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    元スレ京太郎「ここが龍門渕か……でっかいなぁ」

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    みんなの評価 : ★★
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    51 = 44 :

    「でも、ほんとに大丈夫?上手くやれそう?」

    京太郎「確かに心配がないわけじゃないけど、大丈夫だと思う。みんないい人たちだし、それに幼馴染みもいるから」

    「へぇ~、幼馴染みが……えっ」

    「……は?」

    「えぇっ!?わ、私も龍門渕に住むの!?」

    京太郎「えっ、そうなの?」

    「違うの!?」

    京太郎「いや、俺に聞かれても分かるわけないだろ」

    「だってさっき、幼馴染みがいるからって言ったでしょ!?」

    京太郎「あぁうん、言ったな」

    「それって私のことだよね!?」

    京太郎「あっ、あー……そういうことか。違う違う、咲じゃないぞ。また別の幼馴染み」

    「なんだ、そうだったんだ……もう!最初からそう言ってよ!」

    京太郎「ごめんな、勘違いさせて」

    「全くだよ、ほんとに……ってぇぇっ!!」

    「べ、別の幼馴染みぃ!?そっちのほうが問題大きいよっ!!」

    (うるさいわねぇ……)タンッ

    まこ(うるさいのぉ……)タンッ

    優希(うるさいじぇ……)タンッ

    (もしも神がいるのだとしたら、とても残酷な方ですね……だって私に、美貌と頭脳と才能の全てを授けたのですから)タンッ

    52 :

    すごいナルシストだな和

    53 = 44 :

    「はぁ!?なに!?なんなの!?私から、負けヒロインフラグすら、奪おうというの!?」

    「じゃあなに!?じゃあ私はなんなの!?これじゃあただのヒロインだよっ!!」ダンッ

    京太郎「咲、ちょっと落ち着こうぜ。クールになれよ」

    「私はいつだって落ち着いてるよ!クールビューティーといえば宮永咲、ってとある界隈では有名なんだからっ!!」

    京太郎「それ、どんだけ屈折した界隈だよ」

    「それで付き合いは!?一体どれくらいの時間、付き合いがあるのっ!?」

    京太郎「えっ、付き合い?えぇーっと……こっちに引っ越す前だから……十二年?くらいかな」

    「じ、十二年!?二桁!?私たちの三倍の年数、付き合いがあるの!?なにその当てつけっ!!」

    京太郎「多分、それくらいだと思う。家が隣で、物心つく前から家族同士で付き合いがあったから」

    「はぁっ!?なに!?家族公認なの!?私なんてまだ、京ちゃんのお父さんを見たことすらないんだよっ!?」

    京太郎「見たってそんな面白いものでもないぞ?ただのおっさんだし」

    「そういう問題じゃないよっっっっ!!!!!!」

    (早く話、終わってくれないかしら……)タンッ

    まこ(さっさと話、終わってくれんかのう……)タンッ

    優希(とっとと話、終わってほしいじぇ……)タンッ

    (この指なんて、まさに白魚のよう……いえ、きっと白魚よりも美しいに決まっていますね。白魚なんて見たことありませんけど)タンッ

    54 = 44 :

    「……分かった!もう分かった!はっきりと分かった!」

    京太郎「なにが?」

    「私も龍門渕に行くっ!その京ちゃんの旧・幼馴染みを倒すっっっ!!!!!」ゴッ

    京太郎「やめろ、争いはなにも生まないんだぞ?」

    「少なくとも、私のこの気持ちは晴れるよ!京ちゃん!案内してっ!!」

    京太郎「えー、嫌だよ。案内なんて」

    「なんでよっ!?現・幼馴染みより旧・幼馴染みのほうが大事だって言うの!?」

    京太郎「そういう問題じゃねぇ。これから住み込みで働こうって所に、そんな敵意丸出しのヤツを案内出来るわけないだろ」

    「じゃあいい!もういいもん!私、勝手に行くからっ!!」

    京太郎「おいやめろ。迷い迷って国外にいることになるぞ」

    「大丈夫だよ!私、そこまでひどくないし、京ちゃんの後つけるからっ!!」

    京太郎「それでも迷って終わりだろ」

    (そうね、迷って終わりね)タンッ

    まこ(そうじゃな、迷って終わりじゃな)タンッ

    優希(そうだじぇ、迷って終わりだじぇ)タンッ

    (そうですね、迷って終わりですね)タンッ

    55 = 44 :

    「じゃあ私にどうしろって言うのっ!?」

    京太郎「どうもするな。部活が終わったら、まっすぐ家に帰ってじっとしていなさい」

    「それじゃあ、いつもと変わりない日常と一緒だよっ!!」

    京太郎「咲……あのな、よく聞いてくれ。いつもと変わりない日常っていうものは、ホントはとても得がたいものなんだ」

    京太郎「お前はその、得がたいものをもう既に持ってる。それを壊すようなことなんてするもんじゃあない」

    「そんな言葉で騙されるような私じゃないよっ!!」

    「ちょっと、咲!あなたさっきからうるさいわよっ!?」ガタッ

    優希「そうだじぇ!これじゃあ全然麻雀に集中できないじょっ!!」ガタッ

    まこ「話すんはええが、周りのことも少しは考えんか」

    「あ、あぅ……すみませんでした……気を付けます……」

    京太郎「ほら、だから落ち着けって言ったのに」

    「あなたも同罪ですよ。……いえ、須賀くんのほうが罪は重いですね」

    京太郎「えっ」

    56 :

