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    元スレ八幡「やはり俺の嗜虐心は間違っている」結衣「しがくしん?」

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    401 = 1 :


     12時集合だったこともあり、昼食にドムの木だったかオシャレなオムライス屋さんに入る。

     店員の明るいもてなしに視線をそらしつつ、奥の二人席に座った。


     どれが美味しいとか分からないので、三浦のと同じのを頼もうと思っていたのに、


    三浦「あーし、これ頼むからこれ以外の奴にしろし」


     仕方なく一番左上にあったオムライスを頼むと、三浦は不満げに


    三浦「えー、ドリアにしろし」


     わがままか。


    三浦「冗談冗談」アハハ


     リア充爆発しろとか思っていたけど、これはこれでなかなか楽しい……のか?


     店員に注文を済ませ、手持無沙汰になっていると、三浦が、


    三浦「なぁ、八幡のプレイってあるじゃん?」


     と、おおよそ公共の場で言ってはならない発言を始めた。


    八幡「八幡プレイってお前……」

    三浦「だ、だってあーしそういうのなんて言うか分かんないし///」モゴモゴ

    八幡「名前なんてねーよ……まぁ、そうだな、強いて言うなら……」


     焦らしプレイ?

     いや、違うな。即決させる時もあるし。

     嗜虐プレイと言うには痛めつけてる感が足りない。

     となると、こう呼ぶしかない。



    八幡「“葛藤萌え”?」

    三浦「かっとうもえ?」



     そして俺は、生まれて初めて人に性癖をレクチャーするのである。

    402 = 1 :



    八幡「簡単に言うなら、我慢プレイに似てるな」


     おい、何言ってるんだ俺。


    三浦「我慢プレイ?」

    八幡「ああ、例えばトイレを我慢させたり」

    三浦「変態……」ジトーッ

    八幡「じゃあ、この話は終わりだな」

    三浦「う、嘘だしっ、続けろし!」アセアセ///


     実際、三浦が彼女だったら幸せなんだろうと思う。

     だが、俺は彼女を作るにはいささか狂いすぎている。

     最終的に刺されて死ぬのがお似合いだろう。


    八幡「あの時、三浦は何を考えていた?」

    三浦「………///」モジモジ


     三浦は考えている。

     だが、この時点で葛藤萌えは始まっているのだ。


    三浦「……八幡が…飲むのかなって///」モジモジ

    八幡「変態」

    三浦「う、うるせーし! 八幡のバカっ!」カオマッカ///



    店員「お、お客様! 申し訳ありませんがもう少し声のトーンを……」アセアセ



    二人「「ごめんなさい……」」

    403 = 1 :


    八幡「まぁ、この時点で俺は三浦に葛藤萌えしてる訳なのだが」

    三浦「えっ///」


     萌えられた。

     その事実が嬉しいのか、三浦の表情が緩む。


    八幡「お前、何であの時のことって特定してんの?」

    三浦「……あ…///」

    八幡「そんなに良い思い出だったのか?」

    三浦「ち、ちげーしっ、八幡がトイレの話をするからっ///」

    八幡「まぁこれは葛藤萌えと関係ないけど、その後、口にすることを悩んだだろ?」

    三浦「う、うん……」

    八幡「何故だ?」

    三浦「……恥ずかしいし///」

    八幡「恥ずかしいし?」

    三浦「でも……正直に言った方が八幡は喜ぶかなって…///」モジモジ

    八幡「言いたくない、でも言いたい。そうやって悩んでいるのを見るのが葛藤萌えだ」

    三浦「………」


     理解を得られなかったかな?


    三浦「八幡、あーしのことそんな目で見てたんだ。少し嬉しいかも」

    八幡「えっ」

    三浦「い、いや、だってそれって、あーしの“内面”を可愛いって思ってくれたってことじゃん?」


     どきっ。

     不覚にも、俺は感動した。

     この性癖の真理をあっさりと見抜いた三浦は、それだけ人の事を内面で評価しているからだ。


    八幡「優美子」チョイチョイ

    三浦「?」スッ


     俺が優美子と呼ぶと、三浦は嬉しそうな顔をする。

     顔を近づけた三浦の耳元で俺は囁く。


    八幡「俺は、優美子の内面が好きなんだ」ボソリ


     殴られた。

     でも、にやける三浦を見て、俺もにやけた。


     温かい料理が運ばれてくる。


     

