元スレQB「僕と契約して魔法少女になってよ!」キョン「やれやれ」
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51 = 1 :
キョン「感情をエネルギーに変換する方法っていうのは、
何か目に見える機械のようなものがあるってことか?」
QB「あるよ。キミ達のいう機械というものとは違うけど、
契約によって魔法少女が手にするソウルジェム。これがそうさ。
魔法少女の魂は契約によってソウルジェムという高効率なエネルギー変換装置に変えられるんだ。
これによってその魂はより効率よく感情から変換されたエネルギーを使うことができるようになる。
これが魔法さ。
それは手に取って触ることも出来るから、キミの問いの答えになってると思うんだけど」
52 = 1 :
キョン「ソウルジェムは魂の変換されたものなのか。
『魂が相転移』という言い方が引っかかったが、それで納得したよ。
それじゃあもう一つ。
その希望から絶望への相転移で魔法少女はどうなるんだ?」
QB「魔法少女のソウルジェムは相転移によってグリフシードとボク達が呼んでいるものに変化する」
キョン「魔法少女の魂は?」
QB「グリフシードは魔女の卵さ。その時魔法少女は魔女に生まれ変わるんだ。
けれど、ここで回収された膨大なエネルギーは、
この宇宙に住まう我々の同胞たちの活動に利用されるんだ」
QB「つまり、魔法少女はその命をただ地球上で人間として寿命を全うするより、
遥かに有意義に活用することが出来るといえるね。
どうだい素晴らしいだろう?」
55 = 1 :
キョン「……なるほど。話してくれてありがとな。だいたい判った」
QB「キミの理解の役に立てて光栄だよ。
じゃあ、早速だけど、ボクと契約して魔法少女になってよ!」
キョン「ふん!」バキィ!
QB「」
キョン「ふん!」バキィ!
QB「ぎゅっぶい」
56 = 1 :
QB「わけがわからないよ。キミは今の話を納得してくれたんじゃなかったのかい?」
キョン「まあ、俺もお前にしたがって感情的にならずに話をしようじゃないか」
QB「というか殴ったよね? 今、二回壁に叩きつけたよね?」
キョン「さて、お前の『感情をエネルギーに』のあたりの話をもう一度掘り下げてみたいんだがいいか?」
QB「まあ、良いけど。替わりがあるとはいえこの身体をあまり痛めつけて欲しくないなあ」
キョン「お前らが『感情』と呼んでいるのは『お前たちの技術でエネルギーに変換可能な精神的活動』と
定義して構わんのか?」
QB「……構わないよ、その通りだ」
58 = 1 :
キョン「『希望』というのは、喜びとか充実感とかそういった『感情』を呼び起こさせるものという理解でいいか?」
QB「そうだね、さっきの説明ではそこは簡単に表現したけど」
キョン「同様に『絶望』は哀しみとか苦しみという『感情』を生起させる、だったな?」
QB「そうだよ」
キョン「第二次性徴期の少女が最も効率が良い理由ってのは判ってるのか?」
QB「それは統計的なものだ。メカニズムまでは解明されていないよ。それでも利用するには十分だしね」
キョン「なるほどな。感情自体の研究はなされていないってことか」
59 = 1 :
QB「エネルギーに変換するところは研究しているよ。
でも感情と人類の行動との関係についての詳細は研究しても間接的にしか役に立たないから、
エネルギー回収の指針になる程度までしかしてないね」
キョン「そうか。でもどうかな?
統計的なものだけでは既知の現象しか対象にできないんじゃないか?
感情の究明が進めば、もっと巨大なエネルギーを発生させる方法が、
発見される可能性だってあるだろ?」
QB「それは興味深い。
それを発見できればボク達は少女たちに魔法少女になって貰うために、
一人一人交渉していく必要が無くなるかもしれないね。
だが、ボク達が感情というものを持っていないこともあって、
そういう研究は今までしてこなかったんだよ」
60 = 1 :
キョン「まあ、それはお前らの科学が俺には未知数だからなんとも言えないが、
とりあえず、第二次性徴期の少女が最も効率が良い理由ってのは判る」
QB「それは本当かい?
