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    元スレマリオ「最近、テニスやパーティーにゴルフばかりで…何かを忘れているような」

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    101 : VIPにかわりま - 2014/05/10(土) 14:47:00.87 ID:EKj10rFa0 (+26,+28,-19)
    乙です
    あいつら が出るソフト
    海外版のパッケージカッコいいよね
    102 : VIPにかわりま - 2014/05/10(土) 16:47:24.02 ID:+vAGJ1zio (-6,+8,-1)
    ウドンコ!
    103 : 1です - 2014/05/10(土) 19:28:55.95 ID:a8u1SU6M0 (+34,+29,-1)
    >>100 名前言っちゃっても良いですよ!

    >>101 分かります
    104 : VIPにかわりま - 2014/05/11(日) 04:56:55.17 ID:dVd33os2O (+19,+29,-6)

    やっぱり鬼畜星人か?
    105 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 10:54:43.19 ID:7CtRfrNS0 (+33,+30,+0)

    「キャプテン、次はこの地点に向かってくれ」

    シロップ「んー?、なんだい此処は昔の合戦所じゃないか」

    「ああ、此処にはワシ等の"忘れ物"があるんでなソレを取りに行きたい」

    シロップ「…言っとくけどこの船にはこれ以上荷物は乗せらんないよ」

    「構わん、アレはデカ過ぎて船に乗り切らんさ」

    シロップ「まぁ良いわ…地図を見た限り、早くて二日は掛かる良いね?」

    「応、ワシ等はちと早いが眠りに就かせてもらうぞ」


    ガチャ…ギィ


    (さて、今日も良い夢が見れるかのう?この"枕"は手放せんわい)


    ―――
    ――



    ルイージ「――以上が僕の意見です」


    ピーチ「…」
    キノじい「…」

    ヨッシー「最終的な判断はピーチ姫がお決めになることです
         現状維持か、それとも話してしまうのか」


    ピーチ「…」

    ピーチ「私に、少しだけ時間をください」

    ルイージ「…どうぞ」

    ピーチ「ありがとうございます」


    ヨッシー「僕とルイージさんは部屋の外でお待ちします
         答えがお決まりになりましたら呼んで下さい」ガチャ




    ピーチ「…キノじい」

    キノじい「はい」


    ピーチ「私は…酷く高慢な女性なのでしょうね」

    ピーチ「今まで、マリオを苦しめたくない、そんな私情で国の財を使い」

    ピーチ「あまつさえ彼を苦しめていた事にも気付いていなかった」

    ピーチ「国の代表ともあろう者がこれでは――」


    キノじい「姫」


    キノじい「お言葉ですが言わせて頂きます
         姫が今しがた仰る通り、確かに姫の行いは民を導く者として
         善いとは言い難いものです」

    ピーチ「そう、ですよね…」

    キノじい「国の英雄<ヒーロー>の為、国税を使った
         一見聞こえは良いでしょうが…言い換えれば
         "一人の異性の為に民の血税を使った"とも言えましょう…
         それでは暴君君主と同じ振る舞いです」
    106 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 11:27:11.62 ID:7CtRfrNS0 (+33,+30,+0)

    ピーチ「…はい」

    キノじい「…」


    キノじい「姫様、今から言う事は老人の戯言ですじゃ
         聞き流してくれても構いませぬ」

    ピーチ「…?」


    キノじい「私は姫が生まれた時よりお世話をさせて頂きました」

    キノじい「姫は覚えておいででしょうか?その昔、キノコ王国に
         "ゲドンコ"達がやってきた事を?」


    ピーチ「ええ」


    キノじい「…あれはまるで…悪い夢を見ているようで…
         老いた今でも鮮明に思い出せますぞ」

    キノじい「あの時は民は無論、私自身も何度ここまでか…と諦めかけたか
         分かりませぬ、ですが…
         姫だけはこの身に代えてもお守りしようと誓っておりました」



    キノじい「妻子を持たない私にとって
         姫は目に入れても痛くない我が娘同然の存在でしたからな」



    ピーチ「じい…」


    キノじい「姫の行いは確かに国のトップとしてあってはならぬ事
         それを承知の上で私は今日まで黙認致しました…」

    キノじい「この国の代表であられる以前に姫は一人の人間…いえ女性です
         ならばこのキノじいに姫の想いを否定できましょうか?」

    キノじい「確かに間違ったかもしれませぬ、ならば
         ここからは間違わなければ良いのです」

    キノじい「国民も英雄たるマリオ殿を愛し、また姫の事も同じく愛して
         おられます、故に国税が使われる事にも異を唱えませぬ」


    キノじい「国民が納得した上での政策ならば、それは暴君の政に非ず
         姫が自身を高慢な女性と思うのは早計ではありませぬかな?」



    ピーチ「…ごめんなさい」ポロポロ



    キノじい「…涙をお拭きなされ、姫には笑顔が似合います」

    ピーチ「…っ、…っ、はい…はい…」ポロポロ



    キノじい「ルイージ殿、ヨッシー殿、どうぞ、お入りください!」

    ガチャ…

    ルイージ「はい」
    ヨッシー「お心はお決まりですか?」


    ピーチ「…はい」

    ピーチ「今度のレース大会終了直後…最後に…
          最後に盛大なパーティーを開き
             …マリオに真実を打ち明けます」
    107 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 12:55:02.32 ID:7CtRfrNS0 (+33,+30,+0)