    この和は三十路まで結婚できなくて焦って京太郎に迫るけど失敗してプライドがズタズタになるのが似合いそう

    57 = 44 :

    優希「のどちゃんの言う通りだじぇ!このバカ犬ぅ!」

    まこ「おんしが煽らんかったら、咲もああまでうるさくはならんかったからのう」

    「そもそも須賀くんが、龍門渕にバイトの面接行かなきゃこうはならなかったんだし」

    「そうだよ!この元凶ちゃんッッッ!!!!!」キョウチャンダケニ

    京太郎「なにそれひどい」

    「というわけで、須賀くんに罰を与えます!」

    京太郎「異議あり!判決内容はあまりにも理不尽です!」

    「意義を却下します」

    京太郎「聞く耳まったくねぇな、おい」

    優希「当然だじぇ!」

    まこ「当然じゃな」

    「当然だよっ!」

    京太郎「俺、今ここを出て行けたら、清澄を出る喜びを感じられそうだよ」

    58 = 44 :

    今日はここまでです

    次回は未定です

    ありがとうございました

    ちなみにsageなのに特に理由はありません

    今後突然ageになったりするかもしれません

    59 :

    乙。

    もう転校していいんじゃね?(テノヒラクルー

    60 = 44 :

    「というわけで、須賀くんには、私たちを龍門渕に案内してもらいます!」

    まこ「異議なしじゃ」

    優希「異議なしだじぇ」

    「意義ありません」

    「むしろ全面的に賛成ですっ!」

    京太郎「いや、無理ですよそんなの」

    「あら?あなた、私にNOを突きつけられる立場だと思ってるの?偉くなったものねぇ~」

    京太郎「俺の意志どうこうの問題より、あちら方が許可しないでしょ」

    「わっかんない子ねぇ、まったく……それをなんとかするのがあなたの役目でしょ?なんのために龍門渕に、あなたを送り込んだと思ってるの?」

    京太郎「えっ、俺を面接に行かしたのって、そのためだったんですか?」

    「いえ、違うわよ?私は普通に、落ちたあなたをあざ笑うためだけに、面接に行かせたんだから!」

    京太郎「やっぱ鬼よりひでぇや、この人」

    まこ「そしてわしは、そんな京太郎に新たなバイト先として、うちを勧めるつもりじゃった」

    京太郎「あっ、ありがとうございます。フォローしてくれようとしてくれてて」

    「わ、私も落ちたって聞いてたら、慰めてたよ!落ちて当然だったって!」

    京太郎「咲さん……言いたいことは分かるけど、それはマズい」

    優希「私は京太郎が落ちてても、タコスを食べるじぇ!」

    「私は須賀くんが落ちてても、自らを愛でます」

    京太郎「いつも通りだな、お前らは」

    61 = 44 :

    「とにかく!須賀くんが受かった今、これを有効に使わない手はないわ!去年の長野県代表と、一戦交えるチャンスよっ!」

    京太郎「どうせ部長のことですし、それだけじゃないでしょ?」

    「えっ」

    京太郎「あっ、ホントにそれだけなんスね」

    「違うわよ!……そ、そう!あとはアレよ!高そうな壷を割ったりとか、高そうな絨毯を破いたりとかぁ……そ、そんな感じよっ!!」ビシィ

    京太郎「なんスかその意味のない嘘」

    「私には京ちゃんの旧・幼馴染みを倒すっていう、目的のほうが大事だけどね!」

    優希「私は龍門渕特性の高級タコスを食べるほうが大事じぇ!」

    「私は、龍門渕のみなさんに、私の美しさを誇示するほうが大事です」

    京太郎「おい、一年ども。お前らロクでもねぇな。もっと麻雀に対する情熱を燃やせよ」

    まこ「これでも麻雀強いっつうんじゃから、不思議じゃのう」

    京太郎「神様って残酷ですよね」

    「神なんて、そんなオカルトありえません」

    京太郎「お前それ、さっきの麻雀中の発言と矛盾してんじゃん」

    「は?なんの話ですか?」

    京太郎「いやだから、麻雀中にもしも神がいたらなんとかって言ってただろ?」

    「言ってませんけど?」

    京太郎「いや、言ってたって」

    「言ってたわね」

    まこ「言っとったのう」

    優希「言ってたじぇ」

    「言ってたよね」

    「そんな……いくら私の声が美しいからって、みなさんに幻聴を聞かせるほどだなんて……」

    京太郎「なんで認めねぇんだよ」

    62 = 44 :

