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    元スレ大臣「あなたは私たちの期待に足りうる人材ですか」勇者「……あっ」

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    101 :

    性格がそれぞれベタだけどそれがいい

    102 = 1 :

    露天商「おーおー、すっげえ恨まれちゃってること、この色男が」

    戦士「いや殺意しか感じねえよ」

    勇者「……ええっと。露天商さん?(だめだ今のこの二人じゃ話しになんねえ)」

    露天商「どうした……勇者さん?」

    勇者「は、まあ、はい。この人をもらうってのはどういった了見で?」

    露天商「単純に、目障りだからさ。商売の邪魔だから引き取って欲しい」

    戦士「ってんめえこの野郎」

    魔法使い「引き取ったあとの命の保証は?」

    露天商「命ごと引き取ってくれよ」

    魔法使い「引き取った!」

    勇者・戦士「待て待て待て」

    104 = 1 :

    戦士「俺は絶対嫌だからな! 露天商の馬鹿!死ね!大っ嫌いだ!」タッタッタ

    勇者「あらら行っちゃった」

    魔法使い「……金も取り返したし、さっさと買い物再開してこの街からおさらばしましょ」

    露天商「……」

    魔法使い「しっかり引き取った方が良かった?」

    露天商「いや、最後は自分の意志じゃねえと意味ねえよな。仕方ねえ」

    魔法使い「良かった、さっきの恩をネタにしっかり引き取れって言われると思った」

    露天商「そうしたいのもやまやまなんだがな。……あいつにはもっと世界を見て欲しかった」

    魔法使い「ふーん」

    勇者「……(盗賊が物陰から様子うかがってるの言うべきだろうか……いいやめんどくせ)」

    ー物陰ー
    盗賊(何喋ってんだ露天商のヤロー……)

    106 = 1 :

    ー市街ー

    僧侶「あ、おかえりなさーい!待ちくたびれましたよー!」

    魔法使い「ただいまただいまー」

    僧侶「お財布見つかりました?」

    魔法使い「おう、これこれ」

    僧侶「わー、良かったですね勇者さん!」

    魔法使い「ほっれ勇者パス」ポイッ

    勇者「わった、わっと」パシッ

    僧侶「大切なお金なんだから投げちゃだめですよー!」

    勇者「……(あれ? 財布軽くね?)」ダラダラダラ

    ー路地裏ー

    戦士「転んでもただじゃ起きねえっつーの。へっへっへ」ジャラジャラ

    107 = 1 :

    魔法使い「んじゃあ! 買い物再開しま」

    勇者「待って!!!!」

    魔法使い「どぅわっ! ビックリしたいきなり大声出さないでよ!」

    勇者「……その前に、王様にあいさつをしよう!(明らかに少ない!俺が持ってた時よりも!)」

    僧侶「そうですねー! やっぱり早めに王様にあいさつ行った方が良いですよー!」

    魔法使い「……? まあ、勇者がそんな剣幕で言うなら行くけどさ」

    勇者「うん!行こう行こう!」

    魔法使い「買い物が嫌なわけじゃないよね?」

    勇者「……あっ、ちが、そ、し! 違うし!違うよー!」

    魔法使い「……はあ、僧侶、王様の所行きましょ」

    僧侶「そうしましょー!」

    勇者(良かったバレてねえ……)

    108 = 1 :

    ーお城の門ー

    魔法使い「いっやー、観光の街って謳うだけあって中心街は無駄に豪華絢爛だったわね」

    僧侶「教会もすっごい大きかったですねー……」

    魔法使い「なんかガワだけって感じだったけどね。無駄にデカくて……」

    門番「……君たちは?」

    勇者「ええっと、勇者です、はい。一応」

    魔法使い「この素晴らしい王国を統治する王様に一度お目にかかりたく参りました」

    門番「おお、勇者様御一行でしたか! 王様も喜ばれますよ、ささ中へお入りください」

    勇者「ありがとう魔法使い」

    魔法使い「こういうのもあんたが出来るようにしてよね」

    僧侶「お城もおっきいー!」

    111 = 1 :

    案内役「こちらを右に、三番目の階段を下へ降りて」

    僧侶「中も綺麗ですね! お城って凄いですね!」

    案内役「ありがとうございます。左へ曲がり右へ行って突きあたりの階段を昇ると王の間です」

    魔法使い「やけに入り組んだお城ね」

    案内役「外敵の侵入を阻むための作りです」

    魔法使い(外敵? こんな観光プッシュの平和ボケした国で?こんなに凝った迷路みたいなお城?)