    ルイージ「ピーチ姫…申し訳ありませんでした」
    ヨッシー「辛い苦悩の末、ご決断感謝いたします…」


    ピーチ「マリオは…今マリオはどちらに?」

    ルイージ「兄さんは先に家に帰らせています」


    ピーチ「そうですか…じい」

    キノじい「はい」

    ピーチ「テニス大会の後処理があるのは分かります、ですがパーティーの
        手配の方をお願いします」


    キノじい「ええ、英雄<ヒーロー>の為…最後の休息
          壮大なパーティーに仕立て上げようではありませんか!」



     この日マリオを除く殆どのキノコ王国国民にパーティーの話
       知らされるのは直ぐの事でした…多くのキノピオ達は
              準備のために大忙しです

     "キノコ王国がクッパ軍団と協定を組んで続いたこの一年近くの平和"

         その最後を締めくくるのは壮大なパーティーです


      英雄<ヒーロー>が全てを思い出せば、再び戦いは始まるのでしょう…
              だからこそのパーティーです


    マリオもクッパも キノピオもクリボー達も…ヨッシーやヘイホーだって
    皆そうです、"敵味方なんて関係ない"のです

            誰も彼もが争いなんてしない世界
       皆が手を繋いで、笑いあって同じ空間に存在していられる…

         【英雄<マリオ>が大事な事を忘れてしまった世界】
    【テニスやゴルフにパーティーばかりで大切な何かを忘れていた世界】

    でも…きっと、そう…そんな世界も決して悪いものでは無かったでしょう

     たとえ明日には互いに争いあう世界だとしても
    この時間はかけがえの無いものに変わりは無いはずです

     "冒険を思い出す"前に壮大なパーティーにしようではありませんか!

      フィナーレを飾るまで…! 時計の針が0時を過ぎるまでの間…!

     誰一人として笑顔を絶やさない、そんな素敵な魔法の時間を紡ごう!

    =================================


    キノピオ「というわけで来ていただけますか?」

    テレサ「闇を統べる我を誘おうとはな!良かろう!
        同胞達と共に貴様等の宴に参加してやろうではないか!」
        (は、はい、こんな私なんかで良ければパーティーに
         駆けつけます、先輩達も行きますよね?)

    クリボー「イイッスね!(この機に俺も彼女作りたい!)」

    ノコノコ「ふむ、有給はまだ残ってましたかな…」ウーム


    キノピオ「あっ、そういえば皆さん、この辺で良い音楽家に
         心辺りはありませんか?」


    クリボー「ん?なんで」

    キノピオ「パーティーの準備にあたって最高の音楽家をご招待しようと
         決まりまして」
    108 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 13:29:23.08 ID:7CtRfrNS0 (+33,+30,+0)

    ノコノコ「最高の音楽家ですか…私はそういうのは疎いものでして」

    クリボー「なんかこう、バンドとか良いんじゃないッスか?こうエレキ
         とかドラムでドジャ~ンっ!みたいな?」

    テレサ「我は英知を司る仙人の住まう湖にて悩める作曲家を
        推させてもらおうか!彼奴ならば納得のいく音色を奏でる筈」
       (そうですねぇ、ケロケロ湖のキノコフスキー先生なんてどうです
        オーケストラー調の音楽とか雰囲気が出て良いかなーって)


    「ガッハッハ、なんだか金の匂いがするじゃねーか!」


    「「「「あっ!」」」」


    ワリオ「俺だよ!ワリオだよ!」

    クリボー「ワリオさんじゃねーッスか」

    キノピオ「どうしたんですか?手にスコップと肥料なんか持って?」


    ワリオ「…あー、気にすんな、これはちょっと事業に失敗しただけだ」

    キノピオ「…?はぁ、分かりました…」

    ワリオ「んな事よりよォ、お前等良いバンドメンバー探してんだって?」

    ワリオ「実はよ、知ってんだぜ…安い料金でかなりの質の高い公演を
        やってくれるメンバーをよォ!」

    キノピオ「えっ、本当ですか!?」


    ワリオ「おうおう!本当本当!んでよ、紹介してやっても良いんだが
        紹介料を払って欲しいのよ分かる?」

    キノピオ「え、…えぇ、はい、音楽家の方を雇うのに500コインまで
         使って良いと…」

    ワリオ「よォ~しなら、話は早い紹介料で50コイン、更に俺がソイツ等に
        話付けてやろう!交渉、その他諸々でプラス300コインだぜ!」

    ノコノコ「それは横暴ではないか?」


    ワリオ「オイオイ、言っとくがこいつぁかなり良心的な金額だぜ!
        合計350コイン、この国じゃ何処探しても400コインが良いとこ
        こォ~んな最高の取引は早々ねぇぞ!」

    キノピオ「う~ん、分かりました…何だかんだでワリオさん人を見る目は
         ありそうですし」

    ワリオ「へへ、毎度!」コイーン








    ピポパ…とぅるるるるん、とぅるるるるん!


