のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,057,062人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
    VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

    元スレ岡部「ギガロマニアックス?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - ChaoS;HEAd + - Steins;gate + - クロスオーバー + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    1 :

    俺は賭けに勝った。

    二人のうち、どちらか一方を見殺しにするという選択を放棄し、賭けに出た。
    結果、二人は今も生きている。
    その代償は──思い出。

    ふと、携帯に登録したアドレスの一覧に目を通してみる。
    が、そこにかつてあったものは、ない。
    なかったことになっている。

    再び携帯を操作し、メモ欄を起動する。
    表示された六つの数字を見て、ため息をついた。



              『275349』



    俺は賭けに勝った。

    ──はずだった。



    Chapter 1 『安息のフィーネ』

    2 :

    3 :

    オカリンも童貞だから妄想力はすごいはず

    4 = 1 :

    2010年 8月20日



    「───ま」

    「──うま!」

    「きょうま!」

    フェイリス「凶真!」

    岡部「ん? お? おお?」

    フェイリス「次は凶真の番だニャン!」

    岡部「あ、あぁ……そうだった、悪い」

    フェイリス「全く! 携帯を見ながらフェイリスの相手ニャンて、失礼しちゃうのニャ」

    岡部「……」

    フェイリス「しかもため息までついて……まるで恋する乙女だったのニャ!」

    岡部「…………」

    フェイリス「その相手は目の前にいるはずニャのにぃ~!」

    6 :

    カオスヘッドあんま知らんけど期待

    7 :

    セナしゃんに危険視されてたんだっけ?

    8 = 1 :

    フェイリス「はっ、まさかまたマユシィのことを考えて──」

    岡部「よ、よし! せっかくだから俺はターミナルカード、ラインブーストを使うぜ!」

    フェイリス「……ニャフフ、甘いのニャーン」

    フェイリス「ラインブーストを乗せたそのカードはぁ~……ウィルスカードなのニャ!」

    岡部「うぐっ!」

    フェイリス「で、こっちがリンクカードニャ。はい、フェイリスの勝ちニャ」

    岡部「ぐぬぬっ……」

    フェイリス「携帯を弄りながら対戦できるほど、雷ネットは甘くはないのニャ」

    フェイリス「大体、以前の凶真ならともかく、今の凶真はよくて中級者と言ったところなのニャ」

    フェイリス「この前の雷ネットABグラチャンで優勝できたのは、フェイリスのおかげということを忘れたのかニャ?」

    岡部「はい、すいませんでした……。フェイリスのおかげです……」

    フェイリス「……」

    フェイリス「でもでもぉ~、凶真がそばにいてくれたからこそ優勝できたのニャ」

    岡部「お、おい……?」

    9 :

    素質はあるんじゃ無かった?

    10 :

    オカリンならギガロマ覚醒してもおかしくはないだろうな
    妄想しすぎて自己崩壊直前になってもタイムリープで元通りとかチートやん

    11 = 1 :

    フェイリス「凶真ぁ……」

    岡部「こらよせっ! と、隣の部屋に黒木さんがいるだろうっ」

    フェイリス「……また、ルーンに秘められし失われた記憶を追い求めていたのかニャ……?」

    岡部「あ、あぁ……どうやら機関はどうあっても俺に目覚めてほしくはないらしい」

    フェイリス「大丈夫……凶真が覚醒しなくてもフェイリスは……フェイリスだけはずっと凶真のそばにいるのニャ……」

    岡部「お、おいフェイ──」

     ブーブーブー

    フェイリス「あ……」

    岡部「む……」

    フェイリス「フニャァ、フェイリスの携帯だニャ。ちょっとごめんニャ」

     ピッ

    フェイリス「どうしたのかニャ?」

    12 :

    ナイトハルトはよ

    13 = 1 :

    フェイリス「うん、うん…………わかったニャ」

     ピッ

    フェイリス「凶真ぁ……ごめんニャ、メイクイーンが窮地に立たされてるみたいなのニャ」

    岡部「メイクイーンが……?」

    フェイリス「魔大戦で傷ついたご主人様たちが、メイクイーンに押し寄せてきているのニャ」

    フェイリス「フェイリスはその手助け──いや、前線に立ってご主人様たちを癒さなければいけないのニャー!」

    岡部「くっ……魔大戦……鍛えぬかれた歴戦の戦士たちですら通用しないというのかっ……!」

    フェイリス「というわけでフェイリスは混沌渦巻く戦地へと赴かなきゃだめなのニャ」

    岡部「心惜しいが、従わねばならんようだな……」

    フェイリス「ごめんニャ……」

    フェイリス「それじゃあ、マユシィたちを助けに行ってくるニャン!」

    岡部(まゆりを……助ける……か)

