元スレ岡部「みんな俺から離れていく……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×9
302 = 1 :
8月16日 16:32
~ラボの前~
ガヤガヤ
岡部「……」
岡部「よりによって、ほぼ全員集合とはな」
岡部「……時間はない、このまま作戦開始だ」
萌郁「……岡部くん」
萌郁「キス、するね」
岡部「──んっ、おまっ、何を」
萌郁「……終わったら、ケバブ、もう一度一緒に、食べたいね」
岡部「……」
304 = 299 :
萌郁√かイイネ
305 = 215 :
紫煙
306 = 1 :
岡部「作戦通り、最初に俺がラボに入りあいつらと話をする。萌郁はタイミングを見計らって……頼む」
萌郁「了解」
ガチャ
「岡部!」
「うおぉう、びっくりしたぁ!」
「岡部さん!」
「倫太郎!」
「何しに……来たの?」
「みんな、聞いてくれ」
萌郁(……始まる……できるの? 私に……)
萌郁(岡部くん……岡部くん……)
308 = 4 :
なるほど
309 :
シュタゲやったことないんだけどこんなシリアスな話なの?
310 = 1 :
「捜査官を殺したのも、今捕まるわけにはいかなかったからだ」
「まゆりを助けるためだった、信じてくれ」
「まゆりをっ……だしに使わないで!」
「岡部さん……すごく悲しそうな目……してます」
「倫太郎……嘘は言ってないニャ……」
「嘘だよ、そんなことあるはずがない」
「で、でもフェイリスたんのチェシャーブレイクは……」
「こいつは2036年では自らを神格化し、鳳凰院凶真と名乗ってる。さっきもそう言ったでしょ」
「嘘なんかじゃない。こんな世界線は変えなきゃいけない……そう思っている!」
「……みんな、俺が……信じられないのか?」
萌郁(合図……岡部くん……)
バタン
萌郁「動くな! 全員両手を上げろ!」
鈴羽「ラウンダー!?」
311 = 1 :
るか「ひっ……じゅ、銃!?」
紅莉栖「岡部、これは一体……」
岡部「……」
萌郁「タイムマシンはSERNが回収する」
萌郁「開発者の牧瀬紅莉栖、橋田至……岡部倫太郎は付いてきてもらう」
フェイリス「倫太郎も!?」
萌郁「抵抗するのなら、容赦はしない」
ダル「ちょ、ど、ど、ど、どういうこと? 岡部はラウンダーを裏切ったってこと?」
鈴羽「……」
312 :
シュタゲは割とシリアス
313 = 215 :
ココくんか
315 = 1 :
萌郁「抵抗するのなら容赦はしない、もうすぐ仲間もくる」
岡部「萌郁、無駄だ。こっちには鈴羽と俺がいる」
萌郁「手をあげろ! 岡部倫太郎!」
紅莉栖「岡部っ……」
岡部「俺は電話レンジを渡す気はない」
萌郁「……喋るな! 手をあげろ!」
るか「お、岡部さん、ダメです……撃たれちゃいます……」
岡部「俺は、電話レンジを使って、過去を変える!」
萌郁(岡部くん……! 岡部くん岡部くん岡部くん……!)
カチャ
フェイリス「り、倫太郎……ダメ……」
萌郁「……」
岡部「……」
萌郁(岡部くんのために、岡部くんのために、岡部くんのために……岡部くんを……!)
316 = 215 :
私怨
319 = 1 :
萌郁(……ダメ……ダメ! やっぱり撃てない……)
鈴羽「茶番だね……」
鈴羽「……はっきり言いなよ岡部倫太郎、目的は何?」
岡部「……何のことだ」
鈴羽「何を企んでいる?」
岡部「手厳しいな……」
鈴羽「今の君はどうやっても死なないからね」
鈴羽「ラボのみんなを信用させてDメールを送ろうったってそうは行かないよ」
岡部「なにを、バカな……」
萌郁「しゃべるな! 撃つぞ」
岡部「……」 チラッ
萌郁(岡部くん……私には、できないよ……)
ガタッ ガタタッ
ダル「わああ! な、なに!?」
M5「裏切ったようだなM3」
321 = 1 :
紅莉栖「きゃ、きゃああ!」
M6「M4、開発者は殺すなとの命令だ」
鈴羽「くっ……!」
萌郁(ブラボーチーム!? そんな! 早すぎる!)
