元スレ許嫁「末永く宜しくお願い致します!」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
51 :
あまり他のSSのタイトルを書かないほうがいいと思われ
52 :
>>48
あの人の場合は単純に許嫁という題材がマンネリ化してて、面白い構想が浮かんでこないだけだと思われ。
ギコやモナのAA短編の時代から活躍してる方みたいだし。
最近のあの人の許嫁物はアレだけど、魔女やお嬢様のやつは相変わらず面白かったよ
53 = 1 :
こんばんは。
ほろ酔いで夜の投下を開始します。
54 = 1 :
男「一応共同生活する以上、念の為確認しておくけど」
許嫁「なんでしょうか?」
男「キミは家事出来るか? ……なんとなく予想がつくが」
許嫁「家事ですか? ……屋敷ではメイドがしておりましたので……」
男「……分かった、もういい……」
許嫁「私、言って頂ければなんでもやりますから!」
男「……オレが教えるから、覚えてから頼む……」
55 = 1 :
男「風呂が沸いたぞ、先入るか?」
許嫁「いえ、ここは男さまの家ですからお先にどうぞ」
男「いいのか? 男子の後風呂なんて汚くて入りたくないものと……」
許嫁「男さまがお入りになっても汚いなどと考えませんから」
男「そうか? なら、先に入ってくる」
56 = 1 :
男「ふぅ、しかしこの数時間でどっと疲れた……」チャプン
男「婚約か……あのクソ爺め……」
男「あの子、相当なお嬢様だ。 どうせ政略結婚なんだろうな……」
男「人の気持ちを考えろよ、親父たちのときだって……」
許嫁「……失礼します」ガラガラ…
男「あぁ… って! なんで許嫁が! ま、前隠せ、というか出てけ!」バチャン!
許嫁「お背中を流しに来たのですが……」
男「わ、分かったから前! タオルくらい巻いてこい!」
許嫁「? お風呂に入るのにタオルを巻いていては体が洗えませんよ?」
男「いいから! とにかくバスタオル巻いてこい!」
57 = 1 :
許嫁「お待たせしました」ガラガラ
男「あ、あぁ……」
許嫁「では、お背中を洗いますのでこちらにお座り下さい」カタッ
男「な、なんでこんなこと……」
許嫁「婚約者同士はこのようにするのが一般的な習わしとメイドが……」
許嫁「間違っていましたでしょうか?」
男「でもまだ会って数時間しか……」
許嫁「婚約者同士ですよね? 問題ないかと」
男「……分かった、もういいから洗ってくれ……」
58 = 1 :
許嫁「お加減はいかがですか?」ゴシゴシ
男「あぁ、ちょうどいい……」
許嫁「はい、では前を向いて下さい」
男「い、いや! 前はいいから!」
許嫁「ダメです! きちんと洗わないと!」グイッ
男「ちょっ! やめっ!」クルッ ポフッ
男(か、顔が胸に……!)
許嫁「はい、洗いますから真っ直ぐ背を伸ばして下さい」
男「は、はい……」
59 = 1 :
許嫁「脇を洗いますから手を横に……」ゴシゴシ
男「……」
許嫁「さ、そのタオルの下も……」ゴシゴシ
男「こ、ここはいい!」
許嫁「ですが……」
男「自分で洗うから! 頼むから!」
許嫁「……分かりました」シブシブ
60 = 1 :
男「はぁ……」ゴシゴシ
許嫁「あの……」チョイチョイ
男「なんだよ……」
許嫁「私も洗って貰えませんか?」
男「は?」
許嫁「お互いに洗い合うもの、なんですよね?」
男「い、いや、しかし……」
許嫁「お願いしますね?」バサッ
男「た、タオル!」
許嫁「タオル巻いてたら洗えないじゃないですか」
男「くっ…… 分かったから後ろ向け!」
許嫁「はいっ!」ニコッ
61 = 1 :
男「……こんな感じか?」ゴシゴシ
許嫁「はい、気持ちいいです」
男「……よし、終わったぞ!」ゴシゴシ
許嫁「前がまだですよ?」
男「前は自分で……」
許嫁「お願いします」
男「……じゃあ、このままで」
許嫁「洗いづらくないですか?」
男「いいから!」
62 = 1 :
男「……」ゴシゴシ
許嫁「男さま、さっきから同じ所ばかりですが……」
男(胸とか、洗えるかよ!)