    フェイリス「凶真? どうしたニャ?」

    14 :

    オカリンってそれ以上妄想するなと釘刺されてたし素養は十分だな

    15 = 1 :

    岡部(このままフェイリスの家でゆったりしているのも悪くないが……)

    岡部「俺も一緒に行こう」

    フェイリス「凶真はそんニャにもフェイリスと一緒にいたいのかニャ?」

    岡部「そ、そうは言っておらんっ」

    フェイリス「またまたー、照れなくてもいいのニャ」

    岡部「ええい、さっさと行くぞ!」

    フェイリス「ニャフフ、凶真は甘えん坊で照れ屋さんなのニャ」

    16 :

    フェイリスエンド後か期待

    17 = 1 :

    ~メイクイーン~



    まゆり「お帰りニャさいませー、ご主人様~」

    岡部(まゆり……)

    まゆり「あー、ほーおーいんさんだぁー、こんにちニャンニャン」

    岡部「あ、あぁ」

    まゆり「フェリスちゃんと一緒に来店なんて、ジェラシィメラメラバーニングだよぉ☆」

    フェイリス「ニャフフ、親友と言えど手出し禁止ニャ」

    岡部「しかし、混んでるな……」

    フェイリス「だからそう言ったニャ」

    岡部「あ、そ、そうだったな……」

    フェイリス「それじゃあフェイリスはお仕事に入るから、凶真はゆっくりしていってニャ」

     ザワザワ

    岡部(やはり混みすぎて落ち着かんな。まゆりの顔も見れたし、コーヒー1杯飲んだら帰ろう)

    岡部(……あの場所にも足を運んでみるか)

    18 :

    原作フェイリスルートか

    19 = 1 :

    岡部(もうすぐ日暮れ時だというのに暑いな……)

    岡部(こうして歩いているだけで汗が滴り落ちてくる)

    岡部「ん?」

    ???「うー……!」

    岡部(なんだあいつ……あんなに唸って……)

    岡部(だが……どこかで見たような…………だめだ、思い出せん)

    ???「梨深も七海もどこいっちゃったんだよぉぉっ……」

    20 = 1 :

    ~ブラウン管工房前~



    岡部「本当に変わらないな、この場所も」


    それは慣れ親しんだ風景。
    幾度となく目にした風景。

    二階へ上がればラボがあり──
    みんながいて、まゆりがいて。
    ──俺の居場所があった。

    が、そこにあるはずのものは、ない。
    なかったことになっている。

    数日前、俺はフェイリスのDメールを打ち消そうとした。

    しかし、俺にはできなかった。

    まゆりの命を救うためとはいえ、フェイリスの大切な人を奪うことなんてできなかった。
    その責任を負うことなんてできなかった。
    俺は神になんてなれなかったんだ。

    22 :

    なかなかおもしろい

    23 = 1 :

    だから俺は賭けに出た。
    賭けたのだ──まゆりも救い、フェイリスのパパさんも死なない可能性に。

    結果、二人の命が救われる世界線にたどり着いたものの……。

    俺とラボメンとの関わりは、フェイリスを除き、全てなくなっていた。
    俺とラボメンとの思い出は、フェイリスを含め、全て犠牲になった。

    ──まゆりとの思い出すら。

    だがそれでいい。
    消えた思い出は思い出としてしまい込んで──
    これから、ここで生きていくために、俺はこの世界線の岡部倫太郎と同化する──

    そう決めたんだ。



    岡部(しかし……こうして思い出にすがりに来ているわけだ)

    岡部(これでは想いを犠牲にしてしまった鈴羽に怒られるかもな……)

    24 = 1 :

    岡部(……相変わらずラボの有無以外はあの時のまま)

    岡部(今にも鈴羽が店から出てきそうな光景──)

    鈴羽「ふんふーん」

    岡部(そう、こんな風に──)

    鈴羽「今日はどうしようかなー」

    岡部(参ったな。思い出にすがるあまり、妄想が溢れだして──)

    岡部「ん?」

    鈴羽「あれ、お客さん?」

    岡部「鈴羽ぁっ!?」

    鈴羽「えっ!? な、なんであたしの名前……」

    岡部「お、おまっ……なんで、ここにっ……この世界線にっ……」

    25 = 1 :

    岡部(鈴羽がいる、間違いなく)

    鈴羽「おーい」

    岡部(す ず は が い る)

    岡部(いや待て! 何もおかしいことはない)

    岡部(俺は8月14日、α世界線からの跳躍後、ダイバージェンスメーターを確認しに天王寺家へと向かった)