    「さぁ、須賀くん!そろそろ龍門渕にまで、案内してもらおうかしら!」

    京太郎「だから無理ですって。俺の立場も考えてくださいよ」

    「ぐぬぬ……いいから案内しなさーい!!」ジタバタ

    京太郎「うわ、駄々こね出したよこの人……いくつだよ……」

    まこ「すまんが、連絡だけでもしてみてくれんか?それで無理だったら諦めるけえ」

    京太郎「まぁ、まこぴーの頼みなら……どの道、連絡しないといけませんから、ついでに聞いてみます」

    まこ「すまんのう、恩に着る。あとまこぴー言うな」

    「ねぇ、なんで私の言うことは聞かないのに、まこの言うことは素直に聞くの?ねぇなんで?」

    京太郎「自分の胸に手を当てて考えてみてください」

    「……並ね」

    まこ「普通じゃな」

    優希「無いじょ……」

    「緩やかに雪が降りそうなほどのなだらかな丘」

    「ご覧の通りです」ドヤァ

    京太郎「サイズの話じゃねぇよ。あと、なんでみんなしてやってんの?それと和、いい加減揉ませてくれない?」

    「美しく揉めるというのなら、揉ませてもかまいませんけど?」

    京太郎「む、無理だ……今の俺には、欲望のままにこねくり回すことしか……クソォッ!!!」ダンッ

    「わ、私のだったら、欲望のままに揉んでもいいよ!」ドキドキ

    優希「わ、私も別に……その……」モジモジ

    京太郎「お前ら揉めるほどないだろ。なんの冗談だよ」ハハッ

    「うわっ、最低」

    まこ「クズ以下じゃな」

    「生きる価値ありませんね」

    「殺すよ?マジで」

    優希「自分の腸を引きずり出されるのを見ながら死ぬと、一体どんな気持ちになるんだろうな?」

    京太郎「今のは悪かった。ごめんなさい」ペコリ

    63 = 44 :

    京太郎「……ということなんですが」スガダケニ

    透華『なるほど……清澄の麻雀部の方々がこちらに来たいと……』

    京太郎「無理ですよね?無理でいいですから。むしろ無理って言ってください」

    透華『……いえ、是非お受けしたいですわ』

    京太郎「えっ」

    京太郎 「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっ!?!?!?!?!?」

    透華『す、須賀さん?いかがなされましたの?』

    京太郎「あっいや……すみません。でも、ホントに大丈夫なんですか?別に気を使わなくてもいいんですよ?」

    透華『気を使うだなんて、そんなことありませんわ。むしろこちらとしても、対策をとれるなら、早くとっておきたいですもの』

    京太郎「えっ、でも龍門渕って前の長野代表なんですよね?そんなとこが対策とるなんて……ウチってそんな強いんですか?」

    透華『それが分からないから、ですわね。強いと分かっている相手よりも、実力が未知数な相手のほうが恐ろしいもの、ですわ』

    透華『それにそちらには、原村和やインターハイ王者である宮永照の妹さんがいらっしゃるとお聞きします』

    透華『そのお二人の実力を体験するだけでも、こちらとしては充分な価値がありますわ』

    京太郎「宮永って……咲のことですか!?あいつがそんな人の妹だったとは……」

    透華『あとそれから、須賀さんをご紹介して頂いたご恩もありますものね』

    京太郎「その恩には別に、報いるほどの価値はないと思いますが……まぁとりあえず、許可がとれたって伝えておきますね」

    透華『えぇ、お願い申し上げますわ。日時はいかがいたしましょうか?』

    京太郎「あっ、それはそちらの都合のいい日で大丈夫です。元々、こっちから言い出したことですし」

    透華『左様ですの。では……日時は明後日のお昼、ということでおよろしいでしょうか?』

    京太郎「あっはい、それで大丈夫です。では、よろしくお願いします」

    透華『こちらこそ、よろしくお願い申し上げますわ。……ところで須賀さんは、本日は何時頃にこちらに着くか、もうお分かりになりまして?』

    京太郎「あっ、えっと……今から部活抜けて、荷物取ってだから……大体六時くらいには着くと思います」

    透華『六時ですね、分かりましたわ。お待ちしておりますわね』

    京太郎「はい、待たせないよう急いでいきます」

    透華『お荷物もあるのですから、多少遅れたとしても怒りませんから、どうぞご安心なさってくださいな。……では、そろそろ失礼させて頂きますわね』

    京太郎「あっ、すみません。長い間電話に付き合わせちゃって」

    透華『いえいえ、お気になさらないでおよろしいですわ。また屋敷でお会いしましょう』

    京太郎「はい、それではまた」

    64 = 44 :

    京太郎「電話してきましたよ」ガチャ

    「あら、それでどうだったの?」

    まこ「まぁ無理じゃろ」

    優希「まぁ無理だろうな」

    「まぁ無理でしょうね」

    「たとえ無理だったとしても、私は行くよっ!」

    京太郎「それがなんと、来てもいいとの許可を頂きました」

    「えっ」

    まこ「えっ」

    優希「えっ」

    「えっ」

    「えっ」

    久・まこ・優希・和・咲「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっ!?!?!?!?!?」」」」」

    京太郎「まぁそうなるわな」

    65 = 44 :

    「ほほほ、ほんとにい、行ってもいいの!?」

    京太郎「はい。是非お受けしたいって言ってましたね」

    まこ「そうじゃ、これは夢なんじゃ。目が覚めたとき、わしはまだ12歳。起きたらラジオ体操に行って、朝ご飯を食べて、涼しい午前中にスイカを食べながら宿題をして、午後から友達とプールに行って、思いっきり遊ぶんじゃ……」

