元スレQB「僕と契約して魔法少女になってよ!」キョン「やれやれ」
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101 = 1 :
キョン「俺たち人類は有史の過去から感情というものと共にあったらしい。
感情というのは人類にあって当たり前の現象なんだよ」
キョン「それに対して不自然な形で過剰に『感情エネルギー』を搾り出すという
不条理を起こしているのはお前らの方だろ?
実際その過剰分だけ『負の感情』、すなわち『呪い』が発生しているんじゃないか?」
QB「確かにその通りだが、過剰といっても、
最初の願いから生じた『希望』と等量以上の感情エネルギーは取り出せないんだよ。
つまりそこから生じる呪いも、最初の願いの分と見合っただけの量が生じるんだ」
キョン「それはつまり、
お前らが余計なことをして呪いを発生させているって事じゃないか?
それを魔法少女に押し付ける合理的理由をぜひ話してもらいたいものだが」
103 = 1 :
QB「いやしかし、それをボク達が回収する訳にはいかないよ。
それは回収したエネルギーと同量のエントロピーの増大を我々が負うことを意味する。
エネルギー回収が成立しなくなってしまう」
キョン「その発言が地球上でのお前達の行為をなんら正当化するものではないことは、
理解できてるか?
しかも問いの答えになってないぞ?」
QB「……」
キョン「お前は、『条理にそぐわない願い事を叶えれば、
そこから厄災が巻き起こるのは当然の摂理だ』なんて言ってたが、
それを当てはめるべきはお前達の方じゃなかったのか?」
QB「だけど、
君のいう『有史の過去』からボク達は幾多の少女たちの願いを叶えてきた。
中には人類の文明の発展に大きく寄与した魔法少女もいたんだ。
ボク達は人類とうまく共存できていると思うよ」
105 = 1 :
キョン「つまり今のシステムで誤りは無いと?」
QB「改善の余地があることは認めよう。
だけど今のシステムが考えうる最高のものだったんだよ。
そして実際、長い間運用して成果も出してる」
キョン「期間は関係ないな。成果? どんな成果だよ?
先ほどお前は人類の原子力利用を引き合いに出していたが、
問題があるとはいえ、それは人類全体を見ればエネルギーを利用したツケを、
人類自らが引き受けているという点で、お前達よりマシじゃないのか?
お前達は利用するだけ利用してそのツケさえも払えず人類に押し付けているじゃないか」
107 = 1 :
キョン「つまりお前らは『感情をエネルギーに変換する方法を発明した』と
したり顔で言っていたが、
その実その対象もろくに理解しないで、
『よく判らないが使えそうだから使っている』程度のものだってことだ」
キョン「その結果、お前達から見れば文明科学などある部分が未熟とはいえ、
宇宙に住まう同胞であるはずの人類に多大な迷惑さえかけてしまっている」
キョン「『上位存在』が聞いて呆れるな。
そんなお粗末なシステムを掲げて、『宇宙の為』だの『長い眼で見れば人類にも利益になる』とか、
よく言えたもんだ。
人類がこんな連中から搾取を受けていたなんて悲しすぎる」
QB「いや、その点については君の言葉には返す言葉も無い。
確かにボク達は人類の感情というものを完全には理解してない。
だが何回も言うように、
その一部を利用するだけで宇宙にとって計り知れない恩恵があることも間違いないんだ」
109 = 1 :
キョン「お前達は俺達人類を家畜のように思っているのかもしれないな」
QB「そうでもない。ちゃんと知的生命体として交渉の上で同意を得ているわけだから、
地球上の家畜より待遇ははるかにいい筈だよ」
キョン「ふん!」バキィ!
QB「きゅぷい」
キョン「いやすまん。だが本気で言ってるとしたらお前らは、もはや知的生命体などではなく、
『ただエネルギーを貪るだけの装置』のようなもののような気がしてきた」
キョン「お前は家畜より待遇が良いなんていっているが、本当か?
人類の飼育する家畜はその多くが殺されるために育てられているわけだが、
その身体はなるべく無駄にしないようにするのが普通だ。
それは自分たちの為に死んでいく命への最低限の礼儀として。
もちろん都合で処分してしまうこともあるだろうが。
そういう事はなるべく無いように努力するものだしな」
111 = 1 :
キョン「お前らはそういう努力をしているのか?
この不完全で『感情を持つ人類』に対して失礼極まりないシステムを何の改良も無く、
馬鹿の一つ覚えのように使い続けてきたんじゃないだろうな?
