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    元スレ禁書「とある幸福の上条当麻、はっじまるよー」上条「ウソつけ!」

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    501 = 495 :


    Side 闇咲逢魔


    後悔先立たず、闇咲の心情はまさにその一語に尽きた。
    遥かに格上の存在と一戦を交えるのだから当然、死を覚悟していた。
    愛する人を救えぬ事も、守れない事も未練だろう。

    だが白い悪魔の悪辣さは、闇咲の想像を絶するものだった。

    交戦すること数瞬、禁書目録の魔力が一気に膨れ上がったと思えば、空は漆黒に塗り替えられ無数の光弾で埋め尽くされていた。


    禁書「さて問題。私が構築している魔術は『一掃』というのだけれど、ここで使えばどうなると思う?」

    闇咲「き、貴様っ!!」

    禁書「フフ、何をそんなに憤っているの? 無関係な人間が大勢死ぬこと? それを成そうとする私が許せないから?」

    闇咲「私を殺すのに、これほどの大魔術は不要ではないか! 無関係な人間を大勢巻き込む意味がない!」

    禁書「あなたを殺す? あはっ、あはは、アハハハハハハハハハハッ!!!」

    闇咲「何がおかしい!」

    禁書「これが笑わずにいられるとでも? あなたは致命的な勘違いをしてるんだよ」

    闇咲「勘違い、だと?」

    禁書「このインデックスに弓を引いておいて、楽に死ねると思ったのかな?」


    背筋が凍りつくような禁書目録の声に戦慄を覚える。


    禁書「あなたの不遜な行為の結果、たくさんの無関係な人間が死ぬ。これ以上の罰は無いでしょう?」

    闇咲「は、あ……」

    息が詰まり、全身が小刻みに震える。

    禁書「そのあとで、あなたが救おうとしてた女性を救ってあげる。そして教えてあげるんだよ、あなたが助かったのは今日の犠牲があったからって」


    ――イマ、コノバケモノハナントイッタ?


    ゆっくりと、まるでスローモーションのように緩慢に禁書目録が右腕を振り上げる。


    禁書「安心して? あなたは殺さないであげる。じゃあ、たーっぷり後悔してね♪」

    闇咲「や、やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

    502 = 495 :







    禁書「一掃」






    振り下ろした右腕に従うように、空を埋め尽くす光弾が地上に降り注いだ。

    503 = 495 :


    Side 浜面仕上


    ここは地獄だった。崩れてくる建物、飛び交う怒号と悲鳴、原型さえ留めない無残な肉塊と血痕。
    その圧倒的リアリティーが、浜面の心をかき乱す。

    浜面「クソっ!! なんだってこんな……!」

    御坂「この混乱では秩序だった避難誘導は不可能です。ですがせめて、逃げ遅れた人を個別に救助するくらいなら…」

    次善策を提案する御坂妹の頭上に一抱えもある瓦礫が降って来る。

    浜面「御坂妹!?」

    御坂「平気です、とミサカは華麗に回避し健在をアピールします」

    こんな場面でも冷静さを失わない同僚の姿に、浜面も幾分落ち着きを取り戻す。
    逃げ遅れた人間が居ないか、注意深く辺りを確認すると、か細いが助けを求める声が聞こえてきた。

    浜面「今、助けてって声が……」

    御坂「あそこです、とミサカは瓦礫の下敷きになっている女性を指示しつつ駆け寄ります」

    駆け寄った先には、ピンクのジャージが特徴的な女の子が瓦礫に潰され苦痛に喘いでいた。

    浜面「ッ、すぐに助けてやるからな!」

    御坂「いちにのさんで瓦礫を退かしますよ、とミサカは指示を飛ばします。いち、にの、さん!」

    浜面「グッ、うおおおおおおおおおおおおおぉぉぉっ!!!」

    この惨状を招いた者への義憤が、目の前で苦しんでいる少女を助けたいという思いが、浜面に確かな力を与える。
    その火事場の馬鹿力とも言える爆発力で、なんとか瓦礫の下からピンクジャージの少女を救出した。


