元スレ女「君はボクの何になってくれるんだい?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
201 = 1 :
男「畳もう」
畳んで、綺麗にしておいた。
いつもならちゃんとしている妹が、どうしてこんなに散らかしていたのか。
まあ、どうでもいい。
男「妹、いないのか」
妹がいないとなると、することないな。
うわ、やばい、ゲームくらいしか思いつかないぞ。
203 = 1 :
そして、結局ゲームをやっていると。
妹「お兄ちゃん、帰ってきてるのー?」
と、下の階から可愛い声が聞こえた。
愛しのマイシスターである。
男「おーう、おかえり」
妹「ただいまー幼馴染ちゃんは?」
男「知らん」
妹「えー! 今日一緒に帰ったりしなかったの!?」
と言われても。
204 = 45 :
素晴らしい
207 :
またお前か④
208 :
階段を降りて、妹の場所へ。
妹はエプロンを着けているところだった。
男「幼馴染は前の家とは違うから、多分一緒には帰れないんだ」
妹「え、そうなんだ……」
男「前みたいにはいかないさ」
妹「うー……でも私幼馴染ちゃんに会いたい!」
そんなこと言われてもな。
でも、この時間なら案内はもうとっくに終わってるだろうし。
電話してみるか。
210 = 208 :
男「じゃあ、電話かけてやるよ」
妹「ほんと!?」
可愛い妹のためだ。
公園で会った昨日、その時についでに教えてあった電話番号。
通話ボタンをプッシュ。
男「……」
妹が目の前でドキドキしながら見つめている。
俺もドキドキするぞ、妹。
211 = 208 :
幼『もしもし?』
男「おう、幼馴染か」
幼『どうしたの?』
男「いや、実は妹がお前と話したいって言うから」
幼『あっ、そうなの! 私も妹ちゃんと話したい!』
男「じゃあ代わるよ。ほら」
妹は嬉々として電話を持つと、
妹「お、幼馴染ちゃん!?」
と、上ずった声で言った。
212 = 208 :
別に妹の電話を待っている意味もないので、俺は部屋に戻ることにした。
それにしても、案内はどうだったんだろうか。
あまり気にしていなかった感じだし、一応つつがなく終わった、のだろうか。
階段を上っている途中、インターホンが鳴った。
男「ん?」
今妹は通話中なので、俺がインターホンの受話器をとった。
男「はい?」
声をかけると。
女『ボクだ』
いつもの声が、受話器から聞こえた。
214 = 97 :
ほ
215 = 160 :
いもにゃんきゃわわしえん
216 = 208 :
男「どうした?」
女『ちょっとだけ、あがらせてもらってもいいかな?』
?
いきなりだが、断る必要もない。
男「ああ、いいぞ」
そういって、俺は受話器を置いて、玄関に向かった。
218 = 208 :
扉を開けると、そこにはヤツがいて。
少し、目が赤かった。
男「お、おい、どうした?」
女「あはは……」
ヤツはペコッと頭を下げた。
女「お邪魔します」
男「あ、ああ」
いつもとは違って、しおらしい感じだ。
219 = 208 :
とりあえず、俺の部屋に行く。
……なんだか、だんだん抵抗が無くなってきている自分が怖い。
男「で、どうしたんだよ」
女「いやあ、あはは……」
笑顔に元気がない。
なんというか、苦笑という感じだ。
221 = 208 :
女「やっと、肩の荷が下りた感じでさ」
と、ヤツはいきなりベッドに倒れこんだ。
男「はは、幼馴染の相手は疲れるってか?」
コイツにも苦手なものってあるんだな。
女「疲れるわけじゃないよ。ただ……」
男「ただ?」
女「彼女には、ボクの持っていないものを持っているから」
222 = 208 :
男「ふうん?」
そりゃ、胸も身長も幼馴染には勝てないよな。
女「む、どこを見ているのかな?」
男「気にするな」
女「気にするよ」
男「そっちはじゃない」
女「ふふっ」
やっと。
ヤツはいつもの笑顔に戻った。
224 = 208 :
女「今日は許可をもらって中に入れさせてもらったことだし」
男「なんだ?」
女「くまさんを見せようかな」
男「見せんでいい」
女「でも、朝から気になっていただろう?」
ただボーっと見てただけだ。
男「別に気になってねえよ」
女「じゃあ、ボクのお尻に興味が!?」
もっと悪い方向に進んだ!
