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元スレ僧侶「ひのきのぼう……?」
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僧侶(広間の奥に、大きな扉――)
僧侶(その前に、何かが座っている!)
僧侶(あれは……魔導師系の魔物?)
僧侶(ローブに覆われてて、顔がみえないけど……)
僧侶(いま思念波で話しかけてきたのは、あの魔物?)
**『何者だと問うておる』
僧侶「! 僕は」
僧侶「僕は僧侶。ここには、迷った果てに行き着いたよ」
**『僧侶? 人間か!?』
**『なぜ人間がこのような場所に』
**の そばに 二つの 赤い水晶が 浮かび上がった! ▼
僧侶「!」
僧侶(何をする気だ……?)
僧侶(その前に、何かが座っている!)
僧侶(あれは……魔導師系の魔物?)
僧侶(ローブに覆われてて、顔がみえないけど……)
僧侶(いま思念波で話しかけてきたのは、あの魔物?)
**『何者だと問うておる』
僧侶「! 僕は」
僧侶「僕は僧侶。ここには、迷った果てに行き着いたよ」
**『僧侶? 人間か!?』
**『なぜ人間がこのような場所に』
**の そばに 二つの 赤い水晶が 浮かび上がった! ▼
僧侶「!」
僧侶(何をする気だ……?)
ゲーム的に考えてE:ひのきのぼう僧侶ソロで裏ボスって
どうよ
どうよ
**『……』
**『……なるほど』
**『ここへは、確かに偶然迷い込んできたようだな』
僧侶「!」
僧侶「お前はいったい――」
**『!? 南の陸地から渡ってきたのか!?』
**『あそこには、魔王軍の精鋭を配置していたはずだが……』
**『出し抜かれたというのか……こんな小僧一人に……』
僧侶「!」
僧侶(僕の過去が見通されてる? しかも魔王軍ってことは、やっぱり敵?)
僧侶(とにかく、このままやらせたらまずい気がする)
僧侶「お前は!」
僧侶「お前は一体、何者なんだ。僕はちゃんと名乗ったよ」
**『……良かろう、他に聞く者もなし……人の子よ、傾聴するが良い。我こそは』
**『我こそは、真なる魔王である』
**『……なるほど』
**『ここへは、確かに偶然迷い込んできたようだな』
僧侶「!」
僧侶「お前はいったい――」
**『!? 南の陸地から渡ってきたのか!?』
**『あそこには、魔王軍の精鋭を配置していたはずだが……』
**『出し抜かれたというのか……こんな小僧一人に……』
僧侶「!」
僧侶(僕の過去が見通されてる? しかも魔王軍ってことは、やっぱり敵?)
僧侶(とにかく、このままやらせたらまずい気がする)
僧侶「お前は!」
僧侶「お前は一体、何者なんだ。僕はちゃんと名乗ったよ」
**『……良かろう、他に聞く者もなし……人の子よ、傾聴するが良い。我こそは』
**『我こそは、真なる魔王である』
賢者が退化して遊び人レベルの人格
僧侶は進化して仙人レベルの人格
僧侶は進化して仙人レベルの人格
>>473
ガッ
ガッ
>>473
ダブル肛門「ガッ」
ダブル肛門「ガッ」
僧侶「な……なんだって」
僧侶「だって魔王は、勇者が倒したはずだよ!」
**『それは誤りではない。確かに魔王は最上階での決戦にて、勇者に敗れた』
僧侶「……魔王は、二人いたってこと?」
**『是とも否ともいえる。ただ真なる魔王は、我にして唯一』
**『我の他に魔王と称されるものがあったとて、それは虚偽なる写し身に過ぎぬ』
僧侶「じゃあ、勇者が倒した魔王は、偽物だっていうの?」
**『いかにも。あの魔王は、長きに渡る時を経て、我が育んだ究極の生物』
**『幾多の同胞を糧とし、驚天動地の成長を遂げた我が軍の切り札――その名は「魔界樹」である』
僧侶「『まかいじゅ』……? でも魔界樹って、『じんめんじゅ』の上位亜種じゃ……」
**『左様な下等の魔物とは別種のものだ。そも、規模の桁が数段異なる』
**『あの魔界樹は数十年前、我みずからの手で種子より育て上げたものだ』
僧侶「魔王が偽物の魔王を育てる? いったいどういう……」
