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    元スレ女「君はボクの何になってくれるんだい?」

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    101 :

    新キャラか
    変なの沸いてるけど気にすんなよ

    102 = 98 :

    >>101
    お前がな

    103 = 1 :

    「あの、どなた、ですか」

    「もう、忘れちゃった?」

    ピカっと、ライトが点く。

    携帯のライトだ。

    「私だよ、私」

    「……?」

    俺と同い年くらいの女の子。

    しかし、見覚えはある。

    「も、もしかして……」

    「……」

    「幼馴染か……?」

    104 = 1 :

    幼馴染(以下、幼)「えへへ、久しぶり」

    「お前……なんで?」

    「うーん、戻ってきた感じかな」

    こいつは俺の幼馴染だ。

    小学校の頃、こいつとよく遊んだ。

    それも、ほぼ毎日。

    「こんなところで会えるなんて、ビックリしちゃった」

    105 = 1 :

    「俺の方がビックリだ」

    「ここって、よく一緒に遊んだもんね」

    そうなんだよな。

    「私、着いたら絶対最初にここに行こーって思ってたの」

    「さっき着いたのか?」

    「うん」

    と、歯を出さずに微笑む幼馴染。

    106 = 1 :

    「んーなんだかあんまり変わってなくてホッとしたなぁ」

    大きく伸びをして、彼女は欠伸をした。

    「うわっ、欠伸出ちゃった。男くんに会って、安心しちゃったのかも」

    「それに、もう夜も更けてるからな」

    「そうだね」

    彼女は空を仰いだ。

    「……星、綺麗だなぁ~」

    108 = 1 :

    俺も、夜空を見上げた。

    星は、とても鮮明に見えた。

    「なんだか、帰ってきたのに同じことしてるなぁ」

    「どういうことだ?」

    「越したところでも、こうやって星空をよく見てたんだ」

    ああ、そういえば。

    こいつは好きだったな、空を見るのが。

    109 = 1 :

    俺が遅れてやってくると、空を見てて。

    「飽きないなー」

    と、言うのだ。

    「……ぷっ」

    「な、なに?」

    「昔と変わってないな、お前」

    ついつい、笑っちまう。

    110 = 1 :

    「もー、変わったよー」

    「髪型もそんなに変わってないじゃん」

    腰まで伸びる、ロングヘアー。

    「むむ、じゃあ明日はちょっと変えていこうかな?」

    「そのままでいいと思うぜ」

    「そう?」

    「見慣れてるし、似合ってるからな」

    俺はニコッと笑う。

    「ぷふっ……男くんだって笑い方変わってないっ」

    ふふふっ、と堪えるように笑っている。

    112 = 1 :

    ん、明日は?

    それって、一体……。

    「引っ越して、それで、学校はどこなんだ?」

    「ああ、学校ね」

    彼女はロングスカートのポケットから生徒手帳らしきものを取り出した。

    「じゃじゃーん!」

    そこには、よく見たことのある生徒証があった。

    俺と、同じ高校だ。

    113 = 1 :

    もしかして、転校生って……。

    「確か、男くんも一緒の学校だよね?」

    「なんで知ってんだ?」

    「お母さんから聞いたの。うちのお母さん、男くんのお母さんと仲良いから」

    どんどん思い出してくる。

    家族ぐるみで仲良いんだよな、俺達。

    114 = 1 :

    「そうだったそうだった。マメに連絡取り合ってるって言ってたな」

    という母さんも、今は海外でバリバリ仕事中なわけだが。

    「妹ちゃんは元気?」

    「元気元気。母さんの代わりみたいになってるよ」

    「わー、頼もしいね!」

    「最近俺は注意されっぱなしだ」

    「あはは、立場逆転だね」

    俺も、そう思う。

    116 = 1 :

    「それにしても」

    幼馴染は、俺をジッと見つめて。

    「大きくなったね、男くん」

    「……その、くん付けやめろよ」

    小学校の頃付けてなかっただろ。

    なんか、むず痒い。

    「ああ、そうだね。……久しぶりで、ちょっと緊張してたからさ」

    まあ、そうだな。

    小学校以来って。

    本当に、昔のことだもんな。

    117 = 1 :

