元スレ勇者「はじめからから始まるまで」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
202 = 1 :
勇者E「俺も似たような感じだ」
勇者E「他の『俺』はそれぞれ訳アリだったが、本質的な『俺』は変わらないってことだ」
勇者「町の人全員に話しかけたり、未踏の地をしらみつぶしに探索する性格のことだな」
勇者C「あ、やっぱり後半も変わってないんだな、それ」
勇者E「でも最後の『俺』は、訳アリにならなかったのか?」
勇者「ん?」
勇者E「魔王までいって負けたのに、何だかどっしり構えてるのな」
勇者「ああ。何でだろうな。死ぬほど帰りたいのに、自分でも驚くほど冷静だ」
勇者「あるいは【俺世界】の『最後の俺』だから、何か不思議な力でも詰まってるのかもな」
女勇者「やあ、ここに集まってたんだ」
勇者「!」
勇者C「女勇者ちゃんじゃないか!」
勇者E「……他の3人は」
女勇者「行ったよ。ボクだけ残っちゃった」
204 :
メタ視点だと未来を信じて飛び込んでるから悲しくてしょうがない
205 :
予想を書き込もうとしてしまったけど、我に返った
予想はよそう
支援
207 :
さるさんでもくらったか
209 :
ほ
も
212 = 1 :
女勇者「こっちは、3人も残ったんだね」
勇者「几帳面な性格のおかげでな」
勇者E「それが幸いなのか災いしてるのかは、分かんないけどな」
女勇者「他の勇者グループは、全員飛び込んだところも多いみたいだよ」
勇者C「え! そ、そうなんだ」
女勇者「逆に一人も飛び込まないで、じっくり考えてるグループもある」
勇者E「マジか。みんな同じ立場の勇者なのに、行動がバラバラなのな」
女勇者「うん。ここから察するに――」
勇者「それぞれの【世界ごと】に、勇者の性格が似通っている傾向がある」
女勇者「そうそう! 進行度合いや、ここに行き着いた経緯なんかで差はあるけど」
女勇者「基本的な性格は同じみたい。一人称が『僕』や『私』で統一されていたりね」
勇者「つまりそれぞれの世界に、それぞれ基本となる勇者像がいる、ってことはほぼ確定か」
勇者C「ややこしい言い方するなよ」
勇者E「別にややこしかないだろ」
勇者C「俺がこの中で一番バカなんだから分かりやすく頼むぜ!」
214 = 1 :
女勇者「それで、ねえ」
女勇者「どこまで推測できたの?」
勇者「ん? それは……ええっと……」
勇者E「そういうお前の方はどこまで分かったんだよ」
女勇者「ぜへんぜん! ボクは社交的に明るく楽しく情報集めるタイプだからね」
女勇者「自分であれこれ考えるより、人に聞いた方が早い! 派だよ」
勇者C「それずるい!」
勇者「……ってことは、他の3人は」
女勇者「うん。元の世界に帰れるって聞いて、喜んで<解放のとびら>に飛び込んじゃった」
勇者E「おい! 集めた情報からどう判断して行動するか、ってのが腕の見せ所だろうが!」
女勇者「だからボクはこうして残ってるでしょ」
勇者「残ってたのは、衝動を抑えこめきれた賢さだったんじゃ……」
勇者C「あ、もしかして俺より賢さ低いってこと?」
女勇者「低くないもん! ボクバカじゃないもん!」
勇者E「かわいい」
215 = 1 :
女勇者「そもそもさ」
女勇者「ボクたちの冒険は、基本的に誰かの情報を鵜呑みにしてきたでしょ」
女勇者「それで旅は順調どころか、魔王まで進められたんだから問題ないでしょ!」
勇者E「そういう問題じゃ……」
勇者「……」
勇者「言われてみればそうだ」
勇者「俺たちの冒険は……勇者の冒険は、『詰まらなかった』」
勇者C「え? 楽しかったでしょ」
女勇者「楽しかったよ?」
勇者E「お前らは黙っとけ」
勇者「……『詰む』ことが、なかった……」
勇者「これって、不自然じゃないか?」
勇者E「え?」
勇者「まるで……まるであらかじめ敷かれた道を、歩かされてきたような……」
218 = 210 :
ほ
219 = 1 :