**『……ククク……退屈しのぎには丁度よい。一幕の下りに人の子と語らうも、また一興』
**『良かろう。貴様には、全てを話してやろう――』
僧侶「だって魔王は、勇者が倒したはずだよ!」
**『それは誤りではない。確かに魔王は最上階での決戦にて、勇者に敗れた』
僧侶「……魔王は、二人いたってこと?」
**『是とも否ともいえる。ただ真なる魔王は、我にして唯一』
**『我の他に魔王と称されるものがあったとて、それは虚偽なる写し身に過ぎぬ』
僧侶「じゃあ、勇者が倒した魔王は、偽物だっていうの?」
**『いかにも。あの魔王は、長きに渡る時を経て、我が育んだ究極の生物』
**『幾多の同胞を糧とし、驚天動地の成長を遂げた我が軍の切り札――その名は「魔界樹」である』
僧侶「『まかいじゅ』……? でも魔界樹って、『じんめんじゅ』の上位亜種じゃ……」
**『左様な下等の魔物とは別種のものだ。そも、規模の桁が数段異なる』
**『あの魔界樹は数十年前、我みずからの手で種子より育て上げたものだ』
僧侶「魔王が偽物の魔王を育てる? いったいどういう……」
**『……ククク……退屈しのぎには丁度よい。一幕の下りに人の子と語らうも、また一興』
**『良かろう。貴様には、全てを話してやろう――』
やっと追いついたけど
この僧侶って俺みたいな奴だな
モデル俺か?
この僧侶って俺みたいな奴だな
モデル俺か?
>>473
ガッ
ガッ
>>473ガッ
>>473
ガッ!
ガッ!
**『我は魔界にて生を与えられし時、伝説の宝具「ラーの鏡」と同質の力を備えられた』
**『すなわち数多の過去、そして真実を見通す、赤き眼睛である』
僧侶「真実を見通す……眼?」
僧侶(僕がここに来るまでの経緯がバレたからには、本当にそんなものがあるんだ……)
**『さて――これまでの魔族が世の征服に失敗している以上、我も同じ轍を踏む訳にはいかぬ』
**『我は世を支配するに当たりまず、先代、先々代の過去を覗き込んだ』
**『すると滑稽なまでに、ほぼ同じ経過を辿っていることが分かった』
**『天の導きによって人の中から「勇者」が定められ、その者に魔王が討ち果たされる、とな』
僧侶「……」
**『魔族は……いかなる強大な力を持とうとも、どれだけ魔王軍を拡大しようとも』
**『終極には必ず、伝説の武具をまとった勇者に討たれる』
**『魔族の歴史は物語っていた。天の定めし勇者に、魔王は決して勝てぬと』
**『矜持を重んじる我にしてみれば到底受け入れ難い、非情な史実であった』
**『宿願を成すためには、勇者と真正面から衝突しては敵わぬ。……叶わぬ――』
**『我は歳月をかけて考えあぐねた挙げ句……一つの方策にたどり着いた』
**『すなわち数多の過去、そして真実を見通す、赤き眼睛である』
僧侶「真実を見通す……眼?」
僧侶(僕がここに来るまでの経緯がバレたからには、本当にそんなものがあるんだ……)
**『さて――これまでの魔族が世の征服に失敗している以上、我も同じ轍を踏む訳にはいかぬ』
**『我は世を支配するに当たりまず、先代、先々代の過去を覗き込んだ』
**『すると滑稽なまでに、ほぼ同じ経過を辿っていることが分かった』
**『天の導きによって人の中から「勇者」が定められ、その者に魔王が討ち果たされる、とな』
僧侶「……」
**『魔族は……いかなる強大な力を持とうとも、どれだけ魔王軍を拡大しようとも』
**『終極には必ず、伝説の武具をまとった勇者に討たれる』
**『魔族の歴史は物語っていた。天の定めし勇者に、魔王は決して勝てぬと』
**『矜持を重んじる我にしてみれば到底受け入れ難い、非情な史実であった』
**『宿願を成すためには、勇者と真正面から衝突しては敵わぬ。……叶わぬ――』
**『我は歳月をかけて考えあぐねた挙げ句……一つの方策にたどり着いた』
>>482
一人称からして違う
一人称からして違う