    勇者「なあ魔法使い……さっきの壁の一部さ……」ヒソヒソ

    魔法使い「勇者も感じた? 弱いけどきな臭い『魔力』」ヒソヒソ

    僧侶「わあー、王様に会うの緊張するなー!」

    魔法使い「……今夜は月の隠れる日、せいぜい気をつけましょう」ヒソヒソ

    勇者「……はい」

    112 = 1 :

    王様「おお! よくぞ参った『東の勇者』よ!」

    勇者「ど、どどどうも……」

    僧侶「こんにちは!」

    魔法使い「とても綺麗で素敵な王国ですね」

    王様「そうじゃろう! 我が財力をもってここまで発展させたのじゃ!」

    魔法使い「このお城の入り組んだ設計も王様のアイデアですか?」

    大臣「……貴様っ!」

    王様「よせ大臣。そうじゃよ! 予が考えたのじゃ!」

    勇者「俺の王国と違って随分警戒心の強い王様だなあ……」

    魔法使い「王様に会うまでにとても歩きましたよ。とても良くできた『お城』で」

    王様「……。そうかそうか! これ大臣、勇者様たちが疲れておる! 魔王討伐の長旅なのだ手厚くもてなせ」

    114 = 1 :

    王様「どうじゃ我が国の料理は」

    勇者「……う、うめえ」

    僧侶「美味しいですよ! 当たり前ですよ! ……あ、スミマセンつい」

    王様「はっはっは、よいよい! ……魔法使い殿は?」

    魔法使い「ええ、美味しいです。すっごく」ニコッ

    王様「そうかそうか! ……時に勇者様」

    勇者「……ん、は、はい!なんでしょう!」

    王様「我が王国には伝説の勇者の血縁は生まれなんだ……そのなんだ」

    僧侶「美味しい美味しい」

    魔法使い「……この国を勇者第二の故郷にして欲しいってところかしら?」

    王様「……まあ、そんな所じゃ。東の王国と言えば隣国も隣国。同じようなものじゃろう?」

    魔法使い「それ、もしかして『西の勇者』にも言ったんじゃないんですか? 王様?」

    116 = 1 :

    王様「……うぐぅ、いや、言っておらんぞ?」

    魔法使い(……言ったな)

    勇者(……言ったな)

    僧侶(……美味しい)

    王様「予も自分の王国から魔王を討伐した勇者を出したいのじゃ!」

    魔法使い「でも、こればっかりは仕方の無いことですよ」

    勇者「魔王の脅威無き時代は勇者は避けられる……」

    僧侶「……勇者さん」

    勇者「俺みたいなば……俺みたいなやつ、保有するだけで苦労しかありませんよ」

    王様「……うぐぅ。そう言えば『西の勇者』も同じようなことを言ってたのう……」

    魔法使い(あの小物もなんだかんだ大変だったのかもね。……ってか)

    僧侶「やっぱり言ってたんですね王様!」

    王様「あ、しまった!」

    魔法使い「こら僧侶! あんたは料理押美味しく食べてるだけで良いの!」

    117 = 1 :

    …夜…ー宿ー

    店主「なんだ今日もここで泊まりか?」

    魔法使い「良いじゃない別に? 魔王倒したらこの街でお世話になった宿屋さんって宣伝するわよ?」

    店主「いらねえよんなの。忙しくなるなんざごめんだね。しかもちょっと馴れ馴れしくなりやがって」

    勇者「……あ、えっと、三人一泊、二部屋貸して下さい」

    店主「……あいよ、今日はお城見てきたのかい?」

    僧侶「見てきました! とっても綺麗なお城でした!」

    店主「そうかそうか、で、王様と食事をしたのか」

    魔法使い「とっても美味しい料理だったわよ? ここよりも」

    店主「うるせえよ。さっさと部屋行けよ勇者ども」

    勇者「俺一回も煽ってねえよ!」

    119 = 1 :

    店主「どうせなら城に泊まっちまえば良かったものの」

    魔法使い「あのお城なんか居心地悪いのよ」

    僧侶「……それ私も思ってました」

    店主「あー、まー、そんなとこよりはマシな俺の宿ってか?」

    魔法使い「物分かり良いわねー、そマシな。……ん?」

    勇者「おい魔法使い! なんか街中に魔力が集まってきてないか!?」

    魔法使い「月が隠れる日! 何かあるってまんまと当てちゃった、私って天才!」

    店主「どうしたお前ら、険しい顔して」

    勇者「店主さんは店から一歩も外に出ないで下さい! 僧侶!魔法使い!」

    僧侶「は、はいっ!」

    魔法使い「うーんいっちょやるか!」

    勇者「行くぞ! 戦闘だ!」ダダッ

    121 :

