私的良スレ書庫
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元スレマミ「もう何も怖く……」ほむら「勇気とは怖さを知ること!」
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まどか「回避!」サッ
さやか「オー! ノォー!」
仁美「チッ」
まどか「!?」
さやか「!?」
仁美「どうかなさいましたか?」
まどか「な……なんでもない……」
さやか「うん……多分、いや、絶対に空耳」
< ヤンヤヤンヤ
「…………」
(……楽しそうだなぁ)
(私も普通の女の子だったら、今頃あの子達みたいに……)
同級生「巴さんオッスオッス」
マミ「え? あっ、おはよう」
同級生「付き合ってください」
マミ「ごめんなさい」
同級生「わぁん」
マミ(……今の同級生の学年顔立性格性別その全ては想像に任せるとして――今日も長い一日が始まるわ)
マミ(私は魔法少女として日夜魔女と使い魔を倒す使命を背負っている。巻き込んでしまう。そんなことできないのよ……!)
マミ(オープン・ザ・下駄箱)ガチャ
マミ(あら……? これ……何かしら? 手紙?)
マミ(下駄箱の中に手紙と言えば……)
マミ(ま……まさか、ラブレターというやつ!?)
マミ(ど、どうしましょう……読んでみよう)ペラッ
ジョースターの可能性が一巡目の世界に取り残されたからツェペリさんとかスピードワゴンとか、色んな縁が宙ぶらりんに
なっちゃったんだろうな
なっちゃったんだろうな
巴さんへ
今日のお昼、屋上に来てください。←1人でお願いします。←あ、なるべく早めにお願いします。
↑
用事があればすいませんが空けておいてください。←もしダメでしたら明日も待ってます。
↑
せっかくなのでお昼をご一緒しましょうなので、お弁当も持ってきといてください。←迷惑でしたらすみません…。
PS.場所が無理でしたらこの手紙にご希望の場所を書いて入れといてください。←巴さんの下駄箱にです←明日見ます←時間も
マミ「つ、追記が多い……」
マミ「この字……女の子よね……」
マミ「どうしよう……同性なのに、こんな可愛らしい丁寧な字でラブレターを……胸キュン危機一髪ゥ~」
マミ「どうすればいいのかしら……私……」
マミ「お友達から……いえ、ダメよ。魔法少女は……普通の子と、必要以上に接してはいけない……」
マミ「その子を巻き込んでしまう……それだけはいけない」
マミ「これは仕方がないことなの……どうしよう。何とかお断りしなくてはならないわ……」
――屋上
マミ(……で、結局お断りの言葉が思いつかなかった)
マミ(追記をしまくる程丁寧な良い子だと思うし、冷たくあしらうなんてできないし……)
マミ「ハァ……」
「ハァ~~~~」
マミ「あら?」
マミ「あ……あの子かしら。ラブレターの子は……」
マミ「下級生の子よね。何をしてるのかしら……深呼吸? ストップウォッチ片手に?」
マミ「しかし随分な吐息ね。……溜息だったら魔女でも真摯に相談に乗るレベルだわ」
「~~~…………すひぃーっ!」
マミ「!?」
マミ(な、なに今の……)
ほむら「ハァーハァーハァー……し、死んじゃう……」
ほむら「え~っと、タイムは……『吸う』のラップタイムが30秒……『吐く』のラップタイムが31秒……」
ほむら「基礎のリズムは何となく覚えたとは言え……こんな苦しかったのにこの程度……?」
ほむら「フゥ~……。取りあえず目標はプラス10で40秒……」
ほむら「本当に極めれば10分間吸い続けて10分間吐き続けるなんてできるのかな……自信無くすなぁ」
ほむら「でもまだまだこれから……これからが大事」
マミ(……何かブツブツ言ってるわね。ここからじゃ聞こえない……)
「ん?」クルッ
マミ(あ、見つかっちゃった)
ほむら「と、巴さん!?」
マミ「え!? あ、ええ……」
マミ(なんでそんな意外そうに……あなたが呼んだんじゃないの?)
