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元スレ提督「艦娘達とイロンナ事」
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提督「とりあえず曙の罰ゲーム終了と」
雷「罰ゲーム?」
提督「曙には「クソ」なんて言うたびにこうするようにしてるんだ」
雷「ええー……」
提督「いつかはやめるだろうと思ってたんだが……一向にやめる気配がないんだよな」
雷「っ! 曙~…////」
提督「ん?」
雷「さあ司令官!なんかごたごたも終わった事なら私たちと一緒にご飯食べに行きましょ!」
提督「え?ああ、そういや飯食ってなかったな……」
曙「////」
雷「その前に曙をなんとかしないと」イソイソ
提督「おうおう」イソイソ
曙「テイトク……」zzz…
提督「よっこらせ…っと」
「代わりに運ぼうかしら?」
提督「んあ?ああ頼める……か?」
大鳳「ええ、落としてしまっては大変なので」
雷「あれ?大鳳さん、どうしたの?」
大鳳「ええ、ちょっと提督に用があって……よいしょ…」
提督「悪いな大鳳……っと……で?用ってなんだ?」
大鳳「これです」スッ
雷「あ、それって……」
提督「……」ゴソゴソゴソゴソ…
大鳳「……」
提督「……」ゴソゴソ…
雷「……」
提督「……ない」ゴソ…
大鳳「そこに落ちてましたから」ゴゴゴ……
提督「大鳳?」
大鳳「はい?」ゴゴゴゴゴゴ……
提督「だめ?」
大鳳「ダ~メッ♪」ドドドドドドドド
ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!
最後の被害者 提督
曙編 完
北上「ふぅ~…」
ため息が多いですな?
北上「大丈夫大丈夫…」
ホントかな?…………何かの伏線か?
???「○斗羅漢撃!!」ポチポチポチポチ・・・・・・
今回は初めて地の文ありでやるのでお見苦しい点等ありましたら、言ってくれるとありがたいです。
最近北上さんの様子がおかしい。
ここ2、3日辺り何だか沈んだ雰囲気がある。だがそれでもしっかりと敵を沈めてくるあたり割り切りはあるかのように見える。
「よう北上、最近どうした?随分ため息が多いじゃねえか」
北上「へぇ?……うん、まあ…大丈夫だよ」
とまあ、こんな感じで、別に大丈夫だよ?とはぐらかしてくる。流石に1日に何回も溜息を聞いてると、大丈夫には見えなくなってくるから流石に心配だ。
「そんなにハアハア言ってると興奮してるみたいでそそられるから襲っちゃうぞ~?」
北上「はぁ……」
ため息の返事にこれは重傷だと判断。窓辺の椅子に腰かけ物憂げにしてる感じは恋する乙女に見えなくもないが……だめだ、北上が誰かにお熱になってる所が想像できない。と思いつつ、いつものセクハラジョークに何の反応も示さない北上に問いかける。だっていつもならジト目で軽くあしらってくるのにそれがないんだもん。
「流石にそんなだけため息つかれると「大丈夫だからほっといて」は聞けんな、どうした一体?大井にでも夜這いをかけられたか?」
北上「……」
又のセクハラジョークに北上は無言を貫く。え?何でそこで黙るの?長い沈黙が執務室を飲み込んでいくがそういうのはちょっと俺耐えられそうにない。その無言の意味を探るうちに1つの答えを引き寄せるが、いや…まさか……
「マジで…?」
北上「……んぅ……」フラフラ
北上は言い難そうに体を左右にフラフラとしているがその顔はほんの少しだけ赤くなった、決して夕焼けとかのせいではない、だって今昼前だし。てかまじかー……。
「それでハアハアいってたのか、でも北上って大井の事好きじゃないのか?あんだけ大井っち分の補充~とか言って抱き着いてたじゃないか?」
そう言いながら書類へサイン等を書き込むために動かしていた手を止めて椅子を回転させ北上に向き直る。その動きに椅子がキィィ…と鳴き、その音に合わせるように北上のかわいい目がうにょーんとジト目に変わる。お前器用な。
北上「はぁ……」
「なんで俺を見てこれ見よがしに、しかもわざとらしくため息をつく?俺のガラスと豆腐が脆いの知ってるだろ?」
北上「提督が脆すぎるんだよ、てか別に夜這いとかはされてないから」
「そうなの?」
そうだよとあきれながら答える北上だが、じゃあいったい何に悩んでるんだ。
北上「うん、……まだ…」
まって、不穏な言葉が聞こえた気がする。まだ?てことはもうすでに兆候はあるって事?
