私的良スレ書庫
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元スレカイジ「私立…希望ヶ峰学園…?」
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その後、食器や食材・包丁等を片付け、厨房を出、食堂を後にした3人
……寄宿舎エリアに戻り、朝日奈・大神と別れ、カイジは自らの個室へと戻る
そして……三日目の夜時間が……幕を開けた
《皆さん、午後10時になりましたっ……!………今夜も……よい夢を………!》
―個室(伊藤カイジ)―
カイジ(朝日奈は……今夜は例のDVDの件もあって不安だから……大神に泊まってもらう……)
カイジ(と言っていた……)
カイジ(なるほど確かに……校則をよく読めば……それが違反にならないことは……明瞭)
カイジ(ついでに、『個室以外で寝てはいけない』ってことは……)
カイジ(裏を返せば……夜時間中ずっと他所にいても……起きていれば……不問……ということか)
―個室(舞園さやか)―
苗木(……抽斗の中には……裁縫セット……こっちが例の人体急所百科ってやつか………)
苗木(ゴミ箱の中に……あのDVDがあるな……)
苗木(舞園さん………もう大丈夫って………言っていたけれど……)
苗木(それにしても……舞園さんの……部屋の中か……)
ちらっ・・
苗木(……舞園さんの部屋の……シャワールーム……)
苗木(い、いや……もう水が止められてるし………!)
苗木(第一……勝手に入るなんて……気が引けるよ……!……舞園さんに悪いよ……!)
苗木(……でも……別にっ……入るくらいはっ…………、ううん、ダメだよ……そんなこと……!)
苗木、女子の部屋にて……道徳的……葛藤っ………!
苗木(……もう寝ようかな)
ゴロリ・・
苗木(……舞園さんのベッド……舞園さんの…香り……、今夜は……いい夢が……見れるかも……)
束の間の安息を得る苗木、その一方……隣の個室では……
殺伐とした心理的葛藤により……頭を抱える舞園の後姿が………
―個室(苗木誠)―
舞園「・・・・・・・・・・・」
舞園(厨房の包丁……あれを使おうと……思っていたのにっ………)
夜時間開始間際……無人であることを期待しつつ、厨房に向かった舞園
しかし……!
そこにはカイジら3人が屯………!予想外の事態………!
3人の目を誤魔化し……包丁を確保………それは至難の業………!
尚且つ…一本の包丁を使用して……料理を作っていたカイジを目の当たりにし………諦めた………
仮に他の包丁を……目を盗み……持ち出すことに成功したとしても………
確実に……怪しまれる………!……カイジがっ……使用した包丁を……片付けたときに………!
殺伐とした心理的葛藤により……頭を抱える舞園の後姿が………
―個室(苗木誠)―
舞園「・・・・・・・・・・・」
舞園(厨房の包丁……あれを使おうと……思っていたのにっ………)
夜時間開始間際……無人であることを期待しつつ、厨房に向かった舞園
しかし……!
そこにはカイジら3人が屯………!予想外の事態………!
3人の目を誤魔化し……包丁を確保………それは至難の業………!
尚且つ…一本の包丁を使用して……料理を作っていたカイジを目の当たりにし………諦めた………
仮に他の包丁を……目を盗み……持ち出すことに成功したとしても………
確実に……怪しまれる………!……カイジがっ……使用した包丁を……片付けたときに………!
舞園「………摸擬刀………工具セット………コロコロ…………」
舞園、それでも決意は……変わらず………!!
凶器の代替案を考え……考え……考えるっ……!!
そして……自身を庇うに違いない……苗木を陥れ……己のみの脱出を図る綿密な謀略っ………!
裏切り行為への背徳感と………!………何としても外へ出なければならないという……強迫観念……!
妄執のはざまで………!………荒れ狂う波のように………湧き上がる殺意………!!
舞園(私は……必ず………あの世界に戻って………大切な“仲間達”と………!!)
舞園(そのために……殺されてください………)
舞園「・・・・・・・桑田怜恩・・・・・・・・・」
アイドルの自分が誘いを掛ければっ……ホイホイ乗ってきそうな……軽薄な男っ……!
才能だけで成功し……努力を軽んじ………!
ミュージシャンになるなどと……忌憚なく公言し……!
芸能界をナメてかかったような……軽はずみな男……!!