    いい雰囲気だが、終わりまで行けるのか

    122 = 1 :

    ー外ー

    魔物のむれ「ギィィィ!! ウガァァァ!!」

    勇者「おいおいおい魔物ばっかじゃねえか!?」

    魔法使い「こいつら多分この前の街の回りにいた魔物たちよ!」

    僧侶「なんでこんなにいっぱいいるんですか!?」

    魔法使い「通りで外にあんな大量の魔物の群れがいたわけよ!」

    勇者「く、せいや!」ズバッ

    魔物「うぎゃあああああ!」

    勇者「どういうことだ魔法使い!」

    魔法使い「然るべき時のために戦力を集めてたのよ!」

    僧侶「然るべき時!?」

    魔法使い「月の隠れるこの日のために!」

    124 = 90 :

    しゅ

    125 = 1 :

    兵士1「くうっ、この!」ズバッ

    魔物「うぎゃ」

    兵士1「ふう……やっと一匹」

    兵士2「馬鹿ッ!まだ生きてるぞ!」

    魔物「シャアアアアア!!」

    兵士1「えっ?」

    勇者「僧侶は負傷者の回復を頼む! 俺と魔法使いのことは気にするな!」ズバッ!

    魔物「が……あ……」

    僧侶「で、でも勇者さん」

    勇者「気にするなっ!!!」ズバババブシュウ!

    僧侶「はっ、はひい!」

    兵士1「あ、ありがとうございます!」

    勇者「……あ、えっとその、えっと、頑張ってくだしゃい!」

    兵士1「!? はっ、はい!?」

    126 = 1 :

    魔法使い「おーら!炎熱魔法! 炭になりやがれ!」ゴオオオオオ!

    魔物のむれ「……ア……アア」ボオオオオ!

    勇者「魔法使い!」ズバッ!

    魔物「うがあああ!」ザシュッ

    魔法使い「あら私に援護は必要ないわよ?」

    勇者「魔力が……!」

    魔法使い「……うん、どんどんどんどん集まってきてるわね!」

    勇者「集まってる、というよりも」

    魔法使い「『膨れ上がってる』って方が正しいかしら?」

    勇者「お城だ!」

    魔法使い「どうする勇者? ちなみに私は行きたくない」

    勇者「……俺が行く!!」

    127 = 88 :

    がんばってくだしゃい!

    128 = 121 :

    出来る勇者

    129 = 1 :

    ー中心街ー

    魔法使い♀「勇者様後ろ! 閃熱魔法!」グオオオオ!

    魔物のむれ「ぐわああああ!」

    西の勇者「後ろだと!?そんなこと言わずともいい! 背中はとうの昔にお前に預けたはずだ!」ズババババ!

    魔物のむれ「ぎやああああああああああああ!」

    魔法使い♀「……くっ! それにしても数が多いわね!」

    西の勇者「魔力が城に集結していってるな!! 魔物たちが城を攻め落とそうとしているぞ!」

    魔法使い♀「でもこの数! 三人この場で戦うのが精いっぱいよ!」

    僧侶♀「……回復」パアア……

    魔法使い♀「ありがとう僧侶!」

    西の勇者「魔物が多すぎて一歩もうごけーーーーーん!!」

    133 = 1 :

    ー闇市ー

    戦士「なんだこれなんだこれなんだこれ!」タッタッタッタッタ!

    魔物の群れ「ウッガアアアアアアアアアア!!」グワア

    戦士「お、っと! あぶねっ! あらよっと!」ヒョイヒョイヒョイ

    魔物の群れ「シャアアアアアアアアア!」

    戦士「待ってやっかよウスノロどもが!」

    戦士「しっかしなんでまた魔物が一気に街に攻め込んできたんだ!?」

    戦士(そんなことより露天商の馬鹿野郎っ! あいつずっと外だろうが! ……ここを右!)

