私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ勇者「はじめからから始まるまで」
SS スレッド一覧へ / SS とは? / 携帯版 / dat(gz)で取得 / トップメニューみんなの評価 : ○
レスフィルター : (試験中)
◆
【勇者の家】
母「おきなさい、勇者。きょうは とても たいせつなひ」
母「勇者が はじめて おしろに いくひ だったでしょ」
母「このひのために おまえを ゆうかんな おとこのことして そだてたつもりです」
母「さあ おしろで おうさまが まっていますよ」
母「あら、どうしたの? おうさまに あってらっしゃい」
【勇者の家】
母「おきなさい、勇者。きょうは とても たいせつなひ」
母「勇者が はじめて おしろに いくひ だったでしょ」
母「このひのために おまえを ゆうかんな おとこのことして そだてたつもりです」
母「さあ おしろで おうさまが まっていますよ」
母「あら、どうしたの? おうさまに あってらっしゃい」
【玉座の間】
王様「よくぞきた! ゆうかんなる 勇者よ!」
王様「なきちちの あとをつぎ たびに でたいという そなたのねがい」
王様「しかと ききとどけたぞ!」
王様「てきは まおうじゃ!」
王様「へんきょうにある まおうのしろで まちかまえておる!」
王様「せかいの ひとびとは いまだ まおうのそんざいすら しらぬ」
王様「だが このままでは やがて せかいは まおうに ほろぼされよう」
王様「ゆうしゃよ。まおうを うちたおしてくるのじゃ!」
王様「まずは ひがしのもりを ぬけ きたのむらに むかうとよい」
王様「まちの さかばで なかまをみつけ そうびをととのえるが よかろう」
王様「では またあおう! 勇者よ!!」
王様「よくぞきた! ゆうかんなる 勇者よ!」
王様「なきちちの あとをつぎ たびに でたいという そなたのねがい」
王様「しかと ききとどけたぞ!」
王様「てきは まおうじゃ!」
王様「へんきょうにある まおうのしろで まちかまえておる!」
王様「せかいの ひとびとは いまだ まおうのそんざいすら しらぬ」
王様「だが このままでは やがて せかいは まおうに ほろぼされよう」
王様「ゆうしゃよ。まおうを うちたおしてくるのじゃ!」
王様「まずは ひがしのもりを ぬけ きたのむらに むかうとよい」
王様「まちの さかばで なかまをみつけ そうびをととのえるが よかろう」
王様「では またあおう! 勇者よ!!」
【ルイーダの酒場】
ルイーダ「ここは ルイーダのみせ」
ルイーダ「たびびとたちが なかまをもとめて あつまる」
ルイーダ「であいと わかれの さかばよ。なにが おのぞみかしら」
ルイーダ「僧侶さーん! 勇者さんが およびよー!」
ルイーダ「戦士さーん! 勇者さんが およびよー!」
ルイーダ「魔法使いさーん! 勇者さんが およびよー!」
ルイーダ「ほかに ごようは?」
ルイーダ「じゃ また いらしてね」
ルイーダ「ここは ルイーダのみせ」
ルイーダ「たびびとたちが なかまをもとめて あつまる」
ルイーダ「であいと わかれの さかばよ。なにが おのぞみかしら」
ルイーダ「僧侶さーん! 勇者さんが およびよー!」
ルイーダ「戦士さーん! 勇者さんが およびよー!」
ルイーダ「魔法使いさーん! 勇者さんが およびよー!」
ルイーダ「ほかに ごようは?」
ルイーダ「じゃ また いらしてね」
【東の森】
森の主「よくぞ まもののむれをぬけて ここまでやってきたな」
森の主「おれさまは このもりのぬし」
森の主「きたえぬいた このうでさえあれば」
森の主「勇者など おそるるに たりず!」
森の主「にんげんどもめ このじまんの かいりきを おもいしれ!」
森の主「いくぞ! ガオーッ!」
◆
森の主「よくぞ まもののむれをぬけて ここまでやってきたな」
森の主「おれさまは このもりのぬし」
森の主「きたえぬいた このうでさえあれば」
森の主「勇者など おそるるに たりず!」
森の主「にんげんどもめ このじまんの かいりきを おもいしれ!」
森の主「いくぞ! ガオーッ!」
◆
【北の村】
村人A「勇者さま ようこそ きたのむらへ!」
村人B「そんちょうの 家は あちらですよ」
村長「勇者さま おまちしておりましたぞ」
村長「ここから にしに すすんださきにある どうくつをぬけると」
村長「みなとまちを じょうかとする しろがあるのじゃ」
村長「おうさまに このしょじょうを みせれば ふねが てにはいるはずじゃ」