    京太郎「ところがどっこい……夢じゃありません……!現実です……!これが現実……!」

    優希「うおぉー!楽しみで今から腹が鳴るじぇー!!」グゥー

    京太郎「鳴らすなら腕を鳴らせよ」

    「私のことについて、なにか言っていませんでしたか?」

    京太郎「そういや、和と咲の実力がなんとかって言ってたな」

    「そうですか……やはり私の美しさは、もう既に龍門渕にまで轟いているようですね」

    京太郎「確実にそういうニュアンスではなかったぞ」

    「京ちゃん、楽しみにしててね!私が旧・幼馴染みを倒して、京ちゃんの真・幼馴染みであることを証明してあげるからっ!!」ゴッ

    京太郎「もうこの際だし、やる気になるのはいいけど、そもそも俺の幼馴染みが、麻雀やってるかどうか分からないぞ?」

    「やってなくても関係ないよ!舞台に引きずり出すんだから!」

    京太郎「ひどく横暴だなぁ。これは魔王のそしりを受けても仕方ない」

    66 = 44 :

    まこ「それじゃあ、今から行ってもええんか?」

    京太郎「あっいや、明後日のお昼です。あちら方が、その時間なら都合がつくらしいので」

    優希「なーんだ、今からじゃないのか。拍子抜けだじぇ」

    「楽しみは後にとっておいたほうが、それが訪れたとき、より感動を味わえるものですよ」

    「えぇー、でも私、好きなおかずは最初に食べるよ?」

    「結構いいこと言ったのに、すごく薄っぺらい理由で否定しないでほしいですね」

    「ででででも!あ、明後日ってすぐよね?に、二回寝たらもう来るのよね……?」

    京太郎「そうですね。今日と明日寝たらもう明後日です。龍門渕に行く日です」

    「どどどどうしよぉぉぉぉぉぉ!!!!!や、やっぱり菓子折りとか持ってったほうがいいかしら!?」ワタワタ

    京太郎「そりゃあわざわざ会ってくれるわけですし、手土産の一つくらい持って行くべきでしょ。俺も今日持って行きますし」 

    優希「ていうか、なんでもうテンパってるんだ?」

    「麻雀中はあんなに大胆なのに……」

    まこ「久は麻雀関係以外の、突発的な出来事に対しては、メンタルが豆腐並にやわっこい性格なんじゃ」

    「ややこしい性格ですね……とりあえず、美しくはありません」

    「あああ、でも!な、なにを持っていけばいいの……?庶民のお菓子なんて、きっとお口に合わないだろうし……あわわわわわわ」ワタワタ

    京太郎「別にちゃんとしてれば、なんでもいいんじゃないですか?そういうのは気持ちの問題ですし」

    「き、気持ちったってねぇ!そんなの伝わらなきゃ意味ないじゃないっ!!」クワッ

    京太郎「そんないかんともしがたい文句を言われても……」

    まこ「ちなみに京太郎は、なにを贈るつもりなんじゃ?」

    京太郎「俺は羊羹ですよ、三万円の」

    「さささ三万円っ!?そ、そんな高いもの贈らなきゃいけないのっ!?高校生がそんなお金、ポンと払えるわけないじゃないのよぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」ウワーン

    まこ「おう、金で解決するつもりか?」

    優希「気持ちの問題なんじゃないのか?」

    「さっきの言葉、一気に薄っぺらくなりましたね」

    「た、たとえ気持ちをお金で解決しようとしても、私は京ちゃんの幼馴染みだよっ!……引きはするけど」

    京太郎「いや、そんなつもりまったくないから!相手が相手だし、それにこれからお世話になるわけだから、出来る限り良いものを贈ろうってだけだから!」

    67 = 44 :

    京太郎「はぁ……俺、そろそろ龍門渕に行かなきゃいけないんで帰りますね」

    まこ「おう、気ぃ付けんしゃい。金の亡者」

    優希「龍門渕でタコスの腕磨けよー。金の亡者」

    「ついでに美しさも磨いたらどうですか?まぁいくら磨いたところで、金の亡者が私に美しさで敵うわけありませんけど」

    京太郎「それマジでやめてくれない?ホント謂われないし、結構リアルにヘコむ」

    「こ、これからは京ちゃんじゃなくて、金ちゃんって呼んだほうがいいのかなぁ……?」

    京太郎「やめてっ!京ちゃんって呼んでっ!俺、京ちゃん大好きっ!」

    「そ、そこまで言うならそのままにしておくね……」

    「ね、ねぇ須賀くん。龍門渕の人たちに、なにが欲しいか聞いてきてくれないかしら……?あっ、も、もちろん私が聞いたってのは秘密で!」

    京太郎「まぁいいですけど……それでもし、もっと高いものが出たら、どうするんですか?」

    「そ、そのときはそのときよ!もう土下座でもなんでもしてやるわっ!!」

    京太郎「じゃあ、全裸で逆立ちしながら庭を一周しろって言われてもするんですか?」

    「ふぇっ!?や、やだぁ……そんなの出来ないぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」ウワーン

    京太郎(あっ、めんどくさいぞこの人)

    「むっ……京ちゃんのあの顔は、なにか失礼なことを思ってる顔だ!」

    優希「そうなのか?よく分かるな」

    「うんっ!なんてったって幼馴染みだからねっ!」ドヤァ

    まこ「大方、久の反応をめんどくさがっとるんじゃろうなぁ」

    「実際、端から見ててもめんどくさいですからね。あの部長の相手は、本当に遠慮したいです」

    68 = 44 :

