

    ほむら「……まどかったら、そっちが本音なのかしら?」

    まどか「ほむらちゃんを心配してるのも、もっとお話したいのも、どっちも本音だよ!」

    ほむら「……ふふっ」

    まどか「それじゃあ改めて、よろしくね!ほむらちゃん!」



    ほむら(やっぱり、まどかは優しいわ……)

    まどか(ほむらちゃんってクールに見えるけど、笑った顔も可愛いんだなぁ……)

    114 :

    >>107
    お前頭大丈夫かこんなに面白いのに

    115 = 62 :

    ほむら(まさかインキュベーターがきっかけで、まどかに友達と呼んでもらえることになるなんて……)

    ほむら(…………)

    ほむら(もちろん感謝なんてしないわよ)


    ガチャッ


    キュゥべえ『やあほむら!もうお昼かい?』

    ほむら『あなたの体内時計はどうなっているのよ、教科書を取りに来ただけ』

    キュゥべえ『そうかい』

    ほむら『あと、これ』 ポイッ

    キュゥべえ『?』

    ほむら『大人しくしていて、あと絶対に食べカスを落とさないで』

    キュゥべえ『いちごロッキーじゃないか!ありがとう、ほむら!これは一度食べてみたk



    バタン!



    ほむら(よく考えたらまどかとの関係がこじれたのだって、インキュベーターが原因のようなものだもの)

    ほむら(つまり感謝する必要なんて全く無いのよ)

    ほむら(あれはあくまでも諸悪の根源なのよ)

    116 :

    末尾Oの行動が露骨過ぎて草

    117 :

    お前もじゃねーか

    118 = 62 :

     
    ─放課後─


    まどか「ほむらちゃーん!」

    ほむら「な、何かしら、まどか」

    まどか「あのね、今日さやかちゃんと仁美ちゃんと一緒に、ショッピングモールに行くんだけど」

    ほむら「え、ええ……」

    まどか「ほむらちゃんも一緒に、どうかな?」

    ほむら(何が何でも一緒に行きたい……ところだけど)

    ほむら「ごめんなさい、今日はちょっと用事があるの」 ファサッ

    まどか「あっ……そ、そうだよね、転向初日だから忙しいよね」

    ほむら「…………」

    まどか「私こそ、急に誘っちゃってごめんね?」

    ほむら(そんなに落ち込まないで、まどかが謝ることなんて無いのに……)

    ほむら「今度」

    まどか「えっ?」

    ほむら「また今度、誘ってもらえるかしら」

    まどか「あ……う、うん!もちろんだよ!」

    119 = 62 :

    まどか「ほむらちゃんに、二人を紹介したいし……二人にも、ほむらちゃんを紹介するね!」

    ほむら「……ええ、そうね。楽しみだわ」 チラッ



    さやか「…………」 ヤッホー

    仁美「…………」 ニコニコ


    ほむら「……二人にも謝っておいてくれるかしら」

    まどか「うん、じゃあまた今度ね!ほむらちゃん!」

    ほむら「ええ、また」





    ほむら(本当は一緒に行きたいところだけど……仕方ないわ)

    ほむら(そう、まどかは私の友達……まどかも、私を友達だと言ってくれた)

    ほむら(私がここにいる理由、全てはまどかのため)

    ほむら(まどかは絶対に、私が守る……!)

    120 = 62 :

     

    ガチャッ


    キュゥべえ『やあ、やっと放課後かい?』

    ほむら『ええ、ショッピングモールに行くわよ』

    キュゥべえ『なるほどね!早く行こう!』

    ほむら『……どうして微妙にテンションが上がってるのかしら』

    キュゥべえ『あそこには美味しいクレープ屋さんがね』

    ほむら『寄らないわよ』

    キュゥべえ『まだ何も言ってないじゃないか』

    ほむら『遊びに行くわけじゃないの、まどかたちの先回りをしないと』

    キュゥべえ『そういえば、前の時間軸でもまどかたちはショッピングモールにいたね』

    ほむら『そうよ』

    キュゥべえ『そこで僕たちは、最初にほむらと会って……挨拶したら』

    ほむら『…………』

    キュゥべえ『えーっと、急に撃たれて、追いかけられて……ボロ雑巾に……』

    ほむら『…………』

    キュゥべえ『僕、まだ何もやってないからね?何もしないからね?』

    ほむら『そうね、その方が懸命ね』

    121 = 62 :