村長「勇者さま。うみをこえて まおうじょうへ むかうのじゃ!」
村人A「勇者さま ようこそ きたのむらへ!」
村人B「そんちょうの 家は あちらですよ」
村長「勇者さま おまちしておりましたぞ」
村長「ここから にしに すすんださきにある どうくつをぬけると」
村長「みなとまちを じょうかとする しろがあるのじゃ」
村長「おうさまに このしょじょうを みせれば ふねが てにはいるはずじゃ」
村長「勇者さま。うみをこえて まおうじょうへ むかうのじゃ!」
【西の洞窟】
洞窟の主「ククク ばかめ」
洞窟の主「のこのこ どうくつの おくまで きおって」
洞窟の主「おれは どうくつの ぬし」
洞窟の主「この うでと あしで なんでも きりさいて みせよう」
洞窟の主「そう いまから ここが きさまのはかばと なるのだ」
洞窟の主「さあ くちはてるがいい」
洞窟の主「ギャオーッ!」
◆
洞窟の主「ククク ばかめ」
洞窟の主「のこのこ どうくつの おくまで きおって」
洞窟の主「おれは どうくつの ぬし」
洞窟の主「この うでと あしで なんでも きりさいて みせよう」
洞窟の主「そう いまから ここが きさまのはかばと なるのだ」
洞窟の主「さあ くちはてるがいい」
洞窟の主「ギャオーッ!」
◆
【港町】
町人A「ここは みなとまち ですわ。あちらに おしろも ございますわ」
町人B「おうさまが 勇者さまに あいたがっていたようだよ」
【酒場】
酒場の男「まおうを たおすには でんせつの つるぎが ひつようらしい」
酒場の男「そのつるぎさえ あれば こんなおれでも…… ひっく!」
酒場の女「まおうのしろへ すすむには ひかりのたまが ひつようらしいわ」
酒場の女「きっと とても きれいな たからもの なんでしょうね」
【南の城・城門】
門番「なにやつ。いなかものは かえれ!」
門番「むっ そのしょじょうは」
門番「これは しつれい いたしました! ささっ おくへ どうぞ」
町人A「ここは みなとまち ですわ。あちらに おしろも ございますわ」
町人B「おうさまが 勇者さまに あいたがっていたようだよ」
【酒場】
酒場の男「まおうを たおすには でんせつの つるぎが ひつようらしい」
酒場の男「そのつるぎさえ あれば こんなおれでも…… ひっく!」
酒場の女「まおうのしろへ すすむには ひかりのたまが ひつようらしいわ」
酒場の女「きっと とても きれいな たからもの なんでしょうね」
【南の城・城門】
門番「なにやつ。いなかものは かえれ!」
門番「むっ そのしょじょうは」
門番「これは しつれい いたしました! ささっ おくへ どうぞ」
【南の城】
南の王「よくぞ わがしろにきた。はなしは ききおよんでおる」
南の王「そなたは まおうとうばつの たびに いそしんでおるようじゃな」
南の王「わしの みみにした うわさによると」
南の王「ここから うみを わたったさきに あらたな たいりくがある」
南の王「じょうりくしたあとは さいしょに しんでんに たどりつくはずじゃ」
南の王「そこの しんかんならば」
南の王「まおうのしろへ のりこむ てがかりを つかんでいる であろう」
南の王「じょうかの そとに ふねを よういしておる。じゆうに つかうがよい」
南の王「しかし ちかごろは うみのかいぶつが ふねを おそっておるそうじゃ」
南の王「じゅうぶん きをつけるのだぞ」
南の王「そなたの たびの ぶうんを!」
南の王「よくぞ わがしろにきた。はなしは ききおよんでおる」
南の王「そなたは まおうとうばつの たびに いそしんでおるようじゃな」
南の王「わしの みみにした うわさによると」
南の王「ここから うみを わたったさきに あらたな たいりくがある」
南の王「じょうりくしたあとは さいしょに しんでんに たどりつくはずじゃ」
南の王「そこの しんかんならば」
南の王「まおうのしろへ のりこむ てがかりを つかんでいる であろう」
南の王「じょうかの そとに ふねを よういしておる。じゆうに つかうがよい」
南の王「しかし ちかごろは うみのかいぶつが ふねを おそっておるそうじゃ」
南の王「じゅうぶん きをつけるのだぞ」
南の王「そなたの たびの ぶうんを!」
【海】
近海の主「グオーッ」
近海の主「えものが いたぜ!」
近海の主「うみでの たたかいならば もはや おれに てきはいない!」
近海の主「しっかり みておけ!」
近海の主「おれこそが きんかいの あらたな かみだ!」
近海の主「グオーッ!」