ダル「わああ、やめて、撃たないで!」
M7「開発者三名の他は──」 カシャ
るか「ひっ……」
フェイリス「ぁ……」
鈴羽「くそ……!」
岡部「やめろ……」
M7「必要ない」
岡部「やめろおおおおおおお!!」
パララララ
岡部「あがっ……! はぁ……ぁぁぁ……」
323 = 1 :
M6「チッ、バカが」
萌郁(岡部くん──!!)
鈴羽「……っ」
紅莉栖「岡部……フェイリスさん達を庇って──いや、いやぁぁ!」
岡部「ぐっ……あぁっ……」
るか「岡部さん! 岡部さぁん!! 死なないで……死なないでぇぇ!」
M5「M4、タイムマシンを回収しろ」
『大丈夫だ、俺は絶対に死なない』
『この世界線での俺は2036年時点でも生きている、
つまり今の俺はどうやっても死ぬことはない』
『よく、分からない……』
『不死身ってことさ』
岡部「うぅっ……」
──でも、あなたは突っ伏したまま、今にも動かなくなりそうで。
つま先に触れるおびただしい量の血がそう訴えていた。
324 = 299 :
今こそ輝け俺の魔眼リーディングシュタイナーよ
326 = 1 :
M5「M4! 早くタイムマシンを──」
萌郁「いや…………いやぁぁぁぁ!!」
パーン
M7「がはっ!」
M6「な、M4……貴様!」
M5「裏切るのか!」
鈴羽「くっ……よく……分からないけど、とにかくこいつらを──」
ダーン ダーン
M6「ぐぁっ!」
ダル「わぁぁ!」
M5「くそっ!」
パララララ
紅莉栖「きゃあああ!」
327 :
面白すぎわろうた
328 = 299 :
ぐ、ぐうおおおお、お、俺の右腕が… このままでは、がっは、ぐぅ…
331 = 312 :
行け!破壊神暗黒四天王!
333 = 1 :
鈴羽「このっ……!」
ダーン ダーン
M5「くっ、ちょこまかとっ……」
パラッ パララッ
ダーン ダーン
M5「うがっ!」
鈴羽「ふー……」
鈴羽「なんとか……片付いたみたいだね」
萌郁「岡部くん! しっかりして岡部くん!」
岡部「……ばか、だな、それじゃさくせんのいみ、ないだろ」
フェイリス「あ……り、倫太郎! 死んじゃいやぁぁ!」
岡部「しんぱい、するな……おれは、しなない」
紅莉栖「救急車、早く……救急車!!」
336 = 1 :
岡部「よぶな……きいて、くれ」
るか「でも、このままじゃ岡部さんが!」
岡部「たのむ、よばないでくれ……いまは……はやく、かこ……かえっ……」
鈴羽「……とにかく、応急手当を。誰か車を用意して、この場所はもう危ない」
ダル「で、でも、誰も免許持ってなくね……?」
萌郁「わ、私が……近くに、車停めてある……」
鈴羽「……お願い」
岡部「……」
どうか死なないで……。
お願い……。
お願いだから……。
338 = 1 :
8月16日 16:50
萌郁「車、用意して、きた……」
鈴羽「……さ、運ぶよ。手伝って、橋田至」
ダル「お、おう……」
岡部「うぐっ……」
るか「岡部さん……死に、ませんよね? 大丈夫、ですよね?」
紅莉栖「今はなんとも言えない……奇跡的に一発も急所に当たってないけれど、出血が多すぎるわ……」
鈴羽「大丈夫だよ、こいつは死なない。絶対にね」
フェイリス「こんなに血だらけなのに……?」
鈴羽「アトラクターフィールド理論……世界線の収束ってやつ、生存が約束されてるんだ」
萌郁(岡部くんが言ってたのと同じ……)
紅莉栖「ね、ねえ、電話レンジはどうするの?」
萌郁「……大きめのバンだから、全員乗っても、余裕、ある」
鈴羽「……持っていったほうがよさそうだね」
339 = 1 :
8月16日 18:25
~ラジ館内~
紅莉栖「ひとまず、応急手当は終わったけど……」