    ガチャ

    ワリオ「あっ、もしもし、俺俺、俺だよワリオだよ!」

    ワリオ「実はいい話があんだよ…」

    ―――
    ――
    109 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 13:47:43.68 ID:7CtRfrNS0 (+33,+30,+0)



    ワリオ「という訳で、この日にパーティーあるからな
        おたくらに来て貰いたいって訳だ」

    ワリオ「『ボンゴ』『エレキギター』『サキソホン』『トロンボーン』
        それに『トライアングル』…おたくらのバンドなら最高に舞台を
        盛り上げられるだろ?」

    ワリオ「んん?報酬?心配すんなってちゃんと
        良質なバナナ用意しとくから、じゃあな!」



        こうしてパーティーの準備は着々と進んでいくのでした


     誰もが笑い合える世界、魔法の時間が始まるのはもうすぐの事でした





               そしてパーティーの前日…
           つまり、カートレースが開催される一日前



    クッパ「全軍!明日一日お前達に暇を出す、城の事は良い
        存分に明日と言う日を楽しめ!」

    ノコノコ「ほっ、有給を使わずにパーティーに行けそうですね」

    テレサ「…♪」フフーン
       (こっちのリボンをつけて行こうかなぁ)




    ワリオ「さぁて、出店はどうすっかなぁ…」

    ヨッシー「食べれるお店なら何でもいいですよ!」




    ルイージ「兄さん」

    マリオ「ああ、エンジンの調整に行くとしようか」

    ルイージ(…明日…全部、明日なんだな)




    ピーチ(………マリオ)

    キノじい「姫様、夜風にあまり当たるの…」


       皆がそれぞれの想いを持ち明日を迎えようとしていたのでした

      夢のような時間…もしかしたら最後かもしれない夢になるかも、と


    「…明日だ、ワシ等の悲願達成の為に…!」

    「ゲヒャ…」






    ゲドンコ星人「ゲヒャヒャヒャヒャヒャ…ッ!」


        …願わくば、最後に見る夢は悪夢でない事を祈りましょう
    111 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 16:11:55.52 ID:T53y5XyAO (+24,+29,-27)
    後書きの雰囲気からしてバッドエンドはなさそうだが…
    続きが気になる
    112 : VIPにかわりま - 2014/05/14(水) 16:49:32.21 ID:2Jud7uhco (+32,+29,-13)
    マリオがどうこうとか関係なくクッパが黙ってりゃいいだけじゃないんですかね…
    113 : VIPにかわりま - 2014/05/15(木) 08:30:21.45 ID:91qHd+/i0 (+32,+29,-18)
    >>112
    少なくともこのスレではクッパはマリオと闘う事が生きがいであり誇りだと思うぞ
    114 : VIPにかわりま - 2014/05/15(木) 08:47:56.89 ID:XBViwd2mo (+24,+29,-6)
    盛り上がってきた感が堪らんねえ
    乙!
    115 : VIPにかわりま - 2014/05/21(水) 19:26:32.82 ID:rxxRBZ2/0 (+35,+30,-177)
    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

                 申し訳ありません

    現在、同時進行中の別のスレに掛かりっきりで此方は進められないのです

             勝手ながら今週は休ませて頂きたい…


    >>112 クッパ様ですが>>113も言うようにマリオとの闘いが彼の誇りです
      ただ、彼も強敵<トモ>の体調を気遣っておりキノコ王国と協定中です






    【具体的な内容】

    (本当は真っ先に思い出して欲しいけど)自分の姿を見て影響を与えぬ
      ようにアウトドア派のクッパ自身は城に引きこもり

    ・クッパ軍団からパーティーや大会の資金援助ならび人材派遣
     支援物資を行う事


    ※テニス大会ではクリボーを初め多くのクッパ軍が屋台開いてましたね

    クッパは事務作業苦手かもしれないけど、サプライズパーティーや
    エンターテイナーとしては一流だと思う

    64じゃ攫った姫を絵に入れたり
    マリオストーリーじゃ自分の城で城ごと宇宙まで
    拉致するという画期的なアイデアを思い浮かべる人ですし…

    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
    116 : VIPにかわりま - 2014/05/21(水) 23:57:37.84 ID:yxXmbJ7c0 (+20,+27,-3)
    別スレのスレタイ教えて欲しい
    117 : VIPにかわりま - 2014/05/22(木) 08:29:52.44 ID:jk1ANa8Lo (+19,+29,-5)
    あいよ、気長に待ってますわー
    118 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 16:20:57.66 ID:KvRxAu5A0 (+20,+30,+0)

    ジュゲム「さぁ皆様!ついにレース大会の日がやって参りましたぁ!」

    ジュゲム「実況は私、カメラマン兼司会進行を勤めさせていただく
         ジュゲムでございます!いやぁ、久々のレース実況で
         なにやら気分が高潮する次第です!」