実は様々な感情が発生するメカニズムはボク達には良く判っていないんだ。
感情ってものは本当に頻繁にイレギュラーを発生する。
『条理を覆す』って言い方をしているけど、ボク達はそれでいつも苦労させられているんだ」
キョン「その前に聞きたいんだけど、感情によって発生するエネルギーの回収効率ってどのくらいなんだ?
魔法少女もそのエネルギーを使うんだろ?」
62 = 1 :
QB「普通、魔法少女が相転移を起こすまでに消費する魔法力は、
相転移の際放出するエネルギーに比べたら大したことは無いよ。
まあ過去に、相転移のエネルギーまで魔法力を消費しつくした魔法少女が居なかったことも無いが、
それは本当に稀なケースだ」
キョン「なるほどな。じゃあ話を戻そう。
『希望』というのは現実に合致しない願望だったよな?」
QB「もちろんだ。条理に見合わない願い事を叶えるのが魔法少女の力だからね」
キョン「『願い』が叶う、もしくはその力を与えられれば『魂』はそれに向かう。『執着』するって言っても良い。
そこで生じた『感情』がお前らの発明した仕組み、ソウルジェムの中でエネルギーに変換される。
それでいいか?」
QB「その通りだよ」
63 :
このキョンは政治家になれそうだ
64 = 1 :
キョン「そして、そのエネルギーはソウルジェム内で『魂』の『願い』を強化または維持するように働く。
願いを叶える力になるわけか。」
QB「そうだね」
キョン「それによって、『魂』はまた『感情』を発生させる。
まあ具体的に例を挙げれば、
まず、“願いを叶える力があること”を“喜ぶ”。
次に“願いを叶えた”あるいは“叶えつつある”ことに喜んだり充実感を感じたり、
これも感情だな。総じていえば『希望』ってやつか?」
65 :
もっとテンポよくして欲しいけど原作がこんなもんだからそういうわけにもいかない
66 = 1 :
キョン「そしてその感情はまたエネルギーに変換される。
このようにソウルジェム内でエネルギーが循環し、維持され、その一部は溢れ出す。
ここで溢れ出したエネルギーが魔法少女の行使する魔法力ってわけだ。
ここまではいいか?」
QB「それはソウルジェムの原理そのものだ。
ボク達の科学の精鋭が発明した仕組みをどうして君はいい当てられる?
君は本当に人類なのかい?」
キョン「お前は人類の英知を舐めてるな。これは俺の生み出した知識じゃないぞ。
それにこのくらいはお前の説明から誰だって簡単に推理できるだろ。
お前らは人類を“都合の良いエネルギー発生装置”くらいにしか見ていないから、
見逃していたんじゃないか?」
QB「人類の生み出した科学にそれが含まれているというのかい?」
キョン「まあそこの論議は長くなりそうだから後にしよう。
次は相転移だ」
67 = 63 :
最後まで読みたい
68 = 1 :
キョン「『希望』を持ち続けた『魂』が少しづつ『希望を持つこと』に飽きてくる。
これは心理学でも言われていることだよな、
人間は何もせずに一定の感情を持ちつづけることは出来ないんだ。それには努力が要る。
感情というものは常に変化していくものだしな」
キョン「ソウルジェムの魂が持つ『希望』は仕組みによって恒常的に維持されているが故に変化しない。
それは魂がそれを『よいもの』だと思っているうちは『希望』が維持されつづけるだろうが、
変化しないからやがて『魂』がそれに慣れちまう。
慣れると同じはずの『よさ』を感じなくなってしまう」
キョン「ここで『願いつづけること』に対して『このままでいいのか?』と疑問をもってしまう。
そうなると『願い』を持ち続けることまでが、
つまりソウルジェムのシステムに身を置き続けること自体が『苦痛』に変わりだす。
『願いを叶える力が無くなった』と錯覚してしまうんだな。ここで一気に相転移が起きる。