    浜面「ハァッ……ハァッ……は、早くこの子を安全な場所に運ばねえと」

    御坂「どちらかが背負って避難するしかなさそうですね。しかし単独での救助活動は推奨できません、とミサカはままならない現状にため息をつきます」

    浜面「効率は悪いが二人で運ぶのが無難ってことか」

    そう言ってピンクジャージの少女を背負う浜面の前に、シュン、と風を裂く音と共にツインテールの少女が現れた。

    黒子「ジャッジメントですの! ッ、お、お姉さま!?」

    御坂「いえ、ミサカは姉ではなく妹です、とミサカは即座に訂正します」

    浜面「言ってる場合か! あんたも風紀委員なら協力してくれ、頼む!」

    黒子「あなたは……なるほど、ごもっともですわね。初春、ケガ人を退避させるポイントを!」


    浜面の顔を見た黒子は何か納得したように頷くと、即座に救助活動に加わった。

    504 = 495 :


    Side 闇咲逢魔


    燃えている、ほんの数分前までは平和だった街が。
    泣き叫んでいる、何の罪も無い子供たちが。

    闇咲は博愛主義者でないが、激しい憤りを感じていた。


    禁書「フフフ、あんなに赤く燃えてる。あなたのせいで、たくさんの血と涙が流れてるよ?」

    闇咲「あ、悪魔め……」

    禁書「悪魔だなんて心外かも。まあ無力な人間には、神も悪魔も一緒かもしれないけれど」

    闇咲「…………ッ」


    眼下で起きている悲劇を少しでも減らそうと考え、闇咲は行動しようとした。
    しかし、そうは問屋がおろさなかった。


    ――動くな


    白い悪魔が発した短い命令。だが効果は絶大で、闇咲は文字通り指一本動かせなくなる。

    たった一言つぶやくだけで一切の行動を潰された。

    何もできない無力感、この事態を引き起こしてしまった罪悪感。
    ありとあらゆる負の感情が、闇咲を責め苛んでいた。


    禁書「歯向かうからこんな目に遭うんだよ。今からでも遅くない、恭順の意を示せば慈悲を与えるのも吝かではないよ」

    闇咲「…………」

    禁書「疑り深いなぁ。あなたが私に降れば、これ以上の惨劇は無いというのに」

    それは甘美な誘いだった。
    闇咲逢魔は、冷徹であっても冷酷ではない。ましてこんな惨事を容認できるほど人間性が腐ってはいなかった。

    己の未来を売り渡すだけで、この地獄を終わらせる事ができるなら……。

    闇咲「……わかった。従えばいいのだな?」

    禁書「物分かりの良い人は大好きなんだよ♪」

    あれ程の邪悪を行ったのが嘘のような微笑みを浮かべ、禁書目録が闇咲に近寄って来る。

    禁書「今から誓約の儀式を行うんだよ」

    闇咲「誓約……?」

    禁書「そうだよ、決して裏切らない為の…「待てよ」ッ!?」


    超然としていた禁書目録の表情が強張った。その事実に闇咲は驚き、待ったの声が聞こえた方を見やってもう一度驚愕した。


    上条「そんなヤツに従う必要なんてねーよ」

    禁書「と、とうま……ッ!」

    何時の間にそこにいたのか、昼間に出会ったツンツン頭の少年が、不機嫌そうに禁書目録を睨みつけていた。

    505 :


    Side インデックス


    まずいまずいまずいまずい拙いんだよ!?


    上条「なんかスゲー騒ぎが起きてるし、俺に認識できないって時点で怪しいと思ったんだが……ここか」


    ああっ、そこは!?

    とうまが無造作に右手を振るった瞬間、パキーンとガラスが砕けたような音と共に悪夢は霧散した。


    ◇ ◇ ◇ ◇


    浜面「白井っ! あっちに二人逃げ遅れた人がいる。すぐにテレポートで……って、はあ!?」

    黒子「了解ですの! ……あら?」

    御坂「壊れていた街並みが元通りに……とミサカはキツネにつままれたような心境で立ち尽くします」

    初春『白井さん! 先程搬送した病院から、突然ケガ人が完治したって連絡があったんですけど、何が起きてるんですか!?』

    黒子「そんな馬鹿な!?」

    浜面「……よくわかんねぇけど、一先ず休憩にしようぜ。もうクタクタだ」ヘナヘナ

    初春『……そうですね。詳しい状況はこちらで整理しておきます。みなさん、お疲れ様でした』

    浜面「あんたもナビお疲れ。お陰でスムーズに動けたよ」

    初春『い、いえ……その、風紀委員として当然のコトをしたまでです///』


    ◇ ◇ ◇ ◇


    禁書「せっかく編んだ『黄衣の王』の術式が消えてゆく……ううっ、もう少しで便利な駒が手に入ったというのにィィ!!」プンスカ

    上条「やっぱりテメェの仕業だったのか」ジトー

    禁書「どーして睨むのかな! わ、わたしは別に悪い事はしてないもん! ちょこっと恐ろしい幻覚を魅せただけだもん!」

    上条「ババアがもん言うな、キモチわりー」

    禁書「ひどっ!?」

    上条「ったく、手の込んだ嫌がらせしやがって。この老害が」

    禁書「老害っ!?」ガビーン

    506 = 505 :