    ジュゲム「レース会場周辺の観客席はほぼ満席外には着々と出店の屋台が
         立っていきます!」




    カメック「おーい!そっちの機材はこっちだ!」

    ハンマーブロスs「「「「うぃーっす!」」」」


       ワッセ ホイサ   ワッセ ホイサ


                エッサ  ホイサ   エッサ ホイサ


           ヘイホー  ヘイホー




    ジュゲム「いやぁ、活気に満ちていますねぇ~
         さて、もうじき選手達が来る頃です!
         インタビューの方へ移りましょう!」


    ―――
    ――




       「――さて、もうじき選手達が来る頃です!
         インタビューの方へ移りましょう!」




    「ねぇねぇ、もうすぐ始まるってよ?」

    「僕達も会場の方に行かないの?」

    「慌てる出ないわ!…バンドメンバーは最後と決まっておろう!」



    「もう…頑固だなぁ、クランキーは」


    クランキー・コング「フン、おぬし等若いもんはまるで分かっとらん!」

    クランキー「良いか!昔から締めの"おおとり"は
          遅れてやってくるもんじゃ」


    「うわぁ、クランキーの長そうな話が始まるよ」ボソボソ

    「に、逃げよっか?」ボソボソ



    クランキー「これッ!聴いとるのか!馬鹿ザル共!」


    「うへっ!やっべぇ…オイラ、こんなトコまで来てお説教は嫌だよ」

    「クランキー!ほら、バナナ食べようよ…!船旅で疲れたしさ!」

    119 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 16:35:24.94 ID:KvRxAu5A0 (+35,+30,+0)

    クランキー「誤魔化すでないわ!…と言いたい所じゃが
          確かに、我々は長旅で疲れとる」


    クランキー「今日のライブの為、英気を存分に養うのも良かろう!」



    「イエーーーーーイ!」
    「やったね!」



    クランキー「今夜はこの国の住人をモンキーラップの虜に
          してやろうではないか」


    「あっ、クランキー、テレビの音量上げてよ、選手入場が始まるみたい」

    クランキー「年寄りにやらせるでないわ!」ピッ

    「そう言いつつ、やってくれるクランキー優しいぃっ!」





    ジュゲム「えー、画面をご覧の皆様、選手入場です!」


    ジュゲム「まず一番手は、クッパ軍団よりドッスン選手です!
         自分の重みに耐えられる専用マシンを使用しており――」

    ―――
    ――




    【ふるぅつ じゅぅす 屋さん】


    ヨッシー「ん~!トロピカルですねぇ」

    ワリオ「おい!味わうのは良いけどよ!ちゃんとジュースにしろよ!」

    ヨッシー「分かってますよ~もぅっ!」


    ワリオ「ったく…」


    ヨッシー「ワリオさんは出場しないんですか?」

    ワリオ「あぁん?」


    ヨッシー「賞金でるんですよ!賞金!」

    ワリオ「…けっ!あぁ~んな端金なんぞより、ここでフルーツジュースを
        売った方がコイン稼げると思ったんだよォ!」

    ワリオ「最近、暑ぃしよォ、現に客の入りだって良い方だろ」



    ヨッシー「この戦いに水を差したくないとかですかね?」



    ワリオ「ハァ?」

    ヨッシー「今日は、あのルイージを初め
         多くの人がマリオさんに真実を教えようとしている」

    ヨッシー「今日くらいは無粋な事せず、純粋に見守りたいとか?」

    120 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 16:56:41.16 ID:KvRxAu5A0 (+33,+30,+0)

    ワリオ「…ケッ」

    ワリオ「マリオの野郎共がどうなろうと俺の知ったこっちゃあねぇよ!」

    ワリオ「…」


    ワリオ「ただ、周りの人間が一人の野郎中心にアレやこれや
        理由つけて、依存したり…自堕落的だったりよォ」

    ワリオ「そういうのは好かねぇんだよ俺は…」

    ワリオ「この国の頭、お花畑な住人がどんだけ意識改革できんのか
        見てやろうって気もあんのよ」



    ヨッシー「…ふぅ、不っ器用ですねぇ」



    ワリオ「あぁ!?」

    ヨッシー「ワリオさん、そういうの巷で"つんでれ"って言うんですよ」


    ワリオ「ケッ!てめーは食えねぇ野郎だぜ!」


    ヨッシー「はっはっは!確かに僕は食べれませんよ!
         むしろ、僕は食べる側ですからねぇ!!」


    ワリオ「うるせえ!上手い事言ったつもりか!」



    「すいませーん、ドルピック島風トロピカルジュースくださーい!」


    ワリオ「あっ、はい!ただいま」ニコニコ


    ヨッシー「商売人の鑑だなぁ…」ジュース ジャー



    ―――
    ――



    【クッパ城…の玉座】


         シーン…


    クッパ「…」



    クッパ「この城、誰もいないと静かなモノだな…」


     部下は全員、今日のお祭り事へ行かせるため
     門番から…自分のちょっとしたお世話係、小間使い、経理担当から
     次期クッパ軍の長になるであろうクッパJrもカメックババに頼み
     祭りへ行かせた…

     今、誰一人いない城内でクッパは座りなれた椅子に座り

     テレビ中継を通しレース大会の中継を見ていた…


    クッパ「…フン、偶には独りも良きもの、か」

     誇り高き城主はただ独り…好敵手<トモ>の姿を見るだけであった…
    121 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 17:06:16.66 ID:KvRxAu5A0 (+36,+30,-190)
    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

                 今回はここまで!