『願い』→『感情』→エネルギーのサイクルが回らなくなってしまうからだ」
69 = 1 :
キョン「『願い』が苦痛をもたらす。
つまりそれは魔法少女が『最初の願い』に裏切られるってことだ。
これは『魂』がそう感じるわけだからその『絶望』は深い。
そして『絶望』した魂は今度は呪いを吐き始める。
こんどは生起したネガティブな感情がエネルギーに変換されて、それが漏れ出していくわけだ」
キョン「ここのポイントは『願い』→『感情』→エネルギーのサイクルが、
通常、願いから希望を持ちその感情が生起してそれが叶うにしろ諦めるにしろ、
いずれ消えていくその『健全なサイクル』を超えて維持し続けてしまうところにある。
それによって感情のエネルギーは過剰に蓄えられていき、
その裏で魂は飽き、錯覚し、絶望に落ちるプロセスを進めていく」
キョン「そして魂が完全に絶望に落ち、『願い』を放棄した瞬間、
過剰に蓄えられていたエネルギーは全て放出され、
絶望に堕ちた魂だけが取り残される。これがグリフシードってわけだ。
相転移によるエネルギー回収へのシナリオがしっかり組み込まれているんだな」
キョン「これが俺の予想した相転移のメカニズムだが、あってるか?」
70 = 37 :
わけがわからなくなってきた
71 = 1 :
QB「いやいや、非常に興味深いよ。
感情の機微まで考慮した相転移の理論化なんて前代未聞だ。
ボク達の研究ではそれを法則として捕らえているんだ。
条理に反する願いを叶えればその反作用が必ず起きるとね。
実際これは現象にも合致する定式が考案されている」
QB「でも、どうやらその考察は間違いでは無さそうだ。
ボク達も長年人類を見てきたからね。ソウルジェムになった『魂』が、
そういうプロセスを辿るといわれて違和感は感じないよ。
ただ、それが少女の希望から絶望の相転移が効率が良い理由に繋がるのかい?」
キョン「もちろんだ。『希望』っていうのは現実に合致しない願望、そう言ったよな」
QB「ああ、ボク達は『条理に見合わない願い事を叶える』というが」
72 = 1 :
キョン「感情っていうのは相対的なんだよ」
QB「それは判るよ。ボク達はそれをエネルギーに換算して定量的に計る事が出来る」
キョン「そうじゃない。それはエネルギー的側面だろう?
俺が言いたいのは、願望と現実の相対だよ。お前の言葉を使うなら条理と非条理か」
QB「どういうことだい?」
キョン「まず、『希望』の維持される時間は願い事の質によって変わってくる。これは良いよな?」
QB「当然その通りだよ。希望が絶望に相転移するまでの時間には個人差があって、
それは願い事とそれを叶えたいという想いの強さによって決まる」
キョン「お前のいう『第二次性徴期の少女』の持つ願望というのは現実との乖離が大きいんだ。
ここでポイントとなるのは、その彼女が現実との乖離を認識していないってこと。
つまり非常識な願望を持っていながら、それがいつか叶うと本気で信じてるってことだ。
まあお前は知っているか判らないが中二病とか邪気眼とか特別な名前が付いているものもある」
73 = 1 :
QB「つまりキミは少女の願い事は人類の中でもひときわ不条理だからって言いたいのかい?」
キョン「そうだ。一つは願望を本気で叶えたいと思っていればいるほど、
そして、もう一つは、その願望が現実から遠ければ遠いほど、
その感情は強くそして長く維持される。
それが『第二次性徴期の少女』において顕著だってことだ。
長く維持されるって事は、相転移までに蓄えるエネルギーもそれだけ多くなる。
でもお前は今これを言われて納得したんじゃないか」
QB「そうだね。それらのパラメータを魔力定数と呼ばれる数値に変換する公式は、
存在しているが、そういう解釈は今まで無かったよ」
キョン「だったら、ターゲットを第二次性徴期の少女に限ることは無くなるんじゃないか?
