元スレまゆり「トゥットゥルー!」岡部「・・・え?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
俺は。
まゆりが死ぬα世界線。
紅莉栖が死ぬβ世界線。
絶望しかない二つの未来を、認めなかった。
そしてたどり着いた、SG世界線。
もう、誰も死なない。
もう、誰も傷つかない。
俺は、運命に勝利した――
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2 = 1 :
10月――
ダル「ちょ、オカリン!」
岡部「ん?」
ダル「手元見ろし!ドクペこぼれてるお!」
岡部「ッ!我が混沌より生み出されし千枚敷が・・・!」
ダル「カーペットにこぼれただけだろ常考」
岡部「ええい、ダァルよ!ふきんを持って来い!」
ダル「[ピザ]のケツの重さはハンパじゃないお」
岡部「まゆりーっ!!」
3 = 1 :
まゆり「なぁにオカリン?」
岡部「ふきんをもってきてくれ!」
まゆり「嫌なのです☆」
岡部「えっ・・・」
まゆり「嘘だよオカリン。すぐ持ってくるね」
岡部「あ、ああ・・・頼む」
4 = 1 :
まゆり「はい、オカリン」
岡部「さぁすがは我が人質ッ!エロゲ三昧のメタボハッカーとは訳が違うな」
ダル「大学生の中二病患者に言われたくないお」
まゆり「・・・」
岡部「・・・まゆり?」
まゆり「・・・」
ダル「まゆ氏?だいじょぶ?」
まゆり「えっ?あ、あは、まゆしぃ疲れてるみたいなのです。今日は帰るね?じゃあね、オカリン、ダル君」
5 :
なにこれ気になる
6 = 1 :
ダル「・・・」
岡部「・・・ダルよ、なぜこちらを睨む」
ダル「オカリン、まゆ氏となんかあったん?」
岡部「心当たりはないが・・・」
ダル「まゆ氏アメリカから帰ってきてからずっとあんな調子でない?」
岡部「そうか?確かに元気がないように感じないこともないが」
ダル「・・・原因はオカリン。間違いないお」
岡部「なにっ!?ッ俺だ、我がフェイバリット・ライト・アームが機関からの精神攻撃を受けている!くそッ奴らめ、」
ダル「とりあえず謝っといたほうがいいと思われ。んじゃ僕も帰るお」
岡部「なっ!?おい待てダル、」
ラボのドアが、静かに閉まる音がした。
7 = 1 :
アメリカでの、正確に言うとそれ以上の紆余曲折を経て、俺と紅莉栖は結ばれた。
告白の後、ホテルに戻った俺たちはラボメンに事の経緯を説明した。
紅莉栖は恥ずかしがっていたが、俺はラボメンに隠し事をする気などさらさらなかったのだ。
フェイリス「ニャニャーッ!?凶真、ひどいニャン!フェイリスと凶真は前世からの誓い合った仲ニャのにィーッ!!」
るか「わ、わ、おめでとうございます、おか・・凶真さん、牧瀬さん」
ダル「もしもし、俺だ、今機関の精神攻撃を受けている。作戦名はオペレーション・リアジュウバクハツシロだ」
紅莉栖「あ、ありがとう・・・。で、でも勘違いしないでね!?まだキス以外のことは・・・」
フェイリス「もうキスしちゃったのかニャ!?凶真っ、だいたーんッ!」
ダル「その話kwwsk」
紅莉栖「あ、あうう・・・」
まゆり「・・・」
8 = 1 :
岡部「シャーラップッ、ラボ・メンバーズよ!このメァァーッドサイエンティスッの鳳凰院凶真がキスなどするはずがなかろう!」
ダル「オカリン、顔が真っ赤なのだぜ」
フェイリス「つよがっちゃってかわいいニャ♪」
るか「岡部さん・・・かわいいです」
岡部「やかましいっかわいくなどはない!!こ、この鳳凰い・・・ん?メールか?」
まゆり「あ、萌郁さんにまゆしぃが送っておいたのです☆」
岡部「まゆりいいーッ!!」
9 = 1 :
その日はまゆりとルカ子の部屋に全員集まり、深夜まで騒いだ。