「一体どうした?てか何があった?さすがにそんだけここで吐き続けられると無視はできん」
北上「あぁ……うん、じゃあ話すけどさ…」
ガッタガッタと椅子を動かしこっちに向き直る北上。そのたびに黒い三つ編みがヒョコヒョコ揺れる。「可愛い」
北上「ちょおっ!?//// いきなり何言ってんのさあ!?////」
おっといかんうかつにも本音が漏れてた、まあ赤面する顔見れたから良しとする。
「で、何がどうして今になる?」
北上「えー…と、まあ、大井っちが来たのはあってる」
「夜這いに?」
北上「だから違うって」ジトー
北上がセクハラにジト目で抗議する。ああいつもの北上だ。安心しつつも目で真面目に聞けと言ってくるのでここでおふざけは終わりにしておく。なので椅子に座り直し姿勢を正して続きを促す。
北上「んん、大井っちとは同じ部屋名の知ってるでしょ? で、寝る時は違う布団で寝てるんだけど、最近大井っちが一緒の布団で寝たいって言いだしてさ」
「それだけなら良かったと?」
北上「うん」
言いにくそうにしてた割には喋りだすとスラスラと出ててくる。言いたかったのだろうか?誰かに打ち明けると楽になるとか聞いたことある。だがコクリと軽く頷く北上の顔が少しだけ曇った気配がした。すでにYESと答えた時点で大井がやらかしそうになったのは明白だ。北上はあきれる俺を置いて続きを話していく。
北上「最初はさ、ただ一緒に…うん、ただ普通に並んで寝てるだけだったんだけどさ、数日たった時から抱き付いて来てさ、まあそこまでなら私も気にはしなかったんだよ、私もしょっちゅう大井っちに抱き着いてるからさ、でもまた数日たった時から今度は、多分足を絡めて抱き着いてきたんだと思う」
「そこは曖昧なのな…」
北上「多分私が寝付いた後にしたんじゃないかな、朝起きたら私の足を抱え込むみたいに大井っちが寝てたからさ」
やだ大井さん積極的! てかアイツ何やってんだ、アイツの事だから(何でそこまでの事をしたんだ!)とか思えないのが悲しい、(あ~やっぱりやりやがったかー)の方が強い、さすが大井っちぶれない。
「まあ大井の事だしヤバい事にはならんだろう。さすがに鬱陶しいとか寝にくいとかあるなら直接言えばいいじゃないか、アイツならすぐに直すだろうぜ?」
北上「う~ん…私はまだそこまでは別いいと思ってるんだよねぇ…」
「まだいいのかよ」
北上「割と……うん」
頷く北上さん。あんたも大概だよと思えなくもないが、じゃあ一体何が北上を悩ませてる?
北上「でえまだ続きがあるんだけどさあ……」
「まだやらかしていくのか」
北上「こっからだよ、今度は起きた時、何だか首筋あたりに違和感があるんだよね」サスサス
そう言いながら左手で首の付け根辺りをさする。おお、なんかそそられる。
北上「鏡で見たらほんの少しだけ赤くなってるんだよ、寝てる時に掻き毟っちゃったのかなあとか思ってたんだけどさ、次の日は反対にもあってさ……」
「蚊にでも刺されたんじゃないのか?」
北上「少しだけ湿ってたんだけどね」
やっぱり蚊じゃなくて大井だった。寝ている北上に大井が覆いかぶさって、首筋に北上が起きてしまわないよう恍惚の表情で優しくちゅうっと吸い付くところを妄想する。…………やりかねん。いつも北上さ~んと衛星の如く周りクルクルしてるからな。
てか大井っち!! なんてうらやまs…ゲフンゲフン!!羨ましいやつだ! おっといけね、本音が出た。
俺だって北上にはサワサワとかスリスリくらいしかできていないというのに!よりによってチューか!俺だってやりたいよ!まあ本人には言わないが 」
北上「……////」サスサス
「どした?」
北上「へ!?いや?なんでもないって!そんでなんで湿ってるのかなって触ってみたら、ほとんど乾いてたんだけど少しだけぬるっとしててさ」ワタワタ
北上は何に焦ったのか早口に言い終わる。まあどうせ本音が出てたんでしょ?分かりますとも。わざとらしく」だけ置かれてたらそりゃあねえ……メタはここまでにして、ただ首にチューだけでここまで悩むか?まあ普通なら悩むどころじゃないんだろうけど、だってアイツだぜ?って言えば9割方納得しかねない奴が犯人だ。
だがそれでも、先も言った通り北上がやめてと言えば大井はすぐにそれもやめるだろう、北上に嫌われるような事をするやつじゃあない。なんせ所謂ゾッコンってやつだからな。
巷じゃあクレイジーサイコレズなんて異名もあるらしい。クレイジーでサイコだぞ?まじパナイというやつだ。
北上「それでまあ2・3日経った後でさ、問題が起こったんだよ」
「長い、やっとか」
北上「もう、せっかちじゃん、ゆっくり話させてよ」
「こっちは仕事がたまってんの」
北上「こっちは勇気だして話してるってのに」
「はいはい、いいから続き続き」
北上「もう……、で、事が起こった日なんだけどさ」
ついに仕掛けたのだろうか。
北上「夜中あたりにね、なんか口当たりに生暖かい風にあたってるなあって思って目を開けようとしたら、何かが私の上から退いたんだよ」
よかったギリギリ北上の唇は助かった!