    京太郎「まぁ……困ったら、自分の好きなものを贈ったらいいんじゃないスかね?」

    「自分の好きなもの……?」グスグス

    京太郎「そういうものなら、自分で善し悪しを判断出来ますし、そもそもこういうのに答えなんてないですから」

    「でも、私の好きなものって、謀事を企むことなんだけど……」グスグス

    京太郎「あ、あー……じゃあその……し、諸葛亮の本とか贈ればいいんじゃないスかね?」

    「そんなもん贈って喜ぶ女子高生がどこにいるのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」ウワーン

    京太郎「ほ、他になにかないんですか?」

    「……麻雀」グスグス

    京太郎「あー……じゃあ好きな食べ物とかは?」

    「……もろきゅう」グスグス

    京太郎「もろきゅう……予想のななめ上だなぁ」

    「もういい……もう私は、全裸で逆立ちしながら庭を一周するわ……」グスグス

    京太郎「と、とりあえずちゃんと、欲しいもの聞いておきますから!安心してください!」

    「ほんとに……?ちゃんと聞いて教えてくれないと、ひどいんだからね……?」グスグス

    京太郎「はい、ちゃんと聞いて教えますから……俺、もう行ってきますね」

    「うん、行ってらっしゃい……」フリフリ

    京太郎「じゃあそういうことなんで行ってきます。二回目ですけど」

    まこ「おう、気張れよ。京太郎」フリフリ

    優希「強くなるんだじょ。京太郎」フリフリ

    「お達者で。須賀くん」フリフリ

    「……よしっ!それじゃあ行こっか?京ちゃん」

    京太郎「なんでこう次から次に問題が生じるんだよ、まったく」

    69 = 44 :

    「ん?どうかしたの?」

    京太郎「どうかしたの、じゃねぇよ。なにナチュラルに一緒に行こうとしてんの?」

    「だってついてくって言ったでしょ?」

    京太郎「ならせめて、俺にバレないようにしろよ。ていうか、明後日会うんだから今はいいだろ」

    「ダメだよ!今日と明日で急速に仲が良くなったらどうするの!?男女が一つ屋根の下だなんて、間違いが確実に起こるんだよっ!?」

    京太郎「男女ってそもそも、俺の幼馴染みが女だなんて言ってないだろ」

    「あっ……じゃあ、男の人なの?」

    京太郎「ううん、女だよ」

    「じゃあ間違い起こるじゃん!結果、私が正しいんじゃん!!」

    京太郎「ていうか、間違いが起こる前提がまずおかしい。俺がそんな間違いをおかすと思うか?」

    「思うよ!むしろ、京ちゃんだからこそ心配なのっ!!」

    京太郎「信用ねぇな、おい」

    「当たり前でしょ!?ずっと和ちゃんのおっぱいしか見てない人を、信じることなんて出来る!?」

    まこ「一理あるな」

    優希「むしろ全理あるじぇ」

    「そもそも麻雀部入ったのだって、和目当てだったものね」

    「この美しい私をずっと見ていたいという気持ちは痛いほど分かりますけど、さすがに見すぎです。それも下劣な視線で」

    京太郎「仕方ないだろ。男の脳みそは金玉なんだ」

    「言い訳がド下ネタって、ほんと最低だよっ!!」

    京太郎「それにな?男はいつだって夢と希望を追い求めるもんだ。そしておっぱいには、夢と希望が詰まってる」

    「なんでさらに下ネタで言い訳を繰り返すの!?」

    京太郎「いやおっぱいは上半身じゃん。上だよ」

    「そういう問題じゃないよっ!!」

    70 = 44 :

    京太郎「もうさぁ、マジで諦めてくれよ。いい加減時間ないんだよ」

    「いーやっ!絶対、京ちゃんについてく!私の決意は、さっきよりもより強固なものになったからねっ!!」

    京太郎「……咲ぃっ!!」ガシッ

    「ぴゃっ!?ど、どうしたの……?」

    京太郎「なぁ咲……俺はな、文学少女のお前でもなく、迷子センターで子供相手にアタフタしてるお前でもなく、麻雀を打っている時のお前だけが好きなんだっ!」

    「えぇっ!?き、京ちゃんが私を……好きぃっ!?」

    京太郎「あぁ、普段のお前じゃなくて、麻雀を打っている時のお前だけがだ!だから俺は、お前にもっと麻雀を打ってほしい!もっと強くなってほしい!もっと……俺を好きにさせてほしい」

    「う、うん……私、もっと麻雀いっぱい打って、もっと強くなる!それで、もっと京ちゃんを好きにさせたい!」ポワポワ

    京太郎「そうか……なら俺についてこないで、ここで部活が終わるまで麻雀打ってくれるな?」

    「うんっ!いっぱい打つ!」ポワポワ

    京太郎「それで部活が終わったら、優希か和のどっちかか、もしくは二人と一緒にまっすぐ家に帰って、家の中でじっとしておいてくれるな?」

    「うんっ!じっとしてる!」ポワポワ

    京太郎(ちょろいぜ)

    (ちょろいわねぇ)

    まこ(ちょろいのう)

    優希(ちょろいじぇ)

    (ちょろいですね)

