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元スレ佐天「時を止める能力……」
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初春「ふー、やっぱり朝は早起きするに限りますね!」
初春「10月の朝の空気はとても気持ちがいいですよねー」
初春「早起きは三文の徳といいますか、どうも最近寝覚めがいいんですよ」
初春「まっ、佐天さんは目覚まし時計を壊すくらいのお寝坊さんなんで無理でしょうけど」
初春「それはともかく聞いてくださいよ佐天さん!」
初春「また白井さんが風紀委員の仕事でヘマしましてねー」
初春「どうやったら発注数1個を10個と見間違えられるんでしょうね!」
初春「おかげで経費で落とす筈のマグカップが10個も届いちゃって」
初春「結局マグカップは経費で落とせないし私が全部買取ですよ!?」
(あははー!何それー!!それは初春が悪いに決まってるじゃんー!!白井さんグッジョブっ!)
初春「……、わ、私は悪くないですよ!!ちょっとマグカップが壊れたから──」
ピッ、ピッ、ピッ
(経費で落とそうとするからバチが当たったのだよ初春君!!ズル、よくなーい!!なんてね)
ピッ、ピッ、ピッ
初春「──なんて佐天さんは言うんですかね……、」グス
(おー?どうして泣きそうなのかなー?あ!!もしかしてこないだスカート捲った事まだ怒ってるとか!?)
初春「……ひっく、怒って……ないですから……、だから、だから……いい加減目を覚ましてくださいよ佐天さん……」
問いかけに返事をするのは、無機質で一定のリズムで音を鳴らす機械の音のみ。
佐天涙子が、生きている事の証明。
十月九日
彼女は怪我をして初春と同じくこの病院へ運ばれた。
当初の診察によれば、単なる擦り傷や打撲といった軽い診断結果だった。
しかし、次の日になっても彼女は目を覚まさない。
身体的異常は全くない。
精密検査の結果も正常であった。
どうして佐天涙子が眠り続けているのかは不明、だった。
原因がわからないまま佐天涙子は眠り続けていた。
初春飾利は彼女の意識が戻らないことを知ると、毎朝毎晩病院へ通うようになった。
基本的には朝は患者との面会はさせない方針なのだが
「もしかしたら友人の声という音波が脳を刺激し、覚醒するかもしれない」
との一声から特別に彼女は朝の面会を許されていた。
初春飾利の朝はとても早いだろう。
何しろ患者の友人と言っても学生である。
基本的に登校時間に間に合うようにするには、この病院を7時半には出て登校しなければならないだろう。
面会時間は朝の5時から7時半ギリギリまで。
朝5時にこの病院へ来るのには彼女はどのくらいの時間に起きているのだろうか。
それを土日を除いて毎日、だ。
十月十日から十月十六日である今日までの六日間
初春飾利は5時の面会時間に来て7時半に学校へ向かう。
風紀委員の仕事を終え、夜の面会時間ギリギリまでずっと佐天涙子に話しかけ続けている。
医者は、初春飾利の負担を考え辞めさせようと何度か説得していた
医者「……(ふーむ、佐天涙子さんの件をいち早く解決しないといけないね)」
医者「お忙しいところをお越しいただきありがとうございます、木山先生」
木山「ふぅ、忙しいとはとんだ皮肉だな」
医者「おや、これは失礼しました」
木山「それで、何の用ですか?この私をわざわざ連れてきてまで」
医者「……、実は少し診てもらいたい患者が居るんだね」
木山「『冥土帰し』の異名を持つアナタが私に──?」
医者「大脳生理学の専門チーム所属だった貴女なら別なアプローチができるかもと思ってね」
木山「……、それで患者は──?」
医者「これがMRIとMRAとCTによる検査結果だね」
木山「ふむ……。………?」パサ
木山「………………………」パサパサ
木山「すまない、異常があるようには見えないのだが……。」
医者「そうか、もしかしたら……と思ったんだけれどね」
木山「力になれなくてすまない」
医者「いや、恐らく“異常なし”コレは恐らくあっている」
木山「何……?」
木山「(まさかこれは……?)」
医者「──暴走能力の法則解析用誘爆実験」
木山「まさか!? あの実験がまだ極秘裏に行われていたと言うのですか?」
医者「わからない。だから君を呼んだんだね」
医者「それを踏まえた上でもう一度見てくれるかな?」
木山「……………」
木山「しかし……それでもこれは……」
医者「そうか……残念だ」
木山「もしかしたら、と言うこともありますのでこれを持ち帰っても……?」
医者「患者のプライバシーは守るモノなのだけれどもね」
医者「正直な話、藁にも縋る思いなんだね」
医者「だから木山先生にはそれをお預けします」
木山「わかりました、では……」
木山「何か判ったら連絡をします」
医者「あぁ、頼んだよ」
医者「これで……、保険はある程度掛けた、といってもいいのかね?」
医者「正直これ以上佐天涙子さんを意識不明にさせておくのはマズイ」
医者「初春飾利さんのことも心配だしね」
医者「さて……」
医者「……(あの『負の遺産』だけは頼らない事を祈ろうかね)」PiPiPi
◆
日本ではない、どこか……イギリス辺りだろうか?