    404 = 1 :



    八幡「でも、葛藤の中でも良い葛藤と悪い葛藤がある」

    三浦「?」

    八幡「強迫的な葛藤は、とてもじゃないが好きになれない」

    三浦「どういう意味だし?」



     俺は、店員に心で土下座をしながら、ひとすくいだけ料理を机の上に置く。もちろん後で食べるためにナプキンの上に。



    三浦「何してんの?」

    八幡「優美子、それ食え」

    三浦「は?」


     女王の表情で、俺を睨めつける。

     だが、三浦の内面を知っている俺は、少し語気を強めて、


    八幡「今すぐ食え。じゃないと俺達の関係は終わりだ」


     と、命令すると三浦は本当に嫌そうな顔をしたが、しぶしぶナプキンの上にある料理を食べようとするので、


    八幡「ああ、すまん。良いよ。俺が食べるから」


     ナプキンをとって料理を口に運ぶ。ようやく意図に気付いたのか、三浦は少し怒った表情で、


    三浦「今の、別に言葉で説明しても良かったんじゃない?」


     まぁ、その通りだ。

     だが、習うより慣れろ。知識より経験だと説明すると、


    三浦「……確かに、良い気持ちじゃない」

    八幡「だけど、世の中の人間にはそれを見て楽しいと思う奴もいる」


     それが、イジメだ。

     そう思ってしまう原因は様々あるが、結局のところストレス解消が根源に来ていると思う。


     つまり、ストレスがなければしなくてもいいプレイなのだ。


     

    405 = 1 :



    八幡「後、パワーバランスの崩れた葛藤も好きじゃない」

    三浦「???」

    八幡「一億円やるから変顔を写メでネットに流していいか?」

    三浦「うっ……」

    八幡「崩れてるだろ? 試算も打算もできない突拍子もない葛藤は、見てて全然可愛くない」

    三浦「難しいんだ……」

    八幡「だからこそ、相手をよく理解する必要がある」

    三浦「良い葛藤って言うのは?」



    八幡「優美子、あーんしてくれないか?」



    三浦「ぇっ///」ドキッ



     俺は口を軽く開き、三浦をジッと見つめる。

     三浦は少し照れながらも、オムライスをすくって俺の口元へ運んだ。



    八幡「うん、うまいな」

    三浦「これが……良い葛藤?」モジモジ///



     俺は頷き、自分の料理を三浦の口に運んだ。

     三浦は嬉しそうに食べて、飲み込んだ所で俺は説明を再開する。



    406 = 1 :



    八幡「良い葛藤って言うのは、相手が喜べる選択肢を与えることだ」


     つまり、相手が嬉しそうに悩んでいる姿は可愛いと言うことだ。


    三浦「で、でもっ、この前のはあーし嫌だったしっ///」



    八幡「本当にそうか?」ジッ



    三浦「………」


     沈黙の肯定。

     あの時、俺の布団の上でおしっこしろと言われた三浦は、まるで言いつけを破る子供のような無邪気な顔をしていた。


    八幡「だけど、ここで漏らせって言ったら、嫌な気持ちになるだろ?」

    三浦「絶対無理だし」

    八幡「でも、自分のことを好きだったらやれって命令する人間がいる」

    三浦「何でだし……」

    八幡「愛を確かめたいんだろ」

    三浦「愛……」

    八幡「自分に自信がないか、相手が気持ちを伝えなかったか、いずれにせよ不安なんだ。だから確かめる」

    三浦「なんか……悔しいけど納得したかも…」

    八幡「でもそれって相手の気持ちを無視してるだろ? だから俺は好きじゃない」

    三浦「……やっぱ難しいかも…」

    八幡「それじゃあ、実際にやってみるか」

    三浦「えっ?」

    八幡「どうせ俺の家に来るつもりだっただろ?」



     そして、葛藤萌え教室が始まる。



     

    407 = 1 :