       若き日にオーバーオールのヒゲオヤジと戦った老兵(ゴリラ)

       マリオランド支配から、度々衝突し続けた猛者(ギザヒゲ)

         そして、ただ独り、遠くから全てを見届ける城主(亀)



           個人的に歴代ライバルベスト3ですね!


    あっ…あと>>119でヨッシーがルイージの事をさん付けじゃなく
    呼び捨てにしてるけど、アレは>>1の間違いです

    ※決してヨッシーがルイージの事なめてる訳じゃありません、本当だよ!


    >>116 自分も此処に来てある程度長いとは思ってますが
        いまいちSS速報のローカルルール(?)的な物が
        ちょっと掴み切れないんですよね…

        マナー違反でないのならスレタイを書いても良いのでしょうか?
    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
    122 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 17:10:48.87 ID:mLHvNfkT0 (+18,+28,-4)
    追いついた
    面白い

    続き期待してる
    123 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 17:18:55.93 ID:44TvSohc0 (-22,+29,-17)
    過去作書いても問題無いと思うよ 自分は知りたいな
    124 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 17:34:11.80 ID:OMc4exJJO (-22,+29,-43)
    自分から載せるのはあいたた…って感じだけど
    聞かれたから載せるのは全然いいと思うよ。俺も気になる
    126 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 17:45:42.90 ID:xQjGcxnfo (-25,+29,-8)
    乙ー
    向こうから聞かれたんなら別に問題はないと思う
    127 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 17:53:48.14 ID:KvRxAu5A0 (+35,+30,-96)
    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

    >>125は間違って書き込みました…



    >>123 >>124 >>126

    ありがとうございます、興味を持って頂けるとは恐縮です



    過去作…というより現在進行中のスレは此方の二つになります



    ・遊び人「画期的な戦闘方を考える」

    勇者魔王系というよりオリジナル入りのDQ3ベースっぽい何か変なの
    ※ノリと勢いで創りました



    ・穂乃果「『れんあいげぇむ』」?【コンマ】

    【残酷表現注意】…ラブライブに詳しくないけど
    心が書きたいと魂の叫びをあげた為、書きました
    ※ノリと勢いで創りました、後…ラブライブ勉強中です、はい

    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
    128 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 18:08:41.14 ID:Tg1n3YwW0 (+24,+29,-29)
    乙です、ちょっと読みに行ってくる
    クランキー達がきたか、
    (てっきりワリオが呼んだのはティキ族かと思ってた)
    129 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 18:28:41.31 ID:OMc4exJJO (+27,+29,-6)
    サンクス
    遊び人の方は前から興味あったし読んで見る
    130 : VIPにかわりま - 2014/05/29(木) 21:56:52.22 ID:44TvSohc0 (+22,+29,-16)
    乙 後で読ませてもらいます
    131 : VIPにかわりま - 2014/05/31(土) 12:49:42.74 ID:JyeNkmQd0 (+16,+27,-2)
    乙!
    ナジミさんの人だったのか
    132 : VIPにかわりま - 2014/05/31(土) 17:47:18.26 ID:W1aVoBFAO (+24,+30,-28)
    まさかラブライブのそのスレの人だったとは…
    こっちはグッドエンドで頼むぞ…
    133 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 19:46:20.20 ID:O056mPm00 (+33,+30,-247)

    ジュゲム「――以上を持ちまして開会式を終了とします」


    ジュゲム「それでは選手の皆様行きますよ!!!!!」





                   3






    「ねぇ、クランキーはやっぱり、マリオが勝つと思う?」

    クランキー「そうじゃのう、断言はできんが有力候補じゃろうて」

    「TVで見るのも良いけど、オイラは会場に直接行って見たかったなぁ
     …ディクシーを誘ってデートみたいな感じでさ」ボソ








                   2






    ヨッシー「お、走り出しますねぇ!」

    ワリオ「…」


    ヨッシー「ワリオさ「ラジオの音量デカくしたけりゃ勝手にしな!」


    ヨッシー「なんだかんだで、ワリオさんも興味あるんじゃないですかー」

    ワリオ「ケッ!」







                  1








    クッパ「…」




    クッパ「どんな事であろうとお前を倒すのは我輩だ
                 ……敗北は許さんぞ、マリオ!」




                 GO!!


    134 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 20:14:21.98 ID:6JjiKKG30 (+6,+21,-1)
    待ってた
    135 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 20:14:52.85 ID:O056mPm00 (+35,+30,+0)

    轟音…っ!