「もうってか、すでに確定だよ!早く大井に言えって!」
北上「これが昨日の出来事なんだよねえ」
北上の操の危険が危ない!おいおい、このままじゃあ今日あたりには奪われちまうぞ!?その割になんかまるで他人事みたいに話すよなお前……大丈夫か?問題無い? いや、ある。
北上「大井っちにはもうとっくに言ってたんだよ……一緒に寝てもいいけど抱き着くまでだからねって」
「だがそれでも我慢できずその様というわけか」
とりあえず北上の線引きはしっかりしているようだ。抱き着くとかかそういう接触まではOK、だがキス以上等の百合百合したのはNG。よかった、北上までそっち側だったらどうしようかと思った。
北上「やっぱりきつく言った方がいいかなあ?」
「そりゃあそうだろう」
一度注意されているとはいえ事にお及んだのだ、もう一度、今度はガツンと言ってそれで無理ならこちらでなんとかするしかないだろ。
「お前は言いたくないのか?」
北上「されたくない事はあっても大井っちの事はやっぱり大好きだもん」
「ほうほう、ラブ?ライク?」
大好きの意味を邪推してわざとらしく問いかける。が、帰ってきたのはジト目ではなく少しだけ目じりが上がった眼差しだった。
北上「……バカ…」ボソッ
「な、バカとはなんだバカとは… こっちは北上の事が心配で心配で聞いてるってのに」
北上「っ!?//// うるさいな!バカはバカじゃん!////」プイッ
ぼそっと呟いたつもりだろうが割と聞こえてたりする。てかバカはないだろう。なあ? 俺の抗議に顔を赤くしてそっぽを向く北上。なんだよう……
「とりあえずだ、今日は大井ときっちり話し合え。それで収まればそれでよし、ダメならまたこっちに来い、今度は俺が何とかする。いいな?」
北上「うん……」コクリ
話はこれで終わりという頃合いでまだ何か抱えてそうな顔をするが、話を切り終えてしまい聞き出すタイミングを見失う。北上ももう戻ろうと椅子を元あった場所に戻そうとしている。
北上「ねえ提督」
「ん?なんだ?」
北上「提督のキ……あー……」」
「き……なんだよ?」
北上「いや……うん、あのさ?提督の……その……」
そんなに溜められるとめちゃめちゃ気になるって。
北上「て、提督のファーストキスってさ……どんな感じだった?」
「はい?」
なんの脈絡もなく某ロボットSRPG並の超展開で飛び出した質問にポカンとする。え、なに?ファーストキス?いったい何を言ってるんだお前は。……は!そういう事か!この展開だと……
北上『私にファーストキスの味……教えてほしいな////』
『ああいいぜ。そのかわいい顔を上げな』クイッ
北上『あ…提督……ん……////』
なんてな!なんてなあ!! おっといかん、興奮してしまった。たしか下から2段目の引き出しにモンダミンが入ってたはず……
北上「あはは!何聞いてるんだろうね!ごめんね提督、相談にのってくれてありがとね!それじゃ!」
ガチャッ バタンッ
そう言って出ていく北上の足音を聞いていた俺は、お口をクチュクチュしながらポカンと見送っていた。フラグが立ったとかじゃなかったのかー。 ゴクン
乙
最近使い始めたが大井さん言われるほどレズでも北上好きでもないのな
普通に腹黒おっかない子だった
最近使い始めたが大井さん言われるほどレズでも北上好きでもないのな
普通に腹黒おっかない子だった
飲んでも問題無いとはいえモンダミンは飲みもんじゃねぇよwwwwww
あ、でも赤城さんとか普通に極々のみそう……ヤダ怖い。
あ、でも赤城さんとか普通に極々のみそう……ヤダ怖い。
言い訳すると流れに無理が出始めたかもしれない
そしてこのモンダミンの人気である
そしてこのモンダミンの人気である
