元スレ上条「二人で一緒に逃げよう」 美琴「………うん」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×5
951 = 936 :
え
952 :
よし、追いかけて飛び込め。
953 = 936 :
ここで終わりとか言ったら>>1は悪魔だな
954 = 937 :
が………
上条「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
ガッシィィィッ!!!!!!!!
それを許さぬように、もう1度、上条は一瞬離れかけた美琴の手を強く握り、掴んだ。
美琴「!!!!!!!!!!」
上条「死なせて……たまるかああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
手に力を込める上条。
自分の足と崖淵との距離が僅か残り数cmでも、すぐそこまでヘリコプターのサーチライトが迫っていようとも、上条は最後まで諦めなかった。
そして………
ドサアッ!!!!!!
遂に上条は美琴の身体を引っ張り上げ、そして、その勢いのまま彼女の背中を覆うように地面に倒れ伏せた。
その直後、今まで上条が立っていた場所の上を、ヘリコプターのサーチライトが通過していった。
955 :
ほおおおおおおおおお
956 :
上条さあああああああああああああああああん!!!!
957 = 936 :
>>1は神だったってわけだ
958 = 937 :
上条「ハァ……ゼェ……ハァ……」
美琴「………ハァ……ハァ……」
自分が生きている感覚を噛み締めるように、深く息をする2人。
上条「ハァ……ゼェ……ハァ……」
美琴「………ハァ……ハァ……」
しばらくの間、彼らは一言も発せずにいた。
やがて………
美琴「………どんだけ……大バカなのよ……あんた……」
背後から守られるように、上条の胸の中にいた美琴はそう呟いた。
美琴「………バカ過ぎて……呆れ返るわ……ハァ…ハァ……」
彼女は笑っていた。
上条「………ここで……死なれたら……俺の信頼性に関わるんでな……?」
上条も笑った。
上条「………つーか……俺を見捨てて……1人ぼっちに……する気……かよ?」
美琴「………あんたには……他にも……女の子がたくさん……いるでしょ? …ハァ…ハァ……」
上条「お前はこの世に一人しかいない」
美琴「………ふふ……」
上条「………ははは……」
959 = 937 :
2人は、ついさっきまでのことが嘘かのように笑い合う。
無理も無い。この『幻想殺し』を持つ少年・上条当麻は1度死んだはずの美琴を、天国に逝く寸前に無理矢理生き返らせたようなものなのだから。
美琴「………ホント……あんたって……」
美琴が笑いながら呟く。
美琴「………大バ………」
ドサッ…
上条「?」
が、彼女の言葉は最後まで続かなかった。
上条「御坂?」
彼女は上条の胸の中、急に意識を途絶したように黙り込んだ。
上条「おい、御坂!」
上条は美琴を揺する。最悪な予感が彼の脳裏を過ぎる。
上条「御坂!! おい! どうした!?」
咄嗟に彼女の身体を仰向けに返す上条。
上条「!!!!!!!!」
960 = 937 :
美琴「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……」
美琴は無事だった。但し、顔を真っ赤にさせ苦しそうに息をしていたが。
上条「まさか……」
美琴の額に手を当ててみる。
上条「すごい熱だ……」
発熱していた。それも、すごい高熱だった。
上条「だから崖から落ちそうになったのか……。クソッ! もっと早くに気付いていれば……」
サービスエリアから逃げる時に大雨に降られ、飛び乗った列車の上で強風を浴び、冬の川に飛び込み、山に入ってからまた大雨を浴び続けていれば無理も無い話だった。
上条「どうしよう……」
上条は美琴の顔を見る。
美琴「ハァ…ハァ…ハァ……ハァ……」
彼女はとても苦しそうに息をしていた。
上条「取り敢えず、どっかで休まないと」
美琴の身体を起こし、自分の背中におぶる上条。
上条「よしっ……」
行く当ては無い。こんな山道でくつろげる場所も無い。だが、今は進むしかなかった。
上条「待ってろ御坂。すぐに休ませてやる」
背中に背負った美琴の苦しそうな息を耳元で聞きつつ、上条は険しい山道を歩き始めた。
961 = 937 :
次スレはまだ大丈夫かな?
取り敢えず今はここまでだけど、もしかしたら後でもう一度投下しにくるかも。
じゃあ今はこれで。
962 = 956 :
乙!
なんか映画のような緊張感と迫力を感じるな・・・
963 :
乙
次は山小屋で裸で暖めあうんだな
964 = 920 :
980くらい行ったら立てればいいんじゃない?
とりあえず乙
965 :
お疲れ様でした!
これからも今まで以上の山場があると想像するだけで胸が痛い…
966 = 936 :
さぁ早く続きを!!