    岡部(そこには確かにダイバージェンスメーターが存在した)

    岡部(それが示すことは……)

    岡部(未来の俺が、タイムトラベラーにダイバージェンスメーターを託した)

    岡部(そしてタイムトラベラーである鈴羽は未来を……世界線を変えるためにこの時代へとやってきた。ダイバージェンスメーターが何よりの証拠)

    岡部(ぐうぅっ、迂闊だった! もっと注意を払うべきだった! なぜこの可能性に気づかなかったのだっ)

    鈴羽「おーいってば」

    26 = 1 :

    岡部「きっ……きさまぁっ! 未来から来たのだろうっ!? 何しに来た!」

    鈴羽「ちょ、なんであたしがタイムトラベラーだって知ってんのぉ!?」

    岡部「この期に及んでまた未来を変えろ、などと言うのではあるまいな!?」

    鈴羽「もしかして……君が岡部倫太郎……?」

    岡部「おっ、俺はもうっ……! 受け入れたんだっ!」

    岡部「大切な思い出を犠牲にしてまでたどり着いたこの世界線を受け入れ──」

    鈴羽「……やっぱ君がそうなんだね……よかった、やっと接触できた」

    岡部「たのに…………」

    27 = 1 :

    鈴羽「岡部倫太郎──」


    やめろ。


    鈴羽「力を貸して──」


    聞きたくない。


    鈴羽「未来を──」


    それ以上言わないでくれ。


    鈴羽「変えて欲しい」



    Chapter 1 『安息のフィーネ』END

    28 = 22 :

    続きが気になるな

    29 = 1 :

    Chapter 2 『虚像妄想のリアル』



    気づけば俺は、その場から逃げるように走り出していた。

    ふざけるなよ。
    ここ数日、俺がどんな気持ちでいたと思っている。

    頭では受け入れたつもりでも、心のなかを、空虚さが占めていることに気づいて。
    情けないけれど、とてもさみしくて、心細くて。

    でも、やっと受け入れられるようになってきたんだ。
    それなのに……。
    鈴羽はまた俺に、未来を変えろなどと言ってくる。

    罰なのか? 不用意に過去改変をした罰なのか?
    鈴羽の想いを犠牲にした罰なのか?

    もう……引っかき回すのはやめてくれ……。


    岡部「なんだよ……なんなんだよ……」

    30 = 1 :

    岡部「俺がやってきたことはなんだったんだよ……」

    岡部(世界がまゆりを殺そうとして、それから逃れるために何度もタイムリープしてっ!)

    岡部(でも全て同じ結果になってっ!)

    岡部(鈴羽の想いを犠牲にして、フェイリスの大切な人まで奪いそうになってっ!)

    岡部(でも俺には、もう選べなくて……)

    岡部(だから収束から逃れるために賭けに出た……そして賭けに勝った……)

    岡部(そうじゃ……なかったのかよっ……!)

    岡部「……」

    岡部(鈴羽がタイムトラベルしてきた以上、未来で何かしらの異変、それもかなり不都合な状態に陥ってる可能性が高い)

    岡部(ディストピア構築に匹敵するほどの未来か、あるいは……ディストピアそのもの……)

    岡部(くそっ……どうしたら……どうするべきなんだ、俺は!)

    ???「そんなところで何してる」

    岡部「──え?」

    33 = 1 :

    ???「邪魔だ、どけ」

    岡部「あ……」

    岡部(この女……どこかで……?)

    ???「なんだ、人の顔をじろじろと……」

    岡部「──あ! お前は確かっ」

    ???「ん……?」

    岡部「蒼井……セナとか言ったか」

    セナ「なぜ私の名前を……って、そういうお前は……」

    セナ「そうか……白衣を着ていたから分からなかったが、あの時の妄想垂れ流し男か」

    岡部「くっ!」

    セナ「道のど真ん中を占領して立ち止まって……また妄想に浸っていたのか?」

    岡部「なんだとっ!」

    セナ「言ったはずだ、あまり妄想するな、と」

    岡部「馬鹿を言うな! 決して妄想などではないっ!」

    34 = 22 :

    セナキター

    35 = 1 :

    セナ「付き合いきれないな」

    岡部「あ、おい! 待て! あの時はよくも──」

    鈴羽「っと、いたいたーっ!」

    岡部「──っ!」

    鈴羽「ちょっとー! 勝手にいかないでよー!」

    鈴羽「店長に捕まって大目玉食らったじゃんかー、もー!」

    岡部「鈴羽……」

    鈴羽「話は最後まで聞いてってば……」

    岡部「……す、すまん。だが俺は……」

    鈴羽「ふーっ……」

    鈴羽「岡部倫太郎、ギガロマニアックスについては、もう知ってる?」

    岡部「ギガロマニアックス?」

    36 = 1 :