◆
近海の主「グオーッ」
近海の主「えものが いたぜ!」
近海の主「うみでの たたかいならば もはや おれに てきはいない!」
近海の主「しっかり みておけ!」
近海の主「おれこそが きんかいの あらたな かみだ!」
近海の主「グオーッ!」
◆
【神殿】
神官「おお 勇者よ。よくぞ ここまでたどりついた」
神官「ここでは なかまを てんしょくさせることが できるのだ」
神官「しかし さっそくだが ほんだいに はいらせて もらおう」
神官「まおうを たおすために ひつような ものは ふたつ」
神官「ひとつは ひかりの たま」
神官「これは せかいの どこかに あるという 『とう』に ねむっているらしい」
神官「もうひとつは でんせつの つるぎ」
神官「これは さらに うみを こえたさきの 『しまぐに』に あるとされておる」
神官「それらを そろえたとき まおうに たいこうするちからが ととのうであろう」
神官「さあ ゆくがよい。勇者に かみのごかご あらんことを!」
神官「おお 勇者よ。よくぞ ここまでたどりついた」
神官「ここでは なかまを てんしょくさせることが できるのだ」
神官「しかし さっそくだが ほんだいに はいらせて もらおう」
神官「まおうを たおすために ひつような ものは ふたつ」
神官「ひとつは ひかりの たま」
神官「これは せかいの どこかに あるという 『とう』に ねむっているらしい」
神官「もうひとつは でんせつの つるぎ」
神官「これは さらに うみを こえたさきの 『しまぐに』に あるとされておる」
神官「それらを そろえたとき まおうに たいこうするちからが ととのうであろう」
神官「さあ ゆくがよい。勇者に かみのごかご あらんことを!」
【島国】
村人A「ああ 勇者さま。このような いこくのちまで ようこそ」
村人B「いま このむらでは たいへんなことが おこっているのです」
村人C「くわしくは そんちょうのはなしを きいてくだされ」
村長「おお 勇者さま。おたすけくだされ」
村長「いま このむらは オロチという おそろしい まものに あらされております」
村長「むらが ほろぼされるのを ふせぐためには」
村長「まいとし むらの むすめを いけにえに ささげなければならないのです」
村長「ことしは わしの ひとりむすめの ばん」
村長「もし むすめが すくわれるのなら どんなことでも いたしましょう」
村長「どうか オロチを たいじ してくだされ!」
村人A「ああ 勇者さま。このような いこくのちまで ようこそ」
村人B「いま このむらでは たいへんなことが おこっているのです」
村人C「くわしくは そんちょうのはなしを きいてくだされ」
村長「おお 勇者さま。おたすけくだされ」
村長「いま このむらは オロチという おそろしい まものに あらされております」
村長「むらが ほろぼされるのを ふせぐためには」
村長「まいとし むらの むすめを いけにえに ささげなければならないのです」
村長「ことしは わしの ひとりむすめの ばん」
村長「もし むすめが すくわれるのなら どんなことでも いたしましょう」
村長「どうか オロチを たいじ してくだされ!」
【祭壇の間】
オロチ「ゲェーッ! ゲェーッ! ゲェーッ!!」
オロチ「なんだ。おまえたちは」
オロチ「ただちに きえうせて おとなしく むすめを さしだすがよい」
オロチ「ふん。 この オロチの じゃまだてを するというのか」
オロチ「うるさいものは たたきつぶすに かぎる」
オロチ「勇者も まおうも おなじことだ!」
オロチ「ここで ほろびるがよい!」
オロチ「ゲェーッ! ゲェーッ! ゲェーッ!!」
◆
オロチ「ゲェーッ! ゲェーッ! ゲェーッ!!」
オロチ「なんだ。おまえたちは」
オロチ「ただちに きえうせて おとなしく むすめを さしだすがよい」
オロチ「ふん。 この オロチの じゃまだてを するというのか」
オロチ「うるさいものは たたきつぶすに かぎる」
オロチ「勇者も まおうも おなじことだ!」
オロチ「ここで ほろびるがよい!」
オロチ「ゲェーッ! ゲェーッ! ゲェーッ!!」
◆
【島国】
村長「ああ 勇者さま。おかげで むすめは すくわれました」
村長「なんと おれいを いってよいのやら」
村長「そうだ。このくにに まつわる」
村長「この でんせつの つるぎを さしあげましょう」
村長「ふるくより たいまの ちからが そなわっていると つたえられています」
勇者は てんくうのつるぎを てにいれた!