967 :
この ドキドキハラハラ感を
なんとかしてくれ…(-д-;)
上条△よ…こりゃ惚れ直すわ///
968 = 935 :
おつん
次来たとき立てればいいんじゃないかな
1000行ったとしてもみたい奴はちゃんと捜すだろう
969 :
これは上条さんが美琴の濡れた服を脱がして体を拭くという展開かっ
970 :
この上条さんなら美琴を守るためならなんだってやってくれそうだ
971 = 936 :
スレ立てたほうがよさそうだな
972 :
なにこの上条さんかっこいい濡れる
973 :
かみやん…ホンマカッコいいで……
濡れるっ!!
974 = 967 :
いま 俺の両足が…コーラを溢(こぼ)して
ベッタベタに濡れてるんだが…orz
975 :
>>974
待ってろ。今お前の足元に行ってやるから
976 :
美琴を泣くまでいじめたいお(´・ω・`)
泣き顔をじっくり眺めてから、更にそこを追い詰めたいお(´・ω・`)
美琴を泣くまで虐めたいお(´・ω・`)
いたぶりたいお(´・ω・`)
977 :
>>976が孤絶術式にかかってしまっているぞ!
どうやったら解けるんだ!?早く>>1きてくれー!
978 :
いや、>>976は上条さんと美琴をいちゃいちゃさせるために
あえて憎まれ役を買って出てるんだよww
979 :
美琴をどんだけキュンキュンさせるんだ上条さんは
980 :
寝れないのだが・・・
981 :
黒子や黄泉川のアンチになってしまいそうだ…
982 :
>>1です。遅くなりました。
次スレ立てときました↓http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1283364806/
ということで今から投下していきますが、1スレ目は
思ってたところで丁度終われそうで良かったです。
983 = 982 :
その頃・某学区某病院では――。
黒子「………………」
黄泉川「………………」
深夜の人気の無いロビー。そこに、黒子と黄泉川がいた。
黄泉川「随分無茶をしたな?」
椅子に腰掛け、俯き黙ったままの黒子。そんな彼女を黄泉川は腕組をして見下ろす。
黄泉川「ま、お前が死ぬことはないとは分かっていたが、お陰で御坂美琴を追跡するための捜索ヘリを1機、お前の回収に回さなければならなかったじゃん」
黄泉川のトゲトゲした言葉を、黒子はムスッとした顔で聞いている。
黄泉川「本部に向かう予定も遅延になったじゃん。分かってるか? お前の勝手な行動で、全ての計画にズレが生じていってるのが」
黒子「………………」
黄泉川「お前の症状に何の異常も無かったのは良かったが、失った時間は大きいぞ? 感情に囚われたままでヘマをするところを見ると、お前もまだまだ子供じゃん」
黒子「………っ」ギロリ
顔を上げ、黒子は黄泉川を睨む。
黄泉川「ふん。そういう反応してるからまだ子供なんじゃん。本部の連中に感謝するんだな。最後にもう1度、慈悲でチャンスを与えてもらったことを」
そう言って黄泉川は踵を返し、ロビーから離れていった。
984 = 982 :
警備員「どうでしたか白井は?」
黄泉川「あまり良くないじゃん」
廊下にいた部下の警備員が黄泉川に訊ねてきた。
警備員「やはり、川に浸かったことで体力が低下しているとか?」
黄泉川「いや、そういうことじゃなくてな……」
ポリポリと頭を掻き、黄泉川はロビーに視線を向ける。暗い空間にポツンと黒子の背中が見えた。
警備員「白井は捜査から外した方がいいのでは?」
黄泉川「こればかりは上の指示だからな。どうにも出来ん。ま、よく知った仲と言うことで私の部隊に同行を命じられたが、一応優秀なのは確かじゃん。ジャッジメントの中でも生え抜きの前線要員なんだから。ただ、まだ精神的に頼りない面があるじゃん」
警備員「………大丈夫ですか?」
黄泉川「ま、大丈夫だろう。あいつも今回のことでちょっとは懲りたはずじゃん」
言って、黄泉川と警備員はその場から去っていった。
一方、1人ロビーに残された黒子は………。
黒子「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……」ブツブツブツ…
985 :
急に目が覚めた ネットを見た >>1が来てた
oh...!God...!
