私的良スレ書庫
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元スレ闇条「お前…ムカつくな」
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上条が笑う。
突然の出来事に、神裂火織はただ目を丸くしていた。超能力と関わりのない彼女なら当然の反応といえる。
肩で息をするステイルの苦しそうな吐息が学生寮にこだましていた。
次の足音は、ゆったりとしていない。足音を聞いただけで、急いで駆けてくるのがわかる。
上条「遅えーぞ。雑用」
神裂「なにを…」
事態について来れていない神裂を無視した声が、彼女の背後から、上条の視線の先から聞こえてくる。
「やった!!今私すごく役に立った!?」
声は、場にそぐわないほど明るく、そわそわと落ち着かない。
上条「いや、〇点だな。つか、来るの遅い」
神裂が慌てて振り返る。彼女の背中が、ギョッとしたように大きく揺れた。
やってきた金髪碧眼の少女、フレンダ=セイヴェルンの手には、先ほどまで神裂が腰に下げていた七天七刀があった。
おそらく神裂は突然の不可思議現象を考察しているのだろう。
上条のセリフに、危うくフレンダは刀を落としそうになった。かなり重たそうにしている。
神裂「何者です」
フレンダ「リーダーの右腕っ!フレンd――
上条「嘘つけ」
フレンダ「~~ッ!」
声にならない声を上げたフレンダの動きが、その動きが一瞬でピタッと止まる。彼女の表情が、一瞬で険しくなる。
フレンダ「リーダーその腕…ッ!」
ガッシャーンと。フレンダの手を離れた七天七刀がアスファルトを転がるが、少女は気にも留めない。
フレンダは虚空から拳銃を取り出すと、右手で握り、息絶え絶えのステイル=マグヌスをキッと睨みつけた。
彼女の小さな手に収まるレディースガンが、その小さな銃口で同じようにステイルを睨む。
ハッとしたように、神裂がフレンダの前に立ちふさがった。その身一つでステイルを庇うように。両者の距離約一〇メートル。
やめろ、と。上条が短く声を上げる。
上条「こっちはいい。お前はあのシスターを病院に運べ」
フレンダ「でもっ――」
上条「やれ」
上条はフレンダから視線を外し、銃口を神裂に向け直す。
少々きつい物言いになっても、神裂とフレンダを交戦させるわけには行かなかった。
フレンダの実力は上条も認めるところだが、絶対に神裂には敵わない。とにかくここを離れさせるのが懸命だ。
フレンダが小さく頷くと同時に、学生寮の入り口から銀髪シスターが消える。血の池に僅かな波紋が広がる。修道服のフードらしきものが血だまりの中に取り残されていた。
突如、フレンダの短い悲鳴が響いた。シスターの背中のぱっくりと開いた傷を見たのだろう。言葉にしなくても、事態の緊急性を正しく理解したはずだ。
神裂「させると思いますか?」
神裂の冷たい声に、フレンダがビクッと背筋を揺らす。フレンダは膝と左手を使ってシスターを持ち直し、右手を空にしていた。
拳銃は彼女の右ポケットに収まっている。
神裂「禁書目録をこちらへ引き渡してください」
言い終えぬうちに、神裂が腰を低く落とす。フレンダがサッと身構えるが、両者の距離が縮まることはない。
パン!と乾いた銃声が、両者の間に割って入った。フレンダに気を取られていた神裂は一瞬反応が遅れるも、聖人の身体能力は、常人の不可能をあっさり覆した。