「くぅ…ふううあ~~~……はあ……」
盛大に伸びをして今日の仕事は終了という喜びを体現する。ちらりと時計を見やるとすでに深夜をまわって短針が1を指そうとしていた。随分と時間が掛かってしまったな。たかが事務処理、されど事務処理なんだよな。これを熟さなければ、大人数の艦娘を抱えるこの鎮守府はすぐにてんてこ舞いとなる。
「眠い……さっさと寝よう……」
書類を封筒の中にまとめて放り込み、来ていた制服を机の上に放り出す。ハンガーに掛けてくださいと鳳翔は言うが大丈夫だろ。どうせ朝には金剛か、新しく目覚めたレーベがお楽しみに使うのだ。おかげで俺が着る時はあの娘達のいい匂いが染みついていて顔がにやける。
椅子を立ち上がり隣の寝室に入ろうとしたその時、扉の向こう側からバタバタと誰かが走ってくる音が聞こえる。おい誰だ!?こんなクソ遅い時間に騒がしくしてんのは!
「たくぅ……おい一体誰d」
誰が走ってるのかの確認と騒がないよう注意しようと廊下へ出る扉に向かおうとしたら、バン!!と勢いよく扉が開かれた。おいそんなに乱暴に開けたら壊れるだろ!って
「北上?一体どうしtむぐぅ!?」
涙目で迫ってくるとこちらの問いかけを言い終えるまでもなくいきなり唇を稼寝てきたのだ。
ああすごい!北上の唇って、ぷるぷるしてて……すべすべしてて……やわらかああああああああああい!!
なんて翼が生えて飛んでいきそうになる感覚を堪えて何とか北上を引き離そうとするが、あろうことか首に手をまわしてしがみ付き離れようとせず、更にその柔らか唇を割って小さな舌がこっちに滑り込んできた。
強引な展開に訳が分からず流されていた俺は、俺の舌に絡めようとしていた北上を引きはがした。
「ま…むぐ…まて北上!むちゅ…はあ、一体どうした!?」
北上「……グスッ」
「いいっ!?」
引き離された北上は俺の顔を見つめていたが急に涙を流し泣き始めてしまった。
頭の中は大混乱である。夜中にバタバタと来たと思ったら次の瞬間にはキスをしていて今は腕の中で泣いているのである。
北上の泣き顔……すげえそそられるわぁ。邪な考えがひょっこりと顔を出すが、それを頭の隅に蹴飛ばした。
「とりあえず寝室に行こう、コーヒーでものんで落ち着け、な?」
北上「……うん」
北上の手を引いて寝室に入った俺はベッドに北上を座らせた後、コーヒーを入れて渡す。
お茶よりかはそっちの方が好きだからコーヒーを入れるやつしか置いていない。紅茶とかは金剛がヘーイ提督!とか言いながら持ってくるし。
少し落ち着いたのか涙は止まり、北上は受け取ってコクリと飲んでいる。どうやら口にあったようだ。
俺も飲もうかな……あ、空になった……ちくしょう……
北上の隣に座りカップを口元から話すのを見計らって話しかける。
「なあ、一体どうしたんだ? 何があった?」
北上「…………ごめんね……」
「何がごめんなんだ? ゆっくりとでいいから……話し手くr」
北上「ファーストキス……あげられなかった……」
「ふぁ!?」
いきなりの初チューに言葉が詰まるが、ファーストキスという言葉に昼前にあった会話を思い出す。おい……まさか……
「大井か?」
北上「……うん…」
小さく頷くとまたコーヒーを口に含む。その後大体の経緯を聞き出した。つまりこういうことだ。
○相談したその日の夜に、大井に注意した。
↓
○してもいいのは抱き着くまで、それ以上はNGで大井は納得した。
↓
○しかし夜中に凶行、キスされたことに怒って大井を叩き部屋を飛び出した。
↓
○ 今ここ
大井ェ……何故そんなことになったは分からんが、少し堪え性がないぞ。
とりあえず大井の事は横に置いといて今は北上だ。だが正直どうしたらいいのか分からん。