マミ(さっきの深呼吸、きっとあれよね。やっぱり緊張を和らげるための深呼吸よね。何か酸欠っぽいけど)
ほむら(ちょっとした待ち時間に「呼吸」の練習してたら……)
ほむら(み……見られた……。絶対今のすひぃー聞かれた……っ///)
ほむら「コ、コホン……あ、あ、あのですね……えぇっと……」
マミ「は、はい」
ほむら「わ、私は暁美ほむらと、いいます。二年生、です。今日、転校してきたばかりです。よろしくです」ペコリ
マミ「は……はあ……きょ、今日!? いや、あの……うん。よろしく……」
マミ(今日転校してきた子がラブレター? 転校する前から私を知ってたってこと……?)
マミ(まさか……! 一目惚れ!?)
ほむら「じ、実は……その、巴さんにお話したいことがありまして……」
ほむら「えと……お越しいただきました次第です。はい」モジモジ
マミ「そ、そのことなんだけど……あのね?」
マミ「私達、まだ……知り合ってもいないじゃない? だから急にそんなこと言われても……困るの」
ほむら「……っ」
ほむら(う、……そうだった。私はかつて、美樹さんに裏切り者だとか疑われていたことがある……魔女退治は命がけ。急に言われたらそうなっちゃうかな……? いくらなんでも急ぎすぎた)
ほむら「い、いきなりで申し訳ありません……。どうしても気持ちが先走っちゃって……」モジモジ
ほむら「何を言ってるのかわからないと思いますが……私……ずっと巴さんに憧れているんです。尊敬しているんです。だから、あの……えっと」モジモジ
マミ(モジモジしてる……どうしよう。純粋だわ……一点の曇りのないピュアピュアオーラだわ……!)
マミ(私に憧れてくれてるのは嬉しいけど……)
ほむら「そ、その……ですね……私……」
マミ「ごめんなさい!」
ほむら「?!」
マミ「あなたの気持ちには答えられない!」
ほむら「」ガーン
ほむら「…………クスン」
マミ(泣かせた!?)ガーン
マミ「な、泣かないで……その……本当に申し訳ないけど……」オロオロ
ほむら「グスッ、い、いいんです……急に言われても……そうなるのも仕方ないですよね……」ウルウル
ほむら「でも、言わせてください!」
マミ「!」
マミ(ど、どうしましょう……これは「この気持ちは本気なんです」とか「いつか必ず振り向かせます」みたいなことを言うパターン!)
ほむら「私は……」
マミ「ダメよ……これ以上言ったら……あなたは引き返せなくなる!」
マミ(あなたは純粋無垢な女の子……同性、それも魔法少女の私を愛してはいけないの!)
ほむら「いいえ限界です! 言います!」
マミ「ダメよッ!」
ほむら「今はだめでも……私は……いつか絶対に……!」
マミ「ダメェ――!」
ほむら「巴さんの仲間にしてもらいますっ!」
マミ「えっ」
ほむら「えっ」
――
――――
マミ「まさか暁美さんが魔法少女で、どこで知ったか同じ魔法少女である私と共闘関係を結びたくて呼び出してたなんて……」
マミ「確かに当然なシチュエーションよね。人気のないとこに呼び出して……。他の魔法少女だなんてかれこれ随分会ってないものだから、つい」
ほむら「巴さんにそんな勘違いさせてたなんて……。ただでさえ私口下手なのに……文章下手ですみません……」シュン
マミ「そ、そんな落ち込まないで! 私が勝手に暴走しちゃっただけだから……ほんと恥ずかしい……///」
マミ「でも……嬉しいわ。私も、仲間が欲しかったから……」
ほむら「じゃ、じゃあ……」パァッ
マミ「これからよろしくねっ」ニコッ
ほむら「はいっ!」
マミ「あなたのこと、色々知りたいわ。お昼でも食べながら、聞かせて?」
ほむら「はいっ」
マミ「あなたの力も見せてもらいたいし……ふふ、色々忙しくなるわね」
ほむら「そうですねっ。えへへ……」
マミ「ところで……さっきの深呼吸はなに?」
ほむら「え?」
マミ「すひぃーっ」
ほむら「だ、誰にも言わないでくださいね///」
マミ(かわいい)
ほむら(巴さんと接触成功……そして共闘を結んだ)
ほむら(よかった……。一時はどうなることかと)
ほむら(巴さんの優しさに甘えて受け入れられること前提に考えてたのは反省点だったかも)
ほむら(……過ぎたことはいいとして)
ほむら(これからは、波紋の特訓をしながら巴さんと魔法少女としてしばし共に活動しよう)
ほむら(そして問題は、キュゥべえだ)
ほむら(キュゥべえは鹿目さんと契約したがっている。だからどうせいつか鹿目さんに接触を図ってくる)
ほむら(ベストなのは出会わせないことだけど……何にしても、これからが大事!)