    禁書「今のは聞き捨てならないかも! 全ては私と とうまの理想郷を作るためなのに!」プンプン


    上条「大丈夫ですか?」

    闇咲「あ、ああ」

    上条「気の毒に……あの屑シスターに酷い事されたんでしょう?」


    禁書「私を無視しないで欲しいんだよ!」ガァァ

    上条「オイコラ、この人にどんな迷惑をかけたんだ?」

    禁書「フン、呪いを受けた想い人を盾に大人の交渉をしただけだよ」プイッ

    上条「本当にすみません。コイツ、人の心を弄んでほくそ笑む真性のクズなんです。悪気しか無かったんです」ペコペコ

    闇咲「いや、先に仕掛けたのは私のほうなんだが」

    上条「いえいえ、このボンクラシスターが悪いに決まってるんです。件の呪いは私が責任を持って解呪しますので、ここは一つ穏便に」ペコペコ

    闇咲「その様なことが可能なのか!?」

    上条「Yes,I can」キリッ


    禁書「まったく、とうまは何も分かってないんだよ。慈悲深い私が分別なく魔術を使うわけ無いのに」クドクド


    上条「では早速呪いを解きに行きましょう」スタスタ

    闇咲「……ああ!」スタスタ


    禁書「さっきの大規模魔術だって、精神障害が残らないように工夫した素晴らしい――」クドクド

    507 = 505 :


    数時間後


    禁書「――というわけなんだよ。ふっふーん、このインデックスの深慮遠望を少しは理解できたかな?」ドヤッ


    シーン……


    禁書「…………」シュン!



    ◇ ◇ ◇ ◇


    第七学区 窓のないビル――


    ローラ『イギリス清教を滅ぼすとは何事なのかしら?』

    レイ「言葉通りさ」

    ローラ『禁書目録が原因らしいけど、こちらは何も関知していなしよ』

    レイ「よくもまあ抜け抜けと。あのバケモノこそが、君たち十字教の最終兵器なのだろう?」

    ローラ『……は?』

    レイ「実際大したものだよ。この私を僅かにでも恐怖させたのだから」

    ローラ『……ついにボケたのかしら。アレは食いしん坊なだけの子供……え、禁書目録? どうしてここに』

    レイ「!?ッ」ビクッ

    508 = 505 :


    イギリス 最大主教の執務室――


    禁書「ごきげんよう、ローラ=スチュワート」ニコッ

    ローラ「え、ええ。ごきげんよう」

    禁書「今日はお願いがあって来たんだよ」

    ローラ「何かしら?」ハテ?