許嫁「……もぅ! ここもお願いします!」フニョン
男「っ!」ピタッ
許嫁「……お願いしますね?」
男「……」ゴシゴシ フニフニ…
許嫁「……男さん、上手ですね」
男「ぶふぉっ!」
63 = 1 :
許嫁「男さん、手が止まってます……」
男「……分かったよ」スッ
男(ただ洗うだけ、洗うだけだ……)
男「……」ゴシ…
許嫁「……」
男「……」ゴシ… チュプ
許嫁「んぅっ!」
男「ご、ごめん! 痛かったか?」
許嫁「い、いえ……あの、中までは結構ですから……」
男「あ、あぁ……」
男(中って、なんの中だよ!)
64 = 1 :
男「……流すからな」ジャー
許嫁「はい! いつもはメイドが洗ってくれましたけどそれより上手でした!」
男「あぁ、そう……」ジャー キュッ
男「それじゃ、オレ上がるから……」
許嫁「ダメです! 湯冷めしますからちゃんと湯船に浸かってからです!」
許嫁「私髪洗いますから。 どうぞ、ゆっくり浸かって下さい」
男「はい……」チャプン
65 = 1 :
男(……なんだこの状況……)
男(……オレ、人と付き合うの苦手だったはずなんだが……)
男(コイツといるとペースが乱れる……)
許嫁「男さん、失礼しますね?」チャプン
男「あぁ……っておい!」
許嫁「?」プカプカ
男(胸が……浮いてる……)
男「い、いや…… オレあがるから……」ザバァ
許嫁「あ、はい。 私もすぐ上がりますから」
66 = 1 :
男「……」
男(許嫁、キレイだったな……)
男(い、いや、そうじゃない! このままだと流されちまう!)
男(爺の為の政略結婚なんてお断りだ!)
男(そりゃ、あの子は悪い子じゃない、世間知らずだけど。 でも……)
『いい加減、お姉ちゃん離れして欲しいなぁ』
男(お姉ちゃん……)
67 = 1 :
許嫁「男さま、上がりました!」
男「あぁ…… ってなんで下着姿なんだよ!」
許嫁「私いつも寝る時はネグリジェだったんですけど……」
許嫁「屋敷に置いてきましたので、下着だけにしました」
許嫁「下着の換えもありませんので明日買わないといけませんね……」
男「ダメだ!」
許嫁「下着、買って頂けないんですか?」ジワ…
68 = 1 :
男「そうじゃなくて、寝間着を着ろ!」
許嫁「……ありませんし、窮屈だからイヤです」
男「グッ……」
男「お、オレのトレーニングウェア貸してやるから!」
許嫁「……男さまのトレーニングウェア……それなら、まぁ……」
男「よし、ちょっと待ってろ……」
69 = 1 :
許嫁「……男さまの服、少し大きいですね」ダブダブ
男(……なんか可愛いな……)
男「……お茶でも飲むか? コーヒーしかないけど」
許嫁「あ、私が入れま……」
男「いいから! 座って待ってろ!」
許嫁「……はい」シュン…
70 = 1 :
とりあえずここまで。
展開はこのとおりゆっくりまったりです。
では、また明日21時頃。
71 :
素晴らしい
72 :
乙
久しぶりに藍より青しを思い出した
73 = 1 :
うぁ、何度か許嫁が「男さん」と呼んでますが「男さま」で脳内補完お願いします……
75 :
こんばんは!
