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    元スレ岡部「ギガロマニアックス?」

    SS覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★★
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    351 = 1 :

    幸高「いや、正確には300人委員会か……しかし、これは一体……」

    フェイリス「その、野呂瀬って人が300委員会ってのと繋がっていたとかは考えられないのかニャ?」

    幸高「いや、彼は委員会を出し抜くためにノアを完成させようとしていた。それは考えにくいんだ」

    岡部「他に……協力者がいた、と?」

    幸高「……」

    岡部(どうする、Dメールを使うか? だがどう送ればいい?)

    岡部(もしα世界線に戻ってしまったら……今の俺はSERNの施設に拉致されているはず……)

    岡部「くそ、IBN5100さえ手に入れてれば!」

    幸高「IBN5100か……私も柳林神社には行ってみたんだが……」

    岡部「あなたも行かれたんですね……」

    幸高「去年の12月まではあった、そうおっしゃっていたが、なかったようだね」

    岡部「……はい」

    拓巳「…………」

    352 = 1 :

    拓巳「でも……ど、どうして野呂瀬はIBN5100を買い取ろうとしたんだろう……」

    岡部「そういえばそうだな……。パパさん、あなたは何かご存知ですか?」

    幸高「それについては分かっていない……」

    幸高「だが彼はIBN5100を手に入れていたようだ」

    岡部「そうなんですか?」

    幸高「あぁ、私に話してくれたよ”もう手に入った”と」

    拓巳「……

    岡部「ふむ……」

    拓巳「そ、それだ……」

    岡部「え?」

    拓巳「の、野呂瀬は強力なギガロマニアックスだ。ひ、人の思考を読むなんてたやすい……」

    354 = 338 :

    >>348
    そうなのか
    というかカオヘまだA√見ただけだから知らないんだよな

    ちなみにロボノのタクミはギガロマニアックス使えるって言ってたな
    もしかしたら過去形だったかもしれんが

    355 = 1 :

    拓巳「IBN5100が無いことを告げられた野呂瀬は……」

    幸高「私の思考を読み、柳林神社へ向かった、と?」

    拓巳「そ、そうに違いないよ! そ、そこで野呂瀬は手にしたんだ、IBN5100を……」

    岡部「だ、だが! それだと去年の12月まであった、という証言と噛み合わない」

    岡部「いや待て、それこそ野呂瀬がルカ子たちの思考を操作したのか……?」

    岡部「IBN5100があると思い込ませていた……?」

    拓巳「そ、それはありえない……だ、だって野呂瀬は2009年の11月に死んでるんだもん」

    拓巳「力を使っても2009年の12月まであると思い込ませるなんて、ふ、不可能だ……」

    岡部「となると……IBN5100は確かに12月まで柳林神社にあった……」

    岡部「……そして野呂瀬は柳林神社にIBN5100があることを知っており、かつIBN5100を手に入れた」

    拓巳「だ、だとすると──」



    ────
    ───
    ──

    357 = 1 :

    翌日 8月25日

    ~柳林神社~



    栄輔「おや、これはこれは、また参拝ですか? ご苦労様です」

    岡部「一つお尋ねしたいことが……あります」

    栄輔「なんでしょう?」

    岡部「あなたは……野呂瀬玄一という男をご存知ですか?」

    栄輔「野呂瀬……? いえ、初めて聞きましたが」

    岡部「……」

    フェイリス「この味は……嘘をついてる味ニャ!」

    岡部「……っ」

    フェイリス「フェイリスの目はごまかせないのニャ!」

    栄輔「……」

    358 = 1 :

    栄輔「……もしかして、そのお嬢さんはギガロマニアックスなんですか? そんな気配は感じませんが……」

    岡部「や、やはり、あなたがっ──」

    栄輔「るかの記憶から君のことが抜け落ちてるので奇妙だとは思っていたんですが……」

    岡部「SERNとノアをつないだ──」

    栄輔「気づかれたからには放っておくわけにはいかなくなりましたよ、鳳凰院くん」

    岡部「協力者か──!」



    Chapter 7 『不可解のアリヴェ』END

    359 :

    息子に巫女服着せる変態なのになあ

    360 = 327 :

    盛り上がってきた…!