まゆりが寝てしまったのでそろそろおひらきにしようか、と紅莉栖が言い、各自の部屋へ戻った。
フェイリス「凶真はクーニャンとおんなじ部屋がいいんじゃないかニャン♪シングルベッドでニャンニャン♪」
ニャンニャンが別の意味に聞こえたのは言うまでもない。そこは紅莉栖の照れ隠しの断固拒否で、俺たちは別々の部屋で眠ることになった。
10 = 1 :
部屋に戻るとダルがその巨体でベッドを占領しており、大きな寝息を立てていた。
俺は白衣を脱いでハンガーにかけると、なんとなく夜風に当たりたくなったので部屋を出た。
古びた手すりに腕をかける。
風が俺の髪を静かに揺らし、月は優しく俺に笑んでいた。
幸せすぎる。
そう、思った。
11 = 1 :
今でも目を閉じれば、額から血を流すまゆりが。血まみれになって倒れている紅莉栖が、脳裏に蘇る。
そして、その傍らで何もできず、ただバカみたいに突っ立っている自分も。
それだけじゃない。
父親を失うことを決意したフェイリスの、眼。
女になりたいという願望がかなったのに、まゆりのためにそれを捨ててくれるといった、るかのあの笑顔。
どちらも涙が頬を伝っていた。
MR.ブラウン。桐生萌郁。天王寺綯。阿万音鈴羽。
なかったことには、してはいけない。
なかったことには、してはいけない。
12 = 1 :
「オーカリン♪」
気が付くと、横にまゆりが立っていた。
岡部「まゆりか。お前寝たんじゃなかったのか」
まゆり「えへへ~まゆしぃはお腹がへったのです」
岡部「まったく・・・熊かお前は」
まゆり「がおー」
岡部「ッフフ」
まゆり「オカリン」
岡部「なんだ?」
まゆりはてすりに腕をかけ、俺と同じ方向を向いた。
まゆり「オカリン、なにかつらいことあったのかなぁって、まゆしぃは思うのです」
13 = 1 :
少し、――ドキッとした。
岡部「何を言っているのだ。客観的に見れば、俺は今幸せの絶頂に・・・」
まゆり「ちがう、ちがうよオカリン」
岡部「違うことなど、あるものか・・・」
まゆり「まゆしぃはよくわからないけど、オカリンはなにか悩んでいる気がするのです」
岡部「そんなものは、ないっ!!」
まゆり「!」
まゆり「オカ、リン・・・?」
14 = 1 :
岡部「はぁ、はぁ・・・すまない」
まゆり「・・・うん」
俺は、俺は、わかっていたはずだ。
この世界線は、SG世界線。もちろん俺が何度もタイムリープを繰り返したα世界線の影響を一切受けていない世界。
ここでは、るかは女ではない。フェイリスの父は死んでいる。阿万音鈴羽はまだ生まれていない。
そして牧瀬紅莉栖は、運命に抗おうとして共に戦った相棒、ではない。
微弱なリーディングシュタイナーが働いているとはいえ、所詮おかしな夢としか認識されない。
口げんかをしたことも、プリンを勝手に食ったことも、一緒にIBN5100を運んだことも、
――――キスしたことも。
覚えてはいない。
15 = 1 :
もちろん同じ状況になったとしたら、今の紅莉栖も俺を助けてくれるだろう。それは断言できる。
だが彼女にとって俺は、ただの命の恩人であり、実質二週間程度を一緒にのんびりとすごしただけの存在なのだ。
不安なのだ。記憶と経験の違いが、やがて二人に齟齬を生むのではないかと。
16 = 1 :
岡部「・・・まゆり、部屋にもどってくれ。俺はひとりで考えなければならないことがあるのでな」
まゆり「いやだよ」
岡部「まゆり?」
まゆり「いやだっていったの」
まゆりが、こんなに強く感情を露にするとは。
俺は思わずたじろいだ。
岡部「ま、まゆり・・・」
まゆり「オカリン。ずっと前まゆしぃに、全部終わったらお話してくれるって言ってくれたよね?」
岡部「な、」