アイドルになるために……苦心に苦心を重ねてきた………!自らを嘲笑うかのような……言質のオンパレード……!
ターゲットは……桑田っ………!
そして……午前1時頃………!桑田の個室の……扉の隙間より……!
……舞園、“死神”からの招待状(メモ)を………ついに投函………!
その時………桑田はっ…………!
―個室(葉隠)―
桑田「他所の部屋だろーが……マジでお咎めナシじゃん……(ドロー2)……」
大和田「校則っつっても結構ザルってこった………(ドロー2)……」
葉隠「そこに気づくとは……大和田っちは案外頭がキレるってか……(リバだべ)……」
大和田「……案外だぁ?………オレがバカに見えるってか……?……(ドロー4、赤)……」
桑田「そう気にすんな……オレもベンキョーとかマジ無理だからよっ………(スキップ)……」
大和田「オメェと一緒にすんじゃねぇよ………!……(リバ)………」
葉隠「……タンマ」
大和田「おい」
桑田「……今更だが……男3人とかむさ苦しくね?」
大和田「女呼んでも来ねーだろ」
桑田「いや、オレ超モテるしっ……!」
桑田「つか……そろそろ逆に、女のコに部屋に誘われてもおかしくねーと思うんだよね」
葉隠「それはないべ……(直感)……」
桑田………自室に………不在っ………!!
そして、時は経過し……既に午前1時半っ………
―個室(苗木誠)―
舞園「・・・・・・・・・・っ」
舞園「どうして・・・・・・・来ないん・・・・・・ですかっ・・・・・・・・・」
舞園「殺せ・・・・・・ないじゃない・・・・・・・ですか・・・・・・・・」
舞園「・・・・・・・・・ころ・・・・・せ・・・・・・・・・・・・・・」
舞園「・・・・・・・・うぅ・・・ぅぅ・・・・・・わ・・・・・た・・し・・・・・・・・は・・・・・・・・」
舞園の切なる美声は……厚い壁に覆われ………誰一人として……それを知らない……知りえないっ……!!
黒幕を……除いてはっ………
舞園「・・・・・・・・・・っ」
舞園「どうして・・・・・・・来ないん・・・・・・ですかっ・・・・・・・・・」
舞園「殺せ・・・・・・ないじゃない・・・・・・・ですか・・・・・・・・」
舞園「・・・・・・・・・ころ・・・・・せ・・・・・・・・・・・・・・」
舞園「・・・・・・・・うぅ・・・ぅぅ・・・・・・わ・・・・・た・・し・・・・・・・・は・・・・・・・・」
舞園の切なる美声は……厚い壁に覆われ………誰一人として……それを知らない……知りえないっ……!!
黒幕を……除いてはっ………
乙です
そうか。カイジが料理してたら包丁の本数に気付くもんな。上手いわ
しかし舞園もまだまだ諦めないだろうからどうなるかな
そうか。カイジが料理してたら包丁の本数に気付くもんな。上手いわ
しかし舞園もまだまだ諦めないだろうからどうなるかな
―個室(苗木誠)―
ギリ…
舞園「・・・・・・・・・くぅ・・・・・っ・・・・」
包丁の代わりに、凶器として利用することにした金色の摸擬刀の柄を……硬く握り締め……
無意識に歯軋りをする舞園は……その端整な顔立ちからは想像がつかないほど……
歪み……崩れ……あたかも般若の面を思わせる………
舞園(どうして・・・・・・・・・いったい・・・・・・どうして・・・・・・・?)
舞園(・・・・もう・・・・眠ってしまっていた・・・・・・・・?)
舞園(・・・・それとも・・・・・・勘付かれた・・・・・・?・・・・・そんなはずは・・・・・っ・・・・)
よもや……桑田が自分の個室に不在だとは……思い至らなかった舞園………!
舞園がもっと冷静ならば……考えついたであろう………可能性………
経験などあるはずもない……殺人を決行するという……異様に高揚した精神状態は………
舞園の視野を……すっかり狭めていた………
舞園(上手くココに誘い込めたら・・・・・・・・絶対に成功していたのに・・・・・・・・・・・!)
桑田を部屋に招き入れた上で……一瞬の隙を突き……一撃で仕留める
女である舞園にとって……この生死を賭けた“勝負事(ギャンブル)”に勝利するのは……その方法しかなかった………!
しかしそれは……一歩間違えば………自滅につながる………リスキーな行為………!