村長「ここから ふねを せかいの はてまで すすめたさきに」
村長「おさがしの 『とう』が みつかるはず です」
村長「しかし そこには すでに まおうぐんの てが まわっているとの うわさ」
村長「じゅうじゅう おきをつけ くだされ」
村長「勇者さまの たびに ごぶうんあれ!」
村長「ああ 勇者さま。おかげで むすめは すくわれました」
村長「なんと おれいを いってよいのやら」
村長「そうだ。このくにに まつわる」
村長「この でんせつの つるぎを さしあげましょう」
村長「ふるくより たいまの ちからが そなわっていると つたえられています」
勇者は てんくうのつるぎを てにいれた!
村長「ここから ふねを せかいの はてまで すすめたさきに」
村長「おさがしの 『とう』が みつかるはず です」
村長「しかし そこには すでに まおうぐんの てが まわっているとの うわさ」
村長「じゅうじゅう おきをつけ くだされ」
村長「勇者さまの たびに ごぶうんあれ!」
【最果ての塔】
将軍「おまえが うわさの勇者か」
将軍「ここから さきへは いのちに かえても とおすわけには いかん」
将軍「きさまは ここで おわりだ」
将軍「しんぱいせずとも せかいじゅうの にんげんごと いっしょに おくってやる」
将軍「む。 そのつるぎは……」
将軍「わるくない けんだ。わたしに よこすがいい」
将軍「このよへの おきみやげと してな!」
将軍「ゴオォーッ!!」
◆
将軍「おまえが うわさの勇者か」
将軍「ここから さきへは いのちに かえても とおすわけには いかん」
将軍「きさまは ここで おわりだ」
将軍「しんぱいせずとも せかいじゅうの にんげんごと いっしょに おくってやる」
将軍「む。 そのつるぎは……」
将軍「わるくない けんだ。わたしに よこすがいい」
将軍「このよへの おきみやげと してな!」
将軍「ゴオォーッ!!」
◆
【城塞】
国王「勇者よ。ようやく たどりついたか」
国王「このしろは まおうぐんとの さいぜんせん」
国王「ここよりきたにすすめば まおうのしろがある」
国王「しかし そこに いたるまでは ながくけわしい みちのりとなろう」
国王「このまちで そうびを ととのえ ゆっくりやすむとよい」
――
国王「ついに まおうを うつときが きたか」
国王「ここから きたへ すすんださきに ほこらが ある」
国王「そこで その ひかりのたまを つかえば」
国王「まのしろへの みちがひらけるであろう」
国王「勇者よ。どうか このせかいを まのてより まもってくれ!」
国王「勇者に ぶうんあれ!」
国王「勇者よ。ようやく たどりついたか」
国王「このしろは まおうぐんとの さいぜんせん」
国王「ここよりきたにすすめば まおうのしろがある」
国王「しかし そこに いたるまでは ながくけわしい みちのりとなろう」
国王「このまちで そうびを ととのえ ゆっくりやすむとよい」
――
国王「ついに まおうを うつときが きたか」
国王「ここから きたへ すすんださきに ほこらが ある」
国王「そこで その ひかりのたまを つかえば」
国王「まのしろへの みちがひらけるであろう」
国王「勇者よ。どうか このせかいを まのてより まもってくれ!」
国王「勇者に ぶうんあれ!」
【ほこら】
勇者は ひかりのたまを つかった!
なんと! まおうのしろへ にじの かけはしが かかった!
【魔王の城】
側近「カカカ わたしは まおうのへやを まもるもの」
側近「まおうさまに さからった つみは おもい」
側近「すぐには ころさぬ。 ぜつぼうの かぎりを あじわわせ」
側近「じわじわと なぶりごろしに してくれよう キキキーッ」
◆
側近「ククク ここまでか。この わたしが やぶれるとはな。ケッケッケ」
側近「これもまた さだめか。 まおうさまに えいこうあれ ご こふっ」
勇者は ひかりのたまを つかった!
なんと! まおうのしろへ にじの かけはしが かかった!