波紋使いでツェペリさんは適任だな。
ジョセフやシーザーだとほむらにちょっかいだしそうだし、ジョナサンに人に教える能力があるかどうか・・・・
リサリサは微妙、ストレイツォは・・・・・腐女子がな・・・・
とりあえず期待
ジョセフやシーザーだとほむらにちょっかいだしそうだし、ジョナサンに人に教える能力があるかどうか・・・・
リサリサは微妙、ストレイツォは・・・・・腐女子がな・・・・
とりあえず期待
ほら、腕を顔の前で十字にクロスさせる必殺技を持ってる人が居るじゃん
あの技を破った格闘者は一人として居ないんだぜ
乙
あの技を破った格闘者は一人として居ないんだぜ
乙
その人はかませキャラ集会にも呼ばれないくらい出番がなさ杉!
あと見た目の問題。まだメガほむ時代に近いからこのほむらちゃんは逃げ出すよ。
あと見た目の問題。まだメガほむ時代に近いからこのほむらちゃんは逃げ出すよ。
>>71
ああ、あの技を破った「格闘者」は居なかったらしいな
ああ、あの技を破った「格闘者」は居なかったらしいな
でもそもそも波紋ってグラップラーには相性が抜群に良いから技が無くても勝て……おや、向こうから触手が生えた服を着た謎の男が……
数日後
――CDショップ ズッタンズッズッタン!ズッタンズッズッタン!
さやか「ルイス・クラスナーも尊敬してるしザハール・ブロンも渋くていいなあ~」
まどか「さやかちゃんが難しいことを言ってる……!」
さやか「テキトーに目に入ったバイオリン奏者の名前をテキト~に言ってただけなんだけどね」
まどか「ああ、よかった……。さやかちゃんが賢くなったかと思った」
さやか「……ま、まあ、いいだろう」
まどか「そういえばほむらちゃんってどんな音楽聴くのかな?」
さやか「あたしは転校生の音楽の趣味も何も知らないなぁ」
まどか「少なくとも演歌は聴かないみたい」
さやか「……聞いちゃったんだ」
まどか「何となく好きだと思ったんだよね。何か共鳴というか似ているところある気がして」
さやか「女子中学生の同級生が演歌が好きなんて普通思わないでしょ……」
さやか「それはそうと転校生さ、また三年生の人と一緒にいるのを仁美が目撃したんだけど」
まどか「え? また?」
さやか「あれ? 知ってたの?」
まどか「いやね? 転校した日、一緒にお昼をって誘ったんだけど、用があるって断られちゃったって話したよね?」
さやか「うん」
まどか「で、あの後、ほむらちゃんと三年生の人が……えっと、モモエさんだがロメオさんだかって人と屋上でお昼を食べてたって話を聞いたの」
さやか「へー」
さやか「……言っちゃあ何だけど、あの子、何か変じゃない?」
まどか「え? 何で? 別に今日は一緒にお昼食べたよ?」
さやか「それはそれとして、転校して初日に同級生差し置いて上級生とお昼だよ? ぼっち飯ならまだしもさ」
まどか「そんな変なことかな? 言うほどじゃないと思うけど……。もしかしたら部活の先輩だとか、転校前からの知り合いだとか、あるんじゃない?」
さやか「う~ん。そっかなぁ」
まどか「そうだよ」
『タスケテ…』
まどか「……ん? 何か言った?」
さやか「え? 何?」
『タスケテマドカ……』
まどか(まただ……助けてって……)
まどか「?」
さやか「……っと。いつの間にか結構時間経ってたようだね。そろそろ帰ろっか」
まどか「あ、うん。そうだね」