弾痕は、振り返った神裂の二センチ左の地面で煙を上げている。彼女は、音がしてからのコンマ数秒のうちに銃弾を避けきったのだ。
前兆の感知を持って攻撃を回避することに長けた上条では、おそらく今の動きは真似できない。
上条「ひゅ~、さっすが」
しかし、避けられることは上条の計算の内。二発目を予期させ、神裂の視線を一度こちらに戻せばそれでよかった。
今度は、カランという金属製の缶が地面に落ちる音が、神裂の背後で響く。
科学に不慣れな神裂は、音だけでそれの正体を認識することが出来なかった。
神裂は一瞬の判断でフレンダに振り返る。フレンダは、既にネイビーのベレー帽を顔に下げていた。
いかに俊敏な神裂でも、時間の流れに逆らうことは出来ない。
学生寮周辺が、転がった缶から溢れる真っ白な光に覆われた。明るすぎる光によって、影という影が全て取り払われる。神裂の両目が強力な閃光によって焼かれた。
わかっていた上条はしっかり目を覆っていたため無事だった。挟み撃ちにされた聖人だけが視覚を根こそぎ奪われる。
冷静になっていれば、神裂火織にはまだ挽回のチャンスがあったに違いない。それがわかっていたからこそ、上条は僅かな時間も与えない。
光が止むと同時に、上条の握る自動式拳銃がなんの躊躇いもなく火を噴いた。
神裂は、銃の軌道を目で追えないばかりか、丸腰であるため刀で弾道をそらすことも出来ない。彼女の愛用する七天七刀は、頼りなく地面を転がっている。
衝槍弾頭が、神裂の右腿に真後ろから食い込んだ。一瞬遅れた衝撃波の槍が、ジーンズを食い破って赤い血をまき散らす。
(なんつー足してやがんだ!鋼鉄かっつーのッ!)
思いの外、神裂の足は軽症だった。多少動きは鈍らせられるだろうが、決定打にはならない。
上条の拳銃が、続けて二回の射撃を行う。神裂は何も見えないまま素早く跳び上がった。
肩を狙った弾が空を切るも、首を狙った一発が彼女の右足の踵に食い込んだ。
着地に失敗した神裂が小さな呻き声を上げ、アスファルトの上を無様に転がる。だが、これも決定打にはならない。
今度は、フレンダの方から二つの卵型の物体が放られた。神裂は地面を転がるようにして避けるが、隙を突かれたために爆撃範囲から逃れることは叶わなかった。
轟!!という爆音の後に、地面がえぐれ、神裂の身体が竹とんぼのように回転しながら空を舞う。
はだけたアスファルトの断片が周囲を飛び、学生寮の窓ガラスが砕け散る。真っ逆さまに地面を堕ちた神裂の身体にも、いくつもの欠片が降り注いだ。
上条は、それでものそのそと立ち上がろうとする聖人に背後から発砲する。
動きが鈍った聖人の臀部が血を吹いた。短い悲鳴の後、神裂の身体が再び地面に放られる。情けの欠片もない追撃はまだ終わらない。
上条「フレンダ!とにかく病院へ運んでこい!助かったぜ」
頷いたフレンダが、今度こそ駆け出していく。上条は一瞬だけで目で見送ると、再び神裂火織に目を移した。
(手榴弾二発も食らって四肢が飛んでないってあり得ねぇだろ…)
彼女の身体に蓄積したダメージは、常人を何回殺せるだろうか。神裂火織は、血の塊を吐きながら立ち上がる。
(銃弾三発に手榴弾二発…まだだめか)
上条はサッと拳銃をポケットにねじ込むと、格闘術の構えを見せた。
タフな神裂を相手にするには、直接ダメージを叩き込んでいったほうが効率がいい。上条はそう判断した。
拳銃を逐一避けられていては話にならない。ましてや、一対一なら彼女は撃たせる隙を与えないだろう。