    「えへへ、男」

    「改めて言われると照れる」

    「男が言えって言ったんじゃない」

    「やめろとは言ったけど、言えとは言ってないぞ」

    「えー酷い!」

    「ははっ」

    小学校の頃から変わらない性格。

    それに、俺にとってコイツは――

    ――初恋の人だ。

    118 :

    自演で支援して悲しくないのかな…

    119 = 1 :

    「ただいま」

    「おかえりー」

    タオルを首にかけた、パジャマ姿の妹。

    「……ふっふっふ」

    「あっ……い、今から寝ようとしてたんだよ!」

    今はそんなことはどうでもいい。

    「妹よ、聞くがいい」

    そう言って、俺はちょいちょいと手招きする。

    「なぁに?」

    俺の口に耳を傾ける妹。

    「実はな……」

    120 = 1 :

    そして、次の日のことだ。

    「お兄ちゃん起きてー!」

    「んあっ」

    妹の大きな声で起こされる。

    最近は朝起こす時のみ部屋にノック無しで入っていいということにした。

    そうしないと、俺はなかなか起きないのだ。

    「さー、今日も張り切っていきましょー!」

    「妹……元気だな」

    「あったりまえでしょー! だってだって」

    クルクルとファンタジックに回りながら。

    「幼馴染ちゃんが帰ってきたんだもーん!」

    122 = 1 :

    それにしたってテンション高いな。

    「あれれ、お兄ちゃんあんまり喜んでない?」

    「いや、喜んでるさ」

    「ふーん?」

    ただ、そんなに表に現すほどの喜びではない。

    まあ、内側では結構ハイだが。

    123 = 1 :

    「それに転校生が来るんでしょ?」

    「ああ」

    「その転校生って、もう確実に幼馴染ちゃんじゃん!」

    キャー! と大喜びの妹・

    まるで自分のことのように喜んでいる。

    「もー、お兄ちゃん優しくしてあげないとだめだよ!」

    「わかってるさ」

    「久しぶりでお兄ちゃんしか頼れないだろうしさ!」

    そうなのだろうか。

    124 = 1 :

    あいつの社交性なら、どんどん友達を作りそうだけれど。

    数年で変わったところはあまりなかった。

    身長や顔はとても女らしく、綺麗になっていた。

    おまけに、胸もなかなか。

    「……お兄ちゃん何考えてるの?」

    「んっ、いやぁ、妹がいつも起こしに来てくれて俺は幸せものだと思っただけだ」

    「だったら早く朝食食べてよね。せっかく起こしたのに遅れたらどうすんのさ」

    「そうだな……じゃああと五分」

    「お兄ちゃん?」

    「は、はい」

    厳しい妹である。

    125 = 1 :

    朝は基本的に和食で、ごはんとみそ汁は常である。

    「いただきます」

    それだけでは寂しいので、卵焼きや鮭やらが食卓を彩っている。

    うん、朝からお腹がいっぱいになりそうだ。

    「学校で起きたこと、教えてね!」

    「お、おう」

    妹、幼馴染のことそんなに好きだったのか。

    まあ、頼りない兄貴よりお姉ちゃんの方が良いってことなのか。

    うーむ、複雑だ。

    127 = 1 :

    妹の家事を眺めつつ、ご飯を黙々と食べる。

    「ごちそうさま」

    「はーい。置いといていいよ」

    よく出来た子だ。

    「時間は……」

    妹が起こしてくれるおかげで、毎日遅刻で慌てることはない。

    ただ。

    「……もう時間がない」

    違う意味で慌てることが多い。

    128 :

    このシリーズ長いな

    気持ち悪いけどニヨニヨしてしまう

    129 = 1 :

    俺は早速顔を洗って、制服に着替える。

    教科書は基本的に置き勉だ。

    「じゃあ、行ってくる」

    「はーい」

    玄関の扉を開けると。

    「やあ」

    そこにはヤツが立っている。

    早いんだよ、お前。

    130 = 1 :

    「朝起きて、気づいたらここにいた」

    「そりゃちょっと病気だな」

    「そうだね。無意識にくまさんパンツを穿いてきてしまった」

    言わなくていい。

    「ボクが家で愛用しているパンツをまさか今日に限って穿いてきてしまうとは」

    愛用していることすら聞きたくなかった。

    「それじゃあイこうか」

    「イかねーよ」

    「学校に行かないのかい?」

    ……もういい。

    132 = 1 :

    こちらが乗るとすぐに落としてくる。

    なんとも悪魔みたいなやつだ。

    悪魔の羽と尻尾とか生えてるんじゃないか?

