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    元スレまゆり「トゥットゥルー!」岡部「・・・え?」

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    51 :

    もしもしからだが>>1だ!


    需要があるならまったりと続けていく!

    52 :

    需要ならある 続けるんだ

    53 = 51 :

    岡部『そういえばあいつ、妙に口数が少なかったな……それに』


    まゆり《話してよ、オカリン!》

    まゆり《オカリンの力に、なりたいよ……》


    岡部『…………』


    鈴羽『椎名まゆりは、必死だったんだと思う。おじさんがとられちゃうって思ったんだと思う』


    鈴羽『でもそんな感情が、椎名まゆりに強い強いリーディングシュタイナーを発現させたんだ』

    54 = 51 :

    鈴羽『おじさんがとられてしまう。でも自分には紅莉栖さんに勝るものは何一つない。そう思った椎名まゆりが無意識に引き出したもの……それが』


    岡部『別の世界線の、記憶……』


    鈴羽『そう。そしてリーディングシュタイナーは身近にいる者と共鳴することも、未来で紅莉栖さんと父さんが研究済み』

    岡部『共鳴……?』


    鈴羽は頷いて、リュックから紙とペンを取り出した。

    55 = 51 :

    鈴羽『まずタイムトラベルをしたことのない一般人でも、リーディングシュタイナーは持っている。生物は多数の世界線があって初めて成り立てるもの。ここまではいいよね?』


    岡部『ああ』


    鈴羽『リーディングシュタイナーは、友達とか、恋人とか親とか、身近にいる者に共鳴して強さを変えるんだ。強ければ強いほど別の世界線の記憶が色濃く蘇り、弱ければ何も思い出さない』


    岡部『なるほど。つまり元々リーディングシュタイナーが弱い一般人がいくら交わっても、別の世界線の記憶は引き出せないということか』

    鈴羽『そういうこと。でも稀に、感情が激しく動いたときに別の世界線の記憶が蘇る人がいるんだ。一瞬よぎる程度だから問題はないけど』

    56 = 51 :

    岡部『それが、まゆりか』


    鈴羽は黙って頷いた。

    鈴羽『それだけじゃないよ。一般人より強力なリーディングシュタイナーを持ったオカリンおじさんが、常にそばにいたんだよ?ラボメン全員に言えることだけど、椎名まゆりは特にそうじゃないかな』


    そうだ。α世界線でも、フェイリスとルカ子は記憶を取り戻しかけていたことがあった。

    だが俺は二人に毎日会っていた訳ではない。


    それに比べて、まゆりは――



    57 = 51 :

    鈴羽『椎名まゆりが元々記憶を引き出しやすい体質であったこと。強いリーディングシュタイナーを持つおじさんが常にそばにいたこと。この二つが、おじさんの発表によってお互いに強く作用したんだ』


    鈴羽『おじさんだけならラボメンのみんなも、別の世界線の記憶は《夢かな》くらいで済むんだけど、椎名まゆりのリーディングシュタイナーは強力すぎる』


    鈴羽『まずは父さん、そしてフェイリスさん、るかさん、今は桐生さんにも発現しているかもしれないよ』


    岡部『それは夢ではなく、経験として、か』


    鈴羽『…………うん』

    58 = 51 :

    このままいけば最悪の結末、ラボメン全員のリーディングシュタイナーの発現が現実になってしまうということか。


    未来の俺はそれを経験した。

    狂うのも、頷ける。


    鈴羽『椎名まゆりの方は、おじさんがどうにかして。あたしは引き金となる岡部倫太郎と牧瀬紅莉栖の接触を阻止するから』


    岡部『……わかった。任せておけ』


    鈴羽『じゃあ、着いたみたいだし出るよ!』

    59 :

    どうでもいいんだが、別に未来じゃなくても18なら車の免許取れるんじゃね?

    60 = 51 :

    >>59
    ホントだごめんなさい!


