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    元スレ大臣「あなたは私たちの期待に足りうる人材ですか」勇者「……あっ」

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    602 = 563 :

    勇者「……魔法使い」

    魔法使い「引くよねー、そりゃ引きますよねー、だって私、悪魔なんだもん」

    戦士「……お前」

    魔法使い「……嫌いになっちゃった? あ、元から好かれるタイプの人間でもないか私」ハハハ

    魔法使い「……そうだよね、みんな、そうだよね。私が悪魔だってわかるとさ、怖がるの、私のこと」

    僧侶「……」

    魔法使い「良いよ、嫌って。良いよ、怖がって。そっちの方が、ホントは気楽だから」グスン

    村長「ひっ、ひいいいい! 殺されるー!」ダダダッ

    魔法使い「あれで良いの。みんながああするから。あれが正解なの」

    僧侶「……魔法使いさん」

    魔法使い「私はここでみんなとバイ」

    僧侶「魔法使いさん!!!」

    603 = 558 :

    さる

    604 = 552 :

    606 = 552 :

    戦士「俺が結婚してやんよ!」

    607 = 563 :

    魔法使い「はっ、はい!?」

    僧侶「……え? 何か言ってたみたいですけど、何喋ってたんですか?」

    魔法使い「へ? へ?」

    僧侶「ちょうど、虫が両耳に入っちゃってて聞こえてませんでしたよ」

    魔法使い「そ、僧侶ぉ」グスン

    戦士「お、俺も俺も! ちょうど鼓膜が破れてて聞こえてなかったぜ! 鼓膜は今再生した!」

    魔法使い「戦士ぃ……」グスン、ヒッグ

    勇者「みんな、魔法使いと別れるのが嫌なんだよ」

    魔法使い「ううっ」グスン

    勇者「……魔法使い、前はお前からだったけどさ、今度は俺から言わせてくれよ」

    魔法使い「……勇者」グスン

    勇者「これからも、魔王を倒す旅についてきてくれ」

    魔法使い「……うん!」

    608 = 552 :

    611 = 563 :

    戦士「大丈夫だ! さっきの泣き事は全然聞いてなかったから! 安心しろ!」

    魔法使い「それ言っちゃダメでしょ!」

    ギャーギャーギャー

    僧侶「戦士さんのばか……」

    勇者「あ、ああ。ごもっとも」

    魔法使い「で、さっきは少し変な空気にしちゃったけど、勇者はホントの所良いの? こんな私で」

    勇者「旅しようって言ってるでしょ。俺が苦手なタイプじゃなけりゃ良いよ、悪魔なんて関係ない」

    魔法使い「……ありがとう」

    勇者「どういたしまして」

    戦士「おい勇者、これから俺たちはどうすんだ?」

    勇者「一旦村に戻ろう、村人が襲ってくるってのは考えにくいから大丈夫だと思う」

    戦士「逃げだすレベルで向こうの手も潰したし、心配はねえか」

    613 = 552 :

    614 = 538 :

    やることはやる普通の勇者だな
    基本的に人見知りだけど知り合いや暑くなると普通レベルに喋れるって認識だわ

    615 :

    ちょっと内気なヨシヒコ
    でも空気の読める子
    そんなイメージ

    616 = 563 :

    ―洞窟出口付近―

    戦士「魔法使い、この村の次はどこなんだ?」

    魔法使い「南へ真っ直ぐ行けば、王国に着くわ。世界有数の巨大都市で別名『商人の街』」

    勇者「デカイのか……(人ごみとか多そうだな……嫌だなぁ)」

    戦士「巨大都市か……人も多いんだろうな。スリのしがいが」

    僧侶「ダメですよ!」

    戦士「うぐっ、へいへい」

    魔法使い「……もうすぐで洞窟から出られるわ」テクテク

    戦士「やっと外の空気が吸えるー!」

    僧侶「洞窟の中息苦しかったですもんねー。……きゃあ!」

    勇者「これは!」

    魔法使い「さっきのネクロマンサーの、首!?」

    ???「やあ、初めまして。……『東の勇者』」

    618 = 552 :

    寝るけど続きがんばってくれ

    619 = 615 :

    初めまして?
    新キャラ?

