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    元スレ幼馴染「来ちゃった」

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    101 = 83 :

    「──お前が後ろにいると不安で仕方がない」

    「……だからってさ、あの、そのー」

    「こ、これはさ、恥ずかしいよ、ちょっと……」

    「何がだ。髪をボサボサにした後に頭を撫でてた時の体勢と一緒だろ」

    「あの時はこんな風に、お腹に手ぇ回してなかったじゃん」

    (後ろから抱きしめられてるようなもんだし……)

    「逃げられないように拘束してるんだよ。さっきの罰だ」

       むに

    「ちょお!? つ、つ、摘むなぁ!」

    「小さいくせして腹の贅肉はしっかり付いてやがる。歳だなぁ」

    「バカバカヘンタイ! 行き過ぎたスキンシップはNGって言ってた!」

    「罰だからおk。しばらくテレビを観ながら抱き枕を演じててくれ」

    「もぉ……」

    (……恋人、みたいだよ、こんなの)

    (好きじゃないのに、好きじゃないのに!)

    102 = 86 :

    いいねえ

    103 = 83 :

    「幼」

    「うあ!? み、耳元で囁かないでよっ!」

    「今から一時間くらい仮眠取りたい」

    「えっ、飲もうよ!」

    「だから、一時間経ったら起こしてくれ。その後に飲むよ」

    「まあいっか。って、この体勢のまま寝るつもりじゃないよね……?」

    「お前は今抱き枕じゃないんですか?」

    「やだやだ、やだよぉ! トイレとか行きたくなったらどうすんの!?」

    「悪い、限界。おやすみ」

    「あっ、そんな急に、ぎゅって……しないで」

    「……すぅ」

    「……もう寝息立ててるし」

    (そうだ、テレビ観よう、テレビ)

    (内容がぜんぜん頭に入ってこないけど、せめて恥ずかしさを紛らわせないと)

    (なんか……なんか、死んじゃうよ、このままだと)

    105 = 83 :

    (──んー、確かに面白いけど、わたしには合わないかな)

    (これならバラエティ番組でも観た方が暇潰しになりそう。あ)

    (この状態、結構慣れてきたかも。大きい赤ちゃんを背負ってる感じで──)

       ぎゅ

    「ひゃんっ。ふ、不意打ちやめてよー」

    (──ダメだ、慣れる訳ないよ。こんな大きい赤ちゃんなんていないし。いたらその子のお母さんは相当のタフネスに違いない)

    (……大体、どうしてただの幼馴染にこんなことが出来るの。好きな人か、もしくは彼女でも作ってやればいいのに)

    (ここまでされることを許しちゃってるわたしもわたしだけどさ)

    (勢いで抱きついたり、頭撫でてとか甘えた要求してたから、人のこと言えないけど……)

    (……男の手、か。大きくなったなぁ。子供の頃はわたしの手で包めるくらい小さかったっけ)

       きゅ

    (冷たい。わたしは誰かさんのせいで身体の全体が熱くなってるっていうのに、人の気も知らないで……)

    (今はもう、こうしてわたしを包み込んでるくせに、子供振ったり、大人振ったり)

    (……ずるいよ)

    (好きなら好きって言ってよ。そっちから言ってくれないと、わたし……)

    106 = 83 :

    (わたしは……)

    (……)

    (……トイレ行きたくなってきた)

    「男、起きてるなら、少し手を緩めてほしいんだけど」

    「……」

    (そうですよね! 起きてる訳ないですよね!)

    (……実力行使で、抜けるしかないか)

    「男? トイレ行くから、手外すよ?」

       ぐっ

    (あれ、割とあっさり抜けられた)

    (……なんだよ、別に抱き枕いらないじゃん)

    (男のバ──いやいやいやいや!? 言わせねーよ!?)

    (何も、何も期待してなかったし! このやるせない気持ちなんか、はやくどっか行けっ!)

    (別に名残惜しくないし! むしろトイレ行けるからスカッとしてるし! むしろ今からスカッとしに行くし!)

    (やだ、もうやだっ。変な展開を想像してる不純なわたしがイヤだぁ!!)