    京太郎「じゃあ俺はもう行くけど、みんなと楽しく麻雀打ってろよ。じゃあな」ガチャ

    「うんっ!行ってらっしゃーい!」フリフリ バタン

    71 = 44 :

    「……はっ!?」

    「あれっ!?私、騙されてないっ!?」

    「ようやく気付いたのね」

    まこ「だがしかし、あまりにも遅いのう」

    優希「でも、気付くだけマシだじぇ」

    「人を信じる心は美しいですが、人を疑わないのはいただけませんね」

    「私の純情につけ込んで騙すなんてぇ……!!」ワナワナ

    「京ちゃんのバカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!ゴホッゴホッ」

    まこ「荒れとるのう」

    優希「まぁ、気持ちは分かるじぇ」

    「これに懲りて、少しは疑うということを覚えてくれればいいんですけど」

    「でもまっ、これも青春の一つよ」

    「はぁ……それじゃあ、麻雀しよっか!」ゴッ

    「ついに顕在したわね、咲の中の魔王がっ……!」

    まこ「京太郎め、とんでもないもん残していきよって……」

    優希「さぁ、本日の生贄のお時間がやってまいりました。今日は一体誰が、咲ちゃんの餌食となるのでしょう。お楽しみに!」

    「わ、私は美しいからきっと大丈夫ですね……(震え声)」

    「部長は確定としてぇ……あとは……」

    「えっ!?ち、ちょっと待ちなさいよぉ!!ななななんで私は確定なのよっ!?」

    まこ「ついに麻雀に対してもヘタレたのう」

    優希「もう部長のメンタルはボロボロだじょ」

    「やっぱりめんどくさい人ですね。美しくありません」

    「染谷先輩と優希ちゃんね!さっ、早く卓について!」

    まこ「あぁ……」

    優希「あぁ……」

    「っしゃあぁぁぁぁぁ!!!!」グッ

    「あっ、和ちゃんはこの対局が終わったら、部活が終わるまで私とマンツーマンで打ってもらうからね?」ゴッ

    「」

    「やはり、この世に神なんていない……いるのは、魔王だけなんですね……」ヨヨヨ

    72 = 44 :

    今日はここまでです

    書きためが尽きたので次回は本当に未定です

    もしなにか見たい展開などがあれば書いて頂けるととてもありがたいです

    ありがとうございました

    73 :


    かわいい透華が見られれば僕は満足です

    74 :

    もんぶちとのほのぼのとした交流をば

    75 :


    新旧幼なじみのハートフル(ボッコ)な交流

    76 :

    純くんとまるで唯一無二の親友並に意気投合する展開大好きです

    77 = 76 :

    sage忘れちまったよ…
    申し訳ない

    78 :

    このノリわりと好き

    79 :

    一くんときゃっきゃうふふな展開を…
    のどっちが壊れすぎワロタw
    あと咲ちゃん純粋チョロイン可愛すぎ

    80 :

    好きなノリなんだけど、スガダケニの使用が多すぎィ!
    流行ってんの?

    81 :

    キャラが壊れ気味だけどこのノリ結構好き

    82 :

    和のキャラがわけわからんナルシストになっているんですがそれは……
    ポンコツ照さんと京太郎のクッソ濃厚な絡みが見たいです先生!

    83 :

    作戦目的とIDは正義、仮面ライダー2号が正解なのかな

    84 :

    このノリは面白いな
    時系列的に県予選の前で京太郎とハギヨシさんは知り合いじゃないのか

    85 :

    すっげぇノリが好み!
    テンポもいいし今までに無い感じだな

    86 :

    【徹底解明 原村和はいかにしてナルシシズムに目覚めたのか】

    「はぁ……今日も美しいですね、私」

    京太郎「鏡に向かって自画自賛とか、モー娘のリーダーかよ、お前」

    「あの方よりも私のほうが美しいです」

    京太郎「そんなん聞いてねぇよ。初めて会った頃は、普通の可愛らしい巨乳でうぶな優等生だったのに……」

    「あの頃はまだ、私は自らの美しさに気が付いていなかったんです。まったく美しくありませんね」

    京太郎「出来ることなら、気付いてほしくなかったなぁ。一体なにがお前をそうさせたんだ」

    「なにって……私に気付かせてくれたのは、須賀くんじゃないですか」

    京太郎「は?俺?えっ、なに?俺のせいで和がそうなったって言うの?」

    「せいというか、おかげですね。覚えていないんですか?」

    京太郎「まったく記憶にございません」

    「一人の女を根本から変えたというのに、それを覚えていないというのは、男としていかがなものかと思いますよ」

    京太郎「誤解が生じそうな言い方するなよ」

    「ですが事実です。はぁ……まったく仕方がありませんね。ではこの美しい私が、美しい記憶を美しく語って差し上げましょう。より美しく」

    京太郎「美しい美しいうるせぇな。最後の絶対余計だろ」

    87 = 86 :