    雷ネットの会場につくと、ちょうど鈴羽の母、阿万音由季が車に乗ったところだった。

    木陰に隠れて見ていると、すぐに焦った過去の俺がタクシーを捕まえその後を追う。


    岡部「頼んだぞ……鈴羽」


    鈴羽が告白を阻止すれば、まゆりがリーディングシュタイナーを発現することは無い。


    告白を、阻止すれば。



    岡部「……待てよ」


    紅莉栖に告白をするとまゆりが傷つき、ディストピアが形成されるということは、




    俺は永遠に、紅莉栖に好きだと言えないではないか。

    61 = 51 :

    紅莉栖に、厳密には誰かに好きだと伝えればまゆりが傷ついてリーディングシュタイナーを発現し、別世界線の記憶を持ったラボメンたちに俺はやりきれなくなり、ディストピアを形成する。


    紅莉栖もまゆりも選ばなければ、まゆりが孤独を感じてリーディングシュタイナーを発現し、俺がディストピアを形成するだろう。


    まゆりがリーディングシュタイナーを発現しても俺がラボにいなければ良いのだが、きっとラボメンでない俺はロクな末路を辿らない。

    やりきれなくなっている点では同じなので、結局ディストピアを形成する結果になるかもしれない。



    つまり俺は、まゆりのそばに居続けるしかないということになる。



    岡部「なんだよ、それ……」

    62 = 51 :

    今日は寝ます。


    また明日書きますおやすみなさい。

    64 :

    なんかどうあがいても絶望な気がしてきた

    65 :

    1乙

    67 :

    追いついた

    68 :

    まゆしぃ大勝利なのです

    69 :

    まゆしぃの何がだめなんだオカリン

    70 :

    再開



    二時間後――――



    鈴羽「あ、オカリンおじさん!こっちだよ!」


    岡部「…………」


    鈴羽「どうだった!?未来は……」


    岡部「鈴羽」


    鈴羽「え?……何?」


    岡部「タイムマシンの、燃料はあるか?ここにもう一度来れるだけの」


    鈴羽「……わからない。ぎりぎりあるかないか位だと思う」


    岡部「…………」


    鈴羽「おじさん、失敗したの……?未来は、変わらないの……?」



    岡部「2010年に、帰るぞ」


    鈴羽「おじさん!」


    岡部「…………」

    71 :

    >>69
    まゆしぃがダメなんじゃなくて好きになったのが紅莉栖なだけ

    72 = 70 :

    タイムマシン内――――


    鈴羽「…………」


    岡部「…………」


    鈴羽「…………っ」

    岡部「俺は」


    鈴羽「!」


    岡部「何もしなかった。ただぼーっとして、二時間を浪費した」


    口端から、胸糞悪い自嘲の笑みがこぼれる。



    岡部「ここに来るときもゆっくりと、ダラダラと歩いてきた。バイクにひかれそうになったぞ。フフ」


    鈴羽「…………」


    岡部「分かったんだ。世界は、神様は俺のことが嫌いなんだ。だからこんなに苦しめるんだ。まゆりも、紅莉栖も、俺の大切な人なのに――――やっと助けられたのに――――愛そうとすると、ッ…………」


    岡部「ディストピアを創った俺の気持ちも、今なら分かる。愛したい人を、愛すことすら許されない。愛せば世界が終わる。意味が分からない…………意味が分からないッ!!」

    73 = 70 :

    岡部「何でだ!何でだよ!!紅莉栖を好きになっちゃいけないのかよ!!俺は絶対に、まゆりを愛し続けなければならないっていうのかよ!!まゆりが嫌いな訳じゃない……まゆりを嫌いな訳がない!!けど俺は、ずっと支えてくれた!……一緒に、……戦ってくれた……!牧瀬紅莉栖が、好きなんだよ!!何でそれがダメなんだよォ!!!」


    岡部「何で俺なんだ……何でまゆりなんだ!何で紅莉栖なんだ!!他の誰かじゃダメだったのか!!何で俺たちなんだよ!!…………くそ。電話レンジなんか作らなければ良かった。牧瀬紅莉栖とも出会わなければ良かった!!」


    鈴羽「!!!!」


    岡部「ラボなんか、作らなければ――――!!」






    狭い空間の中に、甲高い肌の音が鳴り響いた。

    74 = 70 :