     家に帰り、俺の部屋へ入る三浦。

     その顔は少し緊張……というか考え込んでいた。


    八幡「別に死ぬわけじゃないんだからそんな緊張するなよ」

    三浦「でも……八幡のこともっと知りたいし…」ブツブツ


     何この一途な生き物。可愛すぎんだろ。


    八幡「何でも命令しろ。多少間違ってても、お前が気持ちいいんならそれはそれで良いから」

    三浦「………」


     しばらくの沈黙を経て、三浦が出した答えは、



    三浦「あ、あーしのこといっぱいキスしろ……///」



     まぁ大方予想通りだったが、その可愛さは想定以上だろ……。



    408 = 1 :



    三浦「んっ/// い、ぃ…///」チュプッ


     そう言えば三浦とのキスはずいぶん久しぶりのように感じる。

     三浦もそうだったのだろう、いきなり舌を絡めると、自分の唾液を流し込んできた。

     俺はそれを受け取ると、しばらく絡みあう舌の潤滑油代わりにして、最終的には三浦の口元から流れ落ちた。


    三浦「ゃ……めぇ///」ギューッ


     興奮が絶頂に達したのか、三浦は俺を押し倒そうとしたが、今はそういう時間ではないので俺は唇を甘く挟んでキスを継続させる。

     そう、俺は三浦がやめろというまでキスを続けるつもりだった。

     お互いの吐息がぶつかり、舌と舌は一体化したように感じる。

     どれだけ経っただろう、俺がやめる気がない事を悟り、それは自分がそう命令したからだと気付いた三浦は自分から顔を放した。



    三浦「い、いじわるっ///」モジモジ

    八幡「お前は俺の身体が目的か? プレイが目的か?」

    三浦「うぅ……///」

    八幡「まぁこれも葛藤萌えの一つだけどな」ハハハ


     

    409 = 1 :



    三浦「全裸になれ……」カァ///


     全裸か……戸塚にケツの穴まで見られた俺に恥ずかしいモノはないが、一応演技しておいてやるか。


    八幡「こ、ここでか?」カァ///


     俺の演技が完璧だったのか、恥ずかしがる俺を見て三浦は嬉しそうな顔を見せ、


    三浦「早くっ!」


     と急かした。

     それじゃあ、葛藤萌えする時間が減るだろ。と思ったが、まぁそれも一つの形ではあるので、俺は言われるがままに服に手をかける。

     そして、俺が三浦にされたら興奮してしまう台詞を言う。


    八幡「……あ、あっちで脱いでもいいか?」


     我ながら気持ち悪い。

     だが、三浦は嗜虐心をそそられたのだろう。というか元々そういうキャラだったし、嬉しそうに、


    三浦「だ・め♪ ここで脱ぐし」


     と、満面の笑みで言った。

     俺は、なるべく恥ずかしそうに服を脱ぎ、全裸になった。すぐに布団で身体を隠して処女性を演出する。


    三浦「……うぅ…悔しいくらいに理解しちゃったし///」

    八幡「お前は元々そういうキャラだっただろ」

    三浦「……否定できないし」

    410 = 1 :



     次は俺の番だった。


    三浦「お、おしっこはもうしないし///」


     お前、それ遠回しにしたいって言ってるのか?

     でもまぁ、三浦に足りないもの。それは、圧倒的な勢いだ。

     遠慮するということは、相手の心を理解できないと言うこと。


     だから俺は、自信たっぷりに命令するのである。




    八幡「優美子、オナニーしてみようか」




     無論、フル勃起していた。

     

    411 = 1 :



    三浦「ほ、本当にするん?」モジモジ///


     何度も確認をとってくる三浦、後で説明しようと思っていたが、俺は口を開く。


    八幡「優美子、葛藤萌えを楽しむ時に一番邪魔なのはなんだと思う?」

    三浦「………何?」

    八幡「楽しむ側の人間の存在が目の前にいることだ」

    三浦「どういうことだし?」

    八幡「人間ってのは相手に依存する。目の前にいればなおのこと主導権を渡したがる」


     そう、人は、特に日本人は“命令されること”に快感を覚える生き物なのだ。


    八幡「だから、俺に聞いても無駄だ。自分で決めろ」


     ただし、と俺は付け加える。


    八幡「自分の気持ちを伝えたり、相手に感想を聞くのは良いと思う。お互いの気持ちを確かめられるからな」

    三浦「う、うん……」スルッ


     三浦はパンツを脱ぐ。


    八幡「えっ?」



     俺は悔しいが三浦に一本取られた。



     クマさんパンツだった。



     