こんな事なんぞ初めてだ。まいったな……
「北上、とりあえずどうする?」
北上「え?」
「今はもう戻るのは無理だろ、とりあえずここに泊まってけ」
北上「……うん」ズズッ
コクンと頷いてコーヒーをすする北上。大井に手を挙げてまで怒ったのだ、どうやら相当思い入れがあったんだろ。
「なあ北上、キスの事でむきになったのってやっぱり……」
北上「はあ~……だめだこいつなんとかしないと」
「おいこらいきなり断定するのはやめろよ」
北上「あのねえ、私だって女の子なんだよ?初めてくらい……好きな人にあげたいじゃんか……」
「意外と乙女チックな北上さんマジ乙女」
北上「なにさぁ……」
恥ずかしそうに体育座りをして膝に顎を乗せる北上。それを紛らわそうとしているのか足先はピコピコ動かしている。
「誰にあげたかったんだ?」
北上「知らん……バカ////」
顔を真っ赤にしてそっぽを向く北上さん。コーヒーの残りを一気に飲みほしてカップを渡してくる。俺が受け取るとドサッとベッドに沈み込んだ。
北上「もう寝る」
「アイアイ」
カップは明日洗おう、もう眠い。それは北上も同じなようで眠たそうに目を擦っている。
「よいしょっと……」モゾモゾ
北上「ちょっ//// なんで入ってくるのさ!?」
「俺のベッドだぞ?ここじゃなかったらどこで寝るんだ。 ほれ、もうちょいそっちよれ」
北上がど真ん中に横たわるもんだから俺が布団の中に入れない。北上のお尻を叩いて場所を開けるようせかす。
北上「こら!お尻を叩くな!////」
「だったらもう少し空けてくれ、落ちちゃうだろ?」
北上「まってよもう……」モゾモゾ
「早く早く~、次は揉んじゃうぞ~」
次はとかほざきながら早速揉んでいる俺。柔らかなお尻がプニッっと形を変える。やらけ~。
「きゃあ!? も、もう!//// やめてよう////」
可愛い声で非難しつつ場所を開ける北上。やっと空いたそこへ体を滑り込ませ、北上の体を後ろから抱く様に密着させる。するとふわっといい匂いが鼻をくすぐる。だから思わずそのうなじに顔を埋めても仕方ないよね。
北上「わひゃあ!?////」
抱き着くまでは大井で慣れてるからか何も言わなかったくせに、顔を埋めた途端、体をびくりと震わせる。それと同時に俺の脇腹へ肘鉄が叩き込まれぐほああ!?
「ぐぉぉぉ……い、いてぇぇ……」プルプル
北上「自業自得!//// 何すんのさもう!////」
プリプリと怒るものその割には体を離そうとしない辺り、ツンデレを感じる。大井の事があったとはいえ、いきなり唇を奪われムラムラしてるのだ。我慢できずに俺は右手を北上のお腹へと回す。
北上「ん……」
ピクリとするが何も言わないので続行。スルリと服の中に忍ばせ、そのなめらかなお腹をさすっていく。
北上「ん、んっ……」
臍の周りを中指の爪を軽く立てて円を描くように撫で、臍の中に侵入させる。そのままお腹をつまむように揉んでいく。さらさらとした手触りときゅっと引き締まってるのに柔らかいお腹の感触が絶妙に良い。その感覚に北上は口元に手を当て声を押し殺すもかすかに濡れたような声が漏れ出てくる。
北上「ふぅっ、んん、あ////」ピクッ ピクッ
「北上……」
北上「ああ……」
性懲りもなくまたうなじに顔を埋めるが今度は一撃が飛んでこない。左手を北上の頭を抱えるように回し首元に手をやる。顎の下から耳の横までを優しく撫でていく。そのたびに北上から熱い吐息があふれてくる。
北上「はあ……はあっ//// んん、ああ……」
横から顔を少し覗き込むとほんのりと赤くなってるように見える。部屋は電気を消したせいで淡い月明かりだけが俺たちを照らしている。満月だからか思ったよりも明るい、でも暗いのは確かだ。これだと電気をつけたら顔は真っ赤になってるんじゃないかな。