勇者「……そうだ。おぼろげながら見えてきたかもしれない」
勇者C「何が」
勇者「プログラムとやらの正体」
勇者E「マジでか」
女勇者「は、早く早く!」
勇者「まぁそう慌てるなよ。結論から先に言うから」
勇者「プログラムの正体、それは」
勇者「俺たち元の世界で『冒険』と呼んできた旅、そのものだよ」
女勇者「えっ?」
勇者E「プログラムが冒険?」
勇者C「どういうことなの……」
勇者「いいか。ここから先の話は、証拠が用意できない」
勇者「ただ俺の憶測だけだ。だからあまり期待せず、参考程度に聞いてくれ」
220 = 1 :
勇者「まずこの何もない世界には、『創造主』が存在する」
女勇者「そーぞーしゅぅ?」
勇者C「つまり、神様のことだろ?」
女勇者「神? それなら元の世界にもいたでしょ?」
勇者C「そうそう。僧侶や神父さんは神様への信仰で、奇跡の御技を授かるんだ」
勇者E「いや、あくまでそれとは別物って位置づけなんだろ」
勇者「そうだ。俺が特に指したいのは、この世界を作った『創造主』」
勇者「この3つの旅のとびらや、立て札を設置した張本人のことだ」
勇者C「……うーん、まぁそんくらいだったら、俺だって思いつくけどなぁ」
勇者「そしてその『創造主』は、『プログラム』をも創った」
女勇者「まー立て札を立てたんなら、そうなるだろーね……ん?」
女勇者「ねえ、さっきプログラムの正体って……」
勇者「そうだ」
勇者「その『創造主』は、俺たちの冒険――」
勇者「俺たちの世界にも、介入しているんだ!」
221 = 1 :
勇者C「ど、どういうことなの」
女勇者「ええと、その『創造主』が創ったプログラムから、こっちに来たってことは……」
勇者E「俺たちは、元の世界からこの異世界に飛ばされた、って話じゃないのか?」
勇者「ああ。俺も最初はそう思っていた。けどそうじゃない」
勇者「俺たちは、すでに『創造主』が作り上げたモノから、この世界に送られてきたんだよ」
勇者C「ちょ、ちょっとくれ……意味が……」
女勇者「え、するとつまり何、ボクたちがいた世界は、架空の世界だったってコト?」
勇者E「あれが架空の世界だったら、こっちが現実って訳かよ!?」
勇者「違う……」
勇者「俺たちの世界は、紛れもなく元から確かに存在した世界……」
勇者「その方向で考えたい。俺自身、そう信じたい」
勇者E「ますますワケ分かんねえ。じゃあプログラムってのは何なんだよ!?」
勇者「つまり!」
勇者「元の世界は、この世界の『創造主』に、乗っ取られているんだよ!」
勇者「『勇者が旅立ち、魔王を倒すまでの間』だけ、切り取られてたってことだよ!!」
222 = 1 :
勇者C「そ……それはどういう……」
女勇者「ま、まだついていける……いけてる……多分……」
勇者E「な」
勇者E「なんでまた、そんな中途半端な期間が浮かび上がったんだよ」
勇者「そこが、『勇者(一行)が全滅した時点』の範囲内だからだよ」
勇者「この旅のとびらに行き着くまでの集団遠征の中で、密かに確認していたんだ」
女勇者「あ、ボクに確かめてって言ってたアレ?」
勇者「ああ。あれは思いのほか有益な情報だった」
勇者「全滅までの最速時点は、フィールドに出てからの最初のスライム戦」
勇者「つまり、旅立ちの前に死んだって奴は一人もいなかった」
勇者「全滅までの最長時点は、俺と同じ魔王との最終決戦」
勇者「つまり、魔王を討ち果たした奴も一人もいなかった」
勇者「だから創造主の言う『プログラム』ってのは、とりあえずはこの期間なんだ」
勇者E「ちょ、ちょっと待てよ。まず前提をはっきりさせろよ」
勇者E「お前はどうして、その『プログラム』が『俺たちの冒険』だと思ったんだよ?」
223 = 1 :
勇者「直接それらを結びつける証拠は、ない」
勇者「だがそう推測する根拠はある」
勇者「まず最初に違和感を覚えたのは、あの<解放のとびら>の立て札の文面だ」
勇者C「ええっと何だったっけ?」
勇者女「ボクは全部のとびらの文面、一字一句憶えてるよ!」