さやか「まどか、先に帰ってていーよ。あたしこれ買ってるからさ」
まどか「うん。また明日ね」
『タスケテー』
まどか「何だろう……気になる……」
まどか「行ってみよう……声のするとこに……」
――廃墟
まどか「こんなとこに来ちゃった……」
QB「タスケテータスケテー」フラフラ
まどか「!?」
QB「」ポテッ
まどか「な……なに? この子……!? 何だかわからないけど、酷い怪我……」ヒョイ
(事前調査で「心優しい」タイプであることはわかっている)
(と、いうことで怪我をして助けを求めている体を装って接触……計画通り)
(……と、言ったとこかな)
(まさかこんなところで会えるなんて……)
ほむら「鹿目さんっ!」
まどか「えっ!?」クルッ
まどか「あ……」
ポトッ
ほむら「あ……」
QB「キュプッ!」ベチッ
まどか「落としちゃった……。え、えーっと……ほ、ほむらちゃん……?」
ほむら「どうも……」
まどか「どうしてここに……それにその格好……」
ほむら「……何て言ったらいいか……。と、とにかくここは危な――」
「はたからみたらあんたの方が危険っぽいよ!」
ほむら「こ、この声は……!」
まどか「さやかちゃん!?」
ほむら「美樹さん……」
さやか「まどかを追跡してきましたっ!」バーン
さやか「転校生……そのコスプレは何? そしてその手に持ってるゴルフクラブは何さ?」
ほむら「コ、コスプレって……」
ほむら「あー、えーっと、これはですね……」
さやか「七番アイアンと見た!」
ほむら「ドライバーなんですけど……」
さやか「すんません。テキトーなこと言いました」
まどか「……ま、まさかほむらちゃんがこの子を……?」
ほむら「ち、違っ……!」
まどか「あ! さやかちゃん! 尻尾踏んでる!」
QB「」
さやか「え? ……おっといけね。ってか何これ? ぬいぐるみ?」
グニャァ……
まどか「!?」
さやか「!?」
ほむら(しまった……結界……ッ!)
使い魔「シラナイハナガナンチャラ」
まどか「えっ!? な、なにこれ……!?」
さやか「うわーっ! 怖いーっ!」
ほむら「危ないっ!」
ザッ
まどか「ほ、ほむらちゃん!?」
さやか「お、落ち着け……素数を数えて落ち着くんだ……素数ってなんだっけ?」
ほむら「私の側から離れないでっ!」
まどか(な、何……? 何なの……?)
まどか(お、落ち着いて……冷静になって。この得体の知れない空間……得体の知れない生き物……)
まどか(わたしの辞書にパニックという言葉は……まああるんだけどね。足が震えるよぉ)ガタガタ
さやか「はぅはぅはぅ……」プルプル
ほむら「こぉぉ~~……」
さやか「な……なんだ? 何をやってるんだ? 深呼吸?」
ほむら「ドライバーに波紋の伝導率をあげる油を塗り、そこに波紋をこめて……」
使い魔「バラガホニャララ」バッ
まどか「く、来るっ!」
ほむら「コォォ……。名付けて、波紋ドライバー!」
ほむら「吹っ飛ばすほどのショット!」ブンッ
バキィッ
さやか「な、殴ったァァァァ! チョビヒゲの怪しい物体を殴ったァァァァ!」
ほむら「オーバードライブ。ドライバー……。ドライブとドライバーがかかってますね。だからどーだこーだ言うわけではないですけど」
使い魔「――」
ほむら「うぅっ、ダ、ダメだ……。効いていない!」
まどか(これは……夢? 夢なの?)