    「あれは、まだ咲さんが麻雀部に入部する前のことでした……」

    ポワンポワンポワンポワーン

    京太郎「ういーっす、お疲れさまですー」ガチャ

    「あっ、須賀くん。お疲れさまです」

    京太郎「あれ?原村だけなのか。他は?」

    「部長は生徒会のお仕事、染谷先輩は実家のお手伝いで、今日は来られないそうです」

    京太郎「あぁー、そうなのか。片岡は?」

    「ゆーきは、面子が揃わないなら行く意味がないって言って、もう帰ってしまいました」

    京太郎「あぁー、そうなのか。不真面目だな、片岡は」

    「まったくです。ほんとにゆーきったら……」

    京太郎「それに比べて真面目だな、原村は。こうやってちゃんと来てるんだし」

    「部活に所属しているんですから、来るのは当たり前です」

    京太郎「それが真面目だってことだよ」

    88 = 86 :

    「………………」カチッカチッ

    京太郎「………………」ペラリ

    「………………」カチッカチッ リーチッ

    京太郎「……ん?」ペラリ

    「………………」カチッカチッ ツモッ

    京太郎「ほほう……」ビリッビリッ

    「ふぅ……須賀くん?なにをしているんですか?」

    京太郎「プレイボーイの袋とじ開けてる……よしっ!」

    「あぁ、プレイボーイの……って、ななななにをやってるんですかっ!?そ、そんないいいいかがわしい雑誌を、学校で読むだなんてっ!!」

    京太郎「おいおい……プレイボーイがいかがわしいだなんて心外だな。購買で売ってるんだぞ?」

    「えっ、こ、購買で売ってるんですか!?い、いいんでしょうか……」

    京太郎「だからまぁ、それだけちゃんとした雑誌ってことだよ。気になるなら、自分の目で確かめたらどうだ?ほら」バサッ

    「な、ならちょっとだけ……」ドキドキ

    京太郎「おやおや、原村さんも好きだねぇ。えぇ?」ゲヒヒ

    「からかわないでください!雑誌丸めてひっぱたきますよ!?」

    89 = 86 :

    「……なるほど。確かにちゃんとした雑誌ですね」

    京太郎「だろ?まぁ、男向けであることはいなめないけど」

    「この方って、清純派で人気のアイドルですよね?こんな方も載ってるんですね……」

    京太郎「あぁー、そうだな。でも俺、あんまりこの子好きじゃないんだよ」

    「そうなんですか?こんなに綺麗なのに」

    京太郎「俺からしたら、この子より原村のほうが綺麗だよ」

    「えっ」

    「わ、私がこの方よりも美しいとでも言うんですか、須賀くんはぁっ!?」

    京太郎「えっ……お、おう。ていうか、大体のアイドルとか芸能人より、原村のほうが綺麗だと思うぞ」

    「そそそそんなオカルトありえませんッッッ!!!!!!」

    京太郎「えっ、なんか怒ってない?」

    「怒ってませんッッッ!!!!!!」

    京太郎「そ、そうか……ま、まぁ確かに、そんなオカルトはありえないかもな」

    90 = 86 :

    「そ、そうですっ!私が芸能人の方より美しいだなんて、そんなオカルト……」

    京太郎「違う、そうじゃない」

    「鈴木雅之ですか?」

    京太郎「違う違う、そうじゃ、そうじゃなぁ~い~♪……なにやらせんだよ」

    「私も別に、やれって振ったわけではないんですけど……でも、そうじゃないってどういう意味ですか?」

    京太郎「あっ、いやさ。オカルトって幽霊みたいに、見れも触れもしないもののことだろ?」

    「えぇまぁ……確かに、そういった類の総称ではありますけど……」

    京太郎「だったら原村が綺麗だってのは、オカルトなんかじゃないだろ。現に俺は原村が見えてるし、こうやって触れる」スッ

    「す、須賀くん……って、なに胸を触ろうとしてるんですかっ!!」ペシッ

    京太郎「痛っ。……あーあ、イケると思ったんだけどなぁ」

    「いけまけんっ!まったくもう……」

    ポワンポワンポワンポワーン

    91 = 86 :

    「……とまぁ、あの日から私は、自らの美しさに気が付いたんです」

    京太郎「おう、結構回想なげぇな。でもまぁ確かに、そんなこともあったなぁ」

    「思い出しましたか?」

    京太郎「うん。まさかアレがきっかけだったとは……ただ和を口説いただけなのに」

    「残念でしたね。もしあそこで触ろうとしたのが胸じゃなくて顔だったら、私は須賀くんに落とされてたかもしれませんけど」

    京太郎「……なぁ和。お前が綺麗だってのは、オカルトなんかじゃないだろ。現に俺は和が見えてるし、こうやって触れる」スッ

    「今更同じことをしたところで、須賀くんなんかにこの私が落とせるわけないじゃないですか。バカなんですか?」ペシッ

    京太郎「そんなもん、やってみなきゃ分かんねぇだろっ!」ダンッ

    「それくらい、やらなくても分かってほしいものですね……でもまぁ、少なくともあなたは、私が知ってる男性の中では、美しいほうではありますけど」

    京太郎「えっ、なにその唐突なデレ。と、とりあえず揉ませい!」ワキワキ

    「……私が変わったのだとしたら、須賀くんも随分変わりましたよね」

    京太郎「えっ、そ、そうかなぁ?」テレテレ

    「なんで照れてるんですか、気持ち悪い……少なくとも初めて会った頃は、そんなに欲望に忠実な発言はしていませんでした」

    京太郎「おいおい、それは変わったんじゃないぞ。慣れただけだ」

    「だったらなおのことタチが悪いですよ」

    93 = 86 :

    今回は番外編です

    本編はもう少しかかります

    相変わらず次回は未定です

    申し訳ございません

    和がナルシストなのはこういうことがあったからということでご納得頂けると幸いです

    展開に対して様々なご意見をお寄せくださり誠にありがとうございます

    お寄せくださったご意見は出来る限りなんらかの形にしたいと思います

    ご感想のほうもお寄せくださりありがとうございます

    全て非常に励みとなっております

    それではありがとうございました

    94 :


    このノリのまま頑張ってください

    95 :

    >>92
    金網に引っ付けるのかねぇ?