【魔王の城】
側近「カカカ わたしは まおうのへやを まもるもの」
側近「まおうさまに さからった つみは おもい」
側近「すぐには ころさぬ。 ぜつぼうの かぎりを あじわわせ」
側近「じわじわと なぶりごろしに してくれよう キキキーッ」
◆
側近「ククク ここまでか。この わたしが やぶれるとはな。ケッケッケ」
側近「これもまた さだめか。 まおうさまに えいこうあれ ご こふっ」
【魔王の間】
魔王「よくぞ ここまできた。勇者よ」
魔王「われこそは すべてを ほろぼすもの」
魔王「すべての いのちを わが いけにえとし」
魔王「ぜつぼうで せかいを おおいつくしてやろう!」
――
▼
魔王は しんの すがたに あらわした! ▼
真・魔王は こごえる ふぶきを はいた! ▼
勇者は ダメージを うけた! ▼
勇者は しんでしまった! ▼
勇者たちは ぜんめつした! ▼
▼
――――――――――――――――――――――◆
魔王「よくぞ ここまできた。勇者よ」
魔王「われこそは すべてを ほろぼすもの」
魔王「すべての いのちを わが いけにえとし」
魔王「ぜつぼうで せかいを おおいつくしてやろう!」
――
▼
魔王は しんの すがたに あらわした! ▼
真・魔王は こごえる ふぶきを はいた! ▼
勇者は ダメージを うけた! ▼
勇者は しんでしまった! ▼
勇者たちは ぜんめつした! ▼
▼
――――――――――――――――――――――◆
続きはこちらのゲームで
http://ex-one.cc/ff/index.php
http://ex-one.cc/ff/index.php
――
――――
勇者「あれ」
勇者「ここはどこだ」
勇者「……荒野?」
勇者「え? なぜ」
勇者「だってさっきまで俺、魔王城で……」
勇者「……」
勇者(何もない)
勇者(どこ向いても地平線だ)
――――
勇者「あれ」
勇者「ここはどこだ」
勇者「……荒野?」
勇者「え? なぜ」
勇者「だってさっきまで俺、魔王城で……」
勇者「……」
勇者(何もない)
勇者(どこ向いても地平線だ)
勇者(薄暗い)
勇者(空一面が曇っているみたいだ)
勇者(そ、そうだ。みんなは)
勇者「おーい!」
勇者「戦士!」
勇者「魔法使い!」
勇者「賢者!」
勇者(……誰もいないどころか、物音すらしない)
勇者(どうやら俺だけここに取り残されてしまったみたいだ)
勇者(みんなは無事なんだろうか……)
勇者(……)
勇者(みんながここにいないなら、急いで戻らないと)
勇者「ルーラ!」
勇者「……あれ?」
勇者「リレミト! ホイミ! メラ!」
勇者「………………」
勇者「なんでだよ」
勇者「お、おい、これじゃ帰れないだろ!? ルーラもリレミトも……」
勇者(……メラすら出ない……。何だよここ。なんか、俺の知っている世界とは違うぞ)
勇者(なんだか、俺の人生じゃ話にならないほどの、ものすごい強制力がはたらいてる)
勇者(気がする)
勇者「おい。どうやって帰ればいいんだよ」
勇者(この無限のさら地……脱出できる手がかりすら見当たらない……)
勇者(くそ……とりあえず、歩いてみるしか……。……どこへ……?)
勇者「ルーラ!」
勇者「……あれ?」
勇者「リレミト! ホイミ! メラ!」
勇者「………………」
勇者「なんでだよ」
勇者「お、おい、これじゃ帰れないだろ!? ルーラもリレミトも……」
勇者(……メラすら出ない……。何だよここ。なんか、俺の知っている世界とは違うぞ)
勇者(なんだか、俺の人生じゃ話にならないほどの、ものすごい強制力がはたらいてる)
勇者(気がする)
勇者「おい。どうやって帰ればいいんだよ」
勇者(この無限のさら地……脱出できる手がかりすら見当たらない……)
勇者(くそ……とりあえず、歩いてみるしか……。……どこへ……?)