もしそれで『地球上の家畜より待遇ははるかにいい』なんてほざくなら、
俺はお前を殴り続けなければならない。
泣くまでだ」
QB「いや、ボク達は泣くことは出来ないからそれは勘弁して欲しいんだけど、
キミの言わんとしていることは理解したつもりだ。
君の話は『感情を持った知的生命体からの提言』として受け止めたいと思う。
ここまで理路整然とボク達のシステムについて指摘してくれたのは、
人類の中でもキミが初めてだよ」
QB「ソウルジェムのシステムが不完全であることも認めよう。
今日君が指摘してくれた点も含め感情の研究をより進めて、
システムを見直していくことを約束するよ」
QB「ただ、君のいう『多大な迷惑』の改善には時間がかかると思う。
おそらく結果が出る頃には『君』という個体の寿命は、
とっくに終わってしまっていることだろう」
113 = 1 :
キョン「それまでは今のまま運用し続けざるを得ないのか?」
QB「この宇宙でのボク達の活動は一つのシステムとして動いているんだ。
この地球でのエネルギーの回収もそれに組み込まれている。
いきなり止めることは不可能だ。
無理に止めれば、それこそ宇宙規模の災害が発生しかねないんだ」
キョン「そうか。いや、某電力会社の推進文句のようにも聞こえるが、
お前は『積極的な嘘』は言わないみたいだから信じることにする」
QB「そうしてもらえると助かるよ」
キョン「ただし、改善努力をしているという証は俺が生きているうちに示して欲しいな。
それは可能か?」
QB「考えてみるよ。成果が上がったらまず君のところに持ってこよう」
キョン「頼んだ」
115 = 26 :
見てるぞ。
116 = 1 :
キョン「ところで感情は相対的だといったが、それは俺とお前の間でも成立するんだ」
QB「どういうことだい?」
キョン「お前は結構長い間人類と付き合ってきたと思うが、
お前が会った一人一人の人間のお前に向けられた感情に対して、
お前の中にもそれに呼応した精神活動が生起していた筈だ」
QB「確かにそれは有るね。
だけどボクの意識は君が見ているこの個体に収まっているようなものじゃなく、
もっと広範囲の集合的な意識なんだ。
だから、そこで生起した精神的活動なんて全体から見たら微々たるものなんだよ。
もし君がその精神的活動を『感情』を呼ぼうとしているのだったら、
それは違うと思うな」
キョン「いやそれは感情だ。たとえ集合的意識で薄められていたとしても、
人間から向けられた感情に呼応してお前が生起させたのは間違いなく感情のはずだ」
119 = 1 :
キョン「実際、俺はこの話の途中で何回かお前に感情をぶつけてみた。
お前は明らかに感情的な反応をしていたよ。自覚がなかったのか?
お前らには感情が無いんじゃない。それはあり方が違うだけだ」
QB「そうか。そういう考え方もできるのか。
今までは取るに足らないノイズとしてそういうものは捨てていたんだが、
そういった微小な精神的活動を『感情』として捕らえるのは新しい視点だね。
実に興味深いよ」
キョン「それは是非とも研究して欲しいね」
QB「いや、何回も繰り返して申し訳ないが、とても有意義な話が聞けたよ。
ボク達は人類に対する考えかたを改めた方がいいのかもしれない」
123 = 1 :
キョン「もういいのか?」
QB「今日のところはね。
君はボク達が求めていたのとは別の意味で類い稀な素質をもった人間のようだ。
契約して魔法少女にしてしまうのが実に惜しいよ。
君には人間の寿命限界まで生きてもらって是非ともボク達に知識をもたらしてほしいな」
キョン「それは光栄だ。是非ともそうさせてもらう」
QB「ボク達はそのための労力を惜しまないよ。何かあったら言ってくれ」
キョン「ああ、そのときは宜しくたのむ」
127 = 88 :
私怨
128 = 63 :
終わっちゃった?
129 = 1 :
キョン「……」
キョン「……」
キョン「やれやれ、帰ったか」
130 = 17 :
魔法少女になって欲しかった
131 = 26 :
ホモエンドか?
面白かったぞ。
132 = 1 :
俺がこの世界に来て1ヶ月が経つ
どうせハルヒの仕業なんだろうが
あいつは一体何がしたいんだろうか
まるで検討がつかん
はぁ、やれやれだ…
133 = 1 :
翌日キョン家
キョン「驚いたな。本当だったのか」
QB「そうだよ。その証拠に、新開発のエネルギー変換デバイスを持ってきたんだから」
キョン「しかも生きているうちにとは言ったが昨日の今日とは恐れ入った」
QB「時間の尺度が君たちとは違うからね」
キョン「それで、お前らの実験に付き合えと?」
QB「そうだよ。これは人間の魂をソウルジェムに変換することなく感情をエネルギーに変える装置なんだ。
これはエネルギーの回収が目的ではないから、呪いも発生しない。
ただ、ソウルジェムと違い発生した魔力の行使が間接的になるから使いこなすのに訓練が必要だ」
キョン「形状がソウルジェムってのは?」
134 = 63 :
終わるのかな?