    キュゥべえ『でも、ほむら』

    ほむら『?』

    キュゥべえ『まどかの契約を阻止するなら、彼女と一緒に行動した方が良いんじゃないかい?』

    ほむら『もちろん、あなたたちとの契約も阻止するわ……だけど、問題は他にもある』

    キュゥべえ『……なるほど、魔女だね』

    ほむら『そう、これから行くショッピングモールの一角に、魔女が出現する可能性が高い』

    キュゥべえ『過去の統計によるものかい?』

    ほむら『ええ……それにまどかが巻き込まれる、その事態は何としても避けたい』

    キュゥべえ『だとしたら尚更、鹿目まどかに同行するべきじゃないのかな』

    ほむら『本来なら……まどかにも、美樹さやかにも、魔法少女なんていう存在を知らないまま過ごしてもらうのが理想なのよ』

    キュゥべえ『なるほどね。確かに二人の契約を阻止するには、それが最も確実だ』

    ほむら『だからインキュベーターも、全ての魔女も……私が片付ける』

    キュゥべえ『君一人で、かい?』

    ほむら『……何が言いたいの』

    122 = 62 :

    キュゥべえ『僕たちインキュベーターは、数え切れないほど多くの魔法少女を見てきた』

    キュゥべえ『だからこそ、率直な意見を言わせてもらうよ』

    ほむら『…………』

    キュゥべえ『時間を遡ることができる魔法少女。君は確かに、飛びきりのイレギュラーだ』

    キュゥべえ『でも君自身の資質は、突出して高いと言うほどではない』

    キュゥべえ『時間遡行。その大きすぎる力に、その資質の殆どを費やしているのではないかい?』

    ほむら『…………』

    ほむら『……そうね、確かにその通りよ』

    ほむら『巴マミのように、数多くの魔法を習得できているわけでもない』

    ほむら『武器だって、魔法で作り出すことはできない』

    ほむら『私が操ることができる時間も、あくまでも限定的なものだわ』

    キュゥべえ『やっぱりね。時間への干渉、魔法少女一人が使うわりには大き過ぎる力だ』

    ほむら『確かに私の資質は……そうね、美樹さやかにも及ばないかもしれないわ』

    ほむら『それがあなたに、何の関係があると言うの?』

    キュゥべえ『単純な話さ』

    123 :

    面白い

    124 = 62 :

    キュゥべえ『全てのインキュベーターの行動を妨害しながら、魔女と戦い続ける』

    キュゥべえ『君一人には、あまりに荷が重過ぎると思うよ』

    ほむら『……他に道は無いわ』

    キュゥべえ『僕が知っている時間軸では、マミの他に佐倉杏子もいた』

    キュゥべえ『彼女たちと共闘すれば、事態はよりスムーズに運ぶんじゃないかい?』

    ほむら『…………』

    キュゥべえ『ほむら?』

    ほむら『……知ったような口を聞かないで』

    キュゥべえ『…………』

    ほむら『あなたに、あなたたちインキュベーターに……何がわかると言うの』

    ほむら『私は見てきたのよ、巴マミも、佐倉杏子も……どういう結果を迎えたのか、何度も、何度も』

    ほむら『だから私は、誰にも頼らない。誰にわかってもらう必要も、無い』

    キュゥべえ『そうか……確かに彼女たちと過ごした時間は、僕よりも君の方がはるかに長い』

    ほむら『……わかればいいのよ、今後は私のやり方に口を挟まないで』

    キュゥべえ『わかった。余計なことを言ってごめんよ、ほむら』

    ほむら『!!』

    ほむら『…………理解できたのなら、それでいいわ』

    125 = 62 :





    さやか「それで、転校生の子は何だって?」

    まどか「ほむらちゃんだよ、さやかちゃん……うん、今日は用事があるんだって」

    仁美「転入の初日ですし……色々と忙しいのかもしれませんわ」

    まどか「うん……だから、二人にも謝っておいてって」

    さやか「あらら、随分な気遣いさんだね」

    まどか「うん!ほむらちゃん、すっごく優しい子だよ!」

    仁美「まどかさんったら、会った初日なのにすっかりお気に入りですのね」

    さやか「まあ、クールでかっこいい感じの子だしねぇ……まどかったら、まさか一目惚れか!運命の出会いなのか!」

    まどか「な、何言ってるのさやかちゃん!」

    さやか「なーんてね、冗談だよー冗談」

    まどか「ほむらちゃん、すっごく可愛いんだよ!」

    さやか「……あらま」

    仁美「あらあら」

    126 :