まゆり「今がそのときだと思うのです」
17 = 1 :
岡部「待て!俺はそんなことは言っていないぞ!?」
言った。確かに言ったが、それはまゆりが死ぬ世界、β世界線での話だ。
なぜまゆりがその記憶を?まさか、リーディングシュタイナーが――
まゆり「ううん、オカリンは言ったよ。こうやってまゆしぃの手をぎゅーってにぎって」
岡部「まゆりお前・・・」
まゆり「そのあとまゆしぃはしんじゃうんだけど・・・でも、ちがうよ。夢なんかじゃない」
岡部「違う・・・それはゆ」
まゆり「オカリン!!」
岡部「ッ!」
18 = 1 :
俺は辺りを見回した。幸いにも、起きてくる宿泊客はいなかった。
まゆり「話してよ・・・まゆしぃに・・・」
まゆりの眼には涙が溜まっていた。
まゆり「オカリンの力になりたいよ・・・」
岡部「あ、あ・・・」
もう頭の中はぐちゃぐちゃだった。震える唇で、追い詰められた俺が出した答えは、
岡部「ふ、フゥーハッハッハッハ!!俺は稀代のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真っ!!誰の力も借りず世界を混沌に陥れる、孤独な支配者なのだァ!!」
設定に逃げることだった。
19 = 1 :
まゆり「オカリン・・・」
岡部「ではな、まゆり!風邪を引くことのないよう、頭まで布団をかぶって寝るのだぞ!!」
まゆりから遠ざかり、角を曲がった瞬間俺は走り出した。
なにがマッドサイエンティスト。
なにが鳳凰院凶真。
まゆりを守るために作り出したものが、今、まゆりを傷つけている。
岡部「うう、っうおおおおおぉぉ」
その日はホテルに帰らなかった。
路上でずっと、月を眺めた。
20 = 1 :
このことはまだ、ダルには言っていない。
だが気のつく奴だ。今日のまゆりを見る前から、どうも感づいていたらしい。
紅莉栖にも言っていない。アメリカで頑張っているあいつに、なるべく負担はかけたくない。
まゆりに、すべてを話そうか。
そんな想いがふと胸をよぎった。
岡部「だめだ」
俺は部ラボの電気を消した。
21 :
まだかな
22 = 5 :
1乙
23 = 1 :
翌日――
岡部「ごきげんようぅぅッ!ラボメン諸君っ」
ダル「僕しかいねーお」
岡部「ぬぁにぃッ!?平日だからといってたるんでいるな。たるむのはダルの下腹部だけで十分だというのに」
ダル「屋上にいこうぜ・・・久々に・・・切れちまったよ・・・」
岡部「むっ!!ドクペが切れているではないか!!ゆくぞダル!」
ダル「無視ですねわかります」
スーパー――
岡部「ふむ・・・これくらいでよかろう」
ダル「買いすぎだろ常考。今は牧瀬氏いないんだから・・・これくらいでよくね?」
岡部「なっ・・・ダル貴様、我がラボの知的飲料がこれだけ必要なのがわからんのか!?」
ダル「おしえて!岡部先生!」
岡部「ふむ・・・仕方がない教えてやろう。あれは7000万年前の地球・・・」
ダル「すいませーんこれだけお願いします」
岡部「レジに出すなぁぁぁッ!!」
24 = 1 :
岡部「まったく、とんでもない右腕だ貴様は」
ダル「フヒヒ、サーセン」
岡部「こんなにダイエットコカコーラばかり買って・・・俺はどうすればいいのだ」
ダル「オカリンはそろそろダイエットコカコーラのうまさに気づくべきだお!こんなにおいしいのに痩せられる、これこそ最高の知的飲料だお!」
岡部「やせとらんではないか」
ダル「・・・」
岡部「やせとらんではないか」
ダル「・・・てへぺろ☆」
岡部「ラボの資金は無限ではないんだぞ?今だって俺は毎日MR.ブラウンから恐るべき脅しを受けているのだ」
ダル「MR.ブラウン。またの名を?」
岡部「タコハゲ坊主。ロリコン」
ダル「wwwwwwwwwwww」