    361 = 324 :

    面白い

    362 = 322 :

    ただの変態ではなかったようだな…

    363 = 1 :

    Chapter 8 『次元跳躍のメガロマニア』



    ~昨晩~



    岡部「ルカ子の父上……漆原栄輔が協力者だとでも……?」

    拓巳「す、少なくとも野呂瀬が神社でIBN5100を手に入れたのは、ま、間違い無いと思うよ」

    拓巳「野呂瀬ほどの強力なギガロマニアックスなら、洗脳してそれでおしまい」

    拓巳「で、でも、それだとその、漆原って人の証言と、あ、合わない」

    岡部「……」

    拓巳「だ、だとしたらその人が野呂瀬と繋がってた可能性も、考えるべき、だよ」

    幸高「そのような人には、見えなかったが……」

    岡部「俺も同感だ」

    拓巳「こ、今回、プロジェクトノアを再始動させた人物は、の、野呂瀬より用心深いと、思う……」

    拓巳「野呂瀬はさ、覚醒したギガロマニアックスを用済みと言わんばかりに、解放してたんだ」

    364 = 323 :

    寝れないッ!

    365 = 275 :

    オカリン並みにとは行ってもオカリンのRSがどこまで強いのかハッキリしてるわけでは無いからな

    366 = 333 :

    オカリンの過去改変の全てをタクは体験したってことか

    367 :

    寝るからお前ら保守たのんだぞ

    368 :

    素晴らしい

    369 = 1 :

    拓巳「で、でも今回は違う……僕に姿を見せなかったり、ギガロマニアックスを解放しなかったり……かなり用心深いよ……」

    拓巳「SERNが関わってるし、一度失敗してるってのも、あ、あるんだろうけど……」

    岡部「……彼が協力者だと仮定して、IBN5100は……まだあるだろうか?」

    拓巳「ど、どうかな……そればっかりはちょっと……」

    岡部「鈴羽の情報によれば、まゆりが連れて行かれるのは明日……」

    フェイリス「マユシィが……?」

    岡部「このままでは……」

    拓巳「に、逃したほうがいいんじゃないかな……」

    岡部(しかし収束によって捕まる可能性が高い……)

    岡部(そしてSERNに……奴らに心を壊されるんだ……コードサンプルのためにっ!)

    岡部「こうなったら……俺が直接彼に話を聞きに行く」

    拓巳「あ、危ないよ……。きっと君もつっ、捕まっちゃうよ……」

    岡部「だがIBN5100を手に入れる可能性はそこしかっ!」

    岡部(いや、もはやIBN5100などと言ってられる場合でもないかもしれない……)

    岡部(IBN5100を使ってSERNサーバー内のデータを消しても、西條の妹たちが捕まってるという事実がなくなるわけではない……)

    370 = 282 :

    まさかのルカパパ

    371 = 323 :

    >>366お前は何いっとるん?
    RSがどういうものかわかってないんじゃね

    372 = 1 :

    拓巳「でも、協力者だったとしたら、す、素直に渡すとは、と、とても思えない、よ……」

    岡部「もしそうだった場合は……Dメールを使って世界線を変える」

    幸高「Dメール? 世界線? なんだねそれは」

    岡部「あぁ……それは……」


    俺はパパさんに世界線理論やアトラクターフィールド理論、Dメールの作用について話した。
    大の大人、それも大企業の社長である彼に、信じてもらえるか自信はなかった──
    が、彼の知識は豊富で、意外にもタイムトラベルに関しても肯定的であり──


    幸高「そうか……未来を変えるためには、世界線というのを大きく変えなくてはいけないのか……」

    フェイリス「……」

    岡部「ええ、そのためにIBN5100が必要だったんです……」

    幸高「それにしても……なんだか相対性理論超越委員会を思い出すよ、はは」

    岡部「……なんです? それは」

    幸高「いや、昔の話だ。すまない、気にしないでくれ」

    373 = 333 :