<解放のとびら>
・プログラムからの解放
・プログラムの動作外時点へ還元
<転生のとびら>
・基礎データのみ保持および転送
・新規プログラムの実行
<終着のとびら>
・データの消去
勇者E「<解放のとびら>の文面……『プログラムの解放』?」
勇者「『動作』ってのもだ。まずこの呼び方が妙に引っかかった」
225 = 1 :
勇者「他方、俺たちの冒険を思い出してくれ」
勇者「俺たちの冒険には、常に道しるべがあった。おかげで途中で『詰む』こともなく」
勇者「道のりは遠くても、魔王戦まではすんなり一本道で辿り着くことができた」
勇者「これ、後から考えてみたら、異常じゃないか?」
勇者C「そう?」
女勇者「異常って例えば?」
勇者「俺たちの到着まで、いや生まれる前に、魔王軍が世界を侵略してたらどうするんだよ」
勇者E「はぁ? だからそうなる前に、天の導きによって俺たちは……」
勇者「なんで神官は、魔王討伐のキーアイテムの場所を正しく知っていたんだ?」
勇者「なんで『ひかりのたま』が、あんな分かりやすいところに用意されてた?」
勇者「偶然オロチが村を襲う月日に、俺たちの到着が重なったのは何でだ?」
勇者「そうだ、今にして思えば」
勇者「挙げ出したらキリがないほど、都合のいいことばかりだった」
勇者E「はぁ……だからそれは全部、神様の導きと勇者たる必然性によって為されたことだろ?」
勇者「そう。俺たちの世界では、全てそれでカタがついてしまう。だが、まだ決定打がある!」
226 = 1 :
勇者E「何があるっていうんだよ」
勇者「この世界に行き着いてから知った、最大の異常だ。それは」
勇者「『ルイーダの酒場』だ」
勇者C「え、あそこが?」
女勇者「ボクらの故郷の城下町にある、最初に仲間を集める場所だよね」
勇者E「何が異常なんだよ」
勇者「それぞれの世界によって、そこで選んだ仲間が違うってことだよ」
勇者「【俺世界】では、女僧侶・男戦士・女魔法使いだった」
女勇者「【ボク世界】では、男僧侶・女商人・男盗賊だけどね」
勇者「他の世界の話だと、あと他に『武闘家』と『遊び人』がいる。全部で計7職だ」
勇者E「それは選ぶ前から分かってたことだろ? 何が異常なんだよ」
勇者「異常なのは、その中から希望する人材が、一人残らず酒場にいたってことだよ」
勇者E「……あ……そういうことか……」
女勇者「え? どういうこと?」
勇者C「kwsk!」
227 = 1 :
勇者「考えてもみろ。最初ルイーダさんに、あの職業この職業が欲しいって言って」
勇者「寸分違わず、注文した人材が即座に登場するだけでもおかしいのに」
勇者「そんな世界が、周囲にこれだけあるんだぞ。その上で人が足りなかったなんて話は、一切無かった!」
勇者C「酒場の人が、その人数分、用意してくれてるんじゃないの?」
勇者「それを言うには、まず7つの職が仲間分の3名の、計21人」
勇者「それが男女いるから、少なくとも42人は控えてなくちゃいけないぞ」
勇者E「……あの小さな酒場に、そんな人数が収容されてる様子はなかったな……」
女勇者「ま、待って。他の世界では、仲間が入れ替わり立ち代りしてるところもあったよ!」
女勇者「他にも、解雇したり、また別の人を雇ったりして……その分も入れると……」
勇者「ああ。あらゆるケースを考えると、膨大な数になる」
勇者C「きっと、地下かどこかに閉じ込められてたんじゃない?」
勇者「そんな話だったら、絶対に仲間の誰かが話すだろ。その経緯を隠す理由も無いし」
勇者「それに人数を考えると、やはり予め自力で用意されていたというのは無理がある」
勇者E「じゃあ、注文した途端に仲間が生えてきたってことか? それこそ無理があるだろ!!」
勇者「だから異常だってさっきから言ってるだろ!」
229 = 1 :
勇者E「そんな……それもプログラムによる設定だっていうのかよ……そんなことで」
勇者E「『プログラム=冒険そのもの』説が成立してしまうってのかよ……」