    まあ実際協力関係が破綻したから独りで戦うようになったんだしね…

    127 :

    荒らしにレス返すのも荒らしだぜセニョール達

    128 = 62 :

    さやか「まどかったら、すっかり転校生……ほむらがお気に入りだねぇ」

    まどか「う、うん……まだ会ったばかりなんだけど、何だかね」

    仁美「波長が合う、というものでしょうか」

    まどか「難しいことはわからないけど……なんだかほむらちゃん、初めてお話したって感じがしなくって」

    さやか「へえー……もしかしたら、向こうも同じかもね」

    まどか「えっ?」

    さやか「ほらあの子、自己紹介して早々にまどかのこと見てたでしょ?」

    まどか「う、うん」

    さやか「あの子にとってもまどかは、初めて会ったように思えなかったんじゃない?」

    仁美「うふふっ、まるで前世からの運命のようですわね」

    さやか「なんてね、それはちょっとメルヘンすぎるかな」

    まどか「そ、そうだね……でも」

    さやか「うん?」

    まどか「もしも、ほむらちゃんもそう思ってくれていたら……とっても嬉しいな、って」

    さやか「……まどかが初対面の人にそこまで言うなんて、もしかしたら本当にそうかもね」

    仁美「いいですわ、素晴らしいですわ」 ニコニコ

    129 = 62 :

    まどか「も、もう二人とも、からかわないでよ!」

    さやか「いやあ、わりと本気で言ってるんだけどねー」

    仁美「さやかさんったら……あらごめんなさい、私はそろそろ」

    まどか「仁美ちゃん、今日も習い事?」

    さやか「仁美も大変だねー、毎日毎日さ」

    仁美「ええ、残念ですけど……まどかさん!」 ガシッ

    まどか「えっ?」

    仁美「今度是非、ほむらさんとのお話を聞かせていただけませんか!?もっと深いところまでを!」

    まどか「う、うん、わかった……えっ、深いところ?」

    仁美「楽しみですわ!それではお二人とも、ご機嫌よう!」

    さやか「うん、また明日!ごきげんようですわー」 オホホ

    まどか「ま、またねー……あの、さやかちゃん」

    さやか「うん?」

    まどか「深いところって、どういうところかな?」

    さやか「うーん、まどかにはまだ早いね」

    まどか「え、えっ?」

    さやか「さて、私CD見て行きたいんだよね!まどかも付き合ってくれる?」

    まどか「それは別にいいけど、あの、深いところって……さやかちゃーん?」

    130 :

    いいなこれ。面白い

    131 :

    「面白い」の一言だけのレスが妙に多いけど>>1の自演かな

    132 :

    だらだらと長文感想だれるほうが好みかい?

    133 :






    コツ、コツ、コツ……


    ほむら「そういえば」

    キュゥべえ「何だい?」

    ほむら「この前の時は、あなたを追いかけていたらまどかが来たのよね」

    キュゥべえ「そういえばそうだったね」

    ほむら「なら、あなたが健在ならまどかが魔女と遭遇する可能性も減るのかしら」

    キュゥべえ「それはどうだろう」

    ほむら「…………」

    キュゥべえ「僕たちなら、そういった事態を意図的に作り上げることくらい造作も無い」

    ほむら「……そうね、あなたたちはそういう存在よね」

    キュゥべえ「あの時は、君の行動をたまたま利用しただけだろうね」

    ほむら「…………」 イラッ

    キュゥべえ「だから君のせいで鹿目まどかが巻き込まれたわけじゃない、気にすることはないよ!」

    ほむら「まったくフォローされている気にならないわ」

    134 = 62 :