神裂「禁書目録は…逃して…しまいましたか…」
苦しそうに呟くと、神裂は上条に視線を戻し、「仕方ありません」と肉弾戦の構えを見せる。
右手と右足。互いに損傷している場所は違えど、神裂に対し、上条の方は少しばかり深傷だった。
撒いていたシャツに血が滲み始めている。
神裂「あなたは…なぜそこまでして戦うのですか?」
神裂「禁書目録にも、今日会ったばかりなのでしょう?」
油断させる、とは違うようだ。神裂火織は低い構えを見せたまま、本当にわからないというように告げた。
上条「気にしなくていい。テメェらはまとめてあの世に行くんだからな」
上条は、上辺だけで適当に答えると、大地を蹴って飛び出した。
神裂も、一拍遅れて上条へ距離を縮める。遅れたはずの神裂が半歩速い。
神裂から放たれたただの拳が、空気の層を纏いながら、ブォォォンと音を立て上条の頬をめがけて飛ぶ。
が、目を閉じた上条は、首を逸らしてその一撃をやり過ごした。上条の耳に轟音が轟く。
今度は、前のめりになった神裂の腹に、目にも留まらぬ速さで繰り出された上条の膝が突き刺さった。
ドン、という鈍い音がした後、声を上げたのは神裂ではなく、膝蹴りを出した上条の方だった。神裂の方は一瞬眉をひそめるも、その一撃に耐えぬいている。
上条「痛~ッ!?なんつー腹してやがる」
追撃を避けるために、上条が地面を横に転がる。そのまま立ち上がった上条に対し、神裂の方は構えを保ったまま向き直っていた。
距離は三メートルほど。まばたきの間に互いが次の攻撃を繰り出せる距離だ。
先に動いたのは神裂だった。至近距離で向かい合った瞬間、上条の視界から神裂の姿が消える。
その後、上条の真下から突き上げるようなアッパーカット。喰らえば脳が揺れるでは済まされないような一撃。
上条は咄嗟に仰け反ると、ブリッジを描くように後方に身体を投げ出した。どれだけ速くても、磨きぬかれた前兆の感知の壁は高い。
真下から突き抜けるように跳び上がってきた神裂の拳は、あっさりと空を切った。直後、逆に神裂の顎がメキメキと嫌な音をたてた。
ブリッジの要領で両手を地につけた上条の右足が、ものすごい速さで振り上げられたのだ。
カポエイラのような予測不可能な動きに、神裂は対応できなかった。上条の踵に蹴り上げられた神裂の頭が激しく揺れる。どれだけ屈強な肉体でも、脳を揺らされればたまらない。
上条はそのまま足を一回転させ飛び上がると、未だ宙を舞う神裂の落下地点を予測し、容赦なく引き金を引いた。
乾いた銃声の後、衝槍弾頭が生み出す衝撃波の槍が、転落中の神裂の鎖骨を砕く。
鎖骨の損傷で思うように腕を動かせない神裂は、頭から派手に地面に突っ込んだ。人体が地面にたたきつけられる音は、それだけで耳を覆いたくなる。
上条「もう立つんじゃねーぞ。さすがに俺も限界だぜ」
神裂はぐったりとしたまま、のたうち回ることもしなければ、立ち上がろうともしない。
彼女の身体は、奇しくも瀕死の同僚の隣に転がっていた。思い出したように、上条はステイル=マグヌスに視線を寄越す。
こっちもこっちで、未だ胸を抑えたまま苦しそうに弱々しい呼吸を続けていた。目は閉じられたままだ。
上条「ッチ。まだ息があんのかよ。しぶてー野郎だ」
上条は腰を落とし、銃を構える。動けない人間二人は、もう避けることができない。情けもなければ、躊躇いもしない。
上条の引き金は恐ろしく軽い――――