    >>371
    過去変えられる度になんらかの変化は起こってるんだからオカリン並のRS持ってるなら異常に気付くだろ
    膨大な回数改変してきたんだし

    374 = 1 :

    幸高「それでは私たちはそのギガロマニアックスの素質のある少女を逃がすために尽くそう」

    フェイリス「マユシィを連れて行こうとするニャんて、絶対に許せないのニャ!」

    岡部「俺はルカ子の父上にあたってみます。もし彼がSERNとつながってたら……」

    拓巳「……で、できるだけ時間稼ぎ、だね」

    岡部(いや、時間を稼いでも、収束によりまゆりが捕まる可能性は高い……)

    岡部(その場合はDメールで過去を変えるためのヒントを探る……)

    フェイリス「ならフェイリスは凶真についていくのニャ」

    幸高「留美穂、お前は私と一緒に来なさい」

    フェイリス「こればっかりはパパの言うことでも聞けないのニャ!」

    幸高「しかし……」

    フェイリス「それに、その人がもし嘘をついたりしたら、凶真に見破る方法はないんじゃないのかニャ?」

    岡部「確かに、そうだが……」

    フェイリス「フェイリスなら大丈夫ニャ! もし危なくなったらすぐに逃げるのニャ!」

    幸高「全く……漆原さんが無関係であることを祈るばかりだ。……岡部くん、娘を頼むよ」

    岡部「……はい」

    375 = 1 :

    ────
    ───
    ──



    気づけば、漆原栄輔の手に一本の剣が握られていた。

    それは剣と呼ぶには、あまりに長く。
    一振りすれば折れてしまいそうなほど細い。
    極々なめらかな曲線を描いていて。
    見る者を釘付けにするかのような気品と。
    純粋な殺意を形にしたかのような美麗さを持ち合わせ。

    まるで体の一部のような──

    ──剣。

    いや、刀と呼ぶべきか。

    その野太刀のようなディソードと宮司の格好が妙に釣り合ってる。
    などと的はずれなことを考えていたら──
    普段の物腰穏やかな彼からは想像もできない冷厳な声で──


    栄輔「SERNの協力者というのは少々語弊があります」

    岡部「はっ……!」

    岡部(ルカ子の父上も……ギガロマニアックスだった!?)

    376 = 282 :

    めまいが起きようが秋葉が変わろうがタクは引きこもってるから分からないだろ

    377 = 1 :

    栄輔「私は野呂瀬くんの遺志を引き継ぎプロジェクトノアを完遂させたい」

    栄輔「そして争いがなくなる世の中を創りあげたい、ただそれだけなのですよ」

    岡部(どうする、逃げるか……?)

    栄輔「境内は目立ちますので、こちらへ……」

     キィィィン

    岡部(ディソード……リアルブート……)

    フェイリス「きょ、凶真ぁ……」

    岡部「フェイリスは……逃げるのだっ」

    フェイリス「で、でも……」

    栄輔「逃げられると思いますか?」

    岡部「くっ……」

    378 = 1 :

    ────
    ───
    ──



    岡部(落ち着け……今俺がすべきことは……)

    岡部「IBN5100は……まだこちらにあるんですか?」

    栄輔「すでにノアプログラムのバックアップと共に、SERNへ送り届けてあります」

    岡部(やはりもう、Dメールを送って過去を変えるしか……)

    岡部「野呂瀬とは、やはりIBN5100を探しに来た時に接触を……?」

    栄輔「Dメールとやらを送って過去を変えるつもりですか?」

    岡部(!? 心を読まれた!?)

    栄輔「じきにノアの開発が始まります。それまで、大人しくしていてもらえませんか?」

    岡部「なぜあなたがプロジェクトノアを引き継ごうなどと!」

    栄輔「……」

    岡部(話さないつもりか……!)

