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    元スレP「アイドルたちでブラスバンドですか?」

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    252 = 222 :

    Pの指導がすげえな
    顧問の先生レベル

    253 = 115 :

    「まあ、もともとホルンの音はマイルドなんだが。でも上手いぞ」

    亜美「うーん、何かコツとかある? お姫ちん」

    貴音「コツ……ですか。ふむ、あまり具体的なコツというわけではないのですが」

    貴音「わたくしは、演奏する時に、常に『いめえじ』を持っております」

    「イメージ?」

    貴音「はい。自分の楽器から発せられた音が、やわらかに、それでいてたからかに、部屋中に響き渡るいめえじです」

    貴音「常に、自分が理想とする音色を今出せている、と言い聞かせると、不思議とよい音になっていくのですよ」

    亜美「なんかむずかしそ~……」

    「スピリチュアルだなあ」

    「いや、いい音のイメージを持つことはとても大切だ。貴音は間違っていないよ」

    「音の具体的なイメージがなくても、たとえば、何か情景を想像してみるという手もある。草原だったり、お城だったり」

    254 = 222 :

    しえん

    256 = 115 :

    「なるほど……」

    「亜美は、トロンボーンの音はどんなイメージだ?」

    亜美「むむ~……うまく言えないけど、タキシード着たおっちゃんが、ずっしりとしてる感じ!」

    「なら、それをイメージしながら演奏してみるといい。まあ嘘だと思ってやってみるといいさ」

    「プロデューサー、ボクはどうしましょう?」

    「ふむ、真は、チューバといえばどんなものをイメージする?」

    「そうですね……あっ! こう、王様のイメージかな?」

    「兵隊たちがラッパを軽快に吹いて歩くのに比べて、王様はどっしりと威厳のある音で歩く、みたいな!」

    「おっ、具体的なイメージがあるのはいいな。それは大きな武器になる。いつも意識していくといいぞ」

    「わっかりました!」

    「ラッパといえば、そういえば、やよいはどうした? 姿が見えないが」

    257 = 115 :

    「……その、やよいは」

    貴音「今、一人で屋上で練習しているはずです」

    亜美「兄ちゃん、ちょっと見てきてあげて」

    「……? わかった」


    ~屋上~


    (やよいの奴、わざわざ屋上なんて選んで、いったい……)

    (……ん?)

    やよい「――! ――! ――!」

    …………ヴッ……ゥヴッ…………………ヴヴッ…………

    「!」

    (マウスピースだけで練習している……)

    (……が、まだ、音が出ないのか……!)

    258 = 174 :

    ヴっヴー

    259 :

    うっうー(重低音)

    260 = 115 :

    やよい「ううっ……! うっ、ううぅ"う"……っ!」

    やよい「出ないっ……どうして出ないの……!」

    やよい「うぇ……グスッ……ひっく……!」

    (や、やよい……!)

    やよい「グスッ……ダメ、ちからを抜いて……り、リラックスしないと……」

    やよい「……――! ――! ――!」

    …………ヴヴッ……ヴ……………………………

    (くっ……トランペットは、確かに音が出すのが他の金管楽器と比べて難しいという話もあるが……)

    (しかし、もう練習を初めて二週間近い。さすがに、音自体がでないという段階は、もう通り過ぎたと思っていたが……)

    (――いや、違う。これは俺のミスだ)

    (皆がわりとうまくいっている、という雰囲気に少し安心してしまっていたんだ。個人個人のチェックを怠っていた!)

    (……くそっ!)

    「やよいっ!」

    やよい「っぅっ!」

    261 :

    支援は紳士のつとめ

    263 = 115 :

    やよい「ぷ、プロデューサー……」

    「すまん……すまん、やよい」

    やよい「っ! え、えへへっ、なんのことですか……?」

    「……やよい」

    やよい「い、今もっ、練習してたばっかりですから!」

    やよい「わたし、まだ下手だから、がんばって、みんなに、」

    やよい「みんなに、……」

    やよい「………………みん、な、に……」

    「…………」

    やよい「……ぅ、ぐすっ……ひっ、ううっ……!」

    やよい「みんなに、迷惑……! わたしっ、グスッ、ここでも……!」

    「…………やよい……」

    やよい「ぅっ、うぅっ、うわあああああああああああんっ!」

    264 :

    楽器とか全く分からないが面白い
    支援

    265 = 115 :

    ~やや経って~

    「……少し、落ち着いたか?」

    やよい「……っはい」

    「そうか」

    やよい「あの……ごめんなさいです、プロデューサー」

    やよい「わたし、もっと練習しなきゃいけないのに、こんな、プロデューサーにまで迷惑かけちゃって」

    「迷惑なんて言うな。いいんだ、俺も悪かった」

    やよい「……わたし、ラッパ、ダメなんでしょうか」

    「……それは、わからない」

    「……楽器にも、向き不向きっていうのは確かにあるんだ。吹いてみて、どうしてもダメっていうものも中にはあるらしい」

    やよい「じゃあ、やっぱり」

    「まあ、聞いてくれ。俺も昔、ラッパを吹いていたんだ。といっても、トランペットとは少しだけ違う奴をな」

    「でも、俺は一番最初は、ホルンを吹いていたんだよ」

    やよい「貴音さんの?」

    「ああ。ただ、俺はいつまで経ってもホルンがどうしてもうまく吹けなくてな。ラッパに転向したんだ」

    267 = 115 :