不意打ちをかわされてしまえば……形勢は一気に逆転っ………!
不意打ちが成功したとしても………武器はあくまで観賞用の摸擬刀……
確実に急所を突かなければ………!無闇に切りつけただけでは………致命傷に至らない可能性がある……!
だが舞園は……ネガティブな事態を考えない……むしろ考えたくないっ………!
とにかくコロシを決行し……そして完遂すること………!
“牢獄”から抜け出した先にある……自分の本当の居場所を確認し……取り戻す………取り返すっ………!
今考えることはそれだけ………それ以外に……考えては……いけない………!!
そして……今やらなければ……苦渋の決断が……決死の決意が……折れてしまう………!
募る不安……焦り……
舞園(今日中にっ・・・・・・今夜のうちにっ・・・・・・・・!)
舞園(誰かを・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
舞園(・・・・・・・誰かをっ・・・・・・・・・誰かをっ・・・・・・・・・・・・・・!!)
舞園(殺さなきゃ・・・・・・殺さなきゃ・・・・・・・殺さ・・・・・・・なきゃ・・・・っ・・・・・・)
が、しかし………!
思惑……困惑……焦燥が……頭の中でめまぐるしく行き交う………
……そして、どうしても捨てきれない………罪悪感ッ………!
舞園(苗木君は・・・・・・・絶対に私を・・・・・裏切らない・・・・・・)
舞園(私の言葉を・・・・・・すべて・・・・受け入れてくれた・・・・・・・・)
舞園(お人好しな・・・・・苗木君・・・・・・・・)
舞園(このまま私に裏切られて・・・・・・馬鹿みたいな・・・・・・苗木君)
舞園(苗木君の厚意を・・・・温情を・・・・・・・あだで返す・・・・・・・・私・・・・・・・・・・)
人間を辞めて………無慈悲な鬼に成り果てることへの………最後の抵抗っ………!!
舞園「・・・・・・・・・・・・」
際限ない逡巡の中で………
気がつけば……机の上に突っ伏し………
虚空を……ぼんやりと見つめている……
時間だけが……誰からの干渉も受けることなく………淡々と………刻まれてゆく
――『何があっても……ボク達は味方同士だよっ……!』
――『一緒にここから出よう、舞園さん……だって舞園さんは、ボクの助手なんだから』
舞園「・・・・・・・・苗木・・・・・・・・君・・・・・・・・・・・」
ふと、右手に込めた力が抜け……自然と嗚咽が漏れる…………
長い夜が………ゆっくりと………だが確実に………明けていく…………
―個室(葉隠康比呂)―
《オマエラ……おはようございますっ………!………》
大和田「・・・・・・・ん・・・・・・・おっ・・・・?」
大和田「朝か……いつの間にか……寝ちまったようだな……」
桑田「zzzz……」
ポカッ・・
桑田「ッ・・・・・・・・いてっ・・・・・・・!?何すんだ・・・・・・・・・・!」
大和田「寝ぼけてんじゃねーよ…………オレは戻るぜ」
大和田「石丸(アイツ)が来やがったら……メンドーだからよ」
ばたんっ・・
桑田「ふァーあ・・・・マジか・・・・・・・ねみぃ・・・・・」
桑田「・・・・葉隠(コイツ)の部屋から朝帰りかよ・・・・・なんだかなぁ・・・・・・」
ばたんっ・・
葉隠「zzzzz……zzzzz……」
直後桑田、自室にて………舞園からのメッセージを発見………!
―寄宿舎・廊下―
舞園(これでよし………)
両手に付いた金粉を綺麗に拭き取った後……
トリック完成のため……苗木の個室と交換していたネームプレートを……元に戻した舞園
「舞園ちゃん……!」
舞園「!!・・・・・・・・桑田・・・・・・・君・・・・・」
桑田「オレ………昨日の夜は………(葉隠の部屋にいてよ……すっぽかして悪かった)!」
舞園「・・・・・・ごめんなさいッッッ・・・・・・・・・・・!!!」
桑田「……え?」
舞園「私・・・・・・・・昨日の夜は・・・・・・・本当に・・・・・どうかしてました・・・・・・・・・・」
舞園「桑田君を・・・・・呼び出(して殺)そう・・・・・・だなんて・・・・・・・・・」
桑田「え……?」
桑田(アレ……何で舞園ちゃんが謝ってんだ……?)