はずなのに、上条の銃口はいつまでたっても火を噴かなかった。別に弾切れだったわけでもないし、今更躊躇したわけでもない。
拳銃が、なんの前触れもなく虚空に消えてしまったのだ。
上条「あー。そういうこと…」
つまらなそうな声を上げ、上条はようやく感じていた違和感の原因に気がついた。拍子抜けしたように髪を掻く。
人払いの刻印の効力がなくなった後、派手な閃光や爆撃、轟音が続いたにもかかわらず、人が寄って来なかった違和感の原因を。
そもそも、魔術師なんてイレギュラーな人間が街に侵入していた時点で、アレイスターが糸を引いていることを疑うべきだったのだ。
そして、それはやってきた一人の少女によって確信に変わる。
上条「案内人…結標淡希か」
鬱陶しそうに仰ぎ見た先に、彼を見下ろす一人の少女。後ろで二つに縛った赤い髪を、緩やかな風になびかせている。
シンプルなデザインのブレザーは、袖を通さずただ肩にかけられている状態で、ブラウスはない。
上半身は裸で、胸にインナーのようなピンクの布が、包帯のように適当に巻かれているだけだ。
短めのスカートから組んだ足を色っぽく覗かせ、恐らく能力によって取り寄せた室内用の豪奢な椅子に腰掛けていた。
結標「多分お察しの通りよ。いきなり『あの人』に呼び出されたのよ。急を要する仕事ってね」
結標はつまらなそうに告げ、ふーんと不敵に微笑むと、
結標「あなたが噂の幻想殺しね?お目にかかれて光栄だわ。といっても、あなたの方はわたしのことを知っていたようだけど」
今度は興味深そうに言った。
案内人、結標淡希は名門霧ヶ丘に籍を置く、上条よりも年上の女子高生だ。
有する『座標移動』の能力を持って、統括理事長の居る窓のないビルの案内人をしている。
もっとも上条は右手の力のせいでビルに入ることは出来ないので、結標との面識はない。
彼女のことは情報として知っていただけだ。
その結標が出てきたということは―――。
上条は事情を察し、先手を打って彼女の行動を遮るように言う。
上条「邪魔するなよ。コイツらが死ぬことは決定事項だ」
上条は態度を変え、結標を睨み上げる
肌で危険を感じ取ったのか、結標は警棒にもなる軍用の懐中電灯を飾りのベルトから抜き取った。
直後、ガーーッというタイヤがアスファルトの上を転がる音が幾重にも響く。
音の先を目で追うと、アンチスキルが使うような真っ黒のバンが二台ほど走って来た。
誰が降りてくるまでもなく、上条にはわかる。
上条「テメェまで寄越してきやがったか。木原ッッ!!」
黒いバンは学生寮の手前、上条立ちから約二〇メートル離れた地点に並んで停車した。
ガラガラとスライド式のドアが開かれる。
「いやー…さー」
手前の車両の後部座席のドアから、ボサッとした金髪の頭が覗く。
ゆっくりと足を出し、出てきた長身の男は膝下までの白衣を羽織っていた。
彼の名は木原数多。つまり、黒いバンに乗り込んでいたのは、警備員とは似ても似つかない、木原率いる『猟犬部隊』の人間たち。
この学生寮に人が流れてこないのは、おそらく彼の部隊が手を回していたからだろう。
木原「テメェと交渉すんなら、なんとなく暗黙の了解で俺が出るハメになっちまったんだよ」
乙でした。
正直、ねーちん倒せるとは思わなかった(驚愕)
せいぜい痛み分けで撤退に追い込むのが限度かと思ってたからたまげたなあ。
正直、ねーちん倒せるとは思わなかった(驚愕)
せいぜい痛み分けで撤退に追い込むのが限度かと思ってたからたまげたなあ。
聖人て魔術側の核兵器みたいなものだっけ?
