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    元スレ女「君はボクの何になってくれるんだい?」

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    151 = 1 :

    「えへへ、良かった近くで」

    「……」

    「……」

    ヤツは黙って、教科書の準備を始めた。

    「これからよろしくね、男」

    「おう」

    そして、ホームルームが終わった。

    152 = 1 :

    幼馴染は思った通りたくさんのクラスメイトに囲まれた。

    こんなことって、現実でもあるんだな。

    「どうやら、知り合いのようだね」

    「おう」

    「じゃあ、答えは知っていたのか」

    そうだな。

    「ふふっ、君にもあんなに可愛い女の子の友達がいたなんてね」

    ほっとけ。

    153 = 1 :

    ヤツも幼馴染も、勉強はできる。

    だから授業中にちょっかいを出してきたりはしない。

    ヤツは伊達メガネをかけて、真剣にノートをとっている。

    幼馴染もしっかりとノートをとっている。

    「?」

    「っ……」

    見ているのがバレた。

    そりゃそうか。後ろ向いてたらそりゃあバレる。

    155 = 1 :

    視線を戻した途中で、ヤツにニヤリと笑われた。

    くそ、バレバレか。

    俺もノートを取るか。

    黒板では教師がカツカツと文字を羅列していた。

    シャーペンを持って、俺は文字を追う。

    そしてゆっくりと頭が重くなり、静かに寝息を立てた。

    つまり、おやすみだ。

    156 :

    神原か

    158 = 1 :

    授業終わりのチャイムと同時に反射的に起きる。

    「んっ……」

    小さく伸びをして周りを見渡す。

    「ねえ、ご飯だよ」

    「……ああ」

    どうやら、昼飯らしい。

    今日はいつも以上に量が多かった朝食のせいか、お腹の減りがそれほどでもなかった。

    幼馴染「あ、あの、男?」

    「ん」

    幼馴染「わ、私もいいかな?」

    159 :

    「いいよ」

    160 :

    いもちゅしえん

    163 = 1 :

    と、幼馴染は恐る恐る俺に聞いた。

    俺は構わないんだが。

    「……いいぞ」

    「良かったー」

    「お前もいいか?」

    ヤツは黙って、ゆっくりと頷いた。

    164 = 1 :

    「この人は、男のお友達?」

    はじめまして、と幼はお辞儀する。

    ヤツもお辞儀をするが、声は出さない。

    「中学の頃越してきてな」

    「そうなんだ!」

    ウンウンと首を縦に振りながら、幼馴染も弁当をつつく。

    165 = 128 :

    しえん

    166 :

    完結するくらいに起こして

    167 = 1 :

    「男の弁当大きいね」

    「妹が作りすぎるんだ」

    「ふふふ、愛されてるねー」

    ああ、愛で満ち溢れてるよ。

    そのせいで全く残せない。

    幸せ太りの可能性もあるぞ。

    「私は自分で作ってるんだよ」

    「へえ」

    小さな弁当には、細工のきいたおかずが入っている。

    一言でいうと可愛い。

    169 = 1 :

    「女さんは?」

    と。

    黙ったまま弁当を食べていたヤツに、幼馴染は話を振った。

    「……自分」

    小さく声を出した。

    「へえ、女さんも作るんだ」

    ……というかお前、誰だ。

    170 = 1 :

    なんだ今の声。

    初めてきいたぞ。

    中学からの知り合いなはずなのに。

    今の声はなんだ。

    いつもより声高かったぞ。

    「あ、これ美味しそう。食べていい?」

    ヤツは目線を逸らしつつ頷く。

    171 = 121 :

    このシリーズ割と好き

    172 = 1 :

    コイツ、本当に人付き合い下手だな。

    「うわっ、美味しい!」

    幼馴染は顔を緩ませた。

    「これ、どうやって作るの?」

    「……今度」

    「ちゃんと答えろよ」

    俺の言葉にビクリと反応した。

    「ちょっと、男。そんな言い方しなくてもいいでしょ」

    うぐ。

    俺が怒られた。

    173 = 1 :