舞園「私・・・・・・・・・」
がらッ・・
苗木「あ、……舞園さん、……桑田クン……おはよう」
桑田「オレ………昨日の夜は………(葉隠の部屋にいてよ……すっぽかして悪かった)!」
舞園「・・・・・・ごめんなさいッッッ・・・・・・・・・・・!!!」
桑田「……え?」
舞園「私・・・・・・・・昨日の夜は・・・・・・・本当に・・・・・どうかしてました・・・・・・・・・・」
舞園「桑田君を・・・・・呼び出(して殺)そう・・・・・・だなんて・・・・・・・・・」
桑田「え……?」
桑田(アレ……何で舞園ちゃんが謝ってんだ……?)
舞園「私・・・・・・・・・」
がらッ・・
苗木「あ、……舞園さん、……桑田クン……おはよう」
このタイミングで……部屋から出てくる苗木………勿論それは……舞園の部屋から
桑田「はぁ・・・・・?」
桑田(舞園ちゃんの部屋から・・・・・・苗木が・・・・・・・?・・・・・ま、まさかッ・・・・・・・・・・・・!?)
舞園「苗木・・・・・・・・君・・・・・・・っ・・・・・・」
ぎゅっ・・・・
苗木「!!?……ま、舞園さん………っ!?」
桑田の目も気にせず……苗木に抱きついた舞園………感極まって涙が溢れる………
舞園「私・・・・もう少しで・・・・苗木君を・・・・・苗木君を裏切っているところでした・・・・・・・・」
勿論それは………コロシの罪を被せるという意味で………!
舞園「ごめんなさい・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・・・・・・・」
苗木「舞園さん・・・・・・・・・・」
苗木(よ、よく分からないけど・・・・・・・)
苗木(何だか舞園さんの表情・・・・・憑き物が取れたみたいに・・・・・・サッパリとしてる・・・・・・)
一方で、傍観者の桑田は………察する………
桑田「・・・・・・・・」
桑田(あぁ……そういうコトか……)
桑田(オレ、舞園ちゃんにフラれたんだな……)
桑田(もともと苗木がスキで……チョットだけオレに気移りして……ラブレター的なの出したけど)
桑田(オレが来ねー間に……やっぱ苗木を誘って………一夜を共にしたってか………?)
桑田(マジ・・・かよ・・・・・・このオレより・・・・冴えない苗木の方を・・・・・選ぶのかよ・・・・・・嘘・・・・だろ・・・?)
桑田(・・・・・ハハハ・・・・・笑えるぜ・・・・ハ・・・ハ・・・)
ぐにゃぁ~~~
苗木「ま、舞園さん……とりあえず…食堂に行こうよっ……今日も朝食会があるんだし………」
舞園「・・・・・グスッ・・・・そう・・・・ですね・・・・・・・・・・・苗木君・・・・・・・・・・・」
桑田「ハハッ・・・・ハハハハ・・・・・・」
桑田……棒立ち……周囲の目も気にせず………しばし……棒立ちッ………
セレス「まぁ……桑田君が朝から燃え尽きていますわ、真っ白に」
山田「おやおや…これは驚きの白さでありますな……」
カイジ「……ギャンブルで……摩ったとかだろ………」
その横を、素通りするカイジ達
3日目の夜……舞園は……結果的に……思い止まった………!
舞園がその夜……何を考え、どのように過ごしたのだとしても……その過程は……舞園の胸の内………!
今回は、コロシアイが……発生しなかったっ………!………その結果こそが……すべて……!!
よっしゃ!舞園さん生存ルートやんけ!
桑田くんももちろん生存するんですよね?
桑田くんももちろん生存するんですよね?
カイジ達が幽閉されてから……4日目の朝
少しずつ人間関係が形成されつつある中……今のところは
一応の均衡状態が維持され……モノクマが目論む“コロシアイ学園生活”はまだ実現していない………!!
―食堂―
がや・・ がや・・
舞園「さっきは……恥ずかしいところを見せちゃいましたね……」
舞園「取り乱してしまって……」
苗木「ううん……ボクは全然気にしてないよ」
苗木(ちょっと……ドキドキしちゃったけど)
舞園「苗木君……ドキドキしました?」
苗木「えっ……!何で分かったの……!?」
舞園「……エスパー……ですからっ………」
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