    621 = 529 :

    622 = 563 :

    勇者「……ッ!」ゾクッ

    勇者「えっと、あの、あはい、初めまして(うっわさっむ!あいつと目合わせたら背中がゾクっとした!)」

    僧侶「……あなたが、殺したんですか!?」

    ???「そうだよ。でも安心しなよ、ちゃんと理由があって殺したんだから」

    戦士「なんだ、あの兄ちゃん」

    魔法使い「私も知らわよ」

    ???「他の勇者の暗殺だなんてさ……」

    ???「魔王討伐の名声を得たいからって、僕の国の王もひどいことをすると思わない?」

    勇者「さっき言ってた、報酬とかはそういうことだったのか」

    ???「そうそう、僕が王からの投資を断っちゃったからね。浮いた金で他の勇者の妨害を始めたみたい」

    ???「だから殺すんだ。魔王も倒すけど、他の勇者を倒すのも僕。それを邪魔されたくないから殺す」

    魔法使い「と、言うことは……あいつが」

    ???「どうも、僕が噂の『北の勇者』です。よろしくね『東の勇者』」

    623 = 592 :

    ノーザングランブレード

    624 :

    しえん

    625 = 563 :

    魔法使い「『北の勇者』!? こんな所で出てくんなよ!」

    戦士「っつうか、あいつさらっと物騒なこと言ってなかったか!?」

    北の勇者「他の勇者を倒すのも僕」

    戦士「そうそこ!」

    北の勇者「ふんふんふん、魔法使いに盗賊、僕の思った通りだな。良かったー、当たった当たった」

    戦士「お、おお俺は戦士だ!(なぜバレた)」

    北の勇者「見ただけでわかる、すっごい愉快なPTだ。『東の勇者』、君は訳あり物件と出会う天才かよ」ケラケラ

    魔法使い「……っく!」

    戦士「……」

    北の勇者「面白い魔法使いに面白い盗賊、それでもって『化け物』も飼ってるとは。羨ましいよその才能」

    626 = 598 :

    もうすぐバイト終わるしえん

    627 = 563 :

    戦士「っだ、か、ら! 勇者は違う!」

    北の勇者「待って待って! 『東の勇者』に化け物なんていうわけないでしょ失礼だな!」

    戦士「この死体の野郎も勇者を……そういう風に言いやがったんだよ!」

    北の勇者「それは、勇者でない弱い人間が陰で囁く、儚い自尊心を証明するための懸命な言葉だろ」

    戦士「……?」

    北の勇者「僕はそこの奴に言っているんだ」

    僧侶「……」

    魔法使い「……そ、僧侶?」

    北の勇者「君たちの目にはどう映っているんだ? どこからどう見たって勇者である僕すら滝汗もんの『化け物』じゃないか」

    勇者「……ぐうっ!(『北の勇者』さんがお喋りすぎて全然話しに参加できねえ!)」

    628 = 549 :

    しえん

    629 = 563 :

    北の勇者「凄いなー、感動だなー、嬉しいなー、楽しいなー」

    僧侶「……止めてください、それ以上何も、言わないでください」

    北の勇者「今めちゃくちゃ興奮してるよ、まさかこの広い世界で『成功個体』に出会えるなんて!」

    僧侶「や……めて」フルフル

    北の勇者「それを『それ』だと認識して出会うとなると、魔王に会うより確立低いんじゃない!」

    僧侶「……ううっ、う」

    北の勇者「あっ、はは。『成功個体』ってのは500年前の名前だっけ?」

    僧侶「……やめ、て」

    北の勇者「1000年前は確か……ああ、そうそう!『失敗作』って名前だったんだよね!」

    ガキイン!