    禁書「イギリス清教をちょうだい」

    ローラ「え?」

    禁書「聞こえなかったのかな? イギリス清教の全てを貰い受けに来たと言ったのだけど」ドドドド

    ローラ「ひっ!?」ビクッ

    禁書「返事はハイかイエスの二択だよ」ニッコリ

    ローラ「わわわ、私を恫喝するつもり!? そ、そそっ、相応の覚悟は出来とろうかしらー!?」ガクブル

    禁書「フフ、こんなに怯えちゃって♪」クスクス

    ローラ「わわっ私が怯えてる? そんなの有り得なきにつきー!?」ビクビク

    禁書「そう、なら遠慮は要らないね。今日の私はすこぶる機嫌が悪いんだよ」

    ローラ「ちょ、近寄らないでっ!! アレイスター! これは一体…」チラッ


    レイ『――只今、この回線は使われておりません。番号をご確認の上、もう一度お掛け直し下さい』


    ローラ「取って付けたみたいに現実逃避しないでぇぇーーーー!?」ガビーン

    禁書「貴女にはまだ利用価値があるから駒として使ってあげる。ただし……」スッ

    ローラ「な、なに!? うら若き乙女たる私に、何をするつもり!?」

    禁書「蝙蝠の羽を触媒にする強制魔術。もし裏切ればヒキガエルになっちゃうから気を付けてね♪」

    ローラ「ヒキガエル!?」


    禁書「キー・オーブ・プラタ・ロー 蝙蝠の羽より来たれ 夜魔の王 我が爪に宿り 契約の効力となれ 青爪邪核呪詛(アキューズド)」ポワァァ


    ローラ「きゃあーー!! つ、爪が……爪が真っ青にーーー!?」ウゾゾゾ

    禁書「嘘を吐いたり裏切ったりすると、爪の色が青から紫、そして赤に変色していくんだよ。もし真っ赤に染まったら……」

    ローラ「いやああああああ!!! 聞きたくなし、聞きたくなしぃぃ!?」イヤイヤ

    禁書「逆らわない限りは安全かも。ヒキガエルが嫌なら忠勤するんだよ」ニッコリ


    テッテレー


    ローラ=スチュワート率いるイギリス清教が滅亡した!

    ローラ=スチュワートはインデックスの傀儡に成り下がってしまった!!

    509 = 505 :


    第七学区 窓のないビル――


    レイ「…………」

    土御門「や、やりやがった……。あの女狐が抵抗も出来ずに支配下におかれるとは」

    レイ「土御門」

    土御門「なんだ?」

    レイ「スパイの任を解く。代わりに学園都市中のコウモリを狩り尽くせ。外部からも持ち込ませないように警戒を厳にするんだ」

    土御門「……流石の貴様もヒキガエルは嫌か?」

    レイ「嫌に決まっているだろう!? あのバケモノの表情を見たか? あれは嬉々としてカエルを爆竹で爆破する残酷な子供の顔だったぞ!?」ガクブル

    土御門「俺だったら二番煎じは楽しくないから、貴様をハエにでも変えてヒキガエルに喰わせるけどにゃー」シレッ

    レイ「!?!?」ギョッ

    土御門「さっきの様子じゃ貯め込んだ魔術書を自由に使いこなせるようだし、もっと愉快な処刑法もありそうですたい」ケラケラ

    レイ「……ならば、殺られる前に殺るしかない」

    土御門「ほう」

    レイ「順次ロールアウト予定だったファイブオーバーシリーズを前倒し、グループ及びアンチスキルの強化を図る」

    土御門「ファイブオーバー?」

    レイ「機械的にレベル5の性能を超越するプロジェクトだ。限定的ではあるが、オリジナルを上回る兵器を既にいくつか仕上げている」

    土御門「そりゃスゴイ。だが通用するのか?」

    レイ「足止め程度の役には立つだろう」

    土御門「なんとも心許ないこって」

    レイ「それでも打てる手は全て打つべきだ。例え可能性が低くとも妥協はしない」

    土御門「アレイスター、お前……」

    レイ「私はまだ死にたくないのだ。生き残る為なら手段を選ばん!」キリッ

    土御門「あっそ」


    土御門「ハァ、なんにせよ二重スパイは廃業かにゃー?」

    510 = 505 :


    グループのアジト――


    美琴「ふぅ、結局今日も色々と忙しかったわねぇ」

    浜面「こっちも肩透かしっつーか、良く分かんねえ事件だったぜ」ヘトヘト

    御坂「むしろ人的、物的被害がゼロだった事を喜びましょう、とミサカはあの惨事が幻であった事に安堵します」ホッ

    浜面「……だな」ウン


    打ち止め「まだかなー♪ 早く帰ってこないかなー♪ ってミサカはミサカはあの人の帰りを待ち切れなかったり」ルンルン

    美琴「ゲコ太なら私が直してあげよっか?」

    打ち止め「ううん、あの人と約束してるから大丈夫だよ、ってミサカはミサカはお姉さまの好意をやんわり断ってみる」

    美琴「あはは、そっか。それじゃあ私は、そろそろ寮に帰るとしますか」

    打ち止め「えーっ! ここで暮らせばいいのに、ってミサカはミサカは両足をバタバタさせて不満を露わにしてみたり!」パタパタ

    美琴「う~ん、木原さんに相談すれば何とかなるのかなぁ」

    ガチャ

    上条「ただいまー」


    打ち止め「わぁーい♪ お帰りなさーい、ってミサカはミサカは嬉しさの余り体当たりを敢行してみたりーっ!!」ピョーン

    上条「おっと」

    美琴「おかえりなさい、案外早かったわね」

    上条「打ち止めと約束してたからな。マッハで呪いを解いて、術者をぶっ飛ばしてきましたよ」

    打ち止め「疲れてない? ってミサカはミサカは多忙なあなたを心配してみる」

    上条「これこれ、年寄り扱いするものではありませんぞ」ニコニコ

    美琴「ていうか、アンタに裁縫なんて出来るの?」

    上条「ほっほ、亀の甲より年の功。どれ、ゲコ太だって」

    チクチクチクチクチクチクチクチクチクチク!!!