その赤い頬を見ながら首を撫でる手を次は口元に寄せる。ぴとっと北上の手が触れるがその甲をそっと撫でて指を唇にあてがう。後ろに顔を少しずらすもまた指が追いつきピタリと唇に止まる。下唇を軽くはじき、さっきまで自分の口に触れていたぷるっとした感触を堪能する。その間も右手はお腹を撫でるのを止めないが、そろそろ撫でる場所が上に上がっていき肋骨のあたりを撫でる。少しの硬い感触を楽しみつつ爪で沿うようにつつーっと撫でる。
北上「ああっ、ふああ////」
北上の熱い声が上がるとその開いた口に指を滑り込ませる。
北上「あんん……ちゅぷ////」
くわえられた指は熱く、ねっとりとした北上の舌が指をなぞり涎を纏わせてくる。指を出し入れし、そのたびにぴちゃぴちゃと水音を立てる。
北上「んん、ちゅぷ、んぷ、ちゅ……ふああ!」ビクッ
指を舐めていた北上が嬌声を上げる。身体を撫でていた手が北上の胸を揉みあげたのだ。きつく抱きしめる様に手を伸ばし左の乳房を揉んでいく。声が上がりそうになるのを必死にこらえる北上の口に今度は2本の指を入れようとするが唇はきゅっと閉まって侵入を拒む。北上の唾液で濡れた中指でそっと北上の唇を撫でると、唇は唾液にコーティングされキラキラと月明かりを反射する。俺は頭を北上の耳元まで持っていきそっと名前を呼ぶ。
「北上……」
北上「ふぅうん////」
くすぐったそうに顔をそむける北上の耳を舐めて甘噛みする。すると甘い吐息が流れ、それに触れようと2本の指が口の中に入っていき、舐める舌を指が弄びきゅっと挟み込む。耳ではぴちゃぴちゃ音を立てて耳の中を舐めていて、舌が耳の中に入り唾液まみれにしていき、また耳たぶを優しく噛んでいく。その度に北上は声を我慢する事を忘れ甘い声が上がっていく。しかし長くは続けず、北上から手を引っ込ませると仰向けにさせ、北上の上に覆いかぶさる。
北上「はあ…はあ…、提督……」
軽く息が上がっている北上の顔は上気していてほんのりと赤く、口周りは唾液で濡れていて輝いている。手は胸の上で重ねられていてまるで思い人を見つめる乙女のようにも見える。
「北上……いいか?」
そう問いかける俺たちの距離は、お互いの息がはっきりと感じられるほど近く、お互いに目は相手の目をしっかりと見つめ視線を外さない。こちらのはっきりとしない問いに通じたのか、北上は赤い顔を立てに揺らし静かに頷く。
北上「いいよ、提督なら……ううん、提督……だから……」
両手で北上の頬に添えて顔を近づける。左の親指が耳に触れ、さっきまで舐めていたためについている唾液に触れくちゅりと音を立てる。北上も両手を俺の首に回し、後頭部を撫でる。徐々にお互いの唇が触れようとするが、しかしお互いに目線はがっちりと合わさったまま、まっすぐ見詰め合っている。最初にお互いの鼻先が触れかすかに鼻息が上唇を撫でていく。そして撫でられた唇が触れ合う。
事はなかった。
バンッ!!
「ぬおっ!?」
北上「え!?」
大井「はあ、はあ、北…上…さん……」
北上「大井っち……」
息を切らした大井がそこにいた。
大井好きとしては肩身の狭い限りだ
あ、クレイジーなほうはお呼びでないです
あ、クレイジーなほうはお呼びでないです
先に謝っておくと別に大井っちの事をdisってるとかでは決してないですよ!
北上「……なんで」
大井「だって北上さんの事なら何でも知ってるもの」
いつもの平時に聞いたらさすが大井さんまじスゲ―って言っちゃう所だけど怖ええよ!!ちょー怖ええよ!!月光で逆光しててハイライトがスト起こしてるから別の意味に聞こえてマジで怖いんだよ!!