本日分投下します。
藍より青しは見たことなかったのでググってみましたが、クソ爺に家出てるとこ、婚約者押し掛けまでソックリですね……
でも、許嫁ちゃんは家事万能どころかポンコツです。
76 = 1 :
男「お待たせ」カチャ…
許嫁「ありがとうございます……本当は私が入れないといけないのに……」ズズズ
男「気持ちは嬉しいが、やり方を覚えてからにしてくれ」ズズズ
男「ところで、いくつか確認しておきたいんだが」
許嫁「なんでしょうか?」
男「今回の婚約とやらは、爺にどんなメリットがある?」
77 = 1 :
許嫁「メリット……ですか?」
男「政略結婚が目的じゃないのか?」
許嫁「……いいえ、私と政略結婚するのは意味がありませんから」
男(……まぁ、爺に匹敵する財閥は少ないしな……)
男「なら、何故だ?」
許嫁「……旦那様の血を引くのは男さまだけです。 しかし……」
男「……」
78 = 1 :
許嫁「男さまもご存知のとおり、他の親戚は皆、欲に目が眩んでいます」
許嫁「旦那様はそのような輩に財産を渡したくはない、と仰いました……」
男(爺はオレを嫌っているからオレに財産を譲らないと明言している)
男(だから、許嫁と結婚させ、生まれた子を養子にする)
男(そうして自分の血を引くものに財産を譲る、といったところか……)
79 = 1 :
男「わかった、キミも災難だな、オレなんかが相手で」
許嫁「いえ、私は……」
男「心配いらない。 爺がどんなゲスな考えだろうが思惑通りにはさせない」
許嫁「そうじゃなくて……」
男「そもそもオレは爺と縁が切れている。 無理に結婚しなくても……」
許嫁「違います!」
男「な、なんだよ……」
80 = 1 :
許嫁「最初にもお伝えしました! 私がここにいるのは私の意思です!」
許嫁「私、ここに来る前からずっと男さまが好きでした……」
許嫁「今日実際に一緒に過ごしたら、やっぱり優しい方で……」
許嫁「もっと好きに、大好きになってしまって……!」
許嫁「だから、私はイヤじゃないんです! 婚約者で居たいんです!」
81 = 1 :
男「……ありがとう。 気持ちは嬉しいよ」
許嫁「じゃあ!」
男「でも、オレはやはり爺の思い通りにはなりたくない……」
許嫁「……昼間の女さん、ですか?」
男「女?」
許嫁「男さまはあの人が好きなんですか? だから私ではダメなんですか?」
男「……違うよ」
82 = 1 :
男「女は、異性というより姉、なんだ」
許嫁「姉、ですか……?」
男「あぁ。 オレの両親のことは知ってるよな?」
許嫁「はい…… 10年前事故でお亡くなりになられた、と……」
男「縁を切られているとは言え、オレは爺の財産継承権があった」
男「そんな8歳の子供が、両親を突然無くしたんだ……」
男「そうなったら、何が起こるかわかるだろ?」
83 = 1 :
許嫁「……養育権という名の、財産争い、ですね……」
男「あぁ、酷いもんだった。 爺が財産を分けたくないのも分かる」
男「そんなときさ、親父の親友とその娘が現れてさ」
男「その人たちがオレを助けようとしてくれたんだ……」
84 = 1 :
男「……それが女とその父親だったんだ」
許嫁「……え?」
男「その時は名前も知らずお姉ちゃん、と呼んでた」
男「ほんの少し早生まれなだけなのにお姉さんぶりやがってさ……」
許嫁「……」
男「でも、手続きを進めてたある日、突然おじさんが亡くなった……」
許嫁「……」ポロポロ
85 = 1 :
『ごめんね、男くん……一緒に居られなくなったの……』
『いつか、会いに行くから! 男くん好きだよ!』
『さぁ、来なさい!』グイッ
『お姉ちゃん、お姉ちゃんー!』ズルズル…
86 = 1 :
男「一緒に居たのは僅かだったけど、唯一心を許せた人たちだった……」
許嫁「……そうですか」
男「その後、爺が縁を切ったオレには財産を譲らないと宣言してさ」