    美琴「はやっ!?」ガビーン

    上条「ほれこの通り」


    ゲコ太『』パンパカパーン!


    電磁止め「「ゲコ太~~♪」」パァァ

    511 = 505 :


    浜面「無駄に器用だな」

    上条「イギリスには何でも自分で修理する文化があるからな。自然と何でも出来るようになるんだよ」

    浜面「へぇ~……って、イギリスに住んでたの!?」

    上条「……昔ちょっとな、とカミジョーは暗い過去を匂わせます」

    御坂「真似しないでください、とミサカはマネっこを注意します」メッ

    上条「はいはい、んじゃ上条さんは御坂を送りに行きますかね」

    美琴「へっ?」キョトン

    上条「別にいいとか言うなよ。今日一日エスコートさせてくれるんだろ?」

    美琴「あ、うん……///」テレテレ


    浜面「照れてる照れてる」ニヤニヤ

    御坂「ですが意外に素直です、とミサカは分析しました」ニヤニヤ

    打ち止め「青春どすなぁ♪ ってミサカはミサカはニヤニヤ生温かく見守ってみたり」ニヤニヤ


    美琴「こっち見んなっ!!///」ガァァ

    512 = 505 :


    第七学区 常盤台中学 学生寮付近――


    上条「明日から新学期か~」

    美琴「正直、仕事と学校の両立って厳しいわよね」

    上条「それでもやるしかないだろ。借金は待ってくれないし」

    美琴「そこだけ聞くと、夢も希望もないわね」クスッ

    上条「たしかに……つーか夢?」ハテ?

    美琴「何か夢があるの?」

    上条「……(そうだよ夢だよ! 念願の脱☆童貞はどうしたよ!?)」ガーン

    美琴「まあアンタなら大抵の夢なんて簡単に叶えちゃうんでしょうけど」

    上条「……(待て待て、焦らぬ事が肝要よ。急ぎすぎて地雷を踏みましたじゃ目も当てられない。それに……)」チラッ

    美琴「でもさ、もし私の力が必要なら遠慮なんか要らないからね」

    上条「……(御坂美琴とその周りの世界を守る。白い悪魔からは特に念入りに!)」

    美琴「ふ、深い意味はないのよ。ただアンタには借りがあるっていうか、なんていうか……だから夢があるなら手伝ってもいいというか……///」ゴニョゴニョ

    上条「御坂、聞いてくれ」キリッ

    美琴「な、なによ……///」

    上条「俺は――」

    ガシッ!!

    寮監「貴様ら、寮の眼前で何をしている?」ヌゥゥ

    上条「――へ?」

    美琴「寮監っ!?」

    513 = 505 :


    寮監「いかんなぁ御坂ァ。よもや異性不純交遊とは」

    美琴「ちち違いますってば!///」カァァ

    寮監「私情を挟むつもりはないが感心せん。毛ほども羨ましくないが、これは見逃せない」メキメキ!

    上条「ぎゃああーー!! 折れる折れるぅ!?」ミシミシ

    寮監「軽く肩を摘まんだだけで悲鳴を上げるとは情けない」

    上条「お、お嬢さん? 何をそんなにお怒りなのでせうか?」ギギギ

    寮監「…………」ピタ

    上条「何か誤解があるようですが、一先ず怒りを納めていただけませんでしょうか。せっかくの可愛いお顔が台無しですのことよ」

    美琴「そ、そうですよ! 異性不純交遊だなんて誤解です!///」アセアセ

    寮監「……御坂」ニコッ

    美琴「はひっ!?」ゾクッ

    寮監「こちらの紳士とはどういった関係だ?」

    美琴「えっと、アンチスキルの同僚ですけど」オズオズ

    上条「上条当麻と申します。以後、お見知りおきを」ペコリ

    寮監「そうか……ふふふ、そうか」ニタァァ


    上琴「「!?ッ」」ゾクゾク


    寮監「上条君、時間は大丈夫だろうか? いやなに、一寮監として御坂の仕事ぶりを聞きたくてね……うふっ」

    上条「そ、それは構いませんが」チラッ

    美琴「寮監! もうすぐ門限だし、点呼とかあるじゃないですか!」アセアセ

    寮監「悪いな御坂。一期一会、私にはこの出会いを無駄にする余裕など無いのだよ」キラーン

    美琴「な、何考えてんだあんたーーー!?」ガビーン


    黒子「ハァ、夏休み最後の日でしたのに一日中仕事だったなんて不幸……はて? 寮の前が騒がしいですわね」テクテク

    514 = 505 :


    寮監「白井、良い所に帰ってきた。御坂を寮の中へ連れ帰っておいてくれないか?」

    黒子「寮監にお姉さま?」ハテ?