    ランプから発せられる光がグリーンからレッドへと移り変わる


               刹那の瞬間ッ!


    各選手は各々の愛機に火を点す!
    ある者は勝利の栄冠を獲るために、ある者は己の生き様の為
    そして、ある者は超えるべき目標を超すために…エンジンに火を点す!

    胸の内にある情熱と変わらぬ熱を…っ!

    執念の炎を…っ!


    乗り手の熱意をそのまま注ぎ込むように選手達は機体のフットペダルと
    強く踏み込み、ハンドルを切る

    その刻から"唯の無機質な鉄塊"であるマシン達は
    "無機質な鉄塊"ではなくなるのだ、情熱と言う名の火は

              愛機へと燃え移るのだから…っ!





     ワアアアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!


    ジュゲム「スタートです!
             各選手、一斉にスタートいたしましたァ―ー!」


    彼らの熱が会場に伝染する
    観客は無論、司会兼進行係であるジュゲムでさえも熱に浮かされるのだ




      BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !

    ―表向きキノコ王国とクッパ軍の協定を記念したレースキノカメ杯…―
    ―今大会は国が用意したレースを3週した者が栄冠を掴むという到って―
     ―シンプルな大会、道中に選手の行く手を阻む障害があるものの―
    ―そのどれもが、過去に行われたレースのように機体が大破するような―
    ―過酷な物ではない、従って【選手の安全は絶対に保障された大会】だ―



    ルイージ(なんとか、スタートダッシュは切れたけど…)


    ルイージ(…"やっぱり"としか言いようがないね!)キッ!


    ―サイドミラーを見てルイージは思う、後続には数十台の車両の群れ…―
     ―スタートダッシュ時に一気に群れから飛び出せなかった集団だ―
    ―レース用の車道故にそれなりに横幅はあるものの、流石に何十台と―
    ―機体があれば、我先に我先にと道の奪い合い、先に行かせないように―
      ―ワザと後続車両の道を塞ぐような蛇行運転を図る者など…―

    ―ハッキリ言って、醜い争いの渦中であり、初めの一歩で如何にして―
     ―この集団を抜けられるか…この時点でも勝敗が大きく別れるのだ―



    マリオ「…」


      ―サイドミラーではなく、前方を見据える、"やっぱり"居た…―


    ―ある意味で予想通り、"壁"は…"超えるべき者"は
                   ルイージの前を独走するッ!―
    136 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 20:38:56.51 ID:O056mPm00 (+33,+30,+0)

    ジュゲム「会場の皆様、モニターをご覧ください!」


    ピッ!


    ジュゲム「えー、現在の上位5位ですがトップは…
         マリオ選手!マリオ選手です!続いてキャサリン選手の機体と
         ワルイージ選手の機体です、丁度並行して走行しておりますが
         僅かにキャサリン選手がリードしております!」


    ジュゲム「そして4位は何と以外ッ!!キノピオ選手だァー!」




    クリボー「おおぅ!やるじゃねーッスか!」

    ノコノコ「ふむ、彼の機体は確か、極限まで邪魔なパーツを取っ払って
         加速性を高めた物でしたね…」

    クリボー「あーでも、それって結構ヤバイんじゃね?
          重量が無い分、カーブとか減速しなきゃ事故っちまうかも
         それに、カロンみたいにスッカスッカな骨マシーンなんて
         他の選手に追突でもされたら…なぁ?」







    テレサ「フッ!音速の貴公子を極める為には必要な犠牲よ!奴もそれを
        承知した上で奔るのだからな!
        我等は奴の生還を黙って見届ける、ただソレだけよッ!」

       (はわわわ、!た、確かに加速性を高める為には多少の危険は
        あるってキノピオさんも言ってましたけど…
        『僕は絶対に大丈夫だ』っていってました!
        信じましょう!…私達にできるのはそれだけです!)




    クリボー「おめぇは一体、何処の味方なんだよ…」(リア充もげろ!)


    ノコノコ「愛の力ですなぁ」しみじみ



    ジュゲム「上位5名は依然変わらず速度を上げており、後続の集団から
         ますます距離を離して行きます!
         まるでキノコによるブーストでも掛かっているかの如し
         驚きの速度です!」





    ピーチ「…」ギュッ

    キノじい「…姫、不安なお気持ちは分かりますが今大会は
         マシンが大破するような障害物は無く
         万が一の為にも各地に医療スタッフが派遣されております」

    キノじい「ご安心くだされ…」


    ピーチ「はい…」


    ピーチ(…)

    ピーチ(キノじいはこう言っているのに…この胸騒ぎは一体?)ギュッ

    137 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 21:04:02.83 ID:O056mPm00 (+33,+30,+0)

    ―レース開幕から5分が過ぎようとしていた、僅か5分、しかし…
      時速100キロ越えで走る彼らは相当な距離を走行している事になる―



    ルイージ「ん?あれは…」



    ―今大会は障害物がある、選手にはただそれだけを教え、具体的な内容は
    一切知らせない、無いようによってはソレを逆手に取られかねないからだ
         


     ―周囲に建築物は一切無く、平坦な道が延々と続くかと思われた―



    ―しかし! 変化は訪れる…!