「まだまだ波紋の蓄積が甘いな」
まどか「え? 誰ッ!?」
さやか「今度はなんだ!? そこの得体の知れない物体に腰掛ける怪しいオジサンは!?」
ほむら「ツェペリさん!」
さやか「ちぇぺり……?」
まどか「ほむらちゃん、知ってる人……?」
ツェペリ「……」ダンッ
ブアァッ
さやか「な!? 座ったままの姿勢でジャンプした!?」
まどか「あの跳躍力! 何者!?」
ツェペリ「波紋疾走!」
バキィッ!
まどか「そしてあの変なのを殴った!?」
ボシュゥ――
さやか「と、溶けてる……?」
使い魔「Vooooooo!」ドーン
まどか「太陽のような光が……」
ほむら(相変わらず……すごい……。ツェペリさん……。また使い魔が一瞬で……)
ツェペリ「ふぅ――……大丈夫か? レディース」
ほむら「あっ、そうだ! 鹿目さん! 美樹さん! 怪我はない!?」
さやか「なんか混乱してきた……」
まどか「わたしも……でも怪我はないよ」
ほむら「よかった……」
ツェペリ「そういうほむらはどうなんだ?」
ほむら「大丈夫です。助けてくれてありがとうございます」
ツェペリ「やはり波紋だけで奴を倒すにはまだ早かったようじゃの」
ほむら「はい……努力します」
「大丈夫?! 暁美さんッ!」
まどか「こ、今度は誰……?」
ほむら「あ、巴さん!」
さやか「また転校生の知り合いかっ! 年齢的に例の三年生説浮上!」
マミ「まさかあなたがここにいるなんて……」
マミ「大丈夫? 怪我はない? どこかぶつけてない? 眼鏡のレンズ割れてない?」
マミ「まあ、ほこりが……払ってあげるね」ポンポン
ほむら「だ、大丈夫ですよぅ……」
まどか(何か過保護なお姉さんって感じ……)
マミ「……あら? あなた達は……?」
マミ「それにキュゥべえまで……まあ……怪我してる……」
まどか「きゅぅ……べー?」
QB「」
さやか(やべぇさっきどさくさに紛れてお腹も踏んじゃったかもしんない。あの人のペット? 怒られないかなぁ)
ほむら「私のクラスの鹿目さんと、美樹さんです」
マミ「鹿目さんと、美樹さん……。暁美さんから聞いてるわ。あなた達がキュゥべえを助けてくれたの? ありがとう」
マミ「私は巴マミ。三年生。あなた達の先輩にあたるわね。そして、この……、……ねえ、暁美さん。先輩と友達、どっちがいい?」
ほむら「と、友達でお願いします」
マミ「ふふ、そう。私は暁美さんの友達であり、そのキュゥべえの友達。よろしくね」ニコッ
まどか「ど、どうも……マミ……さん……?」
さやか「頭がこんがらがってしちゃった……」
マミ「無理もないわね」クスッ
マミ「…………」
マミ「…………」
マミ「そして……あなたは……?」
ツェペリ「どうも。わしはウィル・A・ツェペリ。君に会えて光栄じゃ」
さやか(ツェって言い辛くね?)ヒソヒソ
まどか(聞こえちゃうよ……)ヒソヒソ
マミ「光栄……? それはどうも。それで……ツェペリさん? あなた、何者……ですか?」
マミ(何者? 何故ここにいる? いつのまにここに? ずっと結界にいた? 何より……)
マミ(うさんくさい)
マミ(ジャケット、シルクハット、そしてちょびひげ……怪しすぎるわ。暁美さんをつけ狙うストーカーかもしれない……!)