986 = 982 :
雨が降り注ぎ、寒風吹き荒ぶ深い山の奥。いまだ街に下りるためのまともなルートも見つかっていない状況下、上条と美琴は、背の高い木の根元にいた。
上条「………………」
美琴「……ハァ……ハァ……ハァ」
持っていた1枚の地図を、雨を防ぐために一緒に頭に被り、上条が着ていた上着を寒さを凌ぐために一緒に背負う2人。彼らは今、寄り添うようにして地面に座っていた。
上条「さ……寒い………」
歯がガチガチと音を立てながら鳴る。上条は自分の肩に頭を乗せている美琴を見るが、彼女は上条ほど寒そうにしていない。恐らく高熱のせいだろう。
上条「(こ……このままじゃ……2人ともやばい……。いや、どっちかと言うと俺より先に御坂が……)」
美琴「……ハァ……ハァ……ハァ……」
苦しそうに息をする美琴。
と、そんな時、上条の視界に小さくて白い物体が舞い降りるのが見えた。思わず顔を上げる上条。
上条「………雪? 雪だと!?」
いつの間にか雨が止み、パラパラと雪が降ってきていた。それも、かなりの数のがだ。
上条「クッソー……泣きっ面に蜂だ。……な、何とかしないと………」
上条は美琴の身体を更に自分に引き寄せる。
上条「チ……チクショウ……何で御坂が……こんな目に遭わないと……」
上条は2日前、美琴を追っていた学生たちのことを思い出す。彼らは今、上条たちがどこにいるのかも知らずに、恐らくは温かい部屋で布団にくるまって湯気が立つコーヒーでも飲んでいるのだろう。そんな彼らと今自分の側で苦しんでいる美琴。その2つの状況の差を考えると、上条は腹の底から沸々と怒りが湧き上がるのを感じた。
上条「………………」
しかし、だ。美琴の顔を見て上条は思う。結局の所、彼らだって『弧絶術式』の被害者でもある。それだけで美琴に行った行為を許すことは出来なかったが、どちらにしろこんな所で怒ったって意味は無かった。
美琴「………ふふ」
上条「!」
美琴「………寒い……ね」
不意に、美琴が口を開いた。
987 = 982 :
上条「ごめんな……。今、歩いたところで危ないだけだから……」
美琴「………大…丈夫………」
と、言うものの彼女の顔は汗だらけだし、身体も震えている。
美琴「………どうする……? 明日のニュースで………『山奥で若い男女の遺体発見』………『女の身元は御坂美琴と判明』……なんて流れたら……」
上条「……やめろよ。そんなこと、言うもんじゃない……」
美琴「………フフ…でも……このままじゃ……2人とも……死んじゃうかも……しれないよ?」
上条「だからやめろって。そんな後ろ向きの発言……」
美琴「………私はもう……ここでもいいかな?」
上条「やめろよ」
美琴「だって……どう考えたって……助からないじゃ……ない?」
上条「………………」
美琴「きっと……数時間後には……あんたも……私も……息をしてない……」
上条「っ ………。。。」
その言葉に何か言いかけた上条だったが、寸前で口を閉じてしまった。
上条「……………………」
美琴「もう……分かってる……ことでしょ……? なら……そろそろ……終わりにしても……いいんじゃない?」
上条「…………………………」
美琴「………そうしようよ……どうせ……山を抜けれたって……また……追いかけられる……だけなんだ……から」
雪の勢いは衰えることなく、風は依然吹き荒ぶ。
美琴「………一緒に……楽になろうよ……2人…でさ………私……当麻となら………ここで全部……終わりにして……いい……」
上条「………………………………」
988 = 982 :
上条は呆然として視線だけを正面に据える。
確かに、もうどう見たってこの状況は絶体絶命だ。希望なんて1つも有りはしない。なら、このまま苦しい思いをして彼女に偽善の励ましや慰めをしてあげるよりは、もう全てを終わらせてもいいのではないだろうか。自分もどうせただでは済まないことは分かっている。今まで不幸だらけの人生を送ってきたのだから、これからだって同じだろう。でなければ、今ここでこんなことにはなっていないはずなのだ。
だったら、彼女と一緒にここで幕を閉じるのも1つの選択なのかもしれない。
上条「……………………」
それに、彼女と一緒に死ねるのなら、それも悪くなかった。
美琴「……………ね?」
これが、彼女なりの最良の策だったのだろう。答えを求めてくる美琴を見て、上条は少し考え込んで呟いていた。
上条「……………そうだな」
美琴「………決まり……ね」
美琴が再び上条の肩に頭を寄せてくる。
上条美琴「「…………………………」」
2人は静かに身を寄せ合う。ただ、いずれそう遠くないうちに訪れるその瞬間を、そしてその瞬間の先にある永遠の暇を待つために。
そして2人は、ゆっくりと目を閉じた――。
989 = 982 :
以上です!
ではこれで!
990 :
乙
ちゃんと続きあるよな?
心中エンドじゃないよな?
991 :
おいおまえっ・・・・
おまえっ・・・・・・
992 = 985 :
つまり・・・
どういうことだってばよ・・・?
994 = 981 :
乙!
だけど、いーやぁぁぁぁぁ!!!
996 :
1の寸止めプレイに体が慣れてきたぜぇ
997 :
>>997なら超ハッピーエンドでふ
998 = 977 :
999 = 976 :
ぶーんぶんしゃかぶぶんぶんぶん
1000 = 990 :
1000ならこの作品を皮きりに筆者が名SS書きになる
みんなの評価 : ★★★×5
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