    412 = 1 :



    三浦「それを嗅ぎながら見ろし」ハァハァ///


     どうやら、三浦はまた一つ進化したらしい。

     俺は、まだ温かいクマさんパンツを顔に近づけ、匂いを確かめる。

     おそらく無臭、いや洗剤の香りだけなのだが、シチュエーションと少し黄ばんだように見えるそのパンツを鼻に当てると、下半身が大きく脈動した。


    八幡「優美子……わりぃ、俺もしていいか…」ハァハァ///


     もちろん、別にしなくても良いのだが、三浦を育てるためにわざと言う。

     予想通り三浦はいじわるな笑みを浮かべ、俺の頬に手を当てると、


    三浦「“ヒキオ”は見てるだけ(はぁと)」ハァハァ///


     どうやら興奮すると俺が優美子と呼ぶようにヒキオと呼んでしまうようだ。


     そして、三浦はベッドに腰かけると、シャツの中に手を入れ、ゆっくりと胸を揉み、反対の手をスカートの中に入れた。


     その動きはぎこちなく、やはり最近まで処女でしかもオナニーと言うモノ自体をあまりしたことがないようだった。


    三浦「……んっ///」ビクッ


     時折俺の存在を確かめるように動く視線は艶めかしく、俺の性行為をしたいという感情を刺激する。

     しばらく、三浦の我慢できずに漏れる声と、ぴちゃぴちゃという音だけが部屋に存在していた。

     

    413 = 1 :



     結局、我慢できなくなった俺達は三回ほどセックスをした。いつもより激しかったように思える。


    三浦「……これが…八幡の世界…」

    八幡「何それ、厨二病?」

    三浦「あーし……悔しいけど目覚めたかも…」

    八幡「目覚められても困るんだけどな。俺は葛藤萌えする方の人間だし」

    三浦「あれ? 今のってあーしがこれからも必要ってこと?」ギュー///

    八幡「……う、うるせーし…」

    三浦「八幡」

    八幡「ん?」



    三浦「あーしのこと、もっともっと可愛がってね?」



     これが、千葉県民の真の実力だと言うのか。



     三浦番外編 完。


    414 = 1 :

    ちょっと風呂行ってきます。

    戻ってきたら、雪乃番外編です。では。

    415 :

    正妻の威力が半端じゃねぇ
    バイ海老名の実力も気になるところww

    416 = 1 :

    美琴ちゃんの画像見てたらこんな時間になったので、少しだけ上条さんの方を更新して寝ます!

    明日は雪乃番外編と川崎さん(間に小学生挟むかも)までいけたらいいな! おやすみなさい!

    417 :


    朝っぱらからなんちゅうものを読ませてくれはるんや

    418 :

    俺ガイルss史上最強だないろんな意味早く続きを!

    419 :





     冷たい肌は熱くさえ感じる。




    420 = 1 :



    鶴見「んっ///」チュパァ…


     夏休み、我が比企谷家に訪問した回数が圧倒的に多いのは鶴見留美だ。

     小学生でボッチだと本当に何もすることがないらしい。ゲームも興味がないらしく、午前中には俺の部屋でゴロゴロしている。

     鶴見の両親は俺に感謝状を贈ってくるほど喜んでいるとのことだ。おいおい、何されてるのかしらねーだろ。

     だが、俺は鶴見の訪問を受け入れた。小学生の未成熟な肉体を楽しみたいから、という理由では決してない。


     鶴見留美は俺と違い、受け入れられる素養はあるのだ。


     つまり、ボッチである必要はない。本人も本来ボッチではいたくない。

     その彼女が周りから拒絶されているという事実は、俺の胸に突き刺さるものがあった。


     だから、受け入れると同時に、〝鍛える”。


    鶴見「携帯鳴ってるよ?」


     鶴見の指摘で、未登録の着信音に気付く。どうやら自分に酔っていたらしい。


     通話をオンにした瞬間、耳に飛び込んできた明るい声。


     一瞬で目が覚める。


    陽乃「にゃははー、元気してたかなー?」



     俺は、今すぐ通話をオフにしたい衝動に駆られたが、前回の件もあるので何とか耐えた。

    421 = 1 :