ダル「ぼ、僕達これからどうなっちゃうん? つかラ、ラウンダーのおねーさんは一体……」
鈴羽「はぁ……もう訳がわからない」
萌郁「……」
岡部「うぅっ……」
るか「岡部さん!」
フェイリス「目を覚ましたの!?」
岡部「ここは……俺は一体……」
紅莉栖「ここはラジ館内。あんた、フェイリスさん達を庇って撃たれたのよ」
岡部「……さすがにもうダメだと思ったが、やはり世界線の収束によって死は免れたということか」
岡部「うぐっ……」
紅莉栖「無茶しやがって……バカ……」
341 = 1 :
岡部「ふ……お前らが……話を聞かなかったせい……だろう」
紅莉栖「……それについては……謝るっ……」
岡部「もっとも、捜査官を殺したのは確かなのだから、無理もない……のかもな」
鈴羽「説明して岡部倫太郎、お前は一体何をしようとしている」
鈴羽「世界線の収束によってお前の死は否定されるにしても、あんなの……無茶すぎる」
岡部「言っただろう、まゆりを助けるため、だと」
るか「ボクたちを庇ったのは……どうして……」
岡部「……知らん、体が勝手に動いていただけだ」
フェイリス「倫太郎……」
岡部「ともかく……未来の俺が何を考えてるのかは知らないが、今の俺はそのためだけに動いている」
萌郁「……」
岡部「……そのためなら手段は選ばない、そう決めたんだ」
紅莉栖「岡部……」
鈴羽「……全部話してみて。信じるかどうかは……別だけど」
岡部「……あぁ」
342 = 189 :
おもしろい
343 = 102 :
さるよけ
344 = 1 :
岡部くんは時折痛みで顔を歪めながらも、冷静に話してくれた。
彼の持つ能力のこと。
その能力で幾つもの世界線を漂流したこと。
α世界線では、椎名さんが世界に殺される運命にあったこと。
IBN5100を使いα世界線からβ世界線に移動することで、椎名さんを助けようとしたこと。
そして”クラッキングを実行することができなかった”ため、タイムリープの限界を超え、この世界線に来てしまったこと。
2000年問題を阻止し、α世界線を戻るのが、今の目的なこと。
紅莉栖「ふむん……」
ダル「それが本当だったらラノベ作家になれると思われ!」
るか「ボク、何がなんだか……」
鈴羽「リーディングシュタイナーなんて能力、信じがたい話だけど……」
鈴羽「世界線をまたいでも記憶が継続する力を、本当に持っているのだとしたらお前の話に矛盾はない」
フェイリス「り、倫太郎は嘘を言ってないのニャ、た、多分……」
鈴羽「確かに、世界線をまたげば椎名まゆりを助けることができるかもしれない」
346 = 1 :
鈴羽「でも、この世界線でも椎名まゆりは近いうちに死ぬ」
岡部「だから、それを回避するために──」
鈴羽「結局、お前は何がしたかったんだ」
岡部「……っ」
鈴羽「いたずらに世界線を変えて、数多の人間を死に追いやって」
鈴羽「かと思ったら、今度はそれをなかったことにしようとしている」
鈴羽「ちょっと勝手すぎるんじゃない?」
鈴羽「この世界線に幸せを見出している人はどうなる? その人の気持ちを考えたことは?」
萌郁「……っ」
岡部「そ、それはっ……」
紅莉栖「ちょ、ちょっと鈴羽、言い過ぎよ……」
鈴羽「……確かに、ちょっと言い過ぎた。不本意だけど……謝罪する。……ごめん」
鈴羽「……実際は、あたしのやろうとしてることも同じなんだよね……」
347 = 332 :
もえいくさんちゅっちゅ
350 = 76 :
続いてるな
みんなの評価 : ★★★×9
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