    ―それは【穴】だッ!


    ―道のど真ん中から、端っこまで幾つもの【穴】が無数に空いている―



       ―こういう時、経験が物を言うとは良く言った物だ…―
    ―ルイージは【穴】を見てすぐにピンと来た、大きさ、造り…それらが―
        ―あれは【何の穴】であるかすぐに悟らせたのである…―




    ルイージ「やれやれ、鬼が出るか蛇が出るか…それとも土竜かな?」


       ―土竜<モグラ>…記憶を失う前の兄と何度も冒険をした…―
    ―そして、幾度と無く見てきた存在の内の一匹なんだろうとルイージは―
    ―予見する、穴の大きさ的に車輪を取られ、身動きが取れない事態は―
      ―ない筈である、唯一の心配事はただそれぐらいであった…―







    マリオ(…なんだ、この【穴】は…?)


       ―弟と違い、"冒険の記憶"が無いマリオには分からない…―

    ―それが、何の【穴】であるか、…此処が勝負の分かれ目になるだろう―


    マリオ「…単にデコボコで走行し辛い道という訳ではなさそうだな」


    ―そう言いつつも、速度は決して緩めない…っ!
     警戒はすれど、後ろのライバル達を前に行かせるつもりは微塵も無い―



    そして…っ!

                トップは"穴の直前"までたどり着く!



    ボコンッ!!


    マリオ「!!」


    チョロプー「ピィーーーーーー!!」

    138 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 21:09:26.85 ID:O056mPm00 (-22,-29,-21)
    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *


         今回はここまで!










    >>128 ドンキー達の出番を作りたかったので呼ばせていただきました…

    >>129 >>130 ありがとうございます!

    >>131 ええ、あっちも近々更新したいです

    >>132 基本、ハッピーエンドが好きですから私
       (必ずハッピーで終わらせるとは言ってない)

    *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
    139 : VIPにかわりま - 2014/06/08(日) 21:21:01.67 ID:OTPLtYyWo (+24,+29,-5)
    乙乙
    すごい気になるところで毎回終わりかよ
    140 : VIPにかわりま - 2014/06/09(月) 07:54:47.40 ID:aOJFddxso (+19,+29,-2)
    おっつ
    気になる引き
    141 : VIPにかわりま - 2014/06/09(月) 17:16:05.38 ID:GfQdikVJo (-19,-7,-2)
    おつー
    142 : VIPにかわりま - 2014/06/22(日) 22:19:58.15 ID:ad/5/n6Go (-22,-10,-2)
    支援
    143 : VIPにかわりま - 2014/07/05(土) 19:14:00.33 ID:kUzibs+c0 (+1,+16,-2)
    ほう
    144 : VIPにかわりま - 2014/07/05(土) 23:43:58.25 ID:M/WwB8MS0 (-22,-10,-2)
    支援
    145 : VIPにかわりま - 2014/07/10(木) 03:51:14.34 ID:RyNhHwPs0 (+33,+30,+0)

           ―跳びだしたのはチョロプーだった…っ!―


    マリオ「ぐっ!」ギュルルルル!


     ―咄嗟の判断、ハンドルを全力で切り、車体は勢いよくスピンする―

    ―それによりチョロプーはマリオの顔に跳びつけず
     車体に取り付く事となるのだが…車体全体に掛かる強烈なGと遠心力―


      ―それによって、彼はすぐさま、跳ね飛ばされる結果となる―





    ブウウウウゥゥゥンン!!

                   ギュウウウウンンン!!!

    マリオ「ちぃッ抜かされたかっ!」





    ―直線上に向かっていた車体の運動エネルギーは回転と共に乱れ…
        結果として後方のライバル達に機会を与えてしまったのだ!―




    減速…っ! この僅かな出来事でトップは順位を2つ落とす…っ!

     キャサリン、ワルイージの順にマリオを追い抜きそして…っ!



    キノピオ「…!マリオさん」

    ルイージ「勝たせてもらうぜ…兄さんっ!」


     加速特化型の機体が英雄の隣に並ぶ!背後にはもう一人の英雄

    キノピオ&ルイージ「「うおおおおおお!!」」


    ―二人は思う、英雄<マリオ>が、決して勝てないと思えた敵が…!
      最大の対戦相手が今!何の幸運か自分達の前に"堕ちて"きたと―



    マリオ「…ふぅ」

    マリオ「どうも勘違いしてたな
        最大のライバルはお前達四人じゃなかった」

                 ―しかし…―








    マリオ「俺にとってのライバルとは他でもない"俺"だったな…

                俺の…俺の"慢心"こそが最大の敵だ…っ!」





    これは断じて幸運などでは無い…眠れる獅子が目覚める瞬間だったのだ
    146 : VIPにかわりま - 2014/07/10(木) 03:54:24.48 ID:SOBUNqiAO (+22,+29,-8)
    お久
    私情で書けなかったんか?
    147 : VIPにかわりま - 2014/07/10(木) 04:06:21.43 ID:QVWMo7zgo (+25,+29,-6)
    熱い、熱いぞ!
    マリオ目覚めたかー
    148 : VIPにかわりま - 2014/07/10(木) 04:19:07.10 ID:RyNhHwPs0 (+33,+30,+0)