    379 :

    面白い

    380 = 1 :

     ピリリリリ

    栄輔「……」

     ピッ

    栄輔「はい……はい、分かりました。そのギガロマニアックスの素質を持った少女はくれぐれも丁重に扱うようお願いします」

    栄輔「連れの方も、同様に」

    岡部「まさか……まゆりがっ……捕まっ……た?」

    フェイリス「そんな……パパ……マユシィ……」

    栄輔「安心してください、コードサンプルを採取すればすぐにでも解放しますので……」

    岡部(だが覚醒させるために心を壊されるんだろ!?)

    栄輔「それに、今では比較的苦しまずに覚醒させるマニュアルも確立されてます」

    岡部(そして用済みとなったら殺される……そんなの、あんまりだ……)

    栄輔「ギガロマニアックスの少女たちも、ノアⅢの開発が終わり次第、解放することを約束します」

    岡部「だが! 未来では俺以外全員殺されている!!」

    栄輔「そんなこと、私がさせません」

    岡部(……この人も結局、SERNに利用されているのだ……)

    381 :

    Ω世界線とんでもなさすぎワロタ

    382 = 1 :

    岡部「まゆりをっ……まゆりを連れてなんて行かせないっ……!」


    俺は彼に飛びかかろうとする。
    しかし飛びかかったと思いきや、彼の姿が消え──


    岡部「うぐっ」

    フェイリス「きょ、凶真……? 一体……」


    渾身の体当たりは虚しく空を切り、俺は前のめりに倒れこむ。
    彼は数秒前とは全く別の場所に立っている。


    岡部「う……まさか」

    岡部(見せられていた……? くそ、こんなの勝てるわけがないじゃないか……)

    岡部「……頼む、まゆりを……まゆりを連れて行かないでくれっ……!」

    岡部「お願いだ……っ! なんでもする……っ!」

    栄輔「もうじき、ラウンダーの方々も来るのでそれまでおとなしくしていてください」

    栄輔「あまり手荒な真似はしたくないので──」


    彼がそういったかと思うと、意識が次第に遠くなり、やがてブラックアウトした。

    383 = 274 :

    リアルブートもDメールも“あるはずのない(なかった)もの”を作り出すのでほぼ同じ
    完全に書き換えられず、花壇が妄想だったと知覚できるギガロマは強いRS持ちみたいなもの
    ダイバージェンスメーターはオカリンのRS(主観)から作ったものなので
    渋谷で色々リアルブートしてもオカリンには関係ない→RS発動せずダイバージェンスも変わらない
    落書き作文は2002年のものだけど構想自体は2000年に完成ってことで、2000年のRSはIr2での“分岐”かも
    世界規模に影響しただろう2009年にRS発動していないのは、プロジェクト・ノアはB√だろうとなんだかんだで成功しないから
    2010年のはα→β→α→シュタゲの3回くらいはギガロマも感じてただろうけど、原因不明の眩暈を疑問に思う程度で終了

    みたいな脳内妄想ならプレイ時してた

    384 = 1 :

    ────────────────────────
    ────────────────────────


    視界に光が灯り、俺の意思とは関係なしに視点は動く。

    ……目の前に、まゆりがいる。


    (まゆり……? よかった、お前無事だったんだな……)

    まゆり「あれ~? まゆしぃのカイチュ~止まっちゃってるー……」

    まゆり「おっかしいなぁ……さっき、ネジ撒いたばっかりなのに……」

    (え……?)


    プツン、とテレビのチャンネルが切り替わるように──

    385 = 1 :

    ────────────────────────
    ────────────────────────


    再び光が戻る。

    銃が突きつけられていた。
    その銃口の奥は深く闇に沈んでいる。
    やがて銃口の向きはゆっくりと隣りにいるまゆりに向けられ──


    (やめろ……)

    まゆり「……萌郁……さん?」

    萌郁「椎名まゆりは、必要ない」


     パキッ


    視界の右端に、一筋の亀裂が走る。

    387 :

    私怨

    391 = 1 :