大井がそろそろと手を壁にはわせ、手が真横に来た時、何かに触れそれをパチッと鳴らした。
すると何度かパチパチッと光が瞬き部屋に昼間のような明るさが戻ってきた。
俺と北上は暗い所に長時間居たために目が慣れず、目を細めてしまうが大井はそうではなかった。
逆に大きく見開き、口もポカンと開け呆然としている。
そして徐々にそこから表情らしきものが消えていき真顔になっていく……んだが、どうして目がその……あれだ、光が無いのかな?部屋の電気はついてるよね?
大井「……提督?」
「はいっ!」
大井「何……してるんですか?」
「……」ダラダラダラダラ
皆さん、長い間お世話になり、誠に有難う御座いました。私はここまでのようです。……て違う!そうじゃない!
いかん、誠にいかん。選択を間違えれば一言目で魚雷が飛んでくる。
俺が大井の気迫に押され、ヘタレている間に北上は体を起こし大井に相対する。
その顔は少し怒ってるように見えた。
北上「何しに来たの?」
大井「私……北上さんの事が心配だったから……」
北上「心配する事なんてないよ」
大井「でも提督が北上さんを襲おうとしてたじゃない!」
北上「別に?大丈夫だよ。」
大井「提督!北上さんに一体何しようとしてたの!?」
「え!? あ、いや……」
雰囲気が殺伐としてきた……こういうのが苦手なの分かってて神は試練を下すのだろうか。大体俺の所為なのだが。
大井は大股で俺に詰め寄り、光の無い目でこっちを睨みつけてきた……ひえーーーーーー!!
大井「北上さんに何しようとしたの?事と次第によっては魚雷でその頭を吹き飛ばすわよ?」
「あばばばばば……」ガクガクブルブル
神よどうか俺を見捨てないd
北上「エッチなことだよ」
大井「え?」
え?北上?
北上「提督とエッチなことしてたんだよ」
大井「北上さん? 何を言って」
北上「部屋に来て最初にね、……キスをしたの、舌も入れてね」
大井「え? え?」
北上は臆面もなくそう話し始めた。大井はそれに戸惑い固まっている。俺も固まっている。
てか何を言ってるんだ!?やめなさい!女の子がそういう事言っちゃいけません!
そう制止しようとしたが、北上は気にも留めずに続ける。
北上「そのあと、こっちで一緒のベッドに入って」
大井「北上さん?ほんとに……何を……」
北上「提督に胸を揉まれて、提督の太い指を舐めて、提督に耳を舐めたり噛んだりされて……」
ぐあああああ!やめろおおおおお!なんだこれは!新手の罰ゲームか!まるで母親にオナってる所を目撃されたようだあ!!
これ以上はやめてくれえええ!!
しかし悶えうつ俺を、大井はがしっと肩を掴み固定してくる。
その何処から出てきたのか分からない強烈な握力に肩が軋むううううううううういだだだだだだ!!
大井「やっぱりそんなことを……今すぐここでその頭を消し飛ばして……」
「いや!まて!早まるな!」ガクガクブルブル
北上「とっても気持ちよかったんだよ」
大井「へ? 北…上さん?」
北上「……」
北上の言葉にまた動きを止める大井は、その顔に驚きと不安を滲ませ北上に向き直る。
北上「あともう少しでさ、キスできるとこだったんだよ? お互いの鼻先がちょんって当たって、提督はずっと私を見てくれてた。優しい、ほんとに優しいキスをしそうだった……」
大井「ど、どうして……」
北上「大井っちが入ってさえ来なければ……」
大井「なんで?どうしてそんな事言うの?」
北上「分からない?大井が私の最初を奪ったからだよ?」
大井「だって……私は……」
北上「まだ怒ってるんだよ?あの事。初めては提督にって決めてたのに……」
大井「どうして提督なの?だってこいつは北上さんの事を」
北上「私が受け入れたの」
大井「受け入れ……どうして……なんで?」
北上「好きだから」
大井「嘘よ……だって北上さんは私の事が……」
北上「うん、好きだったよ」
大井「そうでしょ?じゃあどうして」
北上「大井のことは好き、提督のことも好き、……でもね、提督への好きは、likeじゃない」
大井「き、北……上…さん?」
北上「言い直した方がいいよね、私は提督のことを愛してる」
大井「……」
北上「だから大井は出てってよ」
大井「ウソヨ……」
北上「それでまた提督から愛してもらう」
大井「うそよ……」
北上「嘘じゃない」
大井「――っ!」
シュラバーハキョウリョクナケッカイデスヨー。
己が持ち得る全ての意識を可能な限り圧縮してRealityEscapeを発動させていた俺を突然の衝撃が引き戻す。
大井が俺の首に手をかけていたのだまってまってまって!?くるしい!?死ぬ!死んじゃう!