    107 = 83 :

    「ふう、すっきりした」

    「男──そりゃ、まだ寝てるよね」

    「っていうか、わたしが支えになってたようなものなのに、器用な寝方してるなぁ」

    (……戻った方が、いい、かな)

    (いや、でもそれって、自分から望んで抱き枕になるってことだよね)

    (……)

    (だけど男を起こした頃にわたしがそこにいなかったら、更に罰とか言って、もっと恥ずかしいことされたり……)

    (……男のせいだから、仕方ないことだから)

    「男、し、失礼する、ね」

       ぎゅう

    (こうして、こうやって抱かれてて……)

    (うん、元通り)

    (──バカみたい、わたし。こんなことで安心しちゃって)

    (男のせいだ、最初にぎゅってするから)

    (男が悪いんだ……)

    109 = 83 :

    「──、────」

    「……ん」

    「──ね、起きて」

    「あぁ……」

    「もう一時間経ったよ」

    「ふあー……おお、悪い」

    「首、痛くないの? 途中からわたしの肩に頭乗せて寝てたけど」

    「別に。母親におんぶされてた頃を思い出した。よっこらせ、と」

    「まだ若いんですけどー?」

    「母親はいくつになっても母親なんだよ。それよりお前、トイレは行けたか?」

    「え……え、な、何? 起きてたの?」

    「は? いや、起きたの今だし、聞いただけ。その反応は行ったってことか」

    「……だから何ですか。女性にそういうことは、わかってても聞かないのがマナーですよ」

    「結構強く抱き締めてた気がするから、行けたかどうか気になっただけだよ。勝手に心配して悪かったな」

    「そ、そうだよ、余計なお節介」

    110 = 89 :

    猿よけ

    111 :

    幼が森山中とか渡部直美みたいのだったらこの対応すらできないな

    113 = 83 :

    「だけど、起きてた時には最初と同じ、お前の腹に手を回してたような」

    「……あ、えっと」

    「……ひょっとして」

    「う、うるさい! 言われた通り抱き枕を演じてやったの! うだうだ言うな、バカ!」

    「はいはい。さてと、飲むかー」

    「……わたしは一本だけどね」

    「俺も一本に収めとくつもりだぞ。悪酔いはしない」



       カシュ

    「よし、乾ぱ──もう飲んでる!?」

    「いやー、寝起きのビールは夜だろうが格別だぁ。これに勝る幸せはきっとないな」

    「いつも朝起きてからビール飲んでるの? 何か下品……」

    「たまにな。いや、それほど美味いんだって。飲んでみるか?」

    「……ちょっとだけなら──あ、あっ、いや、いい、いいよ別に!」

    (間接キス……!)

    114 :

    寝れねえ…

    115 = 83 :

    「ま、お子様は氷結で満足してなさい」

    「む。苦手なだけで、飲めない訳じゃないし」

    「じゃあ飲むか?」

    「う、うー……飲むよ、飲みます……」

    「男らしい決断だ。じゃグラス取ってくる」

    「男じゃない! ──ん、グラス?」

    「ああ、小さめのグラスがあってな。あった、これこれ」

    「……はぁ」

    「汚れてはいないけど、あまり使ってなかったから──すまん、ちょっと洗ってくる」

    「いってらー……」

    (……また、これだよ)

    (ドラマのヒロインじゃないんだし、そういうことを気にするような年でもないんだから……)

    (でも……なぁ)

    (……わたしは女だもん)

    117 :

    これはいいものですね④

    118 = 90 :

    明日学校なのに…④

    119 = 111 :

    パンツ履こう…

    121 = 99 :

    おせーよ

    122 = 83 :

    「少量注いで……これくらいでいいか」

    「うわぁ、やっぱり飲みたくない色してる」

    「さあ、飲め飲め」

    「……そういえば、別々のお酒の飲み合わせって、身体に良くないらしいね」

    「こんなんちゃんぽんの内に入らねーよ。御託はいいから」

    「うう、飲み会の席でムリヤリお酒を勧めてくるバカ上司だぁ」

    「仮にそういう席で飲ませて酔わせても、お前だけはお持ち帰りしないけどな」

    「色々と余計なんだよっ! 飲んでやるっ!」

       こくっ

    「おー、一気。一口程度の量しかないが」

    「う……うん? 想像してた味よりも辛くないかも」

    「黒はともかく、こっちのプレモルはどちらかというと甘いからな。渋味が残らないし、お前でも飲みやすいだろ」

    「あ、そうだね、口の中が甘い。これなら結構飲める感じ」

    「これで今日からお前もプレモルを買う毎日だ」

    「じ、自分では買わないよ。悪くなかったけど」

    123 :

    >>1はサッポロビールの回し者








    …キリンだっけ…

    124 = 120 :