    岡部「――――ッ」

    鈴羽「岡部倫太郎ッ!!!!」


    岡部「ぐ……」


    鈴羽は泣いていた。
    溢れる涙はぬぐわれることもなく、ただ頬を伝って床に落ちた。



    鈴羽「キミはっ……キミは思ってるはずない!!そんなこと絶対思ってるはずないんだ!!牧瀬紅莉栖と出会わなければなんて……ラボを作らなければなんて!!」


    岡部「……いや、こんなことになるくらいならば」


    鈴羽「だって二人は!!あんなに幸せそうだったもん!!」

    岡部「!?」


    鈴羽「おじさんはいつも紅莉栖さんを変なあだ名で呼んで!紅莉栖さんが怒って!それでぷいって顔を背けたら……少し笑って優しく『紅莉栖』って声を、かけて……ッ」


    岡部「あ……」

    76 :

    ダルかわいいよダル

    77 = 70 :

    鈴羽「あたしはその時凄く小さかったけど、その記憶だけにははっきり覚えてる……父さんと母さんが笑ってて、周りにも人がいたんだ。多分ラボメンの皆だと思う」


    岡部「ラボ、メン……」


    鈴羽「でもだんだん、おかしくなっていったんだ……、だんだん、おかしく、なっていった」


    鈴羽「ちがうよおじさん……こんなの、おじさんが望んだ未来じゃない。おじさんはディストピアを作るためなんかに、世界線を行き来してきたんじゃない」


    鈴羽「みんなが笑って…………」


    岡部「鈴羽……」


    それから沈黙の時間が、何分か流れた。

    鈴羽が鼻をすする音を聞くたびに、俺の中の頑なになっていた何かが、熱く溶けていく気がした。



    78 = 70 :

    鈴羽「きっとあるはずなんだ」


    鈴羽は勇敢にも、沈黙を自ら破った。


    鈴羽「SG世界線は絶対ある。…………運命は、受け入れるものじゃない。自分の手で変えていくもの。それはおじさんが、誰よりも分かってるはずだよ」


    岡部「俺は、」


    鈴羽「おじさんは、一人じゃない。あたしがいる。あたしも一緒に、運命に立ち向かう。だから一人じゃない」




    岡部「そうだ鈴羽……!俺は、諦めない!!」




    79 = 70 :

    岡部「必ずあるはずだ!紅莉栖を愛したまま、世界を継続させる方法が!」


    岡部「諦めてはいけないのだ。何度も、やってきたはずだ!未来を変えるのに一番大切なことは諦めないことだというのに……俺は絶望に打ちのめされていた!」


    岡部「しかぁーし!この鳳凰院凶真はその名のごとく何度でも蘇る、不死鳥のような心を持つ狂気のマッド・サイエンティストどぅあ!!機関に打ち勝つためにはこれしきのことなど……」



    鈴羽「……へへっ」

    鈴羽は涙を袖で拭って、悪戯っぽく微笑んだ。



    鈴羽「そうだよおじさん、その意気だよ!絶対成功させるよ!オペレーション・スコンブ・リバース!」



    岡部「スクルドだ!……ああ、俺に任せてお……いや」



    岡部「共に運命に打ち勝つぞ!!鈴羽!!」



    鈴羽「うん!!」

    81 = 69 :

    なぜかもう泣けてきた

    >>71
    ではまゆしぃは俺がもらっていきますね

    82 = 70 :

    鈴羽「でも具体的にはどうすればいいのかな。二人の告白はなんとか阻止できたはずなんだけど……」


    岡部「ふむ……鈴羽よ」


    鈴羽「何?オカリンおじさん」


    岡部「共に戦うとは言ったものの、やはり俺たち二人では限界があると思うのだが」


    鈴羽「えー?ひどいなぁ……って言いたいところだけど確かにそうだね」


    岡部「残念ながらお前と俺の脳味噌では打開策に限界がある。ならば……我がラボのブレインを使うしかあるまい?」



    鈴羽「……父さんに全てを話すってこと?」



    岡部「そうだ。こうなった以上なりふり構ってられんからな。おそらくダルも、リーディングシュタイナーの発動によってかなりキツい状態が続いているはずだ」


    ――――それでも未来の俺は、言わなかったのか。

    仲間が記憶に侵され、苦しんでいることを知っていながら。


    いや。


    奴には奴なりの配慮があったのだろう。

    記憶を真実として理解させたらもっと仲間を苦しめることになる、と。



    だがそれでは――――、未来は変わらないんだ。

    83 = 70 :