    でも、答えないコイツもコイツだろ。

    なんで喋らないんだ。

    いつもなら口を開けば下ネタなのに。

    しかもその怯えた顔はなんだ。

    憎たらしい笑顔はどうしたんだ。

    「あはは、女さんは、恥ずかしがり屋なのかな?」

    「……」

    コクリと、小さく頷いた。

    嘘つけ。

    174 :

    夜空状態

    175 :

    なんやこれ

    176 = 175 :

    糞やな

    178 = 1 :

    コイツが俺以外と喋っている所を見たことがない。

    そして、今目の当たりにしたことを考えると。

    コイツの社交性は皆無に近い、ということだ。

    「はぁ」

    ため息を吐いてしまう。

    「男?」

    「あっ、なんでもねー」

    俺は大量の弁当を一気に口に押し込んだ。

    179 = 175 :

    「だーれだ」

    「……なんのつもりだ」

    「さあ、ボクが誰だかわかるかな?」

    「手を離せ。 女「だーれだ」

    「……なんのつもりだ」

    「さあ、ボクが誰だかわかるかな?」

    「手を離せ。見えん」

    「もしかして、わからないのかな?」

    「おい、鼻息が当たってるぞ」

    「もっと近づいて、声を聞けばわかるかなと思ってね」 えん」

    「もしかして、わからないのかな?」

    「おい、鼻息が当たってるぞ」

    「もっと近づいて、声を聞けばわかるかなと思ってね」

    180 = 1 :

    そして、やっとこさ授業が終わった後のことである。

    「男」

    「ん?」

    「あのね、誰かに学校の案内してもらってって、先生に言われてたんだけど」

    「ああ、じゃあ俺がするよ」

    俺に声をかけたのは、つまりそういうことだろ。

    「あー、ごめん」

    「え?」

    181 = 175 :

    「だーれだ」

    「…… 女「それじゃあ、帰ろうか」

    「おう」

    「夏休みもすぐに終わってしまったね」

    「そうだな

    「ん、どこだい?」

    「今学期からポニテになった」 」

    「さあ、ボクが誰 男「……」

    「いつも一緒に帰っているのに、酷いなぁ」

    「ん……」

    「ふふっ、答えはボクでした」 ?」

    「手を離せ。見えん」

    「もしかして、わからないのかな?」

    「おい、鼻息が当たってるぞ」

    「もっと近づいて、声を聞けばわかるかなと思ってね」

    182 = 175 :

    「ドヤ顔ダブルピース」 」

    「君にとっては、これでわかるだろう?」

    「なんだそりゃ」

    「ドヤ顔ダブルピース」

    「脈絡のないネタを挟むな」

    「ふふ、 女「ドヤ顔ダブルピース ?」

    「ああ、そはうざい」

    「ドヤ顔ダブルピース」

    「いいじゃないか、脈打つような効果音!」

    「ポニテに使う効果音じゃねえ!」

    「じゃ顔ダブルピース 」

    「それがいいな」

    「ピョンピョン♪」

    「ウサギの 女「ドヤ顔ダブルピース 似はしなくていい」

    183 = 1 :

    俺じゃないのか。

    「あのね、女さん」

    「!」

    突然の指名に驚くヤツ。

    いや、お前以外にいないから、周りをキョロキョロしてもお前だ。

    「……?」

    「あの、学校の案内してくれる?」

    「え、お前、コイツにさせるのか?」

    「うん。女さんと、仲良くなりたいから」

    185 = 128 :

    しえん

    186 :

    「手で耳を表現しました」

    「じゃあちょっと触らせてくれ!」

    「もっとダメになってる!」

    「なんならいいんだ!?」

    「逆ギレかよ!?」

    「居直っただけだよ」

    「ほぼ意味変わってねえよ!」 」

    「じゃあ君は亀さんだ」

    「ウサギとカメって、安直だな。俺のどこに亀の要素がある?」

    「え? 君のここには亀 10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします age 2013/09/08(日) 10:38:39.35 ID:woXwgmZt0
    しね ?」

    「どこ見て言ってんだ」

    187 = 186 :

