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    元スレ八幡「俺と奉仕部のその後」

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    51 :

    フィルターってのは特定の言葉を書くとなんか変化するやつ、[ピザ]←これとか 魔翌力←翌が勝手につく
    ところでこの二人どのぐらい依頼の事わかっる設定なんだろ

    52 = 25 :

    >>50
    >>51
    ありがとうございます

    >>51
    依頼と言うのは海老名さんの依頼の事ですかね?
    それについては後々補足する予定です

    54 :

    続き
    かなり短いけどかけたんで投下します

    63 = 25 :

    ――――――――――――――――
    FROM:小町        20:14
    ――――――――――――――――
    TITLE:RE2
    ――――――――――――――――
    比企谷八幡はフタヒトマルマル時に
    リビングに来ること。
    比企谷家兄妹会議を開きます。
    テーマは土曜日のデートコース。
    オーバー



    ――――――――――――――――
    TO:小町         20:15
    ――――――――――――――――
    TITLE:RE3
    ――――――――――――――――
    ふざけんな^^
    オーバー

    65 = 25 :

    以上
    番外編的な感じなんで短いですけど

    66 :


    原作でもそうだけど、あまりメールしないだろうに妙に打つの早いよねヒッキー

    67 = 25 :

    >>66
    確かに…
    小町とはそれなりの頻度でしてたんじゃないかな

    68 :

    ほら、ぼっちは携帯が友達だから(経験談)

    69 :


    メールの内容が可愛いな、イチャイチャしやがってこいつらめ

    70 :

    乙!
    小町は顔文字使わないのかな? 小町のことだから人によって使い分けるくらいの器用さはありそうだなあ。

    71 :

    あふれるリア充臭

    72 :

    >>66
    スマフォならメール以外にもネットとかで文字入力するだろうし

    73 :

    楽しみ

    74 :

    続き投下します

    75 = 25 :

    【3】常に、彼女は彼らのことを気にかけている



    「さて、今日呼ばれた理由はわかるか?」
    「いえ……」


    翌日の放課後、俺は平塚先生に呼ばれ職員室を訪れていた。
    とはいえ本当に呼ばれるようなことをした自覚はない。

    76 = 25 :

    ということは俺に言わなければならないことがあるわけではなく……

    「婚活パーティーの愚痴なら今度にしてくだウグェ」

    思い当たることを口にしてみると、腹への衝撃とゴスッという鈍い音が言葉をさえぎった。
    思わず体が前かがみになり、えずいてしまう。

    「君は学ばないな」
    「エホッ……先生こそ、もっと女子力ってもんを学ばないと結婚できンゲェ」

    またもや言葉をさえぎられる(物理)。

    77 = 25 :

    待って、もう無理立ってらんない。

    なんでこの人的確に鳩尾をえぐるなんていう余計なスキル持ち合わせてんの?
    そんなスキル習得するより婚活スキル身につけろよ。
    先ほど口に出そうとした言葉を心の中で呟きながら涙目で顔を上げる。





    先生も涙目だった。

    78 = 25 :

    あれ?この人「殴った方も心が痛いんだ!」とか言うタイプの高尚な精神の持ち主だったっけ?

    いや違いますね俺のせいですねすいません。
    ところでいい大人がこの程度で涙流すってどうなの?

    「グスッ……聞くところによると、雪ノ下と喧嘩してるらしいじゃないか」
    「喧嘩って……誰から聞いたんすか?」
    「由比ヶ浜だよ」

    まぁそうだろうな、とあきれながらため息を、つこうとしたがうまく空気が肺を行き来してくれなかった。
    ホントこの人教師にしとくにはもったいない戦闘力もってんな。
    というか、生徒の腹に二発入れたことに関しては触れるつもりは無いんですかそうですか。

    79 = 25 :

    「喧嘩なんかしてませんよ。喧嘩って友達とか夫婦とか家族とか、近しい者同士でするもんでしょ」
    「うぐっ、そ、そうか?」


    夫婦という言葉に反応したのか、なんか勝手にダメージを受けてた。
    いい加減誰か貰ってやってください。
    あまりにかわいそうで婚約届突きつけちゃいそうになるんで。


    「最近は仲良くなってきたように見えたのだが、君が言うならそうなのだろう。ではすれ違いといったところか」


    まともな教師なら「君と彼女はもう友達だよ!」とか心にもないことを言いそうなものだ。
    だがこの人は俺の言葉を否定することなくそう言った。
    誰よりも教師らしい平塚先生は、誰よりも教師らしいがゆえにこのように時々教師らしくないことを言う。


