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    元スレ女「君はボクの何になってくれるんだい?」

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    351 = 208 :

    「結構しっかりと説明してくれてさ」

    「そうなのか?」

    「そこであった事件とかも教えてくれたよ」

    ……アイツ、やるな。

    「あとはね、男の話もしたよ」

    「俺の?」

    やっぱりしたのか。

    353 = 208 :

    「男ってさ、私がいなくても大丈夫だったんだねー」

    「どういうことだ」

    「だって、小学校の頃よく泣いてたじゃん」

    うぐ。

    「よ、よく覚えてないな……」

    「嘘ー! すぐ泣いてたよ!」

    「……それが、なんの関係がある?」

    「私、引っ越すとき心配だったんだ、男のこと」

    355 = 208 :

    なんだよそれ。

    「小学校がだんだん上がっていくに連れて、どんどん泣かなくなってたけど」

    そう言うと一旦、幼馴染はコップに入ったお茶を飲んだ。

    「私が越す時に、泣いてたでしょ?」

    「……覚えてない」

    「それでね、いっつも私男が泣いたらよしよししてたから、『私がいなくなったらどうなっちゃうんだろー』って思ってて」

    恥ずかしい。

    「でも、そんなことなかった。男は、女さんと一緒にいて、少し強くなったみたい」

    「……」

    強くなった、と言えるのだろうか。

    まあ、下ネタの反応は早くなった。

    嫌な成長だ。

    356 = 208 :

    「女さん驚いてたよ。『彼が泣いているところなんて見たことない』ーって」

    「そうかい」

    幼馴染とよく遊んだことは覚えているが。

    よく泣いていた記憶はすっぽ抜けている。

    人間、自分の都合の悪いところは忘れちまうもんだな。

    「あの頃の泣き虫さんじゃなくなったんだねー」

    「うるせー」

    妹がニヤニヤしながらこっちを見ている。

    くそ、聞かれた。

    357 = 290 :

    しえん

    358 = 128 :

    359 :

    佐々キョン

    360 = 160 :

    いもにゃんきゃわわしえん

    361 = 330 :

    妹の外伝タイトル希望

    362 :

    読む暇ないから他のスレの内容産業

    363 :

    >>362
    産業じゃ難しい
    読んだほうがいい

    364 :

    「女さんには最近の男のこと教えてもらって、私は昔の男のこと教えてあげたんだ」

    「なんだその生産性のない話題」

    「あるよ! あるある!」

    「……?」

    まあ、共通の話題ってことではあるのか。

    「なんかさ、女さんって凄く知的で、物静かな娘だよね」

    俺のイメージと齟齬が有り過ぎて誰かわからん。

    365 = 364 :

    頭が良いのは認めるが。

    物静かはダウトだ。

    わかってないなぁ、幼馴染は。

    俺もコップに入っているお茶を飲む。

    「でね、男は、女さんみたいな人が好きなの?」

    お茶を吹き出してしまった。

    367 = 364 :

    「な、なんでそんな話になる!」

    お茶以上と腹ン中のまで吹きそうになったぞ!

    「えー、でもすっごく仲良さそうなんだもん」

    「いや、そりゃ中学から一緒なの、高校では俺とアイツしかいないし」

    「結構な進学校なのに、よく入れたね、男」

    うるせえ。

    そういえば後輩って勉強できるんだろうか。

    ……いないやつの話をするのはやめておこう。

    368 :

    http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre.html ずっと前にもボクっ娘スレ何回か立ってたよね

    369 = 364 :

    「俺の努力が実を結んだのさ」

    「女さんのおかげのくせに、よくいうよ」

    妹、それは言わないでくれよ。

    「へえ、勉強教えてもらってるの?」

    「ああ、まあ」

    「へー? やっぱり仲良しじゃん!」

    「……」

    まあ、否定はしないでおこう。

    371 = 364 :

    「それでなんだけど」

    「ん?」

    「修学旅行の班とかって、決まってるの?」

    そういえば、まだ決まってなかった気がする。

    なにしろ、テストが終わった後のことだし。

    「いや、まだ」

    「じゃあさ、男と女さんと私で一緒になろうよ! あと誰か二人くらい誘ってさ!」

    思い出した。

    幼馴染は、こういうことはテキパキやるタイプだったな。

    委員長やってたくらいだし、当たり前か。

    372 = 364 :

    「そうだな」

    どうやら話を聞くに、アイツと仲良くなったみたいだし。

    「ええっ、お兄ちゃん修学旅行行くの!?」

    「行くよ」

    「……わ、私を一人置いていくつもり!?」

    そんな悲しそうな目をしないでくれ。

    「幼馴染……俺は今行こうか行くまいかちょっと揺さぶられてしまった」

    「男、私もだよ……!」

    軽度のシスコンを患っているので、しかたのないことだ。

    幼馴染も……いや、シスコンとは言わないけどな。

    373 :

    いもかわぺろりしえん

    375 = 364 :

    そして。

    幼馴染が転校してきて、ゆるやかにと九月が過ぎ去った。

    木の葉の色は赤く色づき、俺達は衣替えの移行期間と共に、十月が到来したのである。

    「テストはもうすぐだ。これからドピュドピュ教えていくからね」

    テスト週間に入ったのであった。

    「ドピュドピュ教えてもらうのは嫌なんだが」

    「じゃあ、パンパン?」

    お前の擬音センスは本当に酷いな。

    376 = 364 :

    「ドンドン教えてくれ」

    「ドンドンって……叩かれたいのかい?」

    太鼓じゃねえんだから。

    「生憎、ボクにはそんな趣味は持ち合わせていないよ」

    むしろ叩かれたい。

    と、ヤツは口走って。

    「おっと、今のはカットで」

    できるかよっ。

    377 :

