元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」3
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
151 :
乙
舞台装置の魔女の上でどんな手品が見られるのか楽しみだぜ
152 :
乙マム
ほむほむかっこいい
153 = 132 :
乙!
奇跡の大盤振る舞い!!
154 :
乙乙!
さぞや素敵なマジックショーにしてくれるんだろうなホームズは
舞台装置をぶっ壊すマジックなんて聞いたことがないからな
155 :
強制避難命令でも出すのかね
156 :
地球を加速させてワルプルギスに衝突させるんだな
157 :
>>155
予想書くやつはしね
158 :
じゃあ私は>>155のためにも生きるね
159 :
予想はよそうぜ(ドヤァ
161 :
こんなところに肉まんがいっぱいww
二つぐらい食おう(アム
163 :
昼休みになると同時に私は動いた。
空腹と眠気であえなくダウンした身体を覚醒させ、足早に屋上へと向かう。
「ホムさん!ホムさんですよねー!?」
見知らぬ黄色い声が廊下の後ろの方から聞こえたので、私は足早に階段を駆け登った。
マミ「あら、暁美さんおはよう」
ほむら「おはようマミ、今日も巻きが綺麗だね」
マミ「うふふ、これ癖っ毛よ暁美さん」
癖っ毛とは。暁美ほむらにとっても衝撃の新事実だ。
綺麗な癖っ毛だと感心しながら、ベンチに腰を降ろしてうなだれる。
マミ「ど、どうしたの?暁美さん」
ほむら「いやね、ちょっと空腹がな…辛いものだ」
マミ「あら…遠慮せずに食べてもいいわよ?はい、お弁当」
いつものように、自前とは別に作った弁当を差し出してくれるマミ。
私にとってはいつものような、慣れてしまった厚意。
けれど私は知っている。
暁美ほむらは、マミから毎日昼食を振る舞われた事など無いのだ。
ほむら「ふふ、いつも思うが、夫婦みたいだな」
マミ「あら、ふふ、それもいいかもしれないわね、あなた」
ほむら「いただくよマミ、はは」
雲の多い天気だが、それでも青い空は垣間見えた。
日差しも少なく、工事日和だろう。
164 = 163 :
さやか「お、二人はもう居たんだね」
まどか「マミさん、おはよーございます!」
マミ「あら二人とも、おはよう」
ちょっと食べている間に、まどかとさやかもやってきた。
さやか「あー、ほむらまたマミさんの弁当食べてる!いいなー!私も食べたい!」
ほむら「ふふん、マミの愛妻弁当は私だけのものだぞ、さやか」
さやか「ずるーい!美味そー!」
ほむら「じゃあ一口だけ分けてあげよう」
さやか「なんでプチトマトなんだよー!」
まどか「あはは」
賑やかで和やかな昼食が始まった。
おかずを取っかえ引っかえにして楽しんだ。
……うむ、昼休みは何も考えず、ただ楽しむに限る。
165 = 163 :
まどか「ほむらちゃん、ほむらちゃんは今日は何をするつもりなの?」
ほむら「私か?」
特に深い意味もなさそうな顔でまどかは訊いた。
ほむら「マジックも連日にやることもないだろうし……今日は遊んで魔女退治して、その後遊ぼうかな?」
さやか「…け、結構、ほむらって遊ぶよね…」
ほむら「まあね」
さやか「いやぁ、この時期にっていうか……」
ほむら「この時期?テストが近かったっけ?」
さやか「いやいやいや!ワルプルギスだよ、ワルプル!」
ほむら「あー、ワルね、ワル」
マミ(ワル……)
もちろん念頭から消えていたはずもない。
頭の中の半分ほどはそいつで埋まっているくらいだ。
今なお私のタブレット端末を責めるメッセージのように、ワルプルギルの夜に関する懸念事項は後を絶たず浮かんでくる。
ほむら「ワルプルギスの夜対策は特に考えなくても良いんじゃないか?」
さやか「いや、つっても……」
ほむら「マミやさやか達、3人束で私にかかってきて私を倒せるというのであれば……まぁ、私とワルプルギスの夜との戦いに乱入してきても良いのだが」
さやか「うぐっ」
マミ「ふふ、難しいわね……」
相性の問題もある。
だが彼女達からすれば、魔法少女としての私の実力は、比べて遥か雲の上のものであるという認識に間違いはないだろう。
この力関係の認識を、最後までキープしていきたい。
166 :
実際時間停止があれば不意打ちでもない限り勝てないだろうなぁ
167 :
対人戦最強(最凶)でも対超弩級魔女能力は別物だ、
という視点を現時点で持ち得るのはホームズとQBだけだからなあ。
168 :
ほむら「ワルプルギスの夜が来た時には、みんなにはあくまで住民の安全の確保のために動いてほしいものだね」
マミ「…そっか、被害が甚大なのよね」
ほむら「ま、それは追々に説明するけどね……ワルプルギスの夜がどこに現れるか、まだわかったものではないから」
本当は大体の目星はついているし、正確な時間もわかっている。
しかし私はそんなこと知らない前提でなくてはならないし、直前の調整でも大して問題ない。
ほむら「さやかの治癒魔法は、きっとその時に大いに役立つはずだよ」
さやか「! そうかな」
ほむら「私はワルプルギスの夜と戦うが、きっとその余波は避けられるものではない、けが人も大勢出るはずだ……こっそり重傷人の治療にあたるのが良いだろう」
さやか「……悲しいね」
まどか「……」
まどかの暗い表情だけが、私の何よりのプレッシャーだ。
ほむら「……多少の犠牲はつきものさ」
ほむら「代償の無い報酬など無いのだよ」
私は自分に言い聞かせるように呟いた。
そう、多少の犠牲はつきものだ。
我々はみんな、これを受け入れなくてはならない。
169 = 168 :
タブレット相手にメッセージ受送信のやりとりを繰り返し、表では遊ぶ。
何食わぬ顔で学校での生活を満喫し、放課後には遊び、夜中は人知れず動く。
魔女を狩り、グリーフシードを入手したり。
資金の工面に追われてみたり。
さやかと仁美の間柄は未だ、ちょっとギクシャクしたような風に見えるが、仁美と恭介はどうなたのだろうか?