    キュゥべえ「もちろん、ほむらはそれを未然に防ぐつもりなんだろう?」

    ほむら「当然よ」

    ほむら「まどかたちが遭遇する前に、あの魔女を撃退すればいいだけのこと」

    キュゥべえ「じゃあ早く魔女退治を済ませてクレープを食べよう!」

    ほむら「そんな予定は無いわ」

    キュゥべえ「そうかい?自分へのご褒美は必要だと思うよ?」

    ほむら「だから、私は別に食べたいと思っていないのよ」

    キュゥべえ「どうしてだい?クレープだよ、クレープ」

    ほむら「黙ってついて来なさい」

    キュゥべえ「じゃあケーキにしよう!ほむらはケーキが好きかい?」

    ほむら「黙れと言ったのが聞こえないのかしら?」

    キュゥべえ「軽いお喋りくらいいいじゃないか」

    ほむら「補充したばかりの弾薬をいたずらに消費したくはないのだけど」 ジャキッ

    キュゥべえ「わかった黙るよ静かにするよ」

    ほむら「懸命ね」

    135 = 62 :

    キュゥべえ「…………」

    ほむら「確かこの辺りだったはずだけど……魔翌力の反応は無いわね」

    キュゥべえ「…………」

    ほむら「アテが外れたかしら……いえ、微かだけど反応があるわ」

    キュゥべえ「…………」

    ほむら「こっちね、少しずつ反応が近くなる」

    キュゥべえ「…………」 グイグイ

    ほむら「……何?」

    キュゥべえ「…………」 チョイチョイ

    ほむら「喋ってもいいかと聞いているのかしら」

    キュゥべえ「…………」 コクコク

    ほむら「いいけど、無駄口を叩けばまた黙らせるわよ」

    キュゥべえ「ふぅ、ようやく話せるよ!」

    ほむら「それで、要件は何かしら?」

    キュゥべえ「どうも、僕とは別の個体が近くにいるみたいなんだけど」

    ほむら「それを早く言いなさい!!」

    136 = 62 :

    キュゥべえ「ひどいなぁ、ほむらが黙ってろって言ったんじゃないか」

    ほむら「それで、その個体はどこにいるの?まどかの近く?」

    キュゥべえ「まだ完全に同期できていないから、断片的な情報になるけど」

    ほむら「それでもいいわ、早く教えなさい」

    キュゥべえ「鹿目まどか、美樹さやか、どちらとも離れた場所にいるみたいだ」

    ほむら「そう……それならいいわ」

    キュゥべえ「うーん……ただ、少し変なんだ」

    ほむら「変?どういうこと?」

    キュゥべえ「どうも、その個体はやけに弱っているみたいなんだ。得られる情報にノイズが多いのもそのせいかもしれない」

    ほむら「弱っている?私以外にインキュベーターを攻撃する存在なんか……!?」

    キュゥべえ「どうしたんだい、ほむら?」

    ほむら「……嫌な予感がするわ」

    キュゥべえ「?」

    ほむら「あなた、その個体のいる場所はわかる?」

    キュゥべえ「はっきりとはわからないけど、大まかな方向ならナビゲートできるよ」

    ほむら「案内しなさい!」

    キュゥべえ「わかったよ!やっと僕も役に立てる時が来たんだね!」

    ほむら「いいから早く!」

    137 = 62 :





    さやか「それじゃまどか、ちゃちゃっと選んでくるから」

    まどか「急がなくてもいいよ、私も見たいCDとかあるし」

    さやか「そう?じゃ、終わったら呼びに来るね」

    まどか「うん!」

    まどか「~♪」



    まどか(……ほむらちゃんは、どういう音楽を聞くのかな)

    まどか(そういえば私、まだほむらちゃんのこと、何も知らないんだ)

    まどか(……ううん、まだお友達になれたばかりだもん」)

    まどか(これから知っていけばいいんだよね!)

    まどか(明日もほむらちゃんと、いっぱいお喋りできたらいいなぁ……)







    『……すけ……て』

    138 = 62 :

    まどか「っ!?」

    まどか(な、何……?今、何か)



    『……すけ……て、まど……』



    まどか(や、やっぱり、気のせいじゃない……?)



    『……たすけて、まどか……』

    『……僕を……たすけて……!』


    まどか(この声、頭の中に……)

    まどか(私を、呼んでるの……?)



    『……たすけて……!』



    まどか(…………) フラッ

    139 = 62 :

    『……たすけて……まどか……』


    まどか「……だ、誰……?どこにいるの?」



    『……まどか、たすけて……!」



    まどか「私を、呼んでるん……だよね?」

    まどか「あ、あなたは、どこにいるの?」



    『……僕を、たすけて……』



    まどか(……こっち……?)