226 = 25 :
>>1
酉つけた方がいいんじゃないかな?
227 = 208 :
女「ボクの桃尻にむしゃぶりつきたいというんだね……」
自分で桃尻って言うな。
女「でも、ボクまだ蒙古斑があるんだ」
男「嘘だろ!?」
女「うん、嘘だ」
嘘かよ!
女「そうか……君はおっぱい好き以外にも、お尻好きもあったんだね」
尻を振るな。
230 = 208 :
女「ケツだけ星人をやってもいいかな?」
男「やめろ」
お前は五才児か。
男「それよりも、だ」
女「ん?」
コイツに、聞いておかないといけないことがある。
男「案内は、どうだったんだ?」
233 = 45 :
いいよいいよー
234 = 208 :
女「案内かい? ちゃんとしたさ」
ヤツは意外にも普通に答えた。
女「その間、色々なことを聞かれたけれどね」
男「ふーん」
まあ、どんなことを聞かれたかは聞かないでおこう。
男「それで、仲良くなれそうか?」
女「彼女自身、とても素敵で可憐で、可愛らしくて、美しい人なのだけれど」
一息置いてヤツは言う。
女「なんだか、敵わない気がした」
235 = 208 :
敵わない?
どんな表現だよ。
女「ふふっ、なんだか理解に苦しむ顔をしているね」
ヤツは無断で俺のベッドに横になった。
女「理解しなくてもいいさ。多分、一生わからないだろうから」
男「……」
なんだよ、それ。
237 = 208 :
女「ねえ」
男「ん?」
女「彼女からも、色々と聞いたのだけれど」
彼女ってのは。
多分幼馴染のことだろう。
女「君と彼女は、どんな関係だったんだい?」
コイツ、ストレートに聞くなぁ。
239 :
キモイ
240 = 208 :
男「別に、普通で平凡で一般的な、普遍なオサナナジミだ」
女「出会いは?」
男「……幼稚園」
女「クラスは一緒だったのかい?」
男「小学校は六年間同じだ」
急にグイグイ来るな、コイツ。
女「よく一緒に星を眺めていた?」
男「っ……まあな」
幼馴染のやつ、色んなこと教えすぎだろ。
女「……君は、彼女のことが好きかい?」
241 = 208 :
男「え……」
いきなり空気が変わったのは、言うまでもない。
穏やかに昔をほじくり返していた感じではなく。
鋭く、それでいて鈍い、なんとも言えない空気だ。
男「ああ、好きだ」
……でも。
男「……小学校の頃はな」
女「ふうん」
ヤツは意地悪そうに微笑んで。
男「こ、この話は終わりだ。もう答えないぞ」
242 = 208 :
女「うん。ボクももう質問はしない」
ヤツは更に、俺の枕に顔を埋めて。
女「あー……凄い」
と、のたまった。
男「おい、人の枕の臭いを嗅ぐな」
女「臭いじゃないよ、匂いだよ」
良いニオイなわけねえだろ!
243 = 208 :
男「やめろ、最近洗ってないんだ!」
女「尚更素晴らしい! くんかくんか!」
男「変な擬音を使うな!」
女「ああああ、嗅覚が君に満ち溢れていく!」
気持ち悪い表現!
男「離れろってお前!」
女「も、もうすこし」
ベッドにいるヤツを引き剥がそうとした刹那。
俺は足を滑らせて転んだ。
そして、ヤツの上に、乗っかってしまった。
246 = 208 :
女「あっ」
男「す、すまん……」
女「やれやれ、性に正直だなぁ」
そんなつもりじゃない!
まるで押し倒したような形になる。
というか、コイツが俺の方に顔を向けたせいだ。
女「近くで見ると、なんだか恥ずかしいね」
ヤツは唇をペロリと舐めた。
なんか、危険だ。
248 :
おせぇよ書き溜めてねぇのかks
249 = 217 :
よしよし
250 = 208 :
女「こんなところ、妹くんに見られたらどうなるだろうね」
男「ぐっ……」
俺はすかさずヤツの上から離れた。
男「事故だ事故」
女「そうか、それなら良かった」
ヤツはスカートをパンパンと払って。
女「ボクにも心の準備が必要だからね」
と。
無邪気に笑った。
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