    陽乃「ねぇねぇ、今私どんな格好してるかわかる?」


     雪ノ下陽乃。

     雪ノ下雪乃の姉にして、雪ノ下家の最終兵器。


     その激流のようなマゾヒスト振りは、周囲を大きく削ぎ落とす。


     俺は彼女という存在に恐怖しか抱かない。

     雪ノ下陽乃は己の欲を満たすためなら、平気で他人を破壊する。

     雪ノ下雪乃はある意味その被害者なのかもしれない。


    八幡「さぁ」


     俺は最低限の言葉で答える。

     この女狐のことだ。会話を録音してるだろう。どんな脅しをかけられるかわからない。


    陽乃「男10人に輪姦されてるだけどぉ///」ハァハァ


     輪姦って言うなし。林間学校言ったばかりの鶴見で変な妄想するだろ。


    八幡「それはおめでとうございます。切っても良いですか?」

    422 = 1 :




    陽乃「ふぅん、そういうこと言うんだ」



     と、意味深な言葉。

     この人は俺よりも些細な会話すら快楽に変える。

     きっと選択を間違えれば俺は簡単に飲み込まれるだろう。



    八幡「いえ、ちょっと忙しいので」

    陽乃「女の〝子”と遊ぶことが?」


     心臓を直接つかまれた気がした。


    八幡「え、ええ、これでも学生なので」


     声の震えを抑えられない。

     おそらく陽乃は何の意味もなく女の子の「子」の字にアクセントを置いただろう。

     しかし、それは俺が口ごもった所為で意味を持った。


    陽乃「ふふ、どんくらい若い子と遊んでるんだろうなぁ」


     雪ノ下陽乃は例えるなら蜘蛛。

     油断していると、蜘蛛の巣にかかったことすら気づかない。


    423 = 1 :



    八幡「それで、本当に何の用なんですか?」


     俺は、鶴見に絶対に喋るなとジェスチャーで念を押す。

     雰囲気で察したのか、鶴見はコクコクと頷いた。


    陽乃「あのね、市内の●●ホテル知ってる?」

    八幡「はい」


     ホテル、という単語の時点で嫌な予感しかしない。

     そして、こういう時だけ予感は当たるのである。


    陽乃「雪乃ちゃんを裸で待機させてるから、行ってあげてくれないかなぁ」


     雪ノ下陽乃は抉った心臓をちゃんと踏み潰す人だ。


    陽乃「なんなら、



     隣にいる小学生も一緒に連れて行って良いから」



     きっと、俺はすでに蜘蛛の糸にかかっていて、しかも両手足は自由に動かせているようで操られているのだ。

     鶴見の参加だけは拒否して(もちろん肯定しないように一人で行くと言ったが)、俺は市内のホテルへと向かった。


     

    424 = 1 :



     フロントで雪ノ下の名前を告げると、受付は慌てて受話器をとり、奥の方から黒服の偉そうな人が出てきた。

     そして、何やらよく分からない歓迎の言葉を受け取った俺は、ぐんぐんと上昇するエレベーターに乗って、


     最上階へと到達した。


     どうやらビップルームかスイートルームかしらんが、このホテルでもっとも高価な部屋らしく、俺は足を踏み入れた瞬間カーペットってこんなに柔らかいのかと驚く。

     一番奥の豪華な扉の前に立ち、インターホンを押す。

     すると、扉の鍵がかちゃりと開いた。

     俺は恐る恐る中に入って後悔する。



     全裸の雪乃がいきなり俺を抱きしめてきたからだ。



    425 = 1 :



    雪乃「ふにゃぁ/// ひきがやくぅん///」ギューッ


     悪夢だ。

     あの雪ノ下雪乃がまるで酔ったみたいに顔を真っ赤にして、興奮して、俺に抱きついてきている。

     
    八幡「……お前、酔ってるのか?」

    雪乃「ゆきのちゃん酔ってませんけどぉ?///」フラフラ


     裸でふらつく雪乃。その動きはまさに千鳥足。

     部屋に漂うアルコール臭からからして、酒を飲んでいることは間違いなかった。


    八幡「何してんだよ雪ノ下……」


     俺は、怒りを通り越して情けなくなった。

     かつては心の底から負けを認めた相手。実はド変態で負けたと思っていたらまったく戦ってもいなかった相手。

     己の信念のためには真っ直ぐであり続けた雪ノ下雪乃。


    雪乃「ねぇねぇひきがやくん」


     そんな雪ノ下雪乃が、


    雪乃「……えっちなこと、しよっ」ニコッ


     〝壊された”。

    426 = 1 :