    美琴「黒子待って! ええっと、こんな時はどうすれば……」オロオロ

    上条「さ、三人とも寮に帰ったらどうですかね。こんな夜中だとほら、女性には危険ですよ」アセアセ

    美琴「アンタも待ちなさいよ! 肝心な話、まだ聞いてないのに……///」ゴニョゴニョ

    黒子「ッ、まさかこの殿方……クッ、お姉さま、失礼しますの!」

    美琴「くろ…」シュン!


    上条「ゲッ、テレポート!?」

    寮監「ふむ、寮の敷地内での能力使用は規則に反するが、今回だけは大目に見てやろう」ウン

    上条「無事御坂を送り届けたし、上条さんも失礼しますね。いやー、夏休みの宿題は終わってたっけなー」ボーヨミ

    寮監「何処へ行こうというのかね?」ニコッ

    上条「お、お家に帰ろうかと」

    寮監「ただお話しするだけでは味気ないな。一緒に食事などどうだろう?」

    上条「えっ」

    寮監「では私の行きつけの店に案内しよう。夜は長いんだ、たっぷりオハナシを聞かせてくれ」グイグイ

    上条「あ、あのぅ、お話ならここでも……って力強っ!? ちょっ、引きずらないでーっ!?」ズルズル



    この後、明け方まで連れまわされた上条さんは、すっかり寮監に気に入られてしまったという……。

    515 = 505 :

    といったところで今回は終了、というか第一部 完!
    ようやく一方さんと■■を出せるぜー

    516 :

    クズ浜面死ね

    517 :


    もう白い悪魔は外宇宙にでも流刑にするしかないなこれ。そして上条さんの童貞は無事なのかw?

    520 :

    SSスレのコメでキャラ叩きする人ってどうかと思うの


    バスタード呪文ふいたw

    521 :

    普通の人はキャラに「タヒね」なんて言いません。
    一度、周りの大人に聞いてみるのも大事

    522 :

    そもそもここの浜ちゃんは叩かれることしてないだろ

    523 :

    学園都市最強の一般人が上条勢力に入っちゃったww

    524 :

    相変わらず面白ェわwwwwwwwwwwwwwwww
    あの寮監さんまで手懐けちゃうなんて流石だぜ上条さん!

    >>516
    何でや!ハマー何も悪い事してへんやろ!

    525 :

    ヤンデレなど軽く凌駕する新たな分野インデックスデレ

    526 :

    時系列的に寮監さんは失恋した後だからなー
    まあ、取って食われたりはしないだろ

    527 :

    インデックスに嬲られる闇咲さんprpr
    ここまできて寮監に初めて奪われましたじゃ不幸すぎるw

    528 :

    この間までヨボヨボのジジイだった上条さんにとっては寮監すらピッチピチの女の子に見えるんだろう

    そういえば目的は童貞喪失だったっけ

    529 :

    >>528
    もはやすっかり忘れてたよなそれww

    しかしアレイ☆に一縷の希望を見る俺は甘ちゃんなのだろうか…
    まだ死にたくないって、もう充分すぎるほど生きたろうに

    530 :

    「最期の日」とはイギリス清教にとってのことだったんだな。

    531 :

    なんと尊大で素晴らしい悪役
    これはもう、禁書の上条さんのバトルものでもいいね

    532 = 531 :

    >>531禁書の→禁書と

    533 :

    「の」でもあながち間違いでもないんだよ

    534 :

    だからこそ補足入れなきゃいけなかったんだろう
    のだとちょっとニュアンスが違ってくるぞ

    535 :

    >>522
    >>524
    初春にフラグを立ててるくせに滝壺にまでフラグを立てたという許しがたい罪が…

    536 :

    浜面は浜面ってだけでとりあえず死ぬべきなんだ

    537 :