25 = 1 :
天王寺「おお、岡部に橋田じゃねぇか」
岡部・ダル「!?!?」
天王寺「昼間っからこんなとこほっつきあるきやがって。大学生ってのは気楽でいいなぁおい」
ダル「・・・い、いえ」
岡部「MR.ブラウンこそ・・・ごきげん麗しゅう・・・」
天王寺「いいや、それがそうでもねぇんだよ」
岡部「え?」
天王寺「どっかのバカふたりがよぉ、俺のことをハゲだのロリコンだのいいやがってよォ~」
ダル「」
岡部「走れダルぅぅ!!」
天王寺「てめえら綯の前でいいやがったら、3分の3殺しにするからな!!!」
26 = 1 :
公園――
岡部「ぜぇー、ぜー」
ダル「はぁー、はあ、死ぬかと思ったお・・・」
岡部「くそっドクペさえ飲んでいれば」
ダル「妄想乙・・・」
その後俺たちは言葉を交わさずに、ふたりでダイエットコーラを飲んだ。
いつの間にか時間がたち、太陽がしずもうとしていた。
ダル「オカリン」
そんな静寂を、ダルは唐突に破った。
27 = 1 :
ダル「オカリンは牧瀬氏の、どこが好きになったん?」
岡部「急だな。なぜだ」
ダル「なんとなくだお」
岡部「そうか。・・・では聞かせてやろう、奴と俺は幾多の世界を戦い抜き、共に愛を誓い合ったプァァートゥナァなのだ!!結ばれることは必然!!それこそがシュタインズゲートの・・・」
ダル「選択、か。そうかもわからんね」
岡部「え?」
28 = 1 :
いつもならため息をついて妄想乙、というはずなのだが。
今日のダルはどこか遠い目をしている。
岡部「ふ、フゥーハッハッハ!!ようやく我が崇高なる知識を読み取ることができたか、我が右腕よ!」
ダル「そんなんじゃないけど。二人は何度も何度も話し合って、まゆ氏を救うために助け合ってたんだから不思議はないかなって」
岡部「・・・!?」
ダル「なんて顔してんだよ、オカリン。夢の話なのだぜ?」
岡部「ダル・・・」
ダル「でも、夢じゃない気がする・・・」
29 = 1 :
岡部「何を言っているダルよ。とうとう夢と現実の区別もできなくなったか?」
ダル「・・・オカリン。おしえてくれよ。さっきの表情から見てするに、何か知ってるんだろ?」
岡部「それはただの夢だ。お前は疲れているのだ」
ダル「・・・まゆ氏が死ぬんだ。ラボに変な奴らが入ってきて、まゆ氏を撃って、僕は大声を上げるんだけど、何もできなくて、」
岡部「ダルッッ!!!」
ダル「す、鈴羽、・・・鈴羽が、僕のむす」
岡部「!!・・・ッつ」
俺は力の限り、ダルの頬を打った。
30 = 1 :
ダル「・・・」
岡部「・・・すまない」
ダル「いや、ありがとう。今日はもう、帰るお。またな、オカリン」
ダルは帽子を拾ってから暗がりに消えた。
公園には、苦渋の表情を示す俺だけが残された。
31 = 1 :
数日して、ルカ子、フェイリスも同じようなことを匂わしてきたが、軽く流した。
岡部「なんでだよ」
ラボの床にねっころがって、ひとりつぶやいた。
岡部「シュタインズゲートは、みんなが幸せになれる世界線なんじゃないのかよ・・・」
電話レンジ(仮)は、なんでこの世に生まれてしまったんだろう。神様はよっぽど俺のことが嫌いなのだろうか。
あんまりだ。あんまりじゃないか。苦労して苦労して、やっとここまできたっていうのに。
その結末が、これか。
岡部「どうすれば、いいんだよ・・・言えばいいのか、洗いざらい?」
だめに決まってる。言ったってみんなを苦しめるだけだ。
岡部「くそ・・・」
ラボのドアが、開く音がした。
32 = 1 :
岡部「誰だ、深夜二時だぞ?まゆりか?それともダル」
???「おっじさァーん!!いる?オカリンおじさぁーん」
岡部「!?」
まさか。そんなはずはない。あいつが、あいつが――!
