元スレまどか「あの子の名前を」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
102 = 1 :
シュウゥゥゥ・・・
ほむら「……ふぅ……」
ほむら「……」
今回は肉体的なダメージよりも、精神的なダメージの方が大きかった。
麻酔なしで、必要としない手術を施される恐怖感。
しかも、それはどうにも子供が見よう見まねでやってみようといった風で……。
そんな風に遊び半分で体をいじくり回されたらたまったもんじゃない。
104 = 1 :
…思い出すだけで身が竦むようだ。
ほむら「……」
……それよりも――――。
ほむら「…っ」
いや、今しばらくはこの生き延びたという安堵感に浸っていよう。
105 = 35 :
猿ヨケ
106 = 3 :
やったぜ
107 = 1 :
ほむら「……」
ほむら(そういえば、さっきグリーフシードと一緒に何か落ちてきたような…)
ほむら「……」
あたりを見渡すと、確かにそれとめぼしいものがあった。
ほむら(……くまのぬいぐるみ……)
110 = 1 :
ちょっと先の方に、くまのぬいぐるみが私に背中を向けて横たわっていた。
この猥雑な落書きだらけの高架下には不似合いなものだ。
ほむら「……」
なんとなく近づいて見てみると、それは意外と新しいもので。
そのくまは、後生大事そうに小さな封筒を抱えていた。
111 = 3 :
しえん
112 = 1 :
ほむら「……」
私はその封筒に手を伸ばし……。
ほむら(……)
――途中で手を引いた。
ほむら「……」
……関係のないことを、わざわざ知る必要もないだろう……。
114 = 1 :
ほむら「……私には、関係ないわ…」
ほむら「…………関係ない……」
ほむら「……」
117 = 1 :
どこからか、電車が過ぎる音が聞こえる。
町はすっかり夕日の朱に染まっていて、どこか疲れたような、何か物憂いような。そんな様相を呈していた。
そんな気知らずとばかりに、どこからか子供が楽しそうな声を上げて、何処かへと走り去っていく。
子供たちの声が遠のき、やがて聞こえなくなると、寂寥感が辺りをゆっくりと浸していった。
119 = 60 :
3作目だよね?
120 = 1 :
――――――
――――――――――――
――――――――――――――――――――――
ほむら「……ただいま」
ほむら「……」
ほむら「……」
121 = 42 :
122 = 1 :
ほむら「……まどか?」
階段先に向けて声を投げる。
返事がないのはいつものことだ。
ほむら「……」
……だけど、家の中はいつもよりもやけにひっそりとしているような気がして……。
124 = 1 :
ほむら「…っ」
私は階段を駆け上がった。
あまりに慌ててたものだからか、途中で段を踏み外してしまい、馬鹿みたいにつんのめってしまう。
ほむら「……ッ」
――まどか。
128 = 1 :
……なんでだろう。
無性にまどかに会いたい気持ちと、よくわからない不安が私の中を駆け巡る。
――階段を上がって、二つ目の部屋。
私が帰ってくると、まどかはいつだってそこにいて。
――今となってはそれが当たり前のはずなのに。
130 = 1 :
ほむら「……っ…、……」
ドアの前で立ち止まり、荒んだ呼吸を整える。
……嫌な感じが、消えてくれない。
震える手で、ドアノブに手をかける。
134 = 1 :
ほむら「……まどか?」
ほむら「…」
そこにまどかはいなかった。
136 = 1 :
ほむら「……」
ほむら「……まどか…」
ほむら「……」
ほむら「……ッ」
―――
――――――
―――――――――
138 = 1 :
家中探してみても、まどかは見つからなかった。
ほむら「…………」
――まどか。
139 = 3 :
さるよけ
140 = 60 :
しえん
141 = 1 :
ほむら「……っ」
まどか、どこへ行ったの?
ほむら「……まどかぁ……」
涙が溢れて、景色が滲んだ。
143 = 1 :
外は既に日が落ちている。
街頭もろくにないこの辺り。
道として整えられていない林の中にでも迷い込んでしまったとしたら、見つけ出すのは難しい。
ほむら「…………」
私は懐中電灯を手に、庭先の林に駆け込んだ。
145 = 1 :
―――
――――――
――――――――――
ほむら「まどかぁーー!」
棘がついた雑草が足に絡まる。
不意に出てくる木の枝が、頬を掠める。
ほむら「……っ…、…まどかぁーー!」
147 = 1 :
――まどか。
私の、まどか。
私には…あなたがいないとだめなのに。
148 = 3 :
さるよけ
149 = 1 :
ほむら「……まどかぁ……」
声はいつの間にか涙声に変わっていて。
縋るような声音で。
迷子になった子供のようだった。
150 = 1 :
――――
―――――――
―――――――――――――
闇雲に、無我夢中に探し回り、泥やら雑草やらにまみれて林を遮二無二突き進んだ。
すると私はいつの間にか林を抜けて、あの時の砂浜に出ていた。
あの時、一度行ったきりの砂浜。
――そこに、まどかはいた。
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