    きたか

    126 = 83 :

    「んーっ、そのプレモルって奴とチョコレート、結構合うね」

    「げ、マジかよ。男と女の味覚って実は違う風に出来てるんじゃないか?」

    「んふふ、あまい♪」

    「いや、女だしな……チョコがちょうどいいのか。さきいか食いながら飲む女とか、よく考えてみりゃ嫌だ」

    「そうそう、チョコの方が乙女っぽいでしょー」

    「行き遅れが酔いに任せてふざけたこと抜かしてやがる」

    「んな!? まっまだ若いし! ピチピチだし!」

    「嘘つけ、黒ずんでんだろ」

    「くろっ……!? さ、最低! ホント、もー、やらしいことばっか言わないでよっ! いい加減怒るよ!?」

    「やらしいって。肌が黒ずむことがやらしいのか?」

    「肌……」

    「……!」

       ぽかぽか

    「いてっ、いててて。無言で叩くな! せめて何か言え!」

    「ばかばか馬鹿バカバカ! ヘンタイヘンタイへんたいへんたい変態っ!!」

    127 = 120 :

    サントリーじゃ?

    128 :

    うわマジレス奴きも

    130 = 83 :

    「今日は何かと騒がしい夜だな……誰かさんのせいで」

    「一生彼女できない呪いかけたからね! 絶対にできないからねっ!」

    「何を怒ってるんだか……別にいらん、嫁さえいれば彼女なんて」

    「何言ってんの、彼女ってゆー過程が無ければ奥さんには──」

    「いいんだよ。今度お見合いがあるから、上手くいけばそのまま嫁が出来る。屁理屈かもしれんが」

    「……────え」

    「お、お見合い?」

    「ん、そうか、初耳か。この前久しぶりに実家に寄ったら、いつの間にか親の間でそんな話が進んでたんだよ」

    「お前は女が出来そうにないからーって。正直不本意だけど、確かに結婚を考えなきゃいけない歳だからな。あとお前────」

    (……)

    (……どうして? 心臓が急に、機関車みたいに、ドキドキして……)

    (まだ……そんな飲んでないけど、酔った──かな)

    (酔ったんだ、わたし。そうだ、わたし酔ってる)

    (自分に酔ってたんだよね、きっと……)

    (……苦しいよ)

    131 :

    男が気持ち悪い

    132 :

    男が気持ち悪いって言ってるやつは文章の中の男性にまで嫉妬するキモい男でしょ
    私女だけど全然そんな風に感じないよ?

    133 = 83 :

    「──って言われて……お前、聞いてる? というか大丈夫か?」

    「……」

    「おい、ふらついてるぞ。もう酔ったのかよ」

    「……ううん」

       ぽろっ

    「!?」

    「……ぁ」

    「な、泣き上戸だったっけ、お前って」

    「せ……洗面所借りる」

    「……ああ」



    (幼馴染って、何?)

    (意味わかんないよ、こんな関係)

    (言い訳したい時に使うだけの関係なら……最初から無くなれば良かったのに)

    (普通の関係で良かったのに……!)

    134 = 120 :

    男がなんかな
    物書きじゃないからなんとも言えないけど

    135 = 120 :

    まあ展開してきてるし支援

    136 = 123 :

    アピしてないで男が鈍感で
    ただの幼馴染と思ってるなら割とこんな感じになると思う

    幼馴染居ないけど

    137 = 83 :

    「……男」

    「幼。悪い、また俺が泣かせちまった。肌が黒ずんでる発言は撤回する。すまん、この通り」

    「違うよ、そんなくだらないことで泣かないよ、わたし」

    「むしろ謝りたいのはわたしの方だから。ごめんね、急に涙が出てきちゃって」

    「そ……そうか? 誰のせいでもないなら良かった」

    「……お見合い、だっけ」

    「ああ、そう、お見合いするんだ、俺。昔の自分はまさかこんなことするハメになったとは思ってないだろうなぁ」

    「あはは、行き遅れて必死になってるのは男の方じゃん」

    「馬鹿、俺は別に望んでねーよ。お袋が強制的に決めたんだ」

    「もう顔とかは見たの?」

    「いや。次実家に寄る時に写真を見せてくれるらしい」

    「ふふ、わたし以上の美人だといいねー」

    「何言ってんだお前、鏡見てこい。あと俺は面食いじゃないから」

    「ちょ! またそうやって人が傷つくようなこと言う! そのお見合いが失敗する呪いもかけてやる!」

    「はいはい、期待してやるよ、その呪いに」

    138 = 120 :