ザッ ザッ ザッ
勇者(……)
勇者(地面は黒っぽいこげ茶色……空はどんよりしたネズミ色……)
勇者(それがどっちも広大無辺に敷かれてる)
勇者(生き物はおろか、朽ち木の一本も生えてやしない)
勇者(世界中回っても、こんな場所はなかった)
ザッ ザッ ザッ
勇者(なんてこった。本当に何にもないや)
勇者(あと一時間もしたら、気が狂うかもな)
ザッ ザッ ザッ
勇者(これは、あれなのか)
勇者(定めを受けていながら、魔王を倒せなかった罰ってやつなのかな……)
勇者(……)
勇者(地面は黒っぽいこげ茶色……空はどんよりしたネズミ色……)
勇者(それがどっちも広大無辺に敷かれてる)
勇者(生き物はおろか、朽ち木の一本も生えてやしない)
勇者(世界中回っても、こんな場所はなかった)
ザッ ザッ ザッ
勇者(なんてこった。本当に何にもないや)
勇者(あと一時間もしたら、気が狂うかもな)
ザッ ザッ ザッ
勇者(これは、あれなのか)
勇者(定めを受けていながら、魔王を倒せなかった罰ってやつなのかな……)
勇者(……俺の持ち物は、いま装備しているやつだけか)
E 天空の剣
E ドラゴンメイル
E ドラゴンシールド
E グレートヘルム
E パワーベルト
勇者(この装備……最終決戦のときのままだ)
勇者(俺の最後の記憶――魔王との最終決戦)
勇者(そこで俺は指示を間違えて……無駄に体力と魔力を消耗してしまって)
勇者(そして魔王が真の正体を現してから、次々にみんなが犠牲になって)
勇者(俺だけ最後に残って……最期は……)
勇者「……」
勇者(じゃあここは、あれか)
勇者(あの世ってことでいいのか? はは)
勇者(思ってたより、えらく寂しいトコなんだな……)
E 天空の剣
E ドラゴンメイル
E ドラゴンシールド
E グレートヘルム
E パワーベルト
勇者(この装備……最終決戦のときのままだ)
勇者(俺の最後の記憶――魔王との最終決戦)
勇者(そこで俺は指示を間違えて……無駄に体力と魔力を消耗してしまって)
勇者(そして魔王が真の正体を現してから、次々にみんなが犠牲になって)
勇者(俺だけ最後に残って……最期は……)
勇者「……」
勇者(じゃあここは、あれか)
勇者(あの世ってことでいいのか? はは)
勇者(思ってたより、えらく寂しいトコなんだな……)
カチャ…
勇者「! ……」
勇者(……この装備も)
勇者(身を守る必要も、倒す相手もいないなら、全く意味がないぜ)
勇者(何が『伝説の剣』だ。こんなもの、今は何の役にも立たない)
勇者「いや」
勇者(役に立つものが、ここには存在するのか?)
勇者(そもそも、ここで何が何の役に立つっていうんだ?)
勇者(意味は? 俺がここにいる意味は何だよ? この場所そのものの意味は?)
勇者(あーだめだ。この頭でいま考えるのはダメだ)
勇者「そういうときは、とりあえず寝るのが一番。ラリホー!」
勇者「……。……。……うーん」
勇者(タダでさえ、魔王との戦いで疲れきってる身体のはずなんだけど……)
勇者(ちっとも眠くないし……おなかも空かない……)
勇者「! ……」
勇者(……この装備も)
勇者(身を守る必要も、倒す相手もいないなら、全く意味がないぜ)
勇者(何が『伝説の剣』だ。こんなもの、今は何の役にも立たない)
勇者「いや」
勇者(役に立つものが、ここには存在するのか?)
勇者(そもそも、ここで何が何の役に立つっていうんだ?)
勇者(意味は? 俺がここにいる意味は何だよ? この場所そのものの意味は?)
勇者(あーだめだ。この頭でいま考えるのはダメだ)
勇者「そういうときは、とりあえず寝るのが一番。ラリホー!」
勇者「……。……。……うーん」
勇者(タダでさえ、魔王との戦いで疲れきってる身体のはずなんだけど……)
勇者(ちっとも眠くないし……おなかも空かない……)
ザッ ザッ ザッ
勇者(……)
勇者(本当に誰もいないのか)
勇者(話し相手が欲しいな)
ザッ ザッ ザッ ザッ
勇者(もうみんなとは会えないんだろうか)
勇者(旅の仲間にも、母さんにも、王様にも、今まで出会った村や町の誰にも)
ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ
勇者(はあ。こんなことなら、悔いが残るような決戦の臨み方するんじゃなかった)
勇者(まさか本当に最終決戦で負けるなんて、思ってもみなかったし)
ザッザッザッザッザッザッザッザッ ザッザッザッ
勇者「おい! 本当に誰もいないのかよ! 誰か何とか言えよ!!」
勇者(……)
勇者(本当に誰もいないのか)
勇者(話し相手が欲しいな)
ザッ ザッ ザッ ザッ
勇者(もうみんなとは会えないんだろうか)