    ―穴だらけの道、当然だが先ほどのように穴にはチョロプーが潜む
      ただし、全ての穴という訳ではない、当然ながらダミーの穴もある―


    マリオ「フンッ」ガッ


         ―フットペダルを踏み込み速度を上げるマリオ―
    ―同じくマリオに並び走行していたキノピオもフットペダルを踏み込み―
        ―両者共に機体を加速させるッ!…ルイージを除き―


    マリオ「…」
    キノピオ「…っ!」



    ―結果は…

          キノピオの圧勝であった!


     元より彼の機体は不要なパーツを全て抜き取り加速性に特化させた機
     この手のパワー比べならば彼が勝利するのは白明の理であった










    …そう、これが"ただの相手"ならば、だ!―



    ルイージ(キノピオ、勝ちを焦ったね…)


    ―遠ざかっていく二人の背を見つめるルイージはキノピオの敗北を思う―


    ―――
    ――


    キノピオ「…うっ!」グンッ

    マリオ「…」


      ―両者は機体の出せる可能な限りの最大加速で道を突っ切る―
    ―マリオとの差は一向に開いていく、キノピオが前へ、そして段々と―
    ―豆粒みたいな見えたトップと2位の背が大きくなってくる…しかし!―



    キノピオ(…ま、まだだ!相手はマリオさんだぞ!
          此処で速度を緩めれば…きっと抜かれる!!)


    彼は知っている、"スーパーマリオ"という人物が今までどれ程の奇跡を
    起こしてきたのかを…

     かつて、幾度と無く自国の姫を攫った大王と戦い生還してみせた男
     かつて、"武器世界"より訪れた侵略者達を倒した男

     宇宙人タタンガの撃破、怪力ワリオからマリオランドの奪還
     ドルピック島での事件解決、ゴロツキタウンの地下に眠る"女王"討伐
     マメーリア王国の件、過去から帰れなくなった姫の救出
     …そしてダークスターの事

     例を挙げたら限りが無い…それ程の男なのだ
     "そんな男だと分かっている"だからこそキノピオは速度を緩めない

     否ッッ!緩めなかったのだ!それが敗北に繋がると気付かずに!
    149 : VIPにかわりま - 2014/07/10(木) 04:49:25.75 ID:RyNhHwPs0 (+33,+30,+0)


         ガコンッ!

    キノピオ「!?」


          ―…一瞬、彼は自分の状況が飲み込めなかった―

    ―身体に衝撃が走り、視界がぶれる、そして感じるのは奇妙な浮遊感―

    ―それもその筈だ…何せ




           彼の機体は横軸に一回転しながら宙を舞ったのだから…





    キノピオ「ぅぁ……
            うわああああああぁぁぁぁぁっっ!!!!」



      ―彼の機体の加速性は余分な重量を取り払った事にもよる―
     ―しかし、その分、操作性の悪い物となっており、カーブの際にも―
         ―早目にハンドルを切る必要があったのだ…―

    無論、彼だってこのピーキーな機体に慣れるため練習はしていた
     だが彼は"マリオ"というあまりにも大きな存在のプレッシャーに負けた
    速度を緩める事なく、突き進み彼の車輪、車体は"穴の上"を通過した


    キノピオもマリオもチョロプーの事を危惧し、可能な限り穴を避けていた

    もう一度言うが、キノピオの機体はかなりピーキーな性能
     加速すればするほど、ハンドルを切るタイミングはズレる…
    穴の真上を通過していると気付かなくなるほどに…


    英雄は素人にはまず不可能な加速をしつつ、穴を見事に避け続け
    同じくキノピオもそれを実行してはいた、だが…焦りのあまり彼は
    操縦ミスを犯し、よりにもよってチョロプーの潜む穴の上を通った

    もしも、これが並みの速度で走る機体ならば、飛び跳ねたチョロプーは
    キノピオの顔にでも張り付く程度だっただろう…


    だが、チョロプーが地表から飛び出すよりも速く
     通過しようとする加速性だ…堅い地層の岩盤を掘りながら飛び出す程の
    彼等の力はそのままキノピオの車体を下から突き上げる形になり…!



    キノピオ「―ああああああぁぁぁぁぁ!!」



       ガ シ ャ ァ ア ア ア  ア ア ン !



    最低限の重さがあれば、宙を舞うことも無かったろうに…


    そのまま横軸回転をしながらスッ飛ぶ時速数百キロの弾丸と化した機体は
    トップと2位の付近に墜落、爆散…まるでトゲゾーの甲羅でも投げた様だ

    キノピオは幸運にも席から跳ね飛ばされて茂みへ…


    ルイージ「…さて、行くか」


    遠くで起きた爆発、立ち上る黒煙を確認し、ようやくルイージは
    フットペダルを踏み込み加速する…
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