そこは私の預かり知らぬ所であるとはいえ、後日談は気になるものだ。
少なくとも校内で仁美と恭介がいちゃついているようには見えないのだが……。
そんなことを考えながら、深夜の公園で自転車に乗る練習をしている最中の事である。
仁美「……ほむらさん?」
ほむら「うおっ」
稽古ごとの帰りで偶然通りかかったか、仁美が私を見つけたのだ。
片手で電灯に掴まりながら自転車に乗るという、魔法少女活動の次に見られたくない姿を仁美に見られてしまった。
私の記憶を消す弾丸の安全性が確立されているならば、容赦なく2発は仁美に撃ち込んでいるところだったが、咳払いひとつで頑張ってごまかすことにしよう。
ほむら「……仁美は稽古の帰りか、大変だな」
仁美「え、ええ…ほむらさんは?」
ほむら「……自転車の練習」
仁美「そ、そうですわね……」
ほむら「あんまり、乗れないことを他人に知られたくもなかったんだけどな」
仁美「……申し訳ございません、偶然だったのですが」
ほむら「ううん、仁美は何も悪くないよ、私が気にしなければいいだけだからね」
格好悪いことは好きではないが、仕方のないことだってある。
乗れないものは乗れないのだから。
170 = 168 :
仁美「そうですか……入院生活、やっぱりハンデだったのですね」
ほむら「ああ、今でこそ落ちついて、何の反動か健康優良児になったけど…ちょっと前まではベッドの上の華奢な女だったよ」
夜のベンチに私と仁美が並ぶ。
暖かい紅茶家伝を両手の中に握り、時々喉を鳴らしながら、滅多にできない二人きりの会話を楽しんでいる。
ほむら「転校するまでは人付き合いのなんたるかも不明瞭だったけど、良い学校で助かったよ」
仁美「うふふ、まどかさんやさやかさんのおかげでしょうか?」
ほむら「君のおかげでもあるとも、仁美」
仁美「あら、ふふふ」
彼女は。
志筑仁美は、上条恭介に対して密かに想いを寄せていた女性だ。
親友であるさやかとは今くらいの時期に衝突し、なんというか古風な告白による白兵戦を行うのだが、結果としてさやかのリタイアで全てが決着している。
さやかがリタイアした時間では…あまり良い結末が迎えられていない。
まどかの平穏に大きく関わるさやか、彼女に大きく関わる上条恭介。
仁美に魔法少女としての素質が無いにせよ、彼女が見滝原の魔法少女事情に大きく関わっていることは間違いないだろう。
ほむら「ところで仁美、最近、上条恭介という男子の方をやけにチラチラと窺っているようだが……」
仁美「!」
私に恋愛関係の流れを制御することはできない。
それでも状況を見守るくらいはやっておきたい。
さやかのためにも、仁美のためにも。
172 :
乙
仁美との絡みは興味深いな
173 :
乙
肉まんと絡みたいな
175 :
辛めの肉まん?(難聴)
176 :
辛子は付けない派
177 :
ソースより酢醤油派
178 = 173 :
辛味ならやはり和辛子派
179 :
辛いの苦手
180 = 168 :
ほむら「彼の事が気になっているのか」
仁美「……はい」
ほむら「けど、どこか気が進まない?」
仁美「ふふ、お見通しですのね」
ほむら「仁美の顔に書いてあるものな」
仁美「あらやだ」
冗談もそこそこに。
仁美「…上条くんに想いを伝えようと思っていましたの」
ほむら「ふむ、良いね」
仁美「けど、やっぱり良くないのかな、と」
ほむら「何故良くない?自分の気持ちに正直に向き合っているじゃないか」
仁美「ええ、正直に向き合おうと思いましたの、けれど…やっぱりやめておこうかと思いまして」
ほむら「……」
ほむら「さやかの事は気にするな、仁美」
仁美「!」
181 :
損得で考えたら仁美にババ引いて貰うのが一番得なんだけどな
このホームズさんは男前だ
182 = 168 :
仁美「……ほむらさん、さやかさんから相談を」
ほむら「違う」
仁美「では」
ほむら「仁美、君はさやかに告げたのだろう?」
仁美「……そうです、けれど」
ほむら「さやかは何と言ったんだ」
仁美「……“私は伝えない”、と」
ほむら「伝えない、か」
仁美「“一日も待つ必要ない、私は良い”って」