勇者(旅の仲間にも、母さんにも、王様にも、今まで出会った村や町の誰にも)
ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ
勇者(はあ。こんなことなら、悔いが残るような決戦の臨み方するんじゃなかった)
勇者(まさか本当に最終決戦で負けるなんて、思ってもみなかったし)
ザッザッザッザッザッザッザッザッ ザッザッザッ
勇者「おい! 本当に誰もいないのかよ! 誰か何とか言えよ!!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッ ザッザッザッ
勇者「 ハッ ハッ 」
ザッザッザッザッザッザッ
ザザーッ
勇者「痛っ……うう……」
勇者「ハァ……ハァ……」
勇者「……はー……」ゴロン
勇者(……なんだよこれ……)
勇者(どこまで走っても、全然景色変わらねーじゃんか……)
勇者(……空にも何にもねー。雲一つないのに、薄暗いとしかいえない一色……)
勇者「なんだよこれ」
勇者「俺に何をさせたいんだよ!?」
勇者「まったく、意味が」
勇者「分かんねえよ……」
勇者「 ハッ ハッ 」
ザッザッザッザッザッザッ
ザザーッ
勇者「痛っ……うう……」
勇者「ハァ……ハァ……」
勇者「……はー……」ゴロン
勇者(……なんだよこれ……)
勇者(どこまで走っても、全然景色変わらねーじゃんか……)
勇者(……空にも何にもねー。雲一つないのに、薄暗いとしかいえない一色……)
勇者「なんだよこれ」
勇者「俺に何をさせたいんだよ!?」
勇者「まったく、意味が」
勇者「分かんねえよ……」
勇者「……」
ガバッ
勇者(くそっ)
勇者(不貞寝することもできないのかよ)
勇者(仕方ない。先に進んで、少しでも変化を求めよう)
勇者(まだ理性が残ってるうちに……)
ザッ ザッ
勇者(眠くもないし、お腹も空かない。何だか、自分で生気を感じられないし)
勇者(もしかして、自殺さえもできないんじゃないか。そんな気がしてきた)
勇者(死ぬことも許されず、残りの意識の全てを、ここで費やす人生)
勇者(それが俺の末路? 冗談だろ。なあ)
ザッ
勇者「……!!」
勇者(いま、何か見えたような――)
ガバッ
勇者(くそっ)
勇者(不貞寝することもできないのかよ)
勇者(仕方ない。先に進んで、少しでも変化を求めよう)
勇者(まだ理性が残ってるうちに……)
ザッ ザッ
勇者(眠くもないし、お腹も空かない。何だか、自分で生気を感じられないし)
勇者(もしかして、自殺さえもできないんじゃないか。そんな気がしてきた)
勇者(死ぬことも許されず、残りの意識の全てを、ここで費やす人生)
勇者(それが俺の末路? 冗談だろ。なあ)
ザッ
勇者「……!!」
勇者(いま、何か見えたような――)
勇者(! やっぱり! ここからまっすぐ行った先だ!)
勇者(豆粒みたいなのが動いてる!)
ザッザッザッザッ
勇者「おーい!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッ
勇者「おぉーい!!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
勇者(あれは……人だ!)
勇者(何人か集団になってるぞ!)
勇者(よかった。一時はどうなることかと思ったぜ!)
勇者「おおぉーいぃ!!」
勇者(豆粒みたいなのが動いてる!)
ザッザッザッザッ
勇者「おーい!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッ
勇者「おぉーい!!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
勇者(あれは……人だ!)
勇者(何人か集団になってるぞ!)
勇者(よかった。一時はどうなることかと思ったぜ!)
勇者「おおぉーいぃ!!」
――
??A「! お、おいあれ」
??B「あ、あいつは……」
??C「ほら、やっぱりまた来ただろ」
??D「もう一人追加か」
??E「一体どこまで増えるのやら」
??F「あいつは……まさか……」
??F「ダメだったのか……?」
勇者「ハァ……ハァ……」
ザザーッ
勇者(つ、ついた…… !?)
勇者「!!」
勇者「お、お前たちはっ……!」
??A「! お、おいあれ」
??B「あ、あいつは……」
??C「ほら、やっぱりまた来ただろ」
??D「もう一人追加か」
??E「一体どこまで増えるのやら」
??F「あいつは……まさか……」
??F「ダメだったのか……?」
勇者「ハァ……ハァ……」
ザザーッ
勇者(つ、ついた…… !?)