    「そしたら、あっさりと音が出たりしたんだ。嬉しかったよ。演奏が楽しくて仕方なくなるぐらいだ」

    「最期には結構いい線行ったんだぜ? コンクールにも出られたんだ」

    やよい「……」

    「ただな、最近になって、皆が楽器を練習してる様子を見ると、ふと思うんだよ」

    「あの時、俺が諦めたホルンを、そのまま続けてたらどうなってたのかなって」

    やよい「……あきらめた楽器を、続けていたら?」

    「ああ。……なんというか、可哀そうになったんだな」

    「当時、俺のつかってた楽器は、学校の楽器庫の、一番奥にしまわれてた、そりゃもうオンボロのホルンだったんだよ」

    「俺がラッパに転向して、そのホルンは、またすぐ倉庫の奥でほこりをかぶることになった」

    「そして、俺が在学してる途中で、整理に出されて、破棄されたよ」

    「その時に……なあ? その、すごく申し訳ない気持ちになったんだ。『俺が上手く吹いてやれなくてごめん』って」

    268 = 115 :

    やよい「……」

    「まあ、これはあくまで俺の話だ。今回のやよいの件とは何の関係もないし、事情も全然違う」

    「番組としても、あんまりに下手な演奏はできないし、やよいが音が出せなくて苦しむぐらいなら、俺は他の楽器に変えたいとも思ってる」

    「ただ、決めるのは、やよいだ」

    やよい「わたしが、決める?」

    「ああ。そのまま、トランペットを続けるなら、続ける」

    「ダメなら、そうだな。ホルンか、ユーフォニアムでもやってみるか? 音を出すというだけなら、わりと出やすい部類だと聞くから」

    やよい「……」

    「俺は、たとえどっちを選んでも、やよいならいい結果をのこせると思ってるよ」

    「……っと、すまん。小鳥さんと、選曲の話し合いがあるんだ。悪いけど、ここでな」

    やよい「……はいっ」

    269 = 115 :

    (結果から言うと、やよいはトランペットを手放さなかった)

    (自分が手にしているトランペットに、愛着を感じたのだろうか。モノを大切にしようという、やよいらしい判断だったとも取れる)

    (……俺は、やよいには選択肢を与えたが、正直、トランペットを続けるように誘導した)

    (それは、編成のバランスを考えたのもそうだが……本心では、どこか、今の俺のように後悔させたくないという、エゴが働いたのだと思う)

    「……」

    「ええいっ、迷っててどうする! やよいが決めたんだ! 後押ししてやるしかないだろ!」

    (とにかく、今はやよいを少しでもいい状態で練習させてやらないと)

    270 = 222 :

    眠いだろうけど頑張って完結させてくれー
    しえん

    271 :

    やよいって職人肌ってかんじするよね

    272 = 115 :

    練習開始から一か月ぐらい!


    「みんな、集まってくれ!」

    春香「あっ、プロデューサーさん。練習室に来るの久しぶりですね」

    「ああ、久しぶりだな。調子はどうだ?」

    春香「毎日指を動かし過ぎて痛いですよー。えへへっ、でもだいぶうまくなったと思いますよ」

    伊織「ふふんっ、当然よ! この伊織ちゃんが指導してるんだもの!」

    美希「それで、ハニー、皆あつめてどうしたの?」

    「ああ、ついに一曲目の楽譜ができたんだ!」

    「っ! ホント!? プロデューサー!」

    小鳥「いやあ、ここまで漕ぎつけるのにだいぶ苦労しましたねえー」

    273 :

    >>1は音楽経験者か
    普通に読んでて面白い支援

    274 :

    この様子をいつの間に撮影しているのか

    275 = 115 :

    律子「やっとですか。ホントもう、待ちくたびれましたよ」

    「悪い悪い。選曲もなんだけど、吹奏楽用の編曲を頼んだら、結構時間がかかっちゃってな」

    「これでやっと、ひたすら机に向かってバチを振り下ろす作業から解放されるさー」

    雪歩「響ちゃん、途中からリズム指導に加わってくれてありがとうね」

    千早「ふふっ、まあ、皆でいい練習ができたじゃない」

    あずさ「それで、その曲は?」

    「はい……これですっ!」

    276 = 115 :

    『といいつつ実はまだあまり決まってないので曲募集させてください!』
    『アイマスオリジナルの曲でお願いします!』

    あと支援ホントありがとうございます。完結は頑張ってさせます。

    279 = 174 :

    なんとなくエージェント夜をいく

    280 :

    愛LIKEハンバーガーとかいいんじゃね?