まあ条件に合いやすいのが彼女達だっていうことは否定しないが、
逆に条件さえ満たせばそれにこだわる必要はないはずだ」
QB「逆に言われてしまったね。まさにそれだよ。例外的に男の君が選ばれた理由じゃないか。
結論に至る過程は違うが、ターゲットを広げる可能性ってことだよね。
だからそろそろ、僕と契約して魔法少女になってくれないかな?」
75 = 1 :
キョン「ふん!」バキィ!
QB「」
キョン「やれやれ。まだ判ってないな」
QB「何回目だい? こんどは壁と拳骨に挟まれて顔が潰れかかったじゃないか」
キョン「お前らのシステムの欠陥を指摘したいんだが」
QB「それは是非ともご指南願いたい。
ボク達だって今の魔法少女のシステムが完全だなんて思っていない。
ただ現状でベストな方法を取っているに過ぎないからね」
キョン「お前らのシステムでは相転移で魔女に変化した魂は破棄するしかないんだろ?」
QB「その通りだ。一旦ソウルジェムがグリフシードに変化して魔女として誕生してしまったら、
もう元には戻せないからね」
76 = 1 :
キョン「効率悪いと思わないのか?
普通に生きていれば希望か絶望に至ってもまた希望に転じることもある。
人間持つ感情が一種類で一回きりなんてことはありえない。
なのに、折角稀な資質をもった人間を見つけても、
一回システムに投入して『使って』しまえばそれきりだ」
QB「それはそういうものだからね。効率の良い悪いはキミの言葉じゃないけど相対的だよ。
もっと効率の良い方法が発明されれば、今の方法は効率が悪いと言われると思うよ」
キョン「俺はソウルジェムに問題があると思うんだが。
ああ転化するからグリフシードも含まれてると思ってくれ」
QB「キミの意見を聞こうじゃないか」
77 = 63 :
殴られるたびに吹く
78 = 1 :
キョン「お前は『一人の人間が生み出す感情エネルギーは、
その個体が誕生し成長するまでに要したエネルギーを凌駕する』と言ったな。
じゃあそのシステムは『一人の人間が一生の間に生み出す感情エネルギー総量』の内の、
何割くらいを回収できるんだ?」
QB「全部は無理だね。利用できない分も含めて『総量』というならそれはほんの一部分だ。
だから感情エネルギーが最も集中する十代前半という年齢の子を選ぶんだけどね」
キョン「それでも思春期と呼ばれる時期に少女が発する感情の一部分、
『一回の機会』のみを利用するにすぎないだろう?
希望が絶望に変化して、また立ち直って新たな希望を生み出す可能性があるとしても、
そういうものだとして切り捨てちまうのか?」
QB「それは『そういうもの』だとしか言えないよ。
そしてそれだけでも十分すぎる結果が得られるんだ」
80 :
追い付いてしまった…
はよぉ!
81 = 1 :
キョン「感情から生成するエネルギーを『願い』に回して、サイクルを維持するというソウルジェム。
この仕組みはエネルギーシステムとしては効率的かもしれないが、
人の心を収める場所としては最悪だ」
キョン「だってそうだろ?