勇者「!!」
勇者「お、お前たちはっ……!」
勇者「全員同じ顔!?」
勇者「い、いや待て、その前にその顔は……」
勇者C「毎朝カガミで見てただろ?」
勇者D「よう、『俺』」
勇者E「厳密には、七人目の『俺』だな」
勇者「ち、違う!」
バッ シャキン
勇者「俺は知ってる! これは『モシャス』だ!」
勇者「姿かたちを相手そっくりに変身する呪文だ!」
勇者「魔物どもめ、正体を現せ!!」
勇者D「まぁ、場数踏んでたらこうなるよな」
勇者B「魔物か……いるならこっちから会いに行きたいぐらいだぜ」
勇者「……!?」
勇者「い、いや待て、その前にその顔は……」
勇者C「毎朝カガミで見てただろ?」
勇者D「よう、『俺』」
勇者E「厳密には、七人目の『俺』だな」
勇者「ち、違う!」
バッ シャキン
勇者「俺は知ってる! これは『モシャス』だ!」
勇者「姿かたちを相手そっくりに変身する呪文だ!」
勇者「魔物どもめ、正体を現せ!!」
勇者D「まぁ、場数踏んでたらこうなるよな」
勇者B「魔物か……いるならこっちから会いに行きたいぐらいだぜ」
勇者「……!?」
勇者F「その、いま抜いてる剣は、この『天空の剣』で間違いないな」
勇者「だ、だからそいつは、モシャスで化かしてるんだろ!」
勇者E「おい、俺もまったく同じのを持ってるぞ。ほら」
勇者「!?」
勇者D「ちなみに俺は持ってない。俺を含めた残りの4人は全員、な」
勇者「そ、そんなこと知るか! とにかくお前らはモシャスで――」
勇者C「呪文なんて効かない」
勇者「!?」
勇者C「『俺』なら、試したはずだろ? この空間じゃ、呪文なんて意味がないんだ」
勇者「え……そ、それじゃあ、モシャスが効かないってんなら、お前らは……」
勇者F「だから」
勇者F「『俺』だよ」
勇者F「もう一人の『俺』。もう2人目の『俺』。3人。4人――で、お前が7人目だ」
勇者「……う……嘘だ」
勇者「お、お前ら全員で俺を担ごうとしてるんだろ!? ンなこと信じられるか!!」
勇者「だ、だからそいつは、モシャスで化かしてるんだろ!」
勇者E「おい、俺もまったく同じのを持ってるぞ。ほら」
勇者「!?」
勇者D「ちなみに俺は持ってない。俺を含めた残りの4人は全員、な」
勇者「そ、そんなこと知るか! とにかくお前らはモシャスで――」
勇者C「呪文なんて効かない」
勇者「!?」
勇者C「『俺』なら、試したはずだろ? この空間じゃ、呪文なんて意味がないんだ」
勇者「え……そ、それじゃあ、モシャスが効かないってんなら、お前らは……」
勇者F「だから」
勇者F「『俺』だよ」
勇者F「もう一人の『俺』。もう2人目の『俺』。3人。4人――で、お前が7人目だ」
勇者「……う……嘘だ」
勇者「お、お前ら全員で俺を担ごうとしてるんだろ!? ンなこと信じられるか!!」
勇者E「証拠はある。そら」ポイッ
勇者「うわっ」パシッ
勇者「こ……これは『天空の剣』……の、レプリカ……?」
勇者E「いいから確かめてみろよ。抜いてみろって」
勇者「……馬鹿な……。……」
勇者「!!」
勇者「こ、この光沢……そ、そっくり……というより……」
勇者F「正真正銘の本物だ」
勇者F「紛れもない、『世界にたった一本しかない剣』だよ」
勇者「じゃあなんでそれが3本もあるんだ!!」
勇者E「俺とお前、そしてそっちの『俺』は、オロチを倒せたからだよ」
勇者「!?」
勇者D「俺は倒せなかった。残りの3人は、オロチまで到達できなかった」
勇者B「うるせーな」
勇者A「俺だって、旅に慣れていたなら……くそっ……」
勇者「うわっ」パシッ
勇者「こ……これは『天空の剣』……の、レプリカ……?」
勇者E「いいから確かめてみろよ。抜いてみろって」
勇者「……馬鹿な……。……」
勇者「!!」
勇者「こ、この光沢……そ、そっくり……というより……」
勇者F「正真正銘の本物だ」
勇者F「紛れもない、『世界にたった一本しかない剣』だよ」
勇者「じゃあなんでそれが3本もあるんだ!!」
勇者E「俺とお前、そしてそっちの『俺』は、オロチを倒せたからだよ」
勇者「!?」
勇者D「俺は倒せなかった。残りの3人は、オロチまで到達できなかった」
勇者B「うるせーな」
勇者A「俺だって、旅に慣れていたなら……くそっ……」
類似してるかもしれないスレッド
- 宥「あったか耳かき屋さんです」 (145) - [59%] - 2012/10/26 17:15 ☆
- 勇者「ごめんみんな。死んでくれ。」 (284) - [57%] - 2011/11/27 8:00 ★
- 唯「あずにゃん、ちゅーしよっか」 (892) - [54%] - 2009/7/11 22:01 ★★★×4
- 勇者「みんなで幸せになろう」 (367) - [53%] - 2011/8/1 1:00 ★
- 勇者「お、おんなになってるだと?!」 (444) - [52%] - 2012/5/2 10:30 ★★★
- 勇者「ショタチンポくーださい」 (408) - [52%] - 2011/10/9 5:30 ★
- 勇者「はい、もしもし?」 (250) - [52%] - 2012/4/11 5:30 ★
- 響「すこしだけむしゃくしゃする」 (145) - [52%] - 2013/9/18 19:45 ☆
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について