    「興奮すると首を伸ばす」

    「じゃあ視姦!」

    「余計ダメになってんじゃねえか!」

    「じゃあちょっと触らせてくれ!」

    「もっとダメになってる!」

    「手で耳を表現しました」

    「言わんでもわかる」

    「じゃあ君は亀さんだ」

    「ウサギとカメって、安直だな。俺のどこに亀の要素がある?」

    「え? 君のここには亀さんがいるんじゃないのかい?」

    「どこ見て言ってんだ」 !?」

    「逆ギレかよ!?」

    「居直っただけだよ」

    「ほぼ意味変わってねえよ!」

    189 = 1 :

    幼馴染のヤツ。

    小学校の頃から変わらず、真っ直ぐな目をしている。

    「そうか……」

    「……」

    俺はヤツの肩をポンと叩いて。

    「っつーことだ」

    「困ったな」

    と、苦笑した。

    幼馴染きってのご指名だ。

    ここはしっかりと案内しろよ。

    190 = 186 :

    「……やっぱり夏休みからお前は全然変わってねえ」

    「うん、君も相変わらずだね」

    「ちっ」

    「あ、舌打ち」

    「はぁ……」

    「おや、ため息」

    「……やっぱり夏休みからお前は全然変わってねえ」

    「ふふ、そういえば知ってるかい?」

    「あん?」

    「秋は移ろいの季節だ」

    「……」

    「心も、少しずつ冷えていくんだ」

    「ちっ」

    「はぁ……」

    191 = 186 :

    「ふふ、そういえば知ってるかい?」

    「あん?」

    「秋は移ろいの季節だ」

    「いきなりだな……」

    「夏の暑さは、少しずつ秋、冬と寒くなっていく」

    「 ポニーテールを軽く揺らして、ヤツはそう言った。」

    「『秋』と『飽き』をかけた人はすごいね。的を射ている」

    「そうだな」

    「ボクらしくないことを言った。と、ヤツは照れくさそうに頭を掻いた。 」

    「男も、少しずつ冷えていくんだ」

    192 = 186 :

    「まあ、たまにはいいじゃないか?」

    「これからはどんどん下衆なネタを突っ込んでいくよ」

    いや、それはいらないけど。

    「秋って、なんか行事あったっけか?」

    「修学旅行があるだろう?」

    「と言っても、一ヶ月もあとのことだけれど」

    「うわー」

    聞きたくなかったな、それは。

    「大丈夫だよ。殺されそうなんだが」

    大丈夫なのかそれは。

    「ああ、そういえば」

    すっかり忘れていたが、そうだったな。

    194 = 1 :

    久しぶりに、一人で帰る。

    いつもは会話して帰っている場所も、何も喋らずに帰ると、新鮮だ。

    さらに、距離も心なしか遠い気がする。

    「うん」

    さっさと帰って、妹と戯れよう。

    妹よ、待ってろよー!!

    197 = 186 :

    「だ、だだ、大丈夫だよ……ハハハ」

    グサっ……

    「でも、夏休みが終わってよかったかな」

    「 なんだよそりゃ。」

    「学校があるからこそ、この時間はあるんだから」

    「でも、話だったらいつもしてるだろ?」

    「そうだね。ベッドの上でギシギシとね」

    「してねえ」

    どんな話してんだよそれ。

    「基本しないだろ?」

    「君と話をしながら下校ができるからね」

    はあと二、三ヶ月欲しかったけど。

    198 = 1 :

    ガチャ。

    「あれ?」

    鍵閉まってる。

    「……ま、まさか」

    妹がまだ帰ってきていない……だと?

    いや、それはない。

    多分買い物か何かだろう。

    俺はスクールバッグに入っている予備の鍵を取り出して、解錠した。

    199 = 137 :

    サスペンスかよ

    200 = 1 :

    中に入るとそこには……。

    「!!!!!」

    脱ぎ捨てられた妹の制服があった。

    「こここ、これは……」

    俺に何をしろというんだ。

    妹よ、俺を試しているのか。

    「これは……もう……」

    アレしか、ない。


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