そんな相手を倒せる上条さんぱねぇわ
そんな相手を倒せる上条さんぱねぇわ
>>871
あっ、不満みたいに見えてたらごめんなさい。
強くてカッコイイ上条さんは大好物なのですが、大抵のSSだとステ強化された上条さんでも、
ねーちん相手に勝利することは稀だったから、この作品がいい意味で裏切ってくれてよかったと思います。
説得力のある濃密な戦闘描写で、しかもねーちんに完勝したとなると、それだけでもこのSSの存在意義があると思う。
あっ、不満みたいに見えてたらごめんなさい。
強くてカッコイイ上条さんは大好物なのですが、大抵のSSだとステ強化された上条さんでも、
ねーちん相手に勝利することは稀だったから、この作品がいい意味で裏切ってくれてよかったと思います。
説得力のある濃密な戦闘描写で、しかもねーちんに完勝したとなると、それだけでもこのSSの存在意義があると思う。
まさかのあわきんかぁ
俺得ですな
あ、あわきんはボコらないでくれると・・嬉しいのだけど
俺得ですな
あ、あわきんはボコらないでくれると・・嬉しいのだけど
わかってたけどねーちん硬過ぎワロス
聖人の体ってどうなってんだろうな……
しかしフレンダ大活躍で嬉しい
聖人の体ってどうなってんだろうな……
しかしフレンダ大活躍で嬉しい
あわきんにヒロシにねーちん……どうなるやら。
とりあえず間違った知識を披露して赤っ恥をかくねーちんはもう少し先か。
とりあえず間違った知識を披露して赤っ恥をかくねーちんはもう少し先か。
いまさら申し訳ないが土御門って学校行く時はアロハでは無いのでは?
音と空気の動きで神裂が反応できなかったのは冷静さを失ってたからって理解でいいのか?
>>888
書いてる時点でどうでもいいとは感じていない件
書いてる時点でどうでもいいとは感じていない件
>>890
アロハだの制服だのどうでもいい事でいちいち騒ぎ立てんなってことよ
アロハだの制服だのどうでもいい事でいちいち騒ぎ立てんなってことよ
>>891
気にしすぎだろ
気にしすぎだろ
この話はこのぐらいにして>>1の投下を待とうぜ
木原「んだよその目は。こっちだって好き好んでテメェの関わってるヤマに首突っ込むけねーだろ」
研究者は、白衣の襟を正しながら告げる。
その手には、マイクロマニピュレータと呼ばれる、鈍く煌めく金属製のグローブがはめられていた。
木原「押し付けられちまったんだよ。疫病神の面倒はごめんだってなぁ!」
木原はバカにするようにケタケタと笑い、態度を翻し片手を上げた。
木原「やれ」
鬱陶しそうに目を細めた木原の指示で、真っ黒なバンから躍り出た約一〇人の隊員がぞろぞろと上条を取り囲む。
彼らは全員黒ずくめの装束を身にまとい、顔には分厚いマスクをしているため区別がつきにくい。が、木原に言わせれば全員が全員クズの集まりだ。
コードネームらしきものがあるらしいが、そこに特別な意味は無いのだろう。
彼らの手に持つ巨大なショットガンの銃口が、一斉に上条を狙う。
訓練された兵隊のような動きを目にした上条が茶化すように口笛を吹く。
上条「お宅は部下の面倒見がいいらしいな」
木原「つかよー、黙って手を引いてくんねーか。そこに寝てる二人、アレイスターの野郎が死なすなってうるせーんだよ」
上条「ははーん。そーかいそーかい。そこの芋虫二匹はどこぞのVIPですか?でも関係ねぇな。俺が殺すと決めたんだ」
上条「大体殺されたくねーんなら最初から俺の方に寄越すんじゃねえよ。聞いてるんだろアレイスター!」
吐き捨てるように言って、空を仰ぎ見る。なんとなく、アレイスターなら空の上にいても不思議ではない感じがしていた。
猟犬部隊の人間たちがたじろぐのがみえるが、上条は構わない。
彼は知っている。この街は常に一人の『人間』によって監視され続けていることを。
空の彼方に浮かぶ人工衛星、街中に設置された監視カメラ…、ほとんどの人間が知っているのはここまでだろう。
だが実際には、滞空回線と呼ばれるナノデバイスが飛んでいて、常に街中を監視しているのだ。
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