鈴羽「あっいた!!オカリンおじさん!」
岡部「やはり・・・鈴羽ァ!!お前なぜここに、まさか第三次世界大戦が、もしくはディストピアがっぐぇ!!」
鈴羽「はーい詳しい話はあとあと。いくよ!」
岡部「どどこへいくのだ!?」
鈴羽「タイムマシンのあるところだよ」
岡部「タイムマシンだと!?なぜっぐをあ!!」
鈴羽「まずは車に乗って!!案内しながら説明するから!!」
33 = 1 :
岡部「鈴羽、お前何歳だ」
鈴羽「18だけど?」
岡部「未来では18歳は車に乗ってもオッケーなのか?」
鈴羽「ううん!」
岡部「おろせ!!」
鈴羽「ちょっとおじさん!暴れちゃだめだってば!!」
岡部「スピード出しすぎではないか!?」
鈴羽「奴らが来るからね」
岡部「奴ら?」
鈴羽「きたきた」
34 = 1 :
窓の外を見ると、銃を持ったバイクの男が並走していた。
鈴羽「邪魔くさいな」
鈴羽はハンドルを豪快に回し、バイクに車を当てた。
岡部「おまっ」
バイクは派手に転倒し、窓の景色から消えていった。
岡部「おおーーい!!まずいんじゃないのかこれ!?」
鈴羽「いきてるよ多分。着いたよっ」
ラジ館の屋上にはタイムマシンが突き刺さっていた。
それがなんだか俺には、懐かしく感じられた。
35 = 1 :
警察のパトカーが大勢集まっている中を、鈴羽は車で突っ切っていった。
岡部「やめろ鈴羽ァァァ!!」
鈴羽「へーきへーき。おりて!走るよおじさんっ」
俺たちは一気にタイムマシンのある屋上まで駆け上がった。
タイムマシンの前には、黒い服を着た男たちが二、三人固まっていた。
岡部「あれはっ!?」
鈴羽「ラウンダーだよ!」
36 = 1 :
ラウンダー「おいっ来たぞ撃てッ」
ラウンダー「待て、あ、あれは鳳凰院様ではないか!!?」
ラウンダー「しまった先を越されたか・・・!撃つな!」
鈴羽「でやぁぁあぁあぁっ」
ラウンダー「ぐわっ」
ラウンダー「うげえっ」
ラウンダー「oh」
鈴羽「さあいくよおじさん!」
岡部「い、いつへだ!?」
鈴羽「いつって、10月14日のアメリカへだよ!!」
37 = 1 :
チョット寝る一時間後再開なり。
38 :
一旦乙!
40 = 1 :
再開じゃああああ
41 :
まってた!