人の持った願望を機械的に強制的に維持し続けようとするんだ。
それでは感情もその時もったものに固定化してしまうだろう。
固定化して強制的に増幅し、エネルギーに変換しちまう。
お前らが感情というものを『利用可能なエネルギー』としてしか見ていないがゆえの誤りだ」
キョン「人間の感情というものはそうじゃない、
喜び、怒り、笑い、哀しみ、常に変化していくものだ、
感情というのはその変化の中で輝くものなんだよ」
82 = 2 :
まだ続いてたのか
がんばるなぁ
83 = 1 :
キョン「それを固定化するって事は、輝きを失わせ、可能性を潰し、
お前らに言わせれば『折角』生じるはずだった未来の強い感情の発露の機会をも、
失わせてしまう。
その機会というものを、エネルギーを搾り出した残り滓、『魔女』として廃棄してしまっている。
そういうことだろ?」
QB「いや、ボク達には感情ってものが無いからそこまで感情というものは理解できないよ。
君のいう『感情が輝く』という現象がボク達の目的にどれだけ有用なのかは未知数だね」
キョン「もう一つ、お前たちの重大な勘違いを指摘するとだな」
QB「なんだい?」
84 :
しえんぬ
85 = 1 :
キョン「願いを叶え最後は絶望に堕ちるのを『法則』と捉えているってことだが、
それはつまり、『絶望』は願いを叶えた魔法少女の責任って言いたいのか?」
QB「その通りだ。契約した魔法少女はそのときよく『裏切られた』という言葉を吐くが、
ボク達に言わせればそれはナンセンスだ。
条理にそぐわない願い事を叶えれば、必ず何らかの歪みが生じる。
そこから厄災が巻き起こるのは当然の摂理だ。
願いから始まって呪いで終わるのが裏切りだというのなら、
始めから願い事なんてしなければいいんだ」
キョン「お前らに落ち度はないと?」
QB「もちろんさ」
86 = 63 :
そろそろ殴られんぞw
87 = 1 :
キョン「だが、願いからくる希望を固定化して一直線に絶望に向かわせているのは、
お前らが発明したシステムだ」
QB「けれども、システムがなくとも、遅かれ早かれ希望は絶望に変化するよ」
キョン「そこでエネルギーを回収して宇宙の為に役立ててるんだから、
感謝こそされても恨まれる筋合いは無いっていうのが、お前の主張だったな」
QB「その通りだよ。どこかおかしな点があったかい?」
キョン「おおありだろうが」
88 :
私怨
89 = 1 :
キョン「お前は魔法はエントロピーに縛られないエネルギーと言ったじゃないか。
魔法少女は条理を覆す存在だとな。
なのに、今、お前は『条理』を持ち出して魔法少女の願いが最終的に呪いで終わるのは、
『当然の摂理』だと言った。
だとすると、魔法少女が条理を覆した分は何処へ行ってしまったんだろうな?」
QB「それは……」
キョン「初めて口ごもったな
これこそがお前らの最大の落ち度であり勘違いだ。
魔法少女が覆した条理はお前達がエネルギーとして搾取しているんだ。
そして、その条理の負債を魔法少女達に『絶望』として押し付けているわけだ」
90 = 1 :
QB「いや、ボク達はちゃんと魔法少女の願いを叶えているじゃないか。
それは、人類の科学では決してなしえないことだ」
キョン「だが、お前らは『条理を覆す』という恩恵を残らず搾取しているんじゃないか?
それは本来『感情を持つ人類』のものの筈だろ。
なにか反論は出来るか?」
QB「それは種族としての優位性を理由にさせてもらうよ。
キミ達人類はボク達の介入が無ければそれを利用するどころか、
その存在に気付くことすらできなかったんだ」
QB「『願いの成就』と条理に見合った『厄災』を残すことで君達の文明が、
破綻しないようにバランスを取っているともいえよう。
まだ宇宙にも進出していない未熟な段階にある君達人類には、
条理をくつがえすエネルギーは過ぎた代物だ」
91 = 37 :
私怨
92 = 1 :
QB「原子力という原始的なエネルギーですら満足に扱えず、
地球環境に危機的な状況を生じさせている君達がこれを手にしてしまったら、
地球がどうなってしまうか容易に想像がつくだろう?」
キョン「それは詭弁だな。傲慢な態度と言ってもいい。
論点をすり替えるな。
さっきお前も認めたとおり、
お前らのシステムは人類のもつ『感情』というもののほんの一部しか利用できないんだろ?」
QB「その通りさ。それでも大きな恩恵があるとも言ったよ」
キョン「にもかかわらず、その『ほんの一部』を利用するが為に、
それに対して発生する『負債』を魔法少女に負わせて、その魂を絶望に貶め、廃棄してしまう。
さらに魔女という厄災を人類に押し付けている。
これは立派な『犯罪汚行為』だと思うがな」
93 = 26 :
キョンの説明によると永遠に呪いを回収し続けるアルティメットまどかはすごいな。
94 = 1 :
QB「その言い方は心外だな。
ボク達は宇宙の為にやってきたんだ。
そしてこれは、キミ達人類もいずれ宇宙に進出するであろうから、
長い眼で見れば、キミ達にも利益にもなることなんだよ」
キョン「人類の為というなら、まず厄災を押し付けるのをやめろ。
お前らが受けた恩恵の分はお前らが負うべきだ。
最低でも受けたメリットの割合に従って折半すべきだ。そうじゃないか?」
QB「いや、まだ君と論じていないが、それに当たることはやってきている。
魔法少女が魔女を倒すという行為だよ。
願い事を叶えた魔法少女は魔女と戦う運命を課せられるといったよね。
これは魔女という厄災から人類を守る行為だ。
感情エネルギーを回収したボク達の責務として行わせているんだ」
キョン「やれやれ。その理屈で人類が納得するとでも思っているのか?