勇者「俺たちは、『普通に冒険しているように錯覚させられていた』と考えるのが妥当だろう」
勇者「無論、憶測に過ぎないが、これからの話はそういった前提を元に展開させてもらう」
勇者C「バカにとってはうんざりな言い方!」
女勇者「わ、分かりやすくお願いします」
勇者「分かりやすいというか、じゃあ一番知りたそうなことから話してみよう」
勇者C「知りたそうなこと?」
勇者「ああ。この<解放のとびら>の行き着く先だ」
女勇者「エッ!?」
勇者E「そ、そこまで分かったのか?」
勇者「分かるわけないだろ。全部推測とカンだよ」
勇者E「か、勘……」
勇者C「それで、どこに繋がってるんだ?」
勇者「……それは……」
231 :
オラわっわっすっぞ
233 :
続きはよ
235 = 208 :
ほ
236 = 1 :
者「それを言うには、まず、もう一つ前提を打ち立てないといけない」
女勇者「またー……?」
勇者「簡単な話だ。まず、そこのあほな方の『俺』」
勇者C「うがー何だよっ」
勇者「そもそもだ」
勇者「俺たちの正体って何だろうな」
勇者C「えっ? 勇者じゃないの?」
勇者「ああ、違う違う。いまこうして思考し対話する、『自意識』の正体だよ」
勇者C「ふぇあ??」
勇者「俺たちは、『プログラム』が始まる前から存在していた、元々一つの命だったはずだ」
勇者「それなのに『プログラム』によって、次々に生み出る同一人物として誕生している」
勇者「ただし、それぞれに『自我』『自意識』がある」
勇者「全滅の経緯や、この世界への漂流歴によって、性格も考え方も変わる」
勇者「つまり、本質の部分は完全な別人だろ? それは何を拠り所として成り立っているんだ?」
勇者C「……分かりません……」
237 :
さるるか
238 :
さりげなくメガンテではかなく散った僧侶の話が…なつかしい
239 :
ここまで来ると哲学の領域だな
コギトエルゴスム
240 = 1 :
16時半には家を出ないといけないのに
さるを喰らい過ぎたせいで終わりまで投下できそうにない
んで帰宅は御前様になる。後は分かるな?
本当にすまない。こんなにさる喰らうとは思わなかったんだ…
241 :
くそったれ
242 = 1 :
女勇者「ボ、ボクもいったんリタイアしておくね……いそいそ……」
勇者「じゃあ、賢い方の『俺』は?」
勇者E「……お前の言わんとしている事は何となく伝わるが」
勇者E「そんな正体なんて想像もつかない。一体お前は、それは何だと思うってんだ?」
勇者「魂だ」
勇者E「たましい?」
勇者「俺も何ていったらいいか分からないから、便宜上『魂』ということにしておく」
勇者E「……それで?」
勇者「俺たちは世界線が同じだろうが異なろうが、それぞれ独立した『魂』なんだよ」
勇者「……それさえも創造されたものというのなら、話は続かない。議論は終わりだ」
勇者「<解放のとびら>の行き先なんて、分かりっこない」
勇者E「……俺たちが『魂』だとしたら、分かりっこあるってのか?」
勇者「ある」
勇者「『プログラムの動作外時点』……つまり」
勇者「それぞれの世界の勇者が『旅立つ前』か、『魔王を倒した後』の時点だ」
243 = 1 :
勇者C「え……な、なんで? 勇者が活躍する場面がないじゃん」
女勇者「『旅立つ前』だったら、そこから活躍していけばいいんじゃないの?」
勇者E「そもそも、どっちの時点に飛ばされるっていうんだよ」
勇者「……おそらく」
勇者「その世界で、魔王が倒されてるか否か、によって変わると思う」
勇者C「ヘァ?」
勇者「俺が思うに、この『プログラム』――それぞれの世界から、解除される条件があり得る」
女勇者「え? 『解放』じゃなくて?」
勇者「解放ってのは、『プログラム』の呪縛から単体で解き放たれること」
勇者「解除は、その呪縛そのものが無くなるって表現だ」
勇者C「なにそれ。最高じゃない!」
勇者E「その、解除の条件ってのは?」
勇者「それは……その世界で勇者が魔王を倒しきること」