男「今度は引き取る相手もいなくなり施設を転々」
男「高校になって、生まれたこの家に戻り一人暮らしを始めたんだ」
男「そこで女に再開した……」
87 = 1 :
『あれー? キミ、男くんじゃない?』
『……誰だ?』
『覚えてないかなー? 昔約束したでしょ、また会おうねって』
『あ……』
『そ! 女だよ、また会えたね!』
88 = 1 :
男「そんな感じで、今は友達として付き合ってる」
許嫁「……」ポロポロ
男「泣くなよ、もう過去の話だ」
許嫁「……違う、違うんです……」
男「心配すんな、女は好きな奴がいるみたいだし」
男「まぁ、結婚しないって言ってるオレが心配するなってのも変だが」
89 = 1 :
許嫁「……」ゴシゴシ
男「……大丈夫か?」
許嫁「はい、お見苦しい所をお見せしました……」
男「……今日はもう寝るか、明日は少し遠出だしな」
許嫁「……男さま、私はここに居ても良いんですよね?」
男「あぁ、許嫁がイヤでないなら」
許嫁「……ありがとうございます」
90 = 1 :
男(……許嫁、凄く残念そうだった……)
男(でも、あんな子を爺の犠牲にするわけには……)
男(しかし、何であんな話してしまったやら)
男(誰にも話したことなかったんだけどな……)
91 = 1 :
「……」コンコン
男「……? 許嫁か? 開いてるぞ」
許嫁「……失礼します」ガチャ
男「何か用か? もう遅いから明日…… なんでまた下着なんだよ!」
許嫁「あの、夜は夜伽をするものだとメイドから……」
男「お前んとこのメイドは何教えてんだよ!」
許嫁「私、経験はありませんけど頑張りますから……」
男「そんなことだけ頑張らなくていいから!」
92 = 1 :
許嫁「家事も夜伽も頑張って覚えます!」
男「いいから! 今日は一人で寝させてくれ!」
許嫁「……わかりました」ショボン
男「おやすみ、また明日な?」
許嫁「おやすみなさいませ、男さま」ペコリ ガチャ…
男「……眠れん」ビンビン
93 = 1 :
『キミが男くんだね?』
『辛かったね、もう大丈夫だ』
『僕はキミのお爺さんの財産になど興味はない』
『キミのお父さんの親友として、キミを助けたいんだ』
『……』
『この子は僕の娘だ。 友達になってやってくれ』
『貴様は親戚でもないくせに、引っ込んでおれ!』
『どうせ財産目当てだろうが! ほら、男くんこっちに来るんだ!』
『止めて! 男くんに触らないで!』
『僕は財産などいらない! 念書でも何でも書こう、あなた達はどうだ?』
『僕と同じことが出来るなら、男くんを渡そう! 出来るか?』
『……くっ』
『男くん、大丈夫…… お姉ちゃんたちが守ってあげるからね……』
94 = 1 :
「……さま、男さま!」
男「んん……、もう5分……」ゴロン
許嫁「ダメです! もう朝ですよ!」
男「んー…… ふあぁ…… 許嫁、おはよう」
許嫁「おはようございます、男さま」ニコッ
男(昨日あんな話したからか、また夢を見たな……)
95 = 1 :
許嫁「? 何か変わった匂いがしますね……」クンクン…
男「っ!」ギクッ
許嫁「少し臭いので換気しますね?」ガラガラ…
男「……」
許嫁「目が覚めましたか?」
男「あぁ……」
96 = 1 :
許嫁「では…… んー♪」クイッ
男「……?」
許嫁「んー♪」クイッ
男「えっと……」
許嫁「……おはようのキスはないんですか……?」
男「……ない」
許嫁「……残念です」ショボン
97 = 1 :
とりあえずここまで。
イチャイチャ分が少ないので23時頃投下再開します。
次回はデパートでイチャイチャします。
98 :
最初はなんだこのksはとおもっていたが
よもやこんなに可愛いとは…
100 :
乙
男夢精?
みんなの評価 : ★★
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