    八幡「良いから服を着てくれ雪ノ下」


     俺はベッドの上に散らかっている雪乃の制服を指差す。


    雪乃「いやっ」プクーッ


     頬を膨らませ、そっぽを向く彼女は、俺の知っている雪ノ下雪乃じゃない。

     俺は考える。雪ノ下雪乃が服を着るためにどうすればいいのか。


     雪ノ下雪乃はマゾヒストである。

     行動はすべて被虐的でなければならない。

     だから、服を着る行為が被虐に繋がるようにする。


    八幡「下着だけ残して、着ろ」


     全裸よりも恥ずかしいと思える状態を提示する。

     そうすれば目の前の雌豚は喜んで服を着るはず。

     下着を着用していないという事実は遺憾だが、まぁ見た目には問題ない。



     だが、雪ノ下家の人間はいつも俺の予想を覆す。



    雪乃「いやっ」プクーッ



     彼女は拒否したのである。

    427 = 1 :



     ぐにゃり、と体が床に沈んでいくような感覚が襲った。

     あの雪ノ下雪乃が被虐行為を拒否した?

     なぜ?

     答えの出ない疑問を追いかけていると、またしても着信音が響いた。


    陽乃「やっほー、楽しんでるー?」


     まるで、〝監視していた”かのようなタイミング。


    八幡「どういうことですか」

    陽乃「んー? 何がー?」

    八幡「雪ノ下です。あれじゃあまるで……」


     まるで、〝普通の酔った女”。

     あそこまで泥酔すれば本性が露わになるはず。


     ――本性が……普通?



    陽乃「……やっぱり、雪乃ちゃんは…」ボソッ



     そうつぶやく陽乃の声はどこか寂しげで……。



    陽乃「うん、ごめん比企谷君。彼女の事優しく介抱してあげてくれないかな」



     突然のキャラ変更に俺は戸惑う。



    陽乃「なんだったら、中出ししても良いからさ。責任はこっちでとるから、ねっ」



     ねっ、じゃねーだろ。

     それでも俺は陽乃に任せるよりはマシかと、引き受けた。


     ある意味で、こっからが地獄の始まりだった。



     

    428 = 1 :



    雪乃「抱いて、比企谷君」


     少し落ち着いた雪ノ下は、むしろさっきより性質が悪くなっていた。


    八幡「は? お前正気か?」


    雪乃「私は至って平気よ。だから、いつものように私を満たしてちょうだい」ハァハァ


     痴女乃下の復活である。


    八幡「……分かったよ」


     と、俺は全裸の雪ノ下に四つん這いにさせる。紅潮した雪ノ下がうれしそうにこちらを見てきたので、


     ――パチンッ!


    雪乃「ひぐっ!?」ビクッ///


     思い切り臀部をひっぱたいてやった。


    八幡「よし、そのまま放尿しろ」


     右手で雪乃の重力に引っ張られている小ぶりな胸を揉みながら、耳元で命令する。


    雪乃「で、できないわ……///」ハァハァ


     やはり、おかしい。

     いつもなら喜んで了承する雪ノ下が、喜びながらも拒否をしている。

     俺は右手を下半身にずらし、秘部を優しくなでる。


    雪乃「んっ……///」ピクッ


     快感が雪ノ下の顔を緩ませる。

     俺は、秘部にある突起物に軽く触れながら、もう一度命令をする。


    八幡「……ここで、おしっこをするんだ」


     先ほどと何が違ったのか、雪ノ下はコクリとうなずくと、下半身に力を込めた。

     そして、顔を緩ませた雪ノ下の秘部から、


     温かい液体が流れ落ちた。



    429 = 1 :



    雪乃「……ら…め/// 見ちゃ…///」


     雪ノ下は今までになく恥ずかしそうにこちらを見てくる。


    八幡「そういわれても俺の腕につたってるから、すでに意味ないんだけど」


     そう、幸い半袖のシャツだったから服にかかってはいないが、秘部に触れていた俺の腕は雪ノ下の液体でびちゃびちゃだった。


    雪乃「……ゃぁ///」ブルブル


     放尿の快感と、それを他人にかけている罪悪感から、雪ノ下は軽く〝イッた”ようだ。

     雪ノ下の温かさを感じながら、俺は一つの仮説を立てる。



    〝雪ノ下雪乃はマゾではない”?