**『天界の目を欺けば、魔族が敗れる宿命に抗えるのではないか』
**『我自身の代わりを立てれば、因習を断ち切るきっかけになるのではないか』
**『偽の魔王を勇者に討たせれば、定めを歪ませるができるのではないか――』
僧侶「……そのニセの魔王っていうのが」
**『そう。件の「魔界樹」である』
**『天を欺くほどの力を持つ、新たな魔王を創造する。我はこの壮大なる計画を実現するために』
**『従来の魔王のように自身を高めることも、魔王軍を増強することも捨て』
**『「魔界樹」の種を育て上げることに、多くの資と時を費やした』
**『この、天界の目の届かぬ、地の果てでな』
僧侶「……」
**『――時は流れ、我はついに「魔界樹の花」を咲かせることに成功した』
**『もはや言語を発し、呪文も行使できる。魔界樹は成熟相当の力を得ていた』
**『我はこれを以て契機とし、この「魔界樹の花」を魔王に見立て、地上に芽吹かせた』
僧侶「……でも、その魔界樹は勇者に倒された」
**『ククク……あわよくばといった、多少の自信はあったのだがな』
**『我自身の代わりを立てれば、因習を断ち切るきっかけになるのではないか』
**『偽の魔王を勇者に討たせれば、定めを歪ませるができるのではないか――』
僧侶「……そのニセの魔王っていうのが」
**『そう。件の「魔界樹」である』
**『天を欺くほどの力を持つ、新たな魔王を創造する。我はこの壮大なる計画を実現するために』
**『従来の魔王のように自身を高めることも、魔王軍を増強することも捨て』
**『「魔界樹」の種を育て上げることに、多くの資と時を費やした』
**『この、天界の目の届かぬ、地の果てでな』
僧侶「……」
**『――時は流れ、我はついに「魔界樹の花」を咲かせることに成功した』
**『もはや言語を発し、呪文も行使できる。魔界樹は成熟相当の力を得ていた』
**『我はこれを以て契機とし、この「魔界樹の花」を魔王に見立て、地上に芽吹かせた』
僧侶「……でも、その魔界樹は勇者に倒された」
**『ククク……あわよくばといった、多少の自信はあったのだがな』
>>491
ドボォ
ドボォ
**『だがそれも想定内であった。むしろその流れこそが本命』
**『かくして、魔王が勇者に討伐せしめられる慣習は、成立したのだからな』
**『そして、我はここに在る。すなわち天界の目は誤魔化せたということだ』
僧侶「! で、でも」
僧侶「苦労して育てた魔界樹は、もう勇者に倒されたんだから……」
**『魔界樹はまだ滅んではおらぬ』
僧侶「!!」
**『……この魔王城の主柱は、魔界樹の一部であった』
**『その主柱は勇者らによって崩され、魔王城陥落を招いたが――』
**『柱の内側に伸びていた物は、魔界樹の「幹」である』
**『本体である「根」は、今もなお脈打っている。根ある限り、魔界樹は幾度となく再生する』
僧侶「……そんな……」
**『なお魔界樹には、優れた学習能力がある』
**『一度勇者と戦った記憶は、先刻、魔界樹の「根」に深く刻みこまれた』
**『我の知る限り「魔界樹」は、同じ相手に二度遅れを取ったことはない――』
**『かくして、魔王が勇者に討伐せしめられる慣習は、成立したのだからな』
**『そして、我はここに在る。すなわち天界の目は誤魔化せたということだ』
僧侶「! で、でも」
僧侶「苦労して育てた魔界樹は、もう勇者に倒されたんだから……」
**『魔界樹はまだ滅んではおらぬ』
僧侶「!!」
**『……この魔王城の主柱は、魔界樹の一部であった』
**『その主柱は勇者らによって崩され、魔王城陥落を招いたが――』
**『柱の内側に伸びていた物は、魔界樹の「幹」である』
**『本体である「根」は、今もなお脈打っている。根ある限り、魔界樹は幾度となく再生する』
僧侶「……そんな……」
**『なお魔界樹には、優れた学習能力がある』
**『一度勇者と戦った記憶は、先刻、魔界樹の「根」に深く刻みこまれた』
**『我の知る限り「魔界樹」は、同じ相手に二度遅れを取ったことはない――』
そろそろ
前編はここまで、後編は今夜!