42 = 1 :
タイムマシンのG。これも懐かしい感覚だ。
岡部「おい鈴羽、説明しろ。未来では何が起こったのだ」
鈴羽「うん。結果から言うと、未来ではディストピアが形成された。自由が無くなった」
岡部「何故・・・何故だ。タイムマシン理論は燃えたし、俺はDメールを送っていない!!そもそも電話レンジ(仮)が無いこの世界線で、SERNや大国がどうやって・・・」
鈴羽「違うよおじさん。SERNも大国も、未来では力を持っちゃいないよ。ディストピアを形成したのは、世界で唯一完璧なタイムマシンを作り出すことのできる人物――わかるよね?」
・・・ダルは。
この世界線では、タイムマシンを、見ていない。
紅莉栖?いや、奴のタイムマシン理論は、封印するように俺が言った。
岡部「俺・・・?」
鈴羽「せーかい。」
鈴羽はにっこり笑った。
43 = 1 :
岡部「そんなばかなことがあるものくぅあ!俺がディストピアを形成するなんて、そんなことが」
鈴羽「おじさん。ここはもうSG世界線じゃないんだよ。過去のある時点から、別の世界線に移っちゃったんだ」
岡部「それが、10月14日のアメリカだというのか」
鈴羽「そう。おじさんはあの日をきっかけに、ラボメンをだんだん信じられなくなって、溝が出来てしまった。すごく私のこともかわいがってくれたんだよ?でもある日突然、ラボを解散して飛び出した」
鈴羽「おじさんはある研究機関と政治家を抱き込んで、タイムマシン製作をもちかけた。一方でラウンダーを募って自分の軍団を完成させると、研究者と政治家を全員殺した」
鈴羽「おじさんは刃向かう者、出し抜こうとする者を利用するだけ利用して全部殺した。権力者を裏で動かし、世界情勢を意のままにしようとした。そんなおじさんをとめるために父さんと紅莉栖さんはタイムマシンを開発したんだ」
44 = 1 :
鈴羽「そしてあたしが過去へ跳んだ。もう完全にリーディングシュタイナーを発現してた二人は、原因もわかっていたんだ」
岡部「やはりあいつらは・・・すべてを思い出すのか・・・?」
鈴羽「そうならないようにするんだよ!オカリンおじさん!!」
鈴羽が俺の手をぎゅっと握った。
鈴羽「みんなが何も思い出さなければオカリンおじさんがつらい思いをすることは無い!つらい思いをしなければラボは解散しない!そうすればディストピアは形成されないの!おねがいおじさん・・・もうみんなのあんな顔、見たくないんだよ」
45 = 1 :
岡部「フゥーーハッハッハ!!この鳳凰院きょう・・・」
違うな。さっきのラウンダーの反応を見るに、俺は「鳳凰院凶真」の名で世界を支配しようとしているのだろう。
ふん・・・。まったくばかげたことを。中二病もそこまでくると笑えないうえに、まゆりも守れていないにちがいない。
岡部「任せておけ!鈴羽!この岡部倫太郎が、お前の未来を救ってやる!!」
紅莉栖の時とは違う。
あの時は未来の俺が過去の俺を助けてくれたが、
岡部「作戦名はオペレーション・スクルド・・・」
今回は、過去の俺が未来の俺の野望を、打ち砕くッ!!
岡部「リバァァーースだァ!!!!!」
真実のSG世界線へ跳ぶため――
仲間と、もう一度心から笑いあうため――
運命を、変えてみせる。
46 = 1 :
10月14日、アメリカ――
鈴羽「おじさん!手筈は説明したとおりだから!」
おう
岡部「うむ」
鈴羽「チャンスはこの一回きり。トチんないでよ♪」
鈴羽は俺にいたずらっぽくウインクした。
岡部「そっちもな」
鈴羽「うん!じゃ、また例の場所で!」
岡部「ああ。武運を祈る。お互いに、な」
鈴羽が行ったあと、俺は雷ネットの会場を目指した。
ここからならばそう遠くは無い。時間もまだある。
そうわかっていても、俺の歩調は速かった。
47 = 5 :
1乙
幸運じゃなくて武運なのかwwww
まぁ相手が鈴羽だしな
48 = 1 :
オペレーション・スクルド・リバースの実行内容は二つ。
1、過去の岡部倫太郎の、牧瀬紅莉栖への告白を阻止
2、椎名まゆりの想いに、現在の岡部倫太郎がケリをつける
鈴羽によると、世界線移動の原因はまゆりらしい。
鈴羽『椎名まゆりは、岡部倫太郎のことを深く愛していたの。どういうかたちであれ、ね』
鈴羽『なのに唐突に岡部倫太郎に恋人ができた。その発表を聞いて、誰よりも傷ついたのは椎名まゆりだよ』
49 = 1 :
ごめんきょうここまで!
50 :
なっなんだっー!
>>1乙
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