    北の勇者「……人が丁寧に『化け物』の説明してんのに、何すんのさ」ギリギリギリ

    勇者「……お前もう喋んな。俺が喋れねえだろ」ギリギリギリ

    631 :

    面白いぞ支援

    632 = 563 :

    北の勇者「はっはは、あいにく僕はお喋りなんだよ! 強い男は寡黙というがそんなの知らん!」ガキン!

    勇者「良いよなお喋りなやつ。俺なんか、他人を楽しませようとあれこれ喋る内容考えてる内に次の話題になっちゃうんだ」ブツブツ

    北の勇者「お喋り最高じゃん! お喋り凄い楽しいじゃん! それで強さが決まるなら、僕は雑魚でも良いよ!」ガキイーン!

    勇者「次の日にみんなと話す話題や笑わし所を前日に考えてノートに書いとくんだ。でも無駄なんだ、会話が下手だからそこまで持ってけない」ブツブツ

    ガキィン!ギンッ!ザシュッ!ガギンッ!ズバッ!

    魔法使い「……なに、あの戦い」

    戦士「……闇と光が戦っているようだ」

    魔法使い「私たちの勇者は、思いのほか闇が濃そうね」

    戦士「まあ、そうだな……そんなことよりも、僧侶」

    僧侶「……はい、なんでしょう」

    戦士「……その(……ダメだ。聞くのが怖い、知るのが怖い)」

    635 = 549 :

    しえん

    636 = 563 :

    勇者「くっそ!(コイツ、普通に強いわ)」ドクンドクン

    北の勇者「これだよ! 僕はこれがあるから、勇者に生まれて本当に良かったと思ってる!」ドクンドクン

    勇者「っぐ、らぁ!(これが本気なのかな、本気じゃないとしたら、もっと強くなんのかな)」ガキン!

    北の勇者「魔王を倒せる人間!? 人類の希望!? 違う!そんなんじゃない!」キンッ!

    勇者「うおっと、せい!(少しでも気を抜けば腕が飛ぶ!目を潰される!首が切られる!)」ドクンドクン

    北の勇者「強者と出会い、そして更なる強者と出会いそれを一生続ける宿命の血!」ドクンドクン

    勇者「はっ、ハア!(楽しい楽しい楽しい楽しい!)」

    北の勇者「……そしてその宿命を喜び受け入れ楽しむことができる!」

    勇者「うおおおおお! っらあ!」ブンッ!

    北の勇者「はっはは! そりゃあ!」ブンッ!

    ガキィィィン!

    北の勇者「だから『勇者』は……お、も、し、ろ、い!!!」

    637 = 598 :

    帰ってきたしえん

    638 = 563 :

    勇者「……あっ(剣また折れちゃった!)」

    北の勇者「うーん、ここに来る前に感じた強い光の反応、もしかして『あの剣』があるかもって期待したけど」

    勇者「……(また拳でいくか、いっちゃうか!?)」

    北の勇者「君の持ってるそれはただの剣みたいだね。じゃあ気のせいだったのかな?」

    勇者「くっそ……(魔法、使おうかな……)」

    北の勇者「剣が折れた今、君はさらに不利な状況になっているんだよ?」

    勇者(MPが消費されるあの感覚嫌いなんだよな……でも使うしかないか)

    北の勇者「元々の不利は、このネクロマンサーと戦って疲れてるってのね……うお!」

    勇者「閃熱魔法(あーあー嫌だ嫌だ、この感覚)」ゴゴゴゴゴゴ!

    北の勇者「あっちちち! 魔法も相当の腕なのか『東の勇者』!? 良いね!」

    勇者「爆炎魔法!」ドッッッ!

    北の勇者「ははは! 爆炎魔法!」カァァァァ!

    639 = 563 :

    戦士「……その」

    僧侶「知りたければ、そう言って下さい。全て教えますから、全て」

    戦士「……」

    僧侶「でも、私からは喋りません。話して気分の良いものではないので……」

    魔法使い「……」

    僧侶「……お二人が知りたいのであれば、いっそのこと『北の勇者』さんにでも話してもらいますか」

    僧侶「そうすれば、私も嫌な思いをして喋ることもないですし……」

    ズザザザザ!