    281 :

    スモーキースリルの吹奏アレンジなんか面白そうだけど初心者が出来る難易度にはならんだろうな
    無難にアレンジできそうなのはざわわん、まっすぐ辺りかね

    282 = 115 :

    展開考えてたら4曲構成がよさそうで、そのうちの一曲に9:02pmを入れようかと思います
    他のリクエストを拾えなくて申し訳ない……
    アイデア本当にありがとうございます!

    284 = 281 :

    SSで言うのも不粋な話だろうけどキラメキラリみたいな同じ高さの音の連続とか
    わたドルみたいなハネた歌い方の曲のアレンジは吹奏楽器には難しいからそのへん加味してほしいかも

    285 = 115 :

    「とりあえず一曲目はこれです」


    【9:02pm (吹奏楽アレンジver)】


    小鳥「へえ、あずささんの……」

    あずさ「あら~。なんだか嬉しいわ~」

    「実際、この曲はあずささんをはじめ、木管楽器に大きな出番が与えられてます」

    「伊織、お前のソロもあるぞ」

    伊織「そ、ソロ? 私の?」

    亜美「おお~! いおりん!」

    真美「や~るぅ!」

    伊織「ふ、ふん! いいわ、この伊織ちゃんに任せておきなさい!」

    「あずささんと美希のデュオパートもありますよ。これまで以上に、一緒にしっかり練習を見てやってください」

    あずさ「わかりました~」

    美希「むうっ、ミキだってすぐにあずさに追いつくの!」

    287 = 146 :

    隣に・・・とかは?

    288 = 281 :

    高音でやよいがしぬ

    289 = 115 :

    「それと、もう一曲あります」


    【愛 LIKE ハンバーガー (吹奏楽アレンジver)】


    律子「おおっ? これはまた変わり種を選びましたね」

    「テンポのいい曲を一曲入れておきたかったんだ。あと、こういうブロードウェイ音楽は、音を重ねるのに適している割に、少人数でもセッションしやすいんだ」

    「この曲で特に役目が大きいのは雪歩のサックスだ。ソロからメロディラインまで、いろいろと忙しいぞ」

    雪歩「じゃ、ジャススウィングですか! 頑張ります!」

    「ただし、リズム練習の方は怠らないようにな」

    雪歩「え、えへへ……わかりました」

    「それと、春香のピアノソロが途中で入ってる。あと、響はこの曲はドラムで全体のテンポキープを担うぞ」

    春香「わ、私がソロですかっ?」

    「ホントかっ!? 任せるといいさー!」

    「他の皆も、とりあえず、まず午前中は楽譜を読んでくれ。午後から、一回、曲の雰囲気を掴むためにも、小鳥さんの指揮で合奏をしてみよう」

    「それじゃ、練習開始っ!」

    アイドル『はいっ!』

    291 = 222 :

    >>290
    その物語だとプロデューサー死んでますやん

    292 = 281 :

    SSだと割とよくP死んでるからなんくるない

    293 = 271 :

    リハーサル後にPが死んで本番がレクイエムになる展開おなしゃす

    295 = 115 :

    亜美「兄ちゃーん。椅子ってどういう風に並べればいいの?」

    真美「はるるんたちが今椅子並べてるけど、よくわかんないよー!」

    「ん、そうだな。図にするとだいたいこんな感じだ」


      ~~~ここらへんに響の打楽器~~~    千早(Tim)
     
           やよい(Tp)      亜美(Tb)
            貴音(Hr)  雪歩(Sax)
     春香(Pia)美希(Fl)         真(Tu)社長(Bass)  
         あずさ(Pic) 伊織(Rec)  真美(Cl)

                   小鳥(指揮)

    296 = 222 :

    >>295
    あれ、律子いなくね?

    297 = 273 :

    客席を山伏の格好で練り歩きながらブオーブオーやるんだろ

    298 = 115 :

    社長「ふむふむ、木管楽器が前、金管楽器が後ろ、そして打楽器がその外周というわけだね」

    「ええ。木管楽器は金管楽器と比べて、どうしても音が小さくなりがちですから、前面に出します」

    貴音「すてーじの左側にいくほど、音が高い楽器が集まっているのですね」

    「そうだな。音が全く違う高さの楽器がすぐそばにいると、全体の音を聞いて、その音に和わせるのが難しくなるんだ」

    「今回は同じ楽器に属するのが、あずささんと美希のフルートしかないからな。楽器の配置が少し違うだけで、奏者の立場からしての曲の聴こえ方が大きく変わってくる」

    小鳥「と、というか……こうして図にされると、私、なんか、すごく緊張してきちゃったんですけど……!」

    「ははは……指揮者は、演奏者の視線を一手に受けて、観客の視線を背中で受け止める役割ですからね。緊張してトチらないでくださいよ、小鳥さん」

    小鳥「ぷ、プロデューサーさんがサドい……」

    律子「……あの、プロデューサー。私の名前がないのですが」

    「……えーっと」

    300 = 271 :

    小鳥さん指揮棒だよ(ボロン


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