    鈴羽「あっちゃー、存知してないんだっけか……説明するのが面倒だねこりゃ」

    セナ「おい」

    岡部「おわっ!?」

    セナ「今、ギガロマニアックスと言ったか」

    岡部「お、おい、襟首を掴むな、くるし──」

    セナ「今、ギガロマニアックスって言っただろ」

    岡部「いや言ったのは俺じゃ──」

    セナ「質問に答えろ!」

    岡部「これじゃ答えられなっ……ぐぇぇ」

    鈴羽「言ったのは、あたしだよ」

    セナ「……お前か」

    37 = 1 :

    岡部「げほっ……」

    セナ「お前は何者だ。なぜギガロマニアックスのことを知っている!?」

    鈴羽「もしかして君……ギガロマニアックスなの?」

    セナ「だとしたらどうする」

    鈴羽「どうもしないし、できない」

    鈴羽「あたしは……阿万音鈴羽。……2036年から来たタイムトラベラーだよ」

    セナ「なん……だと……?」

    セナ「…………」

    鈴羽「…………」

    セナ「なるほど、確かに未来から来たようだな」

    岡部「!?」

    岡部(信じた! あっさり信じたぞこの女!)

    38 = 1 :

    鈴羽「あたしの思考を……読んだんだね。よかった、説明する手間が省けたよ」

    セナ「そうだ、よく分かってるじゃないか」

    岡部(何を言ってるんだこいつら、厨二病か!? 揃いも揃って厨二病なのか!?)

    鈴羽「聞いて岡部倫太郎。未来の世界は……SERNが開発した装置、ノアによって支配されている」

    岡部(またSERN……)

    鈴羽「まずギガロマニアックスってのは何かっていうと、妄想を現実にすることが出来る人達のこと」

    岡部「は?」

    鈴羽「で、ノアは人工のギガロマニアックスを作り出す装置、SERNが開発して独占している」

    鈴羽「SERN──いや、300人委員会は、ノアとその端末を使用して人々の思考を支配……ディストピアを構築しているんだ」

    岡部「はっ……ははっ」

    鈴羽「どっ、どうしたの?」

    岡部「フハハ、フゥーハハハ!!」

    39 = 1 :

    岡部「ハハハ、何を言い出すかと思えば……」

    岡部「妄想を現実だと? ふざけるのも大概にしろっ」

    岡部「鈴羽、さてはお前……俺を脅かしに来ただけだろ。そうだ、そうに決まってる」

    岡部「ついでに蒼井セナ、貴様も協力者だな? 手の込んだことをしてくれるな全く!」

    岡部「だがこの鳳凰院凶真! そんな嘘に騙されるほどバカではないぞフハ、フハハ!」

    岡部「大体なんだ、ギガロマニアックスというのは! センスの欠片もない!」

    セナ「その女の言ってることは本当だ」

    岡部「馬鹿を言うな! ぬぁにが妄想だ! そんなものに世界を変えられてたまるかっ! それこそお前らの妄想だっ!」

    セナ「妄想は、電気仕掛けだ。いや、すべてのものは電気仕掛け、とすら言える」

    岡部「ふん……一年前に会った時もそのようなことを言っていたな! この、電波めっ!」

    セナ「……」

    岡部「……?」

    40 :

    岡部とセナの出会いは何で確認できる?

    41 = 1 :

    セナ「…………」

    岡部(なぁっ──!?)

    セナ「お前には、この剣が見えるか?」

    岡部(け、け、け剣が、出てきたっ!?)

    岡部(こ、こんなでかい剣、一体どこから……こいつ手品師か!?)

    岡部「お、おい、その剣は一体何だ……」

    セナ「まさかとは思ったが……見えていたのか、このディソードが……」

    岡部「ディソード……?」

    セナ「”見えてないフリ”をしていたとは……」

    岡部(”見えてないフリ”? いや、”見えてるフリ”をした覚えはあるが……)

    岡部「こ、答えろ! その剣は一体何だ! どこから出したのだ!」

    セナ「世界の仕組みは3つの数字で全て説明できる。0と1、そしてマイナス1」

    42 :

    あやしゃん√みたいにのろしぃ生きてる?
    それとも研究が残ってた?
    とりあえずギガロマたちが元気ならそれで嬉しい

    43 = 1 :