    >>527
    なんでや!
    「寮の管理人のお姉さん」が相手とか彼の本望やないか

    なお「お姉さん」の範疇に収まるかどうかは議論の余地がある模様

    538 :

    >>1のシリアスな作品が読みたい。ギャグでなしに。

    539 :

    >>538
    いや、それは無いわ

    540 :

    インデックスがこんな人格では、風斬とはどうやっても友達にはなれなそうだな。

    541 :

    レールガンがレーガンになってて 大統領!?と思ってしまったのは俺だけで良い

    542 = 541 :

    ごめん 誤爆

    543 :

    >>541
    上条「伊達にあの世は見てねーぜ!」

    544 :

    このインなんとかさんナイアーラトテップの無自覚な化身かなんかじゃなかろうか

    545 :

    うわー! なんだか誤字がいっぱいだったー!?
    スチュワートって誰よ!? スチュアートじゃん! しかも前回CASE10なのに11って……

    今日は慎重に投下ー

    546 = 545 :


    ◆◆◆◆

    上条&インデックスが結婚して数年後……


    上条「天下泰平、世は事も無し。平和ですねぇ」

    牧師「上条神父! こちらにお出ででしたか」タッタッタ

    上条「そんなに慌ててどうしたんだ?」

    牧師「聖女インデックスの暴走を止めてください! 私では最早どうにも……」

    上条「今度は何を仕出かしたんだよ。宮殿でもぶっ壊したのか? それとも第二王女と結託して戦争の準備でも始めたか?」

    牧師「いいえ、学園都市の御坂理事に刺客を差し向けました」

    上条「ぶふぅーーーーっ!!! げほっ、げほっ、な、何だって!?」ガビーン

    牧師「法皇級の使い手のみで編成された精鋭部隊です。いかに学園都市の科学力とはいえ、御坂理事を守りきれるとは思えません」フルフル

    上条「……あんのバカタレ、何を考えてやがる」

    牧師「十字教内で聖女インデックスに意見できるのは上条神父だけです。すぐに説得を」

    上条「そんなもんに応じるタマかよ。足を用意しろ、直接学園都市に乗り込んで御坂を守るぞ」

    牧師「は、はいっ」タッタッタ


    上条「あ、ついでに頼まれてたイギリス限定のゲコ太キーホルダーも持ってくか」


    禁書「……とうまぁ、何処に行くつもりなのかな?」ユラァ

    上条「げっ、インデックス!?」

    禁書「私という妻がありながら、性懲りも無く短髪を助けに行くんだね」ドドドド

    上条「当たり前だろうが! つーか何でお前と結婚したのかよく思い出せないんですけど!?」

    禁書「……おかしいな、暗示が解けかかってるのかな?」ボソッ

    上条「暗示ってなんだよ!?」

    禁書「んー、しあわせの呪文なんだよ」

    上条「意味わかんねーよ! クソっ、ともかく御坂を助けに行かないと」


    勝利条件:白い悪魔の撃破、もしくは御坂暗殺部隊の全滅

    敗北条件:上条当麻の死亡、および御坂美琴の死亡


    上条「なんて無理ゲー!?」

    禁書「短髪のところへなんて行かせないよ。――黄昏より暗きもの 血の流れより赤きもの」ブツブツ

    上条「コイツ本気で殺す気だ!? ま、負けてたまるかあああーーーーー!!!」


    ◆◆◆◆

    547 = 545 :


    九月一日

    グループのアジト――


    上条「――んあ?」

    御坂「おや、目が覚めましたか、とミサカは眠気眼なあなたにクスリと笑いかけます」ニヘラ

    上条「ふあ~……おはよう御坂妹」

    御坂「顔色が優れませんが平気ですか? とミサカは心配してみます」

    上条「心配してくれてサンキュな。昔の夢を見てへこんだだけだから。それはそうと今何時だ?」

    御坂「午前十時です、とミサカは即答します」

    上条「えっ、十時ぃぃ!?」ガビーン

    御坂「はい」

    上条「遅刻だ遅刻! 新学期早々から遅刻だなんて不幸だーーー!!!」


    ◇ ◇ ◇ ◇


    上条「いってきますっ!!」ダダダダダッ


    浜面「いってらー、って速っ!?」

    御坂「ではミサカたちもお仕事を始めましょう、とミサカは月初めなので気を引き締めます」

    浜面「まだ午前中でどこも人が少ないだろうし、昼までは訓練に当てるか」

    御坂「…………」ジー

    浜面「なんだ?」

    御坂「不真面目キャラがマジメになるのは死亡フラ…」

    浜面「言わせねーよ!?」

    548 = 545 :


    浜面「ったく、縁起でもないんだよ」

    御坂「……ミサカは同僚に死んで欲しくないだけなのに、とミサカは誤解されている事にショックを覚えます」

    浜面「えっ、そうなの?」

    御坂「はい、おそらく……たぶん……きっと…………めいびー?」ハテ?