勇者「そうすれば『プログラム』の最終目標は到達されることとなり、一切の呪縛は消える」
勇者「いくら全滅を演じようとも、もうこの世界には、その世界からの勇者が流れ込むことはない」
244 :
4時半で終わらないってことはまだ結構続くのか、楽しみ
245 = 1 :
夕方からの用事は絶対に外せない
とりあえずそれまで可能な限り投下してみるが
途中で更新が完全に途切れたと思ったら
ほぼさるったと思って諦めてくれ
SSは速報で完結させる。じゃあの
246 = 1 :
勇者E「どうしてそう言いきれるんだ?」
勇者「簡単な話さ。この世界に、魔王を倒した勇者がいないからだよ」
勇者「俺たちの冒険の目的と併せて、『プログラム』も連動していると考えるのが普通だ」
勇者「尤もその勝ち勇者が、別の場所に送られていた場合なんかは知らないけどな」
勇者E「……今更だが、穴だらけの推理だな」
勇者「ゼロから論理立てているんだ。むしろ褒めてくれ」
勇者C「ええっと、とりあえず、『魔王が倒された世界』は、プログラムってのがないんだね」
女勇者「ええっと、それでさっきはどういう話だったっけぇ?」
勇者「<解放のとびら>に飛び込んだらどうなるかって話だ」
<解放のとびら>
・プログラムからの解放
・プログラムの動作外時点へ還元
勇者「この二番目の文章」
勇者「『プログラムの動作外時点』とは、旅が始まる前か、魔王が倒された後の時点のこと」
勇者「そこへ、俺たちの『魂』は『還元』される――」
247 = 1 :
勇者C「ねえ、魔王が倒された後に、俺たちの魂が戻っちゃったらどうなるの?」
女勇者「あれじゃない? その勇者と魂が入れ替わっちゃうんじゃない?」
勇者E「で、でもよ、もう大量にコレに飛び込んじまったぞ? 『俺』も4人も」
勇者「ああ……その4人は……」
勇者「……その4人は……」
勇者「本来の目的が叶うことは、ないだろう」
勇者C「!? ど、どうして!?」
勇者「……それぞれの世界でプログラムの進行を辿れる勇者は、ただ一人だ」
勇者「<プログラムの動作外時点へ>。この文面を信じるとすれば」
勇者「少なくとも同一時系列の『プログラム』内に帰還することは、ない」
勇者E「そ、それじゃあ」
勇者E「それじゃあ、あの4人は、どこにどうやって復活するっていうんだよ!!」
勇者「『復活』じゃない。『還元』だ」
勇者「その世界に、プログラムで使用した『魂』が返される。自然に考えれば、『転生』」
勇者「もう一度赤ん坊から生まれ直すんだよ。……勇者以外の誰かに、な……」
248 :
さるの条件ってスレが60レスが超えて以降、6割自分のレスになったらじゃなかったか?
●騒ぎで規制消えたから条件厳しくなったのか
249 :
てす
250 = 1 :
勇者C「ええだって、勇者やってたのに、何で勇者以外になっちゃうの?」
勇者「その世界にすでに勇者がいるからだよ」
勇者「プログラム動作中、その世界に『勇者』という人間は一人しか存在できないんだ」
勇者「だから俺たちは、いや俺たちの魂は、別の誰かとして生まれ変わるしかない」
勇者「いや、人間かどうかも怪しい。もしかしたら魔物かも、そこらの小虫かもしれない……」
勇者E「な……なんだよそれ……」
女勇者「そ、そんなのひどいよ……せっかく頑張ったのに……」
勇者「確かに俺たちは頑張った。だが、『全滅』してしまった」
勇者「元の世界に帰ろうと思ったら、もう勇者を捨てるしか、道は残ってないんだ」
勇者E「ぜ、前世の記憶は?」
勇者「無論、ないだろう。あったとしても辛くなるだけだ。例えば」
勇者「もし元の世界で魔王が倒されているならば……そして、転生先がその時点付近なら」
勇者「『自分以外の自分』が魔王を倒し……恋人だって『自分以外の自分』に寄り添っているんだ」
勇者「発狂するだろうよ。俺だったら、狂う」
勇者E「…………」
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