    ていうかこんな会話以前もどっかで誰かさんとしたな。

    80 = 25 :

    「このままでは奉仕部の活動に支障がでる。早急に仲直りしたまえ」

    「俺と雪ノ下は勝負してるんでしょう?空気は悪くなるでしょうけど、奉仕活動自体に大きな支障が出るとは思いませんが」

    「そんなもの君たちにやる気を出させるための建て前だよ。君ならわかっていると思ったんだがね。そもそもの目的は君たちの孤独体質の更生だ。奉仕部の活動も重要だがあくまで手段でしかない。その活動を活発化させるための勝負などという口上は君は忘れてくれて構わないよ」

    「そんなこと言っていいんすか?」

    「君なら大丈夫だろう。ただ雪ノ下には黙っておいてくれ。私の挑発に乗せられただけだと知ったら君を奉仕部から追い出しかねん」

    「俺が追い出されちゃうのかよ……」

    81 = 25 :

    「俺がそれを聞いて奉仕部やめるとは思わなかったんですか?」

    「君はもう彼女たちからは逃げないだろう。いや、逃げられないと言った方がいいか」

    「あいつらは俺がどうしても辞めると言ったら無理に引き止めるとは思いませんが」

    「そういう意味ではないよ。それに私が引き止める」

    そういって先生は自分の正面に持ってきた拳を握りしめる。

    じゃあどういう意味だよ。
    ていうかアンタには"たたかう"というコマンドしかないの?
    まぁ俺にはこうかはばつぐんなんですけど。
    ヒキガヤはにげられない!
    やな感じ~!

    82 = 25 :

    「早急にって言われても、今週は奉仕部休みでしょう?」

    平塚先生の指示により、今週の奉仕部の活動は休止していた。
    何かいいことでもあったのだろうか、それとも修学旅行の疲れを癒すためだろうか。
    なんにせよ、先生もたまには粋な計らいをする。

    「そうだったな。ふむ、では済まないが、そうだな、今週の金曜日に活動を再開してもらうことにしよう。土日を挟んで変に時間が空くのも良くないだろうからな」

    前言撤回。
    金曜日に奉仕部再開、週は跨ぐなとのこと。
    つまりは短時間でスパッと解決させろということである。
    これもある意味、粋な計らいである。
    そして余計な計らいである。

    83 = 25 :

    「雪ノ下には私から伝えておこう。由比ヶ浜への伝言は君に任せるよ」

    そう言って平塚先生は意味ありげに微笑んだ。


    任せる、か。
    要は、雪ノ下との仲直りの場に由比ヶ浜を同席させるかさせないか、自分で決めていいということだろう。
    活動再開を金曜日にした件といい、こういうところに瞬時に気を回せるこの人は素直にすごい。

    そう思って先生の方を見ると、何かを考えるかのように顎に手を当ててうつむいていた。
    そのまま10秒ほど時間が経ち、こちらから声をかけようかと思ったところで、平塚先生が口を開いた。



    「比企谷、君は雪ノ下を信用できるか?」

    84 = 25 :

    『信用』。俺の嫌いな言葉だ。

    比企谷八幡のトラウマその1
    誰にも言わないからという言葉を信用して好きな女の子を暴露したら次の日にはクラス中に広まっていた。

    比企谷八幡のトラウマその2
    先生は味方だからという言葉を信用してクラスで孤立していることを話したら君の人間性に問題があると叱責を受けた。

    比企谷八幡のトラウマその3
    友達(と思っていたクラスメイト)と遊ぶ約束をし、集合場所で待ってても誰も来なかった。

    まだまだでるぞー!
    トラウマの宝石箱やー!

    比企谷のトラウマその……あ、ちょっと待って。
    目から涙という名の宝石が零れ落ちてきそう。

    85 = 25 :

    閑話休題、雪ノ下のことを考えてみる。
    考えるまでもなかった。

    「まぁ、信用できますね。あいつは嘘をつきませんから」

    俺がそういうと、平塚先生は虚を衝かれたかのように目を丸くし、すぐにクスリと笑って続けた。

    「そのとおりだな。言葉の真偽云々の『信用』について言えば彼女ほど信用できる生徒はこの学校にはいないだろう」

    何が面白かったのか、一石で二鳥を得たかのようにクツクツと笑っている。
    なんで俺笑われてんの?