135 = 26 :
続きがあって草。
支援するぞ。
136 = 63 :
やったぜ
137 = 1 :
QB「キミは本物は見たことがないよね。これは試作品だから、装置はソウルジェムの流用なんだよ。
だから魔力に感応して魔女の痕跡を追うことも出来る」
キョン「ちょっと嫌なことを思いついちまったが、
この装置に誰かの魂が使われてるなんてことは無いよな?」
QB「それは無いよ。呪いは発生しないって言ったじゃないか。
形状がソウルジェムなだけだよ」
138 :
悲しいけどこれがラノベの現実なのよね
139 = 1 :
QB「キミにしてもらうのは、感情-エネルギー変換のデータ集めだ。
つまりそのデバイスを使って魔法を使いまくってくれればそれで良い」
キョン「簡単に言うが、魔法を使うにはどうしたら良いんだ?」
QB「まずは変身かな?」
キョン「それは楽しそうだが」
QB「変身といっても衣装を変える程度だけどね」
キョン「装甲とか戦闘服みたいな感じか?」
QB「そうだね、いい感じだ。イメージできるかい? その『楽しそう』っていう『感情』が大事だよ。
概念のスケルトンのようなものが実装されているから、いきなりでも出来るはずだよ」
140 :
魔法少女キョン爆誕
141 = 1 :
(キョン変身)
キョン「俺はお前を殴らなければならない」ドゴッ!
QB「グフ」
QB「いや、その拳は僕に向けないで欲しいんだが」
キョン「これが感情のエネルギーってヤツか」
QB「なにか気に入らないことでもあったのかい?」
キョン「おおありだ!」
143 = 1 :
QB「魔法装束への変身にも成功したし、魔力も上手く扱えている。
どこに不満な要素があるっていうんだい?」
キョン「この装束だ」
QB「魔法装束のことかい? ボクも色々な魔法少女を見てきたが、
そのどれと比べても決して見劣りしない、立派な魔法装束じゃないか」
キョン「いやいやいや、なんでヒラヒラのワンピースなんだよ」
QB「いいじゃないかとても似合っているよ」
キョン「俺は男なんだが」
QB「どうしてキミ達人類は己の性別に拘るのかい? わけがわからないよ。
それにキミの年齢なら、第二次性徴の差異くらい魔力でカバーしてしまうから、
違和感は全くないよ」
キョン「おおありだ」
144 = 63 :
わろた
145 = 65 :
>>129までは全部前置きでキョンを女装させたかっただけだろ!
146 = 1 :
QB「そうかな?」
キョン「こんな胸が開いた衣装で、俺に何をさせようってんだ」
QB「とりあえず、魔法を使ってみる場としては魔女退治かな?」
キョン「なんとかならんのか?」
QB「見た目の性別の事だったら、
前にも言った通り元々第二次性徴期の女の子に最適化されてるから難しいね。
協力をやめるかい?」
キョン「……いや、昨日の話が本当だとすれば、一大事だ。
一刻も早くシステムを改善してもらわなければならん」
キョン「もしも俺の同級生の誰かが魔法少女になっちまったら、
お前を殴るくらいでは済まない事態だぞ」
QB「同級生ってことなら、
美樹さやかとその友人の鹿目まどかに魔法少女になってもらおうと思っているんだ。
今、一通り説明までして……」
※この世界のキョンは見滝原中学校に通う中学3年生で
まどか達と同じクラスメイトになっている。
勿論、ハルヒ達も同じ見滝原中学校に通っている。
147 :
何でもいいから早くキョンをキョン子にして魔法少女にしてくれ
148 = 63 :
ほうほう
149 :
ふむ、良い
150 = 1 :
キョン「ふん!」ドゴッ!
QB「」
キョン「それは中止してくれないか。
俺は幾らでも実験に協力しよう。
なんならこのデバイスで発生させたエネルギーをお前に献上してもいい」
QB「いや、それもいずれやる予定の実験なんだけど。
彼女たちの勧誘は中止できないな。
ボクにもエネルギー回収のノルマがあってね。実験だけやってるわけには行かないんだ」
キョン「じゃあ、魔法少女のシステムについては俺から彼女たちに全部話す。構わないな?」
QB「まあ、契約しにくくなるだろうけど、それでキミが納得してくれるなら仕方ないかな」
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