結局、全てを魔法少女に押し付けているってことじゃないか」
96 = 1 :
QB「いや、一度放出された魔女の呪いは、魔女を魔法少女が倒すことで、
最終的にグリフシードに収まる程度に集約されるんだけど、
それを回収して浄化するのはボク達の役割なんだ。
キミのいう『負債』をボク達がまったく負担してないっていうのは間違いだよ」
キョン「そうだったのか。そりゃすまんかった。
でもつまりそれは、お前達だけでは『負債』を負いきれないということだよな。
負担の割合はどう見ても魔法少女に偏っているじゃないか」
QB「それが妥当かどうか問えるのは魔法少女になる決心をした人間だけだよ」
キョン「だが、お前はその辺の説明責任を果たしているとはいえなかったよな?
特に、『魔女になる』という未来の『大きな負債』を知らずに、
どうして魔法少女になることの妥当性を計る事が出来るんだ?」
97 = 1 :
QB「それを言ったら、魔法少女になれるという事は人類にあっては、いや、
それはボク達にだっておいそれと実行できないような、
『条理を捻じ曲げる願い』を叶えるという大変大きなチャンスを得たってことだよ。
その『不条理』がボク達に牙を剥かないという保証はどこにもない。
ボク達だって、計り知れない大きなリスクを負っているんだ」
QB「互いのリスクを単純には計れないよ」
キョン「……。
このへんの話はどうやらお前らとでは平行線のようだな。
お前らのシステムの話に戻そうか」
QB「そうだね。ボクもそっちの方が有益に思えるよ」
99 = 1 :
キョン「やはり、ソウルジェムのシステムの最大の問題点は、
一度、『魂』と共に入力した『感情』を強制的に維持しちまうことだな。
これがあるが故に、
一人の魔法少女で、ただ一つの『感情』しか利用できないという制約をも生み出してしまっている」
キョン「これはお前にぜひ聞きたいんだが、素直に『願いを叶える』ということのみを行った場合、
願いと共にある『希望』がエネルギーに変換されてその全てが『願い』に使われるんじゃないか?」
QB「その通りだね。でもそれだとエネルギーの回収というボク達の目的は果たせない」
キョン「でも、それだけなら『絶望』も『呪い』も発生しないのか?」
QB「いや、発生はするよ。ただしそれは、
当人や当人の周りで辻褄あわせのように発生することになる」
100 = 1 :
キョン「それは、願いが叶った事に対する、本人や周りの反応であって、
『希望』のエネルギーがそっくり引っくり返って『絶望』や『呪い』に転ずるようなものじゃないよな?
つまり、この条件においては、今のシステムのような『条理を捻じ曲げた対価』は発生しないんだろ?」
QB「まあそうだけど、それだけではボク達にとって無意味だよ」
キョン「そこで『願い』をシステムに放り込んで『希望』を過剰に回転させ、エネルギーを搾り出すわけだ」
QB「その言い換えが何を意味するのか判らないけどその通りだね」
キョン「この過剰な回転はいわば『不条理』なことだろう?」
QB「感情という現象を『条理』に加えるならばそうなるが、
ボク達はそう見ていない。感情エネルギーの結果こそが不条理なんだ」
キョン「そこが決定的なミスだな。お前らの欺瞞といっても良い」
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