    86 = 25 :

    「いや、済まない。そう不機嫌そうな顔をするな。質問の仕方を変えよう」

    そう言うと平塚先生は一度腰を浮かせ、椅子に座りなおすと再び真剣な表情になってこちらを見た。

    「例えばだが、君が何か重要な選択を迫られたとき、君はその選択を雪ノ下に託せるか?信用というより信頼と言った方がニュアンスが近いかな」

    「はぁ……」

    質問の意図が読めない。
    とはいえ答えないと帰してくれないだろうから考えてみる。

    87 = 25 :

    雪ノ下は選択を間違えないだろう。
    正しすぎるほどに正しいやつだから。
    選択の結果傷つく者、救われる者が誰なのか明確であっても、彼女は正しい選択をするだろう。
    たとえ傷つくのが自分であっても、だ。
    由比ヶ浜が関わっていた場合は一概にそうとも言えないが。
    悪い言い方をすると薄情だが、それは他の人にはない、雪ノ下の強さだ。

    88 = 25 :

    しかし、だからと言って俺は自分の問題を他人に押し付けるかと言われれば、それは別問題だ。
    答えは決まっている。

    「無理ですね。重要な選択を他人に押し付けるなんて怖くて出来ません。間違いを覚悟で自分で選んだ方が何百倍もマシです」
    「ふふっ、君ならそう答えるだろうと思っていた」

    そう言って、先生は満足そうに優しく微笑んだ。
    じゃあなんで聞いたんだよ。

    89 = 25 :

    「結構な時間を取らせてしまったな。済まなかった。もう行っていいぞ」
    「うっす」

    質問の意図が読めず、釈然としない気持ちのまま職員室を後にしようとしたところで、再び声がかかった。

    「そうだ、比企谷、碌に人に謝ったことがないであろう君にアドバイスしておこう」
    「一言余計だよ……事実ですけど」

    碌に人と関わったことがないのだから。

    90 = 25 :

    「謝るということは謝罪の言葉を述べるだけでは足りない。大事なのは反省点も述べること、そしてそれを踏まえた上で次回以降どうするか声明することだ。そうすれば誠意は伝わる。君よりもわずかではあるが、長く生きてる私からのアドバイスだ。私のことを信用してるかどうか知らんが、まぁ覚えておいて損はないぞ」

    俺たちのことを見てくれている数少ない御方の言葉だ、ありがたく頂戴しておくことにしよう。

    ただ、一つ言わなければならないことがある。




    「長く生きてるのは、わずかではないですよね?」




    そう言いながら先生の方を振り返るのと同時に、顔に国語の教科書がぶち当たった。

    91 = 25 :

    以上
    次回はまた番外編的なものの予定

    92 :

    乙!いいねいいねー

    93 :

    乙です。いいテンポ

    94 :

    乙!
    良い感じになってきましたね。更新楽しみにしています。

    95 :

    キスシスは姉

    96 :

    >>79に訂正部分がありました
    ×婚約届→○婚姻届
    です、すいません

    97 :

    続きいきます
    かなり短いです

    98 = 25 :


    【独白】そして彼女は独りごちる

    まったく、口の減らない奴だ。
    私をいくつだと思っているんだ。
    まだ20代だぞ……
    まだ大丈夫だろう……
    うん、大丈夫だ、問題ない。

    しかし、「信用できるか」という問いに対する彼の答えには思わず笑ってしまったな。
    雪ノ下のことをある程度知ってるものならあぁ答えて当然だが、彼ほど信用という言葉が似合わない生徒は初めてだ。
    ふふふ、期待を裏切らない奴だ。
    おっと、いかんいかん、そろそろ私も彼の認識を少し改める必要があるかもしれないな。

    99 = 25 :

    期待を裏切らないと言えば、その次の質問に対する反応も期待通り、いや期待以上に時間をかけて悩んでくれた。
    以前の比企谷だったら、数秒の間もなく否と答えていただろう。
    答えるまでに間があったということは考える余地があったということ。
    おそらく比企谷は、雪ノ下を、実際に問題を託せるかどうかは別だが、信頼はすることはできる存在だと認識しただろう。
    だからこそあの間があった。
    これは彼にとって大きな一歩だ。
    やはり雪ノ下という存在は彼を少なからず変えてくれたようだな。

    100 = 25 :

    しかし、『押し付けるのが怖い』ときたか。
    私は『託せるか?』と聞いたのだがな。
    この二つの言葉は似ているようで意味が全く違う。
    彼はそのことに気づいているのかな。
    ふふ、彼はいったい託すことの何が怖いのだろうな。
    裏切りが怖いのか、間違った選択をされて自分が傷つくのが怖いのか、それとも……


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