    まどか(立ち入り禁止、って書いてあるけど……)

    まどか(でも……でも、無視なんてできないよ……!)

    まどか(この声は、私に助けて欲しいって……)



    ガチャッ

    ギィイ……

    140 = 62 :

    『……まどか、早く……たすけて……!』


    まどか(この声、だんだん近くなってるような……)

    まどか「い、今行くよ……ど、どこにいるの?」



    バタン!



    まどか「ひゃあっ!?」

    さやか「はぁ、はぁ……あっぶない、見失うとこだった……」 ゼェゼェ

    まどか「さ、さやかちゃん!?どうして、こんなところに……」

    さやか「それはこっちの台詞!まどかったら、急にふらっと店を出て行ったと思ったら」

    さやか「あっちに行ったりこっちに行ったり、急に見えなくなったと思ったらこんなところに入ってたり!」

    さやか「このさやかちゃんが心配して駆けつけるのも当然でしょーが!」

    まどか「あっ……そ、そうだよね……ごめん」

    さやか「まあ、別にいいんだけどさ……それより、どうしたの?ここ立ち入り禁止だよ?」

    まどか「え、えっとね……変なこと言ってるって、思うかもしれないけど」

    141 = 62 :

    さやか「何何?さやかちゃんは、ちょっとやそっとじゃ驚きませんよ!」

    まどか「……えっとね……呼ばれた気がしたの」

    さやか「呼ばれたって、誰に?」

    まどか「わからないけど……声がして、私に、助けてって」

    さやか「…………」

    まどか「へ、変だよね?うん、よく考えたら私も、おかしいこと言ってると思うし……」

    さやか「う、ううん!別におかしいとは思ってないけどさ、その……まどかって、さ」

    まどか「?」

    さやか「れ、霊感とか、あったり……しないよね?」

    まどか「えっ?」

    さやか「だ、だってさ!急に助けを求める声が聞こえたりとかさ!それに呼ばれるようにふらふらーっとかさ!」

    さやか「なんだかそういうの想像しちゃうでしょ!?」

    まどか「た、多分そういうのじゃない、と思うけど……」

    さやか「……そ、そうなの?」

    まどか「う、うん……」

    142 = 62 :

    さやか「えーっと……それで、その声は、まだ聞こえるの?」

    まどか「ううん、さやかちゃんが来たあたりからは……」

    さやか「と、とりあえず、一回戻ろう?なんか寒気がしてきちゃった」

    まどか「そ、そうだね」



    ……Das sind mir unbekannte Blumen. 



    さやか「っ!?」

    まどか「えっ……?」

    さやか「ま、まどか……今、何か聞こえた?」

    まどか「う、うん、何か……歌、みたいな……?」




    ……Ja, sie sind mir auch unbekannt. 



    さやか「ひいいっ!?き、気のせいじゃない、気のせいじゃないよね!?」

    まどか「わ、私にも聞こえたから……」

    さやか「ここここれはアレだよね、早く戻ろうまどか!」

    まどか「う、うん!」

    143 = 62 :

     

     

     

    ……Schneiden wir sie ab.




    さやか「あ、あれ……で、出口は!?」

    まどか「し、知らないよこんな道、さっきまで無かったよ!」

    さやか「何なの……何なのよ、これ!何で私たちの周りが……」

    まどか「さ、さやかちゃん、これって一体……」





    ……Ja schneiden doch sie ab.




    さやか「な、何……何なの!?」

    まどか「さ、さやかちゃん、あそこに何かいる……!」





    ……Die Rosen schenken wir unserer Konigin!

    144 = 62 :






    タッタッタッ……!



    ほむら「……!魔女の結界、こっちね……!」

    キュゥべえ「間違いないよ、別の個体もそこにいる!」

    ほむら「結界に入るわ、振り落とされても拾わないわよ!」

    キュゥべえ「わかった!どんと行ってくれ、ほむら!」


    ほむら(インキュベーター……まさか、自ら自分を餌にするなんて……)

    ほむら(まどかの優しさを利用するような行為……絶対に許さない!)