     もちろん、人間はいろんな面を持って生きている。

     自分を痛めつける喜びも、他人を痛めつける喜びも、優しくする喜びもされる喜びも、人間は持つことができる。

     だが、俺の知っている雪ノ下は被虐的な行為に病的な快感を持っていたはずだ。

     クラスメイトの前でバイブの刺激でイッたり、教室で放尿したり、初対面の男性と無理やりキスされそうになったり。


     その雪ノ下雪乃の本性が、〝普通の女の子”である可能性が出てきたのだ。


     

    430 = 1 :



    八幡「このまま触っててやるから、自分で腰を振って気持ちよくなれ」


     俺は突起物を触ったまま腕を固定する。雪ノ下は「はぃ」と弱弱しく返事すると、ゆっくりと腰を振り始めた。

     俺の腕が雪ノ下の重みを感じるたびに、彼女は快楽に負け喘ぎ声を漏らす。


    雪ノ下「んっ、あっ/// そこっ///」クチュクチュ


     時折、性器の入口に指が入り、液体の卑猥な音が部屋に響く。

     だんだんと腰をフルスピードと威力が増してくる。俺は性器に思い切り指を突っ込んでやりたかったが、我慢した。

     そして、考察に戻る。


     雪ノ下陽乃。

     あれは生粋の変態だ。本性がどっちにあるにせよ、まともではない。

     だが、雪ノ下雪乃が〝彼女を真似しているだけ”だったとしたら?

     妹として模範としていた姉があれなら、例え二番煎じでも相当のクオリティになるはず。

     そのうち、自分もまた〝そういう人間だ”と思い込むようになれば、ここに1人の変態が誕生する。


     だが、それはしょせん精巧に作られた〝ハリボテ”なのだ。


     その本性は普通の女子高生であり、誰かに愛されたい、優しくされたい、楽しみたいだけの快楽主義なのである。


    雪ノ下「い……くっ…」ビクンビクンッ///


     身体を大きく震わせて、雪ノ下はその場にへたり込む。自分が放尿した後だが、体に力が入らないらしい。



     俺は、うつぶせになる雪ノ下を反転させる。


    雪乃「……ぇ?」ハァハァ///


     戸惑う雪ノ下。

     そして、俺は自分の性器を取り出すと、

    431 = 1 :






     ―――欲望のままに、貫いた。





     

    432 = 1 :



    雪乃「最低だわ、比企谷君。確認もとらないなんて」


     彼女の中に自身の欲望をぶちまけた罪悪感からか、俺は雪ノ下の言葉を甘んじて受けた。


    八幡「……本当のお前を知って、やりたくなったんだよ」

    雪乃「………最低だわ」


     最低だと言い続ける雪ノ下は俺の腕をつかんで離さない。

     どうやら、自身でもハリボテの性癖に気付いたらしい。


    雪乃「私は……姉さんの真似をしたかっただけなのかしら…」

    八幡「さぁ…どうだろうな」


     もしそうだとしても、今まで行ったすべての行為をお前は喜んでやっていたし、少なくともまともじゃない。

     そう告げると、雪ノ下はうれしそうに、


    雪乃「なら、これからも私を苛め続けてくれるかしら」


     と、俺の首筋を甘噛みしながら聞いた。

     俺は、豪華な天井を眺めながら一言、


    八幡「ご奉仕部、だからな」


     と答えた。


     夏休みももう終わる。


     俺たちは、歪んだ形で成長していく。



     雪ノ下番外編 完




    433 = 1 :

    番外編はここまで!

    この後は性のスカラシップだよ!(時系列的に少しおかしいのは目をつむろう)

    早く相模んを苛めたい!

    では、続きは夕方になるかも!!

    434 :

    最近稀にみる傑作だわこれ
    はるのんは余裕無くなるくらい徹底的にへし折って下さい

    435 :

    官能小説が読みたくなるな
    >>1さんのオススメはあるかい?

    436 = 1 :

    >>434 ありがとうございます! 痴女姉は文化祭でどうするかですね!