    浜面「どっちなんだよ!?」

    御坂「ミサカには『感情(人のキモチ)』というモノを理解するのに『経験(データ)』が不足しています」

    浜面「は、なんだよ突然」

    御坂「嬉しい、楽しい、悲しい、言葉では理解出来ても実感としては、まだ曖昧にしか把握出来ないのです」

    浜面「そういうもんか?」

    御坂「ですから経験を積み、より深く学習する必要があります、とミサカは懇切丁寧に説明しました」

    浜面「で、結局何が言いたいんだ?」

    御坂「…………」ビリビリ

    浜面「お、おい! どうしてビリビリしてんの!?」

    御坂「お姉さまのマネですが、とミサカは試しに電撃を放ってみます」ビリッ

    浜面「のわああっ!?」ヒラリ

    御坂「むっ、避けましたね」

    浜面「避けるに決まってるだろ! つーかよく回避できたな俺!?」

    御坂「お姉さまはとても楽しそうに あの人へ電撃を浴びせていました、とミサカは姉の経験をトレースし経験値を得ようと画策します」

    浜面「あれは大将だから受け止められるんだからね!?」

    御坂「ヘイ、かかってきなベイビー、とミサカはおもむろに挑発しつつ訓練の開始を告げます」ビリビリ

    浜面「ッ、上等だっ!!」

    549 = 545 :


    三十分後――


    浜面「」プスプス

    御坂「ハァ、ハァ……ミサカをここまで手こずらせるとは、とミサカは同僚の意外な粘りを称賛します」

    浜面「ク、クソ、遠距離からビリビリしやがって」

    御坂「お姉さまに比べれば可愛いものでしょう、とミサカは威力不足な能力に不満を零します」

    浜面「比べる対象がおかしいだろうが! 無能力者からしたらお前のビリビリも脅威なんだよ!?」ギャース

    御坂「その割に上手く回避していましたが」

    浜面「大将と御坂のじゃれ合いを見てたからな。避けるだけなら俺にも出来るさ」

    御坂「……劣化しているとはいえ、普通の身体能力では視認すら不可能なのに、とミサカは同僚の非凡さに呆れます」ヤレヤレ

    浜面「一応鍛えてるし?」ドヤッ

    Prrr Prrr

    浜面「お、仕事か? ――はい、こちら特務支援課の浜面」pi

    木原『第七学区 駅前に侵入者だ。特徴は金髪ゴスロリ、以上さっさと捕獲なりぶっ殺すなり対応しろ』pi

    浜面「……ゴスロリ?」

    550 = 545 :


    CASE 11 通常営業日、なお多忙につき学芸都市へは行けない模様


    第七学区 駅前――


    黒子「まったく、簡単に侵入を許すだなんて、学園都市の警備はどうなっているのやら」

    初春『私にぼやかないでくださいよ』

    黒子「しかも写真を見る限り、侵入者は変態。残暑の厳しい中、よりにも寄ってゴスロリだなんて信じられませんの」

    初春『ですねぇ。悪目立ちするだけなのに』

    黒子「言ってる傍から容疑者を発見しましたの」


    シェリー「…………」


    初春『すぐに警備員に連絡します。白井さんは現状待機で…』

    黒子「なんでも侵入を許した際、アンチスキルは負傷者を出したそうですし、任せてはおけませんわね」ニヤリ

    初春『し、白井さん!?』

    黒子「お姉さまを図に乗らせるわけにはいきませんのよ。子供の遊びではありませんのに」

    初春『浜面さん、初春です! 白井さんが図に乗っているので、至急応援をお願いします!!』

    黒子「チッ、余計な真似を」ポン!


    シュルシュル……ドーーン!!!


    通行人A「ッ!? 避難命令だ!」

    通行人B「に、逃げろーーー!!」


    黒子「時間が惜しいので、手早く拘束させてもらいますわよ」

    シェリー「……探索中止。手間かけさせやがって」ボソッ


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