    勇者「ぐえっ! くっそ、洞窟崩すの怖くて魔法手加減しちまった! 押し負けた!」

    北の勇者「起きる前に留めといくよ!」ブン!

    勇者「うっ、やっべ(だから速いっつーの!)」

    ズバッ!

    640 = 552 :

    支援するために帰ってきた

    641 :

    やっと追いついた
    支援

    642 = 563 :

    勇者「くっ、はあ!(うっわ喉元やられたうっわ)」カヒューカヒュー

    北の勇者「はっはっは! 初戦は僕の勝ちだな!」

    僧侶「勇者さん!」

    戦士「くそっ、あいつ負けちまったのか!?」

    魔法使い「……僧侶!」

    僧侶「は、はい!」

    北の勇者「『東の勇者』を殺すつもりはないからさ、思う存分回復してやってくれよ『化け物』」

    魔法使い「っち、あいつ!」イラッ

    戦士「……(回復、か)」

    北の勇者「魔王討伐は僕たち勇者の立派な仕事だ! 仕事は必ず成功させるもの!」

    北の勇者「勇者を殺して魔王に挑む者が減ったら、当然、仕事が成功する確率も減ってしまう!」

    北の勇者「それはナンセンスだ! 僕はちゃんと、仕事と趣味の分別はついている!」

    北の勇者「そう、だから『化け物』よ、その無尽蔵の寿命を使って、勇者を思う存分回復させるんだ」

    644 = 563 :

    戦士「……無尽蔵の寿命(自分の寿命を使って回復させる……あの露天商の馬鹿野郎が言ってことまんまじゃねえか!?)」

    魔法使い「えっ、っと、え!? 回復魔法って本来は……」

    北の勇者「自分の寿命を使わなきゃ回復できない体質の人間なんて世界中探してもそうそういないんだよ」

    北の勇者「ましてやそいつらが回復魔法を使うと、ショボい傷でも数回の回復で術者は死ぬしそもそもそんな自殺行為をする奴がいない」

    北の勇者「だから、そんな体質が世の中に存在するなんて知ってる方が変なのさ。大丈夫、その無知は全然恥ずかしくないから!」

    魔法使い「うっざ」イラッ

    僧侶「勇者さんっ! 今すぐ回復しますね!」

    北の勇者「回復させる時、瞳をみんなに見せてあげな」

    僧侶「ッ!」

    北の勇者「拒否したら『東の勇者』を殺すよ。さっきは仕事だからと言ったけど、別に殺しちゃっても良いんだ」

    僧侶「くっ、回復魔法」パアアア!

    北の勇者「さあさあ、この『化け物』の瞳をご覧あれ!」

    魔法使い「瞳が……」

    戦士「赤くなった……」

    645 :

    646 = 563 :

    勇者「あ、ありがとう、僧侶」スウウウウ……

    僧侶「勇者さん、あの、私」

    勇者「……自分の寿命を使うって、それは俺も聞いてなかったぞ」

    僧侶「……」

    北の勇者「君たちは『吸血鬼』を知ってるかい、1000年前、初代勇者の時にいた恐ろしい魔物だよ」

    北の勇者「でも今ではそんなもの、おとぎ話の世界のキャラクター、子供たちが遊びで仮装するそんな扱いだ」

    北の勇者「魔物の中でも特に人に近しい姿だったからか、1000年前のその当時、人間を吸血鬼にさせるという研究がされていた」

    北の勇者「自分から名乗り出る者、強制的に研究材料にされる者、様々な人間がその研究に集まった」

    北の勇者「……結果的に出来あがったのは、並みの人間より体力のない非力なだけのただの『不死身の人間』だった」

    北の勇者「吸血鬼の『力』を欲した人間たちは、そのただの『不死身の人間』をこう呼んだのさ」

    北の勇者「……『失敗作』とね」

    650 :

    面白支援


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