    >>435 官能小説一冊たりとも読んだことないです! おすすめの小説は星新一です!

    437 :

    いやー、早く見たいわー
    俺にもSの素質がある事を気づかせてくれた>>1に感謝だな

    438 :

    >>388のクロスとやらのスレタイ教えて

    439 :

    >>438
    八幡「やはり俺の学級裁判は間違っている」苗木「それは違うよ!」

    440 = 434 :

    >>438
    八幡(例え世界が間違っていると罵ったとしても)モノクマ「うぷぷぷぷ」
    ↑これ

    443 = 438 :

    連投してたごめん

    444 :

    勃起が収まらないんだが
    今眼科なのに、隣に女の人いるのに

    445 = 1 :

    >>439 これもあるんかと思って調べたwww

    ダンロンクロスの読み返すと失敗は八幡が殴る前に優美子をもう少し土下座寸前まで追い込ませた方が盛り上がったなぁ。読者受けのために銀髪さんを犠牲者にしたのは反省してます。

    ご飯食べて続きいけたらいきますー。

    もっともっと皆で変態になろう(提案)

    446 = 437 :

    これ以上変態になったら見えてる世界がかわっちゃいそうだぜ……うん、それも悪くないかも!

    447 :

    八幡が雪ノ下と海老名にレズるように命令して、苛める展開はよ

    448 = 1 :



     二学期が始まった。

     
     俺こと比企谷八幡はこの二学期に人生最大の恥辱と屈辱に塗れるのだが、

     そんなことはさておいて、小学生の時間である。


    鶴見「………」


     これは、後に鶴見から聞いた話だ。

     二学期が始まって、憂鬱な彼女に待っていた現実。


     クラスメイトの明確な無視。


     今まで灰色だったものが明確に黒くなったことに気付いた瞬間だ。

     それでも、鶴見は気にしなかった。

     無視された方が気が楽だ。後ろでクスクスと声が聞こえても別に気にもならない。


     だけど、イジメとは相手が反応して初めて成立するもの。

     だから、反応のないイジメは加熱していくのだった。


    有香「鶴見さーん」


     一学期は留美ちゃんって呼んでたくせに、鶴見は不機嫌そうに振り向く。



     ――バシャッ。



     何これ?

     液体。臭い。



     こうして、鶴見は怒りの表情を見せながら俺に語った。



     甘美で妖艶な、小学生の復讐を。

    449 :



    森ちゃん「もう有香ひどいよー、私の机に花瓶の水かかったじゃーん」


     私にかかったの……花瓶の水?

     それなのに、心配するのは机?


    有香「ごめんごめん、でも、あいつがあそこにいたからかかったんでしょ?」


     は?

     人間がそんな早く避けられると思ってんの?

     ていうか避けたらあんたらの大好きなA君の机にかかっちゃうじゃん。


    仁美「ねぇ鶴見さぁん、謝ってよー」


     ちょっと待て。

     私が謝る? 誰に?


    鶴見「いみが……ゎかんない」


     しまった。上ずった。

     相手は私の焦りを感じてニヤニヤと笑う。



     落ち着け、私。



     私にあってこの人たちにないモノ。


    鶴見「………」ジーッ

    ヨッコ「何あれキモい」

    有香「こっち見んなキモい」


     見えてくる。

     彼女たちの“底”。



     八幡、私―――悪い子になっちゃったみたい。



     そして復讐が始まる。

     

    450 = 1 :


     最初のターゲットは有香。

     有香はグループで一番発言力があり行動力がある。

     つまりリーダー的存在だ。


    有香「こんな所に呼びだして何?」


     体育館倉庫という特殊な環境下。

     それでも有香が一人で来たのは、それだけ私の事を見下していたからだろう。


     都合が良い。


    鶴見「えっと……あんた、名前なんだっけ?」


     試合開始直後のローリングソバット。

     必死に考えて、機会を探って、優越感に浸っていた対象が自分の事を何も覚えていない。


    有香「てめぇ!」カァ///


     顔を真っ赤にしてこちらに掴みかかってくる。



     なるほど、八幡の言ってた通り感情に支配されている人間は扱いやすい。

     ガッと、私の服を掴む有香。引っ張り倒そうと言うのか。

     案外力が強い、きっと抵抗すれば体力の差で負けてしまう。


     だから私は――、


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