ほむら「あの、巴さん」
マミ「なに?」
ほむら「こちらは、私の師匠です」
マミ「し、師匠……?」
まどか(何の師かな……さっき使い魔? ってのを殴ってたから、武道系の……)ヒソヒソ
さやか(えー……見るからに怪しいじゃん。気功とかそういう類だよ。内なるパワーとかそういうのだよ)ヒソヒソ
マミ「師匠ってどういうことかしら?」
ほむら「私に波紋という能力を教えてくださってます」
まどか「波紋?」
ツェペリ「…………」
――
――――
ほむら「――だから、私は鹿目さんを守ると誓ったんです。私は、鹿目さんを守りたい!」
ツェペリ「…………」
ツェペリ「おまえさんの過去……まどかという少女との出会いをやり直すだとか、魔女が使い魔を産み、魔法少女が魔女を生むだとか……、宣言通り全て信じよう!」
ツェペリ「その覚悟! 悲しい過去! 未来への責任!」
ツェペリ「わしは波紋を教わる資格を与える!」
ほむら「ありがとうございます!」
ツェペリ「しかし! 最後にもう一度だけ忠告する! 波紋と関わったらおまえさんの運命は大きく変わってしまうだろう、と!」
ほむら「私の運命は既に、鹿目さんと出会った時から変わっています。今更……躊躇しませんッ!」
ツェペリ「ほむらとわしは共通点がある。似た過去がある。挫折は許されない!」
ほむら「教えてください。波紋の使い方を! どんな苦しみにも耐えます。どんな試練も克服します!」
ツェペリ「よし、まどかとやら救うのに、全力でサポートしちゃるわい!」
ほむら「お願いします!」
ツェペリ「まずは波紋の何たるかを教えよう!」
ツェペリ「簡単に説明すれば呼吸には血液が関わっている! 血液は酸素を肺に運ぶ! そして血中酸素は体細胞に関わる! 体細胞=肉体ッ!」
ツェペリ「つまり! 水に波紋を起こす様に、特別な呼吸法によって肉体に波紋を起こしてエネルギーを作り出すッ!」
ツェペリ「使い魔とやらには完全ではないがその波紋が通じた! わしは推理した! なぜ波紋にと! そして君の過去や事情を聞いて理解した!」
ツェペリ「使い魔を産む魔女は魔法少女の心から生じる未知なるエネルギーと絶望、憎悪、邪悪な感情の具象!」
ツェペリ「わしの波紋エネルギーは、邪悪な力の具象であるとある怪奇(ウートン)と反対のエネルギー! つまり……」
ほむら「お、同じようなエネルギー……ということですか?」
ツェペリ「全く同じという訳ではないが、似ている事には違いない! 水面の波紋を消すにはもうひとつの波紋をぶつける。則ちうち消せる!」
ほむら「……なるほど」
ツェペリ「さて、波紋とは呼吸なわけだが、波紋を極めれば、呼吸を極めることになるな」
ほむら「はぁ」
ツェペリ「極めれば10分間息を吸い続け10分間息を吐き続けられるし、何里走っても息切れしなくなる!」
ほむら「!」
ツェペリ「それでは早速、波紋の呼吸を教えよう。それを覚えたら、学校でずっとやるんじゃよ」
ほむら「はい!」
ツェペリ「では、これより、修行を始めよう……!」
――――
――
マミ(波紋……暁美さんが学んでいるという、あの……何か酸欠になるうさんくさいやつ……)
ツェペリ「君のことはほむらから聞いておるよ」
マミ「……あら、そうですか」
ツェペリ「なんだか警戒させているようじゃの」
マミ「それは失礼。お気になさらずに」ジト…
ほむら(う……巴さんが露骨に敵意を向けてる……どうして?)
マミ「……」
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