    明日帰ってくるころには完結してるかな・・・

    378 = 364 :

    「それじゃあ、今回のテスト範囲なんだけれど」

    と言って、ヤツは小さな紙を取り出した。

    「え、なんでお前そんなの持ってんだよ」

    「先生が口頭で言っていたから、メモしていただけだよ」

    クソ、こういうとこだけは優等生だ。

    「……もしかして、範囲がわからないのかな?」

    「……」

    まったくわからん。

    379 = 364 :

    「まあなんだ、とりあえずその紙をだな」

    ヤツの持っている紙を取ろうとしたが、上にあげて。

    「だーめ☆」

    と、いたずらっぽく言った。

    ムカつく。

    「簡単に見せるほど、ボクは甘くないよ」

    「なんだよ急に」

    「桃尻だけど甘くないよ」

    全然うまくねえし。

    380 = 364 :

    桃尻は甘くないじゃないのか。

    主に桃だろ甘いのは。

    ボケに真剣にツッコミを入れる必要はないな。

    「見せてくださいお願いします」

    「それじゃあ『三回回ってニャンっ』して」

    なっ……。

    「してくれたら、見せてあげるよ」

    と。

    小悪魔のような微笑みを浮かべながら言いやがった。

    381 :

    俺にもこういう同級生がいたらなぁ

    382 = 364 :

    「ふふっ」

    まだ小さいポニーテールを手で遊ばせながら笑ってやがる。

    「……」

    この際仕方ない。

    コイツの前でなら別に大したことでもない気がしてきた。

    俺は立ち上がって、一回転、二回転。

    そして、三回転――

    「こんにちはー」

    「にゃんっ!!」

    と、叫んだのだった。

    383 :

    実際こういう女って本当にいるのかな
    やっぱ二次元だけか

    384 = 364 :

    「へ!? あの……あれ!?」

    「……幼馴染」

    タイミング悪すぎる。

    「え、えーっと……」

    妹のやつ、また勝手にあげたな。

    妹よ俺に何も言わずに客をあげるのどうにかできないもんかね。

    385 = 364 :

    「男がテストの勉強困ってるかなーと思って来たんだけど……」

    「……」

    俺は顔を赤くしながら座る。

    「あ! 女さん!」

    「……」

    小さく一礼。

    「『二人で勉強しよう』とか言ってなかったから、心配できたんだけど」

    なんだ、私必要無かったね。

    と、幼馴染は苦笑した。

    386 = 364 :

    「いやあ、そんなことないぞ幼馴染!」

    いい時に来てくれたな!

    「こいつがさ、テストの範囲見せてくれなくて困ってるんだよ」

    「え? そうなの?」

    「幼馴染もチェックしてるだろ? 範囲」

    「え、えーっと……」

    これで勝てる!!

    「私、範囲とか考えずに勉強してるから、いちいち覚えてないよ」

    へ?

    387 = 364 :

    「……ボクも」

    なっ!?

    「もしかして、女さん、男のために範囲チェックしてあげてるの!?」

    そ、そんなことないだろ!?

    「……」

    う、頷いてやがる……。

    すげー迷惑かけてるじゃん、俺……。

    389 = 364 :

    「うわうわー、男は本当に酷いねー!」

    「う、うるせえ!」

    というかなんで今回に限って範囲を教えるのを渋ったんだ。

    なんか、恥ずかしくなる結果になっちまったじゃねえか!

    「……早くやろう」

    「あ、ああ……」

    というかそれよりも。

    キャラ変わりすぎだっつーの!!

    390 = 364 :

    いつもならここで、

    『さあ早くヤろう!』

    とか言い出すところなのに。

    黙々と勉強を始めやがった。

    この状態のヤツは、なんか話しかけづらい。

    「……あの、幼馴染」

    「なに?」

    「ここ教えてもらうか?」

    必然的に、幼馴染に教えてもらうことになる。

    391 :

    なんか微笑ましいな

    392 = 364 :

    >>390
    訂正。
    ×「ここ教えてもらうか?」
    「ここ教えてもらえるか?」

    393 = 364 :

    「うん、いいよ」

    まあ別にいいよな。

    三人で勉強するんだから、どっちかに聞くのが妥当だし。

    今のアイツは、どうも苦手だしな。

    「ふむふむ」

    「……てことで、こうなるんだよ!」

    「なるほどな。わかりやすくていいな」

    ちょっと、ちょっかいを出してみるか。

    「誰かさんより、教え方上手いよなぁ」

    チラリと見てみる。が、

    「……」

    ヤツは、我関せずといった感じ。

    逆に腹が立つ。

    396 :

    〉〉1
    このシリーズまとめてるサイトとか持ってない?
    読みたいんだけど

    397 = 364 :

    って、俺はなぜコイツにちょっかいを出そうとしてるんだ。

    今は目の前の勉強に集中だ。

    「……んん?」

    首をひねる幼馴染。

    「ねえねえ女さん」

    「?」

    「これ、わかる?」

    「……」

    ヤツは問題文を読むと、サッサと文章を書き上げた。

    そこには解説がびっしりと書いてあるようだ。

    「ふんふん……なるほど! 女さんありがとう!」

    「どういたしまして」

    ……仲良いな、こいつら。

    399 = 364 :

    どうやら、学力的にはヤツの方が少し上のようだ。

    「じゃあじゃあ、ここは?」

    「……」

    「な、なるほど!」

    俺には理解できない次元の話をしている。

    まあ、いいさ。

    俺は目の前のことに集中すればいいんだ。


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