ぐらいにしないとヤバイ
前編はここまで、後編は今夜!
ぐらいにしないとヤバイ
**『また、魔界樹は急速な成長を遂げている』
**『我による手も施せば、次にその花が咲くまで……五年とかからぬ』
僧侶「!」
**『五年の後。魔界樹は最強の魔物となりて、再び地上に顕現する』
**『その際には、温存していた我が魔王軍も、魔界より一斉蜂起する』
**『その時こそ人間共は終焉を迎え、我が魔族の完全支配が実現するのだ』
僧侶「五年……たったの五年……」
**『ククク。丁度よい頃合であろう』
**『一時の平和に耽り、幸福の絶頂を迎え、魔族の脅威を忘れかけた人間共を』
**『唐突に闇に包み、ふたたび絶望の淵に落とし込むには、ほどよい年限だ』
**『特に勇者は、小娘であったことが大きい』
**『五年も経てば、何者かと結ばれれておるやもしれぬ』
**『子宝でも儲けていようものなら、確実に全盛より劣っていよう……』
**『ククク……その折は絶望の味もひとしおというもの……』
僧侶「そんなことはさせない」
**『我による手も施せば、次にその花が咲くまで……五年とかからぬ』
僧侶「!」
**『五年の後。魔界樹は最強の魔物となりて、再び地上に顕現する』
**『その際には、温存していた我が魔王軍も、魔界より一斉蜂起する』
**『その時こそ人間共は終焉を迎え、我が魔族の完全支配が実現するのだ』
僧侶「五年……たったの五年……」
**『ククク。丁度よい頃合であろう』
**『一時の平和に耽り、幸福の絶頂を迎え、魔族の脅威を忘れかけた人間共を』
**『唐突に闇に包み、ふたたび絶望の淵に落とし込むには、ほどよい年限だ』
**『特に勇者は、小娘であったことが大きい』
**『五年も経てば、何者かと結ばれれておるやもしれぬ』
**『子宝でも儲けていようものなら、確実に全盛より劣っていよう……』
**『ククク……その折は絶望の味もひとしおというもの……』
僧侶「そんなことはさせない」
僧侶は ひのきのぼうを かまえた ▼
僧侶「話は分かったよ」
僧侶「僕は、僕にできることをする」
**『ほう? ここに至り、何を目指すというのだ』
僧侶「みんなに伝えるんだ」
僧侶「ここから地上に出て、勇者に、まだ戦いが終わってないことを伝えるんだ」
**『ククク……添えておくが』
**『貴様が最後に通った「旅のとびら」は、片道限り。ここから逃れることはできんぞ』
僧侶「まだ道は残されてる。お前の、後ろにある扉だ」
**『ほう。仮にこの先が行き止まりであれば、どうする』
僧侶「それでも、ここから外へ出る方法を手当たり次第に調べて」
僧侶「それでも無理なら、上に穴を掘ってでも抜け出すんだ」
**『……ククク……ハッハッハッ』
**『面白いことをのたまう小僧だ。実に興味深い』
僧侶「話は分かったよ」
僧侶「僕は、僕にできることをする」
**『ほう? ここに至り、何を目指すというのだ』
僧侶「みんなに伝えるんだ」
僧侶「ここから地上に出て、勇者に、まだ戦いが終わってないことを伝えるんだ」
**『ククク……添えておくが』
**『貴様が最後に通った「旅のとびら」は、片道限り。ここから逃れることはできんぞ』
僧侶「まだ道は残されてる。お前の、後ろにある扉だ」
**『ほう。仮にこの先が行き止まりであれば、どうする』
僧侶「それでも、ここから外へ出る方法を手当たり次第に調べて」
僧侶「それでも無理なら、上に穴を掘ってでも抜け出すんだ」
**『……ククク……ハッハッハッ』
**『面白いことをのたまう小僧だ。実に興味深い』
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