    鈍感か?
    しえん

    139 :

    鬱ルート分岐に見えるから困る

    140 = 83 :

    「ねえ」

    「んー?」

    「今日さ、ここにいてもいいんだよね」

    「今更言うかその台詞。勝手にしろって」

    「……ここで寝てもいい?」

    「……あー、その事態は考えてなかった」

    「ていうか、もう眠たいし……」

    「酒は──ほぼ空か。つまみはたくさん残ってるけど」

    「就寝か……まぁ俺も眠たくなってきたし、どうするかな」

    「とりあえず、ここで寝てもいいんなら、先に歯を磨きたいな」

    「って次は歯ブラシ要求かよ。大分前に行ったホテルのアメニティグッズの新品歯ブラシが洗面所に置いてあったはずだから、それ使え。黒いヤツな」

    「うん、ありがと」

    「歯磨き粉も適当に置いてあるから。あ、口濯ぐ為のコップ持ってけ」

    「俺はちょっとどこでどう寝るか考えとく」

    「……お先に失礼」

    141 = 83 :

       しゃこしゃこ

    (……ホテルに置いてある歯ブラシって妙に使いづらいんだよね)

    (毛先が極端に堅かったり、小さかったりして)

    (不特定多数の人が使うことを考慮してるんだろうけどさ)

    (……長いけど、短い夜だったな)

    (明日はどうしよう。そのまま居座るのもアレだから、うーん)

    (朝イチに帰ろうかな)

    (何か特別なことがある訳でもないし)

    (……うん、迷惑だといけないからそうしよう)

    (って、はは、もう充分に迷惑か)

       がちゃ

    「わふぁ!?」

    「配置決まったから俺も歯磨きに来た」

    「や、やめへよ。おんはのほのはみはひひゅーにはいっへふふなんへ」

    「お前の歯磨き中だろうが知ったこっちゃねーよ。別にいいだろこれくらい」

    142 = 120 :

    偽物語思い出すよね

    144 :

    男はさっさとデレちまえよこのウスラトンカチ

    145 = 83 :

    「……え、ここに布団敷くの?」

    「ああ。普段敷かない所だが、色々と安全を考えた結果がここだった」

    「何か隔離されてるみたい」

    「じゃあお前あのソファで寝たいかよ」

    「えっと、あれ? 最初からそのつもりだったんだけど」

    「……何だと」



    「最後に聞くけど、本当にそこのソファで、薄い布とお前の上着を掛け布団代わりにして寝るつもりなんだな?」

    「何度もいいって言ってるじゃん、所詮わたしは急の来客なんだから。しつこいよっ」

    「……寒くなっても知らないからな。じゃあ、電気消すぞ」

    「うん」

       ぱちっ

    「……わ、真っ暗」

    「さてさて、俺も布団に入るか……」

    146 = 83 :

    「俺より先に起きたら起こしてくれよ」

    「そっくりそのままお返しします」

    「……じゃあアラーム頼りということで。おやすみ」

    「ん、また明日ね」

    「ああ、起きてすぐ会うだろうから、また明日」

    「あは。おやすみ……」

    「……すぅ」

    「……」

    (……これでいいのかな、わたし)

    (うん、いいんだよ、たぶん。今日は普通に楽しんで満足したもん)

    (その分悲しいこともあったけど、わたしはもう子供じゃないから、イヤな事もすぐ忘れられるよ……)

    (明日からまた頑張れるだけの元気は貰ったから、)

    (今は寝よう────)

    147 :

    寝れない

    148 = 120 :

    幼馴染みスレって大体鬱エンドだっけ…

    149 = 83 :

    (──そんなすぐに眠れたら苦労しないよね)

    (色々思うところがあって眠れないんだけど、それはさておき)

    (寒い、寒いよ! さっきまでの身体の火照りはどこに行ったの!?)

    (男は寝たのかな。仮眠取ってた時みたいに寝息立ててないからわからないや)

    (あうー、やっぱり布団借りれば──)

    (……ねえ、男)

    (今日くらいは、許してくれるよね?)



    (……まだ眼が慣れない。たしか、ここだっけ)

    (あったあった。うん、入れそう)

    (ごめんね、男。お邪魔します……)

       もぞ

    (あったかい、男のにおいがする)

    (……もう寝てるみたい。良かっ)

    「……幼?」


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