    2010年――――


    鈴羽「じゃあおじさん、あたしはもう一度確実に未来にいけるように、なんとかタイムマシンを弄くってみるよ。おじさんはラボで父さん、に……」


    岡部「……不安か?」


    鈴羽「うん、……ちょっとだけ」


    岡部「鈴羽。お前はお前の、やるべきことをしろ。俺は俺のやるべきことをやる」


    鈴羽「うん……」



    岡部「……しっかりな!」


    俺は景気づけにぽん、と鈴羽の肩を叩いてやった。


    鈴羽「オーキードーキー!任せてよ!」

    岡部「よし。では行ってくる。終わったらラボへ来るがいい。ドクペをたらふく飲ませてやろう」


    鈴羽「あははっ、楽しみにしてるよ!」

    84 = 70 :

    ラボ――――


    ドアを開けると、キーボードのカタカタという音が聞こえた。



    岡部「ダル」


    ダル「お、オカリンじゃん」


    岡部「なんだか随分久しぶりではないか?」


    ダル「あ~、実家に溜まったエロゲ消化してた。嫁が多すぎるのも困りものだお!」


    岡部「それで大学も来てなかったのか。まったく……仕方のない奴だ」


    ダル「フヒヒ、サーセン」



    岡部「ダル」


    ダル「ん?なんぞ?オカリン」




    岡部「嘘だろ」


    ダル「へ……?」

    85 = 70 :

    ダル「う、嘘ってなんだお!?言いがかりにも程がある件について!謝罪と賠償を要求する!」


    岡部「ダル……お前は俺に聞きたいことがあるはずだ。俺に話して、確かめたいことがあるはずだ」


    ダル「この間のことなら、もういいお……」


    岡部「本当にいいのか?」


    ダル「う……」



    岡部「SERNにハッキングしたこと……タイムマシンが出来たこと…………まゆりが死んだこと」


    ダル「やめ、ろよ……」


    岡部「お前の娘鈴羽!!そしてその、末路を……!!」


    ダル「やめろよぉぉぉぉぉぉ!!!!」


    ダルは俺の胸ぐらを掴んで勢い良く押し上げた。

    86 = 70 :

    ダル「どうして思い出させるんだ!!オカリンが夢だって言ったから夢だ夢だって思おうとしてるのにっ!!そんなことあるはずがない!!全部悪い夢なんだって思おうとしてるのに」


    ダル「な、なのに…………なのに…………」


    ダル「……日に日に、鮮明になっていくんだ。そのせいで皆との関係が、ぎこちなくなっていくんだ……」


    岡部「ダル。すまなかった。全て俺の責任だ。この間お前を殴ったことも全て……本当にすまなかった」


    ダル「…………」


    ダルは俺の胸元から手を離した。



    ダル「言ってやれなかったんだ……」


    岡部「……?」


    ダル「……鈴羽が娘だって分かって、気が動転してたのかもしれない。親らしいことも言えなくて……抱きしめてやる手も不器用で」


    ダル「それでやっと思い付いたのが、『がんばれ』って言葉だったんだ。でもそれが言えたのは…………タイムマシンが言ってしまった後で……」


    岡部「ダル……」



    ダル「いって、……やれなかったんだ……!『がんばれ』って……言葉すら……!!」


    ダル「そのあと手紙がきて……鈴、羽は、失敗した、失敗した、って、ううぅぅぅぅぅ」

    87 = 70 :