大井「よくも……よくも……私の北上さんを……!」グググッ
「ま…ぁ……まて、ぐあ…止めるんだ、大井!かふ……大井!」グググッ
大井「何で……何でこんな変態に…!!」
おいまて!?お前にだけは言われとうないわ!
ガシャン!
大井「っ!?」
「ぐぅぅ……はあ、はあ……はあ?」
すぐ近くで何か軽い鉄のぶつかるような音が聞こえ、大井の手が緩む。なんとか呼吸を整えた俺は、その音のなった方へ目を向けた。
大井の右手首、そこには鉄製の輪っかがはまっていた。
あれこれって……俺がいつかそういうプレイができたらいいなあって、もしものために買っておいた手錠!貴様、いつの間に!
北上は大井の右手に掛けると、驚いて動けないことをいいことに大井の右手を後ろに回し、左手にも鎖でつながったもう一つの輪っかをカシャンとはめた。
大井は後ろ手に手錠を掛けられ、これはどういう事かという風に固まっている。
そんな大井を気にも留めず繋がれた手錠の鎖にもう一つの手錠を繋げる。
大井「北上さん!? なんで手錠なんか…きゃあ!」
「お…おい!?」
2つ目の手錠が大井に掛けられた手錠の鎖を挟み込むと、北上は大井を棚のある方向に突き飛ばした。
大井「痛っ! 北上さん!やめて!正気に戻って!」
「いやお前は何を言ってるんだ!? てか北上やり過ぎだ!何時の間に手錠なんて!」
ばれないようにベッドの下に隠してたのに!
北上「正気か、いられないよ、そりゃ……」
北上は体をかがめると2つ目の手錠の最後の輪っかを棚の足へと掛けた。
これで大井は棚に繋ぎ止められ、動きを制限された。
大井「お願い外して!じゃないとアイツをこr」
北上「だめだよ、そんなことしたら……」
大井「だって……だって!」
北上「ねえ大井っち?」
大井「北上さんを……」
北上「まだ……邪魔するの?」
大井「邪魔って……私はただ北上さんを助けようと思って……」
北上「助けるって誰から?」
大井「提督からよ!」
北上「何で?」
大井「北上さんは騙されてるのよ!」
北上「どうして?」
北上は短く淡白に質問し、大井は必死に訴えかける。
見てるだけで胸の奥がチリチリしてきた。北上の無表情が妙に怖い。
大井「だってそいつは他の娘たちとも関係を持ってるの!北上さんだけじゃ」
北上「知ってるよ」
大井「っ!? じゃあどうしてそんな奴!」
北上「それでもいいから」
大井「そんなの……」
北上「どうしてもダメ?」
大井「当たり前よ!」
北上「じゃあ……仕方ないよね」
こっちに近づいてきて、そのまま俺に体を預け、次の瞬間には俺の又の間に座ってきた。
北上はまるで大井に見せつけるように俺に体を預け、手を俺の腕の下に回し、まるで俺があすなろ抱きとやらをするように俺の腕を北上の前で交差させた。
大井は不安に怯えたような、それとも憤ったような複雑な表情をしている。
おそらく前者は北上に、後者は俺に向けられているのだろう。
だが北上はそのまなざしを正面から勝ち誇ったような顔で見返す。 ドヤガオカワイイ
「北上?」
北上「いいこと思いついちゃった」
そういう北上の顔はめちゃくちゃ悪そうな、否、悪い顔をしていた。
嫌な予感しかしない。
大井「な!? 提督!今すぐ北上さんから離れなさい!」
大井はそういって体を前のめりにするが掛けられた手錠がそれを阻む。
無茶言うな。
北上「だめだよ大井っち、そんなに暴れちゃ」
大井「北上さんっ!」ガタンッ
北上「これは、そう、罰ゲームなんだよ」
「罰ゲーム?」
大井「な、何を言ってるの?」
北上「わがままな大井っちへの罰ゲーム」
大井「ね、ねえ!?きたか」
北上「だからさ」
正直、真剣な顔で話す北上の顔は、今までで一番怖かったかもしれない。
北上「そこでしっかり見ててよ」
私が提督の女になるところをさ
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