    キュゥべえ「どうやら、もう少し奥みたいだね!」

    ほむら「わかっているわ!」


    ほむら(それにしても)

    ほむら(……こうして)

    ほむら(誰かと一緒に結界に入るなんて、久しぶりだわ……)

    145 = 62 :

     

     

     

     
    「Das sind mir unbekannte Blumen.」 (あの花は我々の知らないものだ)

    「Ja, sie sind mir auch unbekannt.」 (そうだ、あの花は我々の知らないものだ)



    さやか「な、何よこれ……わ、私夢を見てるんだよね?今、悪い夢でも見てるんだよね?」

    まどか「さ、さやかちゃん……!!」 ギュウ



    「Schneiden wir sie ab.」 (では切ってしまおう)

    「Ja schneiden doch sie ab.」 (そうだ、切ってしまおう)



    さやか「う、嘘でしょ、こんな訳のわかんないところで、こんな年で死んじゃうっての!?」

    まどか「ご、ごめんねさやかちゃん、私のせいで、こんな……」




    「Die Rosen schenken wir unserer Konigin.」 (切って、あの薔薇を女王に捧げよう)



    さやか「……っ……!!」

    まどか「ひっ……!!」

    146 = 62 :

     
     
     
     

    カシャンッ
     
     
     

    ほむら「待たせてしまってごめんなさい、まどか」

    まどか「えっ……」

    さやか「あ、あれ?」

    ほむら「また今度と言ったはずなのに、結局こんなことになるなんてね」

    まどか「ほ、ほむら……ちゃん?」

    さやか「な、なんでこんな所に……しかも、その格好って」

    キュゥべえ「仕方ないね、ほむら。非常時には非常時の対処があるということだよ」

    まどか「そ、その声、あなた……」

    キュゥべえ「正確には僕であって僕ではない。説明は

    ほむら「説明は後よ、二人とも……ここを動かないで」

    キュゥべえ「話を遮られるのは残念だけど、これも仕方ないか」

    まどか「ほ、ほむらちゃん……!?」

    147 :

    面白い

    148 = 62 :

    タンッ……!



    ほむら「……数は多いけれど、この使い魔たちは攻撃そのものが不得手のはず」

    キュゥべえ「そういえばさっきから造園の仕事ばかりだね、あまり攻撃してこないみたいだ」

    ほむら「あなたは、あの二人から目を離さないで……!」

    キュゥべえ「わかった、任せてよ!」

    ほむら「……っ……!!」



    ドドドドドンッ!!!!



    キュゥべえ「うわあっ!?撃つ時は最初に言ってよ、びっくりするじゃないか!」

    ほむら「無駄口を叩かないで、どうせここからはほとんど撃ちっ放しよ!」

    キュゥべえ「やれやれ、見ているだけというのも楽じゃないね」

    ほむら「肩に乗っているだけのくせに……!」



    ドンッドンッドドドドドドドンッ!!!!



    さやか「」 ポカーン

    まどか「」 ポカーン

    149 = 62 :

    さやか「ね、ねえ、まどか」

    まどか「な、何……?さやかちゃん」

    さやか「転校生……ほむらが、さ」

    まどか「うん」

    さやか「よくわかんない世界で、コスプレして、でっかいマシンガンをぶっ放してるんだけど」

    まどか「うん……」

    さやか「あと、さっきから瞬間移動したりしてさ」

    まどか「そうだね……」

    さやか「……私、まだ夢を見てるのかな……」

    まどか「わかんないけど、私も夢を見てるのかも……」




    ほむら「……くっ、次から次へと……!」 パァンッ!

    キュゥべえ「早々に補充しておいて正解だったね、ほむら!」

    ほむら「補充が済んでいるのは半分ほどよ、重火器はまだ……くっ!」 ダダダッ!

    キュゥべえ「なるほど、一網打尽にできないのはそれが理由かい?」

    150 = 62 :

    ほむら「いいからあなたは二人を……!」

    キュゥべえ「!!ほむら、あっちに使い魔が!」

    ほむら「っ!?」



    さやか「わ、私たち、見てるだけでいいのかな……」

    まどか「ど、どうすればいいんだろう……」



    ほむら「気付いてない……!?二人とも、そこから……!!」

    キュゥべえ「今からじゃ間に合わない、こっちから行かないと!ほむら!」

    ほむら「くっ……時間を止めるわ、掴まって!」

    キュゥべえ「わかった!」





    ズドォンッ!!!!!!!!




    ほむら「っ!?」

    キュゥべえ「うわあっ!」


    まどか「きゃあっ!?」

    さやか「ひゃあっ!!」


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