仁美「そう言ったんですよ?」
仁美「なのにさやかさんは上条君の事を、命をかけてもいいくらい好きって!」
仁美「ならどうして身を引きますの!?どうしてお願いなんて!?」
ほむら「……」
堰を切ったように言葉を繰り出す仁美は、そのうちに涙を流していた。
怒りながら泣く仁美は、次第に口から吐き出す言葉も形をあやふやに、ぐずり、しゃくり上げ、そして言葉を失った。
183 :
ワカメはやっぱり馬鹿でした
184 = 168 :
膝の上の雫を薄手のスカーフで拭い、頭を撫でる。
仁美「うっく…うう…私、どうすれば……」
ほむら「……」
また膝に涙が落ちる。その雫を私は拭う。
仁美は。さやかもまどかとも、随分前から知りあった仲だった。
上条恭介に思いを寄せる幼馴染みのさやかを間近で見て、それでも上条恭介を想う仁美。
大切な友達に宣戦布告をしてまで譲れなかった恋慕を、仁美はそれまでずっと抱え隠し続けてきたのだ。
口火を切る覚悟は相当なものであっただろう。それこそ、魔女の口づけを受けるほどに苦悩したに違いない。
仁美「私っ…さやかさんの気持ち、全然知らなくて…!」
ほむら「……」
その苦悩を乗り越えた先で、仁美はさやかの覚悟を見てしまったのだろう。
幼い頃から眺め続けて抱いた強い恋心すらも二の次に回す、さやかの苦悩。
好きだからこそ譲る、彼女の本当の気持ち。
ほむら「それでもさやかは君に託したんだよ、仁美」
仁美「うぐっ…ううっ…!」
ほむら「さやかの気持ちさえ解っていれば、その権利は君が譲り受けてもいいのさ」
さやかも仁美も、私は二人の恋路の果てを何度も見てきた。
私は恋など、よく解らないが。
きっと、これがさやかと仁美の、最も良い恋路であるのだと。そう思った。
紅茶は冷めた。
185 = 168 :
仁美「ぐすっ……お見苦しいところを」
ほむら「ふ、良いさ、泣くだけ泣いて、それでいいよ」
仁美「…私、決めました……上条君に、想いを伝えます」
ほむら「そう、それでいい」
魔法少女でなくとも、私達くらいの子供にだって願望を叶える権利はあって然るべきだ。
私は魔法少女であるからといって、さやかに加担することはしない。
二人とも友達なのだから。
さやかがその機会を手放し、逆に仁美を祝福するというのであれば、私だって仁美を祝福するとも。
仁美「……やっぱり、ほむらさんは不思議な方ですね」
ほむら「ん?私か?」
仁美「ええ…私達よりもずっと大人で…まるで、全てを知っているような」
ほむら「ははは、全てを知っている、か」
仁美は鋭いな。まどか以外は皆鋭いけど。仁美は特に、鋭い気がする。
これ以上仁美と話していると、思わぬ所でボロを出してしまいそうだ。それは大義に響く。
さっさと退散させてもらおう。
ほむら「じゃ、私は帰るよ……仁美も気をつけてお帰り」
仁美「はい!…ほむらさん、ありがとうございます」
ほむら「では、また学校で!じゃあね仁美」
仁美「はい、また――」
ガシャーン
仁美「……あらー」
187 = 181 :
乙
男前でもチャリの運転が上手いとは限らないんだよな
188 :
補助輪付けようぜ
189 :
チャリでコケた音かwwww
ほむらが車に轢かれたのかとオモタwwww
190 = 181 :
>>188
格好付けのホームズさんが補助輪つきチャリに乗る姿…とっても良いと思います。
191 :
やっぱりしまらないなwwwwwwww
192 :
乙!
つまずきホームズ
193 = 175 :
乙マム
いつもたのしみにしていm
ガシャーン
194 :
乙
さて、ちょっとコンビニで肉まんでも買ってくるか
ガシャーン
195 :
>>193と>>194が自転車で窓を突き破って道路に飛び降りたーッ!!
197 :
何の用だ首輪付き
198 :
ワトソン暫らく見ないうちに逞しくなったな
199 :
最後のガラスをぶち破れー
200 :
ホームズが死ぬとワトソンが人類種の天敵と化すと聞いてry
みんなの評価 : ★★
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