    ダル「う、う、うぅぅぅぅ……」


    岡部「ダル、大丈夫だ」


    岡部「この世界線の鈴羽は、自殺などしていない」


    岡部「明るく、素直ないい子に育ってるよ……」



    ダル「…………」



    ダル「……良かっ、た…………」





    そのあと俺はゆっくりと、ダルに全てを話した。


    リーディングシュタイナーのこと。まゆりのこと。紅莉栖のこと。未来のこと。


    ダルは鼻をすすりながら、たまに頷いて話を促してくれた。

    最後にお前の力が必要なんだ、と言うと、ダルは黙って頷き、明日は必ず来る、今日は帰ると言って立ち上がった。




    去り際にダルがふと俺の方を向いて笑った。





    ダル「ありがとな、オカリン。話してくれて、嬉しかったぜ」

    88 = 70 :

    ダルがラボを出た数分後、鈴羽が息を切らせて飛び込んできた。



    鈴羽「おっまたせーオカリンおじさん!!ラッキーだったよラウンダーの一人がバカでさぁ、携帯用のプラグをおと……どうしたの?」


    岡部「……ん?」


    鈴羽「おじさん、なんだか凄く嬉しそうな顔してる」




    岡部「……橋田鈴羽よ」


    鈴羽「なに?」








    岡部「お前は、いい親を持ったな」







    鈴羽「あったりまえじゃん!何いってんのおじさん?」


    岡部「フフ……ではドクペでもごちそうしよう」


    鈴羽「うん!」








    夜は静かに更けていった。

    89 :

    今日はここまでです!

    また5、6日後くらいに書きます!

    91 = 89 :

    あ、レスは好きにいっぱい書きこんでもらって構いませんよ


    見るの楽しいので。

    ではまた。

    93 :

    1乙

    94 :

    したげ乙

    95 :

    再開

    97 = 95 :

    次の日――――


    ダル「おっはー!ダルしぃだお☆」


    岡部「やめろ気色悪い。そういえばダル、まゆりと最近会ったか?」


    ダル「まったく。オカリンは?」


    岡部「あの日から会ってない。一応携帯に連絡をいれたのだがな……。返事は、無しだ」


    ダル「ま、しょうがないよな。むしろ、アメリカの一件の後でもラボに来るまゆ氏の健気さに驚き」

    岡部「家にも行ってみたが友達の家に泊まりに行っているらしく、会うことはできなかった……」


    ダル「避けられてるんですねわかります」


    岡部「…………」


    ダル「ちょ、マジでへこむなオカリン。悪かったお」

    98 = 95 :

    岡部「リーディングシュタイナーの件は話したよな?」


    ダル「それなんだけど……まゆ氏は今、誰よりも強力なリーディングシュタイナーを発現してるんよね?」


    岡部「ああ、そうだ」


    ダル「それって凄くキツいことなんじゃないかな。僕ですら夜はなかなか眠れなかったくらいだし」


    岡部「だから心配なのだ……。まゆりはラボメンの中で誰よりも残酷な経験をしている。精神が崩壊しても、おかしくはない……」


    ダル「そだね。早いとこ作戦たてて、まゆ氏を救ってあげないと」


    99 = 95 :

    ダル「てか、僕たちだけなん?鈴羽は?」


    岡部「鈴羽なら朝早くに怪訝な顔をして出ていったぞ?なにやら小さな機械を眺めていたな」


    ダル「…………オカリン」


    岡部「どうしたダル。いつになく顔が険しいぞ?」


    ダル「昨夜は、ラボに泊まったのかお?」


    岡部「?そうだが」


    ダル「……鈴羽と一緒に、寝たのか…………?」


    ダルは本来の低音関ボイスを発しながら俺に詰め寄った。


    100 = 95 :

    岡部「んなぁっ!?」


    ダル「その反応は肯定と見ていいのか?」


    岡部「お、お前、そんなことあるわけないだろうが!!俺には紅莉栖がいるんだぞ!?」


    ダル「ならば勿論、二人の部屋は別々だったんだよな?」



    岡部「…………うん」


    ダル「…………貴様」


    岡部「いやっ、待てダルッ!ほんと、ほんとだって!!」


    ダル「で、本当は?」


    岡部「部屋はいっしょでした」


    ダル「光り唸れ、僕の右腕……!!」


    岡部「ちょっと待て!なんにもしてない!なんにもしとらんわ!!」


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