    セナ「ディソードは、そのマイナス1を生み出す為のショートカットであり、ディラックの海へと干渉するための端末だ」

    岡部「ディラックの海……空孔理論か」

    セナ「ディソードがディラックの海に干渉することで粒子と反粒子を対生成される」

    セナ「この時生み出された粒子こそがギガロマニアックスの妄想、エラー」

    セナ「そのエラーを周りの人間のデッドスポット──視界の死角──に送り込み、個人の妄想を”周囲共通認識”として成立させることで、妄想を現実にすることができる」

    セナ「量子力学的に妄想を現実にすること……それがリアルブートだ」

    セナ「そしてリアルブートする力を持った人間をギガロマニアックスと呼ぶ」

    岡部「に、日本語で頼む……」

    セナ「できることに限りはあるが、私たち……ギガロマニアックスは妄想を具現化できるということだ」

    岡部(いやいやいや、そんなことできるわけがなかろう!)

    44 = 1 :

    セナ「VR技術、というものを知っているか」

    岡部(VR……? 確かヴィジュアル・リビルディング……)

    セナ「そう、ヴィジュアル・リビルディングだ」

    岡部(助手に似て髪長貧乳理系キャラだが……決定的に違うところは黒髪なのと、電波すぎるところだな)

    セナ「だれが貧乳だ……斬るぞ」

    岡部「お、ぉっ、落ち着けぇ! 剣を向けるな!」

    岡部(……俺……今、声に出してたか……?)

    セナ「……VR技術を用いて、ある物体の情報を神経パルスへと変換──それを人の脳に認識させ、五感をコントロールすることができたなら……」

    セナ「その物体はそいつにとって”存在する”ことにならないか?」

    岡部「たしかにそうだがっ……それはあくまで個人の脳が認識しているに過ぎないだろ!」

    セナ「もう一度いう、この世界はすべて電気仕掛けだ。”目に見えたことこそがすべて”なのではない」

    岡部「しかしだな……」

    セナ「……まだ信じられないのか」

    45 :

    こずぴぃニャンニャン

    46 = 1 :

    鈴羽「実際に見せた方が早いんじゃないかな」

    セナ「…………」

    岡部「うおっ!? ガ、ガルガリ君が何もないところから出てきた!? また手品か!?」

    セナ「…………」

    岡部「!? ま、まただ……」

    鈴羽「岡部倫太郎……あたしはそのガルガリ君を、”蒼井セナが最初から持ってた”そう認識してるよ」

    岡部「へ……?」

    鈴羽「蒼井セナ、君がリアルブートしたんでしょ?」

    セナ「そうだ」

    岡部「鈴羽、お前本当にこれが最初からあったって思ってるのか? 今出てきただろ! 何もないところから!」

    鈴羽「そのことを証明する手立ては無いけど、本当だよ。あたしは”最初からアイスがそこにあった”って知覚している」

    セナ「ギガロマニアックス以外の人間には、リアルブートされた現実でも、”最初からそこにあった”としか認識できないからな」

    岡部(バカな……それではまるで記憶の再構成……)

    鈴羽「君たちの会話を聞いて、リアルブートしたんだろうなって推測しただけ」

    岡部(というかそのガルガリ君は本物なのか? 俺が幻を見せられてるだけじゃないのか?)

    47 = 1 :

    岡部「ある……実体は……ある……」

    岡部「お、おい……これって、食えるのか?」

    セナ「もちろんだ」

    岡部「そ、そんな……嘘だろ……? 本当にこれが妄想から作られた存在なのか……?」

    セナ「だが私は食べないことにしている」

    岡部「? ……なぜだ」

    鈴羽「じゃああたしにちょうだい」

    セナ「……食っていいぞ」

    鈴羽「サンキュ」

    セナ「そのガルガリ君は99%ガルガリ君ではある──が、100%ではない」

    岡部「なに?」

    48 :

    お前を見ているぞ

    49 = 1 :

    セナ「私はガルガリ君について知り尽くしている、当たり札の割合まで知っている」

    セナ「その情報を元に、限りなく本物近い形で具現化したが、所詮は人のイメージ。100%とは言えない」

    セナ「つまり、100%のガルガリ君をリアルブートすることはできない」

    岡部「ふむ……?」

    セナ「故に私はそのガルガリ君を食べないことにしている」

    セナ「店に売っている100%のガルガリ君以外は……邪道だ!」

    岡部「何を熱弁しているのだ貴様は……」

    セナ「……こほん」

    鈴羽「ねえ……そろそろ説明に入りたいんだけど、いいかな」

    鈴羽「未来がどうなっているのか、と……未来を変えるための方法について」

    岡部「…………」

    50 = 10 :

    その目だれの目


    1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - ChaoS;HEAd + - Steins;gate + - クロスオーバー + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について