    ────────────────────────
    ────────────────────────


    まゆり「ねえねえ、オカリンっ、ど、どこいくの?」


    まゆりの手を引きながら路地を走り抜けていた。
    視界に生じている亀裂がなんとも鬱陶しい。

    夢中で走っていると、目がくらむほどの光とともに、路地裏から車が飛び出してくる。
    俺たちは一歩も動く事ができないまま──


    まゆり「あ──」

    萌郁「死んだのは、椎名まゆり。ええ、岡部く、岡部倫太郎は拘束した」

    (やめてくれ……)


     ピキッ


    また、亀裂。

    392 = 1 :

    ────────────────────────
    ────────────────────────


    地下鉄のホームで、電車を待っている。
    隣には、まゆり。
    まばゆい光と共に轟音が近づいてきて──


    「まゆりおねーちゃーん!」

    (もうやめてくれ……)


    線路へと投げ出され、光りに照らされるまゆり。
    何が起こるのか分かっているのに、体が動かない。


     ピキッ パシッ 


    視界の亀裂が、増える。
    三本、四本。

    393 = 1 :

    ────────────────────────
    ────────────────────────


    祖母の墓の前で、鈍色の空を見つめるまゆり。
    俺は、それを少し離れた場所から見つめる。

    ふと陰鬱な雲が開けて。
    一筋の光が、空から降ってくる。
    まゆりが、その光に誘われるかのように華奢な腕を掲げたかと思うと──


    (どこにも、行かせないぞ……)

    「どこにも、行かせないぞ……」

    (連れてなんて、行かせない……)

    「連れてなんて、行かせない……」


    その意志に呼応するかのように”俺”はまゆりを抱きしめていた。
    まゆりがその場から消えてしまうんじゃないかと思って。

    394 = 1 :

    「ま、まゆりは、俺の人質だ……人体実験の生け贄なんだ!」

    (そう、どこにも、行かせない……)


    腕に力を込めようとする。
    絶対に連れてなんて──

    その寸前、まゆりは光に包まれる。
    光は無数の細かい粒子へと変わり──
    次々に弾けていったかと思うと──
    まゆりが──
    俺の腕から消えていた。


    (あぁ……あぁぁ……)


    うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ──



    Chapter 8 『次元跳躍のメガロマニア』END

    395 :

    寝れない私怨

    396 = 1 :

    Last Chapter



    まゆり「オーカリン♪」


    まゆりの声がした。

    視界は縦横無尽に走る亀裂に覆われており、まゆりの姿を視認することができない。
    声のした方向と光を頼りにまゆりの姿を探す。


    まゆり「みーつけた♪」


    見つけた。

    空から降り注ぐ光を浴びてまゆりは呟く。

    397 = 274 :

    し、支援…眠い

    398 :

    すげぇ

    399 = 1 :

    まゆり「まゆしぃはね、オカリンを追いかけて、たっくさーんの世界線のオカリンを探してきたのです」

    (まゆり……?)

    まゆり「ここにいるオカリンも、たくさんいるオカリンのうちの一人だっても言えるしオリジナルだっても、言えるし」

    (なにを……)

    まゆり「ここにいるまゆしぃも、たくさんいるまゆしぃのうちの一人だっても言えるし、オリジナルだっても、言えるの」

    (言っているんだ……)

    まゆり「でね。オカリンもまゆしぃも、ここで死んじゃうと思うんだ」

    (殺させない……絶対に、殺させない……)

    まゆり「でも、きっと別の世界線のオカリンとまゆしぃまで、意志は連続していくんだって、思うなー」

    (まゆり……)

    まゆり「鳳凰院凶真さんはね、この世界線には、もういないから」

    (ちがう……)

    まゆり「もう、大丈夫だね。まゆしぃが、人質じゃなくても」

    (まってくれ……)


    まゆりを連れて行こうとする強い光を当てにして、手を伸ばす。

    400 = 1 :

    だが──

    届かない。
    掴むことができない。

    俺は結局、ここでもまゆりを助けることができないのか?
    鳳凰院凶真は……。
    もう……死んだのか……?

    そうだよな……。

    俺が消したんだもんな……。

    ああ……。











    「───ま」

    「──うま!」

    「きょうま!」


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