    「お尻を見てどうしたのかな?」

    う、無意識に見てしまっていた。

    「そんなにくまさんが気になるのかな?」

    違う。

    133 = 1 :

    「くまさんはボクのお尻を守ってくれるんだ」

    お尻を手で隠しながら、ヤツは言った。

    そんなこと聞いてねえ。

    「そういえば、連絡網回ってきたか?」

    「ああ、うん。お母さんから聞いた」

    それがどうかしたの? と言わんばかりに頭にハテナを浮かべている。

    「いや、特に意味はないんだけどな」

    135 = 1 :

    「そうなのかい? もしかして、可愛い女の子が来るかもしれないよ」

    ……まあ、ハズレてはいない。

    「男の子達はそういう話題をよく華を咲かせるらしいけれど、君は?」

    「さあな」

    してたとしても言わん。

    「そうか。じゃあボクとしようか?」

    「なんでお前とせにゃならん」

    「ボクも可愛い娘には興味があるからね」

    こいつ、バイか。

    136 = 1 :

    「そんな話はせんでいい」

    「おや、興味がないのかい?」

    ないわけじゃないけど。

    俺は知ってるんだから。

    する必要なんてまったくない。

    「それにしても、不思議だね」

    「あん?」

    「この時期に転校なんてさ」

    138 = 1 :

    「まあ、そうだな」

    多分父親の都合だろう。

    幼馴染が引っ越した理由は、父親の転勤だったはずだし。

    「まあ、親の都合かな」

    「そうだろうな」

    「ねえ、男の子か女の子か、どっちだと思う?」

    140 = 1 :

    「え……」

    「賭けをしようか」

    賭けって。

    俺はもう答えを知ってるようなもんだぞ。

    以前お前に目隠しされた時同様に。

    答えは決まりきっている。

    「君は、どっちだと思う?」

    「……お前から、言えよ」

    「そうかい? じゃあ……どうしようかな」

    顎を擦りながら、思案するヤツ。

    141 = 128 :

    142 = 1 :

    「女の子、かな」

    「!」

    正解だ。

    「君は、どっちなんだい?」

    「そうなったらオトコって答えざるを得ないだろ」

    「別に、思った方を言っても構わないよ」

    そうは言ってもなぁ。

    「負けた方はあんなことやこんなことされちゃうけどね」

    どんなことだ。

    143 = 1 :

    「それでは、お答えください」

    「……オンナ」

    「ふむ。そうか」

    ヤツはニコッと笑って、

    「結果が楽しみだね」

    と言った。

    まあ、答えはわかってるんだけど、な。

    145 = 1 :

    朝のホームルーム。

    颯爽と黒板に名前を書いて。

    「今日からよろしくお願いします」

    と、深々と頭を下げた。

    男子は周りのやつと目配せをしたり。

    女子はきゃいきゃいとナイショで話をしている。

    まあ。

    幼馴染は異性にも同性にも人気だったしな。

    148 = 1 :

    「どうやら二人とも正解だったね」

    と、隣の席のヤツが言った。

    「ああ、そうだな」

    「おや、反応が薄いんだね」

    あんなに可愛い娘なのに、と。

    ヤツは不思議そうに言った。

    149 = 1 :

    「いや、まあ」

    すると、幼馴染と目が合う。

    幼馴染「あっ」

    声をあげて、俺に手を振った。

    「おや」

    「……」

    そして、こちらに近づいて。

    幼馴染「……後ろの席、空いてる?」

    「……あ、ああ」

    俺の後ろの席に座ったのだった。

    150 :

    エルフの女騎士はいつでますか?


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