    96 :


    咲さん幼なじみ対決するより先に和さんをどうにかしないとまずいんじゃねこれ

    97 :

    乙っす、このノリ嫌いじゃないわ!!ww

    98 :

    トコロカワッテ

    京太郎「なんとか時間に間に合った。人間、やればできるもんだなぁ」

    京太郎「そういや、もう俺の網膜と指紋を登録してるらしいけど、どうやって開けるんだ?」

    京太郎「……まぁいいや、普通に呼び鈴鳴らそう」ピンポーン

    『キサマの作戦目的とIDは!?』

    京太郎「あっ、須賀です。こんばんは」

    『おぉ、須賀か!さすが、時間通りだな!今開けてやる!』

    京太郎「すみません、お願いします」

    ギギギ- ゴゴゴー ドドドー ガシャーン

    京太郎「すげぇ音なるな、これ……あっ、開きました。ありがとうございます」

    『そうか!では中で待っておるぞ!』ガチャン

    京太郎「さて……今日からお世話になるわけだし、気合い入れないと。とりあえず粗相のないようにしよう」

    京太郎「……あとは特になにも思い浮かばない!」

    99 = 98 :

    京太郎「何度見てもでっかいなぁ、この屋敷は……果たして俺は、これに慣れることがあるのだろうか」

    京太郎「まぁいいや……青春スイッチオーン!」ピンポーンピンポーン

    「おぉ、昨日振りだな!待っておったぞ!」ガチャ

    京太郎「すみません、待たせちゃって。にしても、随分開けるの早かったですね」

    「まぁ、待っておったからな!さぁ、衣についてくるがよい!」

    京太郎「あっはい。お邪魔します」

    「ん?お邪魔します……だと?それは違うぞ、須賀よ」

    京太郎「えっ」

    京太郎「……あっ、失礼しますですね。すみません」ペコリ

    「違う!そういうことではない!ここは今日から、お前の家となるのだぞ!?」

    京太郎「えっ、それじゃあ……あっ、ごめんくださいか!す、すみません、重ね重ね……」ペコリ

    「だから、そういうことではない!なぜ段々と遠くなっておるのだっ!お前は、家に帰ってきたとき、ごめんくださいなどと言うのかっ!?」

    京太郎「言いませんね……あっ、あー!ただいまってことですかっ!なるほどっ!!」

    「うーむ……衣もさっきまではそれが適当だと思うておったが、現にお前の口から聞いてみると、なんだか衝撃が足らんな……」

    京太郎「挨拶に衝撃もなにもないと思うんですが」

    「……なぁ、「お~い、今帰ったぞ~」と言うてみてはくれぬか?」

    京太郎「えっ、まぁいいですけど……お~い、今帰ったぞ~」

    「うむっ!やはりそれが、須賀に一番しっくりくるな!」

    京太郎「いくらなんでも慣れすぎじゃないスかね?こんなの酔いどれ親父ですよ」

    100 = 98 :

    「おい、とーか!須賀が参ったぞっ!」バーン

    京太郎(ちびっ子高校生はみんな、ドアを勢いよく開けなきゃいけないのか?)

    透華「衣、いけませんわ。扉はもっと静かに開きませんと」

    京太郎(そして敬語キャラは、それに対してツッコまなきゃいけないのか?)

    京太郎「こんばんは。今日からお世話になります」ペコリ

    透華「どうもこんばんは、ですわ。こちらこそ、よろしくお願い申し上げますわ」ペコリ

    京太郎「あとこれ、つまらないものですが……」スッ

    透華「あらまっ!これはまた大きな……お心遣い、ありがとうございますわ」ペコリ

    京太郎「いえいえ、ほんの気持ちですから」

    「中身はなんなんだ?」

    京太郎「羊羹ですよ」

    「なに!?羊羹だとっ!?つまりお菓子かっ!?」

    京太郎「あっはい。……もしかして嫌いでしたか?」

    「いいや、逆だ!衣はお菓子が大好きだっ!!」ワーイ

    京太郎「そうですか!いやー、よかった……」

    透華「うふふ……よく衣の好きなものが、分かりましたわね?」

    京太郎「そんな、たまたまですよ。あんこが嫌いだったら、どうしようかと思いましたよ」

    透華「またまた、ご謙遜なさって」

    京太郎「いやホントに偶然ですよ。なんの下調べもしてませんでしたから」

    「須賀よ……たとえそうであっても、そこは調べたと言うべきだぞ。嘘も方便だ」

    京太郎「あっ、す、すみません……今度からはそうします」

    透華「で、でも!正直であるということは、とても素晴らしいことですわ!」

    「そのフォローはいささか苦しいぞ、とーか」


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