    戦士「おい馬鹿野郎! ……っ!」

    魔物「? グゲ?」ポタポタ……

    露天商「……て、めえ、馬鹿やろ、う。めざわりだ、っつたろうが」フーフー

    戦士「ッ!!! この野郎ォォォォォォ!!!」ダダッ

    134 :

    しょうがない奴だぜ保守

    135 = 100 :

    おーやってますな

    136 = 84 :

    西の勇者たちもちゃんと勇者してるんだな

    137 = 1 :

    魔法使い「勇者のやつちゃんとお城に辿り着けてるでしょうね!」ゴオオオオ!

    魔物の群れ「ぐおおおおおおおおおおお!!!」ボオオオオオ!!

    魔法使い「喰らえ爆裂魔法!」ボボボン!!

    魔物の群れ「ぐばっ!」ドパパパン!!

    魔法使い「あーもうじれったいこの街火の海にしてえ! 疾風魔法! ……っ!!」ズババババ!

    魔物の群れ「ぐぎゃあああああ! ……」ズババババ!

    魔物の群れ「? グゲ? グゲゲ?」キョトン

    魔法使い「……ちったあ骨のあるやつが出てきたみたいじゃん?(城行った方が正解だったなこりゃ)」

    139 = 121 :

    がんばれ

    140 = 1 :

    魔物「……グ……ゲ」ゼーゼー

    戦士「はあ、はあ、……ぐぅっ! はあ、盗賊上がりの戦士ナメんじゃねえよ」ハアハア

    魔物「グゲ……グゲ!」グワァ

    戦士「はあ、くっそ、もう!」サッ

    魔物「グゲッ!?」スカッ

    戦士「さっさと」グワァ!

    魔物「グゲー!!」

    戦士「死にやがれェ!!!」ズバァァン!!

    魔物「……」

    戦士「大発見だね、はあ、はあ、斧は重い!」ゼエゼエ

    魔物「……グゲ?グゲゲ?」

    141 = 84 :

    戦士みたいなキャラいいな

    142 = 1 :

    ーお城の門ー

    勇者「そこ開けてええええ!!!」タタタ!

    門番「あの姿は……勇者様!」

    勇者「早く開けてええええ!!!」タタタ!

    門番「なりません! 魔物を中に入れることになります!」

    勇者「くっそ! 仕方ないか!」チャキン

    門番「えっ? うっそ!? え、ちょ、待って待って開け」

    勇者「お邪魔しまあああああああああす!!!」ズバンズバンズバン!

    門番「あ……あ……」パクパク

    勇者「魔物を中に『入れる』? 違う、門を閉めたままじゃ『閉じ込めちゃう』んだよ!」

    143 = 121 :

    やだ、コミュ障勇者かっこいい

    144 = 134 :

    かっこいい

    146 :

    やらなきゃならない時にちゃんとやれるコミュ障はカッコイい

    コミュ障って呼ぶのかはわかんないけど保守

    147 = 1 :

    門番「門が……門が……」

    門 ガラガラガラガラ……ドシャァァァァァン……

    勇者「時間がない、これ以上の街の破壊はさせない!」

    門番「……私の……職が」パクパク

    勇者「……ごめんなさい」

    門番「いや……大丈夫です、それよりも、まだ中に王様と大臣が」

    勇者「王様と大臣」

    門番「城が一番安全だからということで……二人と数人の兵士を残し、あとは街の防衛へ」

    勇者「……うっし! いっちょ城の攻略してきます!!!」タッタッタ

    150 = 1 :

    ー闇市ー

    戦士「んなっ!?(もう一体出てきやがった!? くっそこっちは)」フラフラ

    魔物「……グゲ」ニヤア

    戦士「やっべえ慣れない武器で戦うんじゃなかった!」ヨロ

    魔物「グゲー」グワァ

    戦士「ぐはぁ!(腹パンとかやめろよちくしょう)」ミシミシ……

    魔物「グゲゲ!」ダダッ

    戦士「……ッ!(やっべ死んだ! ……でもまあ、良いか、どうせ碌でもない人生だ)」

    戦士「いや、……んっ!?(体の痛みも傷も治ってく!?)」スウゥ

    僧侶「あの時勇者さんにぶつかった人! 怪我してませんか!?今回復魔法やったんですけど!成功しました!?」

    戦士「あの時勇者と一緒にいた子か!? すっげえ運!」スタッ、サッ!

    魔物「グゲー! ……ゲ!?」スカッ

    戦士「てめえとは一回勝ってんだよ! 快適な空の旅でもしやがれってんだ!」

    魔物「グゲッ!」スパーン……

    戦士「……首だけな」


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