一組の男女が暗い個室で密談を交わしているようだ。
女のほうは真っ赤なドレスを着ていてまるでお姫様のようだが、お姫様はなにやら羊皮紙を読んでいる。
男のほうは高級そうなスーツを着、さらにはピッっと淀みのない姿勢で立っている。
キャーリサ「ふーん、何の霊装も無しに天使の力を行使したっつーの?」
騎士団長「報告にはそうありますが」
キャーリサ「本当に天使の力を行使していたのか疑問だし」
騎士団長「報告書には書かれてませんが“天使の力に限りなく近い何か”だった模様です」
キャーリサ「重要なポイントを報告書に書かないのはコレ書いた奴が無能だからか?」
騎士団長「……、正体が掴めないまま報告書を作成するよりかは天使の力と決め付けて書いたほうが楽だったのでしょう」
キャーリサ「ったく、そんなんだからこの国はダメな訳だし」
キャーリサ「まーこの娘を計画に加える、と言うよりかは騙して協力させたほうが楽だし」
騎士団長「騙す、ですか。中学生といえど馬鹿ではないでしょう」
キャーリサ「別に。【交渉】も軍事のうちだし」
◇
ここは……?
夢……かな……?
真っ白だし、変な夢だなぁー
というか、うーん?
何か重要なこと忘れているような……?
あれー何だっけ……?
そもそも、あたしって誰なんだっけ──?
『知りたいか?』
へ?あたしの夢なのに誰かから返事がー!!
『知りたいか?』
知りたいか?って一体何を……ですか
『お前の知りたいことを』
あ!それなら先ずあたしは誰かって事を教えて欲しいなー
『お前の名は、佐天涙子でありhg黒shytだ』
佐天涙子……って あ……思い出した──
って!いつも思ってたけどそのhg黒shytって何なのよ!!
『それはお前が辿り着く答え、我が教えることではない』
えーケチー!教えてくれたっていいのにー
『他に聞きたいことは無いか?ならば戻るがいい人よ。待っている人が居るのであろう』
あ、うい……はる……
そっか……そうだよね……
あたしがあたしである事を教えてくれただけで十分よね!
『……、そうか。』
あっ!ズルしちゃおっかなー、なんて
学園都市統括理事長の計画って奴を教えてくれちゃったりなんかするのかなー
『それは────』
初春「それでですねー佐天さん──」
ガチャ
医者「失礼するよ初春さん」
初春「あ、先生──と……そちらは?」
医者「あぁこちらは────」
コツコツコツ、と部屋に踏み入る黒髪のツンツン頭の男が一人。
無言で窓際の佐天涙子を見、そして近づく。
わっ、と初春は声をあげたが彼はとまる様子は無かった。
彼が佐天涙子の直ぐ傍まで来ると、漸く声を上げた。
上条「──ごめんな涙子ちゃん。気付いてあげられなくて」スッ
スッと彼は【右手】を佐天涙子の額へと伸ばす。
彼の右手が彼女の額へ触れると──
────パリン
◆
佐天「あ……ここは……」
初春「あ……あぁ……」ボロッ
初春「ざ、ざでん……ざてんさぁ゙ん……」
佐天「初春……それに……当麻さんも」
上条「……、長い間気付いてあげられなくてごめんな涙子ちゃん」
佐天「あはは……、気にしないでくだ……うっ……あっ」
医者「起きたばかりだ、無理をしなくて良いね」
佐天「だ、大丈夫で……す……お願いがあるんですけどいいでしょうか……」
医者「何だね?患者の求めるものを揃えるのが僕のポリシーでね」
佐天「それは良かったです……なら、あたしを────」
「──殺してください」
キリがいいんだか悪いんだか判りませんがこの辺で区切ります。
書き溜め少なすぎワラタ 許してくださいお願いします。
しかしカーテナ編の起承転結でいう起の半分が終わったくらいです。
このスレで完結できるかしら?いや内容をちょっとカットしてでもォォォォオ!!
完結のオチは読めても言わないでくださいorz
それでは寝ますお休みなさい。
書き溜め少なすぎワラタ 許してくださいお願いします。
しかしカーテナ編の起承転結でいう起の半分が終わったくらいです。
このスレで完結できるかしら?いや内容をちょっとカットしてでもォォォォオ!!
完結のオチは読めても言わないでくださいorz
それでは寝ますお休みなさい。
きてたあああああ投下乙
無理し過ぎない程度にがんばってくれるとうれしいな!
無理し過ぎない程度にがんばってくれるとうれしいな!
出先からこんにちは、へタレ作者です。
きっと今日の深夜に投下します。
こう言っておけば投下せざるを得ない筈だ!!
きっと今日の深夜に投下します。
こう言っておけば投下せざるを得ない筈だ!!
深……夜……?もう夜明けじゃ
激眠なので途中で寝落ちしたら申し訳ないです……。
その場合は明日の夜に投下しますのでー。
激眠なので途中で寝落ちしたら申し訳ないです……。
その場合は明日の夜に投下しますのでー。
医者「な、何を言っているんだね!?」
佐天「──……、あたし……少しだけ……少しだけ分かっちゃったんです」
佐天「分かっちゃったから……、分かっちゃったんです……」
医者「分かった?一体何をだい?」
佐天「私の役割──統括理事長の計画の一部が……、分かったんです」
医者「!?──いや、しかし……」
佐天「あたしが……あたしは……うぅうぅぅぅ……」バタッ
初春「佐天さん!?しっかりしてください佐天さん!!」
上条「涙子ちゃん!?(幻想殺しの効果がない……、気絶したのか?)」
医者「……、脈拍と脳波に異常なし──気を失っただけだね」
医者「……後は僕に任せて、君達はもう帰りなさい」
初春「で、でも佐天さんが──」
医者「心配ないね、ただ気を失っただけだからね?さっ……」
上条「本当に大丈夫なんですか?」
医者「心配ないとは思うがね?一応検査をするから君達は帰るんだね」
初春「わ、わかりました……」
◆
十月十七日
佐天「んっ……、ここは──」
佐天「あぁ病院、か……」
佐天「──、なにか……思い出せないけど、大事なことを忘れてる気がする」
医者「おや?目覚めたかね」
佐天「お医者さん……?えっと、あたし気を失う前何か言ってませんでしたか?」
医者「──、いや何も言ってなかったね?」
佐天「当麻さんのお陰で目が覚めて、初春が居て……そこまでは覚えてるんですけど……」
医者「君はそこで気を失ってしまったんだね」
佐天「うーん、そうですか……ありがとうございます」
医者「(記憶があやふやになっているのか……好都合だね)」
佐天「えっと?」
医者「ん、あぁ……、もう少し検査して特に異常がないようなら退院してもいいね」
佐天「そうですか、わかりました」
佐天「うーん……(何か……重要なこと……?)」
佐天「ぐへぇー、何か自室に帰ってくるの久しぶりだなぁー」
佐天「もう夜も遅いし、寝るかなーん」PiPiPi
佐天「??……、嫌な予感が──」
??『こんばんは退院おめでとうだにゃー!佐天涙子ちゃん』
佐天「はぁ、誰ですか?凡その予想は付いてるんですけど……」
??『随分と荒んでるんだにゃー俺だよ俺、大覇星祭の時の土御門だにゃー』
佐天「あ、あー……やっぱりそうですか。で、何のようなんですか?」
土御門『うーん、ちょっと説明が面倒ではあるんだけど涙子ちゃん最近ニュースとか見てるかにゃー?』
佐天「いえ、ここ1週間以上見てないですけれど……」
土御門『ふむ。まぁ何と言うかイギリス──フランス間を繋ぐユーロトンネルが爆破されたんだ』
佐天「……、はぁ……それでどうしてあたしに?」
土御門『まぁその爆破した奴が魔術師の可能性が高いんだにゃー』
佐天「それで、どうしてあたしが?」
土御門『うーん……、ちょっと分かり辛いかもしれないがフランスとイギリスを繋ぐトンネルの所為でな』
土御門『どちらの国も被害者として調査したがっているんだにゃー』
佐天「は、はぁ……」
土御門『まぁそれで涙子ちゃんにはそのイギリスに行ってもらう事なるんだが』
佐天「え゙!!ひ、一人でですか……?」
土御門『いや、上やんも一緒に行くからその点は安心してくれ』
土御門『まぁそっちの寮の外に迎えの車をよこすから待っていてくれ』
佐天「……、わ、わかりました……」
土御門『もっと詳しい説明は現地に天草式の誰かを用意させておくからソイツに聞いてくれ』
佐天「えっと、これは学園都市からの……?」ズキ
土御門『いや、今回はアレイスターからの命令ではない』
佐天「……っ!!」ズキン
土御門『そういうことだから、よろしく頼んだにゃー』ブッ
佐天「痛っ……ん?何か一瞬頭が……?」
佐天「…………?」
佐天「まぁいっか……よし今回も行ってくるか」
佐天「初春──は……まだ風紀委員の支部にいるか……」
佐天「書置きくらいしておこうかな」カリカリ
佐天「っと、よし!それじゃあ行きますか」
──第二十三学区──
佐天「ぐっ……この飛行機は……」
佐天「こないだも乗ったトラウマ飛行機じゃ……」
佐天「落ち着け落ち着け落ち着け落ち着くんだ佐天涙子……っ!」
佐天「今回は当麻さんもいるんだ……うぅぅぅ……だめだ、やっぱこの飛行機嫌だよぅ」
佐天「しかしもう乗っちゃったしなぁ……」
佐天「…………」
佐天「予定フライト時刻まであと少しだけど……当麻さん遅いんじゃないかな」
佐天「あたし以外に乗客もいないし……」
ニャー
佐天「ぬっ!?土御門さん??」
スフィンクス「にゃー!にゃー!」
佐天「なんだ、猫か……」
ゴゴゴゴゴゴ
佐天「って!!動き始めましたケド!?当麻さああーん!!」
スフィンクス「にゃー……(まぁお嬢ちゃん諦めようぜ……)」
佐天「いやぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!」
──イギリス──
??「到着予定時刻は過ぎたが、少し遅いな……」
??「ふむ。写真と一致している少女が一人居るな」
??「あれが佐天涙子か……」
佐天「空港に、ついたのよね……もうだめ……周りは外国人ばかりで無理……」
佐天「というか、現地に天草式の人がいるらしいけど──」
??「もし、そこのお嬢さん」
佐天「は、はいっ!?(日本語?)」
??「佐天涙子殿と見受けられるが……?」
佐天「そ、そうですけど……貴方は?」
??「これは失礼。私は騎士団長と呼ばれているものだ」
佐天「ふぇっ?えっと……、天草式の人が来られるとお聞きしていたのですが」
騎士団長「少し事情があってな、今回は私が案内をする為にここに居る」
佐天「そ、そうなんですか……」
騎士団長「ユーロトンネルの事について説明は受けているのか?」
佐天「えぇと、一応聞いてはいるんですけど……」
騎士団長「ふむ……(好都合といったところか)」
騎士団長「では、説明は現地で行うものとして付いてきてくれるかな?」
佐天「は、はい……」
建宮「あれー?上条当麻の野郎と佐天涙子ちゃん遅いのよ」
スフィンクス「ニャー」
建宮「猫は居るんだが……」
◆
佐天「で、でかっ!?」
騎士団長「キャーリサ様のご住居だ。大きくて当然といったところかな」
佐天「キャーリサ様?すいません不勉強でどなたかご存じないんですが」
騎士団長「他国の事について事細かに覚えていることを望んではいないよ」
騎士団長「キャーリサ様はこのイギリス女王の第二王女であらせられる」
佐天「お、王女!?そ、その冗談ですよね??」
騎士団長「冗談ではない、ユーロトンネルの事等について君に頼みたくてな」
騎士団長「そのためにキャーリサ様は君を日本から招集したのだ」
佐天「あ、あたしに!?そ、そんな恐れ多い……」
騎士団長「……、あくまで個人的な頼みごとだからな……断ってくれても構わない」
佐天「は、はぁ……その、頼みごとって奴を聞いてから判断したいと思います」
騎士団長「そうか(ふむ。中学生と聞いていたが、そこそこ良い精神をしているな)」
騎士団長に案内された部屋の中央には一人の女性が立っていた。
赤いドレスを着た二十代後半くらいの華奢な女性だった。
キャーリサ「よく来たな」
佐天「あ、へ……?は、はい……」
キャーリサ「そう緊張しなくてもいーし、リラックスしてくれて構わん」
佐天「あ……はい……」
キャーリサ「……(見た感じ普通の幼子にしか見えないし)」
佐天「え、えっと?」
キャーリサ「──、順を追って説明するか。問題の発端は五日前に起こったユーロトンネルの爆破事故だ」
キャーリサ「イギリスとフランスを繋ぐ唯一のトンネルであるユーロトンネルは三本並んで海底を走っているはずなのだが」
佐天「はずなのだが?」
キャーリサ「それが全部吹っ飛ばされたわけだし」
佐天「吹っ飛ばされた……」
キャーリサ「母上ももう掴んでいるだろうけど、これはフランスによる破壊工作だと」
佐天「えっ……?えっ?」
キャーリサ「このままだとフランスとイギリスの戦争になる」
佐天「せっ、戦争ッ!?」
キャーリサ「あぁ、これはどう足掻いても止めることは出来ないし」
佐天「そんな!どうにか止めることは出来ないんですか?」
キャーリサ「無理だな、どうあっても避けることは出来ないし」
キャーリサ「戦争は、まぁいーとしてもだ、よく聞いてくれ」
佐天「はい……」
キャーリサ「“このまま戦争をしたらイギリスは負ける”これが問題なんだし」
佐天「……っ!」
キャーリサ「というのもイギリスは【王室派】と【騎士派】と【清教派】の三つに分かれてる」
キャーリサ「今、この纏まっていない三つのグループでフランス相手に戦争を仕掛けたら負けるのは確実だし」
キャーリサ「だから私は騎士派と手を組んだのだが、しかし私一人で王室派という訳ではない」
キャーリサ「母上と姉上と妹が居るのだが、こいつらは頭が硬くてね」
キャーリサ「それに清教派のローラ=スチュワートも全部のグループで仲良しこよしって意見はハナから持ち合わせちゃ居ない」
キャーリサ「別に戦争でフランスを負かして相手の人間を多く殺そうって訳じゃない」
佐天「……ッ!!」
キャーリサ「私はこの戦争に勝ちたいんじゃない、引き分けたいんだ」
キャーリサ「“なるべく、多くの犠牲を払わないために”」
キャーリサ「その準備を君に頼みたい……」
キャーリサ「頼む。この通りだし」ペコリ
佐天「そ、そんなっ!!頭を上げてください!!」
佐天「手伝いますから!!」
キャーリサ「ありがとう……感謝するし」
キャーリサ「【新たなる光】というグループで少し仕事をしてくれればいーし」
キャーリサ「頼んだし佐天涙子ちゃん」
佐天「はいっ!!任せてください」
騎士団長「本当にいいのか?子供には少し辛いと思うが」
佐天「大丈夫です!!こう見えても学園都市で何件も事件を解決してますから!」
キャーリサ「それは頼もしーの、頼んだよ」
キャーリサ「やっぱ天使の力を行使できるといっても子供ね」
騎士団長「第二王女とはいえ皇族に頭を下げられては断れるものも断れないでしょう」
キャーリサ「ふん。これで時間が稼げるなら安いものだし」
キャーリサ「精々、期待してるし。涙子ちゃん」
◆
佐天「えっと、貴方達が【新たなる光】のメンバーですか?」
フロリス「えぇ、私はフロリス。今は二人ですが、他にも二人居ますよ」
佐天「あたしは佐天涙子って言います。よろしくお願いしますね」
フロリス「ほら、レッサー挨拶をしなさい」
レッサー「…………」ジー
佐天「え?……レッサーちゃん?」
レッサー「…………」ズイッ
佐天「な、なに……って、きゃぁっ」ポムン
レッサー「!?………」ペタペタ
佐天「むむむ、胸を、胸を触られた……」ドキドキ
レッサー「同い年で……くそっ……敵だな貴様!!」
フロリス「馬鹿なことをするなっ!!」バコッ
フロリス「それで、これからの仕事について説明するけれど」
佐天「はい!あたしは何をすれば……?」
レッサー「むしろ何が出来るのよー?魔術師じゃないって聞いてるけどホントに使えるの?」
佐天「ぬぬっ!確かにあたしは魔術師ではないですけど……」
レッサー「でも学園都市の人間って事は、超能力が使えるんでしょ?」ミセテミセテー
フロリス「確かに、気になりますね……詳しい事は聞いてはいないので」
佐天「……、じゃああたしをしっかり見ててくださいっ!」
レッサー「うん?……」
ドォ────z____ン!!
佐天「ふっ、さっき胸を揉まれた仕返しでもしますか」サッ
佐天「4,5……まだもう少し時間を止めていられる──ッ!!」
佐天「8,9……9秒も止めていられる……」
レッサー&フロリス「ッ!!?」
佐天「びっくりしましたかー?レッサーちゃん、さっきのお返しだー!!」コチョコチョ
レッサー「ひゃっ、あひゃひゃひゃ!!いやぁぁぁくすぐるのは!!」
レッサー「分かったから……